数字の「1・2・3」を含む言葉に隠された日本独特の深い意味
これは、本当は一番残念であるはずの「風邪」をひいてしまった相手を慰める、洒落と思いやりの効いた言葉なのかもしれません。
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優先順位を表すだけに、社会や男と女の本質を突いていて興味深いですよね。
ここで、冒頭で挙げた「一富士二鷹三なすび」について補足を。富士、鷹の縁起がいいのはなんとなく理解できますが、なぜ「なすび」が3つめに入っているのでしょう。
なすは実がたくさんなることから子孫繁栄を意味しているという説もありますが、いちばん有力なのは、江戸幕府を興した徳川家康の地元・駿府(静岡)の名物を挙げた、という説。静岡では、なすが他の地域よりも早く採れ、高値で取引される名産品だったそう。
100年も200年も、ときにはそれ以上の年月を生き延びてきた言葉には、なかなか深い意味が隠されているもの。探訪してみるのもおもしろそうです。
(文/よりみちこ)