2023年7月16日 12:10
お酒を飲まなくても肝機能が低下!? 閉経後にリスクが高まる「脂肪肝」とは?【医師監修】
が増えており、代表的な肝機能障害の一つとなっています。これらが慢性化すると、慢性肝炎、肝臓が硬くなって機能しなくなる肝硬変から肝臓がんに進行することもあります」(黒田先生)。
脂肪肝とは?
肝臓に中性脂肪がたまった状態
アルコールを飲まない人でもなるという脂肪肝。どういう状態のことを指すのでしょうか。
「脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪がたまった状態を指します。脂肪肝の最も多い原因は肥満です。 肥満や糖尿病の人は、インスリンの働きがにぶくなるため、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。
前述したように、肝臓の役割の一つに、使い切れなかった糖分や脂肪酸などを中性脂肪やグリコーゲンとして蓄える働きがあります。
しかし、その後使わずにため込み続けると脂肪肝になってしまうのです」(黒田先生)。
肥満以外にもある脂肪肝の原因
脂肪肝の一番の原因は肥満。しかし、それだけではないと黒田先生は言います。
「一つは女性ホルモンの低下です。女性ホルモンのエストロゲンはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の上昇を抑える働きがありますが、分泌量の低下に伴い、LDLコレステロールが増えて、肝臓にたまってしまうことで脂肪肝を引き起こします。