〈ホームアローン〉〈ポーラーエクスプレス〉と並び年末アニメ御三家の一角。父親を刺し殺したことから家出少女(ホームレス)となった厭世観たっぷりのミユキがクライマックスで叫ぶ「同じ命は二度と無いんだよ!」という言葉は、毎年年末に思い返したい一言。46歳という若さでこの世を去った今監督の作品(〈パプリカ〉〈千年女優〉〈パーフェクトブルー〉)はどれもずしりと心をかき乱すものばかり。一気見しようなどという無謀な事はくれぐれもしないように。 〈キャロル (2015)〉 のキャロル
監督:トッド・ヘインズキャスト:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ
原作は〈太陽がいっぱい〉でも知られた小説家パトリシア・ハイスミスの同名小説。ハリウッドを代表するケイト・ブランシェットとルーニー・マーラそれぞれの美しさは説明不要。主演女優賞や助演女優賞、衣装デザイン賞をはじめ計6部門でオスカーノミネートされた今作が受賞できなかったのは、〈マッドマックス4 怒りのデス・ロード〉と運悪く同年となってしまったが故。人妻でありながら魅惑的にヒロインを虜にするキャロルに、きっと誰もが隠している感情に気づいてしまうかもしれません。