一線を超えていなければ不貞にならない? 弁護士の見解は…
昨今有名人の不倫ニュースが後を立ちません。不貞が発覚し、大バッシングを受けた末、仕事を失った芸能人もいます。
それだけに最近は自分を守るため「一線は越えていない」と極めて曖昧でわかりにくいセリフで否定することがあります。
この「一線は越えていない」というセリフは肉体関係を結んでいないということのようです。不倫を疑われた人間たちは、そこを拠り所に「不貞ではない」と主張していることになります。
■不貞の境界線はどこ?
世間では肉体関係がなければ不貞ではないということのようです。しかし、一緒にデートをするなど、プラトニックなつきあいも、それに該当するのではないでしょうか?
法的に見て、「不貞になる・ならない」の境界線はどこにあるのか。虎ノ門法律経済事務所池袋支店の齋藤健博弁護士にお聞きしました。
「そもそも、不貞行為の定義そのものに争いがあります。通説・判例は、不貞行為とは、自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性交を行うものをいうと理解されます。
しかし、この中でも、一夫一婦制度が採用されている以上、その貞操義務に違反する行動すべてと理解する見解と、性交より広い意味を有するとする立場が存在しています。