頭が18kgの負担に!座り仕事よりも怖い「立ち仕事の悪影響」
と話します。
ガルシア博士らは、男性14名、女性12名を若年グループ(18~30歳)と中高年グループ(50歳以上)に分け、5時間立ちっぱなしで働いた場合で実験。この間、座ってよいのは5分以内の休憩数回と30分の昼食休憩のみとしました。
また実験後は、電気で筋肉に刺激を与え、筋肉の反応によって疲労の程度と姿勢の安定性を計測。体調についての聞き取り調査も併せて行ないました。
実験の結果、被験者は数回の休憩をとっても筋肉の慢性疲労が回復しないことが判明。疲労回復には30分以上の座った状態での休憩が必要であること、慢性疲労の程度には年齢による差がほとんどないことも証明されました。
■慢性疲労の症状は自覚しにくい
しかし、立ちっぱなしによる慢性的な筋肉疲労は軽視されているのが現状です。
理由のひとつは、最初の自覚症状である“疲労感”のあいまいさ。研究では、5時間の立ちっぱなし労働後30分以上の休憩をとってから行なった聞き取りで、疲労度の数値と被験者本人の感覚に矛盾が浮かび上がりました。被験者が「もう疲れは取れた」と答えたにも関わらず、筋肉疲労の数値は改善していなかったのです。
ガルシア博士は「立ちっぱなし労働後の慢性疲労は、本人が気づくかどうかに関わらず存在する」