ザ・プリンスパークタワー東京にて先日、「第14回 渡辺晋賞」の授賞式が行われ、俳優の別所哲也が受賞。「今回受賞をいただけてとても光栄です」と受賞への喜びを語った。毎年3月2日の渡辺晋の誕生日に授賞式が執り行われる「渡辺晋賞」。大衆性、将来性を兼ね備えた独創的なソフト(作品、アーチスト)を生み出し、また才能ある人材を登用、組織し新しいビジネスモデルを構築し、大衆文化の発展に多大の貢献をしたエンターテインメント業界のプロデューサーを選考対象とし、顕彰している。今回受賞した別所さんは、俳優として映画、TV、舞台など幅広く活躍するほか、アメリカでのショートフィルムとの出会いから1999年より日本初となる国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(「SSFF & ASIA」)を主宰、2018年には20周年を迎え、世界に羽ばたく映像作家を支援してきた。さらに、企業のブランディング価値を高めるためのブランデッドムービーにも注力し、デジタル映像事業のプロデューサーとしても活動。そんな「SSFF & ASIA」をはじめとしたエンターテインメントへ貢献、さらなる活躍を期待を込めて、今回の受賞に至った。この度の受賞を受け、別所さんは「評価を頂けた理由は“時代”だと思っています」と言うと、「平成が終わり、新しい元号がまもなくスタートしますが、現代はインターネットの時代になりメディアウィンドウといわれているものが変化しています。渡辺晋さんが映画からTVへと進化する新しい時代をとらえたように、音楽配信や動画配信など時代はまた動いているんだなと映画祭を通して感じております」とコメント。また「プロデューサーとしてだけでなく俳優としても一層頑張っていきたいです」と気持ちを新たに語っていた。また、前回の受賞者・村井邦彦からお祝いのビデオメッセージが流れる場面も。「ショートショートフィルムフェスティバルを代表されている別所さんには、今後もすばらしい文化切り開き日本の文化を継承していってほしいです」と讃えた。さらにこの日は、河瀬直美監督や女優の木村佳乃、デザイナーのコシノジュンコ、映画コメンテーターのLiLiCoがお祝いに駆けつけた。河瀬監督は「個人的にも監督として支えてくれる、出会いの場をもたらせてくれる方です。人と人をつなぐ、信頼に厚い方なので人柄の良さということだけではなく、ビジネスに展開されているのだと思います。いつまでも色んな人を元気にし幸せをくださることを期待しています」とコメント。今年から本格始動する、女性クリエイターを応援するプロジェクト「Ladies for Cinema Project」のプレゼンターを務める木村さんからは「いつものニコニコ笑顔で、知的で頼りになるお兄さんというイメージでした。それは他の俳優さんとは比較にならない、別所さんは別所さんでしかないとにかく素敵な存在です。朝も早くてミュージカルの本番があるときなどはいつ寝ているのか心配になるぐらいご活躍されて」と別所さんの人柄が語られると、それに対し「ショートスリーパーなんです」と別所さん。会場からは笑いが起こっていた。(cinemacafe.net)
2019年03月04日『ルーム』で脚光を浴び、アカデミー主演女優賞を獲得。まもなく公開の『キャプテン・マーベル』で同名役に抜擢され、マーベルのスーパーヒーローの仲間入りを果たしたブリー・ラーソンが、現在同映画のプロモーション活動に励んでいる。土曜日(現地時間)、プロモーションの一環でジョナサン・ロスが司会を務めるイギリスのトーク番組にニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンと出演したブリー。ロスに10代の頃歌手として活躍していた過去を紹介されると、あまり触れられたくないのか「なんて人なの…」と苦笑い。そこからロスが「ライブ・オーディション」と称するブリーのパフォーマンスが展開。最初はミュージカル「キャッツ」の一部分を歌い、大いに盛り上がった。続いてブリーの隣に座っていたサミュエルが、アカデミー賞でレディー・ガガとブラッドリー・クーパーが歌った「シャロウ~『アリー/スター誕生』 愛のうた」を歌い出し、機転を利かせたブリーがすぐに自分の歌声を重ねた。今年のアカデミー賞授賞式で最も注目を浴びたといっても過言ではない、ガガ&ブラッドリーのパフォーマンスのパロディに、観客たちは大喜びかつ大笑い。ただ、ロマンティックとはほど遠く、唸り声のような声を上げるブリーと低音ボイスを鳴り響かせるサミュエルに向けて、ロスはジョークで靴と靴下を投げつけるという評価を下した。「これ以上続けたら、ズボンも投げてやる!」とのこと。(Hiromi Kaku)■関連作品:キャプテン・マーベル 2019年3月15日より全国にて公開ⒸMarvel Studios 2018
2019年03月04日第91回アカデミー賞でスパイク・リー監督が脚色賞を初受賞し、名スピーチで会場を沸かせた最新作『ブラック・クランズマン』。この度、本作でジョン・デヴィッド・ワシントン演じる主人公の黒人新米刑事と関わる、ヒロインのパトリスを演じたローラ・ハリアーのインタビュー映像がいち早くシネマカフェに到着した。その抜群なスタイルと美しい顔立ちで、一度見たら忘れることはないローラ・ハリアー。17歳でファッションモデルとして「ELLE」や「Marie Claire」などで活躍。2017年にはトム・ホランド主演『スパイダーマン:ホームカミング』でリズ役を演じて注目を集め、最近では「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ブルガリ(Bvlgari)」の広告塔を務めている。「絶対にスパイクの作品に出たかったの」と話すローラが演じたのは、アフロヘアでレザーやベルボトムといった70年代ファッションに身を包む黒人学生自治会の会長パトリス。黒人であることに誇りを持ち、当時ブラックパワーを先導したブラック・パンサー党の女性リーダー、アンジェラ・デイヴィスがモデルとなっている。ローラはパトリスという役柄について、「自分の考えを言葉にするパトリスに感心した。たとえ危険で怖かったり反対されたりしても関係ない。パトリスは本当に勇敢で共感できたわ。彼女を演じられて誇らしい」と明かす。また、本作でついにアカデミー賞脚色賞を受賞したスパイク・リー監督については、「彼の作品を見ると自分の結論にたどり着く。だから彼の作品は特別なの。全く違う人生を歩んできた人たちに影響を与えているでしょう?素晴らしい監督だと思う。スパイクの作品は社会を映す鏡なの」とコメント、現代社会が抱える側面と映画との関連性を示し、いつの時代も世界へメッセージを発信してきた監督へのリスペクトを熱く語っている。注目女優ローラが演じるパトリスの活躍、そしてジョン・デヴィッド演じる“潜入”刑事ロン・ストールワースとの関係にもぜひ注目していて。『ブラック・クランズマン』は3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・クランズマン 2019年3月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
2019年03月04日第91回アカデミー賞作品賞を受賞した『グリーンブック』(公開中)を引っさげ、ピーター・ファレリー監督が初来日し、3日に東京・TOHOシネマズ日比谷で開催された舞台あいさつに登壇。女優でピアニストの松下奈緒が、花束を手に駆けつけた。最後にファレリー監督が観客に向かって『グリーンブック』とタイトルコールをするところを、『Shoplifters』という『万引き家族』(公開中)の英題を元気よく叫び、会場を爆笑の渦に包んだ。『メリーに首ったけ』(98)や『愛しのローズマリー』(01)など、コメディの名手で知られるファレリー監督だけに、このおちゃめなジョークには会場も大ウケ。さらに監督は「僕は『万引き家族』が大好きなんだ。まだ、観てない人は観たほうがいい」とプッシュして、会場を沸かせた。『グリーンブック』の舞台は、まだ差別が色濃く残っていた、1962年のアメリカ南部。コンサートツアーをすることになった黒人の天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)と、彼の用心棒兼運転手を務める、粗野で無教養な男、トニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)との旅を描く。作品賞のほか、マハーシャラ・アリの助演男優賞、脚本賞の計3部門を受賞した。ファレリー監督はオスカーなどの賞レースを振り返り「いろいろたくさんのことがあって、すごいとしか言いようのない経験だった。僕は、今まで手掛けてきたのがコメディばかりだったから、賞レースに絡んだことなんてなかったから。起きたことすべてが自分にとってもサプライズだった」と感慨深い表情を見せた。今回、初来日となった監督は、日本について「本当にすごくすてきな美しい国。洗練されていて、とてもワクワクする国だ」とリップトーク。以前に来日したことのある、弟のボビー・ファレリー監督からは「食べ物がめちゃくちゃおいしいから、すべて食べつくせ!」と言われたそうで「あと、日本のウィスキーもぜひ試せと言われたよ」と笑顔で語った。梅の花束を手に登場した松下は、監督と笑顔でハグをしたあと、物語を褒め称え「音楽もすばらしく、心に響いてくるものがありました。2時間くぎづけになりました」と絶賛。さらに、劇中のバーで、ジャズのセッションが始まるシーンについて「あのシーンはピアノを弾く者としてすごく楽しいシーンでした。音楽が人と人をつないでくれる感じがしました」と大興奮し、監督にいくつか質問もしていった。ファレリー監督は、松下について「大変美しい方」と称えたあと、「質問もすてきなものばかり。お会いできて光栄です」と喜んだ。
2019年03月04日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者が一堂に会した。一流の女優・俳優陣が集まっただけあり、授賞式では、祝いの場で談笑する姿も多く見られた。OPの入場時には、俳優の伊藤健太郎がフライングして歩き出してしまい、同賞の中川大志、成田凌、吉沢亮が笑顔を見せる場面も。優秀助演女優賞・優秀主演女優賞に輝いた松岡茉優も、レッドカーペットを歩きながら深田恭子や吉永小百合と談笑する。司会を務めた蒼井優とプレゼンターを務めた広瀬すずも、仲良さげに話しながら登場した。式開催中は、同じテーブルだった二宮和也、西島秀俊、岡田准一がステージを見ながら笑顔を見せたり、メニュー表を見ながら話し込んだりと終始リラックスして楽しそうな様子。菅田将暉と二宮が握手する場面もあった。また体を近づけて笑顔を見せる深田と広瀬など、意外な交流も見られた。常連も多い同賞なだけに、受賞者たちによるまた新たなヒット作も期待できそうだ。
2019年03月02日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、様々な男性俳優がスーツ&タキシード姿で登場した。『空飛ぶタイヤ』で優秀助演男優賞を受賞したディーン・フジオカは、エンポリオ・アルマーニのスーツとシューズで決め、ジャガー・ルクルトの時計を身につける。司会の西田敏行から「非の打ち所がない」と絶賛され、照れを見せる場面もあった。『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』で新人俳優賞を受賞した中川大志は、スーツ、シューズ、アクセサリー全てイブ・サンローランで固める。『孤狼の血』で最優秀主演男優賞に輝いた役所広司は、最優秀助演男優賞を受賞した昨年と同じく、スーツ・シューズ・アクセサリーをジョルジオ・アルマーニで揃えた。■最優秀賞受賞リスト作品賞…『万引き家族 』監督賞…是枝裕和(『万引き家族』)主演男優賞…役所広司(『孤狼の血』)主演女優賞…安藤サクラ(『万引き家族』)助演男優賞…松坂桃李(『孤狼の血』)助演女優賞…故・樹木希林さん(『万引き家族』『日日是好日』)アニメーション作品賞…(『未来のミライ』)脚本賞…是枝裕和 (『万引き家族』)音楽賞…細野晴臣 (『万引き家族』)編集賞…上田慎一郎 (『カメラを止めるな!』)録音賞…浦田和治 (『孤狼の血』)照明賞…藤井勇(『万引き家族』)撮影賞…近藤龍人(『万引き家族』)美術賞…今村力 (『孤狼の血』)外国作品賞…『ボヘミアン・ラプソディ』
2019年03月02日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞作品・受賞者が揃った。作品賞・監督賞含め、8冠に輝いたのは、第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞も受賞した、是枝裕和監督の『万引き家族』。是枝監督は昨年も『三度目の殺人』で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀編集賞を受賞し、今年のプレゼンターも務めていたために、『万引き家族』と自分で読み上げるたびに笑いが上がっていた。松崎薫プロデューサーは「本当に多くの方々にご覧いただき、パルムドールからオスカーのノミネートまで評価いただき、最後締めくくりをいただきありがとうございました」と感謝。是枝監督も「長い旅をこの作品と続けてきましたけど、本当にいいラストを迎えることができました」と満足そうにしていた。優秀主演男優賞のリリー・フランキーは「知らないうちにお祭りが続いてて、いろんなことに行かせていただいて、辛いお別れもありましたけど、楽しく過ごさせていただきました」としみじみ。最優秀主演女優賞に輝いた安藤は「素敵な時間をありがとうございます。(城)桧吏、(佐々木)みゆ、やったね! ありがとう!」と、子役たちに語りかける。松岡は「こういうとき、たいていものが浮かぶタイプの人間なんですけど……」と言葉を詰まらせ、本当に良かった。ありがとうございます」と頭を下げた。■最優秀賞受賞リスト作品賞…『万引き家族 』監督賞…是枝裕和(『万引き家族』)主演男優賞…役所広司(『孤狼の血』)主演女優賞…安藤サクラ(『万引き家族』)助演男優賞…松坂桃李(『孤狼の血』)助演女優賞…故・樹木希林さん(『万引き家族』『日日是好日』)アニメーション作品賞…(『未来のミライ』)脚本賞…是枝裕和 (『万引き家族』)音楽賞…細野晴臣 (『万引き家族』)編集賞…上田慎一郎 (『カメラを止めるな!』)録音賞…浦田和治 (『孤狼の血』)照明賞…藤井勇(『万引き家族』)撮影賞…近藤龍人(『万引き家族』)美術賞…今村力 (『孤狼の血』)外国作品賞…『ボヘミアン・ラプソディ』
2019年03月01日「第42回日本アカデミー賞授賞式」が3月1日(金)に開催され、『万引き家族』が最優秀作品賞を受賞した。12部門において優秀賞を受賞している『万引き家族』だが、作品賞以外にも、最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞、最優秀脚本賞など、最多計8部門で最優秀賞を受賞した。なお、最優秀主演男優賞は『孤狼の血』の役所広司、最優秀助演男優賞は『孤狼の血』の松坂桃李が受賞した。『万引き家族』は、是枝裕和監督が、貧困と幸せ、血縁と心の絆など社会に抱いたある違和感に、10年間描いてきた家族に関するテーマを投入した渾身作。下町の一軒家で、家主である老女(樹木希林)の年金を目当てに暮らす柴田家。足りない生活費を万引きなどで稼いでいた彼らは、冬の日、親から虐待を受ける少女を拾い一緒に暮らし始める。しかし、ある事件をきっかけに家族の秘密は白日の下にさらされる。日本映画の頂点に立ち、抱き合って喜び合った是枝監督、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優などの“家族”たち。是枝監督は「撮影からちょうど1年、長い旅をこの作品と続けてきました。本当にいいラストを迎えることができました」と簡潔ながら気持ちのこもったコメント。優秀主演男優賞を受賞したリリーさんは、「すごく小さく始まった映画でしたけど、知らないうちにお祭りが続いて、1年間いろいろなところに行かせていただきました。つらいこと、人のおわかれもいっぱいありましたが、この映画の魔法にかかって楽しく過ごさせていただきました」と、リリーさんらしい詩的な言葉に思いを乗せた。リリーさんの妻役となった安藤さんは「素敵な時間をありがとうございます!本当にたった1年と思えない1年間でした。(城)桧吏、(佐々木)みゆ、やったね!」とステージの向こうにいるであろう子役たちにも笑顔を投げかける。終始涙をこらえられない様子の松岡さんは、「ものが浮かぶタイプですけど、本当に浮かばない…」とマイクを返す仕草をしたものの「ありがとうございます」と伝え、この日何度目かの涙を流していた。(cinamacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年03月01日「第42回日本アカデミー賞」授賞式が3月1日(金)に開催され、『未来のミライ』が最優秀アニメーション作品賞に輝いた。この日、細田守監督の姿はなかったが、齋藤優一郎プロデューサーと声優を務めた上白石萌歌、黒木華、役所広司が壇上にあがり、受賞の喜びを分かち合っていた。優秀アニメーション作品賞には、そのほか、『ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー』、『ペンギン・ハイウェイ』、『名探偵コナン ゼロの執行人』、『若おかみは小学生!』と、様々なジャンルの作品がひしめき合っていた。『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』などを手掛けた細田監督による本作は、4歳の甘えん坊の男の子・くんちゃん(上白石さん)が、未来からやってきたセーラー服姿の少女・ミライちゃん(黒木さん)とともに、時空を超え、家族のルーツに出会う不思議な旅が描かれた。齋藤Pは、「小さな4歳の男の子を主人公にした映画、というチャレンジングな作品でした。新しいチャレンジに一緒に挑戦していただいた、ここにいらっしゃる才能あふれる役者の皆さん、優秀なスタッフのみんな、改めて心から感謝したいと思います」と、深々とお辞儀をした。感激の表情で立っていた上白石さんは、「すごくびっくりしています。私の中で大事な存在の作品なんです」と鼻をすすりながら感想を伝えた。初めての声優のチャレンジとなったが、上白石さんは「初めてで4歳の男の子という大きな壁があったんですけど、自分のすべてを、命を吹き込めた大切な作品が、こんな名誉ある賞をいただけたことがすごくうれしく思います」と、愛を込めて細田監督へのお祝いの言葉に変えていた。黒木さんは、「細田さんと仕事をするたびに、いろいろな世界に連れて行ってもらえて、自分自身ワクワクします。今回、この映画と自分の未来にも思いを馳せました。こんなかわいいお兄ちゃん(上白石さん)と檀上に立てることが、すごくうれしいです」と上白石さんに向けて微笑んでいた。(cinamacafe.net)■関連作品:未来のミライ 2018年7月20日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 スタジオ地図
2019年03月01日映画『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式に出席。同作の最優秀編集賞を受け、スピーチで喜びと感謝の気持ちを伝えた。プレゼンターの是枝裕和監督からブロンズを受け取った上田監督は、「まさか優秀賞をいただけるとは思ってなかったので、考えてきたスピーチがぶっ飛んでしまいました」と照れ笑い。「ほとんどの作業を自宅で、自分一人でしました。7年前に買ったMacBook Pro1つで、まな板2つぶんぐらいのスペースで編集した作品です」と当時を回顧した。さらに、「その作品が300館以上の映画館にかかり、このような評価をいただいて」と喜びを噛み締め、「最新の機材やスタジオも必要だとは思いますが、編集は人の粘りや閃きなんだということをあらためて信じられました」と再認識。「7年前に仲間たちとお金を出し合ってMacBook Proを買ったんですけども、その仲間たちに『ありがとう』と伝えたいです」と感謝の言葉を送っていた。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、俳優の伊藤健太郎が、話題賞 俳優部門、および新人俳優賞に輝いた。映画『コーヒーが冷めないうちに』の演技が評価された伊藤。オープニングの入場では、1人フライングで歩き出してしまい、一緒に新人俳優賞を受賞した中川大志、成田凌、吉沢亮から爆笑される場面も。話題賞のプレゼンターを務める菅田将暉は「おめでとうございます。僕の周りでも伊藤健太郎って、いっぱい聞くので、間違いなく話題になっていると思います。そして、たくさん作品を拝見しています」とエールを送る。しかし、降段する菅田を遮って司会の西田敏行が伊藤に話しかけてしまったために、西田は「菅田くん、怒った?」と訪ねる場面も。菅田が生声で「怒ってないです!」と応え、笑いが起こっていた。西田は改めてドラマ『今日から俺は!!!』で共演した時のことを思い出し、「髪の毛、すごい扮装してたね。地毛だって自慢げに話してたよね。絶対俺にはできないことを……」と伊藤の毛量を羨ましがる。「そんな言い方はしてないと思います!」と焦る伊藤に、「健太郎くんのそういう柔らかい感じがとってもとっても好きです。どんどんこれからキャリア広げてってね。髪の毛もどんどん上げてってね」と声をかけていた。新人俳優賞でも登場した伊藤は、「初めて試写室でこの映画を観たとき、監督からお手紙をいただいて、『あなたは本当に人を幸せにする役者さんになれます』という言葉がすごく嬉しかった」と明かす。「これから役者をやっていく上で、その言葉を一番大事に、心の中に留めて、しっかりとこれからも役者として、いい映画を作っていきたいと思います」と喜びを見せた。マネージャーから「重大発表があります」と、受賞を知らされた伊藤は「パニックで、あまりその時はわからなかったんですが、超やべえと思いました」と苦笑する。その伊藤の様子に西田が「ご両親は優しくあなたを育ててくれたんじゃないですか」と言うと、伊藤は「そうですね、ご両親もそうですし……」と語り始め、「ご両親……」と笑いが起こる。「あっ」と気づいた伊藤は「両親もそうですし」と言い直し、「おばあちゃんも僕のことをしっかり育ててくれて、今日来てくれてるんですけど、温かい人たちに囲まれて、人に恵まれてるなと思います」と周囲に感謝していた。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞において、安藤サクラが『万引き家族』で最優秀主演女優賞に輝いた。目に涙をためながら、安藤さんは自身の状況と照らし合わせた赤裸々なスピーチを行い、会場中が温かい感動に包まれた。優秀主演女優賞には『日日是好日』の黒木華、『人魚の眠る家』の篠原涼子、『勝手にふるえてろ』の松岡茉優、『北の桜守』の吉永小百合という豪華な顔ぶれが並んだ。しかしながら、第71回カンヌ国際映画祭の審査委員長ケイト・ブランシェットも絶賛した安藤さんの演技は、一歩抜きん出ての受賞となった。『万引き家族』は、クリーニング店で働きながら、家族を支える柴田家の母親・信代を演じた安藤さん。最初は犯罪でつながっているだけに見えた家族の絆を、人として、母親として、女として存在する演技で魅了。台本なしで臨んだという刑務官の取り調べシーンでは、信代が憑依したかのような佇まいをみせた。菅田将暉から最優秀賞の受賞が発表されると、松岡さんと抱き合った安藤さん。ブロンズ像を受け取った後は、深々と一礼し、「ありがとうございます」と瞳を潤ませた。当時、安藤さんは第一子出産後、初の撮影現場となっていたという。「本当に…正直どうやって子育てをしながら、作品に関わる時間を作れはいいのかってずっとわからなくて…」と迷いの中、必死で向き合っていたことを告白。「子育ては24時間、映画の現場も24時間、子育ては全力でなければならないし、映画の現場でも全力を尽くしていかなければならない。どうバランスをとっていいかわからなくて、どう両立すべきなのか今まったくわかりません」と安藤さんは言葉を紡いだ。「でも今日この場に来て、本当に素晴らしい先輩方の姿を見て、その方たちと出会えた時間、今まで作品で関わらせていただいた先輩方と過ごした時間も、これから生きていく時間に活かせていけたらいいかなと思っていました」と絶えぬ情熱を語る。「自分が曖昧な気持ちでいるのがすごく嫌で、ずっとモヤモヤしていたんですが、こうして賞をいただくことができて、必ず自分の中で決着をつけてきちんと映画の時間に携われるような環境に、自分自身を整えてまた映画の世界に戻ってきたいと思いました。本当にありがとうございます」と、晴れやかな表情で安藤さんがスピーチを終えると、松岡さんが感動のあまり涙をハラハラとこぼしていた。(cinamacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年03月01日女優の安藤サクラが1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、『万引き家族』で最優秀主演女優賞を受賞した。マイクの前に立った安藤は涙ながらに「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えると、「今日、会場にいながら、これからどうやって子育てをしながら作品に関わる時間を作ればいいのかずっと分からなくて」と吐露。2017年に出産を経験し、同作を通じて「子育ては24時間。映画の現場も24時間。子育ては全力でなければならないし、映画の現場でもみんなと全力を尽くしていかないといけない」とあらためて実感したという。さらに、「私は妻として、母として、健やかな日常を送ることが一番の目標であります」とした上で、仕事と育児について、「この2つをどう両立したらいいのか、正直全く分かりません」と告白。一方で、「やっぱりどうしたって、映画の世界の方にはものすごく憧れを抱いてしまうんだということがはっきり自覚しました」と正直な思いを伝える。そして、「今日、ずっとこの授賞式はじまってから自分が曖昧な気持ちでいることがすごく嫌でずっとモヤモヤしていたんですが、こうやってすばらしい賞をいただくことができて。必ず自分の中で決着をつけて、きちんとまた映画の時間に携われるような環境に自分自身を整えて、また映画の世界に戻ってきたいと思いました」と決意を新たにし、「本当にありがとうございます」と結んだ。
2019年03月01日役所広司が『孤狼の血』で、第42回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した。第41回では『三度目の殺人』で最優秀助演男優賞を受賞しており、2年連続での名誉ある受賞に、名優は「今日は本当に素晴らしい賞をいただいて、びっくりしました」と謙虚に目を丸くしていた。主演男優賞では、『散り椿』の岡田准一、『万引き家族』のリリー・フランキーなど賞レース常連の俳優陣に加え、『終わった人』でいぶし銀の魅力を見せた舘ひろし、さらには2018年の邦画界のビッグトピックスとなった『カメラを止めるな!』で、何があってもカメラを回し続ける監督を熱演した濱津隆之が優秀賞を受賞。最優秀のブロンズは、役所さんの手に渡った。『孤狼の血』では、やくざを手なずけ、弱みを握って警察官を脅す型破りな刑事・大上となった役所さん。大上のことを「汚れた世の中のゆがみの象徴」と捉えた役所さんは、ダーティな捜査をしながらも、自分の正義感に突き動かされて行動する男を体現。呉弁を駆使し見事なアウトローを誕生させ、高い熱量で物語を完璧にリードした。開口一番、「いやあ、本当に意外でした」と最優秀主演男優賞の受賞について漏らした役所さん。「岸部一徳さんが『死の棘』で最優秀主演男優賞をとられたときに“こんなことってあるんだな”とおっしゃったのを、会場で聞いていてすごく感動した記憶があるんです。僕も最優秀主演男優賞は2年連続でいただいて以来、ずっともらっていなかったですけど本当に最優秀は難しいことだろうなって…」と第21回の『うなぎ』以来20年ぶりの受賞に感慨深げ。この日、最優秀助演男優賞を受賞し、息の合った松坂桃李とのコンビについて、役所さんは「素晴らしい男優さん。今日は主演男優賞と助演男優賞をかえっこしたいくらいです」と手放しで賞賛。うれしそうに役所さんを眺めた松坂さんは、「本当に、この役は同年代には渡したくないくらい、役所さんと一緒に過ごせていただけた時間だったので、宝物のようでした」と、つもる思いを返していた。(cinamacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、優秀主演男優賞を受賞したアイドルグループ・V6の岡田准一が登場した。映画『散り椿』の演技が評価を受けた岡田が、司会の西田敏行から「日本で一番立ち回りのうまい俳優」と褒められる。「殺陣のシーンも多重カメラで1回なんですよね」と撮影方法を明かす。「リハーサルをやってる時から、大作さんの『俺はここからしか撮らないぞ』という、大作さんのプレッシャーの中で、西島さんとたちと一緒にどうやって作っていくのかと」と撮影時の苦労を語った。また岡田は「現場でも大作さんの愛を感じながら、家族のように。スタッフがみんなで『祭りだよね』『大作さんのチームはもうお祭りだから』と、ワイワイ進んでいく感じがすごく楽しかったです」と振り返る。いい感じに話を振られた木村監督だったが、「岡田さんが今日(最優秀主演男優賞を)獲っていただかないと、この後、監督賞も作品賞もないんだよね!」と本音を爆発させ、岡田は苦笑。「主演女優賞は黒木華さんが出るんだけど、違う映画なんだよ! 本当にいたたまれないの、ここに! なんとか准ちゃんに頑張ってもらって! そんなこと言ってもう決まってるんだけど!」と自由な発言で、周囲を笑わせていた。なお、最優秀主演男優賞は『孤狼の血』役所広司に決定した。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、優秀助演男優賞を受賞したディーン・フジオカが登場した。長瀬智也主演の映画『空飛ぶタイヤ』の演技で評価を受けたディーン。司会の西田敏行からは「非の打ち所がない、完璧だ」と絶賛され、「やめてください。いきなり穴が開いて落ちるとかじゃないですか?」と照れる。演じた役については、「バディものにも見えるかもしれないし、ライバルにも見えるかもしれないし、長瀬さんと複雑な関係で」と表し、「すごく、人間ぽいなと思いながら演じさせていただきました。こうありたいという姿と、こうなっちゃうよなというところを、リアルに心揺れ動く感。演じててすごく光栄でした」と振り返った。長瀬との共演については「すごい楽しかったですね。今回初めましてだったんですけど、音楽の話で盛り上がったり」と明かす。長瀬からは旅行プランも提示されたそうで、「普段何してるのか、という話から、『日常から飛び出す方法がある』みたいな。いろんな話を教えていただきましたね。日本の芸能界のいろんな話とか。また長瀬さんとも機会があったら、ぜひいいなと思います」と語った。
2019年03月01日女優の深田恭子が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式に出席。『空飛ぶタイヤ』で優秀助演女優賞を受賞し、TOKIO・長瀬智也との共演エピソードを語った。深田は、「男性陣がそれぞれが正義を持って戦っていて、みんなが自分のことだけを考えているわけじゃないという本当に心苦しさはありました」と胸の内を明かし、「そのがんばっている男性陣の姿がとても力強く、すてきでした」と同作の魅力を伝えた。さらに、「特に長瀬智也さん演じる旦那さんの後姿がすごく物悲しく、切なく、そして力強く」と長瀬の演じる姿を回顧。「合間は長瀬さんと子役の子と3人で仲良くお話をさせていただいて。長瀬さんと私は本当に共演回数が多くてちょっとお久しぶりだったんですけど、私の撮影期間は短かったのですが、すごく濃厚な時間を過ごさせていただきました」と感謝しながら振り返っていた。
2019年03月01日「第42回日本アカデミー賞」授賞式が3月1日(金)に開催され、最優秀助演女優賞部門で『万引き家族』の樹木希林が受賞。享年75、2018年9月15日に永眠した樹木さんについて、司会の名優・西田敏行が語り掛ける場面があった。優秀助演女優賞には樹木さんのほか、『北の桜守』の篠原涼子、『空飛ぶタイヤ』の深田恭子、『孤狼の血』の真木よう子、『万引き家族』の松岡茉優と人気女優陣がそろっていた。樹木さんの名前が告げられると、4人は一様に温かい笑みを広げ、名優をたたえ、しのんだ。日本を飛び越え、世界で話題になっている是枝裕和監督の『万引き家族』にて、樹木さんは、家族の中で唯一、定収入があった年金受給者の母・初枝を演じた。作中では、自身の入れ歯を外し、白髪を伸ばし、人が朽ちる様子を外見からも見せる演技を披露した。同賞において、一緒に司会をした経験もある西田さんは、樹木さんについて「あなたを真似たいんですが、あなたの真似はできません。唯一無二、本当に素晴らしい先輩でした。ありがとうございました」と心情を絞り出した。ブロンズ像は、樹木さんの娘である内田也哉子が受け取った。スピーチにて、内田さんは「6年前、最優秀(主演女優賞)をいただいた母が、この舞台で『これをいただくと来年司会でしょ、私、冗談抜きで全身がんなので約束できない』と口を滑らせました。何で、こんな祝いの場で言うのとクレームをつけましたが、本人は平然と『いつ死ぬかわからないから、ちゃんと断らないと先方にもご迷惑でしょう』と。なんてまっとうな心を持ったアナーキーストなんだろうと」と、樹木さんへの想いをとうとうと語った。さらに、「不思議だったのが、がんがわかって真っ先にしたのが父に会いに行き、それまでのすべてを謝りに行くことでした。残された時間がわずかだと知ったときに、関わった人たちに謝ってから逝きたい、と。自分勝手な謝罪ですが、実に母らしいなと」と思いを馳せた内田さん。「58年の役者人生において、映画作りという真剣勝負の現場で、彼女の言動がときに人を傷つけたりもしたと思います。すべての映画関係者に彼女に変わって深くお詫びを申し上げます。ひとつひとつの稀なる出会いに心より感謝申し上げます。長い間本当にお世話になりました。ありがとうございます」と御礼の言葉で締めると、会場からはこの日一番の盛大な拍手が送られていた。(cinamacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年03月01日女優の真木よう子が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式に出席。優秀助演女優賞を受賞した『孤狼の血』の撮影秘話を明かした。「かっこいい男性ばかりだったので、私もその世界に片足を突っ込んでいるような女性だったので、負けじと」の覚悟で撮影に挑んだという真木。司会の西田敏行からの「股間をぐっと掴むようなシーンもありましたけど、あれはご自身のアイデアで?」に苦笑しながらも、「違います。ちゃんと脚本に書かれていたことを忠実にやりました」と笑顔を見せた。また、「実は謝りたいことがありまして……」と切り出し、「役に入り込みすぎてて、あまりにも殺したいがゆえに、(松坂)桃李さんの役がすごく憎たらしく見えて、アドリブで蹴ってしまったんですね」と告白。「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪の思いを伝えて笑いを誘った。すると、同じく授賞式に出席していた松坂桃李は、「うれしかったです」と即答して会場は爆笑。白石和彌監督も、「普通、お芝居だと優しく蹴るんですけど、本当に(蹴りを)入れていたので見ていて最高に楽しかったです。桃李くん、苦しそうな顔してましたね」と撮影を懐かしんでいた。
2019年03月01日昨年9月に亡くなった女優・樹木希林さんが1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式で最優秀助演女優賞を受賞(『万引き家族』)。樹木さんの娘で、女優でエッセイストの内田也哉子がブロンズを受け取った。也哉子は、「生前母がよく口にしていた『時が来たら誇りを持って脇にどけ』。文字通り今日をもってできると思います」と実感。「最初の乳がんが見つかってから再発を繰り返しながらも彼女は13年という日々を愛おしく、まるで病気に感謝しているようにも見えました」と在りし日の姿を偲んだ。また、也哉子にとって「ちょっと不思議」だったのは、「がんが分かって真っ先にしたことは、父に会いに行き、それまでのすべてのことを謝りに行くということ」。それは、樹木さんの「残された時間がわずかだと知った時に、自分と関わった人たちに謝ってから生きたい」という思いから。也哉子にとっては「実に自分勝手な謝罪」とも感じたが、「実に母らしい」と懐かしむ。そして、「最後に58年の役者人生において、映画作りという真剣勝負の現場で彼女の言動が時に人を傷つけたりもしたと思います。この場をお借りして、すべての映画関係者に彼女に代わって深くお詫び申し上げます」とその思いを代弁。「そして、それらの一つ一つの稀なる出会いに心より感謝申し上げます。本当に長い間、お世話になりました。ありがとうございます」と最後は感謝の言葉で締めくくっていた。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞で、伊藤健太郎、中川大志、成田凌、吉沢亮、上白石萌歌、趣里、平手友梨奈、芳根京子が新人俳優賞を受賞し、3月1日(金)に行われた授賞式に臨んだ。受賞の第一報を受けたときのことを聞かれ、伊藤さんは「ちょっとパニックでわからなかったんですけど、とにかく“超やべえ!”と思いました(笑)」とフレッシュに、温かい笑いを振りまいた。もともとモデルとして活躍していた伊藤さんは、2014年にドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」で俳優デビューを飾った。『俺物語!!』や『ミュージアム』で注目を浴びながら、2017年『デメキン』で映画初主演を果たす。翌2018年からは、さらに頭角を現し、『ルームロンダリング』、『ういらぶ。』など立て続けに出演、ドラマ「今日から俺は!!」でコミカルながら硬派なツッパリを魅力的に演じ、中高生を中心に絶大なる支持を集めた。受賞対象作『コーヒーが冷めないうちに』では、唯一の映画オリジナルキャラクターを担当。過去に戻る不思議な喫茶店の女主人に、まっすぐな想いを寄せる大学生を等身大で演じた。そんな伊藤さんと『覚悟はいいかそこの女子。』で共演を果たした中川さんは同作と『坂道のアポロン』で受賞。『坂道のアポロン』では、ジャズドラムを叩く日米ハーフの高校生・千太郎演じるために10か月のハードなドラム練習を積み、原作者・小玉ユキも大絶賛のキャラクターを果せた。ブロンズ像を手にした中川さんは、「自分にとって憧れの場所だったので、この景色を見て、この先も映画作りの世界に携わり続けたいと改めて強く思いました」と、心の内を明かす。「MEN’S NON-NO」の人気モデルでありながら、『スマホを落としただけなのに』から『ビブリア古書堂の事件手帖』まで振り幅の広さを見せつけた成田凌は受賞を受け、「映画の現場に未熟さを感じるんですけどこのよなしょうをいただけてありがたくほっとしたのが正直な気持ちです」と安どの表情で語った。また、芳根さんは、これまでの明るくピュアな印象を覆す、欲と嫉妬にかられるダークな役柄で圧倒した『累-かさね-』と、初の時代劇に挑戦した『散り椿』という力作においての受賞。両作品において、「どちらも自分では逃げたくなるような高い壁だなと感じておりました」と芳根さんはふり返りながら、「あのとき真っすぐ、真正面からぶつからせてもらえたので、ここに立てていると思うと、これからもいろいろな人生に挑戦したいです」と意気込む。さらに、目標の女優を「篠原涼子さんです。大好きです」と、会場にいる篠原さんに向かって告げると、篠原さんは、「芳根ちゃんは、謙虚で明るくて現場を和ませてくれるキラキラしている存在。これからもエネルギーをたくさんいただきたいと思います」とチャーミングに視線を絡ませ合っていた。(cinamacafe.net)■関連作品:坂道のアポロン 2018年3月10日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018 小玉ユキ・小学館/映画『坂道のアポロン』製作委員会リバーズ・エッジ 2018年2月16日より全国東宝系にて公開© 2018映画「リバーズ・エッジ」製作委員会累-かさね- 2018年9月7日より全国東宝系にて公開ⓒ 2018映画「累」製作委員会 ⓒ 松浦だるま/講談社響 -HIBIKI- 2018年9月14日より全国東宝系にて公開Ⓒ2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会Ⓒ柳本光晴/小学館コーヒーが冷めないうちに 2018年9月21日より全国東宝系にて公開©2018 映画「コーヒーが冷めないうちに」製作委員会散り椿 2018年9月28日より全国東宝系にて公開Ⓒ2018「散り椿」製作委員会覚悟はいいかそこの女子。 2018年10月12日より全国にて公開©椎葉ナナ/集英社©2018映画「覚悟はいいかそこの女子。」製作委員会
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、俳優の中川大志が新人俳優賞に輝いた。映画『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子』の演技が評価された中川。「この場所は自分にとっては憧れの場所だったので、この景色を見て、この先も映画作りの世界に携わり続けたいなと改めて強く感じました」と熱弁する。「いつかお仕事ご一緒したい先輩の皆さんがいっぱいいますので、監督、プロデューサーのみなさんはもし僕のことを思い出していただければ、オーディションに読んでください!」とアピールした。また、「母親とは、いつぶりかわらかないんですけど、すごく久しぶりにハグをしました。恥ずかしかったですけど、両親も喜んでくれて、良かったです」と明かす。「今日も来てるんですけど、本当に、両親の支えがなければやってこれなかったと思うので、感謝しています」と喜びを表した。一方成田は「映画の現場に行くたびに自分の未熟さを痛いほど感じるんですけど、このような賞をいただけて、ありがたく、正直ホッとしたというのが正直な気持ちです」と真摯に語る。「またこの場に帰ってきたいので、帰ってこられる時がきたら、自信を持って立っていられるようになりたいと思います」と心境を明かし、今度は「司会やりたいですね」と野心を見せた。しかし、司会の西田敏行は「アメリカのオスカーは、司会者がいなかったんだよね。多分来年、司会者がいなくなるんじゃないかな」と予想し、会場の笑いを誘っていた。
2019年03月01日欅坂46の平手友梨奈が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第42回日本アカデミー賞の授賞式に出席。『響 -HIBIKI-』で新人俳優賞を受賞した心境を語った。壇上でマイクを握った平手は、「初めまして、平手友梨奈です」とまずは自己紹介。「お芝居に対して、自分に嘘をついているんじゃないかと、いろいろ疑問を持ったりしたんですけど」と打ち明け、「そんなことはなく、自然体でいられたのがすごくうれしかったです。これを機にチームのみなさんと、今まで私に関わって来てくださったみなさんに感謝したいと思います。ありがとうございました」と感謝する。司会の西田敏行は、「あなたのお芝居が好きなんですよ」と女優としての平手の才能に惚れ込んだ様子で、「あまり表情は変わりませんが、心の中では青白い炎が動いていて。ものすごい燃焼度を感じました」とその魅力を表現。「表情を変えず、屋上から落ちちゃいましたね。ものすごい表情になるはずなんですよ」と褒めた。平手は「ありがとうございます」と謝意を示しつつ、「全然むしろ楽しくて。もっと高いところからでも大丈夫なんじゃないかと思いました」と客観視。映画初出演にして初主演を飾った同作について、「初めての現場だったんですけど、すごくみなさんに出会えてよかったと現場でした。すごく良い体験をさせていただいたと思っています」と貴重な機会となったことを伝えていた。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、俳優の吉沢亮が新人俳優賞に輝いた。プレゼンターである、昨年の最優秀主演男優賞受賞者・菅田将暉は「よく知ってるやつも何人かそこにいるので、ちょっと照れくさいですけど、やっぱり同世代の方とこういう晴れやかな場所で出会えるのは嬉しいですね。これからも面白いもの作っていきたいなって、すごく僕も刺激を受けました」と受賞者たちにエールを送る。映画『リバーズ・エッジ』での演技が評価を受けた吉沢は、同作で「ベルリン国際映画祭に行かせていただいたりとか、日本の映画祭にいくつか呼んでいただいたりして、改めて映画を愛する方々の前でお話させていただいた」と振り返る。「みなさんの熱を感じる瞬間がすごく多くて、改めて映画ってすごくエネルギーを持っている素敵なものだなと感じることが多い、去年と今年でした」と、感慨深い様子を見せた。同世代の共演者が多かったという同作だが、「ドロドロした雰囲気なんですけど、役者同士はいたってフレッシュ。みんな仲の良い感じで、終わったあとにごはんを食べたりとか、仲良くやってました」と語る。司会の蒼井優から「映画界を盛り上げていこういう話は?」と尋ねられると、「そこまで熱い話はなかなか恥ずかしくてできないですけど、みんな熱いものはすごく持っていて、作品にかける思いも熱かったです」と、照れていた。
2019年03月01日『孤狼の血』の松坂桃李が、第42回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞。本年度の賞レースを席巻してきた松坂さんの受賞ともあって、発表の瞬間、会場からは大きな歓声が上がった。松坂さんは、ときにこみあげる熱いものを抑えながら、「すごく…うれしい!!」と何度もブロンズ像や、目前にいる『孤狼の血』チームを見つめ、感謝を訴えていた。助演男優賞には、『北の桜守』で受賞したベテラン俳優・岸部一徳のほか、『空飛ぶタイヤ』のディーン・フジオカ、『散り椿』の西島秀俊、『検察側の罪人』の二宮和也と層の厚い演技派が顔をそろえていた。『彼女がその名を知らない鳥たち』以来、間を空けず組んだ白石和彌監督による映画『孤狼の血』で、役所広司演じる破天荒なベテラン刑事・大上と対立しながらも、影響を受け、やがて師弟関係のような絆を結ぶエリート新人刑事・日岡となった松坂さん。固定概念を何度も大上に崩され、もがき、苦しみながらも成長する姿を、説得力を持って体現。物語後半では、血相を変え汗や涙でにじむ日岡の様相となり、それは同時に松坂さんの新たな引き出しを見せつけられるかのようで、俳優としての魅力が全開となった。広瀬すずから松坂さんの名前が告げられると、松坂さんの隣に座る役所さんがガッツポーズ!その後、白石監督、役所さんと固い握手を交わし、信じられないような面持ちでステージにあがり、満面の笑みでブロンズを受け取った松坂さん。「いやあ…」とブロンズ像を見つめ、「すごいうれしい」と小声でつぶやいた。「僕にとっては財産のような、そんな作品になりました!この受賞を皆さんで一緒にわかちあいたいと思います」と深々と礼をしていた。(cinamacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、優秀助演男優賞を受賞したアイドルグループ・嵐の二宮和也が登場した。木村拓哉とともに出演した映画『検察側の罪人』での演技で評価を受けた二宮は、2017年に主演した映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』で共演した西島秀俊の手を取り、振ろうとしながら登場。さらに、逆に西島から手を取られ、されるがままにブンブンと振り歓声を浴びる。司会の西田敏行から「ここで、嵐が終わるということは……」と話しかけられると、「嵐は終わらないですから! お休みするだけですから!」としっかり否定した。同作では、二宮が酒向芳を追い詰める取り調べのシーンでは「ここだけの話、原田監督がすごく怖いんですよ。すぐ怒るんですよ。僕の映画でやらせていただいた姿は、監督そのものです」とニヤリ。「監督から『いつもの俺みたいにやればいいんだよ』と言いていただいたので、気負うことなくやらせていただいた」と振り返った。先輩の木村については「現場に気を使ってくださる方で、取り調べのシーンって、僕のキャラクターでは重要なシーンの一つだったので、前日とかに『いつも通りやれば大丈夫だから』とメールをくださって」と感謝する。「当日も『好きなようにやってくれ』というメールをいただいて、自分のスケジュールだけじゃなく、全役者のスケジュールを把握している」と先輩の大きさについて語った。さらに西田が「でも内心、俺より前に出るんじゃねえよなんて……」と木村の心情についてジョークを飛ばすと、二宮は「どうもありがとうございました!」と話を切り、絶妙なタイミングに笑いが起こっていた。
2019年03月01日第42回日本アカデミー賞の授賞式が1日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、俳優の松坂桃李が最優秀助演男優賞に輝いた。映画『孤狼の血』での演技が評価を受けた松坂。受賞スピーチでは「本当にすごく、嬉しいです。何を言えばいいんでしょうか」と感極まった様子を見せる。「本当に、(監督の)白石(和彌)さんと今回2作目なんですけど、20代の半ばくらいからちょっと違う色の作品に挑戦していきたいとマネージャーさんに相談しているときに、白石さんの『凶悪』を見て、ぜひ『白石監督の作品で出たい』と言っていたんです」と振り返った。最初に白石監督作品に出演したのは、司会の蒼井優が主演を務めた2017年の『彼女がその名を知らない鳥たち』。「とんでもないゲスな役で、『本当に僕でいいんですか』とお尋ねしたんですけど、『お願いします』ということで、全くやったことのない役をやらせていただいて、すごく刺激になって」と語る。さらに「短いスパンで『孤狼の血』という作品に呼んでくださって、役所(広司)さんと再会させていただいて、僕にとって財産のような作品になりました」と喜ぶ。「ええ〜、いや、本当に嬉しいです」と言葉を詰まらせる松坂は、「うまくまとまらないですね」と瞳を潤ませながらも「この受賞を皆さんで一緒に分かち合いたいと思います。本当にありがとうございました」と感謝した。
2019年03月01日第91回アカデミー賞で作品賞、脚本賞、助演男優賞に輝いた映画『グリーンブック』が公開されている。監督と脚本を務めたピーター・ファレリーは、弟のボビーと『ジム・キャリーはMr.ダマー』や『メリーに首ったけ』など数々の強烈なコメディ映画を手がけてきたが、彼らが過去の作品に込めたメッセージや誠実さ、そして照れ屋な部分は本作にもしっかりと引き継がれている。本作は人種差別の問題を描く感動作なのか? 確かに。でもこの映画は“それだけ”ではない。本作の奥底にあるメッセージについてファレリー監督に話を聞いた。本作は、『ゴッドファーザー』や『レイジング・ブル』でも顔を見せている俳優トニー・“リップ”・バレロンガの実話を基にした作品だ。1960年代、ナイトクラブの用心棒をしていたトニーは店が改装のために閉店し、金に困って黒人ピアニストのドクター・ドナルド・シャーリーの演奏旅行の運転手をすることに。しかし、当時の南部は黒人差別が色濃い地域で、ガサツなトニーと物静かなドクターは正反対の性格だった。彼らは同じ車に乗り込み、黒人が南部を旅行する時のためのガイド“グリーンブック”を片手に旅に出る。トニー・リップの息子ニックと脚本を書くことになったブライアン・ヘイズ・カリーから企画を聞いたファレリー監督は、自らプロジェクトへの参加を願い出たという。「思い返せば、『…Mr.ダマー』も『メリーに首ったけ』もそうだけど僕の映画にはロードムービーが多いんだ。自分でも何度も車でアメリカを横断してるんだよ」。ところが本作は通常のロードムービーのように主人公が訪れる場所でムダに事件が起こったりはしない。「そうだね。この映画は“彼らがどこに行くか?”ではなく“彼らがどこにいるのか?”が大事な物語なんだ。もし、この物語がアパートで展開していたら、どちらかが部屋を出ていってしまうこともあっただろう。でも、トニーとドクターは移動する車の中にいる。彼らは外に出ることはできないし、イヤだろうが話をしたり、一緒にラジオから流れてくる音楽を聴くしかない。だからこそ彼らの気持ちは“動く”わけだ。もし、彼らが車で旅をしなければ、仲良くなることはなかっただろうね」監督が語る通り、トニーとドクターは正反対のキャラクターだ。イタリア系の家庭に生まれ、大家族に囲まれて暮らし、問題が起こったら腕っぷしか口八丁で切り抜けるトニーと、ジャマイカ移民の両親から生まれ、カーネギーホールの上階の高級マンションでひとりで暮らし、いつなんどきも冷徹で毅然とした態度で接するドクターが仲良くなるのは簡単ではなさそうだ。映画の前半、ふたりの間には険悪なムードが漂うが、観客がなぜか笑ってしまうだろう。「この映画の笑いは、ふたりがお互いを理解できなかったり、相手の視点に驚くことから生まれる笑いなんだよ。だから、僕はこれまでの映画みたいなジョークを入れないで脚本を書こうと最初から決めていた。この映画にユーモアがあるとすれば、キャラクターから自然に立ち上がってくるものでなければならないと思ったからね」自動車旅行という“逃げ場のない”状況で、トニーとドクターは過酷な旅を続ける。しかし、ふたりは決して旅を降りようとしない。トニーは旅先で会った友人から運転手よりも高額なギャラの仕事を持ちかけられるがそれをハネのけ、ドクターは都市部に行けば芸術家として扱ってもらえるのにあえて差別が残る南部での演奏旅行を強行する。なぜか? ポイントはふたりが劇中で繰り返し口にする“契約”というフレーズだ。契約があるから運転手を続ける、契約があるから演奏を続ける。しかし、この映画における“契約”は通常使う冷たいフレーズではない。それはキャラクターの行動の指針であり、正反対の性格の男たちが一緒にいる“照れ隠し”のフレーズでもあるのだ。「そうなんだよ! この映画における“契約”は最初、仕事のため、金のためのものだ。でも、僕はこの映画で描かれる契約の究極的な意味は“自分自身との契約”、つまり今よりも良い自分でいるための契約だと思う。だからトニーは友人から高いギャラの仕事を持ちかけられても、ドクターとの契約を守る。それは“ドクターを旅に連れていく”と決めた自分自身との契約だからなんだ。トニーは自分の言葉に忠実に行動するし、裏切らない。そうして、ふたりの友情が深まっていくんだ」『グリーンブック』は、1960年代のアメリカを舞台にしており人種の問題が描かれている。しかし、その奥底にあるのは、どんな立派に生まれようが、激烈におバカに生まれようが同じようにギャグのネタにし、同じように尊くて愛らしい存在として描いてきたファレリー監督の視点だ。運転手もピアニストも、イタリア系もアフリカ系も等しく面倒で、等しくやっかいで、等しく愛すべき人間だ。「この映画は僕の過去の作品と共通する部分が多いと思う。確かに『グリーンブック』にはシリアスな要素があるけど、作品の“ハート”の部分は過去の映画と似ている。だから、作品へのアプローチの仕方もまったく変わらなかった。この映画に関する取材を受けていると繰り返し“タイプの違う映画だから大変だったのでは?”って質問されるんだけど、この映画が他の作品より大変だとか簡単だとかいうことはなかったよ」強烈な下ネタやギャグはないが、本作はファレリー監督の多くの過去作と同様、面倒くさくも愛らしいオッサンたちのドラマが描かれ、そこには“照れ隠し”テンコ盛りの状態で人間の優しさや誠実さが描かれている。「僕は“人間”というものが好きなんだと思う。どんな人であっても僕は好きなんだよ。だから妻と外出しても、そこにいる人にどんどん話しかけて彼らの人生だったり、人柄を聞き出してしまうことがあるんだ(笑)。僕は、どんな人間もその奥深いところで“品格”を持っていると思う。それを映画で描きたい気持ちがあるのかもしれないね。だから、この映画を観て、自分とは少し違う人に会ったり話をしたりすることを怖がらずにオープンな気持ちになってもらえるとうれしいね。この映画のキャラクターたちのように、心を誠実でオープンにすれば、人はわかりあうことができると思うんだ」『グリーンブック』公開中
2019年03月01日2018年公開の映画興行収入1位となっている話題の映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、2019年2月25日(月)発表のアカデミー賞で4冠を獲得しました。それに伴い、全国の劇場では続々と応援上映を開催。作品に没入する、新しい映画体験をしてみませんか。映画『ボヘミアン・ラプソディ』とは?出典:PRTIMES(映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、アメリカの伝説的ロックバンド「Queen(クイーン)」のボーカル「フレディ・マーキュリー」の伝記を描いた作品です。2018年11月の公開以来、7週間で累計観客動員数400万人、興行収入55億円を突破。世代を超えて支持を受け、現在も観客動員数を伸ばし続けています。「ライヴ・エイド」の再現シーンが話題に!出典:PRTIMES(「Queen」の圧巻のパフォーマンスが伝説となっているチャリティーコンサート「ライヴ・エイド」のライブシーンを、劇中で完全再現。バンドのパフォーマンスはもちろん、アンプやペダル、ペプシのカップ、タバコの吸い殻や灰皿まで“完璧に再現”されていることで話題となっています。『ボヘミアン・ラプソディ』がアカデミー賞最多4冠!出典:PRTIMES(映画界最大の祭典、アカデミー賞の発表・授賞式が2019年2月25日(日本時間)に、アメリカで開催されました。『ボヘミアン・ラプソディ』は作品賞を逃したものの、「主演男優賞(ラミ・マレックさん)・音響編集賞・録音賞・編集賞」の最多4冠を達成。ノミネートされた5部門のうち、4部門を制覇しました。胸熱!『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映を開催出典:PRTIMES(『ボヘミアン・ラプソディ』のアカデミー賞4冠を記念して、全国の一部映画館にて応援上映を展開。拍手・手拍子・発声・コスプレが自由な環境で、劇場内が一体となってライブさながらの盛りあがりを見せています。応援上映を開催している劇場をいますぐチェック!応援上映を体験したQueenファンがSNSでコメント『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映に実際に訪れた方が、会場の盛り上がりを報告するツイートを投稿し、ツイッターも大盛り上がり。『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映は、何度も足を運ぶリピーターも多いのだそうです。“ボヘミアンラプソディ、応援上映というものに初めて行ったけどライブ会場にいるような感覚になって思った以上に入り込めて最高だったーリピートしてる人が多いのも分かる応援上映でもう一度見たい☺︎”出典:“人生初の応援上映で何をすればいいのか全然分からなかったけど 会場の皆とズンズンチャしたりエーオ!!したりするのは死ぬほど楽しかったです #ボヘミアン・ラプソディ #応援上映”出典:“昨日は、成田HUMAXシネマズで行われた、ボヘミアン・ラプソディIMAX応援上映に行って来ました!!ライブシーンではスタンディングOKということで、とっても盛り上がりました!!何度観てもやっぱり涙が出てきてしまって、涙を拭いながら頂いたサイリウムを振り回して応援しました(笑)。”出典:『ボヘミアン・ラプソディ』でQueenを身近に感じて出典:PRTIMES(『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映は、「Queen」を知らない世代でも身近に感じられる、ファンにとってはたまらないイベントになるはず。ぜひ熱気に包まれた劇場で「Queen」の魅力を再発見してみてくださいね。©2018 Twentieth Century Fox Film.
2019年03月01日『パシフィック・リム』『キング・アーサー』の人気スター、チャーリー・ハナムと大ヒット中の『ボヘミアン・ラプソディ』で本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックの最旬スターがタッグを組んだ『パピヨン』の公開日が、6月21日(金)に決定。併せて、日本版ビジュアルがお披露目された。本作は、作家アンリ・シャリエールの壮絶な実体験を基にした終身刑囚“パピヨン”の13年に及ぶ命をかけた脱獄劇。この世界的なベストセラー自伝小説は1973年、『猿の惑星』などの名匠フランクリン・J・シャフナー監督と、ハリウッドの異端児と呼ばれた脚本家ダルトン・トランボのタッグにより映画化され、パピヨン役スティーヴ・マックイーンの鬼気迫る熱演と、ダスティン・ホフマン演じる偽札作りの天才ドガとの熱い友情は多くの人々の共感と感動を呼び大ヒットを記録した。■「ブラザー、やり抜こう!」名コンビ誕生はチャーリー・ハナムの口説きから今回、公開になったメインビジュアルは、そんなパピヨンとドガが並んだ1973年版のポスターにオマージュを捧げつつ、よりスタイリッシュにアップデート。パピヨンを演じたチャーリー・ハナムは『パシフィック・リム』続編のオファーを断り、本作を優先させたという。「僕は(本作の)マイケル・ノアー監督の大ファンで、ずっと一緒に仕事をする機会を熱望していた。それに、『パピヨン』は僕の青春時代にとって、非常に重要な作品だったんだ」と語る。製作陣にとってもチャーリーは、より原作のキャラクターに近い若い“パピヨン”像だったという。また、ドガ役には当初からラミ・マレックが候補のトップに挙がっていたが、彼の多忙なスケジュールのため、一時は出演が危ぶまれたという。チャーリーは「僕にとってラミ以外の選択肢はなかった。彼がドガを演じるというアイデアに固執するようになり、いよいよラミの出演が不可能な状況になりそうになった時、彼に電話をかけ、『ブラザー、やり抜こう!この映画を俺たちで実現させるんだ!』と言ったんだ。その時、僕らはお互いをよく知らなかったし、彼にとってはある種のプレッシャーだったと思う。でも、ありがたいことにラミは僕を受け入れてくれたんだ」と明かしている。■ラミ・マレック、「この物語のリメイクは非常に刺激的になる」ラミにとっても73年のオリジナル映画は思い出深い作品だった。「『パピヨン』は僕に強い影響を与えた作品だったので、この物語のリメイクは非常に刺激的になると感じたんだ。新たな解釈をするには、十分な時が経っている。僕はホフマンの解釈するルイ・ドガが好きだ。そして僕は、このキャラクターをもう少し尖らせ、脆さを抑えた。ドガを演じることは本当に楽しいことだった」とふり返っている。そんなふたりに、ノアー監督は「彼らはお互いの素晴らしさを引き出しあった。それが今回の映画化において、私が最も誇りに思うことの一つです」と息の合った“脱獄コンビ”ぶりを語っている。なお、本作の公開に先駆け、日本では長らく絶版だった原作本が河出書房新社より4月に文庫本で復刊予定。絶望の淵に追いやられても、決して自由と希望を諦めない男たちの姿に、今度は胸を熱くすることになりそうだ。『パピヨン』は6月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パピヨン(2018) 2019年6月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開予定© 2017 Papillon Movie Finance LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2019年02月28日