これ以上、私たちは仲良くなることができない。寂しさに耐えられない瞬間
でも、今のそれなりに満足いく生活の中でも、どうしても寂しさに耐えられなくなる瞬間がある。誰かとお酒を飲んで、少し酔っ払いながら終電に乗って、ぼーっと窓の外を見ながら帰路に着く。あの瞬間だけは、私がひとりであること、孤独であることに恐ろしさを感じて、どうしようもなくなる。
誰かに話す訳にもいかず、いつも心の中で「死にたい、死にたい」とまじないのように唱える。体の中からひんやりとした感覚が襲う。そういった感覚から離れられなくなってしまうのは、大抵とても楽しい時間を過ごせたときだ。
ある程度、心を開いている友人と美味しい酒を飲みながら近況報告をし、グラスの空き具合に比例して話が弾む。お酒を飲み、ゲラゲラ笑い、無敵になれる時間が過ぎると、先ほどまでのポジティブな感情が一気に引いていく。
心や精神状態の均衡を保とうとするのか、もの寂しさがどっと私を襲うのだった。
私たちはもう、これ以上は仲良くなれない
なんで、寂しく感じてしまうのかなんて、とうに分かっていた。だって、私たちは今の関係を維持したまま、これ以上仲良くなることなんてできないじゃないか、と思うから。女友達は、これからきっと恋人ができたり別れたりする。