劇団☆新感線が少数精鋭で贈る『月影花之丞大逆転』開幕!
、そして塾頭や月影本人に至るまで、劇団員らの知られざる過去を知ることに……。
SF任侠時代劇からダジャレ・ミュージカルまで、何でもござれな「劇団月影花之丞」の稽古場が舞台とあって、劇中では隙あらば荒唐無稽な劇中劇が展開する。河野まさと、村木よし子ら古参劇団員が率先して小ボケで弾みを付けると、古田新太、阿部サダヲも役の大小に関わらず貪欲にオモシロを追求する。主軸で舞台を運びつつ、さまざまな役に扮しては秒で舞台を駆け抜ける。時にはセットの転換まで行い、陰日向にと大活躍だ。加えて、電飾を使ったド派手な演出や胸のすく決め台詞もあり、新感線らしさも忘れない。小粒でもピリリと刺激的な公演となっている。
ジャニーズきってのお笑い番長、浜中文一が“おポンチシリーズ”で劇団初登場を飾るのも打ってつけだ。
美しい顔とダンスの心得はそのままに、振り切った演技で場を席巻する。その勇姿から“メメメのひと”と命名される日もそう遠くはないだろう。同じく初登場の西野七瀬は元乃木坂46の絶対的エースらしく、規格外のキュートさで翻弄する。見せ場も多く健闘ぶりが光る。
そして「この人の存在に物語を書かされた!」と作家と演出家が口を揃えるインスピレーションの女神、木野花。