やっぱり女は守られたい?それとも自立したい?ディオールとシャネルの関係 で見る20世紀半ばのファッション《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(3)》
ROBE読者の皆様こんにちは、ryokoです。連載第二回「解放され仕事を手にした女性たちと20世紀前半のファッション」に続き、第三回は第二次世界大戦を経て華やかなりしオートクチュール全盛の最後の時代、20世紀半ばごろのファッションについて考えてみたいと思います。ふたたび激動の時代へドイツ軍がポーランドへ侵攻したことに端を発した第二次世界大戦(1939~1945)は、この期間ドイツ、イタリア、日本の枢軸国側とイギリス、フランス、アメリカ、ソ連、中国などの連合国側とが,大西洋、ヨーロッパ、北アフリカ、そして太平洋、東アジアの広範囲を戦場として巨大な規模の戦争を展開しました。この時代も20世紀前半同様、男性は戦場に駆り出され、主に女性が国内の生産現場を担っていました。戦争が引き起こした人手不足は女性の積極的な労働参加を促します。
終戦直後、女性たちは職を離れましたが、仕事をすることによる社会参加は大きな自信につながりました。その後の女性の社会進出に少なからず影響を与えたことは言うまでもありません。華やかさと安心を求めた戦後のファッション戦後は仕事を続ける女性、家庭へ戻る女性など様々でした。戦争による悲惨さや節制が続いた反動もあり、女性はファッションに華やかさを求めます。