俳優で映画監督の齊藤工が、神津トスト明美監督の日米合作・劇場用長編映画『ボクがにんげんだったとき/When I Was a Human』のエグゼクティブプロデューサーに就任した。本作は、飼い主を愛する保護犬が人間に変身して、人間界で奮闘するファンタジー映画。90年代のハリウッド映画を彷彿とさせるようなハートウォーミングな犬の冒険映画として、ハリウッドのフィルムマーケット「slated.com」でも高い評価を受け、週間ランキングでも上位5位入りを果たした。また、タランティーノ映画常連のダニー・トレホや映画『卒業白書』のレベッカ・デモーネイなど人気俳優たちが本作の脚本に惚れ込み、続々と出演を決定している。本作が長編劇場映画としてハリウッドでの映画撮影の実現を目指すなか、この度、齊藤工がプロデューサーに就任。本作の製作陣からは「同氏の参加は、本作が目指すハリウッドでの映画撮影実現へ向けて重要な一歩となります。俳優として日本国内外で高い評価を得ており、プロデューサー、映画監督としても活躍する同氏のプロデューサーとしての参加は、作品の製作・プロモーションにおいて新たな視点が加わり、同氏の映画制作における幅広い知識や豊富な経験から、作品のクオリティ向上や海外展開の成功につながると信じております」とコメントが寄せられている。齊藤 工よりコメント神津トスト明美監督の本作のオリジナル短編『When I was a human』がとにかく素晴らしく、多くの、特に愛犬家に届けたい保護犬の飼い主への愛を描いた傑作短編でした。国内外の映画産業の今、そして光と影を熟知された神津監督と森田真帆さんが想いを込めた本作の長編企画・脚本がハリウッドのフィルムマーケット「slated.com」を介して愛犬家でもあるダニー・トレホ氏やレベッカ・デモーネイ氏の目に、心に留まり、純然と大きく実現に向かうその過程こそがハリウッドドリームを描く映画の様に感じました。正直私に何が出来るかまだわかりませんが、映画作り・資本集め・届け方の厳しさ・残酷さは確りと味わって参りました。また日本に置ける保護犬を始めとした動物の命の問題にも一石を投じる作品になる事も願いながら、この作品に起きている純度の高い奇跡とクリエイティブを止める事なくプロジェクトと共に奔走したいと思います。作品について原作となったショート作品はアカデミー賞公認配給会社Shorts Internationalの目にとまり、配給契約を締結後、全米・全欧・インドでTV放送され大好評を博す。また2018年から2019年にかけて全米20か所以上の劇場で上映され、収益金の全ては各地の保護犬・ペット団体に寄付された。本作はこのショート作品を劇場版として長編化する。(シネマカフェ編集部)
2024年04月07日シンガー・ソングライターの嘉門タツオ(64)が、3月25日に復帰ライブ「嘉門タツオ 反省と叱咤の会」を東京「SHIBUYA PLEASURE PLEASURE」で開催する。嘉門は’23年1月17日朝、自宅近くの飲食店で「冷酒180mlを1本半」飲酒し、車を運転して帰宅する際に追突事故を起こした。警察の事故処理中にアルコールが検出され、「酒気帯び運転」で現行犯逮捕され、2日後の19日に釈放されている。その後、道路交通法違反(酒気帯び運転)で略式起訴され、罰金を納付している。また、被害者の女性が幸い軽症だったため、過失運転致傷については不起訴となった。本誌は事故の約2カ月前から嘉門を密着取材していたが掲載を見送り、事故後の’23年3月27日にあらためて取材すると、「もう一生(免許の)再取得はしません。死ぬまで車を運転しません。今日でお酒もやめようと決めました」と誓った。その嘉門が今年2月10日、自身の公式サイトでライブ復帰を発表。《被害者の方からも「ぜひ活動を再開なさって下さい」という有難いお言葉も頂きました》と綴っていた。約1年間、活動自粛とともに断酒してきた嘉門に復帰の第一声を聞こうと、久しぶりにインタビューすると、愛用のギターを手に嘉門は、ほがらかに語り出した。「25日のライブには、ゲストに宇崎竜童さんが来てくださいます。日ごろからアドバイスをいただいているんです」嘉門の代表曲のひとつ『替え唄メドレー』シリーズでは、宇崎の作曲作品から『プレイバック Part2』や『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』など多くの名曲が、爆笑の替え唄になって使用されている。「以前から『作曲:宇崎竜童、作詞:阿木燿子』という、ご夫婦で作り上げるスタンスっていいなと憧れていました。だから僕も、こづえさんといっしょに楽曲や映像を作るのが、とても楽しかったんです」優秀な眼科医だった妻・こづえさんとは、’08年に嘉門49歳、こづえさん43歳で結婚し、’16年にはアルバム『食のワンダーランド ~食べることは生きること~ 其の壱』を共同制作していた。しかし、そんな愛妻を病魔が襲い、’22年9月15日、脳腫瘍の一種「びまん性星細胞腫」で、57歳の若さでこづえさんは旅立ってしまったのだ。「人間という物質としては、なくなったけれど、『死んだけれど死んでいない人』がこづえさんです。彼女が伝えたかったことは、これから僕が伝えていきたい」インタビューはこのように前向きに進み、最後にほんの確認程度に聞いてみた。――昨年、取材で「断酒」宣言して以来、お酒はもう飲んでいませんよね?「……半年は、一滴も飲んでなかったんですよ。でも去年の10月に酒店から電話がかかってきまして、『お預かりしていたワイン、どうしますか?』と。妻が生前、支払いを済ませていた赤白36本が、まだお店に保管されていて……。これは天国の妻が『飲んどきや』って言ってくれてるんだっていう解釈で。年末には、周りの友人にも勧められて飲みました。『やっぱりおいしいなあ』と」妻の“お告げ”と友人の勧めを言い訳にして、最後はハハッと笑いながら言った。「酒は二度と飲まない」宣言の半年後にワインを口にし、その後も何度か飲酒して「断酒の誓い」を破っていた。そもそも嘉門は逮捕時、警察の取り調べに「前夜の酒が残っていた」と供述していたが、レコーダー解析が進むと「事故の直前に寿司店で飲みました」と白状していた。その「嘘」の前例に加え断酒の誓いを破ったとなると「運転免許の再取得はしない」としていた言葉の信憑性すら薄れてくる。そう指摘すると、深刻な表情になり、「ただ『酔うために飲む』とか、『今日は飲むぞ!』と自分からお酒に手を伸ばしたりは、していません。飲みたい気持ちは抑え、自分で線を引いています。本当に、周りに人がいるとき、味見程度にしか口にしていないんです」そして、今度は深々と頭を下げて、謝罪した。「本当に、申し訳ございません」嘉門は25日のライブに関して「売上の一部は交通遺児のための基金に寄付させていただきます」と発表している。まずは交通事故で保護者を失うなどした子どもたちへの寄付から、活動を始めるという。「交通事故のご遺族のことは、考え続けたい」と嘉門自身も話しているが、これからも真摯に罪と向き合い続け、世の中から悪質な交通事故がすこしでも減るための啓蒙活動に努めるべきだろう。「昨年の誕生日(事故後の3月25日)にいただいた」と嘉門が言う、宇崎竜童からの魂のこもったメッセージを一部、抜粋する。《奥方を亡くして淋しい気持を酒で癒すのは良しとしよう。しかし酒を飲んだら車に乗るな。奥方が天国で泣いているぞ。キッチリ自分に落とし前をつけたら又、阿呆らしい歌を聞かせてくれ!》3月25日、このロックなエールと亡き愛妻への思いを胸に、嘉門はステージに立つ。(取材・文:鈴木利宗)
2024年03月23日俳優の椎名桔平さんが、2023年12月8日にInstagramを更新。俳優の藤原竜也さんがおすすめする飲食店に、テクノバンド『電気グルーヴ』のピエール瀧さんと、俳優の斎藤工さんの3人で行ったとして、1枚の写真を投稿しました。写真の左から、ピエール瀧さん、椎名さん、斎藤さんの順に並んでいるのですが…。ネット上をざわつかせた、斎藤さんの姿をご覧ください! この投稿をInstagramで見る 椎名桔平KippeiShiina(@kippeishiina)がシェアした投稿 パーマがかった髪型をしていることが多かった、斎藤さん。しかし、写真では髪をバッサリと切り落とし、眉も剃っているようです!イメージチェンジをした姿は人々に衝撃を与えたようで、このような声が相次ぎました。・全然分からなかった!ワイルド!・誰かと思ったレベル。役で刈り上げたのかな?・別人みたいだけど、髪を剃ってもこれほどイケメンなのは恐れ入る。新鮮な姿ですが、髪を剃ったことで素の目力が強調されて見えますね。新たな魅力に気付かされた人も多いことでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年12月09日斎藤工が、日本で初めて映画館で上映されるウクライナ製作のアニメーション映画『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』の本予告にてナレーションを担当。日本語吹替版主題歌は、主演の「INI」高塚大夢自身が作詞した「INI」の新曲「My Story」に決定した。全国規模の劇場公開と日本語吹替版の製作を目指して開始したクラウドファンディングでは、約700人の賛同と約950万円の資金が集まった本作。「少しでも日本の映画業界から出来ることを」という想いを共にし、日本語吹替版で主人公・ルスラン役に抜擢されたのは、「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」から誕生したグローバルボーイズグループ「INI」のメンバー高塚大夢。INI・高塚大夢また、ヒロインである王女ミラを演じるのは、「推しの子」で主要キャストのひとり・星野アイ役を演じて話題沸騰中の高橋李依。また、主演の2人を取り巻く個性豊かなキャラクターの吹き替えを、岡本信彦、多田野曜平、森久保祥太郎、「NON STYLE」、別所哲也など、超豪華声優陣が脇を固める。この度解禁された本予告は、「騎士になれるのは騎士の子供だけ」という選択肢のない世界で役者の息子として生まれてきた主人公のルスランと、自由な冒険を夢見ているが王女として窮屈な生活を余儀なくされるヒロインのミラ。そんな“出会うはずのなかった”正反対の2人が、身分違いの恋に落ちる姿を予感させる内容となっている。ひょんなことから惹かれ合う2人に、悪の魔法使い・チェルノモールが立ちはだかり…。2人が“本当に大切なもの”を探し出す冒険が始まる――。本予告に使用されている日本語吹替版主題歌は、「INI」の新曲「My Story」。主人公・ルスランを演じる「INI」の高塚さんが作詞に初挑戦。自身が演じたルスランの姿と、自らのこれまでの道のりを重ね合わせて歌詞を作り上げた。まさに本作のために書き下ろされた新曲「My Story」が、2人の恋心と波瀾万丈な冒険、そして憧れの自由を想起させる主題歌として本作を彩る。INIの新曲「My Story」そして、本予告でナレーションを担当しているのは、映画『シン・ウルトラマン』やドラマ「ヒヤマケンタロウの妊娠」など数々の話題作に登場する斎藤工。ウクライナ発のアニメーション映画を日本初上映、かつウクライナの映画業界へ収益を還元したいという本プロジェクトに共感し、本作のクラウドファンディングに協力したことから夢のコラボレーションが実現した。斎藤工『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』は9月22日(金)より全国にて公開。「INI」の新曲「My Story」は7月17日(月)より各種音楽配信サイトにてデジタル配信開始。(シネマカフェ編集部)
2023年07月14日飲酒運転による追突事故を起こして、今年1月に逮捕されていたシンガー・ソングライター・嘉門タツオ(64)の刑事処分が確定した。6月29日、自身のホームページで嘉門は、《皆様へ》と題して、下された処分内容を次のように公表。《私は、道路交通法違反(酒気帯び運転)につき、略式起訴され、裁判所より罰金の納付を命じられ、その納付を完了しました。また、過失運転致傷につきましては、不起訴となりました》(以下、《》内はHPの嘉門の記述より)嘉門は1月17日朝、自宅近くの飲食店で「冷酒180mlを1本半」飲酒し、車を運転して帰宅する際に追突事故を起こした。「酒気帯び運転」で逮捕され、2日後の19日には釈放されている。これまでに「免許取り消し」と「(免許再取得が許されない)欠格期間2年」が決定しており、今回の略式起訴で罰金を命じられ、刑事罰も下されたことになる。《自身の自覚のない行動を恥じ、タレント活動を続けて良いのか、ステージに再び立って良いのか、と自問自答し続けています。今後の自身の活動につきましては、猛省しつつ精進したいと考えております》嘉門が今後に言及する一方、当初「全治約7日」と診断されていた被害者の女性はその後も《通院、治療を継続》中だという。《引き続き、お詫びするとともに私にできる限りのことをさせて頂く所存です》と、嘉門はあらためての謝罪のうえで《弁護士を通じ被害者の方と改めてお話しさせて頂いた際、私の今後の活動を応援してくださるとのお言葉を頂きました》と、寛大な理解を示されたことも明かしている。84万枚の大ヒットを記録した『替え唄メドレー』や、NHK紅白歌合戦への出場経験もある嘉門の復帰を望む声もあるが、4月の本誌取材で嘉門は「もう一生(免許の)再取得はしません。死ぬまで車を運転しません」と誓い「飲酒運転撲滅の活動を、いつかさせていただければと思っています」と語っていた。HPの記述を《二度と今回のような間違いを起こさないことをお約束致します》と締めくくったその本気度が、今後の言動で試されている。(取材・文:鈴木利宗)
2023年06月29日「どうもようこそ!あけましておめでとうございます!今年、デビュー40周年を迎えております、嘉門タツオです!」1月8日のこと。東京・渋谷のライブ会場SHIBUYA Pleasure Pleasure は300人と満員の盛況だった。ヒット曲『鼻から牛乳』のサビがリフレインするなか深紅のギターを肩に掛け、白いジャケットで登場したのは、シンガー・ソングライターの嘉門タツオ(64)。’80年代に登場し『小市民』『鼻から牛乳』などあまたのコミックソングで、年齢性別を問わず笑わせてきた希代のパフォーマーだが、その名を最も知らしめ、親しまれる存在に押し上げたのは『替え唄メドレー』(’91年)だろう。替え唄のレパートリーを盛り込みながら『明るい未来』や『炎の麻婆豆腐』などの近作を2時間超ノンストップで披露した嘉門だったが、私生活では、昨年9月につらい別れを経験していた。14年間連れ添った愛妻・こづえさんに、脳腫瘍の一種「びまん性星細胞腫」で、57歳の若さで先立たれていたのである。嘉門は、11月にそれを公表していたが、この渋谷公演の冒頭では喪中であることに触れず「年賀の挨拶」で口火を切っていた。あくまで笑いのスペシャリストとして客を笑わせ、和ませる存在としてステージに立ったのだ。「ライブやアルバムでのパフォーマンスとは別に、妻のことを形に残しておきたいんです」嘉門の思いに、じっくり耳を傾ける取材は、順調に進んでいた、はずだった。■破門、放浪、そして再び芸能界へ……。波乱に満ちた時代に、桑田佳祐から名をもらった嘉門タツオは、1959年3月25日、大阪府茨木市で生まれた。旭屋書店に勤める会社員の父と専業主婦の母とのあいだに生まれた長男で、下に妹と弟がいる。「音楽に目覚めたのは10歳のときです。ザ・フォーク・クルセダーズの『帰って来たヨッパライ』の世界観に影響を受けました」世は高度成長のただなか、大阪万博開催(’70年)に浮かれていた。地元開催に胸を躍らせながらも、嘉門は落語家・笑福亭鶴光(75)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ヤングタウン』に夢中になり、常連投稿者となっていた。「16歳、高校生のとき、鶴光師匠を訪ね“見習い弟子”にしてもらいました。毎週土・日に師匠宅で、家事や雑事をこなしたんです」芸名「笑光」を授かると、’78年4月、19歳で『ヤングタウン』のオーディションに合格。「番組レギュラーで『笑光の涙の内弟子日記』というコーナーを持ち、『弟子修業のつらさ』を弾き語りで披露したらウケたんです。『師匠のギャグは、ぜんぶ僕が考えてる』とか、ほとんど放言でしたが」人気はうなぎ上りで1時間番組のメイン司会のオファーが来たが、「若気の至りで、師匠の奥さんに反抗的な態度を取り続けてしまった」結果、破門となってしまう。当時の「破門」は芸能界「出禁」に等しい厳しいものだった。「もうこの世界に戻れない。21歳、傷心の僕は北に向かい、稚内市、利尻島、礼文島と巡ったんです」ヒッチハイクをしてユースホステルに泊まる経験をした。続いて長野県のスキー場でアルバイト。翌夏は鹿児島県・与論島を放浪。「各地で出会う人々に十人十色の人生があると気づいた。どうすれば人が心を開いてくれて、笑ってくれるのかを学んだと思います」“大人”になって帰阪した彼に救いの手が伸べられた。大手事務所アミューズの大阪事務所の開設時に、営業担当で雇われたのだ。「当時はサザンオールスターズが『いとしのエリー』に続くヒットを狙って営業展開する時期でした。僕は『チャコの海岸物語』のプロモーションに奔走しました」同曲は有線放送1位を2カ月続けて獲得し「プロモーター・鳥飼達夫(本名)」が評価された。すると桑田佳祐(67)の別働のバンド「嘉門雄三&VICTORWHEELS」の前座で10分間、歌手としての出番が与えられた。そして桑田から「嘉門」の名字をもらい「歌手・嘉門達夫」(当時)が誕生したのである。再起は’82年10月、『ヤングタウン』だった。■「楽しく温かい人なら安心できる」がんサバイバーのこづえさんは結婚を決めた落語家・笑光から転身した歌手・嘉門達夫は、飛ぶ鳥を落とす勢いでヒットを生み出していく。『ヤンキーの兄ちゃんのうた』(’83年)でYTV全日本有線放送大賞新人賞、『替え唄メドレー』(’91年)は84万枚の大ヒット。そして’92年大みそかに『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たし、’93年には日本武道館にも進出した。その後も『ガッツ石松伝説』(’02年)や『明るい未来』(’03年)など、話題作を続けて発表。私生活では’90年代に一度、婚約までして解消した経験があったが、その後「特に結婚願望はないまま」40代後半を迎えていた。そこに運命的な出会いが訪れる。’07年のことだった。「友人が宴席に連れてきたのが、彼女でした。僕の6歳下で『白内障手術にすぐれた眼科医』と紹介されたんですが……『嘉門達夫』のことは知らなかったんです」その女性が東京慈恵会医科大学病院眼科医だった大原こづえさん(当時42)。目鼻立ちがクッキリしたロングヘアの彼女は知性あふれる才女だが、苦労人でもあった。「お父さんを早くに亡くし、3人の弟の面倒を見ながら、勉強して眼科医になった。とにかく個性も押しも強い女性で『なかなか釣り合う人がいなくて独身できた』という友人の説明にも納得でした」ここで笑福亭笑瓶さん(享年66)、北野誠(64)ら友人にプッシュされ、2人で食事に行くように。すると「40代まで独身」が共通項となり、ほどなく恋人同士となった。結婚は、’08年11月、嘉門49歳、こづえさん43歳だった。翌年2月に東京と大阪で行った披露宴では、明石家さんま(67)、久本雅美(64)はじめ多くの芸能関係者に盛大に祝福された。「彼女が『この人とだったら……』と思ってくれたことで、結婚願望のなかった僕でも『こんなふうに思ってくれる女性なら、大丈夫だろう』という意識になりました」じつは結婚前、こづえさんから「がんサバイバー」であることを打ち明けられていた。結婚6年前の’02年に脳腫瘍が発見され、摘出手術を受けていたのだ。「でも、それも『(手術で取り切れなかった腫瘍は壊死状態、もしくは不活化していて)大丈夫だから』ということでしたので、僕も安心していたんです」ともに40代の門出をしっかり結びつけたのは「病いの存在だったかもしれない」と打ち明ける。彼女は、’07年年末、嘉門の著書『た・か・く・ら』(扶桑社刊)を読んで感銘を受けていたのだ。「僕の幼馴染みで、肺がんで亡くなった高倉義和との日々を綴った本です。にぎやかな最期を彼に過ごしてほしかった僕は、友人全員で見送るつもりで、病室に次から次へと見舞いに来てもらいました。彼女はそのくだりを読んで僕を信頼してくれたみたいで。『こんなふうに楽しく、温かく見送ってくれる人だったら、過去に病気をしている私も安心できる』と」新生活は濃密な時間になった。「新しいお店の発掘に、食べ歩き、飲み歩きをしました。目黒駅近くの焼き鳥『鳥しき』には200回以上も行きました。四谷三丁目の四川料理『蜀郷香』にも80回ほど。ワインに詳しい彼女に、僕が教えてもらいながら……そんなことが楽しかったんです」嘉門は「こづえさん」、彼女は「たっとぅん」と呼び合ってきた夫婦。都内近郊に限らず嘉門のツアーに同行して地方の名店にも出掛けた。そんな“食通”夫婦の合作が、’16年発表のアルバム『食のワンダーランド 〜食べることは生きること〜 其の壱』だった。「収録曲『炎の麻婆豆腐』は彼女に相談してできた一曲です。2人共通の楽しみの『食』を通じて、『食べることの大切さ』を伝える作品を共同制作できました」こづえさんは、’02年の手術後も何年かは、仕事として診察や治療をしていたものの、手術の後遺症なのか、体の動きに不自由な部分が出始め、徐々に現場仕事ができなくなってきてはいた。だが3カ月に一度のMRI検査の経過は順調で、特に再発や病気の進行は見られなかった。だからそのつど、安堵していたものだ。ところが昨年3月、こづえさんは急に視野狭さくが出て、会話の途中で単語が出てこなくなったり、強度の頭痛を訴えたりした。そして5月末の検査で脳腫瘍の再発と診断されたのだった──。■こづえさんのお見舞いに160人も駆け付けた。亡くなった後は、「あっぱれ」と拍手して……「こづえさんは、かつては白内障の手術などで技術を高く評価されていたんですが、脳腫瘍後は右手が万全ではなく、結婚したときはすでに執刀のメスはおいて、診療医をしていました。そんなときに僕と出会ったことで『嘉門タツオの表現を一緒に作り上げる』ことに、希望をシフトしたんだと思います」“白内障手術のスペシャリスト”がメスを奪われる……その絶望は想像に難くない。しかしそんな折に嘉門が現れ、彼の才能の裏に、人へのやさしさ、思いやりを感じ取ったこづえさんは「この人となら」と新鮮な気持ちで結婚生活を楽しんだ。徐々に不自由の度合いは増したが、結婚から14年、彼女は幸せな時間を過ごしてきたはずだ。「女性としての希望も、再発するまで彼女は持っていました。2人で不妊治療もして、こづえさんは卵子凍結までしていたんです」母になる夢も抱いていたこづえさんを襲った脳腫瘍の再発。5月の検査では、腫瘍が9cmにも肥大して発見されたのだ。「なぜそんなに大きくなるまで、と思うでしょうが、彼女はずっと、定期検査で経過観察していましたし、昨年3月の検査でも『縮小している』と言われていました。ただ、再活性化したことで急激に進行したのではないかということでした。6月8日の摘出手術は、8時間もかかったんです」退院したのは6月末。ふつうに食事もお酒も口にできたが、ものの2週間で、こづえさんは「脚が痛い」と言いだした。「調べると、もう脊髄に転移してしまっている可能性が高いことがわかったんです……」自宅で嘉門は付きっきりで看病した。移動の車いすの乗り降りを手伝い、トイレの介助も。だが嘉門も疲労が蓄積して不眠症状が出たため、飲酒で紛らわせていたら、膵炎になってしまった。結局、彼女は入院することに。「もう体中が痛かったかもしれません。僕は最後の抗がん剤治療にかけたかったんですが、本人は『おうちへ帰りたい』と希望しました。それで自宅での緩和医療にしたんです。8月下旬のことでした」抗がん剤治療はがんを撲滅する期待が持てる半面、体のダメージも大きい。だが緩和ケアは、もう本人の生命力に頼るほかない。つまり、最後の日までの看取りの期間となることを、覚悟しなければならないのだ。「もちろん再発と言われた時点で、『いつかその日が来る』と覚悟はしていたつもりなんですが……」在宅の日々を「最もにぎやかに過ごしてほしい」という思いから、嘉門はできるだけ多くの友人に、お見舞いに来てもらうようにした。こづえさんが「会いたい」人に声を掛けていくと、連日、多くの友人が家を訪ねてきた。「160人も来てくれました。みなさんとワインを飲みながら過ごす。こづえさんも楽しそうでした」しかし固形物は食べられなくなり、みるみる痩せてきてしまったこづえさんは、もはや話すこともできなくなっていた。9月14日には、発熱が39度から下がらなくなり、血圧が高く動悸も激しくなっていた。翌15日夕刻、付きっきりでいた嘉門が訪問看護師と話すため部屋を外した、わずか2分のあいだに、こづえさんは息を引き取った。「いちばん僕が見たくなかった息を引き取る瞬間を、彼女は見せないように逝ったんだと思う。僕は『あっぱれ!』と拍手して……」話し終わらないうちに、嘉門の目から涙がこぼれる。なにかを言おうとするものの、言葉が出ない。ようやく取り直して明かしたのは、亡くなる2カ月前の昨年7月、2人でドライブ中の、こづえさんのこんな唐突な言葉だった。「なにがあっても、私は応援してるからね」その言葉に嘉門は「おう」と答えたまま、黙ってしまったという。「……彼女は特別に、という感じでなく、自然に言っていました。ここ数年、それぞれの母を亡くしたこともあって『人間には寿命があるからね、抗えない寿命がある』と口癖のように言っていた。覚悟していたんでしょう」愛妻の思いを胸に、嘉門は正月の渋谷公演まで走り抜いたのだ。■「もう一生、死ぬまで車を運転しません。今日でお酒もやめようと決めました」「たいへん申し訳ございません、ご迷惑をおかけしまして……」黒いジャケットの嘉門が深々と頭を下げ、こちらに謝罪した。妻を失った悲しみと、再起への思いを聞いてきたはずの取材が、こんな結末を迎えるなんて──。1月17日夕、当初の締切り直前に嘉門のマネジャーから慌てて電話があった。同朝8時半、自家用車を運転中に追突事故を起こした嘉門は、警察の事故処理中にアルコールが検出され、なんと酒気帯び運転で現行犯逮捕されたという。マネジャーが弁護士づてに聞くには、嘉門は前夜、深夜3時まで自宅で飲酒して就寝。朝7時に起きて、行きつけのサウナに向かう途中で事故を起こしたようだ。被害者の女性は軽症(その後に「全治1週間」の診断で通院中)で、嘉門は19日に釈放された。検出アルコール濃度は呼気1リットル中0.25ミリグラム以上で「免許取り消し」と「(免許再取得が許されない)欠格期間2年」が決定。しかし「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられる刑事罰については「未確定」の状況だ。(取材時点)被害者とは弁護士を通じ、謝罪の意を示して話し合いをしており、民事裁判には発展しない見通し。だが致命的な人身事故を起こす恐れが大きい飲酒運転で逮捕され、本人が認めていることから、本誌は当連載でのインタビューの掲載をいったん、見合わせた。嘉門もレギュラーのラジオ番組を「一身上の都合」で降板。6月、7月に東京、大阪で予定していた40周年コンサートは中止。新規の仕事依頼も、すべて断った。そのうえで、世間への経緯報告を「刑事罰や民事罰が確定次第、公表するつもりです」としていた。ところが3月14日、ネットニュースで嘉門の事故が報道され、そこでは自宅近くの飲食店で飲酒し、運転して帰宅する際に起こした事故だと記されていた。前夜の酒が残る「無自覚の飲酒運転」でも罪だが「確信犯の飲酒運転」では言い訳にもならない。本人に面会を求め、3月27日午後、真相を問いただすことになった。「自宅から約10分で着く温泉施設には何十回も車で通っていました。その途中にある寿司店によく立ち寄るんですが、いつもは絶対に、お酒は飲みません。でもその日に限り、いまとなっては『気の緩み』としか言いようがないのですが、冷酒180ミリリットルを、1本半、飲んでしまったんです」当初の供述の「前夜の飲酒」は、虚偽だったことになるが……。「最初の供述の際に、飲酒運転の重大さに『まずいことになった』と思い、本当に浅はかな考えで、噓をついてしまったんです」ところが取り調べでレコーダー解析が進むなか、刑事に「ちょっと寄り道されてますね?」と指摘されると「もう隠せない」と観念。2月14日に白状したのだという。しかしなぜ飲んだのか。過去に起きた、飲酒運転の大事故と悪質性、被害者、ご家族の悲しみや、怒りの報道を、どう眺めていたというのか。「ニュースを目にするたび、戒めてはいました。運転の際には必ずノンアルで、飲んだら運転代行を呼んでいました。だから、ふだんなら絶対にしないことでした」そう言いながら今回は「気の緩み」だと弁明する嘉門は、認識が甘すぎた。40周年公演を待ち望むファンも多かったはずなのに。「被害者の方は事故直後に『あっ、嘉門タツオさん』と僕を認識されていました。本当に、お詫びしかありません。できることをさせていただきたいと思います。ファンの方にも申し訳ない限りです」ところで、法的には2年後から、しかるべき講習の受講後に「免許の再取得」が可能になるが、どうするつもりなのだろうか──。「もう一生、再取得はしません。死ぬまで車を運転しません。それは当然のことと認識しています」仕事復帰の可能性や時期は?「いまは、いつ復帰したいなどと言うべきではありません。心からの反省と、今後、僕になにができるかを考えようと思っております。現段階ではなんの説得力もありませんが、飲酒運転撲滅の活動を、より勉強したうえで、いつかさせていただければと思っています」最後に再び深く頭を下げて辞去した嘉門は、およそ1時間後の16時過ぎに電話をかけてきた。「取材後に考えたのですが、今日でお酒もやめようと決めました」電話越しの嘉門の声は落ち着いていて、勢いで「断酒」と口走っているようにも思えない。「妻の生前、僕が車庫入れで、車をこすってしまったときのこと、彼女が『もう運転やめたら?』と。そのときの彼女の口調が、いまになって思い返されるんです……」自分の深刻な病状を知りながら、夫の行く末を案じ、ひたすら成功を願っていた妻・こづえさんに、嘉門はいま、次のように誓う。「こづえさんには申し訳ない思いです。だいぶ怒ってると思います。でも怒っても前向きな女性でしたから、今日からの僕を見ていてくれるはず。そんな期待にも、応えなければいけないと思います」40周年イベントも仕事もすべて白紙になった64歳。「人間・嘉門タツオ」の贖罪を、私たちも見守っていきたい。(取材・文:鈴木利宗)
2023年04月23日斎藤工主演×竹中直人監督で絶賛公開中の『零落』より、夕暮れのマジックアワーに寒空の下、斎藤さんがTシャツ1枚で海の中へ入っていくシーンを映すメイキング映像が解禁された。本作は浅野いにおの原作を実写化した作品。デビュー作『無能の人』から10作品目となる竹中さんが監督をつとめ、斎藤さんが主人公の元人気漫画家・深澤薫の屈折した人物像に、リアルな魂を宿した。さらに漫画編集者で深澤の妻にMEGUMI、“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆを趣里が演じるほか、玉城ティナ、安達祐実らがスクリーンを彩る。この度解禁されたメイキング映像は、8年間の連載が終わり徐々に“人気漫画家”の地位から零落(おちぶ)れていく深澤が風俗嬢・ちふゆを追いかけ田舎へ行った際のひと場面。昏く漂う波に吸い込まれるように躊躇なく海へと向かっていく深澤の姿が印象的なシーンだ。「大変でしょうが、ぐんぐん進んでいってください」「では本番!」の竹中監督の声と共に、斎藤さんが海の中へ迷いなく進んでいく。撮影が行われたのは11月下旬。夕方の日が落ち切る直前のマジックアワーに斎藤さんや竹中監督をはじめ撮影スタッフが海岸へと集まった。寒空の下、斎藤さんを全員がじっと見守る。竹中監督が大声でカットをかけた瞬間、早足で引き返してくる斎藤さんは胸のあたりまで海水に浸かっていたという。大急ぎでタオルやベンチコートを持って駆け寄った大勢のスタッフだったが、次の瞬間足元に波が押し寄せた。主演を置いて一目散に散っていくスタッフを見ながら「みんなの本性がわかりました」とポツリとつぶやく斎藤さん。緊迫感に包まれた撮影の中、竹中組の和気藹々とした空気感が伝わるメイキング映像となっている。『零落』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:零落 2023年3月17日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2023 浅野いにお・⼩学館/「零落」製作委員会
2023年03月24日役者、映画監督、クリエイターと多くの顔を持つ斎藤工さん。仕事を通して感じたことはもちろん、10代の頃バックパッカーとして世界中を旅した経験から得たという、相手と本音で向き合うための斎藤さん流のコミュニケーション術について伺いました。相手を知るには、背伸びをやめて地面に“かかと”をつける。役者のみならず、映画監督やクリエイターとしても活躍している斎藤工さん。いくつものフィールドを持ち、交友関係も広そうに見えるが、意外にも「“コミュ力”は全然(笑)」なんだそう。「10代の頃、バックパッカーをしながらいろんな国を旅していた時に、特に英語圏にいると自分のモードが変わり、なぜか日本にいる時よりも心を開けると気づいたんです。あくまでも個人的な分析ですが、海外で言葉の壁を感じながら会話をする時、お互いの気持ちを伝え合うために、足りない言葉や情報をどうにか埋めようと、身ぶり手ぶりを交えて必死になりますよね。そうしているうちに、自然と心が開くのではないでしょうか。そもそも英語は、日本語の文法とは違い結論が先にくることで、自分の意思を最初に伝えることができる。でも日本語の場合は、結論に対する説明から入るため、自分の意思表示は後回しに。もしかしたら説明しているうちに、自分のアイデンティティよりもその場の雰囲気を優先してしまい、本音を言いづらくなるのかもしれません。相手の反応や顔色をうかがいながら、その状況においてのベストアンサーを探してしまうと、意思疎通を図るためのコミュニケーションからはどんどん乖離(かいり)していく気がします。僕は、コミュニケーションとは、自分の本音や本質、恥部までをも相手にさらけ出すことでもあると考えていて。“英語脳”での会話なら、それがスムーズなのかもしれません」仕事で出会った福山雅治さんや、木村拓哉さんもまた、斎藤さんが言うところの“英語脳”の人たち。「以前から、僕の作る映画に出資していただき、応援し続けてくれている福山さんや、昨年MVを撮らせてもらった木村さんは、“いい作品を作る”という結論が初めから明確に掲げられていたので、本音での会話のやり取りはもちろん、具体的で、円滑だと感じました。僕も、作品を監督するという立場で大きな責務を背負い、そして認識することで、より直接的なやり取りができただけではなく、解像度の高い会話になったと実感したんですよね。そもそもモザイクぐらい粗い状態から始まるものを、お互いにどれだけ解像度を高めていくことができるか。これは、コミュニケーションをさらに深めていく鍵にもなり、プロテクトした状態をキープしながらでは難しいでしょう。顔の見えないSNSの世界ではそれでいいかもしれないけれど、対面して相手を知ろうとするなら、背伸びをやめて、地面にしっかりと“かかと”をつけて初めて、本音の部分での会話が始まると思うから」特に学びが多いと感じるのが、撮影現場で子役と接する時だそう。「監督として子役の方々と接していると、大人が思うよりもずっと感度が高くて、例えばもし子供扱いしたら、それをビビッドに感じ取っているのがわかります。僕自身も幼少期に大人との距離を感じた経験を今でも覚えているし、誰にでもそんな経験はあるはず。子供であることを押し付けたり、子供だからこうしてほしいという要求をすることで、大人と子供の間に線引きをしてしまうことになり、その時点で子供は心を開かなくなります。また、大人が子供の自分に合わせてくれているんだとわかると、ありがたさを感じながらも、本来のスタンスで接してくれていないんだという劣等感を抱くかも。子供の本質を無視しては、いつまで経ってもコミュニケーションはとれないでしょう。だから僕は、子供でも赤ちゃんでも、大人と同じように『さん』づけで呼ぶし、子供扱いはしないように心がけています。子供に限らず、誰とでも本質の部分で接することで、プロフェッショナルな意識が確立されていくんじゃないかな」「コミュニケーションの手段は、言葉だけに限らない」と斎藤さん。「例えばアフリカには、歌ったり踊ったりすることで交流し、歴史を作ってきた民族もいる。そもそも、心理学の観点で研究された“メラビアンの法則”によれば、人がコミュニケーションを図る時に受け取る相手の印象のうち、55%は視覚からで38%は聴覚、残り7%が言葉だとされています。つまり情報として相手が捉えるのは、服や髪型などの見た目の印象が大きく、次に声などの音。言葉は残りにくいということになる。だからこそ特徴的な言葉がそれ以外を削ぎ落として、より強く印象に残ることもあれば、うまく言葉で伝わらずに悩んだりもするのでしょう。でも僕は、コミュ力が低いからといって、ネガティブには思わない。そもそも人間にはそういう揺らぎが備わっていることで、感受性のヒダを細やかに作り、繊細な感情を生み出したり、キャッチしているともいえるから。もしかしたら、誰とでも円滑に上手につながれる人って、世渡り上手なだけで、実は魅力的ではないのかもしれませんね。『コミュ力低い、どうしよう』と悩むことで生まれるコミュニケーションもあるし、言葉に頼りすぎないことも大切に。それこそ踊り合いができたらいいのにとも思います(笑)」さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ、東京都出身。主演映画『零落』が3月17日より全国公開。斎藤さんは鬱屈とした生活を送る、元人気漫画家・深澤薫を演じる。風俗嬢のちふゆ(趣里)と出会い、運命が動き出す。スーツ¥278,300(ポロ ラルフ ローレン/ラルフ ローレン TEL:0120・3274・20)メガネ¥41,800(オリバーピープルズ/ルックスオティカジャパン カスタマーサービス TEL:0120・990・307)その他はスタイリスト私物※『anan』2023年3月8日号より。写真・倉本侑磨(PygmyCompany)スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・赤塚修二取材、文・若山あや撮影協力・EASEバックグラウンズ ファクトリー(by anan編集部)
2023年03月06日俳優の斎藤工が13日、都内で行われた映画『イチケイのカラス』公開初日舞台挨拶に登場した。同作はフジテレビ系月9ドラマとして、2021年4月クールに放送されたドラマの劇場版。東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)の型破りな刑事裁判官・入間みちお(竹野内豊)と、みちおに振り回されながらも真実をつかもうと奔走する坂間千鶴(黒木華)らイチケイメンバーの活躍を描き、映画ではドラマの2年後の物語を描く。この日は、主演を務める竹野内豊をはじめ、黒木華、斎藤工、山崎育三郎、田中亮監督、Superflyの越智志帆が出席。完成披露に引き続き、竹野内とみちおが似ているという話題になると、黒木は「屈託なく笑うところが似ています」とコメント。一方、山崎育三郎は自身が主演を務めるミュージカルに竹野内が足を運んでくれたといい、「冒頭からセンターでかっこよくやってたんですが、15分くらい僕だと気付かなかったみたいで……」と告白し、笑いを誘った。これに対し、竹野内は「連続ドラマで3カ月以上、一緒にやっていたんですけど、ミュージカルだと髭を付けていたり、別人に見えたんですよね……」と事実であることを認めるも、「それでも気付くでしょ……、竹野内さん以外みんな気付いていたんですよ!」と山崎に鋭くツッコまれてしまった。また、斎藤も取材時の竹野内の“みちお”エピソードを披露。「カメラマンさんのブームなのか、民族音楽がかかっていたんですが、竹野内さんが急にリズムに合わせて笑顔で踊り出しまして……」と語り始め、「僕はそういう一面を知っていたんですが、取材陣は竹野内豊のイメージとは違った姿にあっけに取られていました」と明かした。キャスト陣から、みちおとの共通点があると言われた当の竹野内は、「そうかなぁ……?」とみちおっぽさ全開の回答で、会場は笑いに包まれていた。
2023年01月13日斎藤工と上野樹里が共演する、「Netflix」にて配信中の社会派コメディ「ヒヤマケンタロウの妊娠」の地上波放送が決定した。“スマートに生きる”ことを信条に第一線で仕事をこなし、特定の恋人も作らず人生を謳歌していた桧山健太郎(斎藤工)は、ある日突然、自分が妊娠していることを知る。仕事優先で結婚や出産は二の次だったパートナーの亜季(上野樹里)も戸惑いを隠せない。紆余曲折を経て、出産を決意したが、社会から向けられる予想外の眼差しや妊娠によるキャリアの壁、妊娠した男性への偏見を身をもって体験することになる――。本作は、坂井恵理による同名コミックスが原作。男性も妊娠するようになってから約50年、主人公が予想外の妊娠をきっかけに、これまで見てこなかった社会の様々な問題に直面し、奮闘しながら周囲の人と自分自身を変えていく成長の物語。放送決定を受けて、主人公・桧山役の斎藤さんは「男性妊娠と言う入り口から見える景色は、何処かあなたの身の回りの心当たりに繋がっていくのでは無いかと思います。どうぞお気軽にご覧頂けたら幸いです」とメッセージを寄せ、パートナー・亜季役の上野さんは「性別問わずに共感していただけると思います。今、女性が社会でどんな風に生きているか、妊娠をヒヤマが体験することで、この作品ならではの尺度から見えてくる、あるあるをたくさん感じてもらえたらと思います」とコメントしている。「ヒヤマケンタロウの妊娠」は2023年1月5日より毎週木曜日深夜0時30分~テレビ東京系にて放送、Netflixにて全世界同時独占配信中。(cinemacafe.net)
2022年12月12日西島秀俊、濱田岳、上白石萌歌がグレーな刑事を演じる超異色の刑事ドラマ「警視庁アウトサイダー」に、斎藤工と片岡愛之助が出演することが分かった。見た目が極道の元マル暴オヤジ刑事、一見さわやかなのに大きな秘密を抱えたエース刑事、安定した就職先として警察を選んだやる気ゼロな新米刑事というクセの強いキャラクターが、自らの思惑のために手を組み、互いに互いを利用しながら、様々な難事件に挑む本作。今回新たに出演が発表された斎藤さんが演じるのは、組織犯罪の撲滅をスローガンに掲げるカリスマ的魅力を持つ、与党所属の衆議院議員・小山内雄一。西島さん演じる英児が、警視庁組織犯罪対策部から桜町中央署へと左遷される原因となったトラブル、濱田さん演じる光輔が抱える危険極まりない秘密にも深く関わっているようで、いつしか3人の行く手を阻む、巨大な障壁になるかもしれない。人気者でありながら決して気取らず、熱き信念を忘れない雄一の奥底には、どんな闇が潜んでいるのか注目だ。一方の愛之助さんは、直央(上白石さん)の実父であり、警視庁副総監である有働弘樹を演じる。元妻・真由(石田ひかり)と離婚したため、直央とは別々に暮らしているものの、娘への愛情は深い子煩悩な男。しかし、若かりし頃の壮絶な体験から、組織犯罪撲滅という信念に取りつかれており、同じ志を持つ雄一を強く支援。直央や雄一とのやりとりはほっこりシーンだが、ストーリーが進むにつれ、有働の内に潜むある種の過激さが、徐々に輪郭をあらわしていくことになる。「警視庁アウトサイダー」は2023年1月、毎週木曜日21時~テレビ朝日にて放送予定。(cinemacafe.net)
2022年12月09日俳優の斎藤工が、映画『零落』(2023年3月17日公開)の主演を務めることが27日、明らかになった。同作は浅野いにおの同名漫画の実写化作。8年間連載してきた漫画が完結を迎え、“元”売れっ子漫画家となった深澤(斎藤)は、次回作のアイデアも浮かばず、担当編集者からはぞんざいに扱われ敗北感が募っていた。すれ違いが生じていた妻(MEGUMI)との関係は冷え切り、虚無感を抱えたまま立ち寄った風俗店で、深澤は猫のような眼をした「ちふゆ」と名乗る風俗嬢と出会い急速に惹かれていき、彼女の故郷へと向かうことになる。原作では圧倒的な空虚感という極限状態を経験して初めて現れる、人気漫画家の本当の姿、漂流する“表現者”の魂の喪失と覚醒が描かれており、監督を務めたのは俳優・歌手として活動する一方、映画監督もこなすなどマルチに活躍をしている竹中直人。1992年に主演も務めた初監督作『無能の人』をはじめ、本作で監督作10本目となる。斎藤は売れっ子漫画家から落ちこぼれ漫画家となった主人公の深澤薫役を演じ、表現者なら誰もが共感する“業”に真っ正面から挑み、敗北感にとらわれ孤立する漫画家像にリアルな魂を宿す。物語の鍵を握るつかみどころのないミステリアスな風俗嬢・ちふゆを演じるのは、NHK 2023年度後期連続テレビ小説『ブギウギ』ヒロインに決定するなど近年活躍が目覚ましい趣里。いつも何かに漠然と苛立ち、蜃気楼のように実態があるようでないような不思議な女性像を、リアルかつ刺激的に熱演する。また夫の薫と衝突を繰り返しながらも、漫画家としての彼の才能を信じ、一途な愛を貫こうと葛藤する漫画編集者・町田のぞみを、MEGUMIが演じる。MEGUMIは本作のプロデューサーも兼任し、自分の出番のシーン以外でも足繁く撮影現場に通い、作品そのものにも一途に寄り添っていたという。さらに今回、原作者・浅野いにおによる、“ちふゆ”が描かれた描き下ろしイラストも公開された。○斎藤工 コメント私の中で『零落』は浅野作品の中でも特別な位置付けにある作品。浅野いにおさん自身の根幹部分に最も近付けた様な気がするからだと思います。浅野作品が何故こうまでも内臓に響くのか、その理由の様な"苦しみの原動力"が赤裸々に描かれている。映画『零落』は、その得体の知れない人間の業、感情に、生身の人間達が挑んだ記録なのかも知れません。竹中組の皆で『零落』に向かい、作り上げる中、深澤と言う概念は、全ての人の中に"心当たり"がある気もしました。この感覚は竹中監督の『無能の人』を観た時に近いのかも知れません。無条件で己の奥にあるモノを引っ張り出されると言うか。映画館は未知の世界と出逢える夢の場所であると同時に、目を逸らし続けて来た現実と、自分自身と対峙する場所なのだと、試写を観て思いました。これはあなたの物語なのかも知れません。劇場で味わって頂けたら幸いです。○趣里 コメントいにお先生の描く世界の中で、ちふゆとして生きられたこと、本当に嬉しく、光栄でした。ちふゆは今どこでなにをしているのか、撮影が終わった今でも想像してしまうほど、濃密で、素敵な時間でした。その一瞬一瞬が、悲しいけれど、美しく、自分以外の誰にもわかってもらえないことに寄り添ってくれている、そんな感覚になりました。素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と紡いだ「零落」、参加することができてとても幸せでした。楽しみにしていただけたら嬉しいです。○MEGUMI コメント若い時に描いた自分とは明らかな違い。少しづつ堕ちていく感覚。複雑すぎる日々。大人の思春期に真っ直ぐ向き合った今作が、観た方の日々をそっと照らします様に。○竹中直人監督 コメントとある日、本屋さんに立ち寄るとひとりの少女に出会った。その少女はじっとこちらを見つめてる。その少女をそっと手に取った。少女から目を逸らすと《零落》という文字が浮かび上がった。「れ・い・ら・く」その言葉が思わず口を衝いて出る。そして...原作がなんと【浅野いにお】!その文字に脳が震える!一枚、一枚ゆっくりとページをめくってゆく...どれくらいの時間が経ったのか最後のページを閉じた時、「...映画にしたい...!《零落》を絶対に映画にしたい!」と心が叫んでいた。浅野いにおが描いた《零落》を絶対に映画にする!それだけの思いでぼくは一気に走り出した! うおー!!!(C)2023浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会
2022年10月27日竹野内豊と黒木華が共演する映画『イチケイのカラス』に、新たに向井理と斎藤工が出演することが決定。特報映像とティザービジュアルも到着した。向井さんが演じるのは、国家権力を背景に、みちお(竹野内さん)の最大の敵として立ちはだかる史上最年少のエリート防衛大臣・鵜城英二。みちおが岡山地裁に赴任してから担当する傷害事件の当事者でもあり、その事件の背景にあるとされる、近海で起きたイージス艦と貨物船の不審点だらけの衝突事故についても、何か重大な秘密を握っている。斎藤さんが演じるのは、日本中を飛び回る心優しき正義の弁護士・月本信吾。ある事件をきっかけに坂間(黒木さん)とバディを組むことに。優しさの一方で、ときには違法行為スレスレで証拠を集め、真実と正義を追求する強引な一面もあり、そんなぶっきらぼうでも真っ直ぐな月本の姿に、次第に坂間は惹かれていく。そして、「職権を発動します!」というみちおの名台詞から始まる本編が初公開。今回挑むのは、国家権力。映像の中では、感情をむき出しにするシリアスなみちおと、なぜか涙する坂間の姿が。普段は見せない2人の表情から、開けてはいけないパンドラの箱の中に隠された秘密が、すさまじいものであることを予感させる。法服を着て木槌を持つみちおと、弁護士バッジをつけて姿を一新した坂間に加え、凛々しい佇まいの月本と鵜城も加わった煌びやかなティザービジュアルも公開。本ビジュアルは、9月16日(金)より全国の映画館にて順次、掲出される(※一部劇場を除く)。<コメント>・向井理オファーをいただいた時、数ある法廷ものの作品のなかでも今までと違う視点で描かれる作品という印象があったので、出演がすごく楽しみでした。連ドラからのチームに映画から参加し、初めましての方も多かったですが、その中でも違和感なく過ごせたのはチームの皆さんのおかげでした。今回演じた鵜城英二は、野心的な政治家の面もありつつ、ステレオタイプな政治家ではない部分もあったりといろんな要素がある役です。少ない登場シーンの中でどう人間性を出していくかが難しく、現場で監督とすり合わせていきました。僕も個人的に傍聴席に行ったことがありますが、法廷には本当に筋書きのない物語がたくさんあると思います。今作は法廷で生まれるドラマとしての面白さだけじゃなく、いろんな人たちの人間関係や張り巡らされた複雑な伏線が回収されていく爽快感がたくさんあると思いますので、ぜひ劇場で体感していただければと思います。・斎藤工新機軸で画期的なTVシリーズをいち視聴者として愉しく拝見していたので、そんな魅惑の世界線の仲間に入れて頂く事は、光栄かつ身の引き締まる想いでした。私の演じた人権派弁護士・月本信吾の背負っているモノ、社会や地域との距離感、眼差しは、現代の司法の光と影の象徴とも言えると思います。そして、今や世界的な撮影監督である四宮秀俊さんが田中亮監督と共に切り撮る今回の劇場版イチケイのカラスは、法律で介入出来ない地方や中央のグレーな部分にメスを入れながらも、ドラマシリーズの持つ軽やかさ、ポップさが織りなす新たなリーガル作品になるのでは無いかと、いち映画ファン、いちイチケイファンとして完成を心待ちにしております。・田中亮監督え?出てくれるんですか?斎藤工さんと……向井理さんが……?お二人とも?願っていた通りのキャスティングが決まった瞬間、嬉しさと驚きのあまり目が点になってしまいました。この映画の最も重要なゲストである二役には当初からキャスティングのイメージが明確にありました。月本は人権派弁護士として汗をかく土臭さがありながら、坂間を翻弄する大人の魅力を持っている役なので斎藤工さんにしか演じられない。鵜城は史上最年少防衛大臣という特殊なキャラクターをリアルに感じさせるほどの芯の強さと知性を持ち合わせた方に演じていただきたいので、向井理さんしかいないとそれぞれ考えていました。最大の敵・鵜城とにらみ合うみちおの静かな怒り、新たなバディ・月本と見つめ合う坂間の穏やかな眼差し、今までのイチケイでは見せたことのない表情がそこにはあります。斎藤さんと向井さんの魅力に彩られて、激しくも温かい人間模様がスクリーンいっぱいに広がりました。是非楽しみにしていてください。『イチケイのカラス』は2023年1月13日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:イチケイのカラス 2023年1月13日より全国にて公開©︎浅見理都/講談社 ©︎2023映画「イチケイのカラス」製作委員会
2022年09月14日「斎藤工と宮沢氷魚のオールナイトニッポンGOLD」が9月6日(火)に放送される。9月9日(金)公開の西島秀俊主演『グッバイ・クルエル・ワールド』に出演する斎藤工と宮沢氷魚。2人でラジオ番組のパーソナリティをするのは、もちろん初めてのことで、番組では、映画撮影の裏話も含めて、たっぷり2時間語り尽くす。「今回は氷魚さんとコラボレーションということで、本当に聡明なものと、おげれつなものが混ざり合った独特な放送になったかと思います」と明かした斎藤さんは、「ラジオを一緒にすることで、今まで見えなかった氷魚さんの一面も知ることができました。音楽要素のつよい映画ですので、ラジオとの親和性も高く、映画の雰囲気をこの放送で味わっていただけるのではないかと思います」と話す。宮沢さんは「今回は斎藤工さんと2人でメインパーソナリティーということで、とても光栄な時間でした。皆さんにお聴きいただけると嬉しいです」とコメントしている。また、映画の脚本を担当した高田亮がゲストとして登場。映画に関する様々な深い話が飛び出す。さらに23時台には、サプライズゲストも登場。番組内では、罰ゲームをかけた特別対決企画も行われる。「斎藤工と宮沢氷魚のオールナイトニッポンGOLD」は9月6日(火)22時~ニッポン放送をキーステーションに全国ネットで放送。(cinemacafe.net)■関連作品:グッバイ・クルエル・ワールド 2022年9月9日より全国にて公開(C)2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会
2022年09月03日俳優の斎藤工が出演する、富国生命保険「ワイド・プロテクト」の新CM「診断」編、「退院」編が、21日より放送される。新CMには、斎藤が病気の妻に寄り添う夫役として登場。「診断」編では、検査の結果を知らされた妻を病院の待合室で心配そうに待ち、診察室から出て来た妻の肩にそっと手を添えながら優しい表情で「大丈夫」と声をかける。一方、退院する妻を優しい笑顔で出迎える「退院」編。「お腹が空いた」という妻に、「何を食べようか?」と問いかけ、妻が「カニ!」と元気に答えると「今日は奮発します」と笑顔で返す。シリアスなシーンが多い撮影だったが、斎藤は一切NGを出さない集中ぶりで臨んだ。また、妻役の平田薫が昨年出産したばかりということもあり、撮影の合間には赤ちゃんや育児に関する話をする場面も。斎藤はシベリアンハスキーが人間の赤ちゃんを見守っている動画にハマっているなどと話し、現場を和ませた。■斎藤工インタビュー――撮影でいちばん印象的だった部分など、撮影を終えての感想は?奥さんが病気の宣告をされた時に、不安な思いをパートナーとして表情では見せないようにした笑顔のシーンです。奥さん役の平田薫さんも、自分自身が一番驚いているしつらいのに笑顔でいるという健気な表情をしてくださったので、その笑顔の奥にある夫婦の関係みたいなものが表現できたんじゃないかと思っています。――今回のCMの好きなシーンは? 気に入っているシーンは?CMは大体明るく元気に前向きにというものが多いと思うのですが、今回、医療保険ということもあり、誰しもに起こりうる“まさか”をパートナーとともにどうやって受け入れるか、そして前を向いていくかという、表の物語と裏の物語がしっかりと描かれている深い作品になっているんじゃないかと思っています。数あるCMの中でも非常に一際味わい深く、誰しもが自分と照らし合わせてみていただけるのではないかと。こういったCMのトーンはリアリティがあふれていて好きです。――今回のCMでは大事な人に寄り添うという「愛」を強く伝えていますが、どういう時に「愛」について深く考えさせられますか? 「愛」について深く考えるきっかけとなったエピソードもあれば教えてください。数年前に雨の日に電車に乗っていたら、乳母車を押したびしょ濡れのお母さんが乗ってきたんです。お母さんは傘を畳んで持っていたのですが、その背中はずぶ濡れでした。けれど、赤ちゃんは濡れてなかった。だからどうやって傘をさしていたかがもう一目瞭然でしたね。そのお母さんにとってはそれが当たり前の優先順位だったんだなというところにとても深い愛を感じました。きっと特別じゃなくて当たり前に、自分の子どもに傘をさしてここまで来たんだなと。僕自身のことで言うと、僕は表に出る立場なので、色々な現場で周りの方以上に優先していただけます。朝が早くても、それ以前にスタッフの方たちは早く入って仕込みをされている。そして、僕が去った後も片付けや、その後作業される方たちがたくさんいるという事を考えます。プロフェッショナルな皆さんにリスペクトと感謝を忘れないように、皆様のたくましい背中を見ています。――いつ起こるか分からないリスクに備えてずっとどんな時も持っているモノはありますか?モノというよりは考え方なんですが、失敗するということをあえて具体的に想像します。その可能性は大いにあるかなと。また失敗が長い目で見たらマイナスではないと何となく分かってきたので、あまり自分を過信しないようにしています。うまくいかないことをどういう風に変えていくかということが今までもたくさんあって、それは、これからも当然起こる事なので、健康リスクとは少し違う話かもしれないですが、“まさか”が起こらない未来はないと思うので、どれだけ備えても“まさか”が必ずあるということを意識するのが、すごく意味あることなのではないかと思うようにはなりました。モノで言うと、豆腐と納豆を常に用意して、自分なりに体内の状態を良くしようとしています。時間的に現場でお弁当に出会わないタイミングもありますし。また、お弁当も白米をお豆腐と変えたりしています。あと監督業をしているときは、現場の食事は僕の分は頭数に入れないでいただいて、豆腐と納豆と鯖缶を常備して、ここのところは、それを主食としてます。リンゴ1個とサツマイモをふかして持って行ったりもしますね。昔からある日本の食事、お味噌を作ったり、糠漬けを作ったり、おばあちゃんが食べていたなっていうものを食べるようにしています。たぶん自分の腸内が整っていれば、対人関係もあまり悪くならないのかなと信じています。逆に、言葉にとげがあるなと思う方は、腸の中があまり整っていないのかなと。僕自身もそうですが、食事で体の中から健康体になって、マイルドな人間になっていたいなと思っています。その思いもあって、中の見えない腸の中や微生物の世界を意識するようにしています。
2022年05月17日斎藤工と上野樹里が共演、坂井恵理によるコミックス(講談社「BE LOVE KC」所載)を映像化したNetflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」。男性の妊娠をきっかけに、男女の役割の固定観念の逆転をコミカルに描きながら社会の様々な問題をあぶり出す本作から、象徴的な本編映像が解禁となった。“スマートに生きる”ことを信条に第一線で仕事をこなし、特定の恋人も作らず人生を謳歌していた桧山健太郎(斎藤さん)は、ある日突然自分が妊娠していることを知る。男性の妊娠はかなり珍しい中で、自身に訪れた予想外の出来事に慌てふためく桧山。仕事優先で結婚や出産は二の次だったパートナーの亜季(上野さん)も戸惑いを隠せない。紆余曲折を経て出産を決意した桧山と亜季だったが、社会から向けられる予想外の眼差しや妊娠によるキャリアの壁、妊娠した男性への偏見を身をもって体験することに…。今回解禁されたのは、出産を決意した桧山とパートナー・亜季が、神社で安産祈願を行う様子と神主のやり取りのシーン。“母子ともに”健康に出産できるよう神社へご祈祷に行く風習である安産祈願。祈祷の後、神主は明らかにお腹が目立っている桧山を差し置いて、亜季に“母子”の健康を願う言葉をかけ、授与品を渡すが、その帰り道に桧山は亜季に「絶対にわざとだろ」と納得がいかない様子。世の中の固定観念を目の当たりにすることで徐々に自身の先入観から解放され、物事を多角的に見られるようになっていく桧山の姿が描かれている。しかも、このシーンはまだまだ物語中盤となっており、当事者になったことで社会に満ち溢れる思い込みや無意識の偏見に気がついた桧山が、亜季とともにどう向き合っていくのか、興味をそそられる映像となっている。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は4月21日(木)よりNetflixにて全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年04月18日斎藤工が、予想外の妊娠ライフに悪戦苦闘する桧山健太郎を演じる、真面目だけれどどこかクスッと笑える社会派コメディ「ヒヤマケンタロウの妊娠」。この度、配信スタートに先駆けて、和気あいあいとした撮影現場の様子が写し出されたメイキング写真が到着した。スマートに生きることを信条に、第一線で仕事をこなし、特定の恋人も作らず、人生を謳歌していた桧山は、ある日、妊娠していることを知り、慌てふためく。仕事優先で結婚や出産は二の次だったパートナーの亜季(上野樹里)もまた、戸惑いを隠せない。紆余曲折を経て、出産を決意した2人だったが、社会から向けられる眼差しや妊娠によるキャリアの壁、妊娠した男性への偏見を身をもって体験することに。本作は、ジェンダーバイアスや無意識の偏見など、社会的な問題をテーマとし、多様性を描いていく。スタッフ、キャストが丁寧にコミュニケーションをとり、アイディアを出しあって行われたという本作の撮影。今回到着したメイキング写真では、キャストたちの和やかな表情が写し出されている。また写真には、桧山の両親を演じた筒井真理子とリリー・フランキー、広告代理店の上司を演じる岩松了の姿も。彼らが妊娠した桧山にどう絡んでくるのか注目だが、特にリリーさん演じる父親と桧山との関係には、ある因縁めいた真実が隠されていることが物語後半の大きなカギとなっており、父親の登場で事態は急展開を迎える。斎藤さんは「日本映画界の要となる素晴らしきキャスト、スタッフ方々と共に作品に愉しく詰め込んで、広く深く軽やかにお届け出来たらと思っております」とコメントし、上野さんも「気軽に楽しめる作品でありながら、ジェンダーやマイノリティなどへの理解を深めるきっかけとなる作品になれたらなと思います」と話している通り、社会的テーマを扱いながらも、軽妙で思わずクスッと笑ってしまう演出に期待が膨らむ写真だ。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は4月21日(木)Netflixにて全世界同時独占配信。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年04月06日俳優の窪田正孝が、齊藤工監督による映画『スイート・マイホーム』(2023年公開)の主演を務めることが3日、明らかになった。同作は小説家・神津凛子のデビュー作の映画化作。長野でスポーツインストラクターをしている清沢賢二(窪田正孝)は「まほうの家」と謳われた一軒のモデルハウスに心を奪われる。寒がりの妻と娘のために、たった一台のエアコンで家中を隅々まで暖められるというその家を建てる決心をする賢二は、新居が完成し2人目の娘も加わり幸せの絶頂にいた。ところが、その家に越した直後から赤ん坊の瞳に映るおそろしい影や地下室で何かに捕まり泣き叫ぶ娘など奇妙な出来事が起こり始める。「家」を取り巻く恐怖の連鎖は家族だけに留まらず、関係者の怪死などに波及し始め、そして予想を超えた衝撃の結末に向けて加速していく。俳優として活躍しながら監督としても評価を受ける齊藤と、連続ドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』ではバディ役としても共演した窪田が監督と主演としてタッグ。いつか共に作品を作ることを約束してきたという2人が、これまでに見たことのない化学反応を創出し、現在撮影を行なっている。○齊藤工監督 コメント・数多くの作品で共演をしている窪田さんの今回改めて感じた魅力や新たな発見は?窪田さんとは様々な現場でご一緒してきたので現場での立ち振る舞いや些細な配慮、視野の広さ、集中力を見てきました。逆に言うと奥の奥があるというのを知っているので、窪田さんをモニター越しで見ながら、このシーンではもう一個奥まで行ってもらおうと、すごく漠然と伝えても、微細なさじ加減で計算的ではない形にしてくれます。 原作で完結しているものをあえて実写化するのであれば、それを丁寧になぞるのではなく、生身の人間でまた別の世界観を創りあげるべきだと思っています。主人公・清沢賢二像がこの映画のライフラインでありますが、窪田さんはコアな部分を捉えてくださっているので、本当に注文がほぼないです。撮影スタッフからも窪田さんの賢二は絶賛されていて、この時の賢二の表情が見たいということでシーンが増えていくほどです。例えば、相手役に向き合う窪田さんの肩だけが映っているシーンがありましたが、肩だけでも十分に伝わってきたんですよね。どのパーツでも表現出来るのだなと思いました。足の小指のみでも窪田正孝は成立させられるという、部位俳優ですね。全身がその状態になってくれているというか。本当に感動しました。・この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージ本作が企画からクランクインする迄に約3年程かかりました。監督と言う立場としては、何よりクリエイティブファースト・作品至上主義という形で強度のある作品にしていかないと、窪田さんをはじめ関わってくださった全てのキャスト・スタッフに本当の御礼にはならないことを肝に銘じています。監督が「齊藤工」ということが独り歩きするような作品では僕は失敗だと思っています。国内は勿論ですが、斎藤工なんて存在や情報を知らない海外の厳しい映画ファンたちに突き刺さるような作品になって初めて、出演や関わって頂いた方たちへの唯一感謝の意になると思います。我々でしか生まれない化学反応、そういった意味合い、必然性のある強度をもった作品に創り上げたいなと思っています。○窪田正孝 コメント齊藤組の現場の雰囲気をどう感じているか?ちょっと不思議な感じはありますね。ドラマでも相方役をやらせてもらって、工さんといると安心感があります。でも俳優部から監督に変わった時に、ポジションが変わるだけで、映像を通して表現者に見てもらうというまた違う感覚があるのが新鮮です。特にこの作品では、僕の演じる役が色んなところに振り回されたり、(主人公として)視聴者目線だからこそ色んなものを背負わなければいけないので、どうしても台本からインプットしたものをアウトプットする時に掛け算とか足し算をしていくんです。 監督はそれを引いてくれるんです。非現実的だけど現実の方に行ってしまったり、嘘になりすぎてしまうようなところにブレーキをかけてくださって、ナビゲートしてくれています。・この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージ今、この作品のテーマでもある主人公のホームの撮影に入っていて、色んなことを疑似体験させてもらっています。父という目線もそうだし、子供がいるという感覚だったり、色んな感情が出てきたり爆発したり消化不良を起こしています。この距離だからこそ工さんを通して、俳優部からではない視点から見えたりすることもすごく新鮮だったり、色んな感じたことのない気持ちを日々感じています。それを表現できるように、目下頑張っています。僕なんかには想像もできない視野の広さが監督にはあるので、何か一つでも残せるようにちゃんと自分の仕事を全うできるようにして、作品がどんどん大きくなって、色んな色を帯びて愛される作品なったらいいなと思います。○原作者:神津凛子コメント文字から立ち上がる世界を映像で観られるというのは、異なる世界を旅するようでワクワクします。それが齊藤工監督の素晴らしい感性と窪田正孝さんの卓越した演技で描かれるとなればなおさらです。わたしが見ていた物語のドアはたった一つでしたが、映画をご覧になる方の数だけドアが開かれるのだと思うとその世界の広さはいかばかりかと想像するだけで圧倒されるようです。旅の支度を進めながら、公開を待ちたいと思います。(C)神津凛子/講談社
2022年03月03日色気のある俳優といえば斎藤工さんの名前を挙げる人も多いのでは。ドラマ『昼顔』では上戸彩さんと禁断の愛“ドロ沼不倫”を演じ大ブレイク。イケメンなのはもちろんのこと、工さんの発する甘い声も人気のひとつでイケボ俳優としても名高いですね。先日、工さんが自身のインスタグラムに若かりし頃の写真を投稿し、注目が集まっているようです。早速チェックしてみましょう!16歳の頃のモノクロ写真を投稿 この投稿をInstagramで見る Takumi Saitoh 斎藤工/齊藤工(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 「懐かしの初心時代(16歳頃)髪切るお金が無かったパターンのロン毛」と、16歳頃の写真を公開した工さん。画面いっぱいのアップで、強いまなざしが凛々しく誰にも負けない!という気迫伝わるカッコいい1枚。工さんのインスタグラムは、モノクロの写真で統一されていて工さんが撮った芸能人の写真で溢れています。コメント欄を見ると、中村獅童さんや満島真之介さんMEGUMIさん水川あさみさんと豪華面々な友人からのコメントも多く、「まっすぐ見つめる瞳が凛としてて素敵なお写真ですね」「16歳の頃の工くん、すでに完成してる」「16歳とは!いい表情ですね」と強い意志を感じ取れる若かりし姿に多くの反響を呼んでおりました。現在40歳で独身の工さん。色気満載で女性からの人気も高く意外に三枚目なキャラクターも親しみやすいとハートを掴まれているようです。今後も工さんの活躍から目が離せませんね!
2022年02月18日Netflixシリーズ『ヒヤマケンタロウの妊娠』(2022年全世界独占配信)で主演を務める俳優の斎藤工が10日、都内で行われた「Netflix Festival Japan 2021」に、共演の上野樹里、箱田優子監督とともに出席した。坂井恵理氏による同名コミックスを原作とする本作は、男性が妊娠・出産するようになった世界が舞台。仕事第一優先でプレイボーイな桧山健太郎(斎藤)は、自分が妊娠することで今まで見えていなかった様々な社会の問題に直面し、パートナーの亜季(上野樹里)と奮闘しながら、周囲の人と自分自身の“無意識の偏見”を変えていく。“妊夫”を演じた斎藤は、衣装スタッフらによって大きくなったお腹のフォルムや重みを忠実に再現してもらい、妊娠を疑似体験。「行動の重心が変わってくる。一人の生命体なんですけど、自分の大事にするコアの部分がよりお腹になってくるというような、ちょっとした動きも含めて、妊娠されている方は日常がちょっとずつ変化してくるんじゃないかなということを疑似体験させていただいた。自分のフォルムが変化していくことによって心境が変わっていった」と振り返った。また、ロケ中に多くの人たちから「自粛太り」だと勘違いされたと言い、「街行く方で、私のお腹を見る人が多くて。不摂生の象徴みたいな目線をたくさんいただきましたが、こうやって発表できて報われる気持ちです」と笑った。
2021年11月10日斎藤工と上野樹里が共演し、Netflixとテレビ東京が共同企画・製作するNetflixオリジナルシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」から、初映像となるティザー予告とティザーアートが解禁。その思いがけない“妊夫”生活が明らかになった。原作は、坂井恵理による同名コミックス(講談社「BE LOVE KC」所載)。「もし、男性が妊娠したら?」をテーマに男女逆転生活をコミカルに描きながら、妊娠をきっかけにいままで見てこなかった社会の様々な問題に直面した主人公が、奮闘しながらも徐々に周囲の人とそして自分自身を変えていく姿を描いた成長の物語。舞台は、男性が妊娠・出産するようになった世界。広告代理店の第一線で仕事をバリバリこなす桧山健太郎(斎藤工)はある日突然、自分が妊娠していることを知る。同じく仕事最優先のパートナー・瀬戸亜季(上野樹里)も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に戸惑う2人。妊娠を告げた日から社会から向けられる予想外の眼差しや、“妊婦”が体験する苦労を“妊夫”として向き合う桧山と、そんな彼と共に悩み、寄り添おうとする亜季。だが、マイノリティである男性妊娠に対して社会の風当たりは強く…。解禁されるティザー予告は、広告代理店のエリートとして仕事は充実し、プライベートでは特定の恋人を作らず適度に人生を謳歌していた桧山が、医師から妊娠を告げられる姿から始まる。どうやら相手は、ライターとして成功するため結婚よりも仕事を優先しているパートナーの亜季らしい。思わず「私の子なの?」と聞いてしまった亜季は、友人から「それ、男が言うやつ」と失笑されてしまう。まさに男女が逆転した世界を象徴するひとコマだ。そして、妊娠を会社に隠しながら働く桧山だったが、つわりなどの妊娠初期症状に苦労。やがて、桧山と亜季は大きな決断をくだす。マタニティフォトを撮る桧山が見つめる未来とは――。同時に解禁されるティザーアートでは、大きくなったお腹を大切そうに触れながら寄り添う桧山と亜季の姿が写し出されている。そして、筒井真理子、リリー・フランキー、岩松了、高橋和也といった実力派キャストの出演も明らかとなった。また、11月10日(火)に開催となるNetflix Festival Japan 2021にて「ヒヤマケンタロウの妊娠」トークイベントに斎藤さん、上野さん、箱田優子監督の登壇が決定。同イベントはNetflix公式YouTubeチャンネルで配信される。Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は2022年、Netflixにて全世界同時独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年10月19日俳優としてはもちろんのこと、監督やプロデューサーとしての顔を併せ持ち、活躍している斎藤工さん。様々な角度から映画に携わる道を選んだ背景には、自身の映画体験があった。「たまに、自分しか知らないはずの孤独みたいなものが映り込んでいる作品があるんです。たとえば、学生時代にメキシコ映画祭で地球の反対側で作られた映画を観た時には、生きている環境や文化は違えども、人間の根幹にある苦しみや悩みは一緒だと知りました。誰かの頭の中で着想、具現化された作品が、心の奥にあるひだに触れるような体験は、人生の養分になっているし、救われる感情もありました。人と共有することで初めて価値が生まれることが芸術の面白さだし、僕も、その体験を届けたいと思ったんです。被災地に赴く移動映画館のプロジェクト“cinema bird”を始めたのも、そうした想いからでした」年を重ねることで変化する人生観が、映画へのアプローチの仕方にも変化を及ぼしているという。「20代の頃は、自分の人生の濃度ばかりを意識していました。それが30代になると、次第に“自分のいなくなった後に何が残せるのか”“過去から受け継がれてきた本質的なものとは何だろう”というところに想いを馳せるようになったんです。それは、人間以外の生態系が自分の寿命という尺度で生きていないこと、清水寺が400年後の建て替えに使う木材を今育てていることなどを知り、今までなんて自分の主観のみで世界を見ていたんだろうと痛感したことが大きなきっかけで。まずは、自分の寿命という分母を取り除こうと思ったんです。映画を作るにあたっても、今までは“監督をする”ことにのまれていた部分があったけれど、その瞬間に必然だと感じる映像制作をして、形に残すことを優先するようになりました。肩書にはとらわれず、映画というものの周りをぐるぐると回りながら、自分がアプローチできる角度を探している感覚です」自分を中心にして生きることをやめ、俳優としてのあり方にも、一つの方向性が見えるように。「最近、発酵にハマっているんですけど(笑)。というのも、発酵と腐敗は同じ現象でありながら、前者は人にとっていいもので、後者は悪いものになります。それは人間も同じで、僕が憧れるのは発酵している人だなと。人生は、腐敗しないように発酵していくゲームだと悟りました。俳優でいうと、リリー・フランキーさんや田中泯さん、國村隼さんがそう。発酵には食材の旨味を引き出す作用がありますが、みなさん、“我が、我が”というスタンスではなく、周りを生かすことに専念されている方ばかり。僕もそんな存在になり、何かを表出していきたいなと思い、まずは口にするものを発酵食品にすることから始めました(笑)。1年前から、基本的には自分が作ったお味噌とぬか漬けとヨーグルト、発酵ジュース、酵母菌ジュースが食生活の軸になっています。体を整えて消えていく乳酸菌に想いを馳せるとあまりにも健気で、寝る前には腸に手を当てて感謝して眠っています(笑)」その一方、とある作品との出合いを通じ、この先の俳優人生について考えるようにもなったという。「『シン・ウルトラマン』という作品に主演としてキャスティングしてもらったのですが、監督としての庵野(秀明)さんとは、『シン・ゴジラ』の現場でお会いしていて。僕が監督の現場を見学したくてお願いした結果の出演でしたが、その場では目も合わなかった。ところが、その3年後、『シン・ウルトラマン』の企画書が送られてきて、読んだ時に、これまでの僕の人生が着地したかのような感覚があったんです。ドラマ『漂着者』もそうですが、一つの作品との出合いがすべてを凌駕することがあるんですよね。今作をやる前に役者をやめなくてよかったと思ったし、苦節20年くらいの中で、そんな作品と出合うこと、そういう不思議な漂着をすることがあるんだなと感じました。以前、先輩に言われた『自分が出会う役には必ず意味があるから』という言葉の重みが、年々、増しています。今は、活動を広げていく時期がいったん終わり、自分のキャパシティを超えないように、淘汰していく時期に入ったように思います。そういう意味では、これから取り組む仕事やプロジェクトの一つ一つが、今後の自分にとってのターニングポイントになってくるのだろうなと思っています」さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演ドラマ『漂着者』が9月24日に最終回を迎える。主演をつとめる映画『シン・ウルトラマン』の公開が控えている。ジャケット¥64,900シャツ¥41,800パンツ¥42,900(以上suzuki takayuki/スズキ タカユキ TEL:03・5846・9114)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年9月22日号より。写真・フジイセイヤ(W)スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年09月16日役者、監督、プロデューサー…と様々な顔を持つ、斎藤工さん。作品に真摯に向き合い続ける斎藤さんの心を動かしたターニングポイントについて伺いました。役者新しい風が吹いた、と感じた役にこそ挑戦していきます。色っぽくて危うい。『昼顔』は、斎藤さんの一つのカラーを確立した作品に。「思いも寄らない流れでしたが、身を任せました。達成感を得たら終わるという恐怖を常に感じているので、今までとは違う風が吹いた時こそ、ぐっと手を伸ばしてつかむんです」。ドラマ『漂着者』でも新境地を切り開いた。「出演にあたり、その嗅覚を信頼するリリー・フランキーさんに相談し、背中を押してもらいました。『全裸で登場するのは、ターミネーターか工くんくらいだよ』と(笑)」ターニングポイント作品『昼顔』(2017年)大ヒットテレビドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』の劇場版。主婦だった木下紗和(上戸彩)と、大学の非常勤講師・北野裕一郎(斎藤)の再会と道ならぬ恋を描く。DVD¥4,180Blu‐ray¥5,170発売元:フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン©2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社『漂着者』(2021年)海岸に全裸で漂着した正体不明の男(斎藤)は、日本中の注目を集め、「ヘミングウェイ」と呼ばれるように。次第に予言する力を発揮し、崇拝される存在となっていく。金曜ナイトドラマ『漂着者』テレビ朝日系・毎週金曜23:15~24:15(※一部地域を除く)監督自分の体験を人と共有する瞬間を追い求めています。齊藤工名義での長編監督デビュー作となった『blank13』。日本公開前の1年間、世界各国の映画祭で上映した。「インディアナポリスの映画祭での上映後、最後に席を立ったおばあちゃんが、泣いて僕をハグしながら、これは私の物語だと言ってくれたんです。住む場所や性別、年齢を超え、自分と同じようなことで悩んでいる人がいるんだと知る経験をし、映画を作った意味が生まれたと感じたし、救われました。その瞬間を追い求めて、今も作品と向き合っています」ターニングポイント作品『blank13』(2017年)13年前に失踪した余命3か月の父(リリー・フランキー)と再会したコウジ(高橋一生)。溝が埋まることなく亡くなった父の真実を、葬儀に参列した知人から聞くことになる。DVD¥5,280Blu‐ray¥6,380発売元:クロックワークス販売元:TCエンタテインメント©2017「blank13」製作委員会プロデューサー幼い頃の自分が観たい作品を軸に置いています。脚本家・金沢知樹が、俳優・野添義弘の還暦公演のために書き下ろした戯曲が原案の映画『その日、カレーライスができるまで』。「その一人芝居が本当に素晴らしくて、優しくて。彼らと監督の清水康彦さん、主演のリリー・フランキーさんの掛け算から生まれる作品は、この状況下で生まれるべくして生まれた光のようなものになると思いました。プロデュース時は、映画を観ている幼少期の自分の視点に立ち、“観たい”というものを無責任に投げかけるようにしています」ターニングポイント作品『その日、カレーライスができるまで』(2021年)幼い息子を亡くした健一(リリー・フランキー)は、妻の誕生日に好物の3日目のカレーを作ることが恒例に。ラジオ番組とカレーがつなぐ特別な奇跡の物語。全国順次公開中。©2021『その日、カレーライスができるまで』製作委員会さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演ドラマ『漂着者』が9月24日に最終回を迎える。主演をつとめる映画『シン・ウルトラマン』の公開が控えている。ジャケット¥64,900シャツ¥41,800パンツ¥42,900(以上suzuki takayuki/スズキ タカユキ TEL:03・5846・9114)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年9月22日号より。写真・フジイセイヤ(W)スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年09月16日2021年7月23日、俳優の斎藤工さんが自身のInstagramを更新。公開した写真に、「衝撃」「どうしたんですか!」などの驚きの声が寄せられています。斎藤工のツインテール姿に、驚きの声Instagramには、斎藤さん本人が撮影した著名人の写真が多く公開されており、ファンの間でたびたび話題になります。そんな中、久しぶりに斎藤さん本人の写真が公開。どんな1枚か、気になりますよね。「髪伸びたので、左右で結きました。ハートのゴムで」というコメントとともに投稿された写真がこちらです! この投稿をInstagramで見る 斎藤工/齊藤工 Takumi Saitoh(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 写っていたのは、なんとハートのゴムで髪を結んだツインテール姿の斎藤さん!髭とツインテールという、異色の組み合わせにクスッとした人も多いことでしょう。投稿には、同月23日にスタートしたドラマ『漂着者』(テレビ朝日系)のハッシュタグが付けられており、おそらく宣伝のため投稿したものと思われます。さらに、同月22日にはこんな姿も公開していました。 この投稿をInstagramで見る 斎藤工/齊藤工 Takumi Saitoh(@takumisaitoh_official)がシェアした投稿 似合う人が限られそうな、オカッパ風のカツラを着用した斎藤さん。なぜか似合ってしまうのも、斎藤さんのビジュアルゆえでしょう…!写真には「夏なので髪切りました。40代はコレで行きます」という遊び心あふれるコメントも。これらの投稿には、ネット上からこのような声が寄せられています。・ツインテールがかわいい。なんでも似合うのがすごい…。・イジリー岡田さんに見えて、電車で吹き出してしまいました!こういう姿も見せてくれるところ、大好きです。・サービス精神が最高!まさか髭とツインテールの共演が見られるとは…!かっこいいだけではない、さまざまな魅力でファンを惹き付ける斎藤さん。これからの活躍に、より一層目が離せませんね![文・構成/grape編集部]
2021年07月24日テレビ朝日系金曜ナイトドラマではこの夏、斎藤工主演、企画・原作を秋元康が手掛ける「漂着者」を放送することが決定した。物語は、とある地方の海岸に全裸の男性が漂着したところから始まる。偶然、この男を発見した女子高生たちが、軽い気持ちでSNSに動画を投稿したことで、男は一躍時の人に。また、発見時につぶやいた言葉から「ヘミングウェイ」と呼ばれ注目を浴びる。記憶がなく、自分が何者かもわからないこの男。さらには、世間を騒がせている事件を解決に導く予言めいた力を発揮したことで、次第に人々から崇められる存在になっていく――。テレビ朝日の連続ドラマ初主演となる斎藤さんが演じるのは、この正体不明の漂着者・ヘミングウェイ。世間を騒がせている事件を次々と解決に導くヘミングウェイは予言者なのか、実は事件に関わる怪しい人物なのか…。そして彼はどこから来たのか?謎だらけの人物を今回演じる斎藤さんは「僕は映画が好きなので、年齢の割にはいろいろな作品を見てきた方だと思うんですが、このドラマは何とも似つかない、かといってすごく奇をてらっているわけでもない。そして、新しいけれど懐かしい…という、すごく不思議な気持ちになりました」と作品について語る。また、役作りについては「実際に僕の周りにも記憶の一部を失っている方がいらっしゃるんです。その方を見ていて、僕自身、何かを失った時に、別の能力が倍増してリカバリーするという、人間がもともと持ち合わせている英知を超えた能力というのは、実際にあると思っています。厳密にいうと、この方がモデルというわけではないんですが、これまで見てきた作品の主人公も含めていろいろなものを参考にさせていただきました」とコメントした。▼第1話あらすじ海岸を女子高生3人が歩いていると、全裸の男(斎藤工)が倒れていた。スマホで動画を撮影しながら恐る恐る近づいて行くと、男が突然顔を上げ、「勝者には何もやるな」とつぶやき、意識を失ってしまう。緊急搬送された病院で検査した結果、記憶障害が疑われ、かなりの距離を泳いで来て溺れたことが判明。身元がわかるものも所持しておらず、唯一の手掛かりは、左足首に入ったタトゥーだけ。一方、女子高生3人は、男を発見した際の動画を軽い気持ちでSNSに投稿、大バズりする。 「勝者には何もやるな」という言葉から、ヘミングウェイと呼ばれ、男は一躍時の人となる。そんな中、女児の失踪事件が発生。捜査を続ける県警捜査一課の刑事・柴田俊哉と野間健太、そしてスクープを狙う新聞記者・新谷詠美らが事件を追う中、ついに女児が発見される。すると、女児の発見場所が、ヘミングウェイが描いた風景と酷似していることが判明。予知能力をもっているのではないか、とネットをザワつかせることに。そんなある日、初老の入院患者・後宮徳治郎がヘミングウェイとエレベーターに乗り合わせる。すると、ヘミングウェイの足首に入ったタトゥーに気づいた後宮が、何かをつぶやき、突然怯え始め…?金曜ナイトドラマ「漂着者」は7月、毎週金曜日23時15分~テレビ朝日系にて放送予定。※一部地域で放送時間が異なる(cinemacafe.net)
2021年06月11日5月26日昼ごろ、東京・渋谷の交差点でポケットに手に入れて立っていたのは俳優・斎藤工(39)。ジャケットからのぞくお腹は、驚くほどぷっくり膨らんでいた。「来年公開予定のNetflixドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』のロケが行われていたのです。原作のコミックは、男性も妊娠・出産できるようになった社会が舞台です。斎藤工さんが演じる主人公は、広告代理店で働くサラリーマンで、おもいがけない妊娠に直面します」(ドラマ関係者)5月21日に発売された『FRIDAY』にも同ドラマのロケ現場写真が掲載されているが、赤ちゃんは順調ということなのか、さらに斎藤のお腹は大きくなっているようだった。斎藤の“腹”といえば、最近話題になったのは“自腹予約席購入”だ。5月29日から6月4日まで、名古屋市のミニシアター『シネマスコーレ』の計35回分のチケットを購入したのだ。前売り券代として振り込んだのは4万5,500円。座席には『斎藤工様お買い上げ席です』という張り紙がされ、話題を呼んだこともあっって観客も増えたという。「コロナ禍のために地方のミニシアターも苦境にあえいでいます。昨年4月には、若手映画監督らが『ミニシアター・エイド基金』を発足させ、斎藤工さんも記者会見に出席しました。さらに、井浦新さんや渡辺真起子さんらといっしょに、映画館を支援する俳優の団体『ミニシアターパーク』も主導しています。同団体は、アンソニー・ホプキンス主演の映画『ファーザー』をテーマにしたトーク企画の実施なども検討しているそうです」(芸能関係者)
2021年06月09日2021年5月現在、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が日本で流行し始めてから早1年。現在も地域によっては緊急事態宣言が発令されるなど、事態の収束は見込みが立っていません。コロナウイルスの影響は人命だけではなく、経済にも大きなダメージを与えています。中でも、飲食店や娯楽施設は経営難にあえいでいる状況です。斎藤工、映画館で35もの空席を『お買い上げ』同月29日、愛知県名古屋市にある映画館『シネマスコーレ』がTwitterを更新。俳優の斎藤工(さいとう・たくみ)さんが登壇するトークショーを行ったところ、斎藤さんが素晴らしい提案をしたのだとか。なんと、斎藤さんは1週間に上映されるすべての上映で座席を1つずつ購入したのです!同映画館では期間中に5作品上映されているため、斎藤さんは合計で35席を購入したことになります。昨日のトークショーで斎藤工さんから驚きのご提案をいただきました…本日5/29(土)-6/4(金)の1週間、上映作品全ての座席を1席お買い上げいただきました…!!!!!各回この貼り紙が登場します。さらにこれが貼られていても、座っていただいて構わないそうです!なんだかドキドキしますね。 #斎藤工 pic.twitter.com/zsvWcqDyOR — シネマスコーレ (@cinemaskhole) May 29, 2021 斎藤さんが『お買い上げ』した座席には「斎藤工様お買い上げ席です」という貼り紙が!さらに素晴らしい点は、斎藤さんが購入した席は自由に座っていいとのこと。ある意味、一番のプレミア席といえるでしょう!今回の提案について、斎藤さんは自身のInstagramのストーリーズ機能でこのようにつづっています。もしも行けたら行っていた魅惑の上映ラインナップなのもありスコーレさんにわがままを聞いて良い席を頂きましたご来場の方良かったら遠慮なくここに座ってやって下さいtakumisaitoh_officialーより引用映画館の投稿は拡散され、「これは伝説の席になる予感!」「本当に素晴らしい!かっこよすぎる…」といった称賛する声が多数上がっています。ちなみに、斎藤さんの席は固定ではなく上映ごとに毎回変わるのだとか。芸術の灯を守る斎藤さんの粋なサービスは、多くの人を笑顔にしてくれました![文・構成/grape編集部]
2021年05月30日斎藤工と上野樹里が主演、「もし男性が妊娠したら?」をテーマにした人気コミック「ヒヤマケンタロウの妊娠」をドラマ化。Netflixがテレビ東京と共にオリジナルシリーズとして製作し、2022年に配信することが分かった。舞台は、男性が妊娠・出産するようになった世界。広告代理店の第一線で仕事をバリバリこなすハイスペック男子の桧山健太郎は、ある日突然、自分が妊娠していることを知る。パートナーの瀬戸亜季も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に最初は戸惑う2人。“妊娠”したことを告げた日から社内や社会から向けられるまなざし、“妊婦”が体験する苦労を、“妊夫”として向き合う桧山と寄り添い、共に迷う亜季。現代の妊娠・出産にまつわる多くの問題に直面しながらも、ついに2人は「産むか、産まないか」の決断を迫られる。そして、その決断の先にあるものとはーー。原作は、坂井恵理による同名コミックス(講談社「BE LOVE KC」所載)。「もし男性が妊娠したら?」をテーマに、男女逆転生活やギャップをコミカルに描きながら、“妊娠”をきっかけに表には出てこない社会の様々な問題に直面した主人公が、奮闘しながらも徐々に周囲の人と自分自身を変えていく姿を描いた成長の物語。思いがけない“妊娠”をきっかけに、体調だけでなく、仕事や家族のほか、社会や自分自身にも変化が訪れる桧山健太郎役を演じるのは斎藤工。「男女の役割の入れ替わりを描く本作は、古き悪き常識に対する新時代のアンチテーゼになる可能性を秘めている気がしています」と本作についてコメント。そして、桧山健太郎のパートナーで、実家からの結婚へのプレッシャーをものともせず、仕事でキャリアを重ねるために日々忙しく生きるフリーライター兼エディターのヒロイン、瀬戸亜季役には上野樹里。上野さんは自身の役柄を演じるにあたり「亜季の抱く家族や家庭というものへのネガティブな概念への葛藤や、一人の女性として自由でありたいと願う亜季の価値観の変化があったりと、桧山と共に成長していくキャラクターを楽しんで演じたい」と話している。この2人に、原作の坂井恵理は「世界からすっかり『男尊女卑の国』というイメージで見られてしまっている日本も、少しずつ変わってきているのを感じます。そのことを、この作品を通じて国内外に示せたら…と思いつつ、斎藤さん演じる健太郎、上野さん演じる亜季、箱田監督・菊地監督が撮る『ヒヤマケンタロウの妊娠』を、いち視聴者としてとても楽しみにしています」と期待を寄せている。名前の挙がった箱田優子監督はCMディレクターとして活躍し、長編デビュー作『ブルーアワーにぶっ飛ばす』で、上海国際映画祭アジア新人部門・最優秀監督賞を受賞するなど今後活躍が期待されている監督の1人。また、菊地健雄は『ディアーディアー』で長編デビュー、2017年に発表した『ハローグッバイ』『望郷』両作品で第9回TAMA映画賞最優秀新進監督賞、おおさかシネマフェスティバル2018新人監督賞を受賞するなどその後も次々に作品を発表し続けている。脚本は、監督&脚本作『あのこは貴族』が評判を呼んでいる岨手由貴子、監督脚本作『ミセス・ノイズィ』で日本映画批評家大賞脚本賞受賞の天野千尋と、Netflix版「新聞記者」「全裸監督」シリーズなどの山田能龍と話題のクリエイター3名が担当している。プロデューサーの間宮由玲子氏(テレビ東京)は、「現在26歳の私の周りで最近話題になるのは『結婚・出産』の話です。『そろそろ結婚を考える時期だよ』と言われることも増えました。いろんな選択肢を提示してもらえることはありがたいけれど、私は自分以外の誰かに生き方を決められたくはありません」とコメント。「『結婚』に限らず、様々な局面で生きづらいと思うことは誰しもあると思います。だからこそ『妊娠』という普遍性のある事象を通して、各々の『自分らしさ』を受容する社会の大切さを描く坂井先生の原作『ヒヤマケンタロウの妊娠』を読んだ時、ぜひドラマ化させていただきたいと思いました」と企画意図を語り、「映像作品を1.5倍速で観る同世代の方も、つい腰を据えて見たくなる社会派コメディドラマをお届けします」と自信を込める。また、エクゼクティブ・プロデューサー・高橋信一(Netflixコンテンツ・アクイジション部門マネージャー)は、「男女逆転物語は数あれど、現代性を伴った『妊娠・出産期』での男女逆転を描き出した本作のユニークさに興味を書き立てられるとともに、視聴者に多くの示唆を与えてくれるはず」と語っている。Netflixオリジナルシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は2022年、Netflixにて全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年04月08日斎藤工さんが心惹かれた俳優とその出演作品を紹介。解説を参考にしながら、色っぽさを堪能してみて。強烈に色気を感じる俳優陣原田芳雄意思と役柄が結びついた無作為の色気。出演映画本数が100本を超える、邦画界に愛された個性派俳優。「芳雄さんは無作為の演技を追求した人。本人の意思と役柄が同調し、セリフを言わされていると感じる瞬間がほぼない。状況や共演者などすべてにリアクションし、役のアイデンティティを濃くする稀有な存在です。『出張』で見せた、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジョニー・デップを凌ぐキャラがカッコいい。芳雄さん的な色気を放つ人は今後もいないと思うし、それがまた魅力です」©Kodansha/アフロソン・ガンホ日常と地続きの“おじさん”を体現。『パラサイト 半地下の家族』や『殺人の追憶』などで知られる、今や世界のスターとなったソン・ガンホ。街にいる中年男性を演じたら、彼の右に出る者はいない。「実際の彼はものすごくスマートですが、映画で見ると、においが伝わってきそうなほどにリアルです。そんなふうに、画面越しににおいを放てることも、色気と結実しています。彼の出演作品を見ていると胸に迫るものがあるのは、すぐそばにいそうなおじさんを見事に演じているからです」©Charles Sykes/Invision/AP/アフロハンフリー・ボガート『カサブランカ』(1942)残像を残す見事な立ち居振る舞い。「君の瞳に乾杯」のセリフが有名な恋愛映画の金字塔。ボガートは昔の恋人と邂逅するリック役。「舞台は第二次世界大戦中のモロッコ。常にコミュニケーションがとれる現代とは違い、相手がいない時に感じるその人の存在というものに、今以上に意識が向いた時代だと思うんです。ボガート演じるリックは、自分の残像や余韻が相手の中で続くような、言葉選びや立ち居振る舞いが本当に見事で、そこに色気が宿っている。彼の美学を感じずにいられません」©Moviestore Collection/AFLOノーマン・リーダス『処刑人』(1999)ポジショニングの巧さが色っぽい。法で裁けない悪人を処罰する、スタイリッシュな兄弟の片割れを演じるノーマン・リーダス(左)。「バディものなど誰かと対になる役を演じる時には、自分の色を出すのではなく、一枚の絵として完成させるために立ち位置を考えることが重要です。ノーマン・リーダスはそのバランス感覚が素晴らしく、色っぽさを感じました。ポジショニングの巧さは『ウォーキング・デッド』にも生きていて、群衆の中にいても色気が際立ち、誰もが彼に恋してしまいます」©Shutterstock/アフロマッツ・ミケルセン『プッシャー』(1996)、『プッシャー2』(2004)若い頃から“発酵菌”を持っていた人。『007 カジノ・ロワイヤル』で主敵を演じ、その実力から“北欧の至宝”とも呼ばれるマッツ・ミケルセン(左)のデビュー作。「今の彼は渋さの塊ですが、ある日突然、そうなったわけではないんですよね。この『プッシャー』に出演した時は30歳くらいですが、当初からめちゃくちゃセクシー。色気は、人が年輪を刻んだり発酵していくことで生まれるものですが、彼はもともと発酵菌みたいなものをちゃんと持っていて、成熟していったんだと思います」©Everett Collection/アフロヴィゴ・モーテンセン『イースタン・プロミス』(2007)人への言葉に醸し出される余裕の色気。人身売買を描く『イースタン・プロミス』で、マフィアの運転手を演じたヴィゴ・モーテンセン。「今作は、映画史に残る全裸でのファイトシーンなど彼の魅力があふれています。演技はもちろん、僕は、彼が断った『X-MEN』のウルヴァリンを演じることになったヒュー・ジャックマンへの言葉に色気を感じました。辞退の理由を述べながらも彼の演技を称賛。自分の言葉の届き方を理解し、配慮しながら伝える姿勢に大人の余裕があり、グッときました」©Everett Collection/アフロライアン・ゴズリング『ドライヴ』(2011)情報を絞ることが魅力につながる。『ラ・ラ・ランド』などの話題作に出演、今をときめく俳優の一人であるライアン・ゴズリング。「『ドライヴ』では、純朴で多くを語らないドライバーを演じていますが、情報が少ない分、人間性が浮き立っている。そこに、寡黙で多くを説明しない高倉健さん同様の美学を見ました。話しすぎる人より、何を考えているかわからない人に色気を感じるように、演技においても情報を絞ることで魅力的に映ったり、印象に残るという現象は大いにあると思います」©Everett Collection/アフロ『ゾッキ』愛と面白みにあふれた人間模様に注目。漫画家・大橋裕之の初期作品を、竹中直人×山田孝之×斎藤工が監督を務め実写映画化した話題作。松田龍平や鈴木福など豪華キャストが集結!ありふれた日常に巻き起こる、不思議な笑いに包まれるヒューマンコメディ。3/26~愛知県先行公開、4/2~全国公開。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。俳優、映画監督、白黒写真家として活躍。主演映画『シン・ウルトラマン』をはじめ、公開作品が目白押し。移動映画館「Cinema bird」の主宰や「Mini Theater Park」の活動も。シャツ¥113,000タンクトップ¥30,000(Ann Demeulemeester/Pred PR TEL:03・5428・6484)パンツとシューズはスタイリスト私物※『anan』2021年3月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Yohei“Yoppy” Yoshida(juice)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年03月26日役者だけにとどまらず、映画監督としての顔も持ち、いち映画好きとして業界を支援する活動もしている斎藤工さん。長年にわたり映画に親しんできた彼だからこそ語れる、“作品に宿る俳優の色気”とは?無作為を実現できる俳優こそ色っぽい。「色気のある俳優といえば?」と聞かれて、斎藤工さんの名前を挙げる人は多いはず。俳優としてはもちろん、映画監督としても精力的に活動を行う彼に色気について尋ねたところ、次のような答えが返ってきた。「僕にとって色気とは、無作為なものだと思うんです。究極的に、ロジカルなものが通用しない状態。職人さんが作業をしている時に浮き出る手の血管とか、雨の日に母親が自分のことは顧みず、子どもに傘をかざしてずぶ濡れになっている姿とか。自分よりも当たり前に、誰かや、何かを優先しているところに生まれるもののような気がしています。自分では無意識なのに、それを周りが勝手にキャッチするというか」お芝居においても、同じことが言えるのでは、と分析する。「意識的にディレクションをしたわけではないのに映り込んでしまうものが、色気のように感じます。俳優は無意識にやっているのに、生感や本人自身の魅力が宿る瞬間がある。僕は、監督として映像を撮る時は、スタートと着地だけを決めて、役者さんとカメラさん、技術さんのセッションに任せています。ある意味、無責任なんですけど、彼らがのびのびしていたらOKを出すのですが、それも無作為の部分を待っているのかもしれません。僕はアニメも好きで、アニメは作画や間などすべてに作為があり、ロジックがある。そこに実写がどう対抗するかといったら、偶発性であったり、生の部分、その人の今を撮るということによるのではないでしょうか。また、趣味や雑誌の連載で白黒写真を撮っているのですが、撮り始めた理由は、ドラマ撮影の待ち時間に見る俳優さんの姿にこそ、彼らの魅力があると感じたから。パブリックになっていない長所や、本人が気づいていない顔を撮りたいという気持ちで挑んでいます。作品のオフショットが人気な理由も同様だと思うんです」とはいえ、無作為を実現することは至難の業。「色気に向かおうとすればするほど、遠ざかっていくと思うんです」と話す。「僕の場合ですが、『昼顔』という作品への出演をきっかけに、色気というカテゴリーに分類していただくようになりました。撮影前、監督の西谷(弘)さんとお会いした時には、蜷川実花さんと作った写真集を見ながら、『今回はこういうカラーではないから全部、捨ててきて』と言われたんです。衣装はシンプルな白いシャツで、どんどん要素を削いでいき、西谷さんが僕の素材を生かし、絶妙に味付けしてくれました。ただ、その後も色気というニーズに応える作品に出演したけれど、やっぱり、『昼顔』に比べると、色気は薄まっていくしかなくて…。でも、それもそのはずで、僕にとって色気という角度は『昼顔』で突発的に生まれたものであり、色気に対して無作為な自分はその時にしかいないからです。無作為は演じられないものだからこそ、すごく難しいものだと思いました」でも、そこを追求した俳優が日本には存在すると斎藤さん。それが原田芳雄さんだ。「『原子力戦争』という映画には、監督と一緒にアポなしで原子力発電所に入っていくドキュメンタリー的なカットがあり、もちろん施設の人に止められるんだけど、芳雄さんは芝居を続けていく。本人の意思と表現がリンクしていて作為が1ミリも感じられず、本当にすごいシーンになっています」無作為の色気は、作品と観客の距離を近くする装置にもなる。「オフのような瞬間が見えることで、“作品の中にもちゃんと生活がある”ということを、見る側はキャッチします。作品の世界に奥行きが足され、観客は自分の暮らす世界とつながっているような感覚に陥る。すると、見終わった後に“楽しかったね”だけでは終わらない、後味がピリオドでなくなるような作品になるのではないでしょうか。韓国映画が芯を食っていると感じるのも、そこが大きな理由の一つだと思います。そんな無作為を実現しているのは、中年男性の存在でしょう。誰が見てもカッコいい“イケオジ”ではなく、日常にいるようなおじさんを主役として描くことで、作品が日常と近い場所に存在するようになる。もちろん、キラキラとした若い方たちにスポットを当てることは美しいですが、身の回りにはなかなかいないもの。その点、おじさんは世の中にたくさんいて、ましてや僕の場合でいうと、現実の時間はほとんどがおじさんの連続なわけですから(笑)。『パラサイト 半地下の家族』などで主演を務めたソン・ガンホさんが代表的です。彼のように日常を体現できる人は世界基準の俳優だと思うし、そんな人の周りには、ふとした瞬間に醸し出される色気が漂っていると思います。僕自身も監督として、おじさん俳優を日々、探しているんです」『ゾッキ』愛と面白みにあふれた人間模様に注目。漫画家・大橋裕之の初期作品を、竹中直人×山田孝之×斎藤工が監督を務め実写映画化した話題作。松田龍平や鈴木福など豪華キャストが集結!ありふれた日常に巻き起こる、不思議な笑いに包まれるヒューマンコメディ。3/26~愛知県先行公開、4/2~全国公開。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。俳優、映画監督、白黒写真家として活躍。主演映画『シン・ウルトラマン』をはじめ、公開作品が目白押し。移動映画館「Cinema bird」の主宰や「Mini Theater Park」の活動も。シャツ¥113,000タンクトップ¥30,000(Ann Demeulemeester/Pred PR TEL:03・5428・6484)パンツとシューズはスタイリスト私物※『anan』2021年3月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Yohei“Yoppy” Yoshida(juice)ヘア&メイク・くどうあき取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2021年03月25日