ヘレン・ミレンが第37回アメリカン・シネマテーク・アワードを受賞することが分かった。同賞は非営利文化芸術団体アメリカン・シネマテークが1986年から毎年、映画芸術に多大な貢献が認められる特別なアーティストに贈る賞。昨年はライアン・レイノルズ、過去にはスティーブン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシ、トム・クルーズ、スカーレット・ヨハンソンらが受賞している。同団体の会長ニック・リシータは、ヘレンについて「オスカー、トニー、エミーと演技賞三冠を達成し、俳優たちの中でも比類なきアイコンとして存在しています。彼女は女王役から誘う女の役まで、並外れた技術で新鮮さと魅力を失うことなく演じてきました」「ヘレンに第37回アメリカン・シネマテーク・アワードを贈ることを誇りに、光栄に思います」とコメントした。俳優として50年以上活躍してきたヘレン。150以上の映画・テレビ作品に出演し、2007年にエリザベス女王2世を演じた『クィーン』でアカデミー主演女優賞を獲得した。最近では『ワイルド・スピード』シリーズや『シャザム!~神々の怒り~』でアクションシーンを披露。公開待機作には『バービー』などがある。第37回アメリカン・シネマテーク・アワード授賞式は11月4日、ロサンゼルスのザ・ビバリー・ヒルトンにて開催される。(賀来比呂美)
2023年06月06日アニメーションの総合プロデュースを手掛ける株式会社トムス・エンタテインメント(本社:東京都中野区 代表取締役社長:竹崎忠)が運営するIP創出レーベル「TMSLab(トムスラボ)」が、2023年6月5日(月)より『第1回トムスラボ漫画大賞』を開催いたします。既存の枠に捉われない新たな才能を「総合部門」と「テーマ部門」の2部門で募集し、大賞は賞金300万円と連載確約の他、大賞と入選の受賞作は人気声優出演による漫画動画化などの特典も用意しています。「トムスラボ漫画大賞」特設ページ (2023年6月5日12:00公開)(C)TMSLabTMSLab(トムスラボ)とはトムス・エンタテインメントが手掛けるIP創出レーベルです。テーマ、メッセージ、ストーリー(TMS)をコンセプトにさまざまなクリエイターとともに漫画、動画、キャラクターなどの原作コンテンツを生み出し、大手電子ストアや動画プラットフォームなどから発信するプロジェクトです。【募集部門】◇「総合部門」 ジャンル自由のオリジナル漫画賞ストーリー作品から4コマ、ショートなど何でもOK。ジャンルも自由。いわゆる多くの漫画賞と大きな違いはありません。ただ違うのは、TMSLab(トムスラボ)は、アニメーション総合プロデュース企業のトムス・エンタテインメントが立ち上げた原作創出工房であること。よって、選考の目線も出版社とは少し異なります。例えば“作品の発展性”。漫画は独立した作品であると同時にクロスメディアの種でもあります。編集部では、応募者の作品が他のメディアにも拡がる可能性を検討します。また登場キャラクターにおいても、漫画の中はもちろん、アニメやゲームの中でも活躍できる“魅力的なキャラ創出”に期待しています。とはいえ、何よりも“面白い漫画”が最強であることは変わりません。誰よりも作者自身が面白いと思える作品のご応募をお待ちしております。◇「テーマ部門」 名場面(シーン)“だけ”描いてみよう大賞その名のとおり、下記に用意されたテーマから“名シーン”を考えて、そこだけを描くテーマ賞です。つまりストーリー全体を描かなくてもOKなので緻密なプロットは不要です。とにかくおいしいシーンのみをしっかり描くことに特化した、名場面“だけ”大賞です。[1]試合シーン [2]バトルシーン [3]恋愛シーン [4]食事シーン [5]恐怖シーン以上、5つのシチュエーションから選んで、盛り上がるシーンだけを描いて応募していただきます。ドラマ演出が得意だ、アクション描写は誰にも負けない、驚かせるのは自信ありなど、応募者の強みだけで勝負できる一点突破型の漫画賞です。【賞金と副賞】■「総合部門」大賞 賞金300万円+連載確約+副賞CLIP STUDIO EX2デバイスプラン(3年版)入選 賞金100万円+受賞作の掲載+副賞CLIP STUDIO EX2デバイスプラン(2年版)佳作 賞金30万円+受賞作の掲載+副賞CLIP STUDIO EX1デバイスプラン(1年版)※大賞・入選の受賞作は人気声優陣で漫画動画化!※プロアマ不問、投稿作品はオールジャンルOKです■「テーマ部門」名場面“だけ”描いてみよう大賞:賞金20万円+副賞CLIP STUDIO EX1デバイスプラン(1年版)その他才能を感じる作品には審査員特別賞なども用意します。各賞の受賞者には担当編集者がつき、トムスラボでの連載を目指します。【募集期間】2023年6月5日(月)~2023年11月30日(木)【結果発表】2023年12月下旬予定【応募概要・詳細】■「トムスラボ漫画大賞」特設ページ: ■TMSLab公式サイト : ■TMSLab 公式twitter : 賞品提供:マンガ制作アプリの最高峰 CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)※Windows/macOS/iPad/iPhone/Galaxy/Android/Chromebookのいずれかを選択してご利用いただけます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月05日募集テーマは「ときめき」株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)が京都府八幡市と共催する「第七回徒然草エッセイ大賞」は、6月2日より作品募集を開始しました。「徒然草エッセイ大賞」は吉田兼好の『徒然草』にちなんだエッセイ公募で、八幡市の市制施行40周年を機に創設されたものです。「第七回徒然草エッセイ大賞」■「第七回徒然草エッセイ大賞」募集要項1)募集テーマ「ときめき」もの、こと、ひと…何かにワクワク夢中になるとき、私たちは自分自身に出会っているのかもしれません。あなたはいま、何にときめいていますか?どんなときめきがあなたを育て、人や社会に伝わりましたか?あなたの印象的な「ときめき体験」を文章にしてください。2)字数と賞●一般の部:2,000字(400字詰原稿用紙5枚)以内大賞1編(副賞20万円)、優秀賞3編(副賞5万円)、佳作5編(副賞1万円)●中学生の部:1,200字(400字詰原稿用紙3枚)以内大賞1編(副賞1万円)、優秀賞3編(副賞5千円)、佳作5編(副賞3千円)※副賞は図書カード●小学生の部:800字(400字詰原稿用紙2枚)以内大賞1編(副賞5千円)、優秀賞3編(副賞3千円)、佳作5編(副賞2千円)※副賞は図書カード3)選考委員山極壽一(総合地球環境学研究所所長・人類学者)※選考委員長茂木健一郎(脳科学者)中江有里(女優・作家・歌手)田中恆清(石清水八幡宮宮司)寺田昭一(月刊誌「歴史街道」特別編集委員)堀口文昭(八幡市長)4)体制主催:八幡市八幡市教育委員会共催:PHP研究所協力:石清水八幡宮後援:京都府京都府教育委員会歴史街道推進協議会古典の日推進委員会八幡市文化協会(公財)やわた市民文化事業団(一社)八幡市観光協会八幡市商工会八幡市工業会5)応募方法作品とは別の用紙に、作品タイトル・氏名(フリガナ)・年齢・性別・職業・学校名と学年(小中高生の場合)・郵便番号・住所・電話番号・この賞を何で知ったか・(お持ちの場合は)Eメールアドレスを明記し、必ず作品に添付して「郵送」「ホームページ内所定フォーマット」又は「Eメール」のいずれかで下記へご応募ください。宛先:「徒然草エッセイ大賞」事務局〒614-8501京都府八幡市八幡園内75八幡市政策企画部生涯学習課●電話:075-983-3088●E-mail: yawata@tsurezure-essay.jp ●HP: 6)応募締切令和5年9月21日(木)※必着7)入選作発表●令和6年2月初旬までに、入選者に結果を通知します。●令和6年2月末までに入選作を発表し、専用HPで作品名と入選者名を公表します。●授賞式の翌営業日に、専用HP上で入選作品全文を公表します。●大賞3作品は、小説・エッセイ文庫「文蔵」(PHP研究所発行)誌上に採録します。●「入選作品集」を作成し、入選者に提供、図書館等に配布します。8)授賞式令和6年3月16日(土)午後に石清水八幡宮で授賞式を行います。大賞および優秀賞受賞者には旅費を負担します(佳作受賞者は自己負担をお願いします)。<応募上の注意>*プロ・アマは 問いません。どなたでも応募できます*応募は1人1作品に限ります*国籍は問いませんが、日本語作品に限ります*応募作品はオリジナルで未発表のものに限ります(著作権問題や二重投稿が判明した場合は失格とし、入選決定後に判明した場合は入選を取り消しします)*応募作品は返却しません*審査や結果に関するお問い合せには応じかねます*規定文字数内であれば、文字数の多寡は審査に影響を及ぼしません*学校・学級・クラス単位の応募も可能です*入選作の著作権は主催者に帰属します*入選作品は、作品、作者名、年齢、市区町村名を入選作品集やホームページ、新聞等で公表します*授賞式内で撮影する集合写真は、後日専用ホームページにて掲載します*授賞式の様子は専用ホームページにて、一定期間 動画配信を行います*最終選考作品は作品名及び作者名を入選作品集に掲載します*応募で得た個人情報は当事業以外の目的で使用しません*応募にあたっては、上記に同意いただいたものとみなします■選考委員プロフィール(一部)山極壽一氏山極壽一(総合地球環境学研究所所長・人類学者)※選考委員長1952年、東京生まれ。京都大学総長を経て2021年より現職。京都大学名誉教授。専門は人類学・霊長類学。ゴリラ研究の第一人者。霊長類の様々な調査研究から、人間社会の由来と未来を探る。著書に『家族の起源』『父という余分なもの』『ジャングルで学んだこと』『暴力はどこから来たか』『「サル化」する人間社会』『ゴリラからの警告...人間社会、ここがおかしい』など。2021年、南方熊楠賞を受賞。茂木健一郎氏茂木健一郎(脳科学者)1962年、東京都生まれ。東京大学理学部・法学部卒、同大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードに脳と心の関係を研究。『脳とクオリア』『心を生みだす脳のシステム』『脳の中の人生』『クオリアと人工意識』ほか著書多数。2005年に小林秀雄賞、2009年に桑原武夫学芸賞を受賞。中江有里氏中江有里(女優・作家・歌手)1973年、大阪府生まれ。1989年芸能界デビュー、テレビドラマ・映画に多数出演。2002年『納豆ウドン』で第23回NHK大阪ラジオドラマ脚本懸賞最高賞受賞。NHK BS2『週刊ブックレビュー』で長年司会を務めた。著書に、『わたしの本棚』『残りものには、過去がある』『トランスファー』『万葉と沙羅』『水の月』などがある。2019年に歌手活動を再開し、2021年に「Port de voix(ポールドヴォア)」2022年に新譜「Impression-アンプレッシオン-」発表。徒然草エッセイ大賞 つれづれびとよ、筆をとれ : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月02日「今回の賞をいただけると聞いたとき、実はちょっと落ち込んでる時期でして、救われた思いでした」5月16日、「第32回日本映画批評家大賞」で特別主演男優賞に選ばれた岡田准一(42)はこう話した。同じく授賞式に出席していた中井貴一(61)の楽屋へ挨拶に行ったところ、思いがけない贈り物があったという。「『君の活躍、君のやっていること、君の思いを受けてこれを君に託します』とおっしゃって僕に渡してくれました」(岡田)それは、中井が故・高倉健さん(享年83)からゆずり受けた腕時計だった。実は岡田は“健さんゆかりのダイヤ”も所有している。そのダイヤは、昭和の名優・志村喬さん(享年76)がもともと持っていたものだという。「岡田さんはかねて健さんへの尊敬を口にしています。’15年の第38回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞した際には『人が人を思うことの大切さを伝えてこられた高倉健さんのおかげでここに立てている』とスピーチしています」(芸能記者)直接の面識こそない2人。だが岡田にとって、健さんとの絆を感じられる場所がある。兵庫県にある志村喬記念館だ。「’13年ごろ、岡田さんは“志村喬記念館で役者として勉強してきなさい”という健さんからのアドバイスを人づてに聞いたそうです。志村さんはあの健さんが憧れた役者。岡田さんは早速訪れましたが、人柄から演技まで学ぶものが多かったようですね」(前出・芸能記者)’14年に放送された『24時間テレビ』(日本テレビ系)でも、岡田は同館を訪問。番組内で館長の宇治紘三さんが、岡田にとって思いがけない言葉を明かした。「健さんが“最近気骨のある男性俳優が出てきてうれしい”と岡田さんのことを評しているんです」思わぬ大先輩からの後継指名だった……。岡田は目頭を押さえ、「とてつもない大事なものを言われている気がする……」と絞り出すのが精いっぱいだった。その後も健さんの“遺言”を確かめるように記念館への訪問を続けている岡田。今回、館長の宇治さんにあらためて話を聞いた。「岡田さんはこれまでうちに5回来られていますが、いつも志村さんの生家跡に残る松の木を抱きかかえ、じっと幹に耳を当てるんですね。志村さんや健さんの声を聴いているのかもしれません」偉大な先輩たちの声に導かれ、俳優・岡田准一は更なる高みへ。
2023年06月02日そごう大宮店では、2023年5月31日(水)から6月7日(水)までの期間で「第8回 パンフェスタ」を開催する。そごう大宮店「第8回 パンフェスタ」全国各地から人気ベーカリーが出店する、そごう大宮店恒例の人気企画「パンフェスタ」。「ほおばる幸せ、アップデート。」をテーマに掲げる今回は、初出店11ブランドを含む約36ブランドが出店。気分に合わせて選べる多彩なパンが販売される。「<シュシュズベーカリー(福岡)>小雪あんバター」たとえば、福岡の「シュシュズベーカリー」からは、看板商品のキューブ型生食パンをアレンジしたスイーツパン「小雪あんバター」が登場。まろやかで優しい甘みのこしあん、風味豊かなバター、しっとりとした生食パンが織りなす、絶妙なハーモニーが魅力だ。「<アンドアールグレイ(兵庫)>ハワイアンスコーン」また、兵庫のアールグレイ専門店「アンドアールグレイ」は、コクのあるクリームチーズや多彩なフルーツを合わせたハワイアンスコーンを提案。アールグレイ&オレンジや抹茶&あんこ、ブルーベリーなど多彩なフレーバーが楽しめる。熟成肉のステーキサンド、イタリア人パティシエが作るアップルパイこのほか、多くの世界大会で優勝しているイタリア人シェフパティシエが手がける「<IGATTI(神奈川)>アップルパイ」、金沢発の新感覚フレンチトースト「<パパンガパン(石川)>フレンチトースト」、熟成和牛のステーキを豪快にサンドした「<旬熟成(東京)>熟成和牛の贅沢ステーキサンド」など、各店自慢の一品が用意されている。開催概要そごう大宮店「第8回 パンフェスタ」開催期間:2023年5月31日(水)〜6月7日(水)会場:そごう大宮店 7階=催事場※最終日6月7日(水)は当会場のみ17:00にて閉場。イートイン営業時間:10:30~19:30※最終日は16:30まで。※ラストオーダーは各日閉場の30分前。出店数:約36ブランド(内、初出店11ブランド)
2023年06月01日第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した映画『怪物』(6月2日公開)のプロデューサー裏話が31日、明らかになった。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。今回、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督が、「今一番リスペクトしている」と熱く語る脚本家の坂元とタッグを組むという、監督自身と映画ファンの夢を叶える企画が実現した。坂元は映画『花束みたいな恋をした』やTVドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』などで圧倒的な人気を博す、新作が待ち望まれる脚本家だ。是枝監督が他者に脚本を委ねるのは、デビュー作『幻の光』以来となる。今まで実現してこなかった奇跡のコラボレーションが結実した背景には、山田兼司・川村元気という、2人のプロデューサーの存在があったという。山田プロデューサーはテレビ朝日入社後、報道局を経て、10年以上映画・ドラマプロデューサーとして勤務。以前から坂元とドラマを制作したいと考え、やりとりを続けていたのだが、中々実現しなかった。2018年、連続ドラマ『anone』が最終回を迎え坂元が「これにてちょっと連ドラはお休みします」とInstagramに投稿した頃、山田は東宝に移籍し、映画のプロデュースに軸足を移すことを考えていたこともあり、映画の脚本に興味はないか打診したところ、坂元から前向きな返答があった。坂元と山田プロデューサーによる長編映画の企画開発が始まり、ほどなく監督・脚本家・プロデューサーと多方面で活躍の場を広げる川村プロデューサーがそこに加わり、進んでいくこととなった。その後、3人の総意として、同作を任せたい人に是枝監督の名前が挙がり、川村プロデューサーが是枝監督に企画を持ちかけることに。是枝監督は「坂元さんが書く人間には、僕の書けない人間が何人もいるんですよね。だから話をいただいたとき、すごく嬉しかったです」と振り返り、ロングプロットを読む前から監督を引き受けることを決めていたという。こうして2人のコラボレーションが実現し、盤石の布陣で制作されたという経緯が、今回明かされている。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年05月31日齊藤工が監督を務める映画『スイート・マイホーム』が、「第25回上海国際映画祭」に正式出品されることが決定した。「上海国際映画祭」は、1993年から行われているアジア圏最大規模の映画祭で、今年は6月9日から18日まで行われる。新居購入をきっかけに家族が遭遇していく恐怖の連鎖を描く『スイート・マイホーム』が出品されるのは、GALA部門。これまで、加賀まりこと塚地武雅が親子役で共演した『梅切らぬバカ』、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM "Record of Memories”』などが出品された。「第20回上海国際映画祭アジア新人賞部門」で長編初監督作である『bank13』が最優秀監督賞を受賞した齊藤監督。ワールドプレミアとして世界初上映を迎えることについて「大いに映画表現の背中を押してくれた特別な映画祭ですので上海に新作を持って伺える事は感慨深いです」と明かし、「そんな個人的な事以上に窪田正孝さん、蓮佛美沙子さん、奈緒さん、窪塚洋介さんをはじめとする日本を代表する演者の皆さんの極限の表現を撮影の芦澤明子さんが捉えて下さった『スイート・マイホーム』が海を渡る事は本作を制作する上で一つの目的だったので非常に嬉しく思います」と意気込みを語り、同映画祭へ参加することも発表された。そして、蓮佛美沙子、奈緒、窪塚洋介、中島歩、里々佳、松角洋平、根岸季衣らのベールに包まれていた役どころも明らかに。蓮佛さんが主人公・清沢賢二(窪田正孝)の妻で、暖かい新居への引っ越しを夢見るひとみ役。奈緒さんが賢二とひとみの新居「まほうの家」の営業担当で住宅会社の社員・本田役。窪塚さんが賢二の兄・聡を演じる。中島さんは長野県警の警察官・柏原役、里々佳さんは賢二が働くスポーツジムのインストラクター・原友梨絵、松角さんが賢二たち家族に何らかの執着を見せる住宅会社社員・甘利、根岸さんが聡と賢二の母・美子を演じる。また併せて、新居の前で来客を見送る清沢一家、押入れの中で何かに怯える賢二の兄・聡、車の中で刑事・柏原からある事件の話を受ける賢二、モデルルームで来客を応対する住宅会社社員・本田などの場面写真も公開された。『スイート・マイホーム』は9月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:スイート・マイホーム 2023年9月1日、全国にて公開予定©2023『スイート・マイホーム』製作委員会 ©神津凛子/講談社
2023年05月30日現地時間5月27日夜、フランスで開催されていた第76回カンヌ国際映画祭の授賞式にて、映画『Perfect Days』で主演を務めた役所広司が男優賞に輝いた。日本の俳優の受賞は、2004年の『誰も知らない』の柳楽優弥以来2人目で、さらにエキュメニカル審査員賞も受賞し、作品としてはW受賞となった。エキュメニカル審査員賞は、キリスト教徒の映画製作者、映画批評家らによって1974年に創設されたもので、日本人の監督作では過去に青山真治監督の『EUREKA(ユリイカ)』が2000年、河瀬直美監督の『光』が2014年、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が2021年に受賞しており、邦画としては4作品目となる。併せて、役所広司本人、さらに会場で感動の表情を浮かべていた監督のヴィム・ヴェンダース、そしてカンヌで一緒にプレミア上映に立ち会ったキャストからコメントが到着した。■役所広司日々を丁寧に静かに重ねるように生きる。この平山という男を演じるのは、大きな挑戦でした。ヴィム・ヴェンダースという偉大な監督には、フィクションの存在であるこの男にとても大きなリスペクトがありました。それが私を導き、平山という男をこの世界に生み出した気がします。このような賞をいただいてとても光栄です。日本の、世界の、映画が少しでも、もっと素晴らしいものになるようにこれからも努力を重ねていきたいと思います。日本でもみなさんに、「平山」という男をご紹介できる日が楽しみです。■ヴィム・ヴェンダースこれ以上の言葉を私は見つけることができない。“役所広司は、監督をする者にとって最高の俳優である”彼こそが俳優である。それも最高の俳優だ。彼こそが平山であり、『PERFECT DAYS』というこの映画の心臓であり、魂なのだ。この映画を通じて私たちはゆっくりと平山の視線や生き方を受け入れていく。彼の目を通してこの世界をみつめる。そうすることで彼が選びとった人のために生きるというその姿に癒しを感じるようになる。他の俳優でも平山を「演じる」ことはできるだろう。けれど役所広司は平山そのものになった。穏やかさ、謙虚さ、大きな心。同じようなひとに対してだけでなくすべてのひとに対しても。自然に対してもそれをもつ。とくに木々には静かで美しい感情を抱いている。カンヌの劇場から泣いて帰る人がいるとしたら、それはこの偉大な俳優が彼らを旅に連れ出したのだ。彼らの魂に、より良く生きることとは何か。満たされた生き方はどういうものか。そういう考えに火をともしたのだ。こんなことを成し遂げる俳優は世界にそうはいない。私は彼と一緒に映画をつくれたことをとても幸せに思う。この賞は、私と、そしてカンヌに集まったチームの全員が待ち望み、そして夢にみたものである。■中野有紗受賞、本当におめでとうございます。役所さんの演技、作品に取り組む姿勢は私の心に強く響きました。役所さんの存在の素晴らしさが更に世界に伝わったような気がして、自分の事のように嬉しく感じています。その様な受賞作品に、私も出演させて頂けた事を心より光栄に思って居ります。本当におめでとうございました。■アオイヤマダ受賞おめでとうございます。人それぞれの日常や居場所が主人公であり、それこそが平和ということ。与えられた時間を精一杯生きること。そして、決して一人では生きられないこと。私はこの作品に携わらせて頂き、改めて意識することができました。ヴィムさんがみつめる日本には、私たちが気がつくことができない、新芽のような美しさがあります。素晴らしい機会を下さったこと、本当に感謝しております。■田中泯嬉しい!役所さんの受賞が自分のことのように嬉しい。そうして『PERFECT DAYS』を受け入れたフランス、カンヌにヤッホーだ。この作品に関わった全ての人の心の内に秘められていたことがこの結果だった、と僕は信じます。ヴェンダース監督がそんな人々の先頭で喜びに浸っているに違いない。役所さんが体現した平山さんは、自分のテンポとメロディーで生きたい人々の本当の例題となるでしょう。言葉少ない役所さんは、ずっと踊っていた!<作品情報>『PERFECT DAYS』原題:『PERFECT DAYS』/上映時間:124分/製作:日本/日本配給予定【スタッフ】監督:ヴィム・ヴェンダース脚本:ヴィム・ヴェンダース、高崎卓馬エグゼクティブ・プロデューサー:役所広司プロデュース:ヴィム・ヴェンダース、高崎卓馬【キャスト】役所広司、柄本時生、中野有紗アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり田中泯、三浦友和 ほか(C)2023 MASTER MIND Ltd.『PERFECT DAYS』トレーラー
2023年05月29日横浜・八景島シーパラダイスは、「第23回八景島あじさい祭」を2023年6月3日(土)から6月25日(日)まで開催する。“県内最大級”2万株のあじさいが見頃に初夏になると神奈川県内最大級を誇る2万株のあじさいが咲き誇る八景島。「セイヨウアジサイ」や「ガクアジサイ」、八景島のオリジナルあじさい「八景ブルー」など、色とりどりのあじさいを鑑賞できる。そんなあじさいが見頃になる時期に行われる「第23回八景島あじさい祭」期間中は、あじさいの見どころスポットを散策できる「あじさい八景めぐり」を開催。あじさい坂や、あじさいとバラのコラボレーションを楽しめる丘の広場・ブルーパラダイスなど、見どころスポット全8か所を巡ることができる。横浜・八景島シーパラダイスのあじさいイベント横浜・八景島シーパラダイス館内でも、あじさいにちなんだ多種多様なイベントを実施する。たとえば、国内最多飼育数5万尾のイワシが音楽や照明に合わせ乱舞する演出「スーパーイワシイリュージョン」は、梅雨やあじさいなどをイメージした期間限定のライティングに。降りそそぐ雨のようにイワシがキラキラと輝く、幻想的でダイナミックなパフォーマンスを楽しめる。水族館・ふれあいラグーンでは、「ケープペンギンのお花見パレード」を開催。あじさいに彩られたパレードロードを、ケープペンギンたちが“ぺたぺたよちよち”と歩く。詳細「第23回八景島あじさい祭」期間:2023年6月3日(土)~6月25日(日)場所:八景島内丘の広場周辺時間:平日8:30~21:30、土日8:30~22:30■横浜・八景島シーパラダイス館内イベント住所:神奈川県横浜市金沢区八景島・「スーパーイワシイリュージョン~RAIN~」場所:アクアミュージアム1、3階時間:1日3~4回・「ケープペンギンのお花見パレード」場所:ふれあいラグーン内パレードルート時間:1)13:30~、2)16:30~(約5分間)
2023年05月29日俳優の役所広司が27日(日本時間28日未明)、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。役所は、ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが新たに手がけた東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた長編映画『PERFECT DAYS』に主演。インタビューでは「平山の暮らしぶりをイメージさせる様な環境を監督が整えてくださった」と明かしており、25日の公式上映では約10分間のスタンディングオベーションにつつまれ、観客からも本作への大きな評価を得ていたという。最優秀男優賞に選ばれた役所は、壇上にて「こうやってこんな華々しいカンヌ映画祭でスピーチをするのはあんまり好きじゃない」と微笑み、製作の柳井康治をはじめ、監督のヴィム・ヴェンダース、脚本の高崎卓馬、そして製作スタッフ、キャスト、事務所のスタッフ等、一人一人に心のこもった感謝の意を表した。また、直後に行われた日本の記者向け取材で役所は「この賞に恥じないように頑張らなきゃな」と心情を明かし、海外へ出演について話が及ぶと「自分の表現が役に立つような良い作品があれば参加したいとは思っています。基本的には、自分たちの国の映画で、世界中の人たちに楽しんでもらえるのが、一番の早道かな」と語った。第50回カンヌ国際映画祭にて、主演作『うなぎ』(今村昌平監督作)がパルムドールを受賞していた役所だが、最優秀男優賞は初の受賞となる。『PERFECT DAYS』はエキュメニカル審査員賞も受賞した。(c)Kazuko Wakayama
2023年05月28日中島健人(Sexy Zone)がMCを務める映画情報番組『中島健人の今、映画について知りたいコト。』の第27回が、6月2日(金) にWOWOWで放送・配信される。それに先駆けて、第27回のプロモーション映像と前回の未公開映像が公開された。『中島健人の今、映画について知りたいコト。』は、ハリウッドをけん引する映画監督やクリエーター、さらに世界へ羽ばたく日本の映画監督へのインタビューや映画製作現場の取材などを通じて、中島が知りたい“映画の今”について学ぶ月1のレギュラー情報番組。第27回は「世界が注目する31歳監督にインタビュー~新世代の感性と演出術~」と題し、昨年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『CLOSE/クロース』(7月14日(金) 公開)のルーカス・ドン監督にインタビュー。若き新進気鋭監督の演出論に切り込む。また前回に続く「アカデミー映画博物館」訪問の後編では、『ターミネーター』や『ゴッドファーザー』シリーズなど名作映画で使われた衣装、小道具などを通じ、映画づくりの原点に触れる。未公開映像では、映画『ザ・ホエール』で第95回アカデミー賞主演男優賞に輝いたブレンダン・フレイザーと休憩時間に談笑する中島の姿を見ることができる。なお未公開映像の全編とプロモーション映像はWOWOWオンデマンドでチェックを。■中島健人 コメント『CLOSE/クロース』は子供の繊細な心理描写を表現している作品で、ルーカス・ドン監督の子供に対してのとても丁寧なアプローチを感じました。お話しさせていただいて、ルーカスの何事に対しても深く追求する一面を知ることができ、また同世代としてすごく刺激を受けたことが今回の大きな収穫です!『中島健人の今、映画について知りたいコト。』第26回未公開映像(ショートVer.)<番組情報>中島健人の今、映画について知りたいコト。第27回:6月2日(金) 午後10:00~放送・配信[WOWOWプライム] [WOWOWオンデマンド]関連リンク番組オフィシャルサイト:映画公式Twitter:オンデマンド番組ページ:番組公式Instagram:
2023年05月26日フランスの南東部、地中海沿岸のコートダジュールに面した高級リゾート地カンヌで、5月16日から27日まで開催している第76回カンヌ国際映画祭。ショーメのジュエリーを纏ったセレブリティがレッドカーペットを賑わせました。Courtesy of CHAUMET俳優のブランドン・フリン(Brandon Flynn)は「トルサード ドゥ ショーメ」コレクションのブローチを纏い、登場。Courtesy of CHAUMET「トルサード ドゥ ショーメ」コレクションブローチ490万6,000円(税込)Courtesy of CHAUMETモデルのロレナ・レイ(Lorena Rae)はハイジュエリー「オンドゥ ゼ メルヴェイユ ドゥ ショーメ」コレクションの「ス ル ソレイユ」ネックレスを纏い、マーティン・スコセッシ監督の映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」のプレミアに登場。Courtesy of CHAUMET「オンドゥ ゼ メルヴェイユ ドゥ ショーメ」コレクション「ス ル ソレイユ」ネックレス10,989万円(税込・参考価格)お問い合わせ:ショーメTEL:03-5635-7057WEBサイト : : : : @chaumetofficial
2023年05月24日フランスの南東部、地中海沿岸のコートダジュールに面した高級リゾート地カンヌで、今年も5月16日から27日まで開催している第76回カンヌ国際映画祭。バレンシアガを纏った多くのセレブリティがレッドカーペットを賑わせました。イスルト(Yseult)イスルトはバレンシアガ 2023年冬コレクションの LOOK 52 のカスタムメイドを着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaヘレナ クリステンセン(Helena Christensen)ヘレナ クリステンセンは、バレンシアガ 23年春コレクションの LOOK 7 を着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)バレンシアガのカスタム クチュール ドレスを着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaイザベル・ユペール(Isabelle Huppert )バレンシアガ2023年冬コレクションの LOOK 51 を着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaノ・ユンソ(Roh Yunseo)バレンシアガの51st クチュールコレクションのLOOK 15を着用Courtesy of Balenciagaレナータ・リトヴィノヴァ(Renata Litvinova)バレンシアガの51st クチュール コレクションの LOOK 50 を着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)バレンシアガのカスタムメイド・トゥ・メジャーのタキシードスーツを着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaアルトン・メイソン(Alton Mason)バレンシアガの51st クチュール・コレクションのLOOK 47を着用Courtesy of BalenciagaCourtesy of BalenciagaCourtesy of Balenciagaお問い合わせ:バレンシアガ クライアントサービスTEL:0120-992-136URL:balenciaga.com(※5月27日更新)
2023年05月23日第76回カンヌ国際映画祭の記念式典開会式にカトリーヌ·ドヌーヴ(Catherine Deneuve)が、ルイ・ヴィトンを着用して出席しました。©LOUIS VUITTONドレープスリーブのディテールとネックラインのクリスタル刺繍が特徴的なネイビーブルーダブルシルクジョーゼットのカスタムドレス、同じくネイビーブルーのパンプスと、シルバーのエピレザークラッチを着用しました。ルイ·ヴィトンについて1854年の創業以来、ルイ·ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらエレガントで実用的という、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ·ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ、ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ·ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。
2023年05月21日先日の第59回百想芸術大賞がそうであったように、韓国ドラマでは女性主人公や女性脚本家らの作品が高い評価を集めている。映画界でも興行収入を稼ぐ大作映画としてはまだまだでも、インディペンデント映画には日本でも話題を呼んだ『はちどり』のキム・ボラから、ぺ・ドゥナと再タッグを組んだ『あしたの少女』のチョン・ジュリ、キム・へスを主演に迎えた『ひかり探して』のパク・チワン、『野球少女』イ・ジュヨン主演の『なまず』のイ・オクソプなど、今後が楽しみな同世代の女性映画作家たちが次々と現れている。『同じ下着を着るふたりの女』という、風変わりなタイトルの長編デビュー作を手がけたキム・セイン監督は、この系譜に連なる新時代の女性映画作家の1人だ。“同じ下着を着るふたりの女”とは実の母と娘のことではあるが、これまでの韓国映画ではあまり見ることのなかった母娘の愛憎関係が痛々しいまでに描かれている。母娘関係の幻想を打ち破る!?例えば、ベストセラーを映画化したキム・ドヨン監督『82年生まれ、キム・ジヨン』には、ワンオペや姑との関係、再就職の困難などから心を病んでしまった現代に生きる娘(チョン・ユミ)の悲痛に共感を寄せ、申し訳ないと涙を流す母(キム・ミギョン)が描かれていた。『はちどり』でも父や兄に叩かれ、大好きな先生が突然いなくなった娘(パク・ジフ)のために好物のチヂミを作る母(イ・スンヨン)の姿があった。『野球少女』で生活のために自分の人生を犠牲にしたと語った母(ヨム・ヘラン)が、プロ選手になりたい娘(イ・ジュヨン)の夢に反対を続けていたのは、その道を進むことの苦労から娘を守るためでもあった。そこには自分が通ってきた道をわが娘には歩んでほしくない、少なくとも自分以上の幸福をつかんでほしいという切なる願いが込められた愛情があった。ところが!『同じ下着を着るふたりの女』に登場する母と娘はまるで違う。娘イジョン(イム・ジホ)と同じ下着を共用し、娘が洗濯している傍から、まだびしょ濡れの下着をそのまま履いて気ままに出かけていく、それが母スギョン(ヤン・マルボク)である。“毒親”と呼ぶには簡単すぎるほど、娘はおそらく毎時毎分毎秒「なぜ、この女が母親なのか?」という問いを続けてきたはずだ。なのに、娘は母のもとから去ることができない。学習教材を販売する会社でアルバイトをする娘は「お金が貯まるまで」を言い訳に、30歳を目前しても母と一緒に暮らしている。最近の作品で母娘関係を描いたものとして、母が校内暴力を受けた娘を突き放し、絶望に突き落とした側の1人となった「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」が一瞬思い浮かんだが、本作の娘はそこまで母を憎みきれずにおり、“私を見てほしい”という一抹の寂しさをずっと抱えてもいる。そして母も、娘を一切愛してないわけではない。本作ではそんな娘がある日、一度、母から逃げてみたことで物語が大きく動き始めていく。真の解放と自立は、“自分の下着”を身につけることから始まる家を飛び出した娘イジョンに理解を示し、受け入れてくれた(かに見えた)のは、おそらく同じ境遇を生き抜いてきた、いま自立しようとしている職場の後輩ソヒ(チョン・ボラム)だった。ソヒは、最初は単なる同僚の親切心として、もしくはパワハラをヴェールに包む上司への反発としての連帯か、イジョンの母娘関係に共鳴した仲間としての本能のようなものが働いたのかもしれないが、やがて依存グセが抜けないイジョンから離れてしまう。一方、若くしてイジョンを産み、ひとりで育ててきた母スギョンは交際中の男性と再婚の兆しが見えて浮かれるが、彼が自分より娘ソラの機嫌を伺う様子が気に食わない。その男も酷いもので、どこか「夫婦の世界」のあの夫のようなところがある。お互い、うまくいかなくなった母娘ふたりは再会して、また同じ食卓を囲んでしまうのだ。キム・セイン監督は本作を、『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督や『バッカス・レディ』のイ・ジェヨン監督、上記の『ひかり探して』のパク・チワン監督らを輩出した韓国映画アカデミー(KAFA)の卒業制作作品として手がけた。東京フィルメックスで本作が上映された際には、「最初に企画概要を書いた当時、母親に対するネガティブな感情をここまでむき出しにした作品は他になかった。他人には共感できない私だけの感情だったら……と不安になり、母子関係の本をたくさん読みました」と吐露し、「(精神科医の)斎藤環さんや(「母がしんどい」の)田房永子さんの漫画といった日本の本にも感銘を受け、スタッフに配って一緒に読みました」と語ったことがある。「なぜ、この女が母親なのか?」一度もそう思ったことのない娘は幸せなのかもしれない。愛憎が積み重なり抑圧されてきた娘と、それに対してあまりに無自覚で毎日を生き抜くしかなかった母との終わりのない闘い。母と娘のふたりのぶつかり合いは、それはそれは痛いもので、血も付きまとう。そこからの自立を、誰もが一生身につけていく“下着”というものを通して描いて見せたキム・セイン監督にはただただ感服する。真の解放、自立とは、自分だけの下着を身につけることから始まるのだ。日本より先にフェミニズムやシスターフッドが現れてきた韓国映画ではあるものの、これまでに描かれてきた様々な立場の女性たちの熾烈な闘い方を思えば、母と娘となった途端になぜか少し“甘く”なってしまいがちではなかったか。本作には、むしろこっちのほうがリアルだと思える生の息づかいがある。痛烈で、激しくて、悲しくても、最も身近に感じられる女性映画となり得るのだ。『同じ下着を着るふたりの女』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開中。(上原礼子)
2023年05月20日映画『PERFECT DAYS(パーフェクト・デイズ)』が2023年12月22日(金)より公開される。本作は第96回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされており、監督はヴィム・ヴェンダース、主演は本作で第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞に輝いた役所広司が務める。ヴィム・ヴェンダースが渋谷の“公共トイレ”を題材に『PERFECT DAYS』は、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた長編映画。清掃員の平山という男を主人公に、日々の小さな揺らぎを丁寧に追った作品だ。監督を務めるヴィム・ヴェンダースは、『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』など、数々の傑作映画を手掛けてきたドイツの名匠。日本の公共トイレのなかに“平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所(small sanctuaries of peace and dignity)”を見出したというヴィム・ヴェンダースが、『PERFECT DAYS』ではフィクションの存在をドキュメントのように映し出した。その瞬間、その瞬間にしかないものたちの美しさに注目だ。主演は役所広司、トイレ清掃員に主演を務めたのは、ヴィム・ヴェンダースが長年リスペクトしてやまないと話す役所広司。静かに淡々とした日々を過ごしていたある日、思いがけない出来事がおきるトイレ清掃員・平山を演じる。主人公・平山…役所広司渋谷の公共トイレ清掃員。いくつもの風変わりなトイレを清掃してまわる。平山の姪…中野有紗平山のもとに突然訪れる姪。平山の妹…麻生祐未ホームレス…田中泯平山と奇妙なつながりをもつホームレス。平山の同僚清掃員…柄本時生平山の同僚清掃員のガールフレンド…アオイヤマダ居酒屋のママ…石川さゆり平山が休日に訪れる居酒屋のママ。居酒屋のママの元夫…三浦友和カンヌ映画祭で役所広司が最優秀男優賞なお、映画『PERFECT DAYS』は、2023年に開催された第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された。主演の役所広司は最優秀男優賞に輝き、監督・是枝裕和の『誰も知らない』で男優賞を受賞した柳楽優弥以来の快挙を達成した。役所広司はカンヌ国際映画祭・男優賞の受賞に際して次のようにスピーチしている。「僕は賞が大好きです。でも、こうやって華々しいカンヌ映画祭でスピーチするのは、あまり好きではない。でもカンヌ映画祭と審査員の皆様、本当にありがとうございました。パーフェクト・デイズを見てくださったお客様もここにいらっしゃると思いますが、本当にありがとうございました。この映画を製作した柳井康治さんに心から感謝したいと思います。彼がいなければ、映画は世に出ることはなかったと思います」また、第36回東京国際映画祭では、審査委員長としてヴィム・ヴェンダースが来日することを記念し、『PERFECT DAYS』を特別先行上映。第96回⽶国アカデミー賞国際⻑編映画賞の⽇本代表にも選出されている。映画『PERFECT DAYS』あらすじ東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。毎日はつねに新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれない。あるとき彼は、思いがけない再会をする。それが彼の過去にすこしづつ光をあてていく。【作品詳細】映画『PERFECT DAYS』公開日:2023年12月22日(金)~TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー※10月24日(火)~30日(月) TOHOシネマズ日比谷にて特別先行上映監督:ヴィム・ヴェンダース脚本 :ヴィム・ヴェンダース、高崎卓馬出演:役所広司、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和製作:柳井康治エグゼクティブ・プロデューサー :役所広司プロデュース:ヴィム・ヴェンダース、高崎卓馬、國枝礼子、矢花宏太、ケイコ・オリビア・トミナガ、大桑仁、小林祐介製作:MASTER MIND配給:ビターズ・エンド
2023年05月19日第76回カンヌ国際映画祭に、イギリスの女優、ジェンマ·チャン(Gemma Chan)が特別に制作されたケープ付きの刺繍入りホワイトシルクオーガンザドレスを纏い出席しました。また、ルイ·ヴィトンのハイジュエリーコレクションから、ホワイトゴールド、サファイア、ダイヤモンドのイヤリングとブレスレット、ホワイトゴールドとダイヤモンドのリングを着用しました。©LOUIS VUITTONさまざまなサイズのマットで光沢のあるスパンコールが全体に刺繍された、ホルターネックドレスは、20,000個以上のスパンコールを刺繍し、約400 時間をかけて制作されました。スカートとケープ全体にスパンコールが刺繍され、背中を覆うケープはスカートと一体化したデザインになっており、フィットしたトップと、ボリュームのあるスカートの裾は同素材を使用しています。©LOUIS VUITTON©LOUIS VUITTON©LOUIS VUITTONルイ·ヴィトンについて1854年の創業以来、ルイ·ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらエレガントで実用的という、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ·ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ、ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ·ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。
2023年05月19日平日の午後に行われるサントリーホールの人気公演「日本フィル&サントリーホール にじクラ」の第2回公演が9月26日(火)に開催される。先ごろ開催された第1回公演は完売しており、最新回も多くの観客を集めることになりそうだ。本公演は、サントリーホールと日本フィルハーモニー交響楽団が手がける新シリーズで、親しみやすいトークと共に、上質な演奏で名曲を楽しめる。平日午後の開催ということもあり、贅沢な時間を過ごせると好評だ。俳優の高橋克典がシリーズの顔となるナビゲーターを務め、毎公演、人気と実力を兼ね備えた指揮者やソリストが揃う。また、また各回13時40分からは約10分間のオルガン・プレコンサートが開催され、サントリーホールの世界最大級のオルガンの壮大な響きも堪能できる。第2回のソリストはヴァイオリンを成田達輝、ピアノを萩原麻未が務める。成田達輝はロン゠ティボー国際コンクール(2010)、エリザベート王妃国際音楽コンクール(12)、仙台国際音楽コンクール(13)でそれぞれ第2位を受賞し、著名指揮者および国内外のオーケストラと多数共演している演奏家。萩原麻未は2010年の第65回ジュネーヴ国際コンクールにおいて、日本人として初めて優勝し、これまでに国内外の主要オーケストラと多数共演を重ねている。成田と萩原は夫婦で、ふたりが揃ってオーケストラと共演するのはこの公演が初となる。日本フィル&サントリーホールにじクラトークと笑顔と、音楽と第2回9月26日(火) 14:00開演(13:20開場)※オルガン・プレコンサート 13:40~サントリーホール 大ホール指揮:広上淳一ヴァイオリン:成田達輝ピアノ:萩原麻未ナビゲーター:高橋克典オルガン:清水奏花サン゠サーンス(イザイ 編曲):ワルツ形式の練習曲によるカプリースモーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K. 467 より 第2楽章メンデルスゾーン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲 ニ短調 より 第3楽章チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』■チケット情報
2023年05月18日16日(現地時間)、第76回カンヌ国際映画祭が開幕した。最高賞のパルムドールを争うコンペティション部門には、ウェス・アンダーソン監督の『アステロイド・シティ』、ケン・ローチ監督の『The Old Oak(原題)』、是枝裕和監督の『怪物』などの作品がラインアップ。オープニング作品にはジョニー・デップがアンバー・ハードとの裁判後、初めて出演したマイウェン監督の『Jeanne du Barry(原題)』が上映された。ルイ15世を演じたジョニーは上映後に観客から約7分のスタンディングオベーションを受け、目に涙をにじませた。開幕日のレッドカーペットには多くのセレブが来場した。ユマ・サーマンは元夫イーサン・ホークとの間にもうけた21歳の息子レヴォンを同伴し、貴重な親子ショットを披露。また、マイケル・ダグラスは妻キャサリン・ゼタ=ジョーンズと20歳の娘キャリスと腕を組み注目を集めた。色やデザインは異なるが、母娘そろって「エリー・サーブ(Elie Saab)」のドレス、「サラ・フリント(Sarah Flint)」のシューズ、「ショパール(Chopard)」のジュエリーを身に着けるという仲良しコーデも見せた。ほかにもエル・ファニング、ポム・クレメンティエフ、ファン・ビン・ビン、審査員の一人を務めるブリー・ラーソンらのドレスが話題になった。(賀来比呂美)
2023年05月17日第31回日本医学会総会2023東京、リアルとオンラインで開催2023年 4月 15日(土)~ 23日(日)の期間、東京国際フォーラムと丸の内・有楽町エリアで第31回日本医学会総会2023、第31回日本医学会総会2023 博覧会が開催されました。今回の総会のテーマは『ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて~』。医師の講演だけでなく、子どもから大人まで楽しめる参加型のイベントも多数出展されました。2023年5月31日(水)までオンライン博覧会も開催されています。リアル会場でのイベントの中から子ども向けに開催されたイベントの一部をご紹介します。『ロコモティブシンドローム(ロコモ)』という言葉を聞いたことはありますか? 平成19年に日本整形外科学会が提唱した言葉で、移動や体を動かすことの能力が不足、衰えることを示しています。加齢に伴う運動能力の低下と考えられていましたが、近年では子どもにもこの状態が多くみられるようになったといわれています。今回は、この子どもロコモのチェックができるイベントも開催されました。家庭でも簡単にチェックすることができるので、以下を参考にしてみてください。Upload By 発達ナビニュースUpload By 発達ナビニュース健康な体を維持するためには適度な運動の習慣は欠かせません。丸ビルマルキューブの会場では、順天堂大学の理学療法士の先生が、小さいころに身に着けておきたい体の動きや健康のために役立つ情報を解説。参加した親子連れのみなさんも楽しみながら体を動かしました。東京国際フォーラム会場では、子どもたちが最先端医療を体験。医師になりきって体の測定や診察をする「おしごと体験」や、看護師体験、包帯の巻き方体験、医療現場で活躍するロボットとのふれあい体験などが行われました。Upload By 発達ナビニュースオンライン博覧会は5月31日(水)まで開催Upload By 発達ナビニュース第31回日本医学会総会2023のオンライン博覧会は2023年5月31日(水)まで開催されています。「コロナから考える感染症の話」「次世代スマートホスピタル202x」「セルフケアスタジオ」「知りたい!がんとゲノム医療」「コミュニティクリニック」「こどもたちと学ぶ なるほど!医学体験」など実際の博覧会で紹介された情報も見ることができます。オンライン市民公開講座アーカイブでは、最新のがん治療、頭痛やアレルギーについて、認知症の医療、生活習慣病などの市民講座の視聴が可能。この機会に健康について考えてみてはいかがでしょうか。
2023年05月17日「第32回日本映画批評家大賞」授賞式が16日に都内で行われ、受賞者が登場した。沖縄戦について描いた『島守の塔』で助演女優賞に輝いた吉岡里帆は、「観てくださった方の口コミだったりですとか、今の情勢に対する思いを持っていらっしゃる方の共鳴していただくような気持ちによって支えられた映画なのかなと感じていました」と振り返る。「とにかく平和な国である日本を、新しい世代としてこれからも守っていかないといけないと思いますし、そういう気持ちが込められた大切な作品でした」と思いを表した。撮影に対しては「撮影に入る前の準備期間がすごく大切な時間になりまして、自分自身が無知であることを痛感する毎日で、書籍を読んだりですとか、実際に沖縄に出向いて共演者の方や監督と一緒に、一つ一つの場所を語り部の方と学んでいくっていう作業から始まりました」と明かす。「普段はすごい切り替えが早いタイプなんですけど、1度コロナで撮影が中止して、1年9カ月ぶりに再集合して撮影したので、キャストの方もそうですけど、やっぱり監督とスタッフの方と『絶対に完成させよう』という強い意志と絆で結ばれていたので、終わった後も自分としても忘れたくないという気持ちがすごく強くて、忘れてはいけないし、より心の中に落とし込むべきだなって思ったので、切り替えようとしないようにしてた感じです」と語った。○受賞一覧作品賞:『メタモルフォーゼの縁側』(狩山俊輔監督)主演男優賞:中井貴一『大河への道』主演女優賞:板谷由夏『夜明けまでバス停で』助演男優賞:窪田正孝『ある男』助演女優賞:吉岡里帆『島守の塔』監督賞:三宅唱監督『ケイコ 目を澄ませて』ドキュメンタリー賞: 『夢みる小学校』(オオタヴィン監督)アニメーション作品賞:『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)アニメーション監督賞:湯浅政明監督『犬王』新人監督賞:竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』新人男優賞(南俊子賞):坂東龍汰『フタリノセカイ』新人女優賞(小森和子賞):伊東蒼『さがす』脚本賞:吉田恵輔『神は見返りを求める』編集賞(浦岡敬一賞):小林譲 竹林亮『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』ワタシタチのトキワ荘賞:一般財団法人手塚治虫文化財団特別賞(松永武賞):立川志の輔『大河への道』特別主演男優賞:岡田准一『ヘルドッグス』ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):風吹ジュン『裸足で鳴らしてみせろ』ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』
2023年05月16日「第32回日本映画批評家大賞」授賞式が16日に都内で行われ、受賞者が登場した。映画『ある男』で助演男優賞に選ばれた窪田正孝は「素敵な賞をいただけて、本当に役者冥利に尽きる気持ちでいっぱいです」と感謝する。「『ある男』というタイトル通りキーになる役どころではあったんですけど、逆にあまり情報で体の中を埋めすぎないようにした」「やっぱりどうしても、役を演じる上では足してった方が楽なのかなと思うんですけど、どんどん引いていく方を意識して演じました」と振り返る。役者という仕事について聞かれると「今年で35になるんですけれども、やっぱり20代の時と感覚も変わってきて、どんどん若い方々、エネルギッシュな方々とできることもすごく楽しいですし、現場はすごく好きなんですけれども、現場と私生活って本当に表裏一体だと思うようになってきて、仕事しすぎても私生活が疎かになったりするとすごく実感して」と明かす。「インプットする時間がないとアウトプットできない。バランスというものをこれからもっと作っていくことで、この先現場が楽しくなったり、演じることにすごく意味を見出せるというか。手ではつかめないものを表すのが役者の仕事だと思うので、何かつかめないものを感じてもらえるように、届けられるように、今後も精進していきたいなと思ってます」と意気込んだ。○受賞一覧作品賞:『メタモルフォーゼの縁側』(狩山俊輔監督)主演男優賞:中井貴一『大河への道』主演女優賞:板谷由夏『夜明けまでバス停で』助演男優賞:窪田正孝『ある男』助演女優賞:吉岡里帆『島守の塔』監督賞:三宅唱監督『ケイコ 目を澄ませて』ドキュメンタリー賞: 『夢みる小学校』(オオタヴィン監督)アニメーション作品賞:『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)アニメーション監督賞:湯浅政明監督『犬王』新人監督賞:竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』新人男優賞(南俊子賞):坂東龍汰『フタリノセカイ』新人女優賞(小森和子賞):伊東蒼『さがす』脚本賞:吉田恵輔『神は見返りを求める』編集賞(浦岡敬一賞):小林譲 竹林亮『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』ワタシタチのトキワ荘賞:一般財団法人手塚治虫文化財団特別賞(松永武賞):立川志の輔『大河への道』特別主演男優賞:岡田准一『ヘルドッグス』ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):風吹ジュン『裸足で鳴らしてみせろ』ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』
2023年05月16日「第32回日本映画批評家大賞」授賞式が16日に都内で行われ、受賞者が登場した。特別主演男優賞に選ばれた岡田准一だが、同賞は今回新たに設立されたもので、岡田が俳優としてだけでなく、アクションスタッフとしてもクレジットされるほど貢献していることから、「 アクションと演技の融合」という点を評価して設けられたという。岡田は「現場では本当にスタッフの皆さんの力になれるのか、最善を尽くせてるのかを問い続けながら、日々悩んだり上手くいかないなと思うこともたくさんあります。その中で今回の受賞をいただけると聞いた時、 実はちょっと落ち込んでる時期でして、救われた思いでした。 特別に今回の賞を岡田にあげたいと、選考理由を呼んだ時に救われる思いがしたというか」と感謝を表す。「20代の頃に、大好きな映画に携わらせていただけるとなった時にある夢を持ちまして、世界に売れる日本の映画を作りたい、日本人の映画として誇ってもらえる映画を作り得るようになりたいという思いで、アクションや格闘技、本物を学ぶということを自分に課してきました」とこれまでを振り返った岡田。「役者さんが気づいていくれたり、監督が気づいてくれたりして 作り手に回ることになって、悩んでる時にも賞をいただけたりすることは、本当に救いになりました」と語った。岡田はさらに「もう一つ救いという出来事がありました。現場に来た時に、中井貴一さんが『僕に会いたい』とおっしゃってくれていて、楽屋に行くと聞いて、いやいや僕から行きますとご挨拶に行ったら、『君に渡したいものがある』ということで、この時計をいただきました」と時計を掲げて見せ、会場は拍手。岡田は「高倉健さんが中井さんに渡した時計だということで、『今、君の活躍、君のやっていること、君の思いを受けてこれを君に託します』とおっしゃって僕に渡してくれました。本当に悩んだり、僕がもらっていいのかという思いはたくさんあって。中井貴一さんと共演させていただいた時に真夏の暑い時期だったんですけど、中井さんは『 汗をかくとスタッフの皆さんに迷惑がかかるから』と、水も飲まないで撮影されていた。それをすごいなと思いながらも、隠れてちびちびと水を飲んでいた自分にそういう風に渡してしてくださったりしていいのかと」と苦笑する。岡田は「でも実は、高倉健さんが志村喬さんから渡されたダイヤもありまして、それも僕の手元に高倉健さんからの流れでいただいた縁もあったり」と明かす。「コロナでお亡くなりになるほんの少し前に千葉真一さんから電話をいただいて『一緒に何かやりましょう、頑張ってますね』と一言言っていただけまして。『千葉です』とおっしゃったので、『どの千葉さんですか?』『真一です』と言われた瞬間に、直立しながら『はい』と言ったんですけど、そういう役者の中にも物語があって、つなげていくものがあって、自分がそこの場所に入れることの喜びと、つなげていかなきゃいけない責任と、皆さんに誇ってもらえる映画が作れるように悩みながら精進していけたらいいなと一段と心に誓いました」と決意を新たにしたようだった。時計については、今後「大事な時や、また日々不安にある時だったり、映画に必要とされてないのかなと思うことや、最善を尽くそうと思ってもうまくいかないとか、皆さんもあると思うんですけど、そういう時につけていけたらいいな」と希望する。またアクションのこだわりについて聞かれると「派手な画ももちろん撮りたいし、でも予算に直結したりということもあってなかなか難しいこともあるんですが、アクションが離れない芝居を僕は信じたいし、アクション監督というのも素晴らしいあり方だと思いますけど、監督と芝居を構築する中でアクションと殺陣の違いも考えながらどう作っていけるのか、こだわりながらやるのが僕のスタイル。監督と動きを作っていくということが僕の役作りに繋がっていたのはあります。監督と自分の役の話をする時間はあまりなく、作品のことをどんどん話していくのが役作りになったと思っています」と語った。○受賞一覧作品賞:『メタモルフォーゼの縁側』(狩山俊輔監督)主演男優賞:中井貴一『大河への道』主演女優賞:板谷由夏『夜明けまでバス停で』助演男優賞:窪田正孝『ある男』助演女優賞:吉岡里帆『島守の塔』監督賞:三宅唱監督『ケイコ 目を澄ませて』ドキュメンタリー賞: 『夢みる小学校』(オオタヴィン監督)アニメーション作品賞:『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)アニメーション監督賞:湯浅政明監督『犬王』新人監督賞:竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』新人男優賞(南俊子賞):坂東龍汰『フタリノセカイ』新人女優賞(小森和子賞):伊東蒼『さがす』脚本賞:吉田恵輔『神は見返りを求める』編集賞(浦岡敬一賞):小林譲 竹林亮『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』ワタシタチのトキワ荘賞:一般財団法人手塚治虫文化財団特別賞(松永武賞):立川志の輔『大河への道』特別主演男優賞:岡田准一『ヘルドッグス』ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):風吹ジュン『裸足で鳴らしてみせろ』ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』
2023年05月16日第48回菊田一夫演劇賞が5月13日(土) に発表された。菊田一夫演劇賞とは、劇作家菊田一夫の功績を永く伝えるとともに、演劇界の発展のため1975年に設けられた演劇賞。毎年大衆演劇の舞台で優れた業績を示した作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフに贈られる。菊田一夫演劇大賞を受賞したのは、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』上演関係者一同。菊田一夫演劇賞は天海祐希、坂本昌行、望海風斗、瀬戸山美咲が受賞した。また菊田一夫演劇賞特別賞には渥美博が選ばれた。授賞式は6月7日(水) に都内で開催される予定だ。第48回菊田一夫演劇賞■菊田一夫演劇大賞・舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』上演関係者一同(舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の高い舞台成果に対して)■菊田一夫演劇賞・天海祐希(『広島ジャンゴ2022』の山本/ジャンゴ役、『薔薇とサムライ2―海賊女王の帰還』のアンヌ役の演技に対して)・坂本昌行(『THE BOY FROM OZ』のピーター・アレン役、『凍える FROZEN』のラルフ役の演技に対して)・望海風斗(『ネクスト・トゥ・ノーマル』のダイアナ役、『ガイズ&ドールズ』のミス・アデレイド役、『ドリームガールズ』のディーナ・ジョーンズ役の演技に対して)・瀬戸山美咲(『スラムドッグ$ミリオネア』『ザ・ビューティフル・ゲーム』の上演台本と演出の成果に対して)■菊田一夫演劇賞特別賞・渥美博(永年の舞台におけるアクション指導の功績に対して)
2023年05月15日第48回菊田一夫演劇賞が13日発表となり、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞に輝いた。同賞は演劇界の巨星・菊田一夫氏の名を冠し、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の高い舞台成果が評価され、演劇大賞に選ばれた。菊田一夫演劇賞には、天海祐希(『広島ジャンゴ2022』ジャンゴ役、『薔薇とサムライ2−海賊女王の帰還−』アンヌ役)、坂本昌行(『THE BOY FROM OZ』ピーター・アレン役、『凍える FROZEN』ラルフ役)、望海風斗(『ネクスト・トゥ・ノーマル』ダイアナ役、『ガイズ&ドールズ』ミス・アデレイド役、『ドリームガールズ』ディーナ・ジョーンズ役)、そして『スラムドッグ$ミリオネア』『ザ・ビューティフル・ゲーム』の上演台本と演出を務めた瀬戸山美咲が選出された。また、菊田一夫演劇賞特別賞は永年の永年の舞台におけるアクション指導の功績が称えられ、渥美博が受賞した。
2023年05月13日奈良 蔦屋書店では、2023年5月13(土)・14日(日)の2日間で「第11回 奈良 蚤の市」を開催する。奈良 蔦屋書店で「第11回 奈良 蚤の市」古く奈良時代には日本の首都として栄え、現在も数多くの文化遺産が点在する古都・奈良。歴史的な建築物が立ち並ぶこの街を舞台にした「第11回 奈良 蚤の市」は、様々な時代の空気を吸い込んだアンティークやブロカントが手に入る本格的な蚤の市だ。奈良県内外からアンティーク&ブロカントが集結会場となる奈良県コンベンションセンター 天平広場には、イギリスやフランスのアンティーク&ヴィンテージ雑貨を取り扱う「ブリックレーン アンティークス(Brick Lane Antiques)」、フィンランドのヴィンテージガラスや陶器で人気の「クーシキッサ(Kuusi Kissaa)」、大正~昭和初期のアンティーク&ヴィンテージ家具を得意とする「グリーンベアーズカンパニー」など、県内外から多数の店舗が出店する。スイーツショップやベーカリーも出店また、アンティークショップだけではなくスイーツショップやベーカリーなども出店。本場フランスの香りを感じる人気ベーカリー「パン・ドゥ・キュイソン(pain d’e cuisson)」や、隠れ家的カフェ「ソラニワ(soraniwa)」の自慢の一品でお腹を満たしながら、運命の逸品との出会いを楽しんで欲しい。開催概要「第11回 奈良 蚤の市」会期:2023年5月13日(土)〜5月14日(日)時間:9:00〜16:00場所:奈良県コンベンションセンター 天平広場<出店店舗>■アンティークAnchor Antiques / あんちーく KIDAN STORE / antique totto / アンティークドボタンキコ / abst / idola / MLPショップ / m‘s -select / カンランシャ / kiccorie / Kuusi Kissaa / グリーンベアーズカンパニー / GLOBE ART / k-tools / thirty three and a third / ぜんまい / TARA / Two of us clothing / 円ら / BACKYARD / buff / はま太郎 / foo stitch / Pleased To Meet Me / BRICOLAGE Antiques / Brick Lane Antiques / 古い道具とカワイイ雑貨 チロル / 古道具 山ノ葉 / マールイ・ミール / Rusty Acorn Antiques■植物stolo■グルメ味な大富 / apa apa cafe (13日のみ) / Awesome pizza!! / käsi (13日のみ) / ごはんやハレ(14日のみ) / 熟成鶏 とことこ / Somi sweets and coffee(14日のみ) / soraniwa(13日のみ) / だいどころ飛鳥(13日のみ) / タイムカフェ(14日のみ) / DE LA BLANCHE 1090(13日のみ) / bird bird / パン・ドゥ・キュイソン / 火と実coffee / pinon plus(13日のみ)
2023年05月12日「第39回ひがしもこと芝桜まつり」が、2023年5月31日(水)まで北海道・ひがしもこと芝桜公園で開催される。ピンクの芝桜×青空の絶景「第39回ひがしもこと芝桜まつり」は、北海道・網走にある広大な公園「ひがしもこと芝桜公園」で開催される春イベント。ピンクの芝桜の丘と澄み切った青空のコントラストが織りなす絶景を堪能できる。ヘリコプター遊覧で空中散歩期間中の5月13日(土)から5月21日(日)までは、芝桜の広がる絶景を上空から楽しめるヘリコプター遊覧も実施。東京ドーム3個分の敷地面積を誇る「ひがしもこと芝桜公園」をゆっくりと空中散歩できる。【詳細】「第39回ひがしもこと芝桜まつり」期間:2023年5月3日(水・祝)~5月31日(水)場所:ひがしもこと芝桜公園住所:北海道網走郡大空町東藻琴末広393■ヘリコプター遊覧期間:2023年5月13日(土)~5月21日(日)離着陸地:ひがしもこと芝桜公園特設ヘリポート運行時間:9:30~16:00プラン例:芝桜コース(約3分) 4,800円/1人(乗合最大3名)予約・問い合わせ先TEL:0120-510-613(フリーダイヤル)
2023年05月12日“チェンバロがどんな楽器なのかを、ひとりでも多くの人に伝えたい!”という想いの下にスタートしたイベント「チェンバロを弾いてみよう!」が、第2回目の開催を迎える。日本を代表するチェンバリスト曽根麻矢子と、彼女の後輩チェンバリスト植山けい&辻文栄の3人が立ち上げたこの企画。昨年11月に開催された第1回においては、わかりやすいチェンバロの説明と体験会やマスタークラス、そして講師との懇親会といった盛りだくさんの内容に、多くのファンが詰めかけたことが印象的だ。「“クリスマスプレゼントにチェンバロが欲しい”と、子供に言われて困ってます(笑)」「チェンバロとの距離が縮まりました、ありがとうございます」などなど、アンケート結果も上々。同じ鍵盤楽器といえども、ピアノとは一味違うチェンバロの魅力を、多くの人々に知ってもらえる有意義な時間となったことを喜びたい。さて、第2回目となる今回の施策や如何に。講師3人の想いを聞いてみた。「お子様が、初めてチェンバロの音を出すという、その瞬間を共有できるのはとてもハッピーです。このイベントを通じて、さらに多くの子供達にこの体験をしてもらいたいと思います。さらには、大人の方々が、初めてのチェンバロ体験にたいへん驚かれていたことも印象的です。出会いのきっかけは貴重ですね。2回目もより多くの皆様の出会いの扉を開きたいと思います」(曽根麻矢子)「大人も子供も「チェンバロを弾いてみたい!」という気持ちで集った第1回目は、参加者のキラキラした表情に、私達講師陣が励まされました。今回も「チェンバロの周りに集まって、そして音を出してみよう!」のコンセプトはそのままに、チェンバロの様々な表情をお伝えできるような新コーナーを考えました。初めてご参加の方も、1回目に続いてご参加下さる方も楽しめる「第2回 チェンバロを弾いてみよう!」。私達と一緒に、チェンバロの魅力を味わいましょう」(辻 文栄)「チェンバロを囲んで舞台に集まった子供たちはとても楽しげです。その子供達が、メヌエットやインヴェンションなどを思いのままに弾く姿には、思わず笑みがこぼれます。そして、音楽を愛する大人の方々にチェンバロをご紹介できたことは、何よりも光栄なことでした。公開レッスンにおいては、ピアノとチェンバロの一番の違いである、タッチの細やかな感覚について丁寧に伝えられ、コンサートでは知ることのできない演奏の秘訣について、参加者が興味深く聞かれていたことも印象的です。第2回目も、バロック時代の作曲家が聴いていたであろう”繊細な音”を楽しんで頂きたいと思います」(植山けい)というわけで、第2回目の盛り上がりも大いに期待できそうだ。「早い時期にチェンバロに触れられたら、どれほど豊かな音楽の世界が開花することでしょう。どうかたくさんの方にチェンバロとの素敵な出会いがありますように」という曽根麻矢子のメッセージが心に響く。チェンバロの魅力に触れるチャンス到来!「第2回チェンバロを弾いてみよう!」5月27日(土)霞町音楽堂(東京都港区西麻布4-2-6 B1)【第1部】演奏 & ご案内:辻 文栄、植山けい13:00子供チェンバロ体験会対象:小中高校生チェンバロの生演奏、紹介、試奏(希望者はお1人様3分、10名限定)13:45やさしい 通奏低音講座どうやって数字を読んでチェンバロで伴奏するの?対象:希望者全員14:30大人のチェンバロ体験会チェンバロの生演奏、紹介、試奏(希望者はお1人様3分、10名限定)【第2部】講師:曽根 麻矢子15:30チェンバロ公開レッスン受講曲5分以内のバッハの曲1レッスン25分:受講料5,000円【第3部】16:30懇親会曽根麻矢子門下生による生演奏あり
2023年05月11日堀田真由が主演する、「第1回 暮らしの小説大賞」を受賞した「ジャパン・ディグニティ」の映画化『バカ塗りの娘』の予告編とポスタービジュアルが公開された。青木家は、津軽塗職人の父・清史郎と、スーパーで働きながら父の仕事を手伝う娘・美也子の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に、母は愛想を尽かせて出ていき、家業を継がないと決めた兄は、自由に生きる道を選んだ。美也子は、津軽塗に興味を持ちながらも、父に継ぎたいことを堂々と言えず、不器用な清史郎は、津軽塗で生きていくことは簡単じゃないと美也子を突き放す。それでも、周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。海外では「japan」と呼ばれることもある“漆”。漆器は、世界中から注目を集める。本作では、“バカ塗り”の名で呼ばれる青森の津軽塗のひとつひとつの工程を丁寧に映し出し、津軽塗職人を目指す娘・美也子と寡黙な父・清史郎が、漆や家族と真摯に向き合う姿を描く。公開された予告編では、鮮やかな赤い彩漆が垂らされ、職人の素早い手さばきでお椀にサッと漆が塗られるカットから始まる。塗っては研いでを繰り返し、手間暇かけて作り上げる津軽塗の工程を、その音とともに丁寧に映し出す。自分に自信が持てない主人公・美也子(堀田さん)は、父・清史郎(小林薫)と二人暮らしで、家業を手伝いながらスーパーのレジ打ちの仕事をしているが、失敗だらけ。そんな中、美也子が「私、おっとうの仕事手伝いたい」と打ち明けるが、父は津軽塗を仕事にすることがどれだけ大変なことか分かっていないと突き放す。またポスタービジュアルは、美也子と清史郎の2人が工房に並んで座り、黙々とお椀に漆を塗り重ねる様子が切り取られ、さらに、津軽塗の代表的な塗り方のひとつ「唐塗」で仕上げられた漆器も、鮮やかに写し出されている。そして追加キャストとして、坂東龍汰と宮田俊哉(Kis-My-Ft2)の出演も明らかに。美也子の兄・青木ユウを演じた坂東さんは、完成した映画を観て「津軽塗りの美しい職人技、静けさの中に響く音や画面いっぱいに広がる鮮やかな色は見ていて聞いていて一瞬で引き込まれうっとりしてしまいました。家族のことを思い出して温かい気持ちになれる映画になっていると思います」とコメント。美也子が淡い想いを寄せる、花屋の青年・鈴木尚人役の宮田さんも「この作品の時間は緩やかに流れていて普段忙しなく生きている僕にとってはとても緩やかな良い時間を過ごすことが出来ました。そして何より優しい気持ちになれる作品だと思いました」と感想を語っている。『バカ塗りの娘』は9月1日(金)より全国にて公開。※8月25日(金)青森県先行(cinemacafe.net)■関連作品:バカ塗りの娘 2023年9月1日より全国にて公開※青森県先行あり(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年05月09日第13回北京国際映画祭の新人コンペティション「注目未来部門」で、第26回PFFスカラシップ作品『すべての夜を思いだす』(清原惟監督)が、審査員特別表彰を授与された。吉報を受け、清原惟監督からの喜びの声、そして審査員のひとりである深田晃司監督からのコメントが到着した。表彰式での清原惟監督(中央)と、プレゼンターのビー・ガン監督(右)、俳優のチャン・ソンウェンさん(左)。世界三大映画祭のひとつベルリン映画祭のフォーラム部門で、2018年に前作『わたしたちの家』、今年『すべての夜を思いだす』が上映された清原惟監督。初長編から2作品連続出品という快挙を成し遂げ、すでに海外でも高い注目を集めている。本作は、ベルリン映画祭をはじめ、世界中から選りすぐった新人監督の作品が集結することで著名な「ニューディレクターズ・ニューフィルムズ」(ニューヨーク)など注目の映画祭で次々に上映され、その感性と独自の世界観が激賞されている。現在も、世界中から招待の打診が続く中、国内公開に向けて鋭意準備中となっている。<コメント>■清原惟監督このような賞をいただけたこと、とても光栄に思います。この映画の最初の構想ができたのは5年前でした。私自身とても思い入れがあった最初の構想ですが、新型コロナウイルスの流行も含めたさまざまな問題が重なり実現することはできず、それから二回企画が変わりました。完成に辿り着くまでにたくさんの困難があったので、心が疲れ諦めそうになったこともありました。それでも、この映画が誕生することができたのは、素晴らしいキャストとスタッフのみなさんが、この作品の向かう先を共に考え作ってくれたからです。その力なくては生まれなかった映画だと、心から思います。そして、この静かな映画が発する声に耳を澄ませ、発見してくれた、北京国際映画祭のみなさん、審査員のみなさんに感謝いたします。■審査員・深田晃司監督とても平易な語り口で、かつ大胆に、世界のあり方を示してみせた映画でした。アクションの連鎖するユニークなリズムを紡いでいった俳優たちも素晴らしかった。私たちと隣り合う生きた時間がここにありました。受賞おめでとうございます。<作品情報>『すべての夜を思いだす』『すべての夜を思いだす』ビジュアル(C)PFF パートナーズ=ぴあ、ホリプロ、日活/一般社団法人 PFF2022年/カラー/116分監督・脚本:清原惟出演:兵藤公美、大場みなみ、見上愛、内田紅甘、遊屋慎太郎、奥野匡【ストーリー】世代が違う女性たちの一日の断片が響きあう。多摩ニュータウンですれ違う三人の女性たち。誰かにとって大切な記憶が、ほかの誰かの一日と呼応する。街に積み重なる時間の痕跡に触れ、小さな変化が起きていく、ある一日の物語。<監督プロフィール>清原惟(きよはら・ゆい)1992年生まれ、東京都出身。東京藝術大学大学院の修了制作作品 『わたしたちの家』がPFFアワード2017にてグランプリを受賞、ベルリン映画祭フォーラム部門での上映を皮切りに、18の海外映画祭で上映。国内でも劇場公開され、大きな話題を呼ぶ。第26回PFFスカラシップの権利を獲得して制作した本作『すべての夜を思いだす』が、商業映画デビューとなる。<イベント情報>『第45回ぴあフィルムフェスティバル 2023』9月9日(土)~23日(土・祝) ※月曜休館会場:国立映画アーカイブ(京橋)公式サイト:
2023年05月04日