IoTの急速な拡大により、2000年当初は80万台だったBluetooth対応デバイスの出荷台数は、2015年だけで30億台を超えると予想されている。Bluetooth機器のユーザー数が増大していく一方で、開発側には商品化への時間短縮や開発の効率化が求められている。Bluetooth SIGのテクニカルプログラムマネージャー ビンセント・ガオ氏は、こうした現状を解決するツールが「Bluetooth Developer Studio(β版)」だと説明する。Bluetooth Developer Studioは、ドラッグ&ドロップでBluetoothプロファイルを組み合わせ、手軽にプロジェクトを構築できる開発キットで、β版は無償でダウンロードすることが可能だ。サンプルやチュートリアル、ユースケースなども盛り込まれており、仮想テストおよび物理テストの環境も用意されている。また、コードはプラグインによって自動で生成されるため、自分でコードを書く必要はない。CやJavascriptなど複数の言語に対応しているという。Bluetooth SIGは、同ツールを導入することで学習時間を最大50%、開発期間を最大70%短縮できるとしている。ガオ氏は、「このツールを使うと、レゴブロックを組み立てるような感覚で開発を行うことができる」と、同ツールを使った開発の手軽さを強調していた。
2015年05月29日米Appleによれば、同社が提供する家電制御システム「HomeKit」に対応した最初のスマートデバイスが来月6月にも市場に登場することになるという。同件はWall Street Journalなどが同社広報のコメントとして5月14日(米国時間)に報じているが、この直前にHomeKitのリリース時期が8~9月ごろにずれ込むというFortune報道もあり、Appleが改めて声明を出して対応したものと考えられる。Appleが公式声明を出す14日未明(米東海岸時間)、Fortuneは独占レポートとしてHomeKitの提供時期がずれ込む見込みを関係者の話として報じている。もともとAppleはHomeKitの正式なローンチ日を一般公開しておらず、関係パートナーに対して内々に通知している状態だとみられる。だがFortuneによれば、CES時点での関係者の話として「春ごろ」というコメントが出ており、後にパートナーの1社がRe/codeに語ったところによれば「母の日(5月上旬)か父の日(6月上旬)の時期」を見込んでいるなど、少しずつ時期がずれ込んでいる様子がうかがえる。Fortune報道も、こうした経緯の中でパートナーの準備が整い、一斉に製品投入が行われる時期をうかがってのものということが背景にあるのではないのだろうか。だが同件を受けた数時間後、WSJを含む報道各社が次々とApple広報Trudy Muller氏のコメントを引用して公開した記事によれば、「HomeKit (のハードウェア認証)が利用可能になってからわずか数ヶ月ながら、すでに何十ものパートナー各社がHomeKit対応アクセサリ市場投入へのコミットを行っており、最初の製品は6月にも登場することになる」という。Appleの開発者会議「WWDC 2015」が6月8日から開催されることもあり、おそらくはこの「最初の製品」が基調講演などで紹介されるのではないかとみられる。また製品登場は望めずとも、少なくともHomeKitに関して何らかの発表がこのタイミングで行われる可能性は高いのではないか。実際、すでに自社のプラットフォームがHomeKitの正式認証を受けたことを公表するベンダーも登場しており、対応製品登場は間近というのが確かだろう。「HomeKit」はiOS 8以降に登場した家電やアクセサリをiOSデバイスから制御するためのフレームワークであり、HomeKitに対応したスマートデバイスであればiPhoneやiPad上から一元管理し、その制御を簡単に行える。HomeKitならではの特徴としては2点あり、1つはSiriを使って音声制御が可能なこと、もう1つは部屋単位やデバイス種別(フロア内の照明など)単位でグルーピングを行って一斉制御が可能なことで(1つのデバイスが複数のグループに参加可能)、デバイス数が増えるごとに複雑になりがちな家電制御が容易になるよう工夫されている点が挙げられる。特にグルーピングしたデバイス群には名称を付与して、これをSiriから「"寝室"の電気をすべて落とせ」("寝室"がグループ名)のような形で指示可能だ。
2015年05月15日ログバーは30日、指輪型ウェアラブルデバイスRingの最新版「Ring ZERO」の販売をAmazon.co.jpにて開始した。カラーバリエーションは「Shiny White」と「Matte Black」の2色。価格は税込16,900円。Ring ZEROは、2014年にログバーが発表した指輪型ウェアラブルデバイス「Ring」の最新版。2015年3月16日の発表時に「4月30日の発売」としていたが、予定通り発売された。スマートフォンとRing ZEROはBluetooth接続し、Ring ZEROを装着した指を空中で動かしてジェスチャーを描く。すると、スマートフォンのアプリを通して、対応する家電製品の電源オンオフといった様々な動作を実現できる。Ring ZEROは前モデルと比べて電波感度が高くなり、スマートフォンと約15mまで離れた位置でも使用可能となった。本体サイズと重さは、Sサイズが内径19.0mm / 4.6g、Mサイズが内径20.6mm / 5.0g、Lサイズが内径22.2mm / 5.4g。対応OSは、iOS 7以上のデバイス、またはAndroid 4.4以上デバイス(Androidは2015年5月以降に対応予定)。連続使用可能時間は12時間。バッテリーチャージャー、USBケーブル、サイズ調整器具が付属する。
2015年04月30日米Microsoftは今年夏にリリースする予定の「Windows 10」について、搭載デバイスの10億台到達を提供開始から2-3年で達成する目標を立てている。4月29日(現地時間)に米サンフランシスコで始まった同社の開発者カンファレンス「Build 2015」で、OSグループのエグゼクティブバイスプレジデントであるTerry Myerson氏が明らかにした。Windows 8のライセンス販売は2億本突破までに15カ月を要したが、Windows 10でMicrosoftはあらゆる種類のデバイスに共通のコアを搭載し、アプリストアやアプリ開発環境も1つに統合する。そのためWindows 10デバイスには、デスクトップPC、ノートPC、タブレット、スマートフォン、Xbox、Surface Hub、HoloLensなどが含まれる。またリリースから1年間、Windows 8.1およびWindows 7には無料アップグレードとして提供されるため、現在およそ15億台あると見られるWindows PCの多くで1年以内にWindows 10へのアップグレードが進む可能性が高い。Myerson氏によると、これまでに10億台を超えたプラットフォームバージョンは存在せず、Windows 10が初の10億台超えを達成する可能性がある。Microsoftの目標通りに進むと2018年の夏までに10億台に到達することになるが、ネット上では「それまでWindows 11は登場しないのか?」という議論が起こっている。MicrosoftはWindows 10からWindowsをサービスとして提供し、これまでのように次期メジャーバージョンのリリースを待つことなく新機能をアップデートしていく。メジャーバージョンにこだわる必要がなくなり、1月にMicrosoftが開催した特別イベントでMyerson氏は「どのバージョンのWindowsを使っているかという質問には意味がなくなる」と述べていた。2018年の夏までにWindows 11やWindows 12に相当するような進化をWindows 10が遂げている可能性があるが、そうしたバージョンアップを含めて今年の夏に登場する新しい世代のWindowsを搭載したデバイスが「Windows 10デバイス」になる。
2015年04月30日ポラール・エレクトロ・ジャパンは2015年5月9日より、日々のトレーニングをサポートする腕時計型ウェアラブルデバイス「Polar A300」を発売する。店頭予想価格は心拍センサー「Polar H7」付きモデルが税別22,000円、心拍センサーなしのモデルが税別16,800円。Polar A300はフィットネス愛好家のモチベーションを高める目的で製作されたウェアラブルデバイス。一日に必要な運動量を表示する「アクティビティガイド」機能、一日の活動を記録し健康増進への効果を伝える「アクティビティ効果」機能、消費カロリー数を正確に算出する「スマートカロリー」機能を標準搭載。Polar H7心拍センサーと合わせて装着することで、トレーニングの進捗を把握する「フィットネステスト」機能、トレーニングの効果を視覚的に表示する「エナジーポインター」機能を利用できる。計測データは、スマートフォン向けアプリとPCにて利用可能な専用サービス「Polar Flow」で管理する。Polar Flowを利用すると、トレーニング直後にフィードバックの提供を受ける機能「トレーニング効果」が利用可能になるほか、他のユーザーとトレーニング状況を共有できる。アプリの対応OSはAndroid 4.3以降、iOS 7.0以降。Webサービス「Polar Flow」の対応OSはWindows XP/7/8/8.1、Mac OS X 10.6以降。Polar A300とスマートフォンはBluetooth Smartで接続する。電源は68mAhリチウムポリマー電池。1回の充電24時間駆動し、トレーニングデータは本体に4週間分まで記録できる。本体メモリは4MB。画面には68×48ピクセルのFSTNディスプレイを採用する。30m防水性能を持ち、着用しながらの水泳も可能だ。本体部分の厚さは12.7mm、重量は48g。カラーはブラック、ホワイト、ピンク、グレー、ブルー、イエローの6色を展開し、交換用リストバンドは別途購入できる(税別各3,000円)。
2015年04月23日双日システムは4月21日、USBデバイスを挿して既存のPCを簡易VDIとして利用できる「SASTIK III Thin-Client Apps」(SASTIK TCA)を発表した。出荷開始は6月30日。同社の戦略パートナーであるソフトバンク コマース&サービスを総販売代理店とし、国内販売チャネルを通じて販売開始する。価格はオープンプライスで、市場想定価格は初年度保守料込みで1ユーザー10万円。初年度3億円の売上を目指す。新ソリューションは、サスライトの「SASTIK」と、双日システムズが販売するアプリケーション仮想化ソリューション「Spoon」を組み合わせた製品であり、専用サーバとUSBデバイスで構成。SASTIKは文教市場や地方自治体、大手企業を中心に10万本以上の出荷実績があるという。予め仮想化技術でカプセル化したアプリケーションをUSBデバイスに搭載することで、USBデバイスをPCに挿すとアプリケーションが自動で起動し、サーバ上のデータやファイルを操作可能という。USBデバイスを抜くとアプリケーションやデータはPCに残らないため、簡易的なVDI環境を従来の1/3程度のコストで実現できるとしている。従来のSASTIKでは、PCにインストールしていないアプリケーションのデータやファイルは操作できず、「自宅PCにインストールしていないクライアント・サーバ型アプリケーションを利用したい」といった要望があったという。今回アプリケーション仮想化ソリューションと組み合わせることで、PCにインストールしていないアプリケーションも利用可能になり、利便性と用途が向上するとのことだ。VDIはセキュリティ対策やワークスタイル変革を目的に多くの企業や組織が検討しているが、ハードウェアやネットワーク構成が複雑になるために導入費用が高くなる傾向にあり、コストがネックで導入できないケースが多く見受けられたという。新ソリューションは、専用サーバ1台およびUSBデバイスと既存PCの構成で始められるため、従来のVDIの1/3程度のコストで導入可能としている。
2015年04月22日フランスのスマートデバイスメーカーであるWithingsは4月16日、秋葉原の3331 ARTS CHIYODAにて「日本ローンチイベント」を開催。Withingsブランドで手がけるスマートデバイスを日本で展開することを発表した。WithingsはCedric Hutchings(セドリック・ハッチングス)氏とEric Carreel(エリック・カレル)氏が2008年に設立したメーカーだ。健康でありたいと願うすべての人々を応援・サポートする製品やサービスの提供を目的に、さまざまなデバイスを発売している。いち早くデジタルヘルスケア市場で存在感を示し、「CESイノベーションアワード」を5年連続で受賞した経歴も持つ。発表会には、WithingsのAPAC地域セールスマネージャーであるAntoine Robiliard(アントワン・ロビヤール)氏が登壇。「近い将来、すべて人たちがスマートデバイスを利用して自分自身の健康を常に管理することになるだろう。我々はそれを『コネクテッドデバイス革命』と呼んでおり、Withings社のエコシステムが革命の第一線になると信じている」と語った。Withingsの製品はすべて、スマートフォン用アプリ「Health Mate」と連携できる。各デバイスがモニタリングした全データをこのアプリで見ることができると、Antoine氏はそのメリットを解説した。○ヘルスケアに主眼を置くスマートウオッチWithingsの日本上陸で最も注目したいのが、ヘルスケアウオッチだ。今話題のスマートウオッチよりもヘルスケアに重点が置かれている。「Withings Activite(ウィジングズ・アクティビテ)」は、米ラスベガスで開催された「2015 International CES」で注目を集めていたアクティビティトラッカー機能付きの腕時計型デバイス。時計の本場、スイスで製造されているのが特徴で、アナログ時計のデザインを採用しながらも、各種センサーを内蔵しており、歩数・走行距離・水泳距離・睡眠をトラッキングできる。ダイヤルはスイス製で、風防にはサファイアガラスを採用。この小さなケースの中に、各種センサーと一体化した「コネクテッド・ムーブメント」を収納している。腕時計型デバイスはもう一つある。それが「Withings Activite Pop(ウィジングズ・アクティビテ・ポップ)」だ。歩数などのトラッキング機能はそのままに、よりポップなデザインを採用。こちらはスイス製ではないが、低価格で購入できるという。日本国内での発売日と価格はともに未定だが、北米市場では149ドルで発売されており、「Withings Activite」と比べてより手軽に購入できるのが魅力だ。そのほかにもオモシロイ新製品が登場した。まずは手首に装着する「Withings Pulse O2(ウィジングズ・パルス・オーツー)」だ。活動データや睡眠時の身体情報をトラッキングできるウェアラブルデバイスで、各種センサーを内蔵する。心拍計を搭載し、ディスプレイには過去10日分のデータを表示可能だ。リストバンドとしてだけでなく、クリップで衣服などに取り付けるといった使い方もできる。○ヘルスケアウオッチ以外にもオモシロ製品が室内を撮影できるスマートHDカメラ「Withings Home(ウィジングズ・ホーム)」も4月に発売される。135°の画角を持つカメラを採用し、モーションセンサーと音声センサーも内蔵。室内の異変を感知すると、ユーザーのスマートフォンに通知を送る機能も持つ。Withings Homeは環境センサーも搭載し、室内の空気の汚れ具合などをモニタリングしてグラフ化することも可能だ。セキュリティ対策だけでなく、録画したデータを時系列で再生することもでき、子どもたちの様子を後から見返したり、不在時にペットがどのように過ごしているかをチェックできたり、ユーザー次第で使い方が広がる。最大30日分の記録を再生できるクラウドビデオ・レコーディングプラン(有償)も用意する。個人的に興味深かったのが睡眠情報を詳しくトラッキングするデバイス「Withings Aura(ウィジングズ・オーラ)」だ。誘眠効果のあるライトを点灯して音楽を再生するユニット部と、ベッドのシーツ下にセットする専用マットの2つで構成。眠っている時の動きや姿勢など細かく管理することができるのだ。もちろん、睡眠時の呼吸や心拍数なども常時計測し、睡眠パターンを記録。計測データをもとに、より質の高い眠りを目指せる。発売済みのWi-Fi対応の体重計「Withings Smart Body Analyzer」も展示されていた。体重やBMI値、体脂肪率などを計測できるほか、体重計なのに心拍数や室内のニ酸化酸素濃度などを計測する機能も持つ。最大8人のデータを保存できる。これまで北米とヨーロッパを中心に展開してきたWithings。2014年の売り上げは、90%を北米とヨーロッパが占めているという。そこで2015年はアジア市場での販売強化を掲げ、第一弾として日本市場への本格参入を決めたという。Withings製品は、国内代理店のソフトバンクコマース&サービスが取り扱う。大手量販店やオンラインショップにおいて販売していく。
2015年04月17日日立システムズエンジニアリングサービスと日立システムズは4月8日、仮想デスクトップ環境においてUSBデバイスを安全に管理・利用できるソリューション「仮想デスクトップ USB デバイス統合管理ソリューション」を販売開始した。同ソリューションは、TCSIのシンクライアント用仮想USBデバイス統合管理ソフト「VUMS」を用い、仮想デスクトップ環境下の端末に接続するUSBデバイスを管理する。具体的には、USBメモリやスキャナー、プリンター、ICカードリーダー、デジタルカメラなどのUSBデバイスについて、あらかじめ許可・登録したデバイスのみ利用可能にすることで、不正なUSBデバイスの接続を防止する。また、ユーザーやユーザーグループ別のきめ細かなアクセス制御や、詳細な証跡管理が行えるため、不正なファイル操作などを抑止できる。USBデバイス利用時に必要なドライバ(プログラム)も、サーバで一元管理できるため、新たなデバイスの利用登録やユーザー権限の付与なども効率的に行える。同ソリューションは、「仮想デスクトップシステム導入検討サービス」「USBデバイス事前評価サービス」「仮想デスクトップサーバー環境構築サービス」「シンクライアント端末マスタ作成サービス」「シンクライアント端末キッティングサービス」「端末展開支援サービス」「仮想デスクトップシステム運用サポートサービス」「不正USBデバイス検知サービス」という8つのサービスから構成されている。また、指静脈認証システムを加えたソリューションも提供される予定。価格は個別見積もり。
2015年04月09日NECは4月7日、IoT(Internet of Things)で利用する大量かつ多様なセンサーや機器(以下、IoTデバイス)をモバイルネットワークで利用する際、IoTデバイスの特性や状況に合わせて制御信号を削減し、ネットワーク負荷を低減する通信技術を開発したと発表した。同技術では、IoTデバイスの通信や移動の管理のために、従来一律に行っていた通信事業者のネットワークとIoTデバイスの間の制御信号の送受信を、IoTデバイスの通信間隔や移動速度などに合わせて行うもの。これにより、制御信号数を従来比約10分の1に削減し、IoTデバイスを効率良く接続することで、ネットワークの負荷を抑えて信頼性の高いモバイルネットワークを実現する。同技術はモバイルネットワークの標準化団体「3GPP(3rd Generation Partnership Project)」の国際標準規格に採用された。
2015年04月08日エンバカデロ・テクノロジーズは4月7日、Windows、Android、iOS、Mac OS X、ガジェット、ウェアラブルといったマルチデバイスアプリケーションを作成できるソフトウェア開発環境の最新版「RAD Studio XE8」を発表した。4月8日より提供開始となる。エンバカデロ・テクノロジーズ 日本法人代表の藤井等氏は、「企業におけるモバイルデバイスの導入は、ネイティブアプリを構築し、モバイルの力を使って業務を変えていく段階に入ってきたため、マルチプラットフォームの対応について意識せざるを得なくなってきている」と語った後、RAD Studio XE8について、「つながる」アプリを構築するためのプラットフォームとして「真のマルチデバイス開発環境の実現」「クラウド、バックエンドとつながるしくみを提供」「既存システムをIoTに拡張」という3つのテーマを掲げていると説明した。この3つのテーマに対する同バージョンの主な新機能は下記のとおり。マルチデバイス開発環境の実現新たにiOS 64-bitアプリ開発をサポートしたことにより、Apple App Storeに掲載するアプリで必須となる64-bitと32-bit双方を含むユニバーサルアプリが構築可能となった。また、iOS向けに作らなくとも、ネイティブコントロールをサポートしており、iOSネイティブの機能への切り替えを、ボタン一つで行うことができる。新機能「マルチデバイスプレビュー」では、設計段階でデスクトップ、タブレット、スマートフォン向けのプレビューを表示することができる。修正を要するデバイスについては、UI設計のみをカスタマイズ可能。すべてのデバイスでアプリを実行して確認することなくUI設計の問題個所を発見できるため、マルチデバイス向け開発が大幅に効率化される。クラウド、バックエンドとの接続企業向けモバイル開発においては、バックエンドとの接続が重要となるため、オンプレミスの中間サーバや、BaaSなどのクラウドサービスを活用するのが一般的だ。今回のバージョンアップでは、モバイル向けの中間サーバー機能を提供するEMS(Enterprise Mobility Services)を機能強化し、多様な接続性をサポートしている。既存システムをIoTへ拡張IoTへの接続性も強化された。Bluetooth ClassicをサポートするTBluetoothや、iBeaconとAltBeaconの双方をサポートするTBeaconコンポーネントを搭載しており、Bluetoothを利用する各種IoTデバイスや近接検知の機能などを、詳細なプロトコルを理解していなくとも、容易に実装できるようになった。以上の機能に加え、アプリケーションの利用状況を分析できる機能も新たに加わった。コンポーネントを置くだけで分析機能を追加でき、マルチデバイスアプリの利用状況を把握することが可能となる。同社は、発売記念キャンペーンとして、発売記念特別価格での提供や、Webセミナーやワークショップの開催などを予定している。さらに、RAD Studio XE8のすべての機能を30日間無料で利用できるトライアル版も提供されるとのこと。同社のWebサイトよりダウンロードすることができる。
2015年04月08日NECは4月7日、大量かつ多様なIoTデバイスをモバイルネットワークで利用する際に、ネットワーク負荷を低減する通信技術を開発したと発表した。通信の開始・停止を定期的に繰り返すスマートメーターや、ネットワークのエリア間を継続的に高速移動する自動車など、人と異なる特有の動きをするIoTデバイスでは、モバイルネットワークで不要な制御信号が大量に発生する。さらに、IoTデバイスの増加に伴ってネットワークの負荷が増大することで、モバイルネットワークの信頼性低下が懸念されている。今回開発された技術では、それぞれのIoTデバイス通信や移動の特性を把握してIoTデバイスの通信接続状態や位置に応じた制御を実施。シミュレーションではIoTデバイスに関わる制御信号数を従来の10分の1に削減できることが確認された。また、同技術は4G LTE-Advancedの拡張機能を規定する「3GPPリリース」の標準規格に採用されており、今後さまざまな製品・用途に利用される予定だ。NECは「今回の技術はIoTの情報通信基盤を担い、モバイルネットワークを活用した交通、エネルギー、物流、医療・ヘルスケア等の多様なソリューションの提供を加速するものです。」とコメントしている。
2015年04月07日富士通研究所は4月2日、スマートフォン(スマホ)とその周辺にある電子機器やセンサなどの周辺デバイスを、スマートフォンのOSに依存することなく自動的に接続し、クラウドサービスと組み合わせて利用可能とするWebOS技術を開発したとい発表した。これまでスマートフォンやタブレットなどのスマート端末から周辺デバイスを利用するためには、OSや周辺デバイスごとに専用アプリケーションが必要で、利用者はアプリケーションのインストール、開発者はOSや周辺デバイスごとのアプリケーション開発が必要となり、利便性と開発コストの点で課題があった。こうしたアプリケーションのOS依存性を低減する技術として、HTML5のようなWebアプリケーションを用いる方法があるものの、周辺デバイス用のデバイスドライバについては、依然としてOSごとに開発し、アプリケーションと一体化して提供する必要があり、OS依存性が解消されていなかった。その一方で、ブラウザ上でデスクトップのような環境を提供するWebOS方式の実行環境が知られているが、ドライバの配置方法が確立されておらず、アプリケーションから周辺デバイスが利用しにくい状況となっていた。今回の研究では、OS上に独自のアプリケーション実行環境層を構築し、周辺デバイスを制御できるようにすることで、Webアプリケーションからクラウドサービスと周辺デバイスを接続できる技術を開発した。これにより、その場にあるデバイスを即座に利用することが可能になるほか、デバイスが切り替わっても、アプリケーションを変更することなく利用し続けることが可能となったという。なお富士通研究所では、今後、対応デバイスの拡充や実利用シーンでの検証を進めるとともに、人が活動しているあらゆる場所でのサービス提供に向けて、同技術の2016年度中の実用化を目指すとしている。
2015年04月03日米Amazonは、Amazon.comにいくことなく特定製品を注文できる小型デバイス「Dash Button」を発表した。対象となる洗剤などの日用品を押すだけで発注できるもので、洗濯機、冷蔵庫などに貼って利用するイメージだ。Amazon Prime会員向けに無料で提供する。Dash Buttonは小型のUSBメモリスティックのようなサイズの端末で、スマートフォンのAmazonアプリと連携し、ホームWi-Fiに接続して設定した製品のオーダーができる。事前にDash Buttonが利用するネットワークや商品、数量などを設定しておくことで、ワンプッシュするだけで商品を注文できる。1つのDash Buttonで登録できるのは1製品のみで、冷蔵庫や浴室などその製品を利用する場所に貼っておくことで、なくなる頃に注文できるとしている。Dash Buttonで注文した場合の価格はAmazon.comと同じで、注文キャンセルも容易にできる。Dash Buttonによる注文が行われるとスマートフォンアプリに通知される。Dash Buttonによる発注後にボタンが再度押されたとしても、製品が配達されるまではそれ以降のプッシュでは発注が入らないとのことだ。Dash Buttonでの発注に対応した製品は、Tideの洗剤、Bountyのペーパータオルやポケットティッシュ、Gilletteのカミソリの刃、Izzeのジュース、Huggiesのオムツなど約260アイテムがある。Prime会員向けに無料で配布するもので、米国のPrime会員向けに招待メールの受け付けを開始している。
2015年04月01日○ポスト・スマートフォン時代の新デバイス「Runcible」スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2015」では、米Mozillaがブースを出展した。ブース内には多数のFirefox OSスマートフォンが並び、その中にはKDDIが2014年12月に発売した「Fx0」の姿もあった(関連記事:バレンタインデーの男たちの熱い戦い - Firefox OS WoTハッカソン)。MWC2015に合わせてKDDIは、ベンチャーファンド「Open Innovation Fund」を通して米カリフォルニア州バークレーを拠点とするベンチャー企業「Monohm(モノーム)」に出資したことを発表し、MozillaブースでMonohmが開発する新デバイス「Runcible(ルンシブル)」を披露した。通信機能としてBluetooth LEやWi-Fi、LTE、GPSなどを搭載しており、Bluetoothヘッドセットを使えばスマートフォンのように音声電話にも使えるという。しかし、MonohmはRuncibleをスマートフォンではなくIoT(Internet of Things)時代の中核となるデバイスと位置付けている。「今日のスマートフォンは、時と場所を選ばずSNSの通知が飛んでくる」とArriola氏は指摘する。Runcibleでは、もっとさりげない形で通知する仕組みを提供するといい、円形のボディを活かして自動車や自転車のハンドルに取り付けたり、身体に装着してフィットネスの記録に用いるといった具体的な利用シーンも挙げた。Arriola氏は「机の上に置いて物理的に回転させることで、スピーカーの音量を調節するリモコンにもなる」と語る。液晶ディスプレイの周囲はタッチ操作を認識し、スクロールなどに利用できる。充電は本体に備えたUSBポートを利用する。○オープンなWeb技術への取り組みにKDDIも支援RuncibleのプラットフォームとしてFirefox OSを採用した理由としてArriola氏は、オープンなWeb開発コミュニティの存在を挙げる。「Firefox OSなら、HTML5/CSS/JavaScriptといったオープン技術でエコシステムに参加できる。iOSのObjective-CやAndroidのJavaよりも広い、世界で最も大きな開発コミュニティにアクセスできる」(Arriola氏)とメリットを挙げた。ソフトウェアの実装にあたっては、KDDIと協力しながら開発を進める「Positron」と「Sensible」という2種類のライブラリを利用しているという。PositronはUIのラピッド開発を可能にするHTMLフレームワークで、Runcibleのユーザーインタフェースの実装に利用している。Firefox OSだけでなく、iOSやAndroid、PCのChromeやSafariなどモダンブラウザ―を広くサポートするライブラリとなっている。Sensibleは通信機能のライブラリとなっており、デバイス間のPeer-to-Peer接続のようにIoT時代に求められるインタラクションを容易に実装できるという。Arriola氏によると、「どちらのライブラリもMITライセンスで提供しており、誰もがダウンロードして利用できる」とのことだ。Arriola氏は日本企業でのゲーム開発経験もあり、日本語も堪能。製品名のRuncibleについても、英語読みでは「ランシブル」となるはずだが、あえて日本のローマ字読みに近い「ルンシブル」という呼び方を採用するなどのこだわりを語った。このRuncibleは、今後KDDIから国内でも発売されるのだろうか。KDDI プロダクト企画本部 プロダクト企画1部 端末1グループ マネージャーの長池輪氏は、「現時点ではそういった事業との具体的な関連性はない」と説明する。むしろ、同社が2014年から取り組んでいる、Firefox OSを中心としたWeb開発コミュニティの拡大や、Webを通してあらゆるモノがつながる世界観「WoT」(Web of Things)の実現に向けた取り組みが、背景にあるという。KDDIは今後もMonohmと連携し、日本語化や日本国内での活動をサポートしていくとしている。○MWC2015関連記事認証技術の"プレミアム"、虹彩認証でスマホのセキュリティは変わるか - 富士通担当者インタビューWindows Phoneは法人向けスマホとして圧倒的 - freetel CEO 増田氏インタビューマウスコンピュータがWindows Phoneを手がける理由Apple & IBM連合への対抗馬? Android for Workでゲーム・チェンジを狙うGoogleとSAP、両者に聞くエンタープライズ戦略テレコム分野にも仮想化とクラウドのトレンド、Ericsson 担当者インタビュー
2015年03月30日フォーカルポイントは25日、Bluetooth SMARTによってスマートフォンなどと連携できる心拍計付き腕時計型デバイス「Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計」を発売した。価格は税別27,500円。「Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計」は、Bluetooth SMARTでスマートフォンなどと連携する、心拍計付き腕時計型デバイス。心拍数は、本体を手首に装着するだけで継続的に測定でき、結果はリアルタイムで画面に表示される。また、3軸加速度センサーを搭載しており、速度や距離も計測可能。内蔵されているメモリは最長で24時間までのワークアウトを記録できる。ワークアウト後は、スマートフォンなどと同期した際に自動的にデータを転送する。計測したデータは、専用アプリ「Mio GO」以外にも、「Wahoo Fitness」や「RunKeeper」、「miCoach」などのフィットネスアプリに同期できる。「Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計」の主な仕様は次の通り。サイズ/重量は、幅約45mm×高さ約42mm×厚さ約15mm/約54g(ベルト除く)。バッテリー容量は170mAh。最大連続使用時間は20時間から24時間。脈拍数表示は30から220拍。防水性能を備えており、水洗いも可能。カラーバリエーションはブラックとイエローの2色。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年03月26日アルバックは3月25日、次世代MEMSデバイスとして期待されるCMOS搭載MEMSデバイス向け量産対応低温PZTスパッタリング技術を開発したと発表した。インクジェットプリンタのヘッドやカメラのオートフォーカス用アクチュエータなどの圧電MEMSには、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸塩、Pb(Zr,Ti)O3)の薄膜が用いられているが、次世代技術として、そうした圧電MEMSとCMOS技術を融合することで、デバイスの高性能化・多機能化・小型化を図ろうという動きが活発化してきている。しかし、PZT薄膜の結晶化温度はスパッタリング法で600℃程度、Sol-Gel法では700℃程度と高温のプロセスが必要なため、500℃以下の低温プロセスが必要となるCMOSへの搭載が困難であった。同技術は、「多種応用の異なった要求を同時満足する高性能の達成」、「LSI搭載可能の温度範囲でのプロセスの開発」、「高信頼性量産スパッタモジュールの実現」の3つを目標にして開発されたもの。独自技術の採用により、成膜温度はCMOSにも適用可能な485℃ながら、実用に耐えうるスループットとPZT薄膜の品質を実現したという。具体的には、通常のスパッタリングプロセスでは下部電極層の形成の後、圧電層の形成という順であったが、新たにその間にバッファ層を形成するプロセスを入れることで、低温化を実現したという。この結果、PZT薄膜の膜厚2.0μmにおける電気特性は圧電定数(e31):-17C/m2、絶縁耐圧:±100V、サイクル特性:<1011回を達成しており、PZT薄膜において世界最高レベルの性能を量産条件で確認したとする。なお、同社の既存スパッタリング装置「SME-200」に組み合わせることが可能な同技術を採用した専用チャンバもすでに開発済みで、2015年末には出荷を開始する計画としている。
2015年03月26日視聴行動分析サービスを提供するニールセンは3月24日、2014年に消費者がどのようにデバイスを活用していたのか、およびスマートフォンの浸透により利用者数が増加した各サービスの動向をまとめたレポート「Digital Trends 2014」を公開した。同調査によると、スマートフォンの保有率は、2014年9月に従来型携帯電話(ガラケー)の保有率を超えた後も伸びており、特に20代から50代までのスマートフォンの保有率は2014年11月時点で64%と、働く世代の3人に2人がスマートフォンを保有している状況で、スマートフォンの存在感がさらに増したことがわかった。スマートフォンからのインターネット利用者が増加する一方で、2011年8月をピークに減少が続いていたPCからのインターネット利用者数は、2014年7月以降5,000万人程度で推移しており、下げ止まりがみられた。PCの利用目的では、情報収集に次いで「商品やサービスを購入するため(56%)」という回答が多く、スマートフォンを「商品やサービスの購入のため」に使う人の割合(24%)を大きく超えており、実際に商品を購入するときにはPCを利用する人がいまだ多いことがわかる。ニールセンのエグゼクティブアナリストの中村義哉氏は「2014年、消費者はスマートフォンを中心にしてさまざまなサービスを利用し始めた。しかし、すべてのサービス、すべての局面においてスマートフォンを利用しているのではなく、それぞれのサービスを利用するのに最適なデバイスを選択しながら生活している。今後は、スマートフォンを中心に、それでは利用しにくい部分は他のデバイスで補うという消費行動が行われるだろう」と述べている。なお同レポートは、ニールセン インターネット基礎調査(Nielsen Internet Basic Report)、およびスマートフォン視聴率情報 Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)、PC版インターネット視聴率情報 Nielsen NetView(ニールセン・ネットビュー)、マルチデバイスの利用動向調査 Nielsen Digital ConsumerDatabase(ニールセン・デジタル・コンシューマー・データベース)の4つのデータソースを用いている。
2015年03月25日キーサイト・テクノロジーは3月16日、パワーデバイス・アナライザ/カーブトレーサ「B1505A」の機能拡張を発表した。この機能拡張により、B1505Aは最新の半導体パワーデバイス開発のオンウェハとパッケージデバイスの主要パラメータをすべて特性評価できる。B1505Aは、Microsoft Windows 7をベースとした、パワーデバイス評価用のワンボックスソリューション。拡張性高いアーキテクチャ、使いやすいソフトウェア環境、次世代カーブトレーサ、自動テスト/解析機能を兼ね備える。サブpAから10kV/1500Aまでの広い測定範囲により、高精度のμΩオン抵抗測定が可能となっている。また、10μsの高速パルス機能は、パワーデバイスのフルの特性評価を可能にする。今回の機能拡張では、Ciss、Coss、Crss自動切換え測定、ゲート電荷/抵抗測定と自動温度依存性測定機能など、オンウェーハとパッケージデバイスの特性評価に必要な機能をすべて提供。-50℃~+250℃の動作温度をカバーし、温度制御機器と同期する自動温度テスト機能を搭載している。また、自動測定、高電圧バイアス下のデバイスのキャパシタンスとRg測定が可能。低電圧/高電圧を設定しQg曲線を測定する新しい測定方法により、IGBTモジュールなどハイパワーデバイスを正確に特性評価できる。機能追加の販売開始は4月1日、販売予定価格はすでにB1505Aのユーザーに対しては作業費込みで約200万円からとなっている。なお、B1505Aを新規で購入する場合は、オプション構成により価格が異なる。
2015年03月17日ログバーは16日、指輪型ウェアラブルデバイス「Ring」の最新版「Ring ZERO」を米国テキサス州オースティンで開催されているエンターテイメント系のメディア・コンファレンスのSXSW(サウスバイサウスウェスト)にて発表し、同日にAmazon.co.jpにて先行予約を開始した。発送開始日は4月30日を予定している。カラーバリエーションは「Shiny White」と「Matte Black」の2色。価格は税別16,900円。Ring ZEROは、2014年にログバーが発表した指輪型ウェアラブルデバイス「Ring」の最新版。スマートフォンとBluetooth接続し、RingまたはRing ZEROを装着した指を空中で動かしてジェスチャーを描くことによって、対応する家電製品の電源オンオフといった様々な動作を実現できる。Ring ZEROの発表時点における対応機種は、iPhone 6、iPhone6 Plus、iPhone 5s、iPhone 5c、iPhone 5、iPhone 4sだ。ジェスチャーは、専用アプリ(現時点ではiOSのみ対応)を使ってカスタマイズ可能。今回、自社開発のジェスチャー認識エンジン「Maestro(マエストロ)」を搭載したことにより、第1世代のRingよりもジェスチャー認識精度が300パーセント向上し、ジェスチャー反応スピードも10倍速くなったいう。3種類のサイズを用意し、内径/重さは、Sサイズが内径19.0mm/4.6g、Mサイズが内径20.6mm/5.0g、Lサイズが内径22.2mm/5.4g。同梱品は、Ring本体、バッテリーチャージャー、USBケーブル、サイズ調整器具。
2015年03月16日ログバーは3月16日、指輪型ウェアラブルデバイスRingの最新版「Ring ZERO」の先行予約を同日よりAmazonで開始すると発表した。「Ring」は内蔵センサーで指の動きを検知することで、証明を点灯させたり、テレビの電源をオンにすることができる指輪型デバイス。ジェスチャー操作は、専用のアプリを使ってカスタマイズすることができる。最新版となる「Ring ZERO」では、同社が開発したジェスチャー認識エンジン「Maestro」を搭載したことによりジェスチャー認識精度が向上し、より簡単な入力が可能となった。参考価格は1万6900円(税込)で、本体のほかバッテリーチャージャーやUSBケーブル、サイズ調整器具が同梱される。サイズはS(内径19.0mm、重量4.6g)、M(内径20.6mm、重量5.0g)、L(内径22.2mm、重量5.4g)の3種類。カラーはShiny WhiteとMatte Blackの2色が用意された。なお、発送開始は2015年4月30日の予定。
2015年03月16日富士通研究所は、小型・薄型の電子機器に適用可能な薄型冷却デバイスを開発した。今回、金属薄板を積層し接合する技術を用いて、厚さ1mm以下の薄型のループヒートパイプを開発し、従来の薄型のヒートパイプに比べて約5倍の熱量を輸送することを可能にした。これにより、スマートフォン、タブレットなどのモバイル機器において、CPUなどの高発熱部品が低温で動作できると同時に、機器内での局所的な熱の集中を防止することが期待される。ループヒートパイプによる熱の移動は、蒸発器の内部にある多孔体で発生する毛細管力を流体の駆動源としている。今回の開発では、銅薄板を重ねて微細な孔を持つ構造を導入。複数枚の銅薄板に予め位置が少しずつずれるように設計した孔パターンをエッチングで形成し、それらを重ねることで流体を循環させるための毛細管力を発生させた。また、今回の開発では、厚さ0.1mmの銅薄板を用い、表裏面2枚と内層4枚の計6枚を一括形成することにより、これまで実用的には厚さ10mm程度が必要であったループヒートパイプの蒸発器を厚さ0.6mmまで薄型化し、モバイル機器に収納可能なサイズの熱輸送デバイスを実現した。今回開発した技術を用いることで、従来の高い熱伝導率のシート材料や薄型のヒートパイプに比べて約5倍の熱量を輸送することが可能となった。富士通研究所は、薄型のループヒートパイプを用いたモバイル機器の設計技術と低コスト化技術の開発を進め、2017年度中の実用化を目指す。また、同技術は、金属薄板のエッチングを用いたパターン形成によって、製品ごとの配管レイアウトや熱輸送量に対応することができるため、機器により自由に設計することが可能となる。今後、モバイル機器だけでなく、通信インフラ装置、医療用機器、ウェアラブル機器などへの展開も検討していく方針。なお、同技術の詳細は、3月15日から米国サンノゼで開催される電子機器のサーマルマネージメントに関する国際会議「SEMI-THERM 31(Semiconductor Thermal Measurement, Modeling and Management Symposium 31)」にて発表する。
2015年03月13日Infineon Technologiesとパナソニックは3月10日、両社でGaNパワーデバイスを開発することに合意したと発表した。シリコン基板上(オンシリコン)に実現したパナソニックのノーマリオフ(エンハンスメントモード)GaNパワーデバイス構造をベースにInfineonの表面実装(SMD:surface-mounted device)パッケージに組み込む。これに関連して、パナソニックはInfineonへノーマリオフGaNトランジスタ構造のライセンスを提供する。今回の合意により両社それぞれが高性能なGaNデバイスを製造できるようになる。ユーザーにとってはパッケージ互換のGaNパワースイッチを、これまで他のGaNオンシリコン デバイスではできなかった2社から調達できる利点がある。両社は2015年3月15日から19日に米国ノースカロライナ州シャーロット市で開催されるApplied Power Electronics Conference and Exposition(APEC)にDSO(Dual Small Outline)パッケージの600V 70mΩサンプルを展示する。
2015年03月12日ミズノは10日、リアルタイムでランナーをサポートするアイウェア型デバイス「SCOUTER」の開発を進めていると発表した。走行距離、走行時間、消費カロリーなどの情報を表示することが可能で、2015年度内の発売を目標として安全性の検証を進めていく。「SCOUTER」は、ソニーが開発中のアイウェア装着型片目用ディスプレイモジュールを、ミズノが開発するアイウェアに装着したデバイス。ミズノが提供する専用のスマートフォン向けアプリと連動させることで、ランニングコースマップや走行距離、走行時間、消費カロリーなどの情報を表示できる。マラソン大会などでは、タイムや順位、SNSのメッセージを表示できるアプリを提供するという。アイウェアは、日本人の顔のカーブに沿ったフィット感や、後頭部の形に合わせられる変形可能なフレーム部、鼻の高さに応じて付け替え可能なパッドなど、走行中でも快適に装着できるよう工夫がされている。また、使用しない際はディスプレイモジュールを外し、単体でサングラスとして使用することも可能。2015年度内の発売を目標に開発を進めているが、13日から開催される「横浜マラソン EXPO 2015」のミズノブース内で、デザインコンセプトモデルを展示するとしている。
2015年03月12日Googleは、6インチAndroidスマートフォン「Nexus 6」やAndroid Wear搭載のスマートウォッチなど、最新のデバイスを購入できるサイト「Googleストア」を開設した。「Googleストア」では、Androidスマートフォン「Nexus 6」やAndroidタブレット「Nexus 9」などの最新端末のほか、TV向けのストリーミング端末「Chromecast」、Android TV搭載のメディアプレイヤー「Nexus Player」、Android Wear搭載のスマートウォッチ「ZenWatch」などをラインナップしている。そのほかアクセサリとして、「Nexus 9」向けのキーボードや、「Nexus 6」向けの保護ケース、「Nexus Player」向けのゲームパッドなども用意されている。支払いは、Google Playと同じくGoogleウォレットによって行う。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年03月12日米Googleは9日(現地時間)、Android 5.1をロールアウトした。安定性やパフォーマンスを改善したほか、複数のSIMカードのサポート、デバイス保護機能の強化、通話音声の高音質化などが図られた。複数のSIMカードのサポートにより、家族間でスマートフォンを共有したり、端末をシェアするといった使い分けが可能。デバイス保護機能は、スマートフォンを失くしたり盗まれたりした場合に、第三者が端末を工場出荷状態にした場合でも、Googleアカウントにログインしなければ、ロック状態が継続される。Nexus 6やNexus 9をはじめとした、ほぼ全てのAndroid端末でこの機能は使えるようになる。また、クリアな通話を行えるHDボイスに対応したほか、クイック設定でWi-Fiネットワークの接続、Bluetoothデバイスのコントロールなどが追加されている。
2015年03月10日●「先行きが見えないデバイス」という印象こんなにも先行きの見えないデバイスは初めてかもしれない……。米国時間9日、いつも通り日本時間で夜中の2時からスタートしたAppleの新製品発表イベント。4月の出荷が予定されているApple Watchの詳細が発表されることは最初からわかっていたことだったが、見る前と見た後で、Apple Watchに対する感想はまったく変わらなかった。冒頭の一文である。ライターのくせに、まったくもって、何も言っていないに等しい。世間での反応も割れているようで、「絶対買う」という人から「こんなのいらん」という人まで様々だ。まぁ反応が様々なのはiPhoneも毎回同じなのだけど、そっちは生活に必須のスマートフォンカテゴリだから、なんだかんだで売れることはわかっている。しかし、Apple Watchは多くのiPhoneユーザーにとって必須ではない。少なくとも現状では。Apple Watchは、「便利かもしれないが、ライフスタイルを選ぶ」製品に思える。発表会で語られたApple Watchの主な機能は3つだ。「時計」「コミュニケーション」「フィットネス」である。ジョブズはiPod、電話、モバイルインターネットの3つの機能をひとつのデバイスにまとめ上げて世界を変えたが、Apple Watchはどうだろうか。時計はiPhoneで確認するか、お気に入りの腕時計をつけるし、コミュニケーションはiPhoneで十分だし、フィットネスはそもそもしない。そんなユーザーをどこまで振り向かせることができるだろうか。そんなユーザーはユーザーではないと切り捨てて、必要なユーザーにだけ届ければいいという考え方もあるかもしれない。しかし、Apple Watchがそんな小さくまとまったニッチな製品として終わっていくのは残念でもあるし、Appleには停滞して面白みがなくなりつつあるスマートフォン業界をぜひもう一度引っ掻き回してほしいという思いもある。●「必要な人だけ」が身に付けるデバイスになりそうな予感○「Apple Watch」を否定的に思う2つの理由前項では、否定的な思いを語ってしまったが、筆者個人としては、満を持して登場したウェアラブルデバイスの本命であるApple Watchにはヒットしてもらいたいと思っている。iPhoneが登場する以前、誰も今のような世界を想像していなかったように、Apple Watchでもう一度人々のライフスタイルに革命を起こしてほしいのだ。しかし、現状のApple Watchでは、何となく「必要な人だけが身につける」レベルの製品で終わりそうな予感もしている。そう思う理由の一つは、腕時計を完全に置き換えることができていないということだ。たとえば、Apple Watchはバッテリーが最大で18時間しかもたず、1日に1度の充電が必要だ。時計だって24時間身に付けるわけではないが、少なくとも充電を気にすることはない。最大18時間ということは、ヘビーに使うならもっと短いわけで、朝つけたら帰宅する頃にはバッテリーがなくなっていることは大いに考えられる。充電が切れてしまえば時計としても機能せず、ただのブレスレットになってしまうわけで、これはちょっと辛い。出先でこまめに充電してまで使うかといわれると、多くの人はそこまでして使いたくないのではないだろうか。もう一つは、少なくとも現状では「Apple Watchでしかできないこと」が見えてこないことだ。iPhoneの通知を表示できる? カレンダーの表示? 音楽再生? それらはぜんぶiPhoneでできることだけど、果たしてApple Watchを使うことで誰の目にもわかるくらいに生活が向上するのか。正直、そうは思えない。ブルっと本体が震えたら、鞄か尻ポケットからiPhoneを取り出せばいいだけのことだ。4万円以上払って、iPhoneの機能の一部を腕に移植したいかというと……。多くの人はピンとこないんじゃないだろうか。●サードパーティが産み出すキラーコンテンツに期待○今のままでは押しが弱い、サードパーティに期待Apple Watchは便利かもしれない。だけど、その便利さはフィットネスに熱心な人や、健康に気を遣っている人、あるいは電話やメールなど通知のたびに鞄からiPhoneを取り出すのが死ぬほど面倒だという一部の人にとっての便利さであって、大多数にアピールするにはまだちょっと弱い気がしている。要するに、キラーコンテンツがないのだ。しかし、だからといってApple Watchが大コケするかというと、そうと決まったわけではない。というのは、Apple WatchはiPhoneと同じく、サードパーティがアプリを作って公開できるからだ。もちろん、Apple Watch以外のスマートウォッチでもサードパーティ製のアプリはあるし、実際に公開されているのだけど、Apple Watchの注目度を考えると勝負にはならないだろう。ここが、Apple Watchと他のスマートフォンの最大の違いであり、Apple Watchの勝機になりうる部分だと思う。いわば、最初にAppleが用意した機能は「こんなことができるんだよ」というベース機能であって、もしかすると第三者が思いもよらぬキラーアプリを出してくる可能性もあるわけだ。iPhoneもそうだった。必要な機能は標準アプリでだいたい網羅されていたが、後から出てきた何十万というサードパーティ製のアプリが、iPhoneの価値を飛躍的に高めた。サードパーティのアプリなしにiPhoneがここまでブレイクしたとは思えないし、逆にいうと、Apple Watchにおいても、サードパーティ製のアプリ次第で、一般ユーザーを振り向かせられる可能性も大いにあるのではないだろうか。だとすれば、Apple Watchの先行きについて語るには、今はまだ早すぎるかもしれない。
2015年03月10日ファーウェイは、リストバンドデバイス「HuaweiTalkBand」の第二世代製品となる「Huawei TalkBand B2」を発表した。ディスプレイ部分がBluetoothイヤホンになっており、リストバンドから取り外して使用できるのが特徴。推奨小売価格はレザーストラップ付きのプレミアムバージョンが199ユーロ、TRUストラップ付きの標準バージョンが169ユーロ。日本国内の発売は未定。「Huawei TalkBand B2」はディスプレイ部分をリストバンドから取り外してBluetoothイヤホンとして使えるハイブリッドなリストバンドデバイス。リストバンド部にはBluetoothイヤホンの着脱状況の認識機能があり、自動的にスマートフォンまたはHuawei TalkBand B2に音声(音楽や通話)を流す。 ヘッドセットには、デュアルマイク、ノイズキャンセラーを搭載し、高い音質の音声が流れるという。また、スマートフォンのモデルを問わずに、バイブレーションや呼び出し音を通じて、ユーザーのスマートフォンの場所を特定する機能も備えている。さらに、搭載された6軸センサーにより、利用者の動作を自動的に認識、記録し、健康管理デバイスとして使いこともできる。眠りの深い時間と浅い時間を検出し、睡眠の質を高めるためのアドバイスを提供してくれるという。デザインは、パリのHuawei Aesthetics Center team(ファーウェイのデザイン研究チーム)が担当。無駄を省いたシンプルなデザインとなっており、リストバンド部は、TPU素材、レザーの2種類から選択することができる。同製品の主な仕様は以下のとおり。ディスプレイは0.73インチのPMOLEDタッチディスプレイ。サイズ/重量は、高さ62×幅20.6×厚さ11.5㎜/26.2g(イヤホン9.4g、バンド16.8g)。IP57相当の防塵・防水機能、通信方式はBluetooth 4.1。バッテリは最長5日間の動作、最大6時間の連続通話、連続12日間の待ち受けを実現。対応OSハiOS 7以降、Android 4.0以降。カラーはブラック、シルバー、ゴールドの3色を用意する。
2015年03月08日米マイクロソフトは2日(現地時間)、Android/iOS/Windowsデバイスで使える2つ折り式のモバイル向けBluetoothキーボード「Universal Foldable Keyboard」を発表した。キーは撥水加工が施されている。7月から発売され、推定小売価格は99.95ドル。「Universal Foldable Keyboard」は、Android/iOS/Windowsで使える2つ折り式のモバイルデバイス向けBluetoothキーボード。それぞれのOSに最適化されたモードが搭載されており、端末のボタンで切替えできる。本体の電源は、キーボードを折りたたむことでオフに、開くことでオンになる。内蔵されている充電式バッテリーは1回の充電で3カ月間の使用が可能だという。また、キーには撥水加工が施されている。「Universal Foldable Keyboard」の主な仕様は次の通り。サイズは、オープン時が幅約295.1mm×高さ約125.3mmで、2つ折り時が幅約147.6mm×厚さ約11.5mm。Bluetoothの規格は4.0。対応OSはAndroid 4.3から5.0、iOS 7から8.1、Windows 8/8.1。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年03月03日ウェザーニューズは27日、使用者のくしゃみの回数をカウントする腕時計型ウェアラブルデバイス「ポールンウォッチ」のモニター募集を開始した。同社による、くしゃみと花粉の飛散量や時間帯の関係を調査する取り組みの一環。募集人数は100名。同社は全国1,000カ所に花粉観測機「ポールンロボ」を設置し、一般ユーザーの協力で花粉を観測する「花粉プロジェクト」を実施している。2015年は新たにユーザーが腕に装着する「ポールンウォッチ」のモニター募集を行い、ユーザー個別のくしゃみ回数を記録することで、くしゃみと花粉の飛散量や、時間帯の関係を調査する。「ポールンウォッチ」は、直径4cmの"くしゃみカウンター"。くしゃみをした時に鼻を押すと、くしゃみの回数と時間が記録され、内蔵のBluetoothを介してスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」から確認できる。「ポールンウォッチ」の目にはライトが装備され、くしゃみの回数により、1~5回で青、6~10回で黄、11~20回で赤、20回以上で紫に変化する。同社予報センターは、「ポールンウォッチ」で測定したくしゃみの回数や時間に加え、花粉観測機「ポールンロボ」で観測された花粉飛散量、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を通して寄せられる症状の報告などを総合的に分析。くしゃみと花粉の飛散量や時間帯の関係性を調査し、花粉飛散予報や花粉の対策に役立てる。モニター応募はモバイルアプリ「ウェザーニュースタッチ」の「花粉Ch.」から行える。なお、募集対象はiPhoneユーザーのみなので注意したい。
2015年02月27日マウスコンピュータは23日、Windows Phoneベースのデバイスの開発に着手していると発表した。LTE対応のSIMフリー端末になる予定。同社は、マイクロソフトのWindowsひとつで、PCやタブレットなど幅広いデバイスをサポートするという取り組みを強く支持するとし、今後需要拡大が見込まれるWindows Phoneベースの製品を最新ユビキタス端末として開発、ラインナップ化する。これにより、動画コンテンツなどの視聴、ウェブブラウジング、オフィスソフトウェアなどが同一のOSプラットフォーム上にて実現し、さらなる需要の拡大を図っていくという。そのほか、製品構成や販売時期などの詳細は、後日アナウンスするとしている。
2015年02月23日