74年後には世界最大規模の宗教になる「イスラム教」の基礎知識
知れば知るほど、厳格に統率された宗教というイメージとはまったく異なる姿が見えてきます。
■じつはアジアに多いイスラムの人口
インドネシアの3分の2、パキスタンの97%がイスラム教徒であるなど、イスラム教徒が多いのはじつはアジアです。現在は総数11万人ほどの日本国内にも、今後アジア各国から来日するイスラム教徒がますます増えていくことが予想されます。
そうしたときに、イスラム教への十分な理解なくして、先入観を持たずにイスラム教徒の人びとと接することができるでしょうか?日々ニュースで取り上げられるイスラムの名を掲げたテロ組織と、一般のイスラム教徒の人びとがはっきりと異なる存在だと正しく理解できるでしょうか。
著者は宗教学者ですが、じつはイスラム教は専門外。自身のきょうだいがイスラム教を信仰するトルコ人と結婚したことでイスラム教に関心を持つようになり、本書を書くに至ったといいます。そのため著者が実際に見聞きした具体例も多く、わかりやすく書かれています。イスラム教を知ることは、より身近な仏教や神道、キリスト教などへの深い理解にもつながります。
グローバル化のますます進むいま、読んでおきたい1冊です。