トヨタ自動車(トヨタ)は11月6日、2016年1月に人工知能技術の研究・開発の拠点として、新会社「TOYOTA RESEARCH INSTITUTE, INC.(TRI)」を米カリフォルニア州パロ・アルトに設立すると発表した。新会社は約200名規模となる予定で、今後5年間で約10億ドルを投入する。TRIでは、人工知能技術を通じてビッグデータを活用することで、社会のさまざまな課題を解決し、将来の持続可能なモビリティ社会の実現ならびに、誰もが安心して安全・自由に、より豊かに暮らすことができる社会の実現を目指し、革新的な商品の企画・開発を進めるという。また、新会社のCEOにはトヨタのExecutive Technical Advisorであるギル・プラット氏が就任し、マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学に設立した研究センターとの連携を進めるなど、研究体制を強化していく。プラット氏は「TRIでは、事故を起こさないクルマ、誰もが移動の自由を享受できるモビリティ、高齢者の尊厳ある老後をサポートするロボットなど、人と協調できる人工知能技術の開発に取り組む。さらには、新材料探索・生産管理システムなど幅広い領域での応用に向けた技術開発を行い、社会に貢献したい」とコメントしている。
2015年11月06日トヨタ自動車はこのほど、持続可能な社会の実現に貢献するための新たなチャレンジとして「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表した。併せて、同チャレンジの実現に向けて、当面の実行計画である第6次「トヨタ環境取組プラン」を策定し、2016年度から2020年度までの5カ年計画として展開を図る。「トヨタ環境チャレンジ2050」は、気候変動、水不足、資源枯渇、生物多様性の劣化といった地球環境の問題に対し、クルマの持つマイナス要因を限りなくゼロに近づけるとともに、社会にプラスをもたらすことを目指して、「もっといいクルマ」「もっといいモノづくり」「いい町・いい社会」の3つの領域で6つのチャレンジを掲げている。6つのチャレンジとは、「新車CO2ゼロチャレンジ」「ライフサイクルCO2ゼロチャレンジ」「工場CO2ゼロチャレンジ」「水環境インパクト最小化チャレンジ」「循環型社会・システム構築チャレンジ」「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」。「新車CO2ゼロチャレンジ」では、2050年グローバル新車平均走行時CO2排出量を2010年比で90%削減にチャレンジ。具体的には、燃料電池自動車(FCV)の販売を、2020年頃以降にグローバルで年間3万台以上、日本では年間では1万数千台程度とし、燃料電池(FC)バスを2016年度中に東京都を中心に導入開始、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて100台以上を目途に準備を推進。ハイブリッド車(HV)の販売は、2020年までに年間で150万台、累計で1,500万台などの目標を掲げている。その他、「ライフサイクルCO2ゼロチャレンジ」では、ライフサイクル視点で材料・部品・モノづくりを含めたトータルでのCO2排出ゼロ。「工場CO2ゼロチャレンジ」では、2050年グローバル工場CO2排出ゼロ。「水環境インパクト最小化チャレンジ」では、各国地域事情に応じた水使用量の最小化と排水の管理。「循環型社会・システム構築チャレンジ」では、日本で培った"適正処理"やリサイクルの技術・システムのグローバル展開に向けて、2016年から2つのプロジェクトの開始。「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」では、自然保全活動をグループ・関係会社から地域・世界、そして未来へつなぐために、2016年から3つのプロジェクトの展開を目標としている。
2015年10月15日トヨタ自動車(トヨタ)は9月30日、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)専用周波数(760MHz)による運転支援システムITS Connectを近日国内で販売する車種に搭載し、2015年内に3車種まで展開すると発表した。同システムは、車両に搭載された通信装置、または交差点・信号機に設置された通信装置を使用することで、車に搭載したセンサーでは捉えきれない見通し外の車や人の存在、信号の情報を、道路と車または車同士が直接通信することで取得し、ドライバーに知らせるというもの。同社は、ITS Connect搭載車種を順次拡大していくことで、国内の事故総件数の約4割を占める交差点周辺で発生する自己の低減に貢献していくとしている。
2015年09月30日トヨタマーケティングジャパン及びトヨタモデリスタインターナショナルは24日、新型「オーリス」をベースに、アニメーション「機動戦士ガンダム」とコラボレーションしたカスタマイズカー「シャア専用オーリスII」を開発し、10月1日に発売すると発表した。今回の「シャア専用オーリスII」は、2015年4月にマイナーチェンジした新型オーリスをベースに、「"シャア専用"を全身で感じる体験」をコンセプトに開発した新モデル。外装中心のカスタマイズだった初代モデルを進化させ、外装パーツの大胆な刷新、専用シートを装備するなどの内装のデザイン・質感を向上している。専用シート「ZTコクピットシート"Code CHAR"」は、ロゴマークを大胆にあしらえたデザインや繊細なステッチのみならず、スポーツシートとしてのホールド性にも優れる。また、イグニッションON・ヘッドライトONなど様々なシチュエーションで、モビルスーツに乗り込んだような体験ができるオリジナルサウンドエフェクト「ZT サウンドエフェクト"Universal Century sounds"」を用意(音源は8種類)するなど、すべてをこだわりのカスタマイズで仕上げた。外装は、初代のやや無骨なデザインから、より洗練されていながら「速さ」「強さ」を感じさせるイメージで進化。エアロパーツは、サイドビューにモビルスーツテイストを表現する「フェンダーシュラウド」を加え、新デザインのフロントスポイラー/サイドスカート/リヤスカートを用意している。シャア専用機を象徴するパーツ「ZT指揮官用ブレードアンテナ」「ZTエンブレム」は小変更で継続。ZTエンブレムは夜間に発光(スモールランプ連動)する事で存在感がアップした。さらに初代とともに同時発売した「シャア専用ナビ」も、「シャア専用オーリスIIナビ」としてグレードアップ。シャアによる音声案内に加え、「機動戦士ガンダム」の女性キャラクター「ララァ」による音声案内(「大佐、今日からノーマルスーツを着けて出撃なさってください」「ウフフ、音声の設定が可能です」など)も加わった。販売形態は、コンプリートカーを4種の車体グレード(計300台限定)で用意し、各カスタマイズパーツも個別に販売。パーツを組み合わせて個性のあるカスタマイズも可能としている。シャア専用オーリスIIコンプリートカーの価格は、321万6,437円~370万9,310円(いずれも税込)。
2015年09月25日トヨタ自動車(トヨタ)は9月8日(現地時間)、米国ネバダ州・ラスベガスにおいて新型プリウスを発表した。4代目となる新型プリウスでは、プリウスの特徴であるトライアングルシルエットのデザインを継承しつつ、パワートレーンユニットとプラットフォームを一体的に開発する「Toyota New Global Architecture」による低重心パッケージを融合。ルーフの頂点を20mm低くするとともに前出ししたほか、エンジンフードも低く抑えられている。また、熱効率を40%以上高めたエンジン、トランスアクスル、モーター、電池といった各ユニットを、よりコンパクトに、かつ軽量化したことにより、低燃費性能が向上。さらに、クルマだけではなく歩行者も認識する歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティをはじめとする4つの安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を採用した。なお、新型プリウスは、2015年年末から日本で販売を始め、順次世界各国・各地域での販売を開始する予定となっている。
2015年09月09日トヨタ自動車(トヨタ)は9月4日、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピュータ科学・人工知能研究所(CSAIL)およびスタンフォード大学のスタンフォード人工知能研究所(SAIL)と、人工知能に関する研究で連携していくことに合意したと発表した。今後5年間でトヨタは、合計約5000万ドル(約60億円)の予算を投じ、CSAILおよびSAILそれぞれと連携研究センターを設立する。両連携研究センターでは、クルマやロボットへの応用を目指し、「さまざまな環境における物体の認識」「高度な状況判断」「人と機械との安全な相互協調」といった技術の研究を推進するとしている。また、トヨタはDARPA Robotics Challengeの元プログラムマネージャーであるギル・プラット博士を招聘し、同博士の協力のもとクルマやロボットの知能化研究に取り組んでいく。両連携研究センターで今後実施する研究やその活用もプラット博士の助言を得ながら進めていくこととなる。今回の連携研究に関し、トヨタは「今回の連携では、クルマに留まらず、お客様の暮らし全般をより良いものにすることを目標に、研究に取り組んでいく。人工知能研究の最先端を走る米国のトップ2大学および、プラット博士との協力のもと、これまでにない新たなテーマに挑戦し、トヨタの研究開発を大きく飛躍させていきたい」とコメントしている。
2015年09月07日トヨタ自動車(トヨタ)は8月20日、同社の高級車ブランド「LEXUS」のSUVラインアップのフラッグシップモデル「LX570」を9月14日に発売すると発表した。価格は1100万円。LXは1996年にLEXUS初のSUVとして北米で発売されて以来、北米、中近東、およびロシアを中心に海外で販売を拡大してきた。今回、LX570の導入に合わせて、3列シートのラグジュアリーSUVとして日本でも販売する。LX570はV8・5.7lエンジンを搭載し、2000r.p.m.から最大トルクの約90%を発生させるワイドなトルクバンドを実現。スーパーインテリジェント8速オートマチックと組み合わせることで、オンロードでは伸びやかな加速を、オフロードでは低・中速域での力強さを発揮する。また、LEXUSとして初めてCUSTOMIZEモード搭載のドライブモードセレクトを採用。CUSTOMIZEモード時には、パワートレーン、シャシー、空調の各制御の組み合わせを自由に選択でき、よりドライバーの嗜好に応じた走行モードを実現する。さらに、オートエアコン、ステアリングヒーター、シートヒーター・シートベンチレーションの各機能を連動して作動させる「レクサス クライメイト コンシェルジュ」や、降車時に自動で車高調整を行う「乗降モード」などの機能を標準装備。このほか、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能にした予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を国内で初めて採用した。
2015年08月21日トヨタ自動車(以下トヨタ)、三井住友銀行および、スパークス・グループ(以下スパークス)の3社は22日、新たなファンドの設立について今後詳細を検討していくために、互いに連携することを目的とした覚書に調印したと発表した。○未来社会を開拓する技術開発を手掛ける企業・プロジェクトが対象新たなファンドは、未来社会を開拓する技術開発を手掛ける企業・プロジェクトを対象に、機動的に資金を投入していく事で、イノベーションの促進と、それに基づく次世代社会の実現を目指していくものだという。具体的には「知能化技術」、「ロボティクス」、「水素社会実現に資する技術」の3分野を想定しているという。同ファンドの設立により、トヨタは新技術や市場動向等の広範な情報をタイムリーに入手し、事業戦略に活用するとともに、革新技術を有する企業の成長・事業化を支援することで新たな価値の普及に貢献していくとしている。三井住友銀行は、次世代技術の育成という社会的意義の高いファンドを通じて、経済成長のけん引役としての役割を果たし、将来の有望企業の発掘と育成に努めていくとしている。また、スパークスは、次世代の成長に資する投資を長期的な視点から実践し、投資会社として未来を創造する新たな領域を開拓していきたいと考えているとしている。なお、今後3社で、出資規模・その他の出資者・投資対象などの詳細な検討を進め、2015年秋ごろのファンド設立を目指していく予定としている。
2015年07月23日トヨタ自動車(トヨタ)と日野自動車(日野)は7月21日、東京都において燃料電池バス(FCバス)の実証実験を7月24日から30日にかけて実施すると発表した。実験では、非常時を想定した外部電源供給システムの公開給電実証を7月25日に東京都環境科学研究所で、公共交通としての実用性を確認する走行実証を7月24日、27日~30日に東京都心部および臨海地域で実施する。実験で使用するFCバスは、日野のハイブリッド ノンステップバスをベースに、トヨタが燃料電池車「MIRAI」向けに開発した「トヨタフューエルセルシステム」を搭載したもの。出力を高めるためにFCスタックおよびモーターを2個搭載しているほか、高圧水素タンクを8本搭載し、バス用に最適な設計となっているという。
2015年07月21日トヨタマーケティングジャパンは17日、2013年に発売した「シャア専用オーリス」の2代目となる「シャア専用オーリスII コンセプト」を開発し、18日から六本木ヒルズで開かれる『機動戦士ガンダム展』の会場において一般公開すると発表した。シャア専用オーリスII コンセプトは、2015年4月に発売された新型「オーリス」をベースに開発したモデル。新開発1.2L直噴ターボエンジンの搭載車をベースに、新デザインのシャア専用エアロパーツやマフラーや、シャア専用スポーツシートを装備するなど、内外装のカスタマイズが行われている。市販化については検討を進めているが、現時点では未定。シャア専用オーリスII コンセプト展示は、7月18日~20日開催の『機動戦士ガンダム展』(六本木ヒルズ52階 森アーツギャラリー)で行われるほか、東京臨海副都心の「メガウェブ」では7月21日~8月中旬の期間に常設展示、幕張メッセで8月22日~23日に開催される『キャラホビ2015』にも展示される予定。なお、「メガウェブ」と『キャラホビ2015』では、「量産ザクモデル コンセプト」の展示も予定されている。また、同車の登場にあわせて「ジオニックトヨタ」の活動再開も発表された。「ジオニックトヨタ」とは、2013年にトヨタ自動車と、機動戦士ガンダムに登場する"ジオン公国を代表する重機メーカーのジオニック社"が技術提携を行い設立したヴァーチャルカンパニー。ジオニックトヨタWebサイトのリニュアルオープンも行われ、17日から新規社員の募集が開始されている。今後、同Webサイトをベースに、市販モデルへの反映を目指した外装デザインの募集や、コンセプトカーの試乗会への参加募集などを行っていく。
2015年07月18日トヨタがスウェーデンで放送開始したラジオCMを称賛するツイートが、Twitter上に世界中から寄せられている。同ラジオCMは、運転中のiPhone操作の防止を目的としたもので、放送されるとiPhoneの通信機能が制限される仕組みになっている。同ラジオCMでは、iPhoneの音声認識機能「Siri」を利用。ラジオから「Hey Siri. Please turn airplane mode on.(Siri、機内モードをオンにして)」と流れ、車内のiPhoneが機内モードに設定される。これにより、iPhoneの通信機能が遮断され、メールなどの操作ができなくなってしまう。運転中のiPhone操作の防止を目的としており、スウェーデンでは、朝と夕のラッシュ時に放送されている。Twitter上では、このCMに対し「面白い」「アイデアが最高」「素晴らしい」「事故防止につながる」「効果が出るといいなあ」など世界中から、称賛するツイートが寄せられている。日本国内での放送についてトヨタマーケティングジャパンに問い合わせたところ「日本国内での放送は予定していない」とのことだった。
2015年07月14日トヨタ自動車(トヨタ)、日産自動車(日産)、本田技研工業(ホンダ)は7月1日、水素ステーションの整備促進に向けた支援策を発表した。3社は今年2月に水素ステーションの整備促進に向けて支援策を共同で推進することに合意しており今回の発表はそれを踏まえたものとなる。具体的には、3社は政府による水素ステーションの運営支援と協調し、水素供給ビジネスへの参入を決めたインフラ事業者に対して、水素ステーションの運営経費の一部を支援するとともに、同取り組みの周知を図り新規参入を促していくとしている。運営費の支援は水素供給・利用技術研究組合(HySUT)への資金拠出を通じて行われ、支援割合は1/3かつ1基あたり年間1100万円を上限に、同日より2015年度分の申請を受け付ける。さらに3社は、水素ステーションに関するニーズやステーション稼働履歴といった情報の活用や、水素ステーションの利便性の向上、燃料電池自動車や水素に対する理解促進および認知度の向上についてインフラ事業者と共同で取り組んでいくとしている。
2015年07月01日トヨタ自動車は6月25日、「もっといいクルマづくり」とそれを支える「人づくり」の一環として、トヨタの従業員が北米の道を走破するプロジェクトをスタートさせたことを発表した。同プロジェクトは、北米事業体の車両開発メンバーを含む140名のトヨタ従業員が、6月24日から約半年間にわたり、北米大陸の厳しい道を走行するもの。今年は酷暑地(デスバレー)や冬には極寒地(アラスカ、カナダ)など、昨年とは表情の異なる道を走行し、従業員のさらなる「いいクルマづくり」のための感性磨きにつなげる。同社は、昨秋にも「豪州走破プロジェクト」を実施。砂漠や悪路が続く過酷な道のり約2万kmを参加した従業員41名がステアリングを握り、テストコースでは得ることのできない"クルマづくりに生きるヒントの数々"を現地の道から学んだという。ルートとして、夏季はテキサス州をスタートし、東海岸からカナダ、メキシコを経由し米国を横断、冬季はカナダとアラスカでの寒冷地を走行する。走破車両は基本的に北米生産車(タンドラ、ハイランダー、カムリ)やプリウスなど9台を利用し、道の状況に応じてMIRAIなども予定。
2015年06月26日北米トヨタはこのほど、米国テキサス州プレイノに建設予定の北米新本社キャンパスの完成予想図を公表した。トヨタは、各部署の連携を一層深めて「もっといいクルマ」をより迅速に提供すべく、北米本社機能の集約・移転を進めており、2015年1月に建設予定地で起工式を行うなど、「北米ワントヨタ」実現に向けた準備を行っている。新キャンパスでは、7つのオフィス棟に囲まれた中心地に、「Central Plaza」を建設。Centralとの文字通り、コミュニケーションの中心となるべく、カフェテリアやジムのほか、従業員同士の交流に使えるスペースなどを配置した。また、自然を活用した環境に優しい特長を多く備えており、建物外壁をガラス張りとして自然光を最大限活用する一方で、南側に張り出した屋根が日差しを適切なレベルに抑えるよう設計。建屋や駐車場には太陽光パネルを設置し、敷地内には乾燥に強い地元産の樹木を用いてテキサス州中北部らしい緑化を施した。さらに、新本社で使用する水を確保、貯蔵するための灌漑設備を用いており、水を大切に使うキャンパスを目指しているとのこと。
2015年06月25日トヨタ自動車(トヨタ)は6月17日、ランドクルーザープラドを一部改良し、同日より販売を開始した。今回の一部改良では、新開発の2.8Lクリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」を国内で初めて搭載した。次世代高断熱ディーゼル燃焼やコンパクトで高効率のターボチャージャーを併用することで、低回転でも高トルクを発揮できる動力性能を備えるとともに、低燃費・低排出ガスを実現し、JC08モード走行燃費111.8km/Lを達成した。さらに、新開発の尿素SCRシステムなどの採用により、NOxを大幅に低減。これにより、排出ガス規制の基準「ポスト新長期規制」に適応したクリーンディーゼル車として「エコカー減税」の対象となるほか、「CEV補助金」制度を利用した場合、最大約24万円が給付される。また、2.7Lガソリン車はトランスミッションを6速オートマチックに多段化するとともに、エンジンを改良し燃費を向上させることに成功した。このほかでは、従来型で好評のLEDヘッドランプをディーゼル車に標準装備するとともに、外板色には新色のレッドマイカメタリックを含む全10色が用意された。価格は2.7Lガソリン車が334万9963円~、2.8Lディーゼル車が396万4582円~となっている。
2015年06月17日トヨタ自動車は6月3日、米国フォード・モーターと、フォードの子会社であるリビオと、フォードの「スマートデバイスリンク」(SDL)を今後、トヨタ・レクサス車両に導入するための検討に入ることで合意したと発表した。SDLは、スマートフォンアプリを車載システム上で利用できるようにするためのオープンソース・プラットフォーム。SDLにより、スマートフォンとクルマがつながり、利用者は音声認識機能や車載の操作パネル・ディスプレイを通じて、車内でもスマートフォンのアプリを操作し、エンターテイメントや道路情報などを利用可能になる。スマートフォン・アプリの開発者はSDLを用いることで、複数の車載システム上で動作可能なアプリを一度に開発することができる。トヨタとフォードは2011年8月、より安全・安心で、利便性の高い次世代車載テレマティクスの標準化に関する協業に合意しており、今回の合意はその協業を一歩進めるものとなる。
2015年06月04日トヨタ自動車(トヨタ)は6月3日、フォード・モーター・カンパニー(フォード)と、フォードの子会社リビオと、同社の「スマートデバイスリンク(SDL)」をトヨタのレクサスに導入するための検討に入ることで合意したと発表した。トヨタとフォードは2011年8月に次世代車載テレマティクスの標準化に関する協業に合意しており、今回の合意はそれを前進させるものとなる。SDLはスマートフォンアプリを車載システム上で利用できるようにするためのオープンソースプラットフォーム。音声認識機能や車載の操作パネルで、車内でもスマートフォンアプリを操作し、エンターテイメントや道路情報などを利用することができるようになる。また、SDLを採用することで、スマートフォンアプリ開発者が、複数の車載システム上で動作可能なアプリを一度に開発できるため、より多くの消費者に向けアプリを提供することが可能となるなどのメリットもある。トヨタは「私たちは、車載用のスマートフォンアプリ市場が急速に成長する中、高性能で使いやすい『つながる』サービスを通じ、安全に配慮しつつクルマの『楽しさ』をお客様にご提供すべく、新技術に日々取り組んでいる。SDLに携わるフォードやリビオ社などとその思いを共有できていると確信している」とコメントしている。
2015年06月03日トヨタ自動車(トヨタ)は5月18日、ファインセラミックスセンター(JFCC)と共同で、燃料電池(FC)の触媒として用いられる「白金」の劣化をリアルタイムで観察できる手法を開発したと発表した。白金は、希少資源であるため高価であるとともに、発電に伴い「白金微粒子」が粗大化し、性能が低下することが知られている。触媒としての性能を維持するためには、「白金微粒子」が粗大化するメカニズムを解明する必要があるが、これまでの観察手法では、数nmレベルの「白金微粒子」がセル内で実際に作動している状態で確認できない、という技術的な課題があった。これに対し研究グループは、原子レベル(0.1nm)の物質の観察や分析ができる「透過型電子顕微鏡」を用いて、FCスタックのセル内で実際に化学反応が生じる環境・条件と同一の状態を模擬できる、観察用サンプルを作ることに成功。この観察用サンプルを「透過型電子顕微鏡」の中に組み込んだ状態で白金微粒子に電圧をかけることができる装置を開発した。これにより、FCが発電している時と同じ、化学反応を起こした状態で白金微粒子が粗大化していく環境を透過型電子顕微鏡の中で実現でき、粗大化のプロセスをリアルタイムで観察することが可能となった。同手法により、粗大化の要因として、白金微粒子の土台となるカーボン上で粗大化に至る挙動を引き起こす箇所やその時の電圧、さらには、土台の材料の種類によるそれらの違いなどが明らかになり、劣化のメカニズムを解析し、FCに不可欠な触媒である白金の性能・耐久性向上のための研究の推進に貢献することが期待される。
2015年05月19日トヨタは5月7日、パーソナルモビリティ「TOYOTAi-ROAD」の本格的な実用化に向け、駐車・充電時の利便性の向上や「i-ROAD」の魅力を高めるパーツのカスタマイズなどにおいて、特有の知見や技術を持つ企業および一般の生活者と共同で取り組む新たな施策を7月より約1年間東京都内で実施すると発表した。具体的には、「i-ROAD」の特長であるバイクに近いコンパクトなボディサイズを生かし、スペース時間貸しを営む企業や都心にある商業施設を運営する企業とともに、狭小スペースや空きスペースの発掘を行い、「i-ROAD」専用の駐車スポットとして運用する。また、一般家庭用100Vでも普通充電できるため、同駐車スポットで利用できる電源供給コンセント口の発掘を併せて行い、その一部を充電可能な場所として運用する。さらに、パーツのカスタマイズでは、パーソナルモビリティとしてより自分らしい「i-ROAD」を楽しめるように、3Dプリンタを活用して利用者がボディパーツの一部を好みの色や表面加工等を施したパーツに交換可能とする。今回、「i-ROAD」10台を合計100名に1カ月程度貸し出し評価をもらう。モニターの応募受け付けは、特設Webサイト「OPENROADPROJECT」で開始されており、「i-ROAD」の日常的な利用ニーズなどを確認のうえ、順次選考する。
2015年05月08日全日本空輸(以下、ANA)とトヨタ紡織は4月21日都内で記者会見を開き、両社が共同開発した新航空機シートを発表した。シートは国内線普通席のシートで、6月より導入し、2016年度までにB767-300型機6機(席数合計1,560席)に装着する予定となっている。○トヨタ紡織初のシートは計1,560席今回、トヨタ紡織としては初めての航空機シート開発・製造となる。同社はコンパクトカーから高級車、スポーツカーまで、年間約700万台分のシートをトヨタ自動車をはじめとするカーメーカーに提供。近年は鉄道車両用シートも開発・製造しており、同社のシートは3月14日に全線開通した北陸新幹線の新型車両E7系・W7系のグランクラスにも搭載されている。共同開発するにあたり、ANAはエアラインとしてのノウハウ・ニーズを提供し、トヨタ紡織は長年にわたる自動車用シート開発を通して培ってきたデータと高品質のモノづくりを活用。構想・製造、国土交通省からの認可取得に至るまで3年をかけ、「お客様の心に残るひとときを」をコンセプトにしたシートが誕生した。新シートの仕様は、座席幅17.5インチ、座席間隔(ピッチ)31インチ、配列2-3-2。B767-300型機(普通席260席仕様)に装着し、合計6機(計1,560席)を予定している。ANAの国内線に関しては、2012年にB777、B787の薄型軽量シートを導入。今回はB767-300の普通席を刷新することで、国内航空の旅のさらなる快適さを追求していくという。なお、今回の新シートは5,6年の使用を予定している。○どんな体格の人もリラックスできるようにANAが2014年上期に利用者へ実施したアンケートでは、改善を要望する項目として約1/4以上の人が座席を指摘していたという。ANAの狙いとしては、快適性の向上とともに効率的な運航を実現するために、座席数を確保しながら1席の空間を広げる工夫と軽量化による燃油費負担軽減を目指していた。こうしたANAからの要望に対し、トヨタ紡織は改良の着眼点として「腰(骨盤)の安定」「座面の圧力分布の均一化」「自然なアームレストやテーブルの位置」という3点を設定。特に腰を安定させるために「体幹」を意識し、開発においても一番こだわったのがこの体幹だったという。腰をしっかり支持することで、腰周りの筋肉の疲労を抑え、結果、よりリラックスできる座り心地になるという。小柄な女性から大柄な男性も心地よくフィットするシートを追求し、身体にかかる圧力をバランスよく分散するように、背もたれや座面の形状、高さ、長さ、角度、構造を設計。特に背もたれは身体に負荷がかからないように立体形状にアルミをプレスして作成し、座面は固いウレタンと柔らかいウレタンを組み合わせた立体構造にするなどの工夫が施されている。また、座った際に見える前の座席の背面にもこだわり、目の高さにファブリックを配置するほか、丸みを帯びた形状にすることで圧迫感を低減させるという。使いやすさへのこだわりとして、身体に合ったテーブルの高さや、自然に肘が支えられるアームレストの高さなど、小柄な人から大柄な人まで誰もが心地よいと感じる位置やカタチを検証して設定した。会場には女子スキージャンプ 高梨沙羅選手が登場し、完成したばかりのシートを体験した。身長152cmの高梨選手は、「足がちゃんとついていることに感動しました。(今までのシートだと)足が短いので膝や腰に負担がかかっていたけれど、これならずっと座っていられそう」とその座り心地を評価していた。○"Made in Japan"のメリット現状、航空機シートは海外のシートメーカーが市場を占めている。その中で国内メーカーを採用するメリットとしてANA商品戦略部長 岡功士氏は、距離的な近さと日本語で話ができるという「意思疎通の早さ」のメリット、さらに、整備部品の調達コストも含めた「コストの削減」という長期的なメリットをあげた。またANA代表取締役社長 篠辺修氏も、「航空産業に関してシートについては海外メーカーが強いものの、日本においてもこれだけ自動車産業でシートを作っている有力なメーカーがある。だから、航空機シートだってあってもおかしくないだろうという気持ちは常にあった」とコメントしており、今回のシート開発が業界そのもののきっかけになることにも期待しているという。トヨタ紡織としては今回が初めての航空機シートであるが、今後については未定と言う。トヨタ紡織代表取締役社長 豊田周平氏も、「シートをやれるところはやっていきたい。ただ、どの業界のシートをやるべきなのかはしっかり見定めていかなければいけない。"Made in Japan"のシートとして今度も全日本空輸に買ってもらえるものを提案できるかどうかというのが、大切なファクターである」とコメントしている。
2015年04月21日スパイスボックスは4月7日、ダンボール製VRゴーグルMilbox(みるボックス)が、顧客とブランドをつなぐ広告コミュニケーションツールとしてトヨタ自動車(トヨタ)に採用されたことを発表した。Milboxは、デジタルエージェンシーとなるスパイスボックスが、VRマーケティング市場を開拓するための新製品と位置付けて開発したもの。スマートフォンに専用アプリをダウンロードしMilboxに設置することで、VR世界の疑似体験が可能となる。今回の導入では、トヨタの販売店に設置した専用のMilboxに、Toyota Safety Senseアプリをダウンロードしたスマートフォンをセットすると、トヨタが開発した衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の機能を疑似体感することができる。2015年4月時点にて体験できるメニューは、「追突による事故に備えるプリクラッシュセーフティーシステム動作の疑似体感」と「車線逸脱による事故に備えるレーンディパーチャーアラート動作の疑似体感」の2種類。カローラ店とネッツ店(一部店舗除く)から導入を開始するという。
2015年04月08日トヨタ自動車(トヨタ)は4月6日、新型1.2L直噴ターボエンジン「8NR-FTS」を開発したと発表した。同エンジンはマイナーチェンジしたオーリスに搭載される。「8NR-FTS」は、排気ガス温度を最適にする水冷シリンダーヘッド一体型エキゾーストマニホールドとシングルスクロールターボチャージャーの組み合わせにより、ターボチャージャーの優れた過給効率を実現した。コンパクトな水冷式インタークーラーを採用したことで、エンジンの熱負荷に左右されず、運転状況に応じた吸気冷却効果を得ることができる。これにより、アクセル操作に対する瞬時のレスポンスと、幅広い回転域での最大トルクの発生を実現したという。また、シリンダー内の強いダンブル流と、直噴技術「D-4T」により高効率の高速燃焼を実現。さらに、負荷に応じバルブ開閉タイミングを制御する連続可変バルブタイミング機構「VVT-iW」が可能としたアトキンソンサイクルなど、燃焼改善と損失改善を追求することで、量産過給ガソリンエンジンとしては世界トップレベルの最大熱効率36%を達成した。
2015年04月07日電通、東京大学先端科学技術研究センター、ロボ・ガレージ、トヨタ自動車(トヨタ)の4者が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して進めているロボット宇宙飛行士「KIROBO」が「地上から一番高い場所で対話をしたロボット」と「初めて宇宙に行った寄り添いロボット」として、2つのギネス世界記録に認定され、3月27日に日本科学未来館で開催された同ロボットの帰国報告会で認定証が授与された。KIROBOは2013年8月に国際宇宙ステーション(ISS)補給船「こうのとり」4号機に搭載され、種子島からHIIBロケットにて打ち上げられた後、ISSで若田光一宇宙飛行士と共に「宇宙での人とロボットとの対話実験」に成功するなど、人とロボットが共に暮らす未来に向けた研究を実施した。2015年2月11日、スペースXの無人補給船「ドラゴン」5号機で無事地球に帰還し、3月12日に日本に帰国。帰国したKIROBO第一声は「地球はまるで青色LEDみたいだった。輝いていたよ」だった。KIROBOのサイズは、身長約34cm、全幅約18cm、奥行き約15cmで、重量は約1000g。主要機能として、音声認識、自然言語処理、音声(発話)合成、情報通信機能、コミュニケーション動作、顔認識カメラ、記録用カメラなどを搭載している。
2015年03月30日パーク24とトヨタ自動車はこのほど、パーク24が展開する24時間いつでも必要な時間だけクルマが利用できる「タイムズカープラス」のサービスと、トヨタが豊田市で実証運用する都市交通システム「Ha:mo(ハーモ)」で活用しているシステムおよびパーソナルモビリティ「TOYOTA i-ROAD」を組み合わせたシェアリングサービスの実証実験を、2015年4月10日から東京都心部を中心に実施すると発表した。「TOYOTA i-ROAD」はリチウムイオン電池を搭載した電気自動車(EV)。サイズは、全長2345mm×全幅870mm×全高1455mmで、乗車定員は1名。同実証実験は、商業施設や観光スポットへの移動を中心とする利用の状況や利用者の声をもとにサービスの有用性を検証するもの。パーク24が管理するタイムズステーション有楽町イトシアで「i-ROAD」を借りて走行した後、東京タワー・浅草・お台場パレットタウン・東京ドームシティなどの計5カ所に返却可能なワンウェイ型とする。同サービスは、「タイムズカープラス」の法人会員および「TCPプログラム」のステージ2以上の個人会員が利用できる。同会員向けWeb予約画面から「i-ROAD」の空き状況を検索・予約ができ、初回乗車時のみ事前講習がある。料金は15分412円で、最大2時間30分まで利用可能。
2015年02月27日“TOYOTA”ブランドのプロモーションやマーケティングなどを手掛けるトヨタマーケティングジャパンは、同ブランドの「もっといいクルマづくり」を伝えるためのコミュニケーション活動として展開しているプロジェクト「TOYOTA NEXT ONE」において、「THE WORLD IS ONE」と題したクルマに対する憧れやロマンなどを描き出すスペシャルムービーを公開している。動画は1月30日から開設されているプロジェクトのウェブサイトで視聴ができ、予告編映像がテレビCMで放映されているという。このたび公開された動画は、“僕らはみんな、同じ道を走っている。”というコンセプトで、日本・オーストラリア・南アフリカ版の3カ国の180秒の映像を3編制作。3つの国で3つの青年たちの恋が同時に始まるというストーリーの流れで、それぞれの恋の行方や友情、クルマをめぐる青春の1ページをそれぞれシンクロさせながら同時進行で描いていく。撮影は、オーストラリア・シドニーと南アフリカ・ケープタウンで日本で撮影された物語と同条件のロケーションを探し出し、2014年7月~11月にかけて行われた。撮影スタッフは「日本で撮影された物語と同条件のロケーションを、シドニー(オーストラリア)とケープタウン(南アフリカ)で探し出すのは想像以上に難航を極めました。何度も何度もロケハンを重ね、アングルの検証をし、半年もの期間をかけて制作しました」と秒単位でのシンクロを実現させた同映像の制作を振り返る。音楽はカナダ在住のミュージシャン、ティム・マクモリス氏の書き下ろした楽曲が使われている。なお、「TOYOTA NEXT ONE」の公式サイトでは、「THE WORLD IS ONE」のほかにも、トヨタ社員がレース参加経験のない41人のトヨタ従業員がオーストラリア大陸約2万キロメートル超の道を72日間かけて走破する、「豪州大陸走破プロジェクト」の成果を収めたレポートやコンセプトムービーなども視聴できる。
2015年02月06日TOYOTAの国内におけるマーケティングとPR活動を手掛けるトヨタマーケティングジャパンは、「TOYOTA NEXT ONE」と題したプロモーション・コミュニケーション活動を開始した。その一環として行われた「豪州大陸走破プロジェクト」の成果をグラフィックやコンセプトムービーなどを用いて1月30日からウェブで公開している。「豪州大陸走破プロジェクト」は、“道が人を鍛える。人がクルマをつくる”というメッセージのもと、レース参加経験のない41人のトヨタ従業員が3つのチームに分かれランドクルーザー・ハイラックスを中心とするのべ13台のハンドルを自ら握り、オーストラリア大陸約2万キロメートル超の道を72日間かけて走破するというもの。世界の約80%の道があると言われ、命の危険さえあるオーストラリアの険しい道を、従業員らが「いいクルマづくりのために何が必要か?」を考え、体験しながら走破していったという。「TOYOTA NEXT ONE」の公式サイト上では、クルマに対する憧れやロマンなどを伝えるコンテンツとして180秒のスペシャルムービー「THE WORLD IS ONE」も配信。予告編となるテレビCMも全国で放映中だ。尚、「豪州大陸走破プロジェクト」の走破時の様子をグラフィックギャラリーとしてまとめたポスター展示を2月1日から7日まで東京・銀座駅で開催。イベントに合わせて、銀座ソニービルの前には実際にプロジェクトで使用された“泥だらけ”のランドクルーザーも登場し、本プロジェクトの世界観が楽しめる。
2015年02月06日トヨタ自動車(トヨタ)は1月29日、パワーコントロールユニット(PCU)にSiCパワー半導体を搭載したハイブリッド車(HV)「カムリ」の試作車を開発し、2015年2月より約1年間、豊田市を中心に公道での走行試験を行うと発表した。PCUに使われているパワー半導体は車両全体の電力損失の約20%を占めており、その高効率化は燃費向上に不可欠とされる。今回開発された試作車は、PCU内の昇圧コンバーターおよびモーター制御用インバーターに、SiCパワー半導体(トランジスタ、ダイオード)を搭載した。公道走行試験では、走行速度や走行パターン、外気温などさまざまな走行条件ごとに、PCU内の電流、電圧などのデータを取得し、燃費への効果を検証する。同社は、HVでの試験に先行して2015年1月9日から、豊田市内の路線バスとして運行している燃料電池バスにおいてもFC昇降コンバーターにSiCダイオードを搭載し、燃費向上効果を検証している。
2015年01月30日トヨタのハイブリッド車「アクア」の新CMが12月9日よりオンエアされている。同CMは、クロスオーバースタイルの新グレード“X-URBAN”の設定や内外装の意匠の変更などマイナーチェンジが図られたアクアのPRのために制作されたものだが、新しいCMソングには、国民的RPG「ドラゴンクエスト」で使用された『冒険の旅』および、「モンスターハンター」のテーマ曲『英雄の証』を起用した2パターンのCMが話題だ。アクアはかつてから、「ニコニコ動画」で有名な楽曲や演奏者を起用したり、ファイナルファンタジーの楽曲などを活用したCMで注目を集めたが、こうしたCMの狙いをトヨタのマーケティング担当者に直撃した。○CMにおける音楽の重要性今回話を伺った、トヨタマーケティングジャパン・コミュニケーション局プロモーション室第1プロモーション室の和田直樹氏によると、新作CMのコンセプトは“旅と冒険”。新たに発売された新グレード「X-URBAN」の訴求点は、クロスオーバーモデルを装ったよりアクティブで個性的なスタイリングにあることが由縁だ。「そこで、CMの舞台として設定したのが、多くの人が“旅と冒険”の共通体験を持つ“ゲームの世界”。そこから、全世界累計6,400万本の売上を誇るRPG『ドラゴンクエスト』と、累計3,100万本を売り上げるハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』という題材がすぐに決まりました。アクアのCMではこれまで単に有名だからという理由で楽曲を選んだことはありません。CMを制作する上で大切な要素の1つは、みんながCMを共有・共感できることなんです」と和田氏。また、CMにおける楽曲というのは特に昨今では重要な要素でもあるという。その理由は「今の世の中、携帯とスマホのダブルスクリーン視聴(ながら視聴)も多くなり、残念ながらCMをじっくり見る人が多くないと言われています。だからこそ“耳からのマーケティング”、つまり画面にまず目を向けてもらうために、耳で引き付けることが重要と考えています。その点においてゲーム音楽は青春時代に何度も何度も聴き、身体に脳に自然と刷り込まれており、流れると即座に反応してしまうものです。ドラクエのフィールド曲である「冒険の旅」を選んだ理由は、冒険と旅をしているプレイ中に何度も何度も聴いている音楽だけに、流れると即時に身体が反応するようになっているからなのです」と明かす。今回のCMの撮影自体は今年の9月下旬から10月頭にかけて、オーストリア、およびアイスランドで行われている。ゲームの世界観を再現するために、企画段階からロケ地選定にはかなりの時間を費やしとのことで、オーストリアやアイスランド以外の国も含めて探した結果、ゲームファンが見ても納得できる世界観のあるロケ地の発掘に至ったということだ。「何より重要なのは、パッと見てすぐに、ゲームを再現しているのだなとわかってもらうこと。そして、どのゲームファンが見ても納得できることを重視しました。当然、スタッフも改めてゲームをやり直し、ゲーム内のムービーを繰り返し研究するなど、何カ月にものリサーチの結果、ようやくオーストリアやアイスランドに“これぞ!”という場所を見つけることができました」と和田さんは裏話を明かす。○カメラワークまで"ゲームの世界"の再現さらに、ゲームの世界を限りなく再現するため、ゲーム内でのカメラワークも徹底的に研究尽くされたとのこと。「ドラクエのカメラはゆっくりと同じ速度で動く。モンハンのカメラはダイナミックな空撮で、縦横無尽に動き回る。そんな話をオーストリアとアイスランドのそれぞれ最高の空撮チームと話し合い、オリジナルのゲームと同じカメラワークで撮影することに成功しました。ヘリでの空撮では、ハリウッド映画の撮影も手掛けるベテランのクルーがあまりの動きの激しさに酔ってしまうなんてトラブルもありました」と撮影時のエピソードも明かされた。一方、静的なイメージのあったこれまでのアクアのCMに対して、動的な印象がある最新CM。その方向転換については次のように語る。「前回の“日本のハイブリッド”、今回の“LONG DRIVE with HYBRID”ともに、“FUNな国民車”という大きなポジションをAQUAとして獲得するためのコミュニケーションという点では考え方は変わっていません。しかし、改めてハイブリッドの価値や、よりアクティブになったスタイリングを、マイナーチェンジのタイミングで提示していくことが重要だと考え、動的なクリエイティブを今回は展開しています」○次回のCM楽曲は?また、ソーシャル上の反響では概ねポジティブな評価を受けている新CM。これについては「まず一番は、我々の意図していたことがちゃんと視聴者のみなさまに伝わっているというところが大変うれしいです。例えば、アクアの隊列の緑色は、魔法使いなのか?、それとも武闘家なのか?と新色のことをソーシャル上で話題にしてもらえているのも大変ありがたいです。アクアが欲しくなったという意見はこの上なくうれしいのは当然ですが、ドラクエやモンハンをやりたくなったという意見は、楽曲の使用を許可していただいた関係者の皆さまにとっての恩返しにもなるのでとてもうれしいです」と率直に喜びを語る。最後に、次回以降のCMアプローチについて問われた和田氏は「アクアのCMの制作チームは、企画時間のほとんどを音楽探しに費やしています。これまでの打ち合わせでは、1,000曲以上を検討しており、次は何にしようかと全力で考え中。オンエアでの“お楽しみ”ということで、期待してお待ちください」と含みのある言葉で答えてくれた。
2014年12月26日トヨタのGAZOO Racingは4日、世界最大級のカスタムカーの祭典「TOKYO AUTO SALON 2015 with NAPAC」に、「GRMN86」プロトタイプモデルなどを出展すると発表した。東京オートサロンは2015年1月9~11日、幕張メッセにて開催される。「GAZOO Racing tuned by MN」(通称「GRMN」)は、ドイツ・ニュルブルクリンクにてGAZOO Racingのテストドライバーらの手によって鍛えられ、味つけが行われるクルマ。今回出展する「GRMN86」プロトタイプモデルは、ボディの軽量化や空力パフォーマンスの大幅向上など、トヨタ「86」でのニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦を通じて得たノウハウをダイレクトに反映し、道を選ばずに誰もが気持ちいいと感じる走りを追求したモデルとなっている。東京オートサロンには「GRMN86」の他にも、トヨタ「86」・レクサス「LFA」のニュルブルクリンク24時間耐久レース2014参戦車両、市販車の「G’s PRIUS」、さらに「MIRAI」のラリー仕様車(参考展示車)やコンセプトカー「TES-CROSS」などを出展。トヨタテクノクラフトのカスタムパーツブランド「TRD」から、「86 TRD Griffon Street Edition」も参考展示される。
2014年12月04日JAF関西本部は6・7日の2日間、舞洲スポーツアイランド(大阪府大阪市)で「モータースポーツフェスティバル in 舞洲 2014」を開催する。6日にはトヨタのFCV「MIRAI(ミライ)」も展示される。このイベントは昨年12月、JAF創立50周年を記念して実施された。2回目となる今回は2日間開催され、モータースポーツや自動車・バイクの楽しさを体感できるイベントとなっており、モータースポーツ車両の同乗体験も楽しめる。今回はトヨタ自動車の協力により、12月15日の発売が決定したFCV「MIRAI」も展示。12月6日の1日限定だが、話題のモデルを発売前に見られる貴重な機会となる。その他、ハーレーダビッドソン試乗、日産リーフ「シュナウザー(ウルトラマンギンガS)」の展示、キン肉マン、ゼロス、イヌナキンのキャラクターショーも行われる。全国の名物を集めたフードコートやJAF子ども制服記念撮影もあり、家族で楽しめるイベントとなっている。会場は舞洲スポーツアイランドで、開場時間は10~16時。入場は無料だが、ドライビングレッスンや同乗体験の一部は有料となる。
2014年12月04日