2022年4月4日 18:00
全国4劇場による連携で誕生、日本から世界へ。束芋【アニメーション】×ヨルグ・ミュラー【現代サーカス】の新作舞台を全国4劇場で公演が決定
森下さんと私は2013年の初演以来、映像芝居『錆からでた実』という作品を共作してきました。2020年にこの作品のアメリカツアーに参加してくれたのが、今回『もつれる水滴』にもダンサーとして出演し、演出助手も務める間宮千晴さんです。2019年に、南フランスのアラスという街を訪ねたときに、ヨルグさんと千晴さんのパフォーマンスを観る機会があって、それが素晴らしかった。終演後に、ぜひご一緒したい、日本で作品をつくりませんか?とお話ししました。
ヨルグ:
私はそのときすでに束芋さんの作品をアルルの美術館で観たことがあったんです。ビジュアルアートの作家とコラボレーションするのは初めてでしたが、とても力強い作品という印象を持っていたので、よろこんで引き受けました。
▼ヨルグさんは「ヌーヴォーシルク」と呼ばれる現代サーカスのパフォーマーとして世界的に知られています。束芋さんにとってヨルグさんはどのようなアーティストですか?
束芋:
ヨルグさんのパフォーマンスはいわゆるステレオタイプのジャグラーとはまったく違います。
最大の特徴は、ジャグリングであつかうオブジェと彼自身とのあいだに関係性をつくりあげ、極限まで研ぎ澄ませるその創作プロセスです。