なぜ貯金は「おろす」というのか?気になる言葉の深い意味を究明
『走らないのになぜ「ご馳走」?: NHK 気になることば』(NHKアナウンス室・編、新潮社)は、以前ご紹介した『「サバを読む」の「サバ」の正体』の続編。
気になることばについてのアレコレを、やさしい文体でわかりやすく解説しています。
今回もまた、数字にまつわるトピックスを引き出してみましょう。
■1:なぜ貯金は「おろす」?
「腕をおろす」「腰をおろす」「旗をおろす」「こきおろす」「根をおろす」などなど、「おろす」がつくことばはたくさんあります。
基本的な意味合いは「上から下へ移す」ことですが、他にも多くの意味が。
「貯金をおろす」や「新品をおろす」は、「収めてあるものを取り出して使う」の意味。平安時代中期に書かれた『宇津保物語』には、「三合の米おろして食ひつつ、……点」とあるそうです。“三合の米を、しまってあるところから取り出して食べる”の意味だといいます。
■2:「二連勝」は重複表現?
そもそも「連勝」とは「続けて勝つこと、勝ち続けること」、「連覇」とは「続けて優勝すること」。
当然ながら、この「連」は“継続して”という意味。最低でも二回、二度以上続くことを表すということです。