2022年8月15日 03:10
閉経後の女性に多発!? おなかに激痛が走る尿路結石症と更年期の関係とは? 【医師監修】
なぜ、男女間で罹患する年齢差があるのでしょうか。
「女性ホルモンであるエストロゲンは、尿中のシュウ酸を減らす働きがあります。結石の種類で代表的なのがシュウ酸カルシウムなので、エストロゲンの分泌が活発なうちは結石ができにくい状態です。そのため、エストロゲンが減少すると結石ができやすくなり、尿路結石症に罹患する可能性が高まります。
ですから更年期に入り閉経を迎えた女性は、同年代の男性に比べて尿路結石症の発症リスクが高くなっています」(窪田先生)
男性ホルモンと尿路結石症の関係
女性ホルモンであるエストロゲンが尿路結石症のリスクを下げるのとは反対に、男性ホルモンであるテストステロンは尿路結石症の発症と大きく関わっています。
「尿路結石症の結石は、シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの塊です。テストステロンにはシュウ酸を増やす作用があり、シュウ酸は結石の成分になります。シュウ酸が体内に増えれば増えるほど、シュウ酸が体内に吸収されてしまい結石ができてしまうのです。
特に筋肉質な人は男性ホルモンを多く分泌しているので、尿路結石症になりやすいとされています」(窪田先生)
男性更年期などでテストステロンの分泌が減ってしまったという人は、尿路結石症のリスクは下がります。