くらし情報『ホームレスの人々の年金状況は?』

ホームレスの人々の年金状況は?

目次

・調査は113人
・25年以上加入していた人も!
ホームレスの人々の年金状況は?

調査は113人

厚生労働省は9月17日、「ホームレスの方の年金に関するサンプル調査状況(中間報告)」の訂正版を発表した。この調査は、現在ホームレスとなっている方々の中に、かつて年金を支払っていた人もいるのではないかという指摘をふまえ、実態をサンプル調査したもの。

平成22年5月24日の時点で、ホームレスの人々の自立支援センターに入所していた、113人から年金加入記録調査申出書が提出された。

調査によると、本年8月末の現在で「基礎年金番号が判明したもの」が96人にのぼった。10人は調査継続中、7人は「基礎年金番号が未付番と判断されるもの」に分類された。


25年以上加入していた人も!

年金の加入状況では、25年以上も年金に加入していた方が13名いた。また30代のホームレスの方14人のうち、10年以上加入していた方も7名となった。

厚労省が本年3月に実施した調査によれば、全国のホームレスとされる人の人数は、13,124人となっている。また平成19年の調査では、ホームレスの人で、60歳以上の方の比率は全体の42.1%とされる。

そして今回の113名への調査のうち、センターから教えられるまで、年金の受給資格を有していながら請求を行っていなかった方が5人(21.7%)いることがわかった。

これらの数値をもとに計算をしていくと、「60歳以上で年金の受給資格を有していながら、請求を行っていない方」の数は、約1200人にものぼる可能性があるという。

数10年にもわたって年金を納めていながら受給できず、ホームレスとしての生活を余儀なくされるという事態は、決して好ましいものとは言えない。行政の速やかな対応が求められる。

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