まず、あなたが不動産(土地や建物)を持っていて、それを売る場合を考えてみましょう。
あなたはその不動産を「少しでも高く売りたい」と思うはずです。
ただし、不動産には相場があるので、なかなかそれ以上で売ることはできません。
逆にいえば、「相場以下で売る必要もない」ともいえます。
そこで疑問なのは、「少しでも高く売りたいはずの売主がなぜ相場以下で不動産業者に売るのか」ということです。
不動産の売買には個別の事情が存在するのが当然であり、「売り急ぎ」やその逆の「買い進み」などの事情も多く存在します。
言うまでもなく、売り手に売り急ぎの事情がある場合は、その取引価格が若干低めになる傾向があります。
また、不動産会社のなかには情報の非対称性(買い手と売り手が持っている情報の格差)を利用して、安く買い取ろうとする質の悪い業者も一部には居るようです。
■ 「不動産を商品化するスキルを持っている」ことが最大の理由
テラス / PIXTA(ピクスタ)
しかし、不動産会社が相場より安く買える最大の理由は、不動産会社が「不動産を商品化するスキルを持っている」ことにあります。
例えば、高低差があり造成しなければ住宅が建たない土地や、一般住宅用地としては広すぎる土地、生活インフラ(上下水道・ガス・電気・道路等)