ジャンルを超えた共演!ピアノ好きを魅了する多彩なプログラム
(C)石阪大輔
2人のピアニストがこの日のために特別なデュオを組み、それぞれの個性をぶつけあう、東京芸術劇場の「VS」シリーズ。第一線で活躍する音楽家同士の共演は、ライブ感と相まって特別な夜を演出してきた。第4回には、世界的ジャズ・ピアニストの山中千尋と、ピアニストとしてはもちろん、ボーダーレスに作曲家として活躍する妹尾武が登場する。互いに桐朋学園大学でピアノを学んだ“学友”でもあるという。
「学内よりも学外で一緒になることが多かったのですが、仲良くしていた友人ですね。今回のようにコンサートで一緒に演奏するのは初めてですが、色々な曲を二人でアレンジしながら演奏してきたので、今回の“VS”シリーズのお話を頂いたとき、すぐに思い浮かんだのが妹尾さんでした」
学生時代からその演奏や作品に接してきた山中からの、妹尾の音楽の魅力を尋ねた。
「演奏についていえば、繊細でありながら非常にダイナミックな演奏する人です。とても幅広い音楽性の持ち主ですね。
作品については、メロディのセンスが抜群です。ジャズの場合、複雑なコードやスケールを多用することも多いですが、彼はシンプルに旋律的な音楽を紡ぎ出すピアニストです。