2023年9月25日 17:00
光り輝く斑文の美しさを放つ「曜変天目」など至高の陶芸作品「天目茶碗」の販売・教育普及事業『NOVA+天目茶碗』を10月1日(日)より開始
その模様が稲の先端にある針状の毛「芒(のぎ/禾)」に見えることから名付けられた。
「灰被天目(はいかつぎてんもく)」
灰を被ったような艶のない作品。実際には灰をかぶっているわけではなく、黒釉と灰釉と呼ばれる釉薬を二度掛けすることでできあがる作品。
■至芸「曜変天目茶碗」について
「天目茶碗」の中でも最も貴重で高価なものが至高の芸術品「曜変天目(ようへんてんもく)」です。茶碗の上からのぞき込むと、漆黒の空間の中に瑠璃色の宇宙が広がり、そこに釉薬(ゆうやく)が破裂してできる「星紋」と呼ばれる星のような斑紋が見え、その模様の周りが群青や紫に光り輝く光彩があります。「器の中に宇宙が見える」といわれるほど美しい作品で、日本では室町時代から中国産茶碗の中でも最高峰とされており、現在では大変貴重な作品で収蔵品としも価値の高い作品です。
「曜変天目」は、窯の中で釉薬が変化する現象の「窯変(ようへん)」という言葉が由来とされ、その模様が宇宙のようにきらびやかに光り輝く姿から、輝きを意味する「曜」という字を当てて「曜変天目」と呼ばれるようになりました。陶芸家 陸 金喜 氏は、この「曜変天目」の技術を中国で初めて再現した人物です。