先日、第73回ゴールデン・グローブ賞にてミュージカル/コメディ部門「作品賞」「主演男優賞」(マット・デイモン)、そして「監督賞」(リドリー・スコット)と主要3部門にノミネートされた『オデッセイ』。賞レースで高評価を受けている本作から、火星にひとりぼっちで取り残された宇宙飛行士の想像を絶する日々にフィーチャーした特別映像と、リドリー・スコット監督から喜びと感謝のコメントが到着した。探査ミッション中に事故に遭った宇宙飛行士マーク・ワトニー(マット・デイモン)が、ひとり置き去りにされた火星は、人間が生きるためのあらゆる要素が欠如した“不毛の赤い惑星”。その彼が無事に地球に戻れるのかを描いた本作は、全米では2週連続1位のロケットスタートを記録し、公開4、5週目にも異例の“返り咲き”1位を獲得。さらにスコット監督作品史上、最高の全米興収2億ドル超を叩き出し、オスカーレースの有力作に急浮上している。今回到着した映像では、水:なし、酸素:ほとんどなし(空気成分0.13%)、通信手段:なし、食料:31日分、NASAの次回の火星探査まで:1400日(4年)、そして地球までの距離:225,300,000kmと、彼を取り巻く状況が明らかになればなるほど“生存不可能”を示す現実が突きつけられる、というもの。だが、そのあまりに過酷な現実を直視しながらも、生き抜くことを誓ったワトニー。彼の“武器”は、スーパーポジティブなチャレンジ精神とユーモアのセンスだ。専門の植物学などの科学的知識をフル稼働させ、火星で水や食料を作ろうと試みる。本作に全米が熱狂した最大の要因は、デイモン扮するワトニーのずば抜けてユニークなキャラクターだ。デイモンも脚本を一読して、「緊迫した状況でも、ユーモアを失わずに落ち着いて対処できるところに惹かれる」と感銘を受けたという彼のキャラクターは、“絶望的なひとりぼっち”でありながらも熱い共感を呼ぶ、人間的な魅力がみなぎっている。すでに本作はアカデミー賞の前哨戦と呼ばれる各賞でも高い評価を受けており、ナショナル・ボード・オブ・レビューでは「監督賞」「主演男優賞」「脚色賞」を獲得、サテライト賞にも「作品賞」「主演男優賞」「監督賞」ほか9部門にノミネートされるなどしている。先のゴールデン・グローブ賞でのノミネーションを受け、スコット監督は、「この作品を選んでいただき、また、マット・デイモンの卓越した演技を温かく受け入れていただいたハリウッド外国人映画記者協会の皆さまに心からお礼を申し上げます。『オデッセイ』の製作は私のキャリアの中でも最高の経験の一つで、このように寛大な形で認めていただいたことは素晴らしいことであり、本当に感謝しています」と喜びを明かす。やがて、ワトニーの不屈のサバイバルは、NASAによる前代未聞の救出作戦、さらには彼の生還を願う人々を巻き込んだ希望のドラマへと発展していく…。NASAの全面協力による圧倒的なスケール感とリアリティ、観る者の胸を高鳴らすスリルとユーモア。そのはてに、“火星でひとりぼっちの男”が成し遂げる奇跡とは!?なお、本作は一部劇場を除き、3D限定前夜特別上映の実施が決定している。『オデッセイ』は2016年2月5日(金)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月14日ベン・アフレック監督の次回作『Live By Night』に、スコット・イーストウッドが出演することになった。アフレックの弟役を演じる。アフレックとイーストウッドは、来年公開の『スーサイド・スクワッド』にも出演しており、二度目の共演となる。その他の情報『Live By Night』は、デニス・ルヘインの小説にもとづく犯罪ドラマ。ほかにシエナ・ミラー、ゾーイ・サルダナ、エル・ファニング、クリス・クーパーらの出演が決まっており、プロデューサーにはレオナルド・ディカプリオも名を連ねる。北米公開は2017年の予定。アフレックの次回公開作は、来年3月北米公開の『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』。イーストウッドの次回公開作は、オリヴァー・ストーン監督の『Snowden』。共演はジョセフ・ゴードン=レヴィット、ニコラス・ケイジ、シャイリーン・ウッドリーなど。文:猿渡由紀
2015年11月16日ロンシャン(LONGCHAMP)とジェレミー・スコット(Jeremy Scott)のコラボレーションコレクションが今年で10周年を迎えた。48年にフランス・パリで創業して以来、一貫してフレンチシックを体現するクリエーションを続けるロンシャンと、モードシーンの第一線で常識を超えるクリエーションに挑み続ける気鋭デザイナー、ジェレミー・スコットの一見異色のコラボレーションは06年にスタート。ロンシャンのアイコンバッグ「Le Pliage(R)」をベースに、ジェレミー・スコットが自身のコレクションで発表したパターンからヒントを得た大胆で強烈なグラフィックをあしらったコラボレーションバッグのデザインは、これまで様々なバリエーションで展開されてきた。中でも、プードルをモチーフにした「Poodlebag」や、クレイジーなモンスターを描いた「Madballs」、タイヤ跡付きの「Tire Track」、12星座がモチーフの「Zodiac」などは多くの人々の記憶に名作として刻まれているだろう。「ジェレミーは毎シーズン、境界をさらに広げようと頑張ってくれる。一緒に仕事をするうちに彼は単なるパートナーシップを超えて、ロンシャンの哲学の忠実なフォロワーに変わっていった」というロンシャンのアーティスティック・ディレクター、ソフィ・ドゥラフォンテーヌの言葉の通り、ジェレミーが生み出すエッジの効いたグラフィックは、ロンシャンの慣例を揺るがすものとなり、同時に多くのファンたちを魅了し続けた。現在では、エル・ファニング、ジジ・ハディッド、マイリー・サイラスを始めとする世界中のセレブリティーも愛用者に持つ。そして、今回10周年を記念して、新たに2バージョンのアニバーサリーバッグが登場。11月6日よりロンシャン公式サイト限定で販売がスタートした。また11月6日(現地時間11月5日)には、アメリカ・カルフォルニア州ロサンゼルスで記念パーティーが行われた。会場となったのは数々のハリウッド映画にも登場する、建築家ジョン・ロートナーが手掛けたビバリーヒルズ内のゴールドスタインハウス。ジェレミー・スコットとともに、ロンシャンのCEOジャン・キャスグランとソフィ・ドゥラフォンテーヌが10周年を祝った。さらに当日は女優のキルスティン・ダンスト、フリーダ・ピント、モデルのアンバー・ローズなどのゲストも多数駆けつけた。
2015年11月11日リドリー・スコット監督の最新作『オデッセイ』が、トロント映画祭で世界プレミアされた。原作は、アンディ・ウィアーが書いたSF小説。宇宙飛行士マーク(マット・デイモン)は、火星への視察旅行中、悪天候のため死亡したと思われ、仲間は彼を残して地球に向かう。だが、実は彼は死んでいなかった。それを伝える手段も閉ざされた上、基地に残された食品の量は限られている。そんな中、マークは、火星にジャガイモを植えるという試みをしつつ、地球と連絡を取ろうとする。その他の写真映画は、ほぼデイモンのひとり芝居。だが、公式会見でデイモンは、そのことに不安はなかったと語った。「脚本がすばらしかったし、途中で、地上や(マークを残して飛び去った)宇宙船のシーンも出てくる。最初から最後まで僕が出づっぱりで観客を退屈させる、ということにはならないだろうと思ったよ。万一、そういう状態になったら、僕以外の人たちのシーンをより頻繁に入れて、変化をつければいいわけだしね」(デイモン)。ウィアーは今作で作家デビューを果たした新人小説家。自分が書いた小説が、米大手出版社から発行されただけでなく、時を待たずして映画化されたという事実を、本人はまだ信じられないでいる。「そうする必要はいっさいないのに、脚本家のドリュー・ゴダードは僕の意見を常に聞いてくれたんだ。自分の小説が映画化されるにあたって、不安なんていっさいなかったよ。僕にとっては、すべてが喜びだった」(ウィアー)。デイモンは『インターステラー』でも宇宙飛行士役を経験している。「無重力の中、浮いている状態を演じる場面では、ワイヤが使われるけれども、顔のクローズアップとわかっている時には、ワイヤを使わず、自分で“浮いている”フリをさせられることがある。それは、やっている時、かなりばからしく感じられるんだ。天才監督による、大型予算をかけた傑作でも、現場では子供が自分の部屋で遊んでいるようなことが展開されていたりするんだよ」(デイモン)。『オデッセイ』は来年2月日本公開。『オデッセイ』2016年2月 TOHOシネマズ スカラ座他全国ロードショー文:猿渡由紀
2015年09月14日クリント・イーストウッド監督作『アメリカン・スナイパー』のブルーレイ&DVDがリリースされたのを記念して、本作の特別映像が公開された。メイキング映像やイーストウッド監督、主演のブラッドリー・クーパーのインタビューが収録されている。『アメリカン・スナイパー』特別映像本作の原作『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した書籍で、イラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる一方で、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤するカイルの物語が描かれている。映画はアメリカだけでなく日本でも大ヒットを記録。発売されているブルーレイには本編だけでなく、60分もの特別映像が収録されている。このほど公開になったメイキング映像では、撮影現場で精力的に動き、演出するイーストウッド監督の姿が登場する。つねに明確なビジョンを持ち、ほとんどのシーンを1回か2回のテイクで撮ってしまう監督は、どんな過酷な現場であっても椅子に座ることなく俳優にアドバイスをおくり、撮影時にはカメラの横で俳優たちを見守る。手元には小さなモニタがあり、実際の映像やフレームもしっかり確認している。映像にはクーパーや主人公の妻タヤを演じたシエナ・ミラーも登場。多くの傑作を手がけてきたイーストウッドの演出について語っており、改めて『アメリカン・スナイパー』を観賞したくなる映像だ。もうひとつの映像では、クーパーが登場し、本作の主人公クリス・カイルについて語っている。戦地で次々に敵を狙撃し、多くの仲間の命を救ったカイルが、戦場を離れて考えていることとは? 本編映像を交えながら“英雄”と称された男の素顔に迫っていく。『アメリカン・スナイパー』ブルーレイ&DVD 発売中※デジタルセル・レンタルも配信中発売・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年07月15日スコット・イーストウッドと言えば、クリント・イーストウッドを父に持ち、昨年末に公開されたブラッドピッド主演の映画『フューリー』に主演し話題となった俳優だ。また、今年ブレイクするハリウッド俳優として最近日本でも注目度が上昇中だとか。そんなスコットがサンタモニカでパパラッチされた画像が到着。スコットは、ブルージーンズにブラックキャップと、イタリアのアイウェアメーカー「ロッツァ」のスモークレンズと透け感のあるテンプルエンドがほどよくセクシーでクールな印象を与えるスクエアのメタルシェイプのサングラスのみを身に着けた姿。上半身は、引き締まった筋肉美を堂々さらしたヘルシーなスタイルだ。父・イーストウッドの監督作品『インビクタス/負けざる者たち』『グラントリノ』『父親たちの星条旗』などにも出演し、徐々に俳優としての力も養っているスコット。今年こそはブレイクしてみたいところ。今後の活躍に期待大!(text:Miwa Ogata)
2015年05月17日2009年版「このミステリーがすごい!」海外編で第1位を獲得した原作を、リドリー・スコット製作、トム・ハーディやゲイリー・オールドマンら豪華キャスト共演で映画化した『CHILD44』の邦題が、『チャイルド44森に消えた子供たち』に決定、7月に全国公開されることが決まった。1953年、スターリン政権下のソ連で、子どもたちの変死体が次々と発見される。年齢は9歳から14歳、現場は山間の線路沿い、全裸で胃は摘出され、死因は溺死。だが、殺人は“国家が掲げる思想に反する”ため、すべて事故として処理されることに。秘密警察の捜査官レオ(トム・ハーディ)は、親友の息子の死をきっかけに事件解明に乗り出すが、捜査が進むにつれ、元同僚の秘密警察に追われ、さらに愛する妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にも不当な容疑がかけられてしまう…。原作は、ソ連で実際に起きた事件に着想を得たトム・ロブ・スミス原作のミステリー小説。日本でも「このミステリーがすごい!」海外編第1位を獲得するなど、ミステリーファンから注目を集めていた衝撃作を、原作の出版前から映画化権の獲得に乗り出した名匠リドリー・スコットが映画化。監督は『デンジャラス・ラン』のダニエル・エスピノーサ。国家への忠誠を翻してでも事件真相に迫ろうとする主人公レオ役には、6月に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の公開も控えるトム・ハーディ。また、レオの捜査に協力する謎の警察署長ネステロフ将軍役にはゲイリー・オールドマン、国家にスパイ容疑をかけられるレオの愛妻ライーサ役には『プロメテウス』『ミレニアム』のノオミ・ラパス。さらに、『ロボコップ』『ラン・オールナイト』のジョエル・キナマン、『ボーン・アルティメイタム』『パレードへようこそ』のパディ・コンシダイン、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『猿の惑星:新世紀(ライジング)』のジェイソン・クラーク、そして『美女と野獣』のヴァンサン・カッセルと国を超えた豪華キャストが集結。原作発売以来、映画化が待望されていた極上のミステリー。併せて解禁となった、ハーディ演じる主人公がスパイ容疑をかけられる妻を守ろうとするメイン写真からも、ただならぬ緊迫感を伺い知ることができる。『チャイルド44森に消えた子供たち』は7月、TOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月10日「映画づくりで大切にしているのは、常に正直であること。そしてドラマに込めた真実だ」。クリント・イーストウッドが来日し、映画監督としてのポリシーを語ったのは、いわゆる“硫黄島2部作”を完成させた2006年11月のこと。ご承知の通り、その言葉はいまも健在だ。当時のイーストウッド監督は『ミスティック・リバー』(’03)で称賛を浴び、『ミリオンダラー・ベイビー』(’04)で2度目となるアカデミー賞「作品賞」&「監督賞」を受賞。「ついにキャリアの到達点を迎えた」と称えられ、『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』は「集大成」だと絶賛された。ところがイーストウッド監督は、その後もペースを落とすどころか、次々と傑作を世に送り出している。もはや“量産”という言葉がふさわしいほどだ。『チェンジリング』『グラン・トリノ』『インビクタス負けざる者たち』『ヒアアフター』『J・エドガー』…この数年でイーストウッド監督がメガホンをとった作品群は、ジャンルもテーマも同一監督とは思えない多彩ぶりだ。さらに2014年、『ジャージー・ボーイズ』『アメリカン・スナイパー』という2本の傑作を一気に“撮ってしまう”驚異の生産性を見せつけられると、感動や尊敬以上に「ナゼ?」と純粋な疑問が沸いてきてしまう。イーストウッド監督はリハーサルを嫌い、どのシーンもほぼワンテイクで撮ることで知られる。「俳優でもある彼が、出演者の気持ちや立場を理解しているから、早撮りができる」と説明されれば、頭では理解できた気になるが、当然「ナゼ?」の答えには遠く及ばない。それでも、現在84歳のベテランが“残り時間”を意識しながら、興味や関心に対して正直に向き合い、作家として自分なりの真実を刻もうとする姿は、どの作品にも垣間見える。全米でキャリア最大の興行的成功を収めている最新作『アメリカン・スナイパー』も然りだ。愛国と正義、戦場の狂気…、“硫黄島2部作”にも底通するテーマを「いましか描けない」タイミングでスクリーンに焼き付けた志の高さに、第87回アカデミー賞はどんな反応を示すだろうか。監督賞候補に挙げなかった罪滅ぼしとして、「作品賞」を授けるサプライズもあるかもしれない(似たケースとして、一昨年前には『アルゴ』が作品賞に輝いている)。『アメリカン・スナイパー』は2月21日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:Ryo Uchida)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月20日本年度アカデミー賞にて「作品賞」「主演男優賞」を含む6部門でノミネートされ注目を集めている、クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』。このほど、イーストウッド監督、主演のブラッドリー・クーパー、その妻役のシエナ・ミラーらが作品に込められた想いを語る特別映像が解禁!また、海外ですでに大きな注目を集めているが、日本でも各界の著名人たちが本作についてコメントを発表している。9.11以降のイラク戦争、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊を果たしたクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)の任務は「どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること」。狙撃の精度の高さで任務をこなし、“レジェンド”の異名を轟かせる彼は、敵からは“悪魔”と恐れられていた。過酷で終わりのない戦争は、幾度となくクリスを戦地へと向かわせ、彼の心を次第に蝕んでいく…。今回解禁された映像では、イーストウッド監督本人が「2つの大いなる責任の間で、苦悩する男(クリス・カイル)の話。母国に対する責任と、家族に対する責任、戦争が人に与えるダメージを伝えたい」と作品の核となるテーマを語り、驚きの“肉体改造”が注目を集めている主演のブラッドリーは「彼の内面を伝えるために体を鍛えたよ」とその意味を明かしている。また、そんな本作についてオノ・ヨーコ氏は「アメリカン・スナイパーは、勇気ある素晴らしい反戦映画で、戦争の実態を知るために日本のすべての若者が観るべき作品です」とコメントを寄せている。そのほかにも、「ー戦争は何も産み出さず、人間を人間でなくしてしまうーこの作品は冒頭からそんな命題をまざまざと私たちに突きつけます。その衝撃的な感覚は物語の展開とともに薄れ、ある種の麻痺状態に陥りました」(藤原紀香/女優)、「戦場とはいえ160人も殺した男が英雄なのか?アメリカで大論争!しかし、イーストウッドは問う。本当の悪はどこにいる?」(町山智浩/映画評論家)、「戦争は殺し合うこと。そこには勝者は存在しないということ。見終わってからしばらく言葉を失ってしまった。今だからこそ直視するべきストーリーがある」(安藤優子/ニュースキャスター)などなど本作の衝撃を目の当たりにした著名人たちの偽らざる胸の内が公式サイトにアップされている。戦争映画…というだけでは終われない人生のテーマが幾重にも折り重なって描かれる本作にさらなる注目が集まりそうだ。『アメリカン・スナイパー』は2月21日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月16日本年度アカデミー賞にて「作品賞」「主演男優賞」を含む6部門でノミネートされ注目を集めている、クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』。そんな本作をすでに鑑賞した人々の間で話題となっているのが、“無音のエンドロール”だ。通常であれば、スタッフ&キャストのクレジットと共に映画のテーマ曲が流れるのだが、本作においては音楽を始め一切の“音”が入っていない。全米興行ランキング3週連続1位を獲得し、全米興行収入は2億8,000万ドル(336億円)を突破。原作となったのは、13週に渡り「ニューヨーク・タイムズ」紙べスト・セラー1位を独走したクリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」(原書房刊)。主演を務めるブラッドリーは、この原作に惚れ込み映画化権を獲得し、プロデューサーとしても名を連ねている。本作の主人公となるクリス・カイルは、9.11以降のイラク戦争で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、そのずば抜けた狙撃の腕で仲間たちを守ったことで“レジェンド”と称えられたが、2013年2月2日に自身と同じ戦場で抱えた心の病に悩む元兵士によって射殺され、38歳という若さで生涯に幕を閉じた人物だ。退役後にはNPO法人を立ち上げ、多くの兵士の心のケアに時間を費やし、戦場の英雄ではなく、“真の英雄”として賞賛され、彼の葬儀にはテキサス州ダラスのカウボーイズ・スタジアムに1万人が参列した。話を“無音のエンドロール”に戻そう。このイーストウッド監督による異例の演出は、カイルへの感謝と追悼の意ーーつまり、観客にとって黙祷の時間となるのだ。脚本を書き上げるためにクリスと多くの時間を共にした、脚本家ジェイソン・ホールはこの演出について、「音楽を入れない方がいいとクリントが判断した。クリスに対する敬意の表れでもあるし、より崇高な理想のために命を捧げた全員への敬意の表れ。クリントからの感謝のお祈りなのだと思う」とコメントを寄せている。また2月11日(現地時間)からはテキサス州の法廷で、クリスを射殺した殺人罪に問われている容疑者エディー・ルースの裁判が本格化。映画の大ヒットを機に、再び世界の注目が集まっている。『アメリカン・スナイパー』は2月21日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月11日ジャーナリストの鳥越俊太郎が2月10日(火)、都内で開催されたクリント・イーストウッド監督最新作『アメリカン・スナイパー』の試写会に出席し、上映前にトークショーを行なった。イラク戦争で活躍し、米軍史上最高のスナイパーと言われた男の半生を映画化。戦争の狂気に否応なしにとり憑かれつつも祖国で待つ家族をこよなく愛するひとりの男の光と影を生々しく描き出す。鳥越さんは、1959年から60年代にかけて放送されたTV西部劇「ローハイド」の頃からイーストウッドの大ファンであると告白。『ダーティハリー』シリーズなど俳優としてのイーストウッドはもちろん、監督としても敬愛しており『ヒア アフター』の公開に際しては実際に本人に会ってインタビューしたという。インタビューの際、イーストウッドは、鳥越さんががん手術を受けたことを知っており、鳥越さんの体を気遣ってくれたそう。さらにその時、鳥越さんがスーツに着けていた「無敵」と書かれたバッジに興味を持ったため、鳥越さんがプレゼントしたところ、それを着けてその後も取材を受けたそうで、その後、雑誌などのインタビューに掲載されたイーストウッドの写真はどれもそのバッジを着けているものだったと誇らしげに語る。本作はイラク戦争を題材に、激戦地ファルージャでの戦いが描かれるが、鳥越さん自身もイラクに足を運んでおり「11年前のちょうど今頃はバグダッドにいました。ファルージャの横も通ったし、一般の市民が被害を受けているのを見て『戦争は怖いな』と思いました」と述懐。時期的にも鳥越さんが赴いた時期はかなりの危険があったそうだが「サダム・フセインが隠れていた穴を見たくて、周りからは『行くな』と言われたんですが、行ってサダムが隠れていた穴に入りました。行く日の朝は、(先日のイスラム過激派組織ISILによる誘拐事件で亡くなったジャーナリストの)後藤さんと同じように、カメラを(自分に)向けて妻と娘に『ありがとう。さようなら』とメッセージを撮って、テープを部屋に置いて出た。戦場に行くというのはそういうこと」と語った。本作はイラクで上映が中止になり、本国アメリカでも賛否を呼んでいるが、鳥越さんは劇中の「イスラム原理主義の過激派」を指す言葉の日本語字幕が「蛮人」となっていることを指摘し「おそらく英語の“barbarian”をそのまま訳したんでしょうが、それを見たら人間以下の扱いをされているとイラクの人は怒るでしょう」と現地の人々の反応に理解を示す。また、現在の中東情勢がアメリカでの本作の評価に大きく影響を与えているとも言われるが、アメリカ世論の変化にも言及。「9.11以降、愛国でワーッとなった時期はありましたが、アフガンとイラクでの戦争を経て、アメリカ国内も冷静になった。必ずしも国を挙げて(戦争に)賛成ではない。戦費もかかっているので」と語り、本作を「単にスナイパーをヒーローとして持ち上げているだけの映画ではない。イーストウッドは共和党支持ですが、戦争には反対している。戦争の非人間性に重点を置いている」と語り、イーストウッド自身のインタビューの言葉を引く形で、本作が“反戦映画”であるとの見解を紹介した。『アメリカン・スナイパー』は2月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月10日本年度アカデミー賞「作品賞」「主演男優賞」など6部門にノミネートされ、クリント・イーストウッド監督史上最大ヒットを記録している最新作『アメリカン・スナイパー』。“イーストウッドの最高傑作”と全米映画界が賞賛を贈る本予告映像が、ついに解禁された。9.11以降のイラク戦争、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊を果たしたクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)の任務は「どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること」。狙撃の精度の高さで任務をこなし、“レジェンド”の異名を轟かせる彼は、敵からは“悪魔”と恐れられていた。過酷で終わりのない戦争は、幾度となくクリスを戦地へと向かわせ、彼の心を次第に蝕んでいく…。解禁された予告映像では、ブラッドリー・クーパー演じる実在したスナイパーの葛藤や、幼い子どもにさえ銃口を向けなければならない戦争の現実と狂気を、砂嵐が舞う激戦地の緊張とともに訴えていく。また、シエナ・ミラー演じる愛する妻と涙を目に浮かばせ電話で話す場面でも描かれているように、ブラッドリーはカイルの苦悩を迫真の演技で演じ切り、エモーショナルなドラマを作り上げている。イーストウッド監督は、アカデミー賞受賞作の『ミリオンダラー・ベイビー』『許されざる者』、さらに『グラン・トリノ』の興行記録を更新し、84歳にして監督作史上最大のヒット作となった本作について、「これまでに戦争を扱った映画を作ったが、このストーリーはクリスの功績と、人生の個人的な側面が、どう交わるかを描いている」とコメント。「戦争がひとりの人物に与えるダメージが明らかになるが、家族全体に与えるプレッシャーも描かれている。私はこのストーリーを語ることが、特に意味深いものだと思ったんだよ」と、ほかの戦争映画とは一線を画す本作への想いを語る。米国で多くの女性客の共感を集めているのは、こうした夫婦と家族の葛藤も描かれているからにほかならない。実在したスナイパー、クリスの同僚と厳しい訓練をこなし、役作りに励んだ主演であり、プロデューサーでもあるブラッドリーも、「これは従軍経験者のほどんどが乗り越えなければならない状況を描いた普遍的なストーリーなんだ。彼らは刻々と変化する緊迫した戦場にいたのに、帰国すると突然“普通の日常”に引き戻される。僕はそこにとても心を動かされた。僕はこれが戦争映画というよりは、人物を検証している映画である点が気に入っている」と語る。第87回アカデミー賞での6部門ノミネートに加え、米一般市民に行ったネット調査では、アカデミー賞「作品賞」受賞に最も相応しいと、候補作の中でもダントツの支持を集めた本作。日本での公開が待ち遠しい。『アメリカン・スナイパー』は2月21日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月29日2014年にクリント・イーストウッド監督が映画化し大ヒットとなった、『ジャージー・ボーイズ』が、今年6月にブロードウェイミュージカルとして初来日が決定。2005年ブロードウェイ初演。トニー賞をはじめ、グラミー賞、オリビエ賞他数々の栄冠に輝いた感動のミュージカルが日本にやってくる。ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』チケット情報『ジャージー・ボーイズ』は1960年代、ザ・ビートルズに先駆けて世界中で一大センセーションを起こした伝説のヴォーカルグループ「ザ・フォー・シーズンズ」の物語。4人の若者たち(フランキー・ヴァリ、ボブ・ゴーディオ、トミー・デヴィート、ニック・マッシ)の夢と栄光、苦悩と再起を、彼らの永遠の名曲とともに描いていく。本公演で演奏される全33曲は、ザ・フォー・シーズンズの『恋はヤセがまん』(Big Girls Don’t Cry)、『シェリー』、『恋のハリキリ・ボーイ』(Walk Like A Man)、『1963年12月(あのすばらしき夜)』(Oh.What A Night)、『君の瞳に恋してる』(Can’t Take My Eyes Off You)など多くのヒット曲たち。これらが物語を華やかに、時には哀しみと共に彩るのだ。チケットぴあでは現在一般発売に先駆け、前から10列目までの席を確約する「超良席先行」と、S席1,000円割引・A席500円割引で、座席は1階中通路以降を確約する「早割先行」を2月6日(金)まで受付中。現在もブロードウェイを含め全世界で2,000万人以上のファンを感動と熱狂で包みこんでいる本作品。音楽、ミュージカル、演劇、映画、そしてエンターテインメントを愛する全ての人々に足を運んでもらいたい。■ブロードウェイミュージカル「ジャージー・ボーイズ」6月25日(木)~7月5日(日)全15回会場: 東急シアターオーブ(東京都)料金:S席-13000円 A席-11000円 B席-9000円【超良席先行】前から10列目までのお席を確約【早割先行】S席1,000円割引・A席500円割引。座席は1階中通路以降を確約どちらも2/6(金)23:59まで先着受付
2015年01月27日クリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』が、この週末に9000万ドルを売り上げ、全米1位に輝いた。昨年末からニューヨークとロサンゼルスで限定公開されており、16日に拡大された。この数字はイーストウッド監督のキャリア史上最高であるほか、1月公開作の中でも最高記録となりそうだ。その他の写真アメリカは19日(月)がマーティン・ルーサー・キング・Jr.の誕生日を祝う祝日で、この日も含めた4日間の売り上げは1億ドルを超えると見られている。これまでのイーストウッド監督の初公開最高記録は『グラン・トリノ』の2950万ドル。『アメリカン・スナイパー』は、来月のアカデミー賞に、作品部門、主演男優部門を含めた6部門でノミネートされている。日本では2月21日(土)より全国公開される。文:猿渡由紀
2015年01月19日『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞「監督賞」に輝くクリント・イーストウッドが、ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、重厚な人間ドラマを描き出す『アメリカン・スナイパー』。そのN.Y.プレミアが12月15日(現地時間)に開催され、イーストウッド監督とブラッドリー、さらにシエナ・ミラーが出席した。原作は、クリス・カイル本人による自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」。舞台となるのは、9.11以降のイラク戦争。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するクリス・カイル(ブラドリー・クーパー)が命じられた任務は、「どんな過酷な状況でも仲間を守ること」。国の正義を信じ、実直に任務を遂行し続けた男は、仲間からは“レジェンド”と崇められ、イラク側からは“悪魔”と恐れられ、賞金がかけられるほどの存在となる。終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせるが、愛する家族を国に残した度重なる戦地への遠征は、クリスの心を徐々に蝕んでいき…。この日、ブラッドリー、シエナ、イーストウッド監督の3人がレッドカーペッにト降り立つと、世界中から集まった報道陣や観客の熱狂で迎えられ、会場は大きな盛り上がりを見せた。“伝説のスナイパー”と謳われる主人公・クリスを演じたブラッドリーは、巨匠イーストウッド監督との初タッグに「素晴らしい!一生に一度の夢が叶った気分だよ!」と大興奮。さらにブラッドリーは、役づくりのために過酷なトレーニングと食事制限を敢行。外見を含めて、戦争により徐々に心が蝕まれていく主人公の心理を繊細に演じている。「大変な長い道のりでした。集中を要したし、大変だったけど、こういった犠牲が私にとってはクリス・カイルに近づく、準備の期間になりました」。そして先日、“アカデミー前哨戦”といわれるナショナル・ボード・オブ・レビューで「監督賞」を受賞し、アカデミー賞受賞にも期待が集まるイーストウッド監督は、その意気込みを聞かれるも「あまり考えないようにしている」と謙虚な姿勢で答えながら穏やかな笑みを浮かべ、「ただ映画作りをしていることが楽しいし、私くらいの歳になると仕事を続けられることだけで光栄なんだ」と、84歳を迎えてもなお、あふれんばかりの創作意欲をのぞかせていた。『アメリカン・スナイパー』は2015年2月21日(土)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月17日『グラディエーター』を始め、『エイリアン』『ブレードランナー』『ハンニバル』など数々の傑作を生み出してきた巨匠リドリー・スコットが「(自身の作品としては)過去最大の予算を投じた」という『エクソダス:神と王』。人類史上、最初にして最大の“モーゼの奇跡”を描く本作で、クリスチャン・ベイルが演じる主人公モーゼの妻の日本語版吹き替えに、女優やモデルとして大活躍の杏が初挑戦することが分かった。ナイル川が血に染まり、おびただしい数のカエルが地を覆い、紅海が割れ――。3,300年に渡って語り継がれてきた数々の巨大な災いと奇跡を、科学的な史実であるという視点に立ち、最新の視覚効果と3D技術を駆使して完全映像化を実現させた本作。杏さんが吹き替え声優にチャレンジするのは、今回が初。「声のお仕事にはもともと非常に興味がありましたので、自分としては初めての試みですが、是非チャレンジしてみたいと思い、オファーをお引き受けしました」と言う。その初めてとなる役柄は、夫であるモーゼを献身的に支え、40万人の民を救うために旅立ったモーゼを信じて待ち続ける、芯の強い女性ツィポラ(マリア・バルベルデ)。国民的女優としての清廉で風格を感じさせるイメージが、伝説的英雄モーゼの妻役にまさにぴったりであることから、今回の起用が実現した。全話・平均視聴率22.4%を記録したNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」でも、東出昌大演じる夫を支える妻を熱演した杏さん。「これまでのモーゼに対するイメージを覆す、新たなモーゼ像を描いた作品。モーゼはとても強く聡明で素晴らしい男性だと思います」と、伝説的な夫を絶賛。「ひとりの男性として、頼もしさを感じました。ただ、(妻である)私を置いていってしまうのは困りますね(笑)」と苦笑しながらも、本作については、「ひと言で言うと、“スペクタクル・アドベンチャー作品”。音も映像も本当に素晴らしかったので、ぜひこの重量感を楽しんで欲しいです。私が演じた妻ツィポラとモーゼの夫婦の絆も見どころの一つです」と話し、スコット監督が描き出した世界観をアピールしていた。『エクソダス:神と王』は2015年1月30日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月17日『グラディエーター』でアカデミー賞「作品賞」に輝く巨匠リドリー・スコット監督が描く最新作『エクソダス:神と王』。本作の公開を記念し、12月3日(現地時間)、ロンドン中心街のレスター・スクエアにてワールドプレミアが華やかに開催され、スコット監督や主演のクリスチャン・ベイルら豪華キャスト陣が登場した。本作は、旧約聖書に記された“神に選ばれた男”英雄モーゼと、“神になろうとした男”ラムセスという、運命に翻弄されたふたりの男を巡る人類史上最古の英雄譚。真紅のカーペットにエジプト風の装飾が施され、おりからの寒波をものともしない熱気の中行われたプレミア。クリスチャンを始め、共演のジョエル・エドガートン、名優ベン・キングズレー、モーゼの妻を演じるマリア・バルベルデらが登場すると会場の熱気は一段とヒートアップ。続いて行われたプレミアでは2時間30分の超大作に観客は酔いしれた。モーゼ役のクリスチャンは「非常に多く人に大きな意味のある物語なので、この役を正しく演じられるかプレッシャーを感じていた。この映画は、神の声を聴いた男と、自らを神だと信じた男がぶつかり合うダイナミックな物語になった。リドリーは本物の個性派監督で、本当に一切妥協がない。彼は最高の監督だ。しかもこの映画を僅か74日で撮影した」と語った。スコット監督は、プレミアを迎えて「自分の仕事が好きだ。その好きな仕事をこの年まで出来て、しかもこんなプレミアをホームタウンのロンドンで行えるのはとても嬉しい。クリスチャンはパーフェクトにモーゼを演じてくれたし、ジョエルがいなければこの映画は出来なかっただろう」とキャスト陣を称賛した。またスコット監督は、1989年の『ブラック・レイン』で主役に起用した高倉健との思い出を語った。「彼はいつも協力的で、そして周りに気を配る人だった。あるとき、僕はひどい風邪をひきながら、タバコをたくさん吸い続けていた時期があった。健さんはそんな僕に毎朝『タバコはやめた方がいい』と助言してくれた。風邪がもう6週間も続いていると知ると、『私がそれを治してみせる』と言って翌日には漢方薬を持ってきてくれたりした。その薬を飲んだ2日後にはすっきり治ってしまったのをよく覚えている」「その後も、何かとてもにおいのきつい魚、おそらくイワシだったと思うけど、そこから抽出したペレットが入った小さな箱を持ってきては、『これを飲めば風邪をひきにくくなる』と勧めてくれた。そういう気遣いをいつもしてくれる 、とても素晴らしい人だった」「お互いにクリスマスカードを送ったり、毎年連絡を取りあう仲だった。『ブラック・レイン』の撮影の終わり に、彼から貰った編み細工の美しい籠(かご)は今でも大事にとってあるよ。それを見るたびに“ケン・タカクラ”を思い出すんだ。彼は とても優しくて寛大な人だった。右も左も分からなかった(東京、いや、)大阪に滞在していた僕たちにいつも親切に気持ちよく接して くれたことは今でも忘れられない。懐が深い人で、俳優としてもとても素晴らしい人だった」。『エクソダス:神と王』は2015年1月30日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月05日クリント・イーストウッド監督が、伝説のスナイパーの真実とその半生を描いた最新作『アメリカン・スナイパー』(2015年2月21日公開)で、米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞監督賞を受賞したことがこのほど、明らかになった。『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞監督賞に輝くクリント・イーストウッド監督。このたび、最新作『アメリカン・スナイパー』で、第87回アカデミー賞の前哨戦、米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞にて監督賞に輝いた。監督賞受賞は、『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)に次ぐ2度目となる。また、2014年のトップ10(作品賞除く)にも選出された。本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。クリス・カイルは、2003年にイラク戦争が始まってから4回にわたり遠征し、常人離れした狙撃技術で、公式記録としては米国史上最多数の160人を射殺したとされている。クリス・カイルを演じるブラッドリー・クーパーは、本作では自らプロデューサーとして映画化権を獲得し、過酷なトレーニングと食事制限を敢行。徐々に心をむしばんでいく主人公の感情を繊細にリアルに演じきった。そして、カイルの最愛の妻を『GIジョー』のシエナ・ミラーが演じる。「『ミリオンダラー・ベイビー』以来のイーストウッド最高傑作」と米誌が称賛している本作は、第87回アカデミー賞において、多くの部門でのノミネートが期待されているが、現地時間2015年2月22日に発表される授賞式の前日が日本公開日となる。また、2014年12月12日(現地時間12月11日)には、ゴールデン・グローブ賞のノミネーション発表も控えている。(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., WV FILMS IV LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-U.S., CANADA, BAHAMAS & BERMUDA.(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-ALL OTHER TERRITORIES.
2014年12月04日クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』のポスター画像が解禁になった。本作で主演を務めるブラッドリー・クーパーは撮影前に過酷なトレーニングを積み、18キロ増量して全身全霊で“米国の英雄”と称された男の苦悩と真の姿を演じている。その他の写真本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。クーパーは自ら自伝の映画化権を取得し、主演だけでなくプロデューサーも務めた。さらに彼は食事制限とトレーニングで体重を18キロも増量して役づくりに挑み、狙撃シーンに備えるため実弾を使った特訓も積んだという。さらにクーパーはカイル本人とも電話で話したそうで「彼と一度でも話すことができて、本当に良かった。あれはとても短い会話だった。でも僕は彼に、この映画をどれだけ真剣に作りたいと思っているかを伝えたんだ。そして、彼がハリウッドに対してどんな恐れを抱いていたとしても、それをひとまず忘れて、僕を信頼してほしい、このストーリーを全力で伝えるから」と語ったという。その後、カイルは自身と同じ心の病に悩む元兵士によって射殺され、この世を去ってしまったが、クーパーは「彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ」という想いを胸に撮影に臨んだそうだ。このほど公開されたポスターには、そんなクーパー演じる主人公カイルの苦悩に満ちた表情をとらえた画像に、“米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親”という衝撃的なコピーがデザインされている。『アメリカン・スナイパー』2015年2月21日(土) 全国公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., WV FILMS IV LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-U.S.. CANADA, BAHAMAS & BERMUDA.(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC-ALL OTHER TERRITORIES.
2014年11月27日クリント・イーストウッド監督が俳優ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、伝説のスナイパーの真実とその半生を描く最新作『アメリカン・スナイパー』(2015年2月21日公開)の劇場用ポスタービジュアルが27日、公開された。本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。2011年に米『ピープル』誌の"最もセクシーな男性"に輝いた主演ブラッドリー・クーパーが、過酷なトレーニングと約18キロも体重を増量して、実在のクリス・カイルを熱演する。舞台は9.11以降のイラク戦争。「どんな過酷な状況でも仲間を守ること」という任務を命じられたカイルは、実直にその任務を遂行し続け、仲間から"レジェンド"と崇められるが、イラク側からは"悪魔"と恐れられ、カイルの首に賞金をかけられるほどの存在となる。そして、愛する家族を国に残し、幾度となく戦地へ向かうクリスの心は、徐々に蝕んでいく。2003~2009年にかけての4度のイラク遠征で、カイルは公式に確認されているだけで米国史上最多数の160人を射殺したとされている。2013年2月2日に、自身と同じ心の病に悩む元兵士に射殺され、カイルは短すぎる生涯を終えたが、ブラッドリー・クーパーは「彼と一度でも話すことができて、本当に良かった。あれはとても短い会話だった。でも僕は、この映画をどれだけ真剣に作りたいと思っているかを伝えたんだ。そして、彼がハリウッドに対してどんな恐れを抱いていたとしても、それをひとまず忘れて、僕を信頼してほしい、このストーリーを全力で伝えるから」と、映画化にあたってクーパー本人と直接電話で話したことを明かした。アメリカが今直面する問題に真っ向から挑んだ意欲作で、「『ミリオンダラー・ベイビー』以来のイーストウッド最高傑作」と米誌が報じている本作。共演には、シエナ・ミラー、ジェイク・マクドーマン、ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネルらが名を連ねる。(C)2014 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2014年11月27日クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』の日本公開日が来年2月21日(土)に決定し、特報映像が公開になった。『アメリカン・スナイパー』特報映像本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝をブラッドリー・クーパーを主演に迎えて、映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。このほど公開された映像は、銃弾を銃に装填する音から始まり、戦場でスコープを通してターゲットを狙うクリスの姿が描かれる。戦場では状況は刻一刻と変化し、時にはターゲットを狙撃するべきかどうかは本部ではなく“本人の判断”にゆだねられる場合がある。撃たなければこちらの命がなくなる可能性があるが、誤って撃った場合、罪のない人をあやめることになる。撮影にあたって過酷なトレーニングに挑んだクーパーの緊迫感のある演技と、スコープ映像、そして爆弾のようなものを手渡しするターゲット……撃つべきか? 極限状態で迷うクリスの脳裏に、幸福な家族との光景が浮かび上がる。実在の人物を演じるにあたりクーパーは「僕には、クリス・カイルと彼の家族をきちんと描く義務があった。それは絶対的なことだ。彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ。彼の人生は評価されてしかるべきもの。僕らはこの映画でそれを実現できたらと思っている」とコメント。イーストウッド監督の演出の下で、クーパーがどんな演技を見せるのかも注目だ。『アメリカン・スナイパー』2015年2月21日(土) 全国公開
2014年11月07日現在、日本でも監督作『ジャージー・ボーイズ』が好評を博しているクリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー(原題)』が来年2月に日本公開になることが決定した。ブラッドリー・クーパーを主演に迎えて、米軍史上最強といわれた狙撃手クリス・カイルのドラマを描くという。その他の写真圧倒的な評価を獲得しながら、休むことなく精力的に新作を発表し続けるイーストウッド監督が早くも新作を手がけている。『アメリカン・スナイパー(原題)』は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。戦争によって生じた傷や家族との距離、戦い続けることの葛藤を描いた本作は、今年12月25日に北米で限定公開され、2015年1月16日に全米公開を予定しており、その完成度しだいではオスカーの有力候補になりそうだ。『ジャージー・ボーイズ』公開中『アメリカン・スナイパー(原題)』2015年2月公開
2014年10月16日現在公開中『ジャージー・ボーイズ』のクリント・イーストウッド監督の次なる最新作『アメリカン・スナイパー』(原題)が、早くも来年2月に日本で公開されることが決定。ブラッドリー・クーパーを主演に、イラク戦争で活躍した実在の狙撃手の伝説と葛藤を描く。数々の名作を世に出し続ける巨匠イーストウッドが手がけた『ジャージー・ボーイズ』は、半世紀を経ても愛され続ける名曲を生んだ4人組“ザ・フォー・シーズンズ”の結成から活躍、挫折、再生までの実話を、彼らの名曲と共に描き、現在も大ヒット中だ。その熱も冷めぬ間に、今回発表されたイーストウッド監督の最新作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位(18週間ランキング入り)を獲得したクリス・カイルの自伝を原作とし、再び実在の人物を描く『アメリカン・スナイパー』だ。イラク戦争下、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズ隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)のミッションは、どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること。“leave no man behind(誰一人残さない)”というモットーを持ち前の狙撃の精度で見事に体現し、多くの仲間を救ってきたカイルは、「レジェンド」の異名を轟かせてきた。だが、その腕前がゆえに、反乱兵から逆に賞金をかけられ、標的にされてしまう。そして、戦地でも故郷の家族を思い続け、良き夫・良き父でありたいというジレンマを抱えながら6年間で4度の過酷なイラク遠征を経験した彼は、妻子の元へ戻ってもなお、戦争の傷を癒せずにいた…。主人公である実在した狙撃手を演じるのは、『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』のブラッドリー・クーパー。2度のオスカー・ノミネートを果たし、演技にも定評がある彼は、プロデューサーとして自ら映画化権を獲得し、体当たりの演技で挑む。共演にはシエナー・ミラー、ジェイク・マクドーマン、ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネルを迎える。イーストウッド監督とブラッドリーがアメリカが直面する問題に挑んだ本作は、12月25日に北米で限定公開の後、2015年1月16日に全米公開を予定。早くもアカデミー賞レース大本命と呼び声が各方面から上がっている。“本当の人間の姿”や“本当の正義”と向き合った『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』に続く、アカデミー賞獲得に繋がる作品となるのか。また本作では、どのような人間ドラマを描くのか、またもや注目を集めることになりそうだ。『アメリカン・スナイパー』(原題)は2015年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月16日伝説のポップグループ"ザ・フォー・シーズンズ"の実話を描いたクリント・イーストウッド監督最新作『ジャージー・ボーイズ』(公開中)のエンドロール映像が10日、日本限定で公開された。このたび公開されたのは、本編のフィナーレを飾るエンドロール映像。本作を鑑賞した著名人やマスコミ関係者から称賛の声が上がり、一般の鑑賞者からも「人生ベスト5に入る作品」「予想を上回る素晴らしい映画! ラスト20分は鳥肌モノ!」など、ブログやツイッターで感動と共感の書き込みが殺到しており、その反響の多さから、日本だけ特別にエンドロール映像が公開されることになった。エンドロールの演出に関して、イーストウッド監督は「ミュージカルなら、カーテンコールで全員が出てきて拍手に応えるが、映画では普通しない。そこで俳優たちが、ザ・フォー・シーズンズの大ヒット曲に合わせて歌い踊るという、華やかに終わらせるシーンを思いついたんだ」と説明し、「みんな、大いに楽しんでくれたよ。クリストファー・ウォーケンまで、タップを踏んでるんだ(笑)」と楽しそうに語っている。なお、ザ・フォー・シーズンズは、代表曲「シェリー」の大ヒットを皮切りに、3曲連続で「ビルボード」1位に輝き、全米チャートをにぎわせた曲の数は71曲、売り上げたレコードは1億7,500万枚以上、1990年には「ロックの殿堂」入りを果たした人気ポップグループ。本作では、愛され続ける名曲と共に、彼らの友情と夢、栄光と挫折、再生の実話を、同じ時代を生きてきたイーストウッド監督が描く。(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年10月10日「ぴあ」調査による2014年9月26日、27日のぴあ映画初日満足度ランキングは、クリント・イーストウッド監督の新作『ジャージー・ボーイズ』がトップに輝いた。2位に『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督が手がけたラブ・ストーリー『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』が、3位に島田荘司の同名小説をもとにしたミステリアスなラブ・ストーリー『幻肢』が入った。その他の写真1位の『ジャージー・ボーイズ』は、アメリカのポップバンド、フォー・シーズンズをモデルにした大ヒットミュージカルを映画化した作品。出口調査では「イーストウッド監督の作品なので間違いないと思って来たが、引き込まれるものがあって感動した。ラジオで音楽を聴いていた小学生の頃を思い出した」「ハートウォーミングな作品で、メンバーの仲間意識がよかった。歌も素晴らしかった」「バンドのことをよく知らなかったが、ひとりひとり考えも向いている方向も違うのに、バンドを組むことで一体感が生まれる、その人間関係がおもしろく、そして感動的だった」「期待を上回る内容で大満足。衣装や雰囲気で当時を再現していてタイムスリップしたかのような感覚が味わえた。今年一番の映画になった」などのコメントが寄せられ、40代、50代、60代を中心に支持を集めた。2位の『アバウト・タイム…』は、タイムトラベルの能力を持つ青年が、理想の恋人を探す中で経験していく出来事を描いたラブ・ストーリー。観客からは「登場人物がみな愛すべきキャラクターで、ラブ・ストーリーというより家族愛を感じた」「タイムスリップするがSFという感じはなく自然でよかった。家族、恋人など大切な人との繋がりを強く意識するきっかけになった」「同じ一日を繰り返す主人公を通して、マイナスと思える日でも、見方を変えればプラスの一日にすることができると教えられた」「タイムトラベルは出来ないけれど、失敗から学んでいく主人公と自分は同じだと思った。ありきたりなラブ・ストーリーではなく、人生の生き方について描いた良い作品だった」など、10代から60代までの観客から好評だった。(本ランキングは、9月26日(金)、27日(土)に公開された新作映画13本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年09月29日名匠クリント・イーストウッドが、音楽界に不滅の伝説を打ち立てた4人組「ザ・フォー・シーズンズ」の物語を描く最新作『ジャージー・ボーイズ』。本日より公開を迎えた本作だが、それに先立ちシネマカフェでは本作の女性限定試写会を実施、アンケートを実施した。ニュージャージーの貧しい町で生まれ、金もコネもない若者4人組は、神から与えられた類まれな歌声と、曲を作る才能、そして完璧なハーモニーだけで、「ザ・フォー・シーズンズ」として一躍トップスターへの階段を駆け上がった。夢のような栄光を掴んだかに見えたが、その裏にはグループ内の嫉妬、裏切り、借金など、さまざまな悲劇が起きる。一度はバラバラになってしまった彼らだったが、音楽が再び4人を結びつける――。代表曲「シェリー」を皮切りに3曲連続でビルボード1位を獲得するなど、現在までに全米チャートを賑わせた曲の数は71曲。これまでに売り上げたレコードの数は約1億7,500万枚以上という伝説を作り上げた「ザ・フォー・シーズンズ」。1990年には「ロックの殿堂」入りも果たした人気ポップグループだ。今回の女性限定で行った試写会には、10代~50代まで「ザ・フォー・シーズンズ」世代からそうでない世代まで幅広く集まった。まず満足度を聞いてみると95%以上の人が「満足」と回答。「4人で始めて音楽を合わせたとき、人の相性はあっても音楽の力は凄い」(40代・女性)「いままで聞いたことがあった曲だけど、アーティストのことを知らなかったし、一人一人にドラマがあってとても良かった」(20代・女性)「フランキー・ヴァリの人生にこんなドラマがあったとは知らなかった。『君の瞳に恋してる』がいままでとは違って聞こえた」(40代・女性)と「フォー・シーズンズ」を知らなかったけれどこの映画を観て彼らに興味がわいたという人も。また、劇中で披露される数々の楽曲に感動したという人も多くみられる中、「失敗してもやり直すことができるというのがよく分かった」(20代・女性)「仲間の大切さや人と人のつながりを改めて意識した」(40代・女性)「仕事も頑張るけど家族の大切さを忘れずにいたい」(30代・女性)とイーストウッド監督が描く緻密な人間ドラマも女性を惹きつけるポイントのようだ。壮絶なドラマを乗り越えてきた「ザ・フォー・シーズンズ」は“伝説”と謳われるが、誰もが成功と失敗を乗り越えて生きていく現代でも重なるものがあるのかもしれない。『ジャージー・ボーイズ』は新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月27日ジャズ・ベーシストとして活躍するカイル・イーストウッドは、アメリカを代表する名優にして名監督、さらにジャズファンとしても高名なクリント・イーストウッドを父に持ち、精悍なルックスも譲り受けたサラブレッド。イーストウッド監督33作目となる『ジャージー・ボーイズ』を始め、『ルーキー』『硫黄島からの手紙』『グラン・トリノ』『インビクタス/負けざる者たち』で監督を支えてきたひとりだが、そもそも、なぜ映画ではなく音楽の道を選んだのか?という問いに「音楽の方が好きだったということなのかな。ベースが僕を選んだということなのかな」とほほ笑み、ルーツを紐解いていく。「ピアノを始めたのは7~8歳のときで、父に教わっていたんだ。その後、『Honkytonk Man(センチメンタル・アドベンチャー)』に出演することになってギターを覚えた。ベースにたどり着いたのはその後なんだけれど、なぜベースだったのかその理由は僕自身も分からなくて。ただ、ベースがしっくりきたんだよね。そして、17~18歳の頃に仕事として追求するなら“音楽だ”と、この道を選んだ。両親ともに音楽が好きで、楽器も演奏する人たちだったらから応援はしてくれた。と同時に、やるんだったら本気でやれとも言われたよ(笑)」。幼い頃から音楽に触れ、現在は仕事として音楽の世界に生きる彼にとって、今回の映画『ジャージー・ボーイズ』で描かれる「ザ・フォー・シーズンズ」はどういう存在だったのだろうか。「昔からジャズを始めR&Bやポップス、50~60年代のものをよく聴いていたこともあって、とりわけ僕自身が生まれる前の音楽が好きなんだ。もちろん、『ザ・フォー・シーズンズ』も好きだよ。『Oh, What A Night』なんかは、子どもの頃、ラジオから流れていたのをよく覚えている。だから、父が『ザ・フォー・シーズンズ』を映画化すると聞いて、この映画はきっと面白いものになるだろうと思ったし、『ザ・フォー・シーズンズ』というバンドが結成される様子やミュージシャンとしてのキャリアがスタートするところから始まる物語にも興味を持ったんだ」。映画の歌曲作曲の中心になっているのは、「ザ・フォー・シーズンズ」のメンバーであり、数々の大ヒット曲を世に送り出したソングライターでもあるボブ・ゴーディオ。そのなかで、カイルは「よりドラマティックにシーンを盛り上げるための音楽を担当した」と語る。「楽曲自体はすでに作られていたし、ボブも含めて『ザ・フォー・シーズンズ』の音楽が基盤になっていて僕はそこには関わっていないけれど、映画の最初と最後に出てくる『Oh, What A Night(あのすばらしき夜)』はホーンとストリングスを加えてアレンジしているんだ。映画音楽の仕事は、映画のなかに綴られている感情を音楽で伝えるということではあるけれど、大袈裟なことをしたくないなとも思っている。父は“過度なものは必要ない”という考え方だからね。なおさら音楽で感情を操作してしまうことはしたくないと思った。今回の自分の役割としては、『ザ・フォー・シーズンズ』のすでにある曲からヒントをもらい、それを加味したような曲を入れて繋いでいくことだった」。映画に寄り添う音楽という形は、そのまま父を支える息子という形に重なってくる。映画音楽に携わってはいるものの、現在のカイル・イーストウッドはジャズ・ベーシストとしての活動が中心。『ジャージー・ボーイズ』公開の少し前には、ブルーノート東京でライヴを行っている。ステージ上のミュージシャンとしてのカイルと映画音楽などのコンポーザーとしてのカイルと、同じ音楽でも取り組み方は「ぜんぜん違うんだ」と言い、異なる2つの音楽の在り方を説明する。「ジャズは何でも好きなことができる自由な音楽で、ライヴではほかのミュージシャンとのインタラクションを楽しみながら毎晩異なる演奏をするという即興の要素もある。瞬間に生まれる音楽を楽しんでいるんだ。対して映画音楽はピアノの前に座ってああでもないこうでもないと作ったものを練りに練って、編集をして、最終的にはきちんとハマるところに持って行く。まったく違う作業ではあるけれど、それぞれにやり甲斐がある。どちらも楽しい」。そして、その両方の音楽を形成する大きな要素となっているひとつが、パリの街だという。「2002年に転住して、いまもパリに住んでいるよ。年間、かなりの日数でヨーロッパツアーに出ていることもあって、基地としてもパリはとてもいい位置なんだ。しかも、フランスに限らずヨーロッパ全体に言えることだけれど、世界各地からさまざまなミュージシャンが集まっていて、彼らから受ける影響はとても大きい。いろんな人たち、異文化を持った人たちとプレイすることによって、こちらのプレイも変化していく。すごく勉強になる。ただ、僕はパリ、父はカリフォルニアだから、会いたいと思ったときになかなか会えないのが寂しくもあるけどね…。でも、今回の来日の前にカリフォルニアに立ち寄って父と母に会ったし、帰りもカリフォルニアに寄る予定なんだ」。■最新アルバム「ビュー・フロム・ヒア/The View From Here(原題)」発売中販売価格:2,500円+税■撮影:ブルーノート東京Bar BACKYARD(text:Rie Shintani)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月26日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が23日(金)から日本公開される。本作で監督を務め、イーストウッドを演出したのは、彼の下で映画を学んできたロバート・ロレンツだ。彼はイーストウッドから何を受け継ぎ、初監督作を世に送り出そうとしているのだろうか? 監督に聞いた。その他の画像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)が、旅を通じて絆を回復していく過程を描いた作品だ。イーストウッドの下でキャリアを積んできたロレンツ監督は「僕は監督するのを待っていた。そのために僕はこのビジネスに入って、クリントの仕事を観察していたんだ」と語る。しかし、相手はこれまで数々の傑作を監督してきたイーストウッドだ。いくら彼が“役者だけの参加”とは言え、初監督のロレンツには大きなプレッシャーだったのではないだろうか。「それについては少し心配したよ。彼にとって監督するのは自然なことだからね。それを避ける唯一の方法は、しっかり準備していくことだと思った。僕には映画のビジョンがあったし、フィルムになにを描きたいかわかっていた。だから僕は自分のショットリストを持参して、迷いなく早いペースで撮影していったんだ」。そんな監督の努力が実を結んだ結果、イーストウッドは“役者”のまま撮影を終了し、映画は無事完成。ロレンツ監督は演出家としての第一歩を踏み出した。「僕が彼から学んだことは、自分がやっていることに自信を持つことだ。映画を監督している時、人々は自分にリーダーシップを求めている。彼らは僕にプランやビジョンがあるか知りたがる。そして自分がしていることを信頼出来るかね。そういったことが彼らに最高の仕事をさせることになるんだ」。イーストウッドが長い時間をかけて付き合い、映画について教え、共に作品を生み出し、デビュー作への道筋を用意したロバート・ロレンツ監督。当面は、プロデューサーとしてイーストウッド作品を支える仕事も続けるそうだが、映画監督ロレンツの今後にも注目したいところだ。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月22日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が23日(金)から日本公開される前に、本作に出演しているジャスティン・ティンバーレイクとエイミー・アダムスがインタビューに応じた。その他の画像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(アダムス)が、旅を通じて絆を回復していく過程を描いた作品だ。劇中では、疎遠になってしまったガスとミッキーの間を、ティンバーレイク演じる元プロ野球選手の青年ジョニーがとりもつ。アダムスは「この映画で描かれているのはいわゆる典型的な父娘関係とは言えないわね。でも、役作りのうえで友達や、撮影現場のスタッフに話を聞いたら、とても多くの人が父と娘の関係について、人生最高の関係にもなり得るし、いちばん大変な関係にもなり得ると考えていることがわかったのよ」と振り返る。以前から顔見知りで、互いの出演作を高く評価していたというふたり。でも何より、彼らにとって、名優イーストウッドとの共演が大きかったようだ。ティンバーレイクが「クリントは、僕らがいる映画界のすばらしさのすべてを象徴している。監督でないにせよ、クリントが1本の映画にその名を刻むのをそばで見ていられるなんてもう……」と言葉を失えば、アダムスは「彼の演技はとにかくすばらしいわ。この映画で彼の演技には胸を打たれた場面が何度もあった」と賛辞をおくる。さらに本作では長年、イーストウッドの下で学んだロバート・ロレンツが監督デビューを飾った。ティンバーレイクは「クリントがこの映画をプロデュースし、ロバートに監督させるための土台を与えているということが重要だ。ロバートはルーキーでも何でもない。自分がやっていること、ストーリーについて、何が正解で、それぞれのキャラクターの見せるべき点はどこかを完全に把握しているんだ。まさに満を持しての監督デビューだったんだよ」という。本作では、イーストウッドを囲むように、映画界で躍進中の若い才能が顔を揃えている。ティンバーレイクが「僕が彼について一番学んだことは、あの年齢で彼はまだ仕事を実に若々しくこなしていること」と語る通り、本作に関わった若い映画人たちは撮影を通じて、イーストウッドから自身の未来につながる大きなものを受け取ったようだ。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月21日クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開される前に、イーストウッドが本作を手がけたロバート・ロレンツ監督について語った特別映像が公開された。『人生の特等席』特別映像本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、年齢を重ね、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)を主人公に、素直になれないままでいる親子が旅を通じて絆を回復していく過程と、父が娘と疎遠になってしまった本当の理由を描いた作品。ロレンツにとって本作は監督初登板戦で、これまではプロデューサーとしてイーストウッドの監督作を支えてきた。そもそもふたりが出会ったのは1995年のこと。イーストウッドが監督と主演を務めた『マディソン群の橋』で助監督を務めたロレンツは、2003年に『ミスティック・リバー』でプロデューサーになり、その後もイーストウッドの映画作りを支えながら、監督デビューを目指して研鑚を積んできた。そんな彼のデビュー戦を支えるために、イーストウッドは約20年ぶりに“俳優のみ”で出演しており「脚本が気に入った。彼の監督デビューにぴったりだ」と太鼓判を押す。かつてイーストウッドは、俳優としてカメラの前に立ちながらドン・シーゲルやセルジオ・レオーネら偉大な映画作家の演出術を学び、映画監督になる準備を積んだ。そしてロレンツ監督は、カメラの後方からイーストウッドの演出術を学び、『人生の特等席』で映画監督になった。ちなみにイーストウッドは特別映像の中で「ロバートはよくやった。才能ある監督だ」と評価している。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年11月12日