あのコの恋愛事情ーネイルサロンのないしょ話 #パワースポットと恋愛のカンケイ 編
「それはきっと、縁がなかったんですよ。」慰めにもならないような返答しか出来ない自分に飽きれつつ、話に耳を傾けるしかない。
「こないだもパワースポット行ったのになぁ。あいこさん知ってる?広島にね、結婚できるって有名な神社があるの。友達と2泊して毎日行ったのに、全然効果ないよね!あそこダメかも!」
「効果があったから連絡こなくなったのかも!その人じゃないってことですよ。」そう答えながら、美しいその人の美しい指に色を塗る。
髪も肌も爪もとても綺麗だ。もう少しで30歳を迎える余裕と、誰もが知っているような会社で働いてるプライドと金銭的な余裕も相まって、元々整った顔立ちとジムで鍛えたスタイルも更に輝いてる気もする。
「どこで出会えるんだろうなぁ。そろそろ結婚しないとやばいよね。」
そうため息をつく姿もこんなに美しいのに。
「選考基準が厳しいんじゃないですか?選びすぎとか。」
「そんなことないんだけどなぁ。仕事してて、健康で、真面目な人でいいのに。なんで出会いがないんだろう?どこで出会えるんだろうなぁ。来月も京都の神社に行くんだけどね、出会い運UPするかなぁ?」
そう悩むその人の手首にジャラジャラと連なるパワーストーン。