初値も期待も高かった上場
本年4月1日に東証一部へ上場を果たした第一生命。その巨大な規模からメディアの話題ともなり、保険契約者が株券ではなく現金などを受け取る場合もあったことは記憶に新しい。あれから半年、気になる株価はどのように推移しているのだろう。
第一生命の株価は好評で、上場初日の4月1日は16万円の初値が付いた。翌2日も16万2,500円。4月5日に15万1,800円まで急落するも、4月13日には最高値16万3,000円をつける。ただ好調なのは序盤だけであったと言えるかもしれない。
息切れが目立ち始め…
円高の進行や世界経済の低迷に歩調を合わせるように、第一生命株も低調に推移するようになる。5月14日に16万500円を付けたあと株価は明確に下落トレンドに入り、5月25日に初めて14万円台に突入。
その後小幅の値動きを繰り返したあと、6月2日に最後の15万円台(15万700円)をつけて翌3日以降、値段は一気に低下する。6月7日に13万円台(13万6,700円)となり、そのまま終値で1度も14万円台に戻ることなく6月22日に12万9,100円。
そこからさらに拍車がかかって28日に12万200円、7月1日に11万6,500円。ここから1ヶ月ほど値段はレンジで動き、8月10日でも11万7,800円をキープ。
しかし8月12日に10万8,000円、翌13日に10万3,100円と立て続けに落ち込むと、8月26日にはついに悪夢の10万円割れが現実となる。終値は9万9,600円。
27日も9万円台をつけるも、ここから何とか持ち直して9月は最高10万8,200円をつける。
最終的に9月は1ヶ月間10万円台を維持した値動きであったものの、9月30日に一部の証券会社が投資判断を引き下げたとの情報が入ると、10月1日に再び9万円台に突入となった。
結局この半年を振り返るならば、初値で16万円をつけた株が半年で10万円を切り、およそ4割近く株価が目減りしたこととなる。目を覆いたくなるような数字だが、経営陣には奮起を期待したい。
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