2023年9月15日 10:30
「芥川龍之介がみた江戸・東京」をたばこと塩の博物館(東京・墨田区)で9/16~11/12開催!
特に江戸時代以来の中心地である銀座、日本橋、そして現在の台東区、墨田区などの被害は大きく、龍之介が育った東京市本所区(現・墨田区南部)は、火災などの影響で、最大の被害者が出た地域でした。政府は、震災直後から帝都復興院(のちに復興局)を立ち上げ、大規模な復興事業を行い、新たな「帝都・東京」がつくられていきました。
大正3年(1914)から田端に住んでいた龍之介のもとには、震災直後から震災に関連した執筆依頼が多くありました。龍之介はその中で、震災と人々の姿を克明に記録するとともに、急激に変化していく東京に感じる違和感を著しました。
Photo.14 「吾妻橋の惨状」絵葉書 個人蔵
Photo.15 「本所被服廠跡写真」絵葉書 個人蔵
Photo.16 『改造 大震災号』(1923年10月)に掲載された 芥川龍之介「地震に際せる感想」 個人蔵
震災直後に依頼され、寄稿したもの。
04 龍之介とたばこ ~近代たばこ小史~
たばこは、日本には16世紀末に伝来し、広がっていきました。江戸時代から明治にかけては「細刻みたばこをきせるで吸う」という独自の喫煙風俗が主流でしたが、幕末から明治にかけて紙巻たばこがもたらされると、喫煙風俗も変化していきました。