空気読んで、愛想笑いするのはもうやめませんか?『凪のお暇』
そしてすべてを……会社も、携帯番号も、慎二も……捨てて、新しい生活を始めます。無職になってお金はないし、贅沢もできないけど、彼女は趣味である節約に邁進しつつ、清貧生活を堪能し始めるんです。
すごく今風の漫画だなと思うのは、友達作りやコンプレックスにまみれた悩める女子が主人公なところ。ひと言で言えば、暗い。
70年代の少女マンガの主人公なんて「あたしは男に負けないわ!」「見てよ、木だって登っちゃう!」みたいな元気一発少女ばかりなんですよ。
『キャンディ・キャンディ』のキャンディとか、少しくらい気にしてもいいんじゃないかってくらい自分がブスなことなんかぜんぜんお構いなし、自己顕示欲のカタマリみたいな人間です。『生徒諸君!』のナッキーだって、暴力的とも言える正義を振りかざして周囲を圧倒していく少女です。もう少し他人の事情を鑑みてあげましょうよ。
彼女たちは『謙虚ってなに?』って勢いで我が道を行きます。あまりに強すぎ、空気読まなすぎ。彼女たちは今の時代で共感を得られるんでしょうか。
人の目を気にしていたら、上っ面なことしか見えない
でもね、思うんですよ。
空気なんか読まなくっていいんです。