1980年代のイギリスを舞台に、HIV/エイズに翻弄されるゲイの若者たちを描いたドラマ「IT’S A SIN哀しみの天使たち」がAmazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて独占初配信開始。これを記念し、主演を務めた「Years & Years」のオリー・アレクサンダーが作品の見どころを語ったインタビュー映像が到着した。主人公であるリッチー役を演じたオリーは、自身の役どころについて「人生を謳歌しており、夢は役者になることと常に大きな夢を描いている人物です。この作品で描かれるのは自分が何者かを模索する若者たち」と、本作のテーマ性とあわせて語り、物語の重要なポイントについては「僕自身がゲイとして初めて知る歴史が描かれています。脚本を読んだ時、主人公たちの恐怖や困惑、個性を模索する姿に共感できました。エイズ危機が何百万もの人たちに与えた衝撃は痛みを伴うけど、忘れてはいけないんです」と深い共感を示した。さらに、本作で描かれているHIVについて「今でもHIVについて誤解が多い」と言う。「当時の人々は完全に混乱していて、理由も分からずに姿を消したり亡くなった人たちがいました。同性愛への嫌悪感や偏見によって、恐怖心が政府のトップからメディアにまで広がりました。そんなに昔の出来事ではないのが本当に衝撃的」と当時の混乱とあわせて言及。「少なくとも英国に関して言えるのは、長い闘いの末にLGBの人たちの権利は守られています。トランスジェンダーはいまだに守られていない。一方でクィアについてはメディアによって認知度が高まってはいる。だけどまだ世界的に見ると、ただ自分として生きているだけで、差別や迫害され苦しんでいる人たちが多くいます」と現在の課題についても触れた。そしてドラマの製作現場については、「限られた時間で協力し合ってすばらしいドラマを作っています。その中に僕がいるなんて信じられません」と語っている。本作の製作総指揮・脚本はイギリスの人気長寿ドラマ「ドクター・フー」でシーズン初期から脚本・製作総指揮を務め、ヒュー・グラント&ベン・ウィショー出演の傑作「英国スキャンダル ~セックスと陰謀のソープ事件」でエミー賞にノミネートされた名匠ラッセル・T・デイヴィス。これまでに「Queer as Folk」(原題/1999)、「Cucumber」(原題/2015)など多くの作品で同性愛を描いてきた彼が、80年代のロンドンでは謎の病だったHIV/エイズを通じて、ゲイの若者たちが偏見、恐れ、不安、死に共に立ち向かう姿を描いた。デイヴィス自身は1981年当時18歳で、日に日にエイズの恐怖が身近に迫って来る恐怖を感じたという実体験をベースにリサーチを重ねたことで生まれた、真に迫った内容になっている。<配信および放送情報> 海外ドラマ 「IT’S A SIN哀しみの天使たち」(全5話)【配信】Amazon Prime Video「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」<字幕版> 8月17日(火)より配信開始8月17日(火)より第1話を期間限定無料配信【放送】BS10 スターチャンネル<STAR1 字幕版>9月15日(水)より毎週水曜23時~ほか、9月12日(日)20時~第1話先行無料放送(text:cinemacafe.net)
2021年08月18日ルイ・ヴィトンはこのたび、U2のボノと国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーが発起人となり、エイズ対策に取組むために2006年に設立された非営利団体(RED)とのコラボレーションアイテム第2弾を発表いたしました。「Louis Vuitton I (RED) トレイナー」の販売を通じて(RED)の活動を支援できることを誇らしく思います。本製品を1点ご購入いただくごとに、200ドルが、(RED)の活動を支援するために、「グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)」に寄付されます。「LVトレイナー」は、ヴァージル・アブローがルイ・ヴィトン メンズ アーティスティック・ディレクターとして初めて手掛けた2019春夏ショーで登場して以来、現在にいたるまでルイ・ヴィトンを象徴するスニーカーとなっています。どことなく懐かしさを感じさせるシルエットに、バスケットボールシューズから着想を得たラインがアクセントとなった「Louis Vuitton I (RED) トレイナー」は、ホワイトのレザーにモノグラム・モチーフをエンボス加工でデザインし、パイピングとディテールにレッドカラーを採用。ソールには、モノグラム・フラワーをあしらいデザインのアクセントに。イタリア製の「Louis Vuitton I (RED) トレイナー」は、ルイ・ヴィトンのコードを随所に配しながら、(RED)の個性とパワフルなメッセージが感じられる革新的な1足に仕上がっています。スニーカー「Louis Vuitton I (RED) トレイナー」は、12月1日よりヨーロッパおよびアメリカでの発売を皮切りに、順次世界各地のルイ・ヴィトン ストアにて展開予定です。(日本発売未定)(RED)(R)について(RED)は、非常事態を表す色である「赤」にちなんで名付けられました。(RED)は、企業と消費者の力を結集して、人類の健康を脅かす最大の緊急事態の1つであるエイズ対策に取組むために2006年に設立されました。現在、新型コロナウイルスの蔓延によりエイズ対策の進行が遅れるという脅威の中で、(RED)は、アイコニックな国際ブランドをパートナーに迎え、(RED)という共通ブランドを掲げた製品/サービスの開発・販売を通じて「グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)」の資金集めに貢献することにより、エイズと新型コロナウイルスという2つの深刻な感染症の世界的大流行と戦っています。(RED)はこれまでに、主としてエスワティニ、ガーナ、ケニア、レソト、ルワンダ、南アフリカ、タンザニア、ザンビアにおけるHIV/エイズ対策支援のために、「グローバルファンド」への寄付金として6億5,000万ドル以上を集めてきました。この集められた寄付金は、管理費を差引かれることなく100%が現場での活動に充てられます。【お問合せ先】ルイ・ヴィトン クライアントサービス0120-00-1854#LouisVuitton企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年11月30日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が、エイズ撲滅運動をサポートする「Louis Vuitton I (RED)」パフュームド キャンドルを10月9日に発売。「Louis Vuitton I (RED)」パフュームド キャンドル(2万5,000円)© Louis Vuittonルイ・ヴィトンは、消費者の力を集結しチャリティーの大きな推進力に変えることを目的に、U2のボノと国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーが発起人となり、2006年に設立された非営利団体(RED)とパートナーシップを締結。今回発売する「Louis Vuitton I (RED)」パフュームド キャンドル(2万5,000円)の開発・販売を通じて(RED)の活動を支援。1点購入するごとに、60ドルが「グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)」に寄付される。「Louis Vuitton I (RED)」パフュームド キャンドルは、メゾンのインハウス・マスター・パフューマーであるジャック・キャヴァリエ=ベルトリュードによる調香。レッドカラーにインスピレーションを求め、最高級の天然香料を厳選し、愛や自由、温もり、清らかさという普遍的な価値が呼び覚ます感動を、嗅覚で体験するための香りを完成させた。甘さの中にペッパーの刺激を秘めたピオニーのフローラルノートが、弾むようにジューシーなラズベリーと溶け合い、このキャンドルに火を灯すことで、調和、楽観主義、感動的な喜びに満たされる。強い個性を主張しながらも、ニュアンスに富んだ香り。「Louis Vuitton I (RED)」パフュームド キャンドル(2万5,000円)© Louis Vuitton容器デザインはマーク・ニューソン。キャンドルを大胆でアイコニックなオブジェへと変身させた。ハンドメイドのユニークな形状のホワイトセラミックの容器に、メゾンの象徴的な素材であるヌメ皮のハンドルが備わり、持ち運びやすさも考慮。乳白色のワックスと、ハンドペイントで鮮やかなマットレッドにコーティングされたウィック(芯)とのコントラストが印象的。熟考の末に選ばれた、華やかで濃厚なレッドカラーが施されたメタル製リッド(上蓋)は、キャンドルの蓋としても、キャンドルの下に敷くベースとしても使用できる。また、このレッドカラーはパッケージにも用いられ、キャンドルと(RED)、そしてエイズ対策運動との繋がりを視覚的に示すアイコンにもなっている。本製品は、10月9日より、世界各地のルイ・ヴィトン ストアおよび公式サイト(louisvuitton.com)にて数量限定販売される。
2019年10月10日人生とは、出会いと別れの繰り返し。なかでも、大切な人を失う苦しみには胸を締めつけられたことがあるという人もいるはず。そこで今回ご紹介するオススメの映画は、生と死に初めて触れる少女を描いたこちらの作品……。スペインから届いた話題作『悲しみに、こんにちは』!【映画、ときどき私】 vol. 179母親を亡くし、ひとりになってしまった少女フリダ。バルセロナを離れ、カタルーニャの田舎に暮らす叔父夫婦のもとへと引っ越すこととなる。若い叔父と叔母、そしていとこのアナは、フリダを新しい家族として優しく迎えてくれるが、フリダはすべての事実を受け入れることができないまま。それは、フリダにとって “特別な夏” の始まりとなるのだった……。さまざまな困難と向き合いながらも、少女が成長していく瞬間を見事に切り取った本作。今回は、特別な思いを抱きながらこの作品を制作したこちらの方にお話を聞いてきました。それは……。カルラ・シモン監督!シモン監督にとっては、本作が長編デビュー作となりますが、アカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表に選出されたのをはじめ、ベルリン国際映画祭でも新人監督賞に輝くなど、スペインの新星として注目を集めています。そこで、自身の体験を色濃く反映している作品に込めた思いや心境について語ってもらいました。自伝的映画にした理由とは?―主人公のフリダと同じく、監督もご両親をエイズで亡くされているということですが、自分の人生を題材にしようと思った理由を教えてください。監督まず今回私が重要視していたのは、子どもが死に直面するというテーマ。そこで、自分の経験のなかで実際に私がどういうふうに感じていたのか、というところを通して伝えるのが一番いいのではないかと思ったんです。というのも、子どもというのは、私たちが思っているよりも死について理解ができるもの。ただ、感情をうまくコントロールできないところがあるだけなので、今回はそういう複雑さについても描きたいと思いました。あとは、そういうリアルな感情に加えて、スペインでエイズが蔓延していた当時の時代背景などもとらえたいという気持ちもあり、このようなストーリーにしたんです。悲劇を乗り越えられたのは周囲の支えがあってこそ―とはいえ、ご両親を亡くすというのは人生のなかでもつらい過去だと思うので、そこに向き合うことへの苦悩はなかったのでしょうか?監督映画化にあたっては、そういう思いや怖さはありませんでした。というのも、私がこの経験をしたのは6歳のとき。幸いなことに私を取り囲む環境は、必要であればいつでも話を聞いてくれるオープンなものだったので、脚本を書き始めたときにはすでにこの問題を乗り越えることができていたんです。ただ、つらかったことは、小さかったこともあり、実際の母親を覚えていないこと。だから、思い出したくても思い出せず、自分のなかに母のイメージがないというのは、悲しいことだなとは思いました。―映画の前半ではフリダの両親や病気については、説明をせずに描いていますが、そこには母親の記憶がないという監督の心境も反映されているのでしょうか?監督それよりも、私にとってはこの映画を母親の死後から始めるということのほうが大事でした。なぜなら、そこを境にフリダの新しい生活が始まっていくことを描きたかったからなんです。つまり、「喪失」という部分に重きを置くのではなく、「新しい生活への適応」という部分を見せたいと思いました。それに、子どもというのはつらいことは忘れてしまうので、母が亡くなったことよりも、そのあとのことのほうがよく覚えているんです。だから、私にとって1993年の夏というのは喪に服していた寂しい時期というよりも、新しい家族に溶け込むために努力していた前向きな意味を持つ時期だったと思っています。ちなみに、エイズという単語を出さなかったのは、子どもの視点で物語を伝えたかったので、そういう手法を取ることにしたんです。スペインが抱えていたエイズの問題とは?―スペインでは80年代半ばから90年代の初頭にかけて、ドラッグの蔓延によってHIV感染者が増加。ヨーロッパでもエイズの発症率がもっとも高い国となっていたほど、大きな問題となっていたそうですが、そういう時代の雰囲気を実際にはどのように感じていましたか?監督子どもたちの間では、エイズに対する恐怖というのはあまりなかったように思います。それに、私は両親がエイズで亡くなったことを初めて知ったのは、12歳のときで、それまではまったく知りませんでした。なぜ叔父と叔母が私に黙っていたかというと、幼い私がその事実を知ってしまったら、みんなに話してしまって、田舎中に広まってしまうと考えたからだと思います。そういう意味では、大人たちには恐怖心があったかもしれないですね。それから、フリダがケガをして血を流すシーンでは、感染を警戒して周りが過剰な反応をしていますが、あれは実体験ではありません。映画のなかでは、そういったフィクションのエピソードをいくつか入れていますが、それは観客に「フリダの両親はエイズで死んでしまったんだ」というのを少しずつ知らせるためにしていることです。―地元の方々はこの映画ではじめて監督のご両親のことを知ったそうですが、それに対して何か反響などはありましたか?監督私の知る限りでは、このことで悪いレッテルを貼ったり、問題にしているような人はいませんでした。私がその事実を知らされたときは、消化するまでに時間はかかりましたが、エイズについて詳しく知るために、叔父と叔母はお医者さんのところに私を連れて行ってくれて、理解する機会を与えてくれたんです。そのあと受け入れるまでに数か月かかりましたが、自分で納得してからは、親友や彼氏にも打ち明けていました。私も多くのことを学びましたが、このことで一番変わったのは当時の彼氏。というのも彼はドラッグに憧れるようなタイプの子だったんですけど、私の両親の話を聞いてから、突然アンチドラッグになって、「ドラッグは絶対にやめなさい!」というくらいすごく厳しい人になったりもしたんですよ(笑)。子どもたちが見せる圧巻の演技!―この作品も観客に大きな影響を与える力があると感じましたが、そんな作品の力強さを担っているのは、フリダとアナを演じた2人の子役。本当に素晴らしかったので、どのように演出したのかを教えてください。監督今回は普通の小学校でキャスティングをしたので、フリダ役のライアとアナ役のパウラは子役としてはまったく訓練を受けていない子どもたちでした。起用を決めたポイントは、キャラクターと性格が似ていること。それから、遊んでいる最中に遊びのなかに入り込んでそれを真実だと思いこんでしまうようなところがある子であること、そして2人が自然な関係性でいられることでした。それが、彼女たちを選んだ大きな理由です。それから、ライアに関しては、すごくいい子にも見えるし、すごく悪い子にも見える二面性のあるまなざしの持ち主だったので、それだけで撮りたいと思わせるところもありましたね。―自然な関係性という言葉通り、まるでドキュメンタリーを見ているかのようなリアルなやりとりが映し出されていますが、どのようにして撮影を進めていきましたか?監督正確に言ってもらう必要があるセリフに関しては、私が脚本通りのセリフを何度も繰り返して、それを聞きながら覚えてもらうようにしました。ただ、それ以外の場面では、即興性や自由を優先。できるだけ彼女たち自身の言葉で話してもらうようにしています。そんなふうに子役は脚本を読まずに撮影しましたが、脚本を読んでいる大人の俳優でも、セリフは丸暗記するのではなくて、できるだけ自分の言葉に変えて話してもらいました。そうすることで映画のなかにある自然体というものを見せたかったんです。実際、家族としての自然なふるまいができるように、キャストには2週間くらいずっと一緒にいてもらいながら、リハーサルにたっぷりと時間をかけるようにしました。自身の経験があったからこそ生まれたラストシーン―どのシーンも印象的でしたが、なかでもさまざまな思いのこもった涙をフリダが見せるラストシーンは秀逸でした。そこにはどんな思いを込めたのでしょうか?監督あのフリダの涙には、いろいろな感情が混ざり合っていると思うんですけど、まずは自分の居場所を見つけて、新しい家族に愛されていることを感じている幸せ。でも、そのいっぽうで、今後もこの生活が続いていくんだという悲しみでもあります。つまり、両親は本当に戻ってこないんだということを理解した瞬間ということです。なぜ私がこのシーンをラストに決めたかというと、実は私は母が亡くなった日に泣くことができなくて、それがずっと「泣くべきだったのではないか」という罪悪感が心に残っていたからでした。でも、大人になってから、そういうことは起こりえるのだと知り、いまではその気持ちも変わっています。ちなみに、編集の段階ではフリダが泣くバージョンと泣かないバージョの両方を試してみましたが、涙を見せるほうが彼女の感情が解放されて幸せなラストになるだろうと感じられたので、今回のようなシーンにしました。―ananwebを読んでいる女性読者たちにも響くところの多い作品だと思うので、ひとことメッセージをお願いします。監督この映画は、非常にドラマティックなストーリーのように思うかもしれませんが、日常的なストーリーとして共感していただく部分も多いと思っています。なかでも、“生きる喜び” というものを見出してくれるはずです。そして、当たり前だと思っている家族の温かさや「家族ともっと一緒にいたい」という思いをを改めて実感してもらえる作品になっているので、ぜひみなさんご覧ください。どの瞬間も忘れられない!スペインの美しい自然の景色を舞台に繰り広げられる珠玉の感動作。誰もが経験する思春期ならではの痛みは、何よりも自分を成長させてくれるはず。悲しみを乗り越えた先に待ち受ける “新しい自分” と出会ってみては?心をつかまれる予告編はこちら!作品情報『悲しみに、こんにちは』7月21日(土)より渋谷・ユーロスペース他、全国順次ロードショー!配給:太秦、ノームⓒ2015, SUMMER 1993撮影協力:スペイン大使館
2018年07月20日HIV/エイズと聞いて「死」を連想する人は近ごろでは少ないだろう。だが20数年前ならそうはいかなかった。その時代に死んでいったのは、イギリスのロックバンド クイーンのフレディ・マーキュリー、アーティストのキース・ヘリング、学者のミシェル・フーコー、俳優のジャック・ドゥミなどの著名人を含む多くの人々。社会派の映画を紹介する『GOOD CINEMA PICKS』では今回、そんな時代のエイズ問題を見て見ぬふりをする政府や、抗エイズ新薬の研究結果を出し渋る製薬会社と闘ったアクティビストたちを、ドキュメンタリーのようにリアルに、ハウスミュージックのビートを織り交ぜながら描いた映画『BPM ビート・パー・ミニット』をピックした。エイズ有効な薬が出回るようになったのは、1995, 1996年になってからだった。それまでは、HIV/エイズに対する理解が世界的になく、同性愛者に対する偏見が根強かったため「エイズ=ゲイ、薬物使用者、刑務所に服役している者、セックスワーカーの病気」と考えられており、対応が見送られてばかり。そんな状況下で生き残った者として、これ以上苦しむ人が増えないように、そして偏見をなくそうと立ち上がったのが、当事者を中心とした若者たち。ショーンが劇中でそう話していたように、もし自分が死んでしまったら遺灰をデモで蒔くような“政治的埋葬”を望む者たちも少なくなかったというくらいに、活動には命が捧げられていたのだという。なるべくワンテイクで撮り、“リアルさ”を追求した「ドキュメンタリーのように思えた」。そんな感想がこの映画に多く寄せられている。監督を務めたロバン・カンピヨ氏は、なるべく作り込みすぎない作品にしようと、ワンテイクで撮れるように指揮していたという。監督本人も、同作の舞台と同時代にACT UPに参加しており、その記憶から当事者たちを被害者として描くのではなく、“闘うアクティビスト”として描くことにこだわった。だがその一方で、当時は白人ばかりであったACT UPに、劇中では黒人を登場させるなど「包括的さ」の願いを込めた脚色がされているとも話している。(参考:VICE)また、一般的につまらないとされる「議論を交わすシーン」を、同作の重要なポイントとして幾度も入れているところが監督の挑戦といえるだろう。メンバーが過激な抗議行動に出たあと、それが正しいことだったのかを振り返って話し合ったり、デモでのアプローチの仕方を提案しあったりなど、活動の意味を再確認しながら、具体的にどう活動を進めていくべきなのかを真剣に議論している様子が見られる。▶︎オススメ記事・8作目:摂食障害、セクシュアリティ、鬱。ティーンエイジャーの友情と葛藤をパンクに描いた映画『チーム・ハリケーン』|GOOD CINEMA PICKS・7作目:偽善的な世の中に波紋を起こす。「命を奪うことを楽しむ人間」の姿を非批判的に描いた映画『サファリ』|GOOD CINEMA PICKSText by Shiori KirigayaーBe inspired!
2018年03月18日監督自身の実体験をベースに、エイズ活動家団体「ACT UP」での活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描いた『BPM(Beats Per Minute)』(原題)が、第70回カンヌ国際映画祭にて審査員特別グランプリと国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞のW受賞を果たした。本作は、第61回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞したローラン・カンテの『パリ20区、僕たちのクラス』で脚本・編集を担当し、自身の監督作『イースタン・ボーイズ』では第70回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門の最高賞を受賞したロバン・カンピヨ監督の長編第3作目。舞台は、90年代初めのフランス・パリ。エイズの感染による差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革に挑んだ実在の団体「ACT UP(アクトアップ)」の活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描く。「ACT UP」のメンバーだったという監督自身の経験が、物語のベースとなっている。明日も知れぬ命を抱える主人公の葛藤、感染者を1人でも減らしたい、友人の命を助けたいという情熱、恋人との限りある愛…。生と死、理想と現実の狭間で揺れ動きながらも、強く生きる若者たち。彼らの生き生きとした表情や行動が、力強くエモーショナルな映像と共に綴られていく。「ACT UP」とは、正式名称を「The AIDS Coalition to Unleash Power=力を解き放つためのエイズ連合」といい、1987年3月にニューヨークで発足したエイズ・アクティビストの団体。エイズ政策に感染者の声を反映させることに力を入れ、差別や不当な扱いに抗議して、政府、製薬会社などに対し、しばしばデモなどの直接行動に訴えることも。現在は全米各地やフランス、インド、ネパールなどにも作られている。現地時間5月28日夜に開催された授賞式で、審査員特別グランプリとして作品名が読み上げられた後、会場からは熱烈なスタンディングオベーションが贈られた。カンピヨ監督は感極まった様子で壇上に上がり、ひと言ひと言、噛みしめながらスピーチ。「この作品は決して1人では成し遂げられませんでした。役者、スタッフの皆さん、プロデューサー、サポーターをしてくださった方々のおかげです。この映画は、知的で力強く、物語としても、グループとしても冒険でしたが、みんなと一緒だからこそできたことです。そしてこの映画祭は、私にとって力強い感情を与えてくれました。この作品は、エイズで亡くなられた方へのオマージュであるとともに、頑張って生きている方々を勇気づけるものでもあります。勇気を持って闘い続けている人、当時命を懸けて(ACT UP)の活動を行った人を想い、この作品を作りました。本当にありがとうございました」と語った。すでに各誌で絶賛を受けており、「Variety」誌では「21世紀、世界的に、中でも特にゲイコミュニティに影を落としたヘルス危機を、アメリカ以外の視点から描いているのは稀で貴重。『フィラデルフィア』や『ダラス・バイヤーズクラブ』のような政治色の強いAIDSドラマと比べて熱が感じられる」と評し、「主人公のショーンとネイサンの優しく互いを支え合うロマンスは、それぞれの人間性の奥深い部分を見せてくれる」とコメント。また、「IndieWire」誌は「感動的なラブストーリーであると同時に、社会的活動が無関心な人々の目を覚めさせるためにいかに有効的かを証明していて、政治的にも関心も呼ぶにちがいない!」、「VANITY FAIR」誌では「パルム・ドール候補に挙げられるのも納得!AIDS患者の数が増えているにも関わらず、1980~1990年代のトラウマが薄らいでいってしまっている中、きちんと配給およびマーケティングされることを願っている」と評している。(text:cinemacafe.net)
2017年05月29日57歳という若さで死去した歌手のプリンスさんは、死の半年前にエイズが発症していると知らされていたようだ。90年代にHIVに感染していたというが、宗教上の理由から治療を受けることを拒否し、昨年ついにエイズが発症していたとみられている。エホバの証人の信者だったプリンスさんの友人たちは、ナショナル・インクワイアラー誌に「プリンスさんは調子を崩していました。医師たちは、血球数が異常に低く、体温が平温の37度よりも危険なほどに下がっていると伝えていたみたいです。彼は完全に鉄欠乏症で、とても弱っていて、たびたび方向感覚を失っていました。たまに何か食べましたが、食べても全てをもどしてしまっていました」と語っている。そんな体調が思わしくない中でもプリンスさんは周囲に「神が僕を治癒することができ、そうしてくださる」と話していたという。医師からエイズの事実を知らされた際、その宗教の信者たちはプリンスさんが薬物治療を受けるのを勧めなかったのだという。ある関係者は「プリンスさんは永遠の命を持っていると彼らから言われていましたし、信仰によって治ると信じていました」「ですが、症状がまた戻ってきて、治療を施すにはもう遅い段階でした。夏を過ぎた頃までの命と言われていましたが、彼の免疫システムはとても弱っていました」と様子を説明する。プリンスさんはエイズからくる痛みと臀部の問題のために、オピオイド系の鎮痛剤を取っていたといわれている。また、死の6日前にアトランタ公演を終えプライベートジェットで自宅へと帰る途中、鎮痛剤のパーコセットを過剰摂取し、アヘン剤を解毒する「セーブショット」を投与されていた。友人たちによると、プリンスさんは自身の死を察しており、葬儀のことも計画し始めていたともいわれている。先週検死が行われ、死の原因となる外傷や暴力を振るわれた跡はみられなかったことが確認されている。(C)BANG Media International
2016年04月29日理化学研究所(理研)と熊本大学は1月18日、エイズ(後天性免疫不全症候群)の原因ウイルスである「HIV-1」が細胞から細胞へと感染拡大する際の新たなメカニズムを解明したと発表した。同成果は、理化学研究所 統合生命医科学研究センター 粘膜システム研究グループの大野博司 グループディレクター、環境資源科学研究センター ケミカルバイオロジー研究グループの長田裕之 グループディレクターと熊本大学 エイズ学研究センター・国際先端医学研究拠点施設(鈴プロジェクト研究室)の鈴伸也 教授らの研究グループによるもので、1月15日付けの米科学誌「Journal of Immunology」に掲載された。免疫系細胞は、細胞膜が細長く伸びた細胞膜ナノチューブ(TNT:Tunneling NanoTube)を作り、離れた2つの細胞を物理的に連結して、細胞間で物質交換を素早く確実にやりとりする機能を持っているが、この性質を逆手に取り、エイズウイルスなどのウイルスやウイルスの病原タンパク質が細胞から細胞へと移動することで、感染を拡大させたり、免疫機能を抑制して病態を悪化させたりすることが知られている。HIV-1は、CD4という表面分子を持つTリンパ球(CD4+Tリンパ球)とマクロファージという2種類の免疫細胞に感染し、これらの免疫細胞の中で増殖。未感染のCD4+T細胞やマクロファージへと感染することで、免疫細胞の機能不全や減少を引き起こす。このようにHIV-1が感染拡大していく経路には、一度HIV-1が感染細胞の外に出て周囲の未感染細胞に感染する経路のほかに、TNTを介してHIV-1が感染細胞から未感染細胞に移る経路が知られていたが、そのメカニズムは明らかにされていなかった。今回の研究では、ヒト血液由来のマクロファージにHIV-1を感染させ、TNTの形成促進を観察した。この結果、ウイルスタンパク質であるNefを欠損した変異HIV-1を感染させるとTNTの形成促進は観察されなかった。一方、HIV-1をCD4+Tリンパ球に感染させても、このHIV-1によるTNTの形成促進は見られなかった。そこで同研究グループは、マクロファージには発現しているが、CD4+Tリンパ球には発現していないTNT形成因子「M-Sec」に着目。マクロファージ細胞株にNefを強制的に発現させるとTNTの形成促進が見られたが、M-Secの発現を抑制したマクロファージ細胞株では、Nefを強制的に発現させてもTNTの形成促進が見られなかったことから、NefによるTNTの形成にはM-Secが必要であることを明らかにした。同研究グループはさらに、理研の化合物バンクを用いて、6800の化合物の中から、M-SecによるTNT形成の抑制活性を指標として、TNT形成を可逆的に阻害する「NPD3064」という化合物を見いだした。この化合物を用いたTNT形成の抑制により、HIV-1の産生は約2分の1に減少したという。このメカニズムが解明されると、HIV-1の感染やそれによる病態形成の詳細がわかり、エイズの治療や発症予防に貢献すると考えられる。さらにTNTの形成阻害薬が、これまでの抗エイズ薬と異なる作用メカニズムにもとづく、新たなエイズの治療薬の開発につながる可能性があると同研究グループは説明している。
2016年01月18日世界エイズデーの12月1日、アップルはApple Store銀座、心斎橋、名古屋、福岡の4店舗でAppleロゴのカラーを"レッド"に変更した。同日アップルが販売するすべての製品、アクセサリの売上金額の一部が、世界エイズ・結核・マラリア対策基金へ寄付することがアナウンスされている。これは、例年ワールドワイドに実施されており、日本では、実店舗、オンラインストアともに、アップルが販売するすべての製品およびアクセサリの売上金額の一部が世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付される。また、銀座、心斎橋、名古屋、福岡の4店舗では、この日のみ店頭に設置されたAppleロゴのカラーがレッドに変更されている。アップルは、エイズと戦い、エイズの無い世代を作り出すための活動を続ける(RED)の活動を以前よりサポートしている。(PRODUCT)REDを運営する(RED)は、ロックバンドU2のボーカリスト・ボノと、 国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーが発起人となり、2006年1月26日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムで提唱された。(RED)には、アップルをはじめ、ファッション系から金融系まで様々な企業がパートナーとして参加しており、(PRODUCT)REDという共通のブランドの商品の開発・販売にあたっている。活動を通じて得た収益の一部は「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に寄付され、募られた基金は、エイズによって最も深刻な影響を受けている人々に教育や診療を提供するために使われる。(RED)に参加した企業からは、これまでに総額3億2,000万ドル以上、アップル単独でも1億ドル以上の資金が生み出されている。また、App Storeでは、ゲームデベロッパーであるフィンランドのSupercellと協力して「(RED)パック」を提供している。対象となるのは、「クラッシュ・オブ・クラン」「ブーム・ビーチ」「ヘイ・デイ」の3タイトルで、App内課金として購入できる。こちらは売上金額の中から収益分すべてが前述の「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」に寄付される。名パックには、ゲーム内で(RED)への支援を表明できる期間限定のデコレーションアイテムも含まれている。これらのパックは、12月5日午前1時(日本時間)まで購入できる。
2015年12月01日12月1日、世界エイズデーに合わせてApple Store実店舗のAppleロゴが赤色に変わった。本日アップルが販売する全製品の売上収益の一部は、世界エイズ・結核・マラリア対策基金」へ寄付される。この取り組みは全世界のアップルで実施しているが、ロゴの色変更は、世界100カ所の店舗、日本では、東京・銀座、大阪・心斎橋、愛知・名古屋栄、福岡・福岡天神の4店舗限定で行っている。世界エイズデーは、エイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定したもので、毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われている。アップルでは、エイズ感染者のいない世代の誕生を目指す(RED)という活動を支援している。(RED)は、ロックバンドU2のボーカリストであるボノと国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーの声掛けによって2006年に設立され、現在では、アップルを含めた、さまざまな企業が参加を表明している。各パートナー企業は、「(PRODUCT)RED」という共通ブランド製品を通して得た収益の一部を「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」に寄付する活動を行い、エイズの撲滅に努めている。これまでに、プロジェクト全体で3億2000万ドル以上、アップル単体でも1億ドル以上の資金が生み出され、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」に寄付された。集められた資金は、エイズによって最も深刻な影響を受けている人々に向けた教育や診療を提供するために使用されているそうだ。App Storeでも、(Supercell)REDキャンペーンを実施。Supercellの対象アプリ内から(Red)パックを購入すると、売上収益分がすべて寄付される。対象は、「クラッシュ・オブ・クラン」「ブーム・ピーチ」「ヘイ・デイ」の3タイトル。12月5日午前1時(日本時間)まで実施する。Appleロゴが赤色に変わるのは本日限定なので、ぜひ帰りにApple Storeに寄ってみてはいかがだろうか。なお、Apple Store店舗と言えば、フレンドリーなストアスタッフがステイしているのも魅力。どのスタッフも気軽に声を掛けてくれるので、ホリデーシーズンのプレゼントを選ぶ際にもいろいろと相談に乗ってくれそうだ。
2015年12月01日12月1日は世界エイズデー。エイズ啓発運動の一環として、毎年全国各地でAAA(アクト・アゲインスト・エイズ)の催しが行われるが、なかでも異色の存在といえるのが、今年で7回目となるAct Against AIDS 2015「浅草寄席」だ。その中心人物、小倉久寛に話を聞いた。Act Against AIDS 2015 「浅草寄席」 Vol.7 チケット情報「もう7年でしたか!」と、満面笑顔の小倉。渡辺正行、ラサール石井、小宮孝泰、山口良一らと、メンバーは初回からほぼ変わることなく続く、毎年恒例となった寄席。「毎回温かないい雰囲気でやっています。舞台やテレビでなんとなく知っている人たちが喋るわけですから、落語を知らないというお客さんも凄く楽しまれています」7年前の「浅草寄席」のスタート時を振り返ると「当時、アミューズミュージアムが出来たタイミングで、そこをいい形で利用できないかという話に。ちょうど、落語やりたい!とブームになっていた時期で(笑)、そういえば周りに落語好きな人が何人もいたな、と皆に電話してみたら、直前だったのに『その日空いてる、出る出る!』って(笑)。あの忙しい人たち全員がですよ。こりゃもう奇跡だって思いましたよ」初回以来、毎年全員が12月1日のスケジュールを空けて待っているという。出演者にとっても外せない、楽しみな一日なのだ。「落語、楽しいですよ!覚えるのが大変で、それはもうこの上ない“苦しみ”だけど(笑)。10年くらい前、初の落語で『時そば』をやった時は、うなされました。でも、当日は本当に楽しい。お客さんが僕の話を聞いて笑ってくれていると思うとね。今回やるのは『反対車』。落語で一生懸命“お芝居”します」全員が芝居、コントで長年実績を誇る笑いの達人だけに、各々の持ち味が炸裂。落語の枠を超えた独特の笑いが期待される。「落語には素敵な人情噺がいろいろありますけど、そういうのは一切やらない(笑)。皆、プロとは違ったアプローチをするだろうし、プロならやってはいけないようなことも平気でやっているかも。多分、渡辺さんはそういうことを凄くやっていると思うし(笑)、マクラも飛び抜けて面白いんですよ。僕はね、柳家小三治師匠の『船徳』が大好きで、いつか力がついたら『船徳』をやりたいと思っていて……。この寄席、ずっと続けていきたいですね」ウクレレ漫談のウクレレえいじ、ひとりコントで知られるオオタスセリ、司会には劇団スーパー・エキセントリック・シアターの良田麻美が出演。寄席らしい、賑やかな笑いに溢れたひと時となるだろう。公演は12月1日(火)、アミューズミュージアム 6F イベントスペースにて。チケットは10月25日までインターネット抽選先行プレリザーブを受付中。取材・文:加藤智子
2015年10月23日WDIは9月5日、エイズ撲滅チャリティーイベント「Freddie For A Day」を国内の「ハードロックカフェ」全6店舗で開催する。エイズで亡くなったフレディ・マーキュリーの誕生日に行われる同イベントでは、彼がボーカルを務めたイギリスのロックバンド「QUEEN」の特別編集映像を流すほか、「口髭付きチャリティカクテル」(税別500円)と数量限定の「チャリティピン」(税別1,600円)を販売。口髭付きのチャリティカクテルを注文すると、サービスとして記念撮影が行われる。また、イベント内では専用の募金ボックスで募金活動を行っており、スペシャルカクテルとチャリティピンの売り上げの一部と合わせて、エイズ撲滅のための慈善団体「Mercury Phoenix Trust」へ寄付するという。
2015年08月17日世界エイズデーの12月1日、アップルは一部のApple Store実店舗でAppleロゴの色を"レッド"に変更した。本日アップルが販売するすべての製品、アクセサリの売上金額の一部は、世界エイズ・結核・マラリア対策基金へ寄付することがアナウンスされている。これは、ワールドワイドに実施されているもので、日本では、実店舗、オンラインストアともに、アップルが販売するすべての製品およびアクセサリの売上金額の一部が世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付される。また、表参道、銀座、心斎橋では、この日のみ、店舗に設置されたAppleロゴのオブジェの色がレッドに変更されている。時差の関係で、最初に赤いAppleロゴがお披露目となったのは、オーストラリア・シドニーのApple Storeだ。Appleロゴのオブジェの色変更は本日のみなので、仕事帰りに是非立ち寄って頂きたい。Apple Store, Omotesandoでは、通年の(PRODUCT)RED製品が一箇所にまとめられ陳列されている(コーナー設置は、こちらも本日のみとのこと)。なお、Apple Store実店舗のみ、本日、製品を購入したカスタマーを対象に特製のステッカーをプレゼントしている。こちらは、全国8店舗のApple Storeで実施している。24日からスタートした「Apps for (RED)」も継続中で、App Store内の特別ページにおいて世界各国のデベロッパ、25本のアプリが紹介されている。また、App Store内では寄付を募っている。ストアを通じて集まった寄付金も、世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付される。アップルは、エイズと戦い、エイズの無い世代を作り出すための活動を続ける(RED)の活動を以前よりサポートしていた。(PRODUCT)REDを運営する(RED)は、ロックバンドU2のボーカリスト・ボノと、 国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーが発起人となり、2006年1月26日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムで提唱された。アップルをはじめ、ファッション系から金融系まで様々な企業がパートナーとして参加しており、(PRODUCT)REDという共通のブランドの商品の開発・販売にあたっている。活動を通じて得た収益の一部を「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に寄付することで、アフリカのエイズ対策プログラムが支援されるという仕組みになっている。
2014年12月01日英国のロックバンド、クイーンがエイズ撲滅キャンペーン"Share The Sound Of An Aids Free Generation"に参加し、未発表音源をiTunes Storeで販売開始した。コカ・コーラ カンパニーは(RED)と協力して、HIV母子感染の撲滅を目指して世界中の人々に呼びかける"Share The Sound Of An Aids Free Generation"キャンペーンを実施しているが、このキックオフを英国のロックバンド、クイーンが飾った。同キャンペーンでは、数々のトップアーティストが新曲などを提供し、人々が集い、分かち合い、慈善活動を行うことを奨励している。キャンペーンで得られた収益は、エイズ、結核、マラリアの撲滅のために活動するグローバルファンドに提供され、HIVの感染予防、検査、カウンセリング、治療、ケアサービスに充てられる。クイーンが提供したのは、84年のアルバム『ザ・ワークス』の収録から漏れた楽曲"Let Me in Your Heart Again"。当時メンバーの4人が残した音源に、新たにブライアン・メイとロジャー・テイラーがギターとコーラスを追加し、完成させた。ミックスはウィリアム・オービットが手がけている。iTunes Storeでは、毎週新しいアーティストがオリジナル楽曲を発表し、www.iTunes.com/REDSoundからダウンロードされた楽曲の収益金はグローバルファンドへ寄付される。楽曲ラインナップは以下の通り。「Let Me in Your Heart Again」(ウィリアム・オービット・ミックス)/クイーン feat. フレディ・マーキュリー(11月3日から1週間)「Together」/アロー・ブラック(11月10日から1週間)「Divine Sorrow」/ワイクリフ・ジョン feat. アヴィーチー(11月17日から1週間)「I Lived (RED) Remix」/ワンリパブリック(11月24日から1週間)
2014年11月06日第6回目となる「アムファー(amfAR、アメリカ エイズ研究基金)」のチャリティーオークションがイタリア・ミラノで9月に開催され、協賛の「ブルガリ(BVLGARI)」とメルセデスベンツが総額150万ユーロの寄付金を募った。ブラックタイのガラディナーは、アムファーを長きにわたってサポートしているハイディ・クラム(Heidi Klum)のMCにより幕開け。カクテルとディナーに続くチャリティーオークションには、アート作品からラグジュアリーなアイテムまでが幅広く登場し、ブルガリは2014年エミー賞授賞式で俳優のマシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)が着用した「ブルガリ・ブルガリ」のイエローゴールド製の時計を出品。5万4,000ドルで落札された時計は、マコノヒーのサイン入りポートレートと共に落札者へ贈られた。オークション後には歌手のグレース・ジョーンズ(Grace Kones)がステージに登場し、『La Vie en Rose』『Slave to the Rhythm』『Pull up to the Bumper』等のヒット曲で会場を盛り上げた。引き続き、ファッションブランド「ヴィオネ(Vionnet)」と「ル・バロン(Le Baron)」協賛のアフターパーティーも開催。チャリティーオークションにはブルガリグループCEO ジャン-クリストフ・ババン(Jean-Christophe Babin)が出席し、デザイナーのケネス・コール(Kenneth Cole)、モデルのバー・ラファエリ(Bar Refaeli)やアレッサンドラ・アンブロシオ(Alessandra Ambrosio)、カーラ・デルビューニュ(Cara Delevingne)の姉でモデルのポピー・デルヴューニュ(Poppy Delevingne)、俳優のアレクサンダー・ルドウィク(Alexander Ludwig)、歌手のベラ・ソーン(Bella Thorne)、ミッソーニ家3代目のマルゲリータ・ミッソーニ(Margherita Missoni)、モデルのジェシカ・スタム(Jessica Stam)やイザベル・グラール(Izabel Goulart)、トニー・ガーン(Toni Garrn)、女優のアシュリー・マデクウェ(Ashley Madekwe)、俳優のゲイル・ハロルド(Gale Harold)、リューク・エヴァンズ(Luke Evans)、女優のミッシェル・ライアン(Michelle Ryan)、ヴェネツィア=ピエモンテ公妃 クロチルド・クロー(Clotilde Courau)等、豪華なゲストを迎えた。
2014年10月09日京都大学は1月29日、サントリー生命科学財団、セルフリーサイエンス、横浜市立大学との共同研究により、抗エイズウイルス活性を有するヒトのタンパク質「APOBEC3G(A3G)」の酵素反応を、「NMR(核磁気共鳴)法」によってリアルタイムで追跡し、定量的に解析することに成功し、A3Gタンパク質がエイズウイルスの遺伝子を効率的に破壊する仕組みを明らかにしたと発表した。成果は、京大 エネルギー理工学研究所の片平正人教授、同・古川亜矢子 日本学術振興会特別研究員らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、1月29日付けで独科学誌「Angewandte Chemie International Edition」オンライン版に掲載された。A3Gタンパク質は、エイズウイルスの遺伝子の「シトシン」塩基を脱アミノ化して「ウラシル」塩基に変換することでウイルスの遺伝情報を破壊し、抗エイズウイルス活性を示す(画像1)。A3GはまずウイルスDNAに非特異的に結合し、その後DNA上をスライディングして標的となるシトシンに到達し、酵素反応を引き起こす。また酵素反応は、ウイルスDNA上の複数の標的シトシンにおいて同時に並行して進行する。「ミカエリス-メンテン法」などの従来の酵素反応の解析手法ではこのような複雑な系を解析することができず、A3Gタンパク質が働く仕組みは謎に包まれていた。そこで研究チームは今回、まずウイルスのモデルDNAとA3Gタンパク質を試料管に入れ、これをNMR装置にセット。そしてDNA上の複数のシトシンで同時並行に進行する塩基変換反応を、各シトシンに由来するNMRシグナルを別個に観測することで、リアルタイムでモニタリングすることに成功した(画像2)。次に、研究チームはA3GのDNAへの非特異的な結合と結合後のDNA上でのスライディングを考慮した反応モデルを構築。そして、画像2で得られた実験結果が定量的に解析された。この結果、A3Gは上流方向にスライディングしながら標的シトシンに到達した際には、下流方向にスライディングしながら到達した際より、脱アミノ化反応の酵素活性が高いことが判明したのである(画像3)。上流に近い標的シトシンほど脱アミノ化されやすいことはこれまでの観測事実として知られていたが、酵素活性がスライディングの方向に依存するという新たな知見により、このことを合理的に説明することが初めてできるようになったというわけだ。また脱アミノ化による遺伝情報の破壊がすでになされた直近の部位には、A3Gはもはやあまり作用しないことも確認された。これは、エイズウイルスのDNA上の広い範囲で効率的に遺伝情報の破壊を行うのに適した性質だと考えられるという。このようにNMRシグナルを用いたリアルタイムモニタリングによって、これまで不明であったA3Gタンパク質の動作機構が解明された形だ。A3Gタンパク質の抗エイズウイルス活性の根幹である脱アミノ化反応の動作機構が解明されたことで、A3Gを活用した抗エイズウイルス薬の創製の活性化が期待されるという。また今回開発されたNMRシグナルを用いた反応のリアルタイムモニタリングと定量解析の手法は、同時並行的に進行するほかの複雑な酵素反応や生体内カスケード反応の解析にも応用可能とした。またNMRシグナルを用いたリアルタイムモニタリング法は、バイオマスを微生物によって分解することでエネルギーや化成品などの有用物質を獲得する際にも、時々刻々変わる物質群の動態を一網打尽に解析することができ、役立つと考えられるとする。研究チームは2009年に、A3Gの立体構造の決定にも成功しており、それをA3Gの動的な側面に関する今回の知見と合わせることで、A3Gを活用した新規の抗エイズウイルス薬創製の基盤を確立していきたいと考えているという。またNMRシグナルを用いたリアルタイムモニタリング法を、バイオマスから有用物質を獲得するのに活用することへの利用も開始しており、この進展を目指すとしている。
2014年01月31日カンヌ国際映画祭で賑わう南仏で20日、アメリカのエイズ研究のチャリティ・ガラ「amfAR’s Cinema Against AIDS Gala」が開催され、映画祭に参加中のハリウッド・スターたちも協力、総額536万ユーロを集めた。エイズ研究アメリカ基金(amfAR)主催で毎年恒例のガラには、最新主演作『ロビン・フッド』が映画祭でオープニング上映されたラッセル・クロウや、出演作2本が映画祭で上映されたナオミ・ワッツ、コンペティション部門審査員を務めたベニチオ・デル・トロといった面々が出席。カンヌから車で約15分の場所にあり、ヨーロッパで最も美しいホテルともいわれる「オテル・デュ・キャップエデン・ロック」の会場には、同時期にモナコで開かれた「ワールド・ミュージック・アワード」に出演したジェニファー・ロペスと夫のマーク・アンソニーも出席した。ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムのカップルは、アカデミー賞授賞式のレッドカーペットで女優たち(シャーリーズ・セロン、マリオン・コティヤール、グウィネス・パルトロウ、サルマ・ハエック、スカーレット・ヨハンソン、ナオミ・ワッツ、ダイアン・クルーガー、デミ・ムーア)が着用したドレスのオークションの司会を担当、約27万ユーロを集めた。(text:Yuki Tominaga)写真はチャリティ・ガラの前々日、ワールド・ミュージック・アワードに出席した際のジェニファー・ロペス。© 2010 Dave Hogan第63回カンヌ国際映画祭 現地レポート■関連作品:第63回カンヌ国際映画祭 [映画祭] 2010年5月12日開幕© Brigitte Lacombe – ad design graphiqueロビン・フッド (2010) 2010年12月、全国にて公開■関連記事:【カンヌレポート 最終回】バルデム受賞にペネロペ涙!最高賞はタイ作品【カンヌレポート 番外編】ファッションで見るカンヌ!ベストドレッサーは誰?【カンヌレポート 06】ディエゴ・ルナ初監督作にカンヌっ子拍手!雨の日に観たい映画ランキング大発表!1位はあのミュージカルの傑作【カンヌレポート 05】パルムドールのゆくえ…現地評価&T・バートンの選択は?
2010年05月24日