はじまるために、その恋を終わらせる/誰に見せるでもない爪
第38回「始まるための終わりの封切り」
(c)つめをぬるひと
今回は「不倫を続けて7年になる。大好きだったけど27の誕生日に、鏡に映った自分を見て幸せになりたいと思ったら、彼への気持ちも薄れた。
まだきっぱり別れていないけど、今年は不倫を卒業して良い恋を探したい」という読者投稿。
本当はもう少し書かれてあったが、要約するとそういう内容だった。
不倫を肯定するわけではないし、実際自分がされたら嫌だという前提で書くけど、テレビで芸能人の不倫に過激な報道がされたり、SNSで叩かれているところを見ると、正直「そっとしておいてやりなよ」とうんざりしてしまう。
しかし、そういう報道や週刊誌で経済が回るということは、需要があるということか。
分からなくもないけど、人の噂を聞いて「自分よりはましだ」「信じられない」という見方をすることで、自分の環境に安心したい人が多いのかもしれない。
だから今回は、不倫だから、不倫じゃないから、というよりも「気持ちが薄れた」ということに着目したいのだが、私は昔付き合ってた年下の彼と別れ話をしている時に、「このままずるずる付き合うこともできるかもしれないけど、40になってから別れることになったらどうすんの」