不況は脱せるか!? 第一生命のシンクタンクが予測を発表
シンクタンクが今後の10年を予測
第一生命は14日、自社のシンクタンクである株式会社第一生命経済研究所がまとめたレポート「日本経済の10年予測~民間主導の着実な成長を目指して~」を公表した。レポートによる今後の経済成長の見通しは下記の通り。
2011―2015 年度予測 実質+1.2%(名目+1.6%)
2016―2020 年度予測 実質+1.6%(名目+1.9%)
(予測値はメインシナリオ)
※画像はイメージ
成長戦略は奏功するか
同研究所はレポートの要旨として複数の点を挙げ、説明する。1つ目は現在の日本経済の停滞に関するもので、デフレや少子化、国の借金をその具体例とし、内需主導ではなく、輸出拡大など外需主導に切り替えようとする政権の姿勢を評価。ただし財政難や円高が足枷となる危険も指摘する。
2つ目は政府の成長戦略に関するもので、法人税率の引き下げや成長分野の育成などが効果的に実施されれば、長期的な成長率の押し上げに成功する余地はあるものの、消費税増税をはじめとする財政再建とのタイミングが非常に難しいとした。
3つ目は同研究所が予測するメインシナリオでは、成長戦略が目標に達しないことを想定。経済の成長率も目覚ましいものとなることは想定できず、基礎的財政収支の黒字化も2020年度の達成は困難とする。
レポートは、全体として厳しい見通しが示されたものとなったが、同研究所は下記の点を強調した。
デフレ脱却・財政再建の機運を絶やさず、これを本格的な経済成長につなげていくことが何よりも重要である。
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