日本の臓器移植手術が「アメリカより20年も遅れている」理由
日本にも、病気を抱え、臓器移植を待っている子どもたちがいます。
ですが日本では臓器移植はほとんど行われておらず、心臓に持病を抱えた子どもたちは、大金を支払ってアメリカに渡り、心臓移植の手術を受ける場合も少なくありません。
しかも莫大な費用は、寄付などで賄われていることがほとんど。
日本ではアメリカよりも、臓器移植の手術が20年遅れているとされています。医療先進国でもある日本で、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
背景にどのような問題が隠れているのかを探ってみました。
■日本では臓器提供が難しい
日本は保険制度が行き渡っており、お金のある人もない人も、少額の負担で医療行為が受けられます。
一方、アメリカでは、貧しい人は治療を限定した保険にしか入れなかったり、保険そのものに入れなかったりなど、格差が大きくなっています。
医療は非常に進んでおり高度な医療が受けられるのですが、お金があることが前提なのです。
しかし臓器提供に関しては、日本のように意思確認が難しくないため、新鮮な臓器の供給が可能になります。
アメリカでは、ボランティア活動をすることが当たり前。そこで、経済的な理由で病気の治療を断念した人が「自分の臓器が使われれば」