使い捨てプラ製品の削減をめざす リターナブル容器のシェアリング事業 ープラスチック2R(Reduce Reuse)に向けた試みー2022年1月北九州市八幡東区東田地区で実証実験を実施
利用者は食べ終わった容器を店舗や返却ボックスに返却するだけでよく、利便性の高さとごみ削減の効果が注目されています。ごみを出さないライフスタイルがトレンド化する中、ドイツでは9,600店が参加するサービスが登場するなど、ヨーロッパやアメリカをはじめ、世界中でいくつものサービスが立ち上がり、多くの人々に支持されています。
■店屋物がヒントに…日本では古くて新しいリターナブル容器シェアリング
日本では「リターナブル容器のシェアリングサービス」はまだ普及していませんが、実はそれに近い文化が以前から存在しています。最近ではあまり見かけない《玄関先に店屋物※の容器を置いて返却する》という光景。この店屋物の仕組みは現代で言うところのリターナブル容器のシェアリングだと言えます。
店屋物を頼んだとき、食べ物は店舗で使用されているものと同じ器で届くため利用客は食後に容器を洗浄し、それを店が回収できるように玄関先に置いておく文化が昭和~平成初期のころまでは多く見られました。令和の現在でもそのサービスは残っていますが、今はほとんどが利便性の高い使い捨て容器に置き換わっています。今改めて以前からあった文化の良さを再評価しつつ、店舗ごとではなく一括で管理することにより利便性と導入負荷の低減を追求し、新しい循環型社会の仕組み構築をめざすのが本事業の目的です。