会社人としての3つの行動指針に基づく「5分間の原則」の重要性
程度の差こそあれ、人は面倒なことを先送りしてしまいがち。「なんとかしなくては」と感じてはいても、なかなか理想どおりにはいかないものです。
そこでご紹介したいのが、『「すぐやる人」になれば仕事はすべてうまくいく』(金児昭著、あさ出版)。信越化学工業で38年間にわたり、経理・財務の仕事を進めてきたという人物(2013年没)が、経験に基づく考え方をまとめた書籍です。
■上司から教わった3つのモットー
著者は新入社員時代から課長になるまでの15年ほどの間に、3つの「モットー(日常生活における努力の目標として掲げる言葉)」を上司から教えられたそうです。
1.正確さ(アキュラシー=accuracy)
2.迅速さ(スピード=speed)
3.誠実さ(インテグリティ=integrity)
この3つは、著者の会社人としての行動の指針となってきたのだとか。ひとつひとつを確認してみましょう。
(1)正確さ
正確さとは、著者が携わってきたような経理・財務ではいちばん大切。
会社の決算書は、企業経営の事実に合っている規則に則った正しい計算でなければ、信用されることはないわけです。
だからこそ、「正確な記述」