くらし情報『今の日本は40年遅れている?福祉国家スウェーデンの保育園事情』

今の日本は40年遅れている?福祉国家スウェーデンの保育園事情

日本の保育園にあるような、保育の質の格差についてもお聞きしたところ、

「スウェーデンの保育園は公立でも私立でも、すべて認可の保育園なんですよ。認可の保育園にはガイドラインがあるので、それをまず満たさないといけません。ですので、公立と私立とで差はあるとしても、日本の無認可と認可ほどの差はないですね」

■スウェーデンでは看病で休んでも給料発生

高見さんによると、スウェーデンでは、女性の社会進出が進んだ1980年代には、すでに幼稚園のニーズはなくなってきていたそうです。さらに、1998年にスウェーデンでは、幼稚園と保育園が統合されることになり、名称も、「就学前学校」という名称に変わり、管轄も社会福祉庁から、教育庁(日本でいう文部科学省)に移りました。

「それまでとの一番の違いは、1歳未満の子どもは預けられなくなったことです。70年代は育児休暇は6ヶ月しかありませんでしたが、今は16ヶ月、しかも、そのうちの60日間は父親のみ取ることができるものです」
スウェーデンでは父親がひとりでベビーカーを押す風景が珍しくないのだとか。

「また、それまであった病後児保育もなくなりました」

これには一瞬、意外と思いましたが、高見さんの次の言葉にはっとしました。

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