どうする?妻子持ちの男に近づく年下女、口うるさいレス妻と比較してつい…
すごく久しぶりなんですけど、びっくりしたときの顔が変わらなくて、つい」
佐々木「そうだったか。それは仕事がやりやすくなるな」
佐々木の顔がほころんだ。
そして、宗太にも笑顔を向ける。
佐々木「どうぞ戸田をよろしくお願いいたします」
宗太「お願いします」
沙彩との再会にはじめは驚いたが、ほっとした自分がいた。
(確かに、仕事がやりやすくなったかもな)
商談を順調に終え、宗太は取引先の応接室を後にした。
………
首からかけていた入口証を外しながら受付に向かう。
沙彩とのやりとりが思い出された。
(あいつ印象変わったな)
大学時代の印象ではとても仕事に精を出すタイプには見えなかった。
(人って変わるもんだな)
思っていた、その時…-
沙彩「宗太先輩!」
聞き覚えのある声に振り返る。
低めのヒールに、膝丈までのタイトスカート。ジャケットをきちんと着こなした沙彩が
小走りでこちらに向かってくる。
宗太「ああ、さっきはありがと」
商談が終わっているしほっとしていた宗太は、昔のように声をかけた。
しかし沙彩は、宗太の前で足を止めると慣れたように小さくお辞儀をする。
沙彩「本日は本当にありがとうございました。