くらし情報『利益率が10%でも右肩下がりなら撤退!常識破りなネスレの発想』

利益率が10%でも右肩下がりなら撤退!常識破りなネスレの発想

■利益率が下がってからでは手遅れ

事業を続けていくには、継続的な投資が必要です。しかし、投資に見合うだけの利益が出ていれば回収できるものの、売り上げ規模が減少していくにつれ、利益も縮小していくので回収の見込みが立ちません。

ところが、利益率が下がり、投資の回収見込みが立たなくなってから撤退を決断しても手遅れだということ。

市場が縮小し、利益率の工場も見込めない事業にしがみつくことに価値はないと著者はいいます。貴重なリソースを無駄にするくらいなら、現在は小規模でも倍々ゲームで増えていく可能性のある事業にリソースを振り向けるべきだとも。

普通の企業は、縮小していく事業をなんとか維持しようとするもの。理由は、現時点で10%の利益率がある事業を、簡単に捨てられないから。

一方、成長分野の事業は人手不足に陥っているので、人材を外部から補充することに。
しかし、その結果として事業が拡大したとしても、5年、10年経過すると様相は一変するといいます。縮小しつつあった事業はそのころ、売り上げが減って赤字になることに。縮小を食い止めようと雇用を維持し続けた人材にかかるコストが原因ですが、彼らを簡単にリストラすることは困難。

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