くらし情報『【保険料月1万円以下で豊かに暮らす】第29回目 解約以外の保険見直し術2 保険金額を変更せずに保険料をゼロに「延長保険」』

【保険料月1万円以下で豊かに暮らす】第29回目 解約以外の保険見直し術2 保険金額を変更せずに保険料をゼロに「延長保険」

2. 延長保険のメリット・デメリット

延長保険のメリットは、保険料を払わずに死亡保障を確保できること。保険料の支払いが困難になったとしても、死亡保障額をキープできるのは心強いものです。

一方、デメリットは2つあります。

1つ目は入院・手術保障や三大疾病保障等の特約が全て消滅する点です。医療保障を確保したい場合は新たに医療保険に加入したことを確認した上で、延長保険の手続きを始めましょう。

2つ目は、切り替え後の保険が掛け捨ての定期保険になる点です。終身保険や養老保険の解約返戻金は右肩上がりに増えていきますが定期保険の場合、保険期間の途中で解約返戻金の増加がストップし、その後は徐々に減っていき保険期間満了日には0円になります。予定利率の高い保険を延長保険にすると、その貯蓄性を維持できなくなります。
払済保険に比べて利用する人が少ない理由はここにあります。

3. 一定期間内であれば、契約を元に戻すことができる

ちなみに延長保険は払済保険同様、手続き後一定期間内(3年以内または1年以内※保険会社、商品により異なる)であれば、契約を元に戻すこと(復旧)ができます。その場合、未払保険料を全額納めて、医師の診査や告知を行い、保険会社の審査に通ることが条件になります。健康状態に不安があり医療保障を確保したい場合は、延長保険に切り替えるべきではありません。

延長保険を利用する場合は、「医療保障」と「保険期間(主契約が終身保険の場合は主契約の保険料払込期間)」をチェックすることが大事です。病気やケガが原因で一時的に保険料が払えない場合は、延長保険よりも保険を担保にお金を借りる「契約者貸付制度」も含めて検討するとよいでしょう。

’柳澤コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)

CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士
関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。

求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表

※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。


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