細身の男子たちが楽しく働くゲストハウス!?札幌で見た、爽やかすぎる理想郷
この宿には、薄汚いものがひとつもありません。あるのはキラキラ光る若者と爽やかな風だけ。
とまあ、目の前で青春☆ドラマが繰り広げられていたわけですが、その時和久井は、旅先で書くのをすっかり忘れていた原稿に必死に取り組んでおりました。
SOLOの姉妹サイト「AM」 からの依頼の原稿で、「ラブグッズを使って彼とのエッチをもっと楽しく!」 という感じのヤツです。
「グッズで締まりをよくしました」とか
「彼があっという間に……」とか
ピー音ガンガン入りそうな体験投稿を読みあさり「これだ」というものをピックアップして文章を成型します。
爽やか男子たちを横目にしながら、これほど自分が薄汚れてしまったと痛感した日はありません。
その男子たちが、ラウンジでパチパチパソコンのキーを叩いている和久井のところへ来て、
「お仕事ですか?」
「なにをされてるんですか?」
と無邪気に無垢な瞳で尋ねてきます。
「ああ、女子のあそこの締まりをよくするラブグッズを使って、彼をビンビンにさせる体験談を書いているんですよ。
なんかもう、トロットロみたいよ。どう? きみも」
……いや、ないない。言えません。
肉欲のカケラもなさそうなこの爽やか世界に、エロウィルスを投下したら末代まで祟られそうです。