空き家には、必要なものと不要なものがあるって本当?
空き家の定義(新築賃貸住宅や新築分譲マンションなども空き家として扱っている)が広かったり、居住世帯のない住宅についてはオートロック付の高層マンションなど訪問調査が難しい場合、調査員が外観等から判断するなどの手法をとったりしているため、都市部においては、その調査結果に大きな誤差があるのではないかという意見もあります。
まちゃー/ PIXTA(ピクスタ)
例えば、平成25年度住宅・土地統計調査によると、東京23区のなかで空き家率が最も高い「豊島区」の空き家率は約16%という高水準です。
つまり、豊島区ではおよそ、住宅6戸のうち1戸が空き家だということになります。
しかし、豊島区が独自に行った空き家調査(調査期間平成28年9月20日~平成29年3月31日)では、戸建住宅の空き家率は2.1%、分譲マンションの空き家率は2.2%、民間賃貸住宅(非木造含)の空き家率は4.3%という低水準になっています。
もちろん、調査方法の違いや、空き家の定義によって調査結果に違いが出るのは当然ですが、空き家率にこれほど差が出ることを考慮すると、人口増加が続いている都市圏の空き家は想定しているよりも「少ない」