どうする?妻子持ちの男に近づく年下女、口うるさいレス妻と比較してつい…
●●会社広告チームの戸田です。
本日はありがとうございました。
何かあったら、気軽にメッセージくれればなんでもやりますね!
それから別件で。今、ちょうど仕事で詰まっていてプレッシャーもあって…
就活相談でもお世話になった宗太先輩に仕事の極意?みたいなのぜひ伺いたいです。
来週月曜日の19時に新橋でいかがでしょ。ご検討ください。
仕事煮詰まり中の後輩より』
もう、何度も読み返しているlineをまた眺める。
(取引先だし、このまま返事しないのもおかしいよなー)
ただ宗太も、さらさが子育て中に仕事以外で沙彩と会うのはと気が引けていた。
エレベーターの扉が開き、外に出ると自分の住んでいるマンションを見上げた。
オムツ替えの仕方から、洗濯物の干し方、食器洗いのタイミング…さらさに小言を言われているシーンが脳内再生される。
(…結婚したら男は無能だよな)
育児に協力した気持ちは山々だが、一歩うごくごとにさらさに注意される疲れてしまった自分がいた。
そんな中、沙彩に頼られている、尊敬されていることが心地よかった。
さらさも前は尊敬のまなざしで自分を見てくれていた気がする。
(いや、やっぱりさらさも大変だし、スルーしとくか)