くらし情報『今の日本は40年遅れている?福祉国家スウェーデンの保育園事情』

今の日本は40年遅れている?福祉国家スウェーデンの保育園事情

「だって、それは子ども中心の考えではないですよね。子どもにとっては病気の時ほど、親が必要なのですから」

たしかにその通りです。けれど……、休んだ分の給料はどうなるのでしょうか。

「スウェーデンでは病気の子どもの世話をするために休んだ場合、法律で給与の80%は保証されます。1年間で120日は休める権利があるのです」日本の法律で定められている子どもの看護休暇は子どもひとりにつき5日です。しかも、有給か無給かは企業の判断に委ねられています。

「それでも休めない場合は、祖父母に頼ることもあります。祖父母がまだ現役で働いている場合、祖父母の給与も80%保証されるのです」

これには本当に驚きました。
スウェーデンは、ベビーシッターなどに頼ることなく、家族で病気の子どもを世話できるよう、国が法律で支えているということですね。

■スウェーデンがママに優しい国になるまで

実は、スウェーデンでも1950年代までは、主婦であることが理想とされた時代だったといいます。その後、高度成長で労働力が足りず、女性の社会進出が進みます。どこかで聞いたような話ですね。

高見さんが強調されていたのは、スウェーデンが今のようになるまでには、1968年に始まった大学教授や研究者の女性たちによる女性解放運動の功績があるということでした。

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