くらし情報『芝浦工業大学、ポリフェノールの苦味刺激が肥満や糖尿病を予防することを発見』

芝浦工業大学、ポリフェノールの苦味刺激が肥満や糖尿病を予防することを発見

芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純)システム理工学部生命科学科・越阪部 奈緒美教授らの研究チームは、ポリフェノールの苦味刺激が耐糖能を改善し、肥満・糖尿病リスクを低減させる可能性があることを見出しました。
ポリフェノールは植物性食品に豊富に含まれる生理活性物質で、長年にわたりその健康効果は関心を集めてきました。しかしながらポリフェノールは体内に吸収されないため、そのメカニズムは不明でした。今回の論文では、ポリフェノールが消化管全体に発現する苦味受容体に結合し、脳とコミュニケーションを取るホルモンの分泌を促し、血糖値や満腹感を調整することが示唆されました。今後、本研究の成果を用いた安全性が高い新たな肥満・糖尿病の予防・治療法の開発が期待されます。
※この研究成果は、「Food Bioscience」誌に掲載されています。

■ポイント
・ポリフェノールは植物性食品に豊富に含まれており、長年にわたりその健康効果の関心を集めてきた
・ポリフェノールは、消化管にある苦味受容体に結合し、ホルモンの分泌を促進することで、血糖値と満腹感を調整する
・今後、本研究の成果を用いた安全性が高い新たな肥満・糖尿病の予防・治療法の開発が期待される

芝浦工業大学、ポリフェノールの苦味刺激が肥満や糖尿病を予防することを発見

図. ポリフェノールを含む果物

■研究の背景
ポリフェノールは果物、野菜、ナッツ、コーヒー、お茶などの植物性食品に豊富に含まれている苦味や渋味を呈する生物活性化合物で、その健康効果は、我が国においてトクホや機能性表示食品を通じて普及しています。

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