第44回報知映画賞の受賞作・受賞者が28日に明らかになり、中井貴一が主演男優賞、長澤まさみが主演女優賞に輝いた。『記憶にございません!』の演技が評価された中井は、1994年(第19回)『四十七人の刺客』で助演男優賞を受賞して以来、25年振り2度目の報知映画賞受賞に。また『マスカレード・ホテル』『コンフィデンスマン JP-ロマンス編-』に出演した長澤は、2004年(第29回)に『深呼吸の必要』『世界の中心で、愛をさけぶ』で助演女優賞を受賞して以来、15年振り2度目の報知映画賞受賞となった。全体では『蜜蜂と遠雷』が作品賞・邦画部門、新人賞(=鈴鹿央士)の2冠に。今年社会現象を巻き起こした『翔んで埼玉』が特別賞を受賞した。○第44回報知映画賞 一覧作品賞・邦画部門:『蜜蜂と遠雷』(監督 石川慶)作品賞・海外部門:『ジョーカー』(監督 トッド・フィリップ)アニメ作品賞:『天気の子』 (監督 新海 誠 配給 東宝)主演男優賞:中井 貴一『記憶にございません!』の演技に対して主演女優賞:長澤まさみ 『マスカレード・ホテル』『コンフィデンスマン JP -ロマンス編-』の演技に対して助演男優賞:成田凌 『チワワちゃん』『愛がなんだ』『さよならくちびる』の演技に対して助演女優賞:小松 菜奈 『来る』『閉鎖病棟-それぞれの朝-』の演技に対して監督賞:佐藤信介 『キングダム』の演出に対して新人賞:鈴鹿央士 『蜜蜂と遠雷』の演技に対して新人賞:玉城ティナ 『Diner ダイナー』『惡の華』の演技に対して特別賞:『翔んで埼玉』 社会現象化した稀有な作品。(監督 武内英樹)
2019年11月28日カンヌ・パルムドールに輝き、全米ではすでに今年の外国映画興行収入第1位となる大ヒットとなっているポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』。“伏線”となるアイテムが散りばめられた本予告、本ポスターが解禁となった。今回解禁された本ビジュアルは、全員失業中の貧しいキム一家と、IT企業を経営する裕福なパク一家が、まるで“ひとつの家族”のように、広々としたリビングで肩を並べている姿が収められ、全員に目線が入っている。背景には、意味深に置かれた“石”、“前衛的な絵画”、そして“投げ出された脚”が配されているほか、目を凝らすと数々の散りばめられた“アイテム”が浮かび上がってくる。また、90秒予告は、キム一家の長男ギウ(チェ・ウシク)が、身分を偽り裕福なパク一家の家庭教師になったことから生活が変わっていく様子を映し出す。パク社長夫人ヨンギョ(チョ・ヨジョン)に取り入った彼は、さらに美術の家庭教師として妹(パク・ソダム)を紹介することになるのだが…。果たして、ギウの計画とは!?スケール感のある映像と、加速していく物語を垣間見ることができる予告となっている。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月20日シネマトグララフィーのフェスティバル、カメリメージで、『ジョーカー』の撮影監督ローレンス・シャーが、最高賞にあたるゴールデン・フロッグを受賞した。この賞の受賞者は、過去、ほぼ確実にオスカーのシネマトグラフィー部門にノミネートされる。2番目にあたるシルバー・フロッグは『2人のローマ教皇』、その次のブロンズ・フロッグは『The Painted Bird』が受賞した。『ジョーカー』は、この週末、全世界興収が10億ドルの大台を超えるという快挙を達成した。公開から二ヶ月経つ今も、アメリカではトップ10圏内にとどまっている。文=猿渡由紀『ジョーカー』全国公開中
2019年11月18日韓国映画として初めてカンヌ国際映画祭のパルムドールに輝いた『パラサイト半地下の家族』のポン・ジュノ監督が緊急来日。11月7日(木)に都内で行われた国内最速試写会に、サプライズ登壇し、日本のファンを驚かせた。「ただ純粋に面白い映画を撮りたかっただけ」セレブ一家の豪邸に、家庭教師として潜り込み“寄生(パラサイト)”を試みた貧しいキム一家が、そこで想像を絶する悲喜劇に巻き込まれてしまう。主演を務めるのは、ポン・ジュノ監督と4度目のタッグとなった名優のソン・ガンホ。来年2月に開催される第92回アカデミー賞の国際長編映画賞に韓国代表として出品されている。すでに各国では、エンターテインメント性と社会的なメッセージの共存した内容に絶賛の声が集まっているが、ポン・ジュノ監督自身は「ただ純粋に面白い映画を撮りたかっただけ」と断言。「登場人物たちは、政治に高い関心があるわけでもないし、富裕層に闘争を仕掛けようとも思っていません。彼らは皆、明確な善悪で判断できない、つまり私たちの周りにいるリアルな存在なのです。だからこそ、結果的に社会的なメッセージにつながったのかもしれませんが」と分析した。パルムドールからアカデミー賞へ「是枝監督と同じ道を歩めれば」アカデミー賞の国際長編映画賞に関しては、早くも“最有力”の呼び声も高い。その点については「オスカーの投票方法は複雑なので、期待をしていいものなのか」と苦笑いし、「ただ、昨年パルムドールを受賞した是枝(裕和)監督の『万引き家族』が、アカデミー賞で同じ部門にノミネートされましたから、韓国では同じ道を歩めれば…と期待されています。そちらのほうがプレッシャーです」と胸中を語った。実現間近?日本での映画製作にも意欲かつてオムニバス映画『TOKYO!』で、香川照之を主演に日本での撮影に挑んだ経験があるポン・ジュノ監督。実は「一昨年前から日本のプロデューサーと持続的にお会いし、また日本で映画を撮る構想を練っている」のだとか!また、関心がある日本の俳優を聞かれると浅野忠信、広瀬すずの名前が挙がった。「それに尊敬する樹木希林さんとは、お仕事をしたかった。『母なる証明』を日本でリメイクするなら、母親役は樹木希林さんではないでしょうか」と話していた。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月07日エレン・デジェネレスが来年1月5日に開催される第77回ゴールデングローブ賞にて、キャロル・バーネット賞を受賞することが明らかになった。月曜日(現地時間)、ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)が発表した。エレンもSNSで「新しい週の始まりに、最高のニュース。ありがとう、ハリウッド外国人映画記者協会」と報告している。HFPAの代表ロレンツォ・ソリアは「彼女の番組はシットコムからスタンダップコメディまで、お茶の間に欠かせないものとなっています。彼女はテレビ界のパイオニアで、その魅力と知性で25年近く視聴者を引き付けてきました。また、テレビ界での成功に加え自分のプラットフォームが持つ影響力を通し、献身的な慈善家として声を上げ、優しさや喜びを広めてきました」とエレンの功績を称え、授賞の理由とした。今年新設されたキャロル・バーネット賞は、テレビ界への貢献者に贈られるもので、今年はキャロル・バーネット本人が受賞した。エレンは二代目の受賞者となる。なお、来年のゴールデングローブ賞で、映画界での貢献者に贈られるセシル・B・デミル賞はトム・ハンクスが受賞者に決定している。(Hiromi Kaku)
2019年11月05日今年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いたポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』の公開日が、来年1月10日(金)に決定した。『殺人の追憶』『オクジャ/okja』などを手掛けるポン・ジュノ監督。本作は、全員失業中の貧しい一家と、IT企業を経営する裕福な社長一家という、相反する2つの家族の出会いから、想像を遥かに超える展開へと加速していく。本国・韓国では、動員1,000万人を突破し、フランス動員は160万人を突破、各国で爆発的な盛り上がりをみせている。さらにアメリカでは、ロサンゼルス&ニューヨークで公開を迎え、オープニング館アベレージ で2019年の最高記録を樹立。公開2週目では、33館(上位は平均3000館)での公開ながら、全米の興行収入ランキングで11位にランクインするなど、アメリカでも熱狂的に支持されている。そんな各国で話題、第92回アカデミー賞での受賞が有力視されている本作が、2020年1月10日(金)、日本でも公開される。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年11月02日ポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』が先日、アメリカで公開、大ヒットスタートを切ったことが分かった。今後も追加公開が予定されており、さらなる爆発的動員が予想されるという。今年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いたポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』は、全員失業中の貧しい一家とIT企業を経営する裕福な社長一家という相反する2つの家族の出会いから、想像を遥かに超える展開へと加速していく物語が描かれる。すでに、韓国動員数は1,000万人を突破し、フランス動員160万人突破。そのほか各国で動員記録を塗り替える驚異的な盛り上がりをみせているが、そんな中、現地時間10月11日にアメリカで限定公開がスタート。ロサンゼルスとニューヨークの3劇場で公開されると、376,264ドルの興収を記録し、米国限定公開のオープニング館アベレージで今年の最高記録を樹立。3館以上の劇場で限定公開された作品としては、日本でも大きな注目を集めたミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』以来、最高の興収に。さらには、外国語映画としても『モーターサイクル・ダイアリーズ』(’04/ウォルター・サレス監督)、『アメリ』(’01/ジャン=ピエール・ジュネ監督)などを大きく上回り、歴代最高記録となる快挙となった。また今後、ロサンゼルスとニューヨークでの上映劇場追加に加え、ボストン、シカゴなどで公開が予定されているという。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年10月16日カンヌ国際映画祭パルムドール受賞に加え、第92回アカデミー賞においても有力視されている『パラサイト 半地下の家族』。すでに韓国動員1,000万人突破、フランス動員160万人突破ほか、各国でヒットしている本作は、細部(ディテール)にまでこだわるポン・ジュノ監督の映像表現に“ボンテール(ポン・ジュノ+ディテール)”なる造語も生まれ、称賛を集めている。“ボンテール”という造語まで誕生!唯一無二の圧倒的な映像表現今年100年目の記念年を迎えた韓国映画界に、初めてのパルムドールをもたらしたポン・ジュノ監督。その最新作となる『パラサイト 半地下の家族』は現代社会が抱える問題を内包しつつ、ユーモア、サスペンス、アクション…映画全ての要素を融合させながらツイストの効いた展開で描き切った。物語の構成だけでも超一級のエンターテインメント作品として申し分ないが、それに加えて“ボンテール(ポン・ジュノ+ディテール)”も余すことなく堪能できる! と評論家たちが声を揃える。“ボンテール”とは、役者の台詞や動き、小道具、背景など画面に映し出されるあらゆる要素にメッセージを込める監督の繊細さと緻密さを称賛するため、メディアや評論家が生み出した造語。だからこそ、ポン・ジュノ監督の作品は何度見ても新たな発見があるのが、魅力のひとつだ。日本漫画大好き!『オールド・ボーイ』原作をパク・チャヌクに薦めたのはポン・ジュノ監督無類の日本漫画好きとしても知られるポン・ジュノ監督。もともと漫画家を志していたこともあり、いまも映画の撮影前には、緻密な絵コンテを描き、イメージを明確に表現することでも知られている。そんなポン・ジュノ監督にまつわるエピソードとして代表的なのが、名匠パク・チャヌク監督に、原作:土屋ガロン、作画:嶺岸信明による漫画「ルーズ戦記 オールドボーイ」を読むよう薦めたという話。のちにカンヌ国際映画祭グランプリ受賞を果たした傑作『オールド・ボーイ』を、実はアシストしていたのだ。そんなポン・ジュノ監督の過去作も、一筋縄ではいかない考え抜かれた設定のものばかり。目の離せない衝撃的なアクションやサスペンスがありながらも、現代社会に通じるテーマが必ず隠されている。その一方、キャラの濃い登場人物たちの姿は人間くさく、思わずクスリと笑ってしまうユーモアも織り込まれており、“漫画”の趣も色濃く感じさせる。韓国映画にはあまり馴染みがないという人でも、一度観たらその作風にどっぷりはまってしまうこと間違いなし!最新作日本公開を前に、これまでのポン・ジュノ監督作品も併せてチェックしてみてほしい。ソン・ガンホとの初タッグ作『殺人の追憶』(’03)先日、30年の時を経て真犯人が判明したことでも話題となった、実際の未解決連続殺人事件に着想を得たサスペンス。犯人を突き止めようとするソン・ガンホ演じる刑事たちの前に、衝撃の結末がおとずれる。ポン・ジュノの名を世に知らしめた代表作。歴代動員1位のメガヒット作『グエムル 漢江の怪物』(’06)アメリカ軍が有害な薬品を韓国・漢江に流した実際の事件がモチーフとなっており、薬品の流出により生まれた謎の怪物に拉致されてしまった娘を救うべく、ふがいない父親(ソン・ガンホ)とその家族が奔走する。韓国では当時、歴代動員1位を記録するメガヒットとなった。“息子役”ウォンビンにも注目『母なる証明』(’09)女子高生殺人事件の容疑者となった息子のため真相に迫ろうとする、母(キム・ヘジャ)の狂気に近い盲愛を描いた。ウォンビンが息子を演じたことでも話題に。国内外で20を超える賞を受賞、世界中の映画ファンに衝撃を与えた。ハリウッド俳優も多数出演!Netflixオリジナル映画『オクジャ/okja』(’17)謎の巨大な動物オクジャを、親友の少女ミジャが巨大な多国籍企業から守ろうとするアクションアドベンチャー。資本主義における食肉産業の闇を描いた。ネット配信作品としては初めてカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、パルムドールを争ったことでも話題を呼んだ。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年10月15日『万引き家族』『パラサイト 半地下の家族』にて、それぞれカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞し、東アジアに2年連続の栄冠をもたらした是枝裕和監督と、ポン・ジュノ監督。世界から高い注目を浴びるふたりの鬼才が対談し、互いの作品について鋭い考察や質問を投げ合うオリジナル番組「日韓から『家族』を描く是枝裕和×ポン・ジュノ」が、12日、日本映画専門チャンネルにて放送される。是枝監督作品の常連だった樹木希林や、これからを担う女優・広瀬すずについても語られた。テレビのドキュメンタリーの演出を経て映画監督デビューを果たし、『誰も知らない』『そして父になる』などを発表してきた是枝監督。この11日からはカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュを迎えた日仏合作の『真実』が公開となった。『ほえる犬は噛まない』で劇場長編デビューしたポン監督は、『殺人の追憶』や『グエムル―漢江の怪物―』などで、日本でもファンを獲得。新作『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月に日本公開される。ポン監督の『オクジャ/okja』のとき以来、2年ぶりの再会となったふたりだが、普段から交流はあり、ポン監督のパルムドール受賞の際には、是枝監督からすぐに祝辞のメールが入ったという。ふたりの対談では、矢継ぎ早にポン監督から是枝監督への質問が続いた。『万引き家族』の海辺のシーンに感極まったというポン監督。監督が作品を観たのは、樹木希林が亡くなった後のことであり、特別な思いを持って、そのシーンを観たと振り返る。是枝監督は、同シーンでの樹木のセリフにまつわる秘話を明かすとともに、樹木がポン監督の『母なる証明』をとても好きだったと伝えた。また同じく『万引き家族』より、終盤での安藤サクラの演技にまつわる話では、安藤の意外な演技アプローチにポン監督が唸る場面もあった。役者に関しては、ポン監督は「広瀬すずが好きだ」という話も。是枝監督からそのことを振られたポン監督は、『海街diary』での広瀬すずの、作品全体における存在感を絶賛。『三度目の殺人』での成長ぶりにも驚いたと明かすと、是枝監督も将来とても楽しみな女優と評し、「広瀬さんは耳がとてもいいので、きっと外国語もできる。ぜひポン監督の作品での彼女も見てみたい」と希望を口にした。ほかにも是枝監督の子役演出や、互いに脚本も手掛けるふたりの執筆スタイル、『パラサイト~』のセットについて、是枝監督の自伝から絵コンテにまつわる話、外国で映画を撮ることなど、多くを語ったふたり。特に終始、ポン監督からの是枝監督へのリスペクトが印象的で、ポン監督ならではの是枝作品への深い洞察を知ることができる。東アジアを引っ張るふたりの鬼才の濃い対談を聞けるまたとないチャンスだ。「特集・是枝裕和×ポン・ジュノ」と題し、オリジナル番組「日韓から『家族』を描く是枝裕和×ポン・ジュノ」、そして両監督の代表作『万引き家族』(監督:是枝裕和)、『母なる照明』(監督:ポン・ジュノ)を日本映画専門チャンネルにて、10月12日21時より3作品一挙放送される。
2019年10月11日国内映画賞のトップバッターとして注目を集める「第11回TAMA映画賞」の受賞作品及び受賞者が決定。『長いお別れ』と『嵐電』が最優秀作品賞に選ばれ、『天気の子』『新聞記者』が特別賞を受賞、『愛がなんだ』で共演した成田凌と岸井ゆきのがそれぞれ最優秀新進男優賞・女優賞に選ばれた。毎年晩秋に開催されている映画ファンの祭典「第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM」が今年も開催。併せて、多摩市及び近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するTAMA映画賞も発表された(2018年10月~2019年9月に劇場公開された作品が対象)。映画ファンを魅了した事象を表彰する特別賞に選ばれた『天気の子』は、「少年・少女が緻密に描かれた東京の街並みから壮大な天空に放たれた開放感は、言葉に表せないほどの映像体験を観客にもたらした」、そして『新聞記者』は「昨今の政治的題材に取り組みながら苦悩する個人に光を当てたドラマを作り、終演で拍手が起こる『新聞記者現象』を引き起こした」との受賞理由。『嵐電』『こはく』などに主演した最優秀男優賞・井浦新には「経験に裏打ちされる思慮深さ、知性と品、色気を自在に調節し作品のカラーに溶け込む、映画界になくてはならない存在」、『長いお別れ』で認知症が進行していく父親を演じた山崎努には「一瞬みせる敬愛される家族の長としてのお父さんの姿は、俳優・山崎努の凄みを感じさせた」との声が寄せられた。最優秀女優賞を受賞した蒼井優には「『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』において、多岐にわたる役柄を演じ分け、観客の脳裏に鮮烈に焼き付けた」、同じく前田敦子には「『旅のおわり世界のはじまり』で演じた女性像は、女優・前田敦子の資質・魅力と鮮やかにシンクロし、稀有な存在感を放った」とのコメント。『愛がなんだ』から『人間失格 太宰治と3人の女』まで多彩な作品で大活躍を見せた成田凌には「身近にいそうな自然な佇まいで役に溶け込む一方、他方では誰もが持つ弱い部分を丁寧に演じ、多彩な表現力で観客を魅了した」、同じく『愛がなんだ』で主演をつとめた岸井ゆきのには「ヒロインを大胆な立ち居振る舞いと繊細な眼差しで体現し、リアルな恋愛群像劇のなかにキュートな魅力をもって立ち上がらせた」との受賞理由が寄せられ、『新聞記者』で松坂桃李とW主演をつとめたシム・ウンギョンも、「真実を追い続ける真剣な表情・確かな演技力は、観るものを強烈に作品に引き込み、初出演の日本映画で鮮烈な印象を残した」と最優秀新進女優賞を受賞した。<第11回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者>最優秀作品賞[本年度最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャストに対し表彰]『嵐電』 鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同『長いお別れ』中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同特別賞[映画ファンを魅了した事象に対し表彰]新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 『天気の子』藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 『新聞記者』最優秀男優賞[本年度最も心に残った男優を表彰]山崎努 『長いお別れ』井浦新 『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか最優秀女優賞[本年度最も心に残った女優を表彰]蒼井優 『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』前田敦子 『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか最優秀新進男優賞[本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優を表彰]成田凌 『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか清水尋也 『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』最優秀新進女優賞[本年度最も飛躍した女優、もしくは顕著な活躍をした新人女優を表彰]岸井ゆきの 『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』シム・ウンギョン 『新聞記者』最優秀新進監督賞[本年度最も飛躍した監督、もしくは顕著な活躍をした新人監督を表彰]山戸結希監督『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』奥山大史監督 『僕はイエス様が嫌い』「第11回TAMA映画賞授賞式」は11月17日(日)、中央大学 多摩キャンパス クレセントホールにて開催。「第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM」各種上映プログラムは11月23日(土・祝)~12月1日(日)、東京都多摩市内の3会場にて開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:長いお別れ 2019年5月31日より全国にて公開(C)2019『長いお別れ』製作委員会愛がなんだ 2019年4月19日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2019映画「愛がなんだ」製作委員会新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ天気の子 2019年7月19日より全国東宝系にて公開(C)2019「天気の子」製作委員会
2019年10月03日9月22日(現地時間)、ロサンゼルスのマイクロソフトシアターでエミー賞授賞式が開催された。今年のアカデミー賞と同様、エミー賞も司会者を立てずにプレゼンターたちが授賞式を進行するというスタイルを取った。注目されていたのは今年最終章を迎え、最多32ノミネーションを受けていた「ゲーム・オブ・スローンズ」。ノミネートされていたメインキャストたちがリミテッドシリーズ/テレビ映画部門の助演女優賞のプレゼンターとして登壇し、会場を沸かせた。主要部門では作品賞獲得の快挙を果たし、ピーター・ディンクレイジが助演男優賞を受賞した。主要な受賞者は以下のとおりドラマシリーズ部門作品賞「ゲーム・オブ・スローンズ」主演男優賞ビリー・ポーター「Pose/ポーズ」主演女優賞ジョディ・カマー「キリング・イヴ/Killing Eve」助演男優賞ピーター・ディンクレイジ「ゲーム・オブ・スローンズ」助演女優賞ジュリア・ガーナー「オザークへようこそ」監督賞ジェイソン・ベイトマン「オザークへようこそ」脚本賞ジェシー・アームストロング「サクセッション」コメディシリーズ部門作品賞「Fleabag フリーバッグ」主演男優賞ビル・ヘイダー「バリー」主演女優賞フィービー・ウォーラー=ブリッジ「Fleabag フリーバッグ」助演男優賞トニー・シャルーブ「マーベラス・ミセス・メイゼル」助演女優賞アレックス・ボースタイン「マーベラス・ミセス・メイゼル」監督賞ハリー・ブラッドビア「Fleabag フリーバッグ」脚本賞フィービー・ウォーラー=ブリッジ「Fleabag フリーバッグ」リミテッドシリーズ/テレビムービー部門リミテッドシリーズ作品賞「チェルノブイリ」テレビ映画部門作品賞「ブラックミラー:バンダースナッチ」主演男優賞ジャレル・ジェローム「ボクらを見る目」主演女優賞ミシェル・ウィリアムズ「Fosse/Verdon」(原題)助演男優賞ベン・ウィショー「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」助演女優賞パトリシア・アークエット「The Act」(原題)監督賞ヨハン・レンク「チェルノブイリ」脚本賞クレイグ・メイジン「チェルノブイリ」(Hiromi Kaku)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2019年09月23日『グリーンブック』や『ラ・ラ・ランド』『スリー・ビルボード』などアカデミー賞に直結する作品を多数送りだしてきたトロント国際映画祭の最高賞「観客賞」に、タイカ・ワイティティ監督最新作『ジョジョ・ラビット』が輝いた。『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督が、4度アカデミー賞作品賞に輝き、創立25周年を迎えたFOXサーチライト・ピクチャーズのもと、スカーレット・ヨハンソンやサム・ロックウェルら世界を代表する豪華キャスト陣と共に、第2次世界大戦下のドイツを舞台とした壮大なヒューマン・エンターテインメントを作りあげた。第44回トロント国際映画祭では開幕前からマスコミ陣も映画ファンも注目、ワールドプレミアは熱狂をもって迎えられた。ワイティティ監督自身が、主人公の少年ジョジョの空想に登場するアドルフ・ヒトラーを演じるとともに、オーディションでジョジョ役をつかんだローマン・グリフィン・デイビスがその愛くるしいルックスと確かな演技力を披露し、一躍注目の新星の座に躍り出た。戦争に対する風刺をハートフルなコメディの形をとりながら表現し、戦時下における人々の生きる喜びを正面から描いた本作は、最もアカデミー賞に近い賞といわれるトロントの観客賞を獲得したことで、今季の映画賞レースの目玉となりそう。なお、観客賞次点2位にはノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』、3位にはポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が選ばれている。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月17日5月に開催された第72回カンヌ国際映画祭にて最高賞のパルム・ドールを受賞したポン・ジュノ監督最新作『PARASITE』(英題)が、『パラサイト 半地下の家族』として2020年1月、日本公開となることが決定した。“半地下”住宅で暮らす貧しい一家の長男が、IT企業を経営する超裕福な一家の家庭教師になったことから、次第に想像を遥かに超える悲喜劇へと展開していく本作。ポン・ジュノ監督は相反する2つの家族を軸に、いま、韓国や日本をはじめ世界中が直面している貧富格差を痛烈に批判しつつ、コミカルさやサスペンス感など交え、圧倒的エンターテインメント性を持たせた物語展開で描き切った。主演は、同監督と『スノーピアサー』『グエムル 漢江の怪物』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなる名優ソン・ガンホ。共演には『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』イ・ソンギュン、『後宮の秘密』チョ・ヨジョン、「オクジャ/okja」『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら実力派の面々が脇を固めている。世界中で大ヒット!“ネタバレ厳禁 ”の想像を超える展開を各国メディア大絶賛カンヌ国際映画祭では、Q・タランティーノ、P・アルモドバル、J・ジャームッシュ監督らの並みいる話題作を抑え、審査員満場一致で韓国映画として史上初となるパルム・ドールに輝いた。そのカンヌでの熱狂をそのままに、韓国では1,000万人突破、フランスは150万人超え目前と公開が始まった世界各国でも動員記録を塗り替える盛り上がりをみせている。「ネタバレをしたくないので詳細は言わないが、『この独創的な物語を“体験する”ことがどんなに最高か』すべての人に伝えたい」(VANITY FAIR)、「最高傑作132分間観客の心を掴んで一瞬も離さない」(THE HOLLYWOOD REPORTER)と、本作のツイストの効いた想像を絶する展開を各国メディアも大絶賛。アメリカをはじめ公開を控える各国での期待値も高まっている。ストーリー全員失業中で、その日暮らしの生活を送る貧しいキム一家。長男ギウは、ひょんなことからIT企業のCEOである超裕福なパク氏の家へ家庭教師の面接を受けに行くことになる。そして、兄に続き、妹のギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…。この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと猛烈に加速していく――。『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2019年08月07日ポン・ジュノ監督手掛ける映画『パラサイト 半地下の家族』が、第72回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞。2020年1月10日(金)より順次公開される。なおTOHO シネマズ日比谷・TOHO シネマズ梅田では、2019年12月27日(金)より先行上映をスタート。ポン・ジュノ監督10年ぶりとなる韓国映画、韓国史上初のパルムドール受賞!『殺人の追憶』『母なる証明』『グエムル -漢江の怪物-』など、数々の作品を手掛けてきた韓国の若き巨匠ポン・ジュノ。近年は『スノーピアサー』「オクジャ/okja」といった国際的作品を手掛けてきた彼だが、今回満を持して10年ぶりとなる韓国映画『パラサイト 半地下の家族』を完成させた。審査員満場一致の決定で、韓国映画初となるパルムドール受賞となる快挙を遂げた。また第77回ゴールデン・グローブ賞においては、監督賞(ポン・ジュノ)、脚本賞(ポン・ジュノ)、外国語映画賞の3部門にノミネート。これはは『グ リーン・ディスティニー』『ROMA/ローマ』に並ぶ、外国語映画として史上最多ノミネートの快挙となる。相反する2つの家族の“出会い”によって生まれるストーリーそんな国内外で注目を集めている本作は、相反する2つの家族の出会いによって生まれるストーリー。物語の始まりは、全員失業中“半地下”住宅で暮らす貧しいキム一家が、パク家へ赴くところからスタート。キム家の長男ギウは、ひょんなことからIT企業を経営する超裕福なパク家へ家庭教師の面接を受けに行くことになる。そして、兄に続くようにして妹ギジョンも豪邸に足を踏み入れるのだが…。この相反する2つの家族の出会い次第により、物語は想像を遥かに超える悲喜劇へと加速していく。主演に、ポン・ジュノ監督の常連 ソン・ガンホ主演を務めるのは、韓国の名優ソン・ガンホ。ポン・ジュノ監督とは、『スノーピアサー』『グエムル -漢江の怪物-』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなる。また主演の脇を固めるキャストには、『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』のイ・ソンギュン、『後宮の秘密』のチョ・ヨジョン、「オクジャ/okja」『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら、実力派の面々が揃う。各メディア界からも称賛の声なおポン・ジュノ監督は、パルムドール受賞について「私は映画が本当に好きで、12歳の頃から映画狂の青年でした。そしてまさか監督になるなんて…!本当に何にせよ、今夜この手で、私にとって大きな賞を頂けるなんて思っていませんでした。本当にありがとうございました!」と喜びのコメント。各国のメディアの批評家からも称賛の声が多数寄せられている。【詳細】『パラサイト 半地下の家族』公開日:2020年1月10日(金)先行公開日:2019年12月27日(金)TOHO シネマズ日比谷、TOHO シネマズ梅田限定※先行公開期間は、特別興行の為、1900円均一。ムビチケ使用不可。 詳細は公式HPに掲載。出演:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン監督:ポン・ジュノ配給:ビターズ・エンド2019年/韓国/132 分/PG-12/2.35:1英題:PARASITE原題:GISAENGCHUNG
2019年05月30日5月28日、韓国人グループ2PMのジュノ(29)が入隊すると報じられた。その日程がわずか2日後の5月30日であるため、Yahoo!リアルタイムワードにランクインするなど話題となっている。韓国メディアの日刊スポーツによると、所属事務所のJYPエンターテイメントは「30日に訓練所に入所し、基礎軍事訓練を受けた後に社会服務要員で代替服務する」と発表。「ジュノは2PMとして活動した際、アクロバットの練習中に発生した深刻な事故により、右肩に大怪我をし、手術をして脊椎骨折の診断を受けた」と告白。「兵務庁身体検査では、これらの理由から4級判定を受けた」として、「ジュノは、今後社会服務要員として誠実に兵役義務を履行する計画だ」と伝えたという。だがあまりにも急な入隊発表ということもあり、ネット上では戸惑いの声が上がっている。《ジュノ…急すぎてビックリ!!ついに来るべき時が来たのか》《かなりの、電撃…えっ?明後日には…》《なんかこんなギリギリに発表とか、ジュノらしいというかなんというか…はぁ…この動揺した状態のまま行ってしまうのか》ジュノの入隊は2PMのメンバーでは、テギョン、Jun.K、ウヨンに続き4番目の入隊になる。
2019年05月28日第72回カンヌ国際映画祭にてポン・ジュノ監督最新作『PARASITE』(英題)が最高賞パルムドールを受賞。審査員満場一致の決定で、韓国映画としては初受賞という歴史的快挙を達成し、日本での公開も決定した。物語は、全員失業中の一家の長男が、家族の期待を一身に背負い、IT企業を経営する裕福な一家のもとへ家庭教師の面接を受けるところから始まる。この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと加速していく――。『殺人の追憶』『母なる証明』などの傑作を手掛けてきた、世界が称賛する若き巨匠ポン・ジュノ監督の最新作となる本作。主演を務めるのは、『スノーピアサー』『グエムル -漢江の怪物-』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなる名優ソン・ガンホ。共演には『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』のイ・ソンギュン、『後宮の秘密』のチョ・ヨジョン、Netfilx映画『オクジャ/okja』『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら各世代の実力派の面々が脇を固める。これまで鋭い視点で社会を切り取り、ときに独自のユーモアを交えながら、人間の内面を炙り出してきたポン・ジュノ監督は、『母なる証明』以降、『スノーピアサー』『オクジャ/okja』と国際的作品を手掛けてきたが、ジャンルにとわられない唯一無二の作風にさらに磨きをかけ、満を持して10年ぶりとなる韓国映画を完成させた。5月21日(現地時間)に行われた公式上映は、上映中に何度も拍手や歓声が起こるなど異例ともいえる熱狂的な盛り上がりに。また、会場には『オクジャ/okja』などに出演するティルダ・スウィントンが、娘で女優のオーナー・スウィントン・バーンを連れて来場。上映後には、約10分間にも及ぶスタンディングオーベーションと鳴りやまない拍手が巻き起こり、ポン・ジュノ監督はじめキャスト陣も喜びを噛み締めていた。その後、「Screen International」誌が掲載する各メディアの批評家による採点「星取表」では、4点満点中3.5点という高得点を叩きだし、Q・タランティーノ、P・アルモドバル、J・ジャームッシュら名匠たちの並みいる話題作を抑え最後まで首位をキープ。各メディアも、「今年の映画祭で最高の1本。劇場で素晴らしい映画を観た時に感じる気分」(英・BBC)、「一度見たら忘れられない社会風刺。今年のカンヌのベスト映画。監督の才能は恐ろしいほどに素晴らしい」(米・ASSOCIATED PRESS)、「ポン・ジュノ監督の最高傑作だ。怒りに満ち、最高に面白く、痛々しく、苦く甘い資本主義における共存について描いている。彼がこれまで描いてきたすべての要素が集約されている」(米・INDIEWIRE)と絶賛を贈っていた。審査員長A・G・イニャリトゥ監督ら満場一致!「ローカルな映画でありながら、非常に国際的」本映画祭コンペ部門の審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥは記者会見で、「私たちは予想のつかない展開を体験しました」と満場一致で最高賞に決定したポン・ジュノ監督の手腕を高く評価。「ユーモラスで優しく、何かを決めつけることなく現実の問題に直結していました。ローカルな映画でありながら、非常に国際的であり、“映画とは何か”という本質の理解によって、素晴らしく効果的に生み出されていました。私たちは観た瞬間からこの映画に魅了され、観た後も自分たちの中でどんどんと育っていきました」と、満場一致の理由を明かした。喜びのポン・ジュノ監督「この作品はとても特別な冒険でした」また、ポン・ジュノ監督も「まさかパルムドールをもらえるなんて思ってもみませんでした。本当に光栄です」とコメント。「私はフランス映画から多くの影響を受けて来ました。特に2人の監督、アンリー=ジョルジュ・クルゾーとクロード・シャブロルに感謝したいと思います」と言葉を続け、「この作品はとても特別な冒険でした。全てのアーティストに感謝したいと思います。そして何よりもこの作品は素晴らしい俳優がいなかったら取れなかったと思います。彼らに感謝します。私は映画が本当に好きで、12歳の頃から映画狂の青年でした。そしてまさか監督になるなんて…!本当に何にせよ、今夜この手で、私にとって大きな賞を頂けるなんて思っていませんでした。本当にありがとうございました!」と喜びいっぱいに語った。ポン・ジュノ監督は『グエムル -漢江の怪物-』(’06)が監督週間、『TOKYO!〈シェイキング東京〉』(’08)と続く『母なる証明』(’09)がある視点部門に正式出品、2017年にはNetfilx映画『オクジャ/okja』がコンペティション部門に出品され高い評価と共に物議を醸したが、今回、ついに同映画祭初受賞を果たした。『PARASITE』(英題)は日本公開も決定している。(text:cinemacafe.net)
2019年05月26日ジュノ(2PM)が一流中国料理店の元スターシェフで最強のツンデレキャラを演じる「油っこいロマンス」。この度、本作のDVDリリースを記念して、DVD-BOX2に収録される特典映像からジュノの調理シーンなどを収めたメイキングの一部が公開された。有名中国料理店の元スターシェフであるソ・プンを演じるジュノは、本作の役作りのために1か月半の猛特訓を積んだという。華麗な鍋さばきや巧みな包丁さばきも代役を使わず本人がこなし、シェフとしてのリアル感を生み出した。今回到着したメイキングでは、その華麗な包丁&中華鍋さばきや、ジュノやチャン・ヒョクの笑顔があふれる撮影現場での姿が明らかに。高級中国料理店の元スターシェフ・プンを演じるにあたり、実際に中華の料理人から中華鍋の回し方と包丁さばきを習ったというジュノ。大きな包丁を2本使って、リズミカルに食材を刻んだり、大きな炎を上げる中華鍋を手際よく回す姿は、まるで本物のシェフのよう。そのほか、ジュノがチャン・ヒョク演じる元ヤクザのチルソンの元へ店舗を借りようと事務所を訪れるシーンでは、スタッフが「OK」と声をかけているにもかかわらず、芝居を続けるお茶目なチャン・ヒョクや、勢い余ったジュノが中華鍋を豪快に落としてしまいNGになってしまうひと幕など、和やかな撮影現場だったよう。ジュノと料理が苦手なセウ役チョン・リョウォンが、笑顔を絶やさず撮影している様子もあり、見どころは盛りだくさん。このメイキングと合わせて、ぜひ本編も“味わって”みて。「油っこいロマンス」はTSUTAYA先行でDVD発売&レンタル中、TSUTAYA TVにて先行配信中。(text:cinemacafe.net)
2019年05月22日“美味しい”と“胸キュン”、食欲と恋愛細胞を刺激するラブコメディ「油っこいロマンス」。ジュノ(2PM)が一流中国料理店の元スターシェフで最強のツンデレキャラを演じ、話題を呼んでいる本作から、ジュノとチャン・ヒョクの兄弟のようなブロマンスに注目したスペシャル映像が公開された。K-POPスターとしての活躍にとどまらず、「キム課長とソ理事 ~Bravo! Your Life~」「ただ愛する仲」『二十歳』などに出演し、着実に俳優としての実力を培ってきたジュノ(2PM)。本作の役作りのために1か月半の猛特訓を積んだジュノは、華麗な鍋さばきや巧みな包丁さばきも代役を使わず本人がこなし、シェフとしてのリアル感を生み出した。料理人として完璧なジュノ演じるプンは、料理が出来ずもたつくセウ(チョン・リョウォン)に怒ってばかり。普段は料理中近づいてくるセウに「暑いから離れろ」と冷たいプンだが、セウが低体温症になったときには一晩中寄り添い、風邪を引けば気遣うなどツンデレぶりを見せている。また、ジュノ(2PM)のライバルで消費者金融と中国料理店を営む元ヤクザ、ドゥ・チルソンには「カネの花」「運命のように君を愛してる」などで日本でも高い人気を誇るチャン・ヒョク。本作では恋と友情、アクションと感性、真摯とコミカルなどの二面性を演じ分け、俳優としての真価を発揮する。金貸しをしているチルソンは、お金を借りに来たプンやセウにもっと考えるように諭したり、手下には家を買うように大金を渡したりと心温かく義理堅い一面も。その反面、一目ぼれしたセウには好きな気持ちがあふれてしまい、つい「結婚しないで、離婚はとてもつらいから」と突拍子もない告白をしたり、自分をかばってくれたセウに思わずキスしたりと直球のアピールが魅力。そんな本作から到着したスペシャル映像は、ジュノとチャン・ヒョクの兄弟のようなブロマンスに注目したもの。手をケガしてしまったプン(ジュノ)の髪をチルソン(チャン・ヒョク)が洗ってあげたり、プンがチルソンのために朝食を作ったりと、徐々に距離を縮めていく2人。チルソンがオーナーでプンがシェフを務める中国料理店の店先でビールを飲みながら「純粋な人間が好きだ。故に、お前も好きだ」というチルソンに対して、鼻で笑いながらも嬉しくて乾杯を求めるプン。また、住むところを失ったプンに対して「新しい家が見つかるまで一緒に暮らそう」とチルソンの家で一緒に暮らすことに!2人は一緒に暮らすうちに兄弟のようなブロマンスが芽生え、いつしかかけがえのない存在になっていく。チルソンがセウのことが好きだとわかると、セウに「お前のことが好きだ。だけど…同じくらい兄貴も好きだ」という義理堅いプン。果たして、セウを巡って繰り広げられる三角関係の行方は?ジュノ&チャン・ヒョクのブロマンスなスペシャル映像と合わせ、本編もぜひチェックしてみて。「油っこいロマンス」はTSUTAYA先行でDVD発売&レンタル中、TSUTAYA TVにて先行配信中。(text:cinemacafe.net)
2019年05月15日ジュノ(「2PM」)、チャン・ヒョク、チョン・リョウォンら豪華共演で贈る、食欲と恋愛細胞を刺激するアツアツのラブコメディ「油っこいロマンス」のDVDリリースを記念して、本作の第1話が本日4月17日(水)より期間限定で無料配信スタートした。K-POPスターとしての活躍にとどまらず、着実に俳優としての実力を培ってきたジュノが、有名中国料理店の元スターシェフ ソ・プンを演じ、その最強のツンデレキャラが話題となった本作。またジュノは、役作りのために1か月間半の猛特訓を積み、華麗な包丁さばきも代役を使わず本人が行い、リアル感を生み出した。さらに本作には、プンのライバルで消費者金融と中国料理店を営む元ヤクザ、ドゥ・チルソン役で「カネの花」「運命のように君を愛してる」などの話題作に出演するチャン・ヒョクが出演。恋と友情、アクションと感性、真摯とコミカルなどの二面性を演じ分けている。本作では、胸キュン必至のシーンが続々。料理が出来ずもたつくセウ(チョン・リョウォン)に怒ってばかりの完璧なプンは、普段は料理中近づいてくるセウに「暑いから離れろ」と冷たくするも、セウが低体温症になったときには一晩中寄り添うなどツンデレ全開。一方、チルソンは一目ぼれしたセウに「結婚しないで、離婚はとてもつらいから」と突拍子もない告白をしたり、自分をかばってくれたセウに思わずキスしてしまったり。恋愛は直球でアピールするなど、乙女心を揺さぶられるシーンも見逃せない。今回リリース記念として特別配信される第1話は、本日から5月7日(火)までの期間限定。ぜひお見逃しなく。「油っこいロマンス」は5月8日(水)よりTSUTAYA先行でDVDレンタル開始&発売開始、TSUTAYA TVにて先行配信中。(cinemacafe.net)
2019年04月17日ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)、フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞で4冠(監督賞・撮影賞・美術賞・音響賞)を受賞した『THE SISTERS BROTHERS』(原題)が、『ゴールデン・リバー』の邦題で7月、日本公開されることが決定。ポスタービジュアルも到着した。時はゴールドラッシュ。普通を夢見る兄と、裏世界でのし上がりたい弟は、最強と呼ばれる殺し屋。政府の内密な依頼で偵察係と追うことになったのは、黄金を見分ける化学式をみつけた科学者。しかし、黄金に魅せられた4人は手を組むことになり…。本作は、イギリスの文学賞のひとつであるブッカー賞の最終候補作にもなり、様々なミステリ・ベスト10入りも果たすパトリック・デウィットの「シスターズ・ブラザーズ」を基に映画化。『真夜中のピアニスト』『君と歩く世界』などを手掛けるジャック・オーディアール監督の最新作で、オーディアール監督初の英語作品でもある。1851年のゴールドラッシュに沸くアメリカを舞台に、決して手を組むべきでなかった4人の男たちを黄金が狂わせていく、一攫千金ウェスタンサスペンス作品。西部劇のルックながらサスペンスドラマの要素が入り、読めない展開、誰が善で誰が悪なのか、ツイストしていく人間ドラマに目が離せない…。そんな4人を演じるのは、いずれも実力派揃い!最強と呼ばれる凄腕の殺し屋“シスターズ兄弟”の兄イーライを『シカゴ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ロブスター』のジョン・C・ライリー、弟チャーリーを『グラディエーター』『ザ・マスター』のホアキン・フェニックス。偵察係を『ブロークバック・マウンテン』『プリズナーズ』『ナイトクローラー』『ノクターナル・アニマルズ』などに出演、幅広い役柄を演じ切るカメレオン俳優のジェイク・ギレンホール、科学者を『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『ヴェノム』のリズ・アーメッドが演じている。トラウマ、憧憬、疑心、かすかな友情――。黄金に魅せられた彼らは何を得、何を失うのか?思いがけないラストに注目だ。『ゴールデン・リバー』は7月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ゴールデン・リバー 2019年7月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開予定Ⓒ 2018 Annapurna Productions, LLC. and Why Not Productions. AllRights Reserved.
2019年03月20日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回はアカデミー賞で、作品賞、助演男優賞、脚本賞を獲得した『グリーンブック』を見てきました!■映画『グリーンブック』(TOHOシネマ日比谷ほか全国公開中)舞台は’62年のアメリカ。無教養でガサツだけど頼りがいのあるトニー(ヴィゴ・モーテンセン)は、天才肌で神経質な黒人ピアニストのドクター(マハーシャラ・アリ)の運転手として、アメリカ南部へ演奏ツアーに出ることに。このときにタイトルにもなった『グリーンブック』が登場。黒人が利用できる飲食店・ホテルなどが記載されているガイドブックで、人種差別が色濃く残る当時のアメリカでは、これを利用することで安全を確保することができたのです。2人の旅は、真逆な性格もあってどこかちぐはぐな始まりでしたが、しだいに友人として距離を縮めていきます。名優、ヴィゴ・モーテンセンもよかったけれど、ドクター役のマハーシャラ・アリの演技にも目がくぎ付けになりました。ただ神経質なだけではなく、戦災で、黒人社会にも居場所がない深い孤独を抱えるドクターを見事に体現していました。人種差別の実態はおそらくもっと根が深く複雑だと思いますが、知らない者に対して知ろうとする意欲を持つことで変われる、というシンプルなメッセージを受け取りました。むしろ距離を縮めたくないから知ろうとしないのかも、と思ったり。実話をもとにした映画というのが感動をさらに呼ぶ作品です。
2019年03月18日第91回アカデミー賞で長編アニメ賞に輝いた『スパイダーマン:スパイダーバース』が本日から公開になる。本作は他にも英国アカデミー賞、アニー賞、ゴールデングローブ賞など多数の映画賞を受賞。単に“スパイダーマン”のアニメ作品ではなく、映画史にその名を刻む傑作映画として高く評価されている。マーベル・コミックの人気キャラクターのひとり“スパイダーマン”はこれまでに幾度となくアニメ化、実写映画化されてきたアイコン的な存在だが、本作は主人公が暮らす世界とは“異なる次元”にも同じようにスパイダーマンが存在し、ある事件をきっかけに複数のスパイダーマンが集結するドラマが描かれる。アメリカのブルックリンで暮らす高校生マイルスはある日、突然変異したクモにかまれたことで驚異的な力を得る。やがて彼は地下鉄で“異次元”との扉を開く装置を発見。さらに街の安全を守っていたスパイダーマン=ピーター・パーカーの死を目撃する。その後、異次元から“別の世界のピーター・パーカー”が出現。さらに別の次元からもスパイダーマンが現れ、マイルスは自身の能力を制御する術を学び、さらに自分は一体、何者なのか? 自分は何をするべきなのかを見出していく。複数の次元から複数のスパイダーマンが集まる設定はこれまでにもコミックで描かれてきたが、本作は『21ジャンプストリート』や『LEGO ムービー』など数々の傑作を手がけてきたフィル・ロードとクリス・ミラーのコンビが製作を担当。ロードは脚本も執筆しており、平凡な主人公がヒーローに成長する定番の物語を主軸に置きながら、ヒーローの継承の物語や家族のドラマを、掟破りのギャグや展開をアクセントにしながら巧みに描き出している。さらに本作はこれまでにないアニメーション表現に挑んでおり、単にデジタル3Dのアニメーションを制作するだけでなく、そこに手描きの線やコミックブックの質感(効果線やドット模様など)、グラフィティの要素をミックスし、観客が“コミックの世界に入り込んだ”ような映像世界を実現。音楽もストリングスを主体とした劇伴だけでなく、HIPHOP、エレクトロミュージックの音源をミックス&スクラッチして、これまでにないトラックが生み出されている。本作はすでに公開されている国と地域で高評価を集めており、日本でも絶賛の声が広がることになりそうだ。
2019年03月08日「第42回日本アカデミー賞授賞式」が3月1日(金)に開催され、『万引き家族』が最優秀作品賞を受賞した。12部門において優秀賞を受賞している『万引き家族』だが、作品賞以外にも、最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞、最優秀脚本賞など、最多計8部門で最優秀賞を受賞した。なお、最優秀主演男優賞は『孤狼の血』の役所広司、最優秀助演男優賞は『孤狼の血』の松坂桃李が受賞した。『万引き家族』は、是枝裕和監督が、貧困と幸せ、血縁と心の絆など社会に抱いたある違和感に、10年間描いてきた家族に関するテーマを投入した渾身作。下町の一軒家で、家主である老女(樹木希林)の年金を目当てに暮らす柴田家。足りない生活費を万引きなどで稼いでいた彼らは、冬の日、親から虐待を受ける少女を拾い一緒に暮らし始める。しかし、ある事件をきっかけに家族の秘密は白日の下にさらされる。日本映画の頂点に立ち、抱き合って喜び合った是枝監督、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優などの“家族”たち。是枝監督は「撮影からちょうど1年、長い旅をこの作品と続けてきました。本当にいいラストを迎えることができました」と簡潔ながら気持ちのこもったコメント。優秀主演男優賞を受賞したリリーさんは、「すごく小さく始まった映画でしたけど、知らないうちにお祭りが続いて、1年間いろいろなところに行かせていただきました。つらいこと、人のおわかれもいっぱいありましたが、この映画の魔法にかかって楽しく過ごさせていただきました」と、リリーさんらしい詩的な言葉に思いを乗せた。リリーさんの妻役となった安藤さんは「素敵な時間をありがとうございます!本当にたった1年と思えない1年間でした。(城)桧吏、(佐々木)みゆ、やったね!」とステージの向こうにいるであろう子役たちにも笑顔を投げかける。終始涙をこらえられない様子の松岡さんは、「ものが浮かぶタイプですけど、本当に浮かばない…」とマイクを返す仕草をしたものの「ありがとうございます」と伝え、この日何度目かの涙を流していた。(cinamacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年03月01日役所広司が『孤狼の血』で、第42回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した。第41回では『三度目の殺人』で最優秀助演男優賞を受賞しており、2年連続での名誉ある受賞に、名優は「今日は本当に素晴らしい賞をいただいて、びっくりしました」と謙虚に目を丸くしていた。主演男優賞では、『散り椿』の岡田准一、『万引き家族』のリリー・フランキーなど賞レース常連の俳優陣に加え、『終わった人』でいぶし銀の魅力を見せた舘ひろし、さらには2018年の邦画界のビッグトピックスとなった『カメラを止めるな!』で、何があってもカメラを回し続ける監督を熱演した濱津隆之が優秀賞を受賞。最優秀のブロンズは、役所さんの手に渡った。『孤狼の血』では、やくざを手なずけ、弱みを握って警察官を脅す型破りな刑事・大上となった役所さん。大上のことを「汚れた世の中のゆがみの象徴」と捉えた役所さんは、ダーティな捜査をしながらも、自分の正義感に突き動かされて行動する男を体現。呉弁を駆使し見事なアウトローを誕生させ、高い熱量で物語を完璧にリードした。開口一番、「いやあ、本当に意外でした」と最優秀主演男優賞の受賞について漏らした役所さん。「岸部一徳さんが『死の棘』で最優秀主演男優賞をとられたときに“こんなことってあるんだな”とおっしゃったのを、会場で聞いていてすごく感動した記憶があるんです。僕も最優秀主演男優賞は2年連続でいただいて以来、ずっともらっていなかったですけど本当に最優秀は難しいことだろうなって…」と第21回の『うなぎ』以来20年ぶりの受賞に感慨深げ。この日、最優秀助演男優賞を受賞し、息の合った松坂桃李とのコンビについて、役所さんは「素晴らしい男優さん。今日は主演男優賞と助演男優賞をかえっこしたいくらいです」と手放しで賞賛。うれしそうに役所さんを眺めた松坂さんは、「本当に、この役は同年代には渡したくないくらい、役所さんと一緒に過ごせていただけた時間だったので、宝物のようでした」と、つもる思いを返していた。(cinamacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2019年03月01日2月24日(現地時間)に開催される第91回アカデミー賞授賞式において、撮影賞、編集賞、短編映画賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の4つの賞が、コマーシャル中に授与されることが明らかになった。授賞式を主催する映画芸術科学アカデミーの会長ジョン・ベイリーが、メンバーたちにこの計画をメールで伝えたという。「Variety」誌などが報じた。今年のオスカーは、テレビでの生放送の時間を例年の4時間弱から3時間へと大幅に短縮。そのため、アカデミーはどこをどう削るかに苦戦しているとみられ、先日、候補者を集めて行われたランチパーティーでも、ベイリーはこんな“注文”を口にしたという。「(受賞して)舞台に向かうときは急いでください。早く舞台に上がりたいという感じを見せて…」。というのも、受賞者の名前が呼ばれてから舞台に上がり、スピーチを終えるまではたった90秒しかないからだそうだ。また、歌曲賞にノミネートされている5曲中、2曲のパフォーマンスしか行われないといううわさも出た。この件については現時点でアカデミーが5曲中4曲のパフォーマンスの確定を発表しているため、全曲が披露されるとみられる。ベイリーは、テレビの生放送では見ることのできない4部門の賞の受賞スピーチなどは、編集した録画を授賞式後に放送し、オスカーの公式HPやSNSでも公開すると話している。(Hiromi Kaku)
2019年02月12日東村アキコさんのマンガが原作の、ジュノ(2PM)主演映画『薔薇とチューリップ』が日本で5月3日より公開されることを記念して、1月21日にパシフィコ横浜でプレミアム上映イベントが開催されました。イベントでは上映後、ジュノが登場。自らお気に入りの場面やセリフ、ビハインドストーリーなどを解説してくれました。主人公のひとりが芸術家という映画のイベントらしく、お絵かきクイズのコーナーではジュノが意外な才能を発揮!?ジュノのやさしさと笑いに包まれたスペシャルなイベントの模様をレポートします!取材、文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 87かねてより2PMのファンであることで知られている東村アキコさんがジュノのために描き下ろしたマンガが原作となるこの映画は、「ジュノの魅力を広めたい」という思いで作られたという意図がそのまま反映された、まさにジュノと彼のファンのための作品。この映画でジュノは、何の取り柄もない温泉マニアの大学生デウォンと、現代アートの人気作家で傲慢な性格のネロのひとり2役で登場。見た目はそっくりだけど中身は真逆の2人を見事に演じわけています。約90分の本編が終了すると、ネロを彷彿とさせる黒い細身のスーツをサラリと着こなしたジュノがステージに登場。昼の回ではデウォン風の衣装だったので、MCの古家正亨さんから「ジュノさんはどちらの衣装がお好きなんですか?」と聞かれ、即答で「今!」と答えて会場を爆笑の渦に巻き込む一幕も。しかし、ジュノ自身はこの日はとても緊張していたそう。「(映画を)みなさんに評価される場だと思うと、とても緊張しています。この緊張は、ライブでステージに立っている緊張感とは、まったく違うものですね。初めて作品をみなさんに観ていただき、みなさんの反応を感じる瞬間というのは、これほど緊張するのかと思いました」夜の回では、監督が選んだベストシーンを紹介してくれました。まずスクリーンで公開されたのは、大学生デウォンが温泉で倒れて素っ裸で介抱されるシーン。ジュノが「これを選んだ理由はなんですか(笑)」と問いかけると、監督からは「とにかくデウォンがかわいい」とのコメントが。ジュノはこのシーンについて「デウォンを演じながら経験しなくてもいいこと、経験したことがないことをたくさん経験しました。撮影しながら思わず笑っちゃうシーンがありましたし、こんなことありえるのかな? というシーンもありましたし、デウォンって本当に馬鹿だなと思いつつ、かわいいやつだなと思いながら演じました」と語ってくれました。次のシーンは、デウォンとネロが一緒に温泉につかっている本編ラストに近いシーン。監督からは「このシーンは当然ながらどちらも裸。衣装など記号的に頼るわけにも行かず、まさに演技力のみで2人をしっかり演じなければいけない、実は難易度の高いシーン。にもかかわらず、細かな表情で2人を明確に演じわけている。ジュノの演技力の高さがしっかりと分かるシーン」と絶賛のコメント!しかしジュノとしては、「(温泉に入ってるシーンなので)身体を隠すタオルに一番気をつけました(笑)」と答えて会場を笑わせてくれました。監督が最後に選んだのは、ネロとミョンアがおたがいをやっぱり一番に思っていることを打ち明け合うシーン。そんな2人をデウォンが後ろから微笑ましく見守っているのだが、監督がこのシーンを選んだ理由は「何より2人を離れた場所から見つめるデウォンの表情がよかった。最後にデウォンが一瞬だけ目線を上に外す、その外し方が絶妙!」。そのシーンだけ再びスクリーンにて上映されると、たしかに一瞬だけ目線が上を向いている!とわかり、場内も大盛り上がり。でも、ジュノ本人は「僕もこれは気づきませんでした。台本にも書かれていたわけではなかったんですけど、あんなふうに演じてたんですねえ」と感慨深げに振り返っていました。続くコーナーでは映画撮影中の写真を公開しながら、ジュノが撮影秘話を語ってくれました。まず公開されたのは、映画初日に撮られた写真。テーブルに足を投げ出したネロの写真を見ながら、「この日は僕がオレサマ的な演技をする、初めての瞬間でした」と、懐かしそう。続いて見せてくれた写真は、学生時代のネロがチューリップの絵を描いている一枚。この写真を見ながら「絵の実力はどれくらい?」と聞かれると、「僕が描きたいものを描ける実力はあると思います」とキッパリ。さらに、エンドロールで流れていた、ジュノが歌った主題歌「Nothing But You」についてもご紹介。この曲はジュノが書き下ろした新曲で、「映画の雰囲気に合わせて曲を作りました。主題歌なので、デウォンやミョンア、ネロなど、登場人物に感情移入できるような曲として作りました。そしてこの曲がエンディングで流れている時、この映画を通じて希望を届けられるような曲になればいいなと思って作りました」その後はジュノが描いたイラストを当てるクイズコーナーなど、ファンとともに盛り上がる時間もあり、久しぶりにファンとのふれあいを楽しんでいたジュノ。最後には1月25日に誕生日を迎えるジュノのため、サプライズで誕生日ケーキが登場!会場の都合で火を灯せないということで、会場のファンたちが頭上でキャンドルの形に手を組み、ジュノが会場を走ってそれを消すという即席バースデーイベントに、ジュノだけでなく会場のファンも大歓喜。素敵な映画とともにジュノのやさしさにも触れられた、楽しいイベントとなりました。Information映画『薔薇とチューリップ』5月3日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋、名古屋 センチュリーシネマにて劇場公開。ティザー予告©2018 東村アキコ・小学館/ NBCUniversal Entertainment Japan「月刊!スピリッツ」(小学館)にて2019年春連載スタート。
2019年01月28日27日夜(現地時間)、ロサンゼルスの「シュライン・オーディトリアム」で、アカデミー賞を占う賞としても注目を集める全米映画俳優組合賞の授賞式が行われた。司会は女優のメーガン・ムラーリーが務めた。最高賞にあたるキャスト賞は、アカデミー賞の作品賞にもノミネートされている『ブラックパンサー』が獲得した。受賞リストは以下の通り【映画部門】キャスト賞『ブラックパンサー』主演男優賞ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』主演女優賞グレン・クローズ『天才作家の妻 40年目の真実』助演男優賞マハーシャラ・アリ『グリーンブック』助演女優賞エミリー・ブラント『クワイエット・プレイス』スタント・アンサンブル賞『ブラックパンサー』生涯功労賞アラン・アルダ【テレビ部門】男優賞(テレビ映画/ミニシリーズ部門)ダレン・クリス「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」女優賞(テレビ映画/ミニシリーズ部門)パトリシア・アークエット「Escape at Dannemora」(原題)男優賞(ドラマ部門)ジェイソン・ベイトマン「オザークへようこそ」女優賞(ドラマ部門)サンドラ・オー「キリング・イヴ/Killing Eve」男優賞(コメディ部門)トニー・シャルーブ「マーベラス・ミセス・メイゼル」女優賞(コメディ部門)レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」アンサンブル賞(ドラマ部門)「THIS IS US 36歳、これから」アンサンブル賞(コメディ部門)「マーベラス・ミセス・メイゼル」スタント・アンサンブル賞「GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherクワイエット・プレイス 2018年9月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C) 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.ボヘミアン・ラプソディ 2018年11月9日より全国にて公開© 2018 Twentieth Century Foxグリーンブック 2019年3月1日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.天才作家の妻 -40年目の真実- 2019年1月26日より新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開(c)META FILM LONDON LIMITED 2017
2019年01月28日クイーンのボーカルであるフレディ・マーキュリーの生き様を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、第91回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、音響編集賞、録音賞、編集賞の5部門でノミネートされた。アカデミー賞の前哨戦となるゴールデン・グローブ賞では、クイーン本人も、フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレック自身も驚いた、最優秀作品賞(ドラマ部門)と最優秀主演男優賞(ラミ・マレック)をダブル受賞。世界中の映画ファン、クイーンファンを歓喜させ、同時に、公開当初には賛否両論だった映画批評家たちをもうならせる大躍進となった。日本では公開11週目にして週末ランキング2位をキープ。2018年映画興収入ランキングNo.1の記録を更新、衰え知らずの興行を続けている。(C)2018 Twentieth Century Fox
2019年01月23日第42回日本アカデミー賞の正賞15部門各優秀賞および新人俳優賞・正賞外賞が1月15日(火)に発表された。■『万引き家族』『北の桜守』『孤狼の血』が最多12部門第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルム・ドールに輝き、先日発表されたLA映画批評家協会賞では、日本映画として33年ぶりに外国語映画賞を受賞した『万引き家族』をはじめ、『北の桜守』『孤狼の血』が最多12部門を受賞(『万引き家族』は13賞)。池井戸潤作品を初めて映画化した『空飛ぶタイヤ』が9部門、国内興収30億を突破した『カメラを止めるな!』が8部門で続いている。第42回日本アカデミー賞は、2017年12月16日~18年12月15日に東京地区の商業映画劇場にて有料で初公開され、1日3回以上、2週間以上継続して上映された40分以上の劇場用劇映画及びアニメーション作品が対象になっている。■6年連続司会の西田敏行、『孤狼の血』の役所広司は「ライバル」東京・グランドプリンスホテル新高輪で行われた発表会見には、授賞式の総合司会を務める西田敏行、昨年『彼女がその名を知らない鳥たち』で第41回最優秀主演女優賞を受賞し、今回初めて司会に挑むことになった蒼井優が出席した。6年連続で総合司会を務める西田さんは「また、この時期が来たと思うと、いろいろな思いが去来する」としみじみした表情。優秀作品賞に選ばれた『孤狼の血』について、「ライバルの役所(広司)くんが出ているから、なるべく受賞してほしくない」と笑いを誘ったほか、「これだけ褒められた作品ですから、日本アカデミー賞だけは外すこともあるのかな…」と『万引き家族』の受賞結果にも興味津々。『カメラを止めるな!』にも「これだけ稼いでくれたんだから」と関心を寄せていた。■初司会の蒼井優は白石和彌監督にエール「肩入れしてしまう」一方、「人生初の司会が、日本アカデミー賞という大きな場で緊張しています」と語る蒼井さんは、「去年の私にとって、そうであったように、どなたかにとって忘れられない1日になるはずなので、皆さんの喜びを感じつつ、楽しんで司会ができれば」と意気込み。「どうしても、白石監督に肩入れしてしまう」と、『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』の白石和彌監督にエールを送っていた。主な優秀賞受賞リストは、以下の通り。◇優秀作品賞『カメラを止めるな!』『北の桜守』『孤狼の血』『空飛ぶタイヤ』『万引き家族』◇優秀アニメーション作品賞『ドラゴンボール超(スーパー)ブロリー』『ペンギン・ハイウェイ』『未来のミライ』『名探偵コナンゼロの執行人』『若おかみは小学生!』◇優秀監督賞上田慎一郎『カメラを止めるな!』是枝裕和『万引き家族』白石和彌『孤狼の血』滝田洋二郎『北の桜守』本木克英『空飛ぶタイヤ』◇優秀主演男優賞岡田准一『散り椿』舘ひろし『終わった人』濱津隆之『カメラを止めるな!』役所広司『孤狼の血』リリー・フランキー『万引き家族』◇優秀主演女優賞安藤サクラ『万引き家族』黒木華『日日是好日』篠原涼子『人魚の眠る家』松岡茉優『勝手にふるえてろ』吉永小百合『北の桜守』◇優秀助演男優賞岸部一徳『北の桜守』ディーン・フジオカ『空飛ぶタイヤ』西島秀俊『散り椿』二宮和也『検察側の罪人』松坂桃李『孤狼の血』◇優秀助演女優賞樹木希林『日日是好日』樹木希林『万引き家族』篠原涼子『北の桜守』深田恭子『空飛ぶタイヤ』真木よう子『孤狼の血』松岡茉優『万引き家族』◇優秀外国作品賞『グレイテスト・ショーマン』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』『ボヘミアン・ラプソディ』『ミッション:インポッシブルフォールアウト』◇新人俳優賞上白石萌歌『羊と鋼の森』趣里『生きてるだけで、愛。』平手友梨奈『響 HIBIKI』芳根京子『塁かさね』『散り椿』伊藤健太郎『コーヒーが冷めないうちに』中川大志『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』成田凌『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』吉沢亮『リバーズ・エッジ』授賞式は3月1日(金)にグランドプリンスホテル新高輪の国際館パミールで行われ、各部門の最優秀賞が発表される。(text:cinemacafe.net)
2019年01月15日1月13日(現地時間)、レディー・ガガが放送映画批評家協会賞授賞式で見事主演女優賞を獲得した。『アリー/ スター誕生』でアリーを演じたガガは、ゴールデングローブ賞でも主演女優賞にノミネートされていたが、惜しくも大ベテランのグレン・クローズ(『天才作家の妻 40年目の真実』)に敗れ、受賞を逃していた。今回の放送映画批評家協会賞では、そのグレンとともに主演女優賞を受賞し、喜びを分かち合った。ガガは受賞スピーチの初め、同じ舞台上でやさしく見守るグレンに対し、「うちのママがグレンと友達なの。だから今夜、あなたが受賞したことはとってもうれしいわ」と同時受賞となったグレンを祝福。その後、涙を流しながら婚約者のクリスチャン・カリーノや、『アリー/スター誕生』の共演者で監督のブラッドリー・クーパーらに感謝の気持ちを伝え、受賞したことを「光栄」と喜んだ。この日ガガは主題歌賞も受賞した。授賞式が終わるとグレンと一緒ににこやかに写真撮影に応じたガガだったが、その後はパーティーなどに参加せず、瀕死の状態にあった愛馬のもとへと駆け付けた。ガガのインスタグラムによれば、アラベラにお別れを言うことができたようだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:アリー/ スター誕生 2018年12月21日より全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2019年01月15日