自分を理解してくれる場所を求めて……自立にもがく若者の姿が胸を打つ『カリフォルニア物語』
理解しようとしているだけです」
父親は、高校でトラブルがあり、長く休んでいたヒースに転校するように勧めます。「いい学校を選んでおいた」と。
ヒースは、「もうたくさんだ!」と資料を破り、出て行ってしまいます。「よかれ」と思ってやることが、ヒースにはことごとく裏目に出てしまうと、父親は悩みます。
何を悩むことがあるのでしょう。そんなの、簡単なことじゃないですか。
「元の学校に戻るのは辛くはないか? お前はどうしたい?」って聞けばいいんですよ。
でも、そんな簡単なことがわからないから、うまくいかない人がたくさんいるんですね。
Text/和久井香菜子
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