「THE FLASH/フラッシュ」でフラッシュ&バリー・アレンを演じているグラント・ガスティンが婚約を発表した。グラントは昨日(現地時間)、インスタグラムに恋人のL.A.トーマさんとビーチで撮った自撮り写真をアップ。グラントの首に腕を絡めるトーマさんの薬指には、大粒のダイヤモンドの指輪がキラリと光っている。写真だけでコメントは掲載しなかったものの、それが婚約指輪であることは明らか。また、数時間前には彼女とバスケ観戦をした写真も掲載し、そこには「婚約者と一緒に」とコメントが添えられている。このハッピーなニュースに、ファンからはもちろんのこと、映画『Krystal』で共演したフェリシティ・ハフマン、「THE FLASH/フラッシュ」の共演者キャンディス・パットン(アイリス・ウェスト役)、ブランドン・ラウス(レイ・パーマー役)、メリッサ・ブノワ(カーラ・ダンバース)らから祝福メッセージが贈られた。グラントとトーマさんは、今年1月に交際1周年を迎えたことを、それぞれのインスタグラムのアカウントで報告していた。(Hiromi Kaku)
2017年05月01日2007年に結成されたshoji、kazuki、NOPPO、Oguriの4人によるダンスチーム、s**t kingz(シットキングス)、通称シッキン。ストリートがベースの彼らのダンスは、しなやかで優雅。デジタルチックかつスマートである一方、アナログなおかしみも感じられるスタイルだ。s**t kingz チケット情報2010年にアメリカ・カリフォルニアで開催されたダンスコンテスト『BODY ROCK』初出場にして初優勝を果たし、翌年も出場。2年連続で優勝し、一気に注目度を高めた。その後も国内外のアーティストの振付やバックダンサーを務め、三浦大知やBIGBANGなどと競演。2013年の初単独公演『THIS SHOW IS s**t』の初演は30分で完売、再演を含めると5000人以上の動員を記録した。快進撃を続ける彼らが2016年、また新たな扉を開いた。漫画『テルマエロマエ』の原作者、ヤマザキマリの脚本でトイレをテーマにした単独ダンス公演『Wonderful Clunker -素晴らしきポンコツ-』を開催。ヤマザキマリとのタッグも、長編も、全国ツアーも、すべては初めてのことばかり。初の長編作を手がけるにあたって「ストーリーを進めていく際に、ダンスだけでどこまで表現できるのかというバランスが難しかったです。説明しすぎたらうるさいけど、しないと分からなくなるし…というさじ加減とか。初めてのチャレンジでしたけど、楽しかったです」と語るのはメンバーのOguri(写真)。本公演のテーマを「トイレ」にしたのも彼だ。「“シッキン”ですし、トイレを題材にしたら面白いかなって」(Oguri)。そして、「水周りといえば」とヤマザキに脚本を依頼。何度もキャッチボールを重ね、サラリーマンを主人公にしたコメディタッチのエンタメ作品に練り上げた。ヤマザキとのコラボも新鮮だったと目を輝かせる。「ヤマザキさんも“舞台の脚本は初めて”っておっしゃっていたんですけど、“面白そうだからやってみた”って。すごく柔軟な方で、話してみると考え方が似ているというか、共感できる部分がありました。漫画も、表情だけとか台詞を使わないものも描かれるみたいで。そういう、描写だけでストーリーを進めるという部分もダンスに近いものがあるなと思いました」(Oguri)。東京公演を終え、12月に入って長野、愛知と巡った。大阪公演を前に、「東京公演を経て、いろいろブラッシュアップできる時間もあったので東京以上に濃い内容でできたらと思います。スカッとした気分で帰られるような、明日からも頑張ろうと思えるような楽しい舞台ができたらなと思いますし、大阪ならではの舞台ができたらいいなと思いますので、楽しみにしていただけたらと思います」(Oguri)と意気込む。『Wonderful Clunker -素晴らしきポンコツ-』は、12月8日(木)広島JMSアステール、12月10日(土)・11日(日)大阪・松下IMPホール、12月12日(月)福岡市民会館 大ホールで開催。大阪、福岡公演のチケットは発売中。
2016年12月07日今回のインタビューを通して強烈に感じたのは、ヒップホップの立役者でもあるフラッシュが抱く、若い世代へこの物語を伝えなくてはいけないという確固たる使命感だった。「俺たちにとってこのことが何のプラスになるか?それは彼ら(ジェイデンとシャメイク)のような若者だよ。俺が思うに、俺やネルソンの年代の者たちだけがこの作品を作っていたら、限界があったんだと思う。でもこの若者たちが、このような驚くべき方法で作品を作ったから、視点を拡大することができたんだろう」。フラッシュは、ジェイデン、シャメイクの方へ身体をぐっと傾けて問いかける。「ところで、この作品のパイプとなる役を担っている君たちは、自分の演じている役についてどう思うんだ?」。ジェイデンが演じるエゼキエルの親友ディジーは、主人公たち“ゲット・ダウン・ブラザーズ”の中でも独特な雰囲気を持つキャラクターだ。主人公のグループとは別に、スプレー缶を持ち歩き、グラフィティライターとして活動するディジーは、アフロヘアにリメイクのデニムジャケットという出で立ちで、いかにもアーティストといった風格。これまで『幸せのちから』における子役から、『ベスト・キッド』におけるカンフー、『アフターアース』におけるSFアクションなど、様々な作品に出演してきたジェイデンだが、音楽やファッションといった様々なフィールドで活躍する彼にとって、本作の役は最も彼らしいキャラクターなのではないだろうか。フラッシュの問いかけに対してジェイデンが答える。「世界中の若者たちにとって、この作品を見ることはものすごく重要だと思うよ。みんな、グランドマスター・フラッシュがいなければドレイク(※1986年生まれのトロントのラッパー)も存在しないということを知らない。若者たちは現代の音楽に熱中しているけれど、それがどこから来たのか、起源を知る必要があるんだ。そうすれば理解が深まり、もっとありがたみがわかるようになるから。この作品は若者たちにそういったことを教えてくれるはず。それにもっと上の年代の人たちで、この物語を知っている人たちにとっても、生き生きとした映像で見ることによってもっとよく理解できるのではないかと思うよ。この作品は音楽のありがたみを得られるための情報を与えてくれる。全てのジャンルの音楽に対してね」。続いて話し始めるのは、そこにいたもうひとりの若者、シャメイク・ムーアだ。今年になって日本公開された彼の主演映画『DOPE/ドープ!!』では、90年代のラップに夢中な若者という役柄を、本作のワイルドなキャラクターとは真逆と言えるナードな佇まいで演じている。リラックスした穏やかな口調で、シャメイクは話し始める。「まさにこの作品を見たときに、これは若者たちにとっては教育になると思ったよ。若者だけではなく、観るもの全てが学ぶものがあると思う。何も知らない人にとって、まるで学校で授業を受けているみたいに。みんなきっとグランドマスター・フラッシュの名前くらいは聞いたことがあるとしても、彼が実際に何をしたのかということは知らないだろうしね。僕が言おうとしていることは、いま、現代のヒップホップに傾倒している人は、この作品を見て学ぶことができるということさ。彼らの目を覚まさせてくれると思うよ」。本作でシャメイクが演じるシャオリン・ファンタスティックは、ジェイデン演じるディジーたちグラフィティライターの憧れの的であり、ギャングのファミリーとともに生活を送っている。グランドマスター・フラッシュとの出会いが彼をDJへの情熱へと向かわせるのだが、ギャングとしての人生と音楽との間で苦しむ姿は、観るものの心をなんとも締めつける。表現することの自由さと、人生に捕らわれてしまう苦しみ、そのどちらもが描かれる本作において、シャオリンという役を通した感慨をシャメイクは述べる。「多くのラッパーたちは自ら選んでこの道を進んでいるけれど、シャオリンには選択肢はなかったんだ。この作品を観た人には、学校には行きたい、でも自分のクリエイティビティを表現したい、その両方選ぶことはできるのだろうか?と思っている人たちもいると思う。僕の中国の友だちにも、自分が置かれた環境から抜け出そうとしている奴がいるよ。フラッシュが、僕らがこの役を演じていることによって、観るものが自分と同じだと共感するはずだと言ったけど、この70年代の話のように、いまでも僕らも同じことを感じているんだよ」。ヒップホップ黎明期をフィクションとして克明に描くこと、そういったミッションに加え、フラッシュと同様にバズは、本作における主人公の若者たちに、ある思いを託している。「シーズン1全体を通して、全登場人物が常に選択肢の間でバランスを取っている。エゼキエルの学校の先生は、彼に『インターンシップをしなさい』と勧める。でも彼の両親は『ダメだ。インターンシップなんてバカバカしい。音楽をやりなさい。これはもっとリアルだ。素晴らしいものだ』と言う。でも、これを観ている我々は、彼らがやろうとしているヒップホップが、今後世界を変えるものだと知っているんだ。何が正しくて何が間違っているか、若いときはみんな自分自身に問いかけるよね。我々が提供してあげられることは、それは必ずしも思っているほどシンプルではないということさ。そうすればみんな孤独を感じなくても済む。ふたりともこの若者たちをとても上手く演じているよ」。さらに、話さずにはいられないとばかりにフラッシュとネルソンが語り始める。フラッシュ:人生で起こるいろんなことに対して、この若者たちは必死に努力しているんだ。それぞれが違うゴールを目指しているし、抱えている問題も違うものかもしれないが、それでもみんな何かを達成しようとしている。それこそが、この作品を見る若者たちがこの物語から得るものだろう。何かを得るために努力する姿勢さ。普通の家庭の子どももいれば、素晴らしい両親を持つ子どももいる。みんながどこかにたどり着くために頑張っている。バズはこの作品に様々な感情を盛り込んでいるんだよ。この主人公たちのストーリーは、誰でもない(Nobody)ものが、何者か(Somebody)になってく様子を描いているんだ。そういうことは現実に起こるんだよ。ネルソン:ちょっと話させてもらっていいかい?この若者たちが当時のステップを踏み、スラングを使い、あのムーブメントを再現するとき、僕はあの時代に戻ることができたんだ。ジェイデンやシャメイク、ジャスティスたちが時代を変換して、物語を超越しているんだ。この作品は過去と現在を表している。彼らは「ああこれは僕の父たちの話だ」とは思わないだろう。「この登場人物たちも僕と似ている」と思うはずだ。興味やムーブメントや文化が、この若者たちのエネルギーによって変換されているんだよ。フラッシュ:この作品は何層にもなっているんだ。バズは全てのエネルギーを調和させている。最初の頃、俺は彼の仕事をただ見ていたんだよ。「どうやって仕上げるんだろう」と思っていた。作品を観ればわかるけど、あらゆる要素の全てが繋がって、交差するんだ。これこそさっき言ったように、俺が彼にDJを思い起こさせた部分さ。俺がどうやってDJのテクニックを思いついたかというと、違うジャンルの音楽を交差して繋げたんだ。バズはこれを映像でやっている。これは大変な仕事であるし、誰もができることではないと思う。近年、映画監督の制作のフィールドとして、「Netflix」をはじめとする動画配信サービスでのオリジナル作品が、新たな表現のかたちとして大きな注目を集めている。資金面での違いはもちろん、これらの表現フォーマットの変化は、今後のクリエイターたちにとっては大きな焦点となることは間違いないだろう。「ゲット・ダウン」においても、これまで映画監督としてのキャリアを積んできたバズが手掛けるドラマだということは、大きな注目を集める要因のひとつだ。実際にバズが監督としてクレジットされているのは第一話のみだが、話を進めていくと、ほかのシーンにおいてもクリエイティブを統括する役割として、バズの存在は大きく影響しているようだ。「僕たちはこの作品を製作するにあたって様々な言語やスタイルを構築したんだ。だから、(第二話以降のエピソードで)たとえどんなに素晴らしい監督が撮影しても、僕がかなり関わって撮影中にフィードバックを与えなければならない。言語やスタイルがこの作品独特のものだからね。だから、基本的な部分をそれぞれの監督が演出しているだけど、僕もかなり参加している。僕としてはずいぶん静かにしているつもりだけど。横柄な態度ではなく、静かに、ね(笑)。僕が言えることは、どんな作品でも、僕はとても野心的に作る。僕の時間は全て捧げるよ。完全に週7日間、昼も夜もね」。同じNetflixオリジナル作品「ハウス・オブ・カード」においても、デヴィッド・フィンチャーが制作総指揮を務めており、フィンチャーが監督としてクレジットされているのはわずかだが、全体としては統一されたトーンが貫かれている。本作においても、バズ・ラーマンが描き出す世界が全6話において一貫したものとして描かれており、今後ドラマシリーズ製作におけるクリエイターたちの関わり方に、バズの言葉はヒントを与えてくれるかもしれない。「僕だけがやることを考案するのじゃないんだよ。みんなのやることを考案するんだ。でもそれをどうやってやるかは、前例がないんだ。たくさんの人が来て助けてくれているけど、結局は(製作総指揮の)僕が中心にいなければならない。そうでなければ、この物語で語ろうとしている人々が受けるにふさわしいレベルの基準とリスペクトを受けられないんだ。僕はフラッシュをがっかりさせるわけにはいかないし、歴史をがっかりさせるわけにもいかないんだよ」。10年の歳月を経て本作の企画を温めてきたというバズだが、やはりこのタイミングでNetflixと手を組んだことは、Netflixへの注目度とその勢いに寄るものが大きいのではないかと思われる。Netflixとのパートナーシップについて、率直にバズは語った。「Netflixはいま独特な立ち位置にいると思うよ。TVはきっとダメージを受けるだろうね。Netflixの作品はTVではない。映画かと言うと、それもわからない。とにかく長編だ。Netflixはとても興味深いよ。韓国もヨーロッパも、日本も、世界中を相手にしている。それに、創造性の基準を高くすることに献身している。いまの映画界では、もし最近のヒット作が恐竜を描いたものなら、『バズ、恐竜の映画を作れるか?』と言われる。しかもきっとミュージカルのね(笑)。Netflixの場合、もし最近のヒット作が大統領の話だったら、それとは全く違う作品で何か作れるか?と聞いてくるんだ。ほかの人がやっているものと全く違うものを作れるか?と。だからNetflixはクリエイティビティへの自由を提供してくれるところだ。とてもよくサポートしてくれる」。「僕にとっては、これまでで最も大規模なコラボレーションだった。こんなに多くのアーティストたちをチームに迎えたことはない」。そうバズが語るように、本作のクレジットにはこの上なく豪華な名前が並んでいる。インタビューに応じてくれたフラッシュ、そしてネルソンをはじめ、クール・ハーク、カーティス・ブロウ、Nasといったヒップホップ界におけるレジェンドが本作の意思に賛同し、ヒップホップの黎明期を描く本作を、よりリアルに、よりドラマティックなものに仕上げている。「ブロンクスの何も持っていなかった若者たちが、2枚のレコードに情熱を捧げ、執着したということ…この作品では、若者たちのストーリーを神話のように描いているんだ。そうして彼らが作り上げたものが世界を変えた。このことは素晴らしいメッセージだと思う。何も持っていなくても、一生懸命やることで、小さいものから美しいものを作り出すことができるんだ」。昨年大ヒットを記録した『ストレイト・アウタ・コンプトン』をはじめ、これまでにも『Style Wars』(1983)、『ワイルド・スタイル』(1983)、『8マイル』(2002年)、『ハッスル・アンド・フロウ』(2005年)、Nasのドキュメンタリー『タイム・イズ・イルマティック』(2014年)など、多くのヒップホップを描いた映画は作られてきたが、本作で最も印象的なのは、バズが語るように、ヒップホップのはじまりを神話的に描くことから生まれる、希望に満ち溢れた生き生きとした力強さだろう。主人公たちは、それぞれの葛藤の中から、自らの力と仲間たちとの協力で、自分自身のスタイルを見出していく。物語が進むにつれ、次第に輝きを増していく主人公たちの表情には、思わず胸に迫る感動を覚えざるをえない。「今日はここで全てのヒップホッパーに言いたい。別に説教しようとか、ああしろこうしろと指図するつもりはない。視点が変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。ただ、見て欲しいんだ。それだけだ」。フラッシュは最後に力強くそう語った。この言葉は、決してヒップホッパーだけに向けられたのではないと思う。これは、いまこそ“Somebody”になろうと必死にあがく、すべての“Nobody”に向けられた言葉なのだ。「ゲットダウン」はNetflixにて配信中。協力:Netflix(text:cinemacafe.net)
2016年09月11日テンデンス(Tendence)から、文字盤が光る「フラッシュ(FLASH)」シリーズより、7色に光る新モデル発売。発売日は2016年6月25日(土)。今回登場する新作は、3時位置のリューズボタンを長押しすることでブルー、グリーン、レッド、ライトブルー、イエロー、パープル、ホワイトの7色に変化させることができる。1本で7つもの顔を楽しめるため、その日の気分や服装に合わせて楽しむことができそうだ。大きく見やすいフェイスに2つのインダイアルを搭載した本作は、遊び心にあふれつつも機能性にも優れている。ベースカラーはブラック・ネイビー・ホワイトの3色で、文字盤の7色すべてにマッチするように計算されたカラーが選ばれている。また、店舗限定でベースカラーはホワイト、ケースと時針はゴールドの特別モデルも販売される。【商品詳細】Tendence「FLASH」新モデル発売日:2016年6月25日(土)カラー:ブラック(TY561001)ホワイト(TY561002)ネイビー(TY561003)ホワイト&ゴールド(TY561004)発売価格:ブラック・ホワイト&ゴールド 49,000円+税ホワイト・ネイビー 47,000円+税仕様:クォーツ、ステンレススチール、ナイテック TR90 ケース、ミネラルガラス、100M 防水、マルチファンクション(曜日・日付)、インナーライト・LED 4 つ内蔵(ブルー、グリーン、レッド、ライトブルー、イエロー、パープル、ホワイト)、ケースサイズ 50 ㎜
2016年06月20日ダンスエンターテインメント「バーン・ザ・フロア ニュー ホライズン」が東京・大阪で開催。2016年4月9日(土)から13日(水)まで東急シアターオーブにて、4月15日(金)から18日(月)まで大阪・フェスティバルホールで繰り広げられる。1999年、イギリスでの初演以来、全世界で公演を行い、各地の観客を感動の渦に巻き込んできた「バーン・ザ・フロア」。日本でも、2002年以来8度にわたる公演で45万人以上を魅了している。9度目となる来日公演は、舞台・楽曲・衣装などイメージを大幅に刷新。「NEW HORIZON」と題し、ミュージカル映画「バーレスク」やオペラ「カルメン」など情熱的なナンバーや、ハイスクールのカジュアルな要素も取り入れながら、ボールルームダンスの黎明期を華麗に表現したり、現代的なダンスで盛り上げたりと、ありとあらゆるダンススタイルが凝縮されたステージを披露する。身体に響くパーカッションの音やリズム。時にパワフルに、時にドラマチックに、男女2人のシンガーが歌い上げる美しいメロディー。様々なジャンルの音楽にのせて繰り広げられる、ダンスの魅力がたっぷりと詰め込まれた「バーン・ザ・フロア」のステージは、まさに“ダンスのフルコース”と呼べる。熱気と興奮で満ち溢れた会場は、観客の体を自然に動かしてしまうほど。圧巻のステージを、ぜひ見に行ってみては。【概要】バーン・ザ・フロア ニューホライズン■東京公演日程:2016年4月9日(土)〜13日(水) 全8回公演会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ 11階)住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1料金:S席 12,000円、A席 9,500円、B席 7,500円(未就学児入場不可)【問い合わせ先】サンライズプロモーション東京TEL:0570-00-3337(10:00〜18:00)■大阪公演日程:2016年4月15日(金)〜18日(月) 全6回公演会場:フェスティバルホール住所:大阪府大阪市北区中之島2-3-18料金:S席 12,000円、A席 9,500円、B席 7,500円、BOX席 15,000円【問い合わせ先】キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(10:00〜18:00)公式サイト:
2016年04月01日オリンパスは3月29日、タフシリーズのフラッグシップカメラ「OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough」専用のフラッシュディフューザー「FD-1」を発表した。発売は4月28日。希望小売価格は8,100円(税込)。カメラ本体に装着し、内蔵フラッシュの光を円形に配された反射面を使って照射。光がまわりにくい場所へもほぼ均一に光を届ける。被写体に近づいて撮影するマクロ撮影時、とくに本カメラの特徴でもある顕微鏡モードにおいて、被写体ブレを抑えて明るくクリアな画像が得られるとしている。上面には発光量を切り替えられるレバーを装備し、約1.4段分の減光が可能。フラッシュ光によって照らされた被写体と背景の露出差を利用して、被写体を一層きわ立たせた撮影も行える。使用可能焦点距離は5.5~18mm(35mm判換算で30~100mm)、撮影可能距離(顕微鏡モード時)が20~300mm。本体サイズはW80.6×D19.8×H60.7mm、重量は20g。カメラにシリコンジャケット「CSCH-122」を装着したままでも取り付けが可能だ。また、FD-1の発売にあわせて「OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough」の最新ファーム(Ver.2.0)を提供する。撮影メニューのアクセサリーに「FD-1」モードが追加されたほか、顕微鏡モードでは自動で強制発光になる。フラッシュ補正(±2.0EV、0.3EVステップ)も可能。顕微鏡モードの露出プログラムはFD-1に最適化。感度を低く設定することで、ノイズの少ない高画質撮影が可能になる。このほか、「A」「P」「顕微鏡」の各モードで撮影設定を保持可能、インターバル撮影枚数が299枚まで増加、ファイル名メモリーをリセットとオートから選択可能、といった改善が図られた。
2016年03月29日2014年に10周年を迎えたアイリッシュ・ダンスの世界最高峰、トリニティ・アイリッシュ・ダンス(以下トリニティ)。アメリカを代表するダンサーで、振付師&舞台演出家でもあるマーク・ハワードが主宰する団体で、様々な舞踏や音楽を融合したプログレッシヴ・アイリッシュ・ダンスを創造している。メンバーには、世界チャンピオンを含むダンサーや、才能溢れるミュージシャン&スタッフなどが集結。世界中でセンセーションを巻き起こしていることは周知の通りだ。トリニティ・アイリッシュ・ダンス チケット情報そんな彼らが、今年7月に2年ぶり6度目の来日公演を開催。それに先駆けて、3月17日に、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで記者会見が行われた。登壇者は、トリニティ注目の若手、コートニー・ディアンジェロ。北アメリカ選手権大会3位、全アイルランド選手権大会3位などに輝いた実力派で、現在19歳。プライヴェートでは、名門オハイオ州立大学にも通う才媛だ。この日の会見には、当公演の応援隊長を務めるプロフィギュア・スケーターの鈴木明子と共に登場した。冒頭は、企画元テンポプリモの中村聡武 代表取締役による挨拶。トリニティの歴史や魅力をわかりやすく説明した後、ディアンジェロを紹介して、壇上に招き入れた。鮮やかな緑色の伝統衣装に身を包んだ彼女は、さっそくアイリッシュ・ダンスのパフォーマンスを披露。ゆったりとしたアイルランド民謡に乗せて、その曲想とは対照的な切れ味鋭い足技と跳躍で、我々報道陣を魅了した。この約2分の演技が終わると、応援隊長の鈴木が登壇。彼女は、バンクーバー五輪のショート・プログラムでアイルランド音楽(「ファイヤーダンス」)を使用したこともあり、その魅力を、「私はアイルランド音楽のバグパイプが大好き。あの独特の音色とリズム感は、生命が躍動しているようで心に響くんです」と説明。また、同じ踊り手としての観点から、ディアンジェロのダイナミックで洗練された演技を絶賛し、質問でも練習方法などに言及。それに対しディアンジェロからは、ヨガやランニングも取り入れた毎日2~3時間の練習や、翌週に世界選手権を控えていることなどが詳細に語られた。今回の来日公演では、世界選手権3連覇のピーター・デジャークら、総勢25名が出演。中でも注目は、「リバー・ダンス」のプリンシパルを務めたコリン・ダンが振付&共同制作した新作「Listen!」だ。他にも、2014年の世界選手権(20~21歳の部)で第1位に輝いたアリー・ダウティさんの出演や、今回のメイン・プログラムである「ブラック・ローズ」など、見どころが多い公演になりそうだ。東京公演は7月8日(金)・9日(土)オーチャードホールにて。その他、全国を巡演。取材・文:渡辺謙太郎
2016年03月23日2014年に10周年を迎えたアイリッシュ・ダンスの世界最高峰、トリニティ・アイリッシュ・ダンス(以下トリニティ)。アメリカを代表するダンサーで、振付師&舞台演出家でもあるマーク・ハワードが主宰する団体で、様々な舞踏や音楽を融合したプログレッシヴ・アイリッシュ・ダンスを創造している。メンバーには、世界チャンピオンを含むダンサーや、才能溢れるミュージシャン&スタッフなどが集結。世界中でセンセーションを巻き起こしていることは周知の通りだ。トリニティ・アイリッシュ・ダンス チケット情報そんな彼らが、今年7月に2年ぶり6度目の来日公演を開催。それに先駆けて、3月17日に、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで記者会見が行われた。登壇者は、トリニティ注目の若手、コートニー・ディアンジェロ。北アメリカ選手権大会3位、全アイルランド選手権大会3位などに輝いた実力派で、現在19歳。プライヴェートでは、名門オハイオ州立大学にも通う才媛だ。この日の会見には、当公演の応援隊長を務めるプロフィギュア・スケーターの鈴木明子と共に登場した。冒頭は、企画元テンポプリモの中村聡武 代表取締役による挨拶。トリニティの歴史や魅力をわかりやすく説明した後、ディアンジェロを紹介して、壇上に招き入れた。鮮やかな緑色の伝統衣装に身を包んだ彼女は、さっそくアイリッシュ・ダンスのパフォーマンスを披露。ゆったりとしたアイルランド民謡に乗せて、その曲想とは対照的な切れ味鋭い足技と跳躍で、我々報道陣を魅了した。この約2分の演技が終わると、応援隊長の鈴木が登壇。彼女は、バンクーバー五輪のショート・プログラムでアイルランド音楽(「ファイヤーダンス」)を使用したこともあり、その魅力を、「私はアイルランド音楽のバグパイプが大好き。あの独特の音色とリズム感は、生命が躍動しているようで心に響くんです」と説明。また、同じ踊り手としての観点から、ディアンジェロのダイナミックで洗練された演技を絶賛し、質問でも練習方法などに言及。それに対しディアンジェロからは、ヨガやランニングも取り入れた毎日2~3時間の練習や、翌週に世界選手権を控えていることなどが詳細に語られた。今回の来日公演では、世界選手権3連覇のピーター・デジャークら、総勢25名が出演。中でも注目は、「リバー・ダンス」のプリンシパルを務めたコリン・ダンが振付&共同制作した新作「Listen!」だ。他にも、2014年の世界選手権(20~21歳の部)で第1位に輝いたアリー・ダウティさんの出演や、今回のメイン・プログラムである「ブラック・ローズ」など、見どころが多い公演になりそうだ。東京公演は7月8日(金)・9日(土)オーチャードホールにて。その他、全国を巡演。取材・文:渡辺謙太郎
2016年03月23日東芝は3月17日、3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産拡大を目的に、三重県の四日市工場に隣接する土地に新たな製造棟を建設すると発表した。新製造棟の建設には約3600億円が必要になると見込まれており、実際の建設時期、生産能力、生産設備などの詳細は2016年度中に決定する予定。また、米国サンディスクとの共同出資に関する交渉についても今後進めていく。なお、今回の件は2016年4月以降の実行を予定しているため、2月4日に公表した2015年度の通期連結業績予想へは影響がないとしている。
2016年03月17日EMCジャパンは3月2日に都内で記者会見を開催し、オールフラッシュストレージである「VMAX オールフラッシュ」の新製品「EMC VMAX 450」「EMC VMAX 850」の2機種と共有ストレージシステム「EMC DSSD(ディエスエスディ) D5」を発表した。VMAX オールフラッシュはファイル、オープンシステム、メインフレームをネイティブにサポートしたオールフラッシュストレージ。アーキテクチャは、3次元NANDフラッシュ(以下、3D NAND)テクノロジーを搭載しているほか、多次元スケール、大規模書き込みバッファキャッシュ、バックエンド書き込みアグリゲーション、IO処理、フロントエンド/バックエンドの帯域幅などを通じて、フラッシュドライブテクノロジーのメリットを引き出すという。2機種はFおよびFXのパッケージソフトウェア型モデルで提供し、VMAX 450F、VMAX 450FX、VMAX 850F、VMAX 850FXを揃える。450F/850Fは、データ移行ツールやVVOL、QoSに対応しているほか、管理ツールとしてのUnishere、データストレージアナライザを備え、ローカルレプリケーションなどがある。450FX/850FXはFモデルに含まれるものすべてに加え、SRDF/Metro、Cloud Array Enabler、データ暗号化、eNASなどを有する。Fモデルは基本OSとローカルレプリケーション、FXは基本OS、ローカルレプリケーションに加え、リモートレプリケーションが含まれるという。新製品の説明を行ったEMCジャパン システムズエンジニアリング本部 プロダクトソリューション統括部 統括部長の永長純氏は「単純にVMAX3にSSDをフル搭載したものではなく、完全にオールフラッシュに対応したアーキテクチャとOSになっている。また、スモールスタートが可能であり、V-Brickの1エンジンと58TBのディスク、ソフトウェアからスタートする。容量を増やしたい場合はフラッシュパック(SSDが8本)を1筐体につき25パック追加し、スケールアップする一方、ディクス容量は必要ないがパフォーマンスなどを向上させたい場合はエンジンを搭載しているV-Brickを追加することでスケールアウトが可能だ」と述べた。○開発に5年を要したDSSD D5の驚異的な性能一方、DSSD D5は5Uサイズで共有フラッシュストレージを最大48クライアントに提供。PCIe Gen3を通じて各ノードに接続し、NVMeテクノロジーを活用することでPCIアタッチフラッシュのパフォーマンスを実現。同時に、コンピューティング環境から分離したスタンドアロンアプライアンスとして、共有ストレージのメリットも提供し、平均100μsのレイテンシ、100GB/sのスループット、最大1000万IOPSを実現するという。EMC アジア太平洋地域および日本 DSSD部門 セールス&事業開発 ディレクターのマイケル・レオン氏は「開発に5年を要したNVMe(Non-Volatile Memory Express)共有ストレージシステムだ。36枚のフラッシュモジュールを備えているが、SSDではなく、ホットスワップをするためだ。また、管理はモジュール単位ではなく、1万8000個のNANDチップ単位で管理しており、高度なパフォーマンスを可能としている。容量は36TB、72TB、144TBを揃え、デュアルポートPCIe Gen3×4で接続する」と新製品の特徴を訴えた。また、独自のアルゴリズムであるスペースタイムガベージコレクションでホットスポットとコールドスポットを識別するほか、NANDチップの劣化を判断し、コントロールを行うフラッシュフィジックスコントロールや独自技術により可用性を高めたRAID 6技術「Cubic RAID」などで高い信頼性を担保していると同氏は強調した。ターゲット市場はハイパフォーマンスデータベースおよびデータウェアハウス(Oracle、PostgresSQLなど)、大規模並列処理データベース(Netezza、Greenplumなど)、Hadoopベースのハイパフォーマンス アプリケーション(Hbase、さまざまなSQL-on-Hadoop環境、Sparkを含む)、ハイパフォーマンスカスタムアプリケーション(SAS、GPFSなど)を想定し、リアルタイム分析やゲノム研究、不正検出、証券モデリング/石油・ガスの採取シミュレーション、リスク分析などが可能だという。業界別市場としては、金融サービス、政府官公庁、ITおよび通信、メディア、特定のハイパフォーマンス コンピューティングリサーチを含む各業界をターゲットとして展開していく方針だ。
2016年03月03日Nimble Storage Japanは3月2日、都内で記者会見を開催し、オールフラッシュストレージの新製品「Nimble Storage AFシリーズ」を発表した。Nimble AFシリーズは、エントリーモデル「AF3000」(最大335TB/5万IOPS)から、「AF5000」、「AF7000」、ハイエンドモデル「AF9000」(最大2PB/30万IOPS)まで、全部で4つのモデルがあり、出荷開始は3月2日。韓国Samsung Electronicsの3D V-NANDフラッシュメモリ(SSD)「PM863シリーズ」を搭載しており、同社独自のアーキテクチャ「CASL(キャスル)」によりフラッシュの寿命を7年に拡張しているという。最上位モデルであるAF9000は、最大35万IOPSのパフォーマンスを1ミリ秒未満のレイテンシで実現しており、有効容量は12Uの筐体で2PB以上に拡張可能だという。さらに、同製品は4ノードのスケールアウトクラスタ構成により、パフォーマンスを最大120万IOPS、有効容量8PB以上まで、無停止かつ個別に拡張することができるという。また、SSDとHDDを組み合わせたハイブリッドストレージ「Nimble Storage CSシリーズ」と共通のユニファイドフラッシュファブリック統合アーキテクチャにより開発されており、アプリケーション特性やレイテンシ要求レベルに応じて両シリーズを混在させたスケールアウト構成やレプリケーション(バックアップ/DR)構成を組むことが可能だという。Nimble Storage Head of Product Marketingのガヴィン・コーエン氏は新製品の特徴として「パフォーマンスと拡張性、可用性、TCOの削減が図れる点を挙げ、パフォーマンスと拡張性について、無停止状態でアレイ内の容量追加やCPUコントローラのアップグレード、最大4つのアレイまでスケールアウトできる。最大2PBの有効容量があり、30万IOPSまで拡張でき、クラスタ化することで最大8PB、120万IOPSまで拡張が可能だ。コスト低減については少ないメモリ量での動作や、3D-NANDの採用など実現している」と強調した。そして「インラインの可変長ブロック重複排除、可変長ブロック圧縮、ゼロパターン除去、シンプロビジョニングとゼロコピークローンといったデータ削減テクノロジーを導入している。さらに、年間96秒以下の可用性や予測分析、トリプルパリティRAID、データ保護、アプリケーション粒度の暗号化とデータシュレッディングによる安全性をはじめとした耐障害性を備えている」と新製品の優位性を訴えた。続いて、Nimble Storage Japanのマネージングディレクターの西岡正氏が国内におけるビジネス戦略について説明を行った。同氏は「現在、日本の顧客数は実営業期間2年間で約100社だ。2016年は、あらゆる分野の中堅企業を中心に地方自治体、病院、学校、サービスプロバイダーなど裾野を広げ、顧客数を倍増にする」と国内販売の意気込みを語った。
2016年03月03日パシフィコ横浜で開催の「CP+2016」、サイトロンジャパンブースでは、中国の「LAOWA」というメーカーのレンズを3本と、フラッシュを展示していた。レンズは3本ともフルマニュアルで操作するものだが、少し変わった機能のレンズばかりである。「LAOWA 60mm F2.8 Ultra-Macro」は2倍までのマクロ撮影ができるレンズだ。14枚の絞り羽根でボケにこだわっているそうだ。APS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラに対応する。「Laowa Zero-D 12mm F2.8」は、35mmフルサイズセンサーのカメラに対応する12mm/F2.8レンズだ。「Zero-D」とはゼロディストーションのことで、ディストーションを抑えたレンズとのこと。マウントはキヤノン、ニコン、ソニーA、ソニーE、ペンタックスK用が発売予定となっている。「LAOWA STF 105mm F2」は参考出品で、日本発売は未定のレンズだ。このレンズには絞りが2つ付いており、1つは通常の絞りで、もう1つはボケ具合のコントロールを担う。以前、ミノルタから発売されていたレンズと同様の機能と思われる。「Macro Twin Light KR-800」は、2つの発光管と1つのLEDで構成されたフラッシュだ。発光部がフレキシブルアームで動かすことができ、出力はそれぞれ独立してマニュアル設定する。LEDはフォーカス用のためか、拡散せずにスポットライトのように照射範囲が狭くなっていた。
2016年02月29日EMCジャパンは2月23日、都内で2016年の方針説明会を開催した。説明を行った同社の代表取締役社長である大塚俊彦氏は2016年はオールフラッシュの年だと強調し、各種施策について説明を行った。最初に大塚氏は「2015年のグローバル成長率は5%であり、ミッションクリティカルなクラウドを提供するVirtustreamを買収した。製品のハイライトはオールフラッシュストレージである『XtremIO』のグローバル売上高が10億ドル、コンバージドプラットフォーム関連のグローバル売上高は30億ドルだったことだ。一方、日本市場の伸長は国内マーケットシェアは2015年第3四半期の外付けストレージで第2位、XtremIOはオールフラッシュアレイで第1位となった」と昨年の実績に触れた。これからの15年について同氏は、これまでの15年は企業基幹プロセスの効率化やサービスレベルの向上を図ってきたが、2030年に向けての展望としては次世代アプリケーションによる企業競争力の向上を図るデジタルトランスフォーメーション、既存アプリケーションのコスト効率向上を目指すITトランスフォーメーションを両輪で推進していくことが企業、われわれにとって最重要課題だと語る。そして、同氏は「われわれの戦略としてもデジタルトランスフォーメーションをプラットフォーム3、ITトランスフォーメーションをプラットフォーム2として取り組み、ストレージプラットフォーム、コンバージドプラットフォーム、ソリューションの3つのカテゴリーで顧客を支援していく」と述べた。プラットフォーム2は伝統的な3階層のWebアプリケーションでWeb階層の下にアプリケーションサーバーがあり、バックエンドには大型のリレーショナル データベースが配置されており、システムの汎用性は高く、さまざまな業務のインフラとして利用することが可能。一方、プラットフォーム3は新しいアーキテクチャを備えたシステムで、全体としては大きなWeb階層を構成している。アプリケーションはPaaSアプリケーション=マイクロサービスとして配置されており、バックエンドも伝統的なリレーショナルデータベースではなく、さまざまなデータファブリックとなる。そのうえで同氏は「特にストレージプラットフォームとコンバージドプラットフォームに注力する。ストレージプラットフォームはパフォーマンス重視型、キャパシティ重視型、プラットフォーム2、プラットフォーム3の4象限で考えている。プラットフォーム2のパフォーマンス重視型は高速、安定運用、キャパシティ重視型はBCP、データ保護となる一方、プラットフォーム3のパフォーマンス重視型は超高速、大量データ、キャパシティ重視型は大容量、コスト最適化などアプリケーションの要望に基づいて4つに分類される。2016年はプラットフォーム2のパフォーマンス重視型に該当するオールフラッシュの年だと考えている」と強調した。現在、I/O、コストパフォーマンスの向上やスペース、電源、冷却設備のコスト削減なども図れるほか、ハイエンドストレージのアーキテクチャを移植し、ミッションクリティカルに耐え得るオールフラッシュストレージであるXtremIOの採用が進んでおり、大塚氏は今後のミッションクリティカルを支える次世代ストレージの主役だと胸を張る。また同氏は「これまで日本の顧客は部分導入が多かったが、これからは本格的なオールフラッシュデータセンターとして検討する顧客が増えてくるだろう。金融機関や製造業、流通産業など幅広い産業で採用があり、カカクコムは80%の物理ストレージを節約したほか、IDCフロンティアは2~40倍のIOPSを実現している」と最近の事例を紹介し、XtremIOの優位性を訴えた。一方、コンバージドプラットフォームについて同氏は「データセンター技術のシフトとして2014年はハイブリッドアレイが主体だったが、2016年はコンバージドインフラストラクチャなどの割合が増加することが見込まれる。2018年にはオールフレッシュアレイやコンバージドインフラストラクチャがさらに拡大し、ハイブリッドアレイを逆転することが想定されており、コンバージドプラットフォームの採用がグローバルに進むだろう。われわれはブロックとラック、アプライアンスの3種類のコンバージドプラットフォームを提供している。データセンター向けのブロックはミッションクリティカルなアプリケーション、ラックはスケールアウトしていく特徴をそれぞれ有し、部門や店舗向けアプライアンスはハイパーコンバージドインフラストラクチャとして活用できる」と語った。そのような状況を鑑みて「今年のキーワードとして『モダナイズ』を掲げ、最新鋭のビジネスプラットフォームを提供していく。それらを構成する要素としてフラッシュ、コンバージドプラットフォーム、ハイブリッドクラウドの3つがあり、イノベーションの核となる」と主張した。最後に、2016年の重点施策として顧客への貢献とパートナー協業の強化、ライフサイクルアプローチの強化、Great Place to Workの推進の4つを挙げ、顧客のデジタルトランスフォーメーション、ITトランスフォーメーションを推進していくと力を込めた。
2016年02月24日東芝は17日、15nmプロセスによるTLC NAND型フラッシュを採用したクライアント向けSSD「SG5シリーズ」の製品化とサンプル出荷の開始を発表した。フォームファクタは7mm厚の2.5インチサイズとM.2 2280(片面実装/両面実装)の3種類をそろえる。容量ラインナップは、2.5インチサイズが、128GB / 256GB / 512GB / 1TBの4モデル、片面実装のM.2 2280が128GB / 256GB / 512GBの3モデル、両面実装のM.2 2280が1TBのみ。いずれもインタフェースはSATA 6.0Gbpsで、転送速度はシーケンシャルリードが最大545MB/s、シーケンシャルライトが最大388MB/s。平均故障時間は1,500,000時間。独自の誤り訂正技術「QSBC(Quadruple Swing-By Code)」を搭載。複数のエラー訂正回路により、SSD内部で発生するさまざまなエラーに対処することで、効率的で精度の高い処理を実現するという。なお、同じ東芝製15nm TLC NANDフラッシュを採用した製品として、グループ企業であるOCZもメインストリーム向けSSD「Trion 150」シリーズを発表している。
2016年02月17日EMCジャパンは2月15日、都内で記者向けにオールフラッシュ製品「XtremIO」の優位性と最新事例の説明会を開催した。冒頭、EMCジャパン XtremIO 事業部 シニア システムズ エンジニアの市川基夫氏が近年のオールフラッシュストレージの動向について「2015年7月のIDCの調査によると、アジア・パシフィック地域でオールフラッシュストレージを使用、または今後1年以内に導入予定がある企業は72%となっている。XtremIOは昨年の後半から引き合いが多くあり、2015年第3四半期のオールフラッシュアレイ市場におけるワールドワイドのシェアは39%、日本国内では28%とともにシェアNo.1を獲得した」と胸を張った。XtremIOの特長について同氏は「スケールアウト型であり、安定した性能、インライン&インメモリ、コピーデータ管理が挙げられる。また、設置スペースや消費電力が削減できるほか、運用は数分で行える。オールフラッシュ製品は高価なものだと考えられがちだが、イニシャルコストを含めたコストを削減することができる。他社のオールフラッシュ製品は継続して使用すれば2~3年で性能が不安定になるが、XtremIOは常に一定のパフォーマンスが期待できる」と強調した。さらに「スケールアウト型オールフラッシュアレイであり、16アクティブ・コントローラーにより200万IOPSの性能を発揮し、フラッシュに書き込む前にデータが削減されるデータ削減機能により余分なディスクが必要なく、物理ディスク容量をセーブしストレージコストを削減することができる。また、性能面ではスパイクが発生しないため一貫して安定しているほか、使用量に関係なくIO性能を維持することが可能で容量と性能を満たすストレージだ」とXtremIOの優位性を訴えた。続いて、IDCフロンティア カスタマーサービス本部 プラットフォームサービス部 クラウドグループの金井崇氏が同社の北九州データセンターの西日本リージョンを新設し、XtremIOを導入した背景を語った。同氏は「クラウドのストレージは容量と負荷増大の戦いであり、われわれは2011年に『EMC VNX』と『FAST VP』による自動階層化を採用した。しかし、ユーザーからデータがHDDに乗ると遅くなり、コントロールできないとの指摘を受け、XtremIOの採用に至った」と述べた。また、同氏はオールフラッシュが提供する機能と価値として「容量を目的にしているわけではなく、インライン重複排除とリアルタイム圧縮でキャッシュの効率利用によるVMディスク性能の向上のほか、コントローラのソフトウェアで高速なVM作成の支援を重視しており、そのような観点からXtremIOは、われわれの要求とマッチした」と説明。そのほか、金井氏は性能安定試験で一貫したレイテンシを実現したことや通信量限界負荷試験ではネットワーク帯域160Gbpsで1万2121MB/sのパフォーマンスを得たことなどを紹介したほか、ストレージ性能試験では西日本と東日本のリージョン間でDATAディスクが2倍、rootディスクが40倍、データベース性能試験では3.77倍の差が出たと主張した。今後、IDCフロンティアでは東日本リージョンも次期ゾーンからオールフラッシュの採用を決定しており、近日中にリリースを予定している。
2016年02月16日トランセンドジャパンは29日、Lightning端子を搭載したiOSデバイス用フラッシュメモリ「JetDrive Go 300」シリーズを発表した。今春に発売する。ラインナップは、32GBモデル、64GBモデルの2種類。LightningとUSB 3.1(Gen1)の両コネクタを搭載した、デュアルタイプのフラッシュメモリ。保護ケースを付けた状態でも使用できるよう、細長い設計となっている。カメラロールをバックアップ・同期したり、ファイルを管理したりできる「JetDrive Go App」アプリを、App Storeから無料ダウンロード可能。アップルのMFi認証も取得している。本体サイズはW56.5×20×7.8mm、重量は8g。カラーは32GBモデル、64GBモデルのそれぞれで、シルバー、ブラックの2色を用意する。対応機種は、iPhone 5 / 5c / 5s / 6 / 6s / 6s Plus、iPad 第4世代。iPad mini、iPad mini 2/3/4、iPad Air、iPad Air 2、iPad Pro。iPod touch 第5世代/第6世代。
2016年01月29日Lexarは6日(米国時間)、LightningコネクタとUSB 3.0コネクタを持つフラッシュドライブ「Lexar JumpDrive C20i フラッシュドライブ」を発表した。16GB / 32GB / 64GB / 128GBの4モデルを用意。価格は16GBが34.99ドル、32GBが49.99ドル、64GBが69.99ドル、128GBが99.99ドル。日本国内での発売日や価格については明らかになっていない。LightningコネクタとUSB 3.0コネクタを装備しており、iPhoneやiPadでの使用が想定されたフラッシュドライブ。短いケーブル状で、LightningコネクタとUSB 3.0コネクタを両端に装備。充電用ケーブルとしても利用できる。転送速度はUSB 3.0接続時でリード最大95MB/秒、ライト最大20MB/秒、Lightning接続時でリード最大15MB/秒となっている。iOS用の専用アプリが用意されており、アプリはApp Storeから無料でダウンロード可能だ。専用アプリでは、写真や動画の自動同期ができ、ファイルのバックアップなども行える。
2016年01月07日サンディスクは11月12日、産業用NANDフラッシュストレージソリューションである「SanDisk Industrial」シリーズの提供を開始した。本ソリューションは、工場用アプリケーションや産業用コンピューティング、公共サービス、医療機器、監視カメラシステム、デジタルサイネージ、ロボット、POSソリューション、大型印刷、エネルギー管理などの、堅牢なストレージが求められる、コネクテッド・インダストリアル・アプリケーション向けに最適化されたもの。これには、同社のSanDisk Industrial SDカード、microSDカード、iNAND組み込みフラッシュドライブ(EFD)が含まれており、容量は最大64GB。工場の自動化アプリケーションや、長期的かつ継続的に動画やグラフィックの再生が必要となる読み取り集中型の屋外用デジタルサイネージなどに対し、信頼性が高く予測可能なストレージパフォーマンスを提供するという。さらに、同ソリューションに含まれる「SanDisk Industrial XT」iNAND組み込みフラッシュドライブ(EFD)および「SanDisk Industrial XT」SDカードは、厳しい環境での利用に最適化されたもので、-40~85℃の温度環境で動作するよう設計されており、高温の工場のアプリケーションや、過酷な気候での公共サービスの運用に適している。SanDisk Industrial SDカードおよびmicroSDカードは、取り外しや交換ができるため、ユーザーによる大容量データの柔軟で高速なロードと更新、および、容易な保守や構成を実現するとしている。
2015年11月13日サンディスクは11月12日、産業用NANDフラッシュストレージソリューション「SanDisk Industrial」シリーズの提供を同日より開始すると発表した。同ソリューションには「SanDisk Industrial SDカードおよびmicroSDカード」、「SanDisk Industrial iNAND組み込みフラッシュドライブ」、「SanDisk Industrial XT iNAND組み込みフラッシュドライブ」、「SanDisk Industrial XT SDカード」が含まれている。最大64GBの容量で提供される「SanDisk Industrial SDカードおよびmicroSDカード」と「SanDisk Industrial iNAND組み込みフラッシュドライブ」は耐久性を重視し、幅広い環境下で優れたパフォーマンスを発揮できるよう最適化されており、長寿命と一貫したパフォーマンスを提供するとしている。また、「SanDisk Industrial XT iNAND組み込みフラッシュドライブ」および「SanDisk Industrial XT SDカード」は、-40℃~85℃の温度環境で動作するよう設計されており、高温の工場のアプリケーションや、過酷な気候での公共サービスの運用など、過酷な環境での利用に最適化されている。同社は、「今回発表する高い耐久性を備えた産業用NANDフラッシュストレージソリューションは、成長著しい『インダストリアルIoT(産業分野におけるIoT)』市場に最適なストレージとして設計されており、極端な温度環境下や、長期間にわたる大量のリアルタイム処理やデータの整合性が必要となる厳しい環境下でも、優れた信頼性とパフォーマンスを長期的に提供します。」とコメントしている。
2015年11月12日東芝は10月21日、民生機器や産業機器などの組込用途向けにSPIインタフェースとの互換性を有したNAND型フラッシュメモリ「Serial Interface NAND」12製品を発表した。同製品はNOR型フラッシュメモリの置き換えを狙った24nmプロセス採用のSLC NAND型フラッシュメモリで、インタフェースを6端子で制御可能なSPI互換とすることで、少ない端子数ならびに小型パッケージを実現しつつ、大容量化も果たしている。提供されるのは1Gビット品、2Gビット品、4Gビット品がいずれもWSONもしくはSOPパッケージ、電源電圧が3.3Vならびに1.8Vの組み合わせの4製品ずつ合計12製品となっている。すでにいずれもサンプル出荷を開始しており、2015年1月以降、1Gビット品より順次量産を開始していく計画とするほか、2016年代1四半期よりBGAパッケージ品のサンプル出荷も開始する予定としている。
2015年10月22日東芝とサンディスクは10月21日、NAND型フラッシュメモリを製造する四日市工場の新・第2製造棟の一部が竣工したことにあわせて、両社共同で設備投資を実施する正式契約を締結したと発表した。新・第2製造棟は3次元構造のNAND型フラッシュメモリ(3D NAND)の専用設備を設置する拡張スペースを確保するために建設が進められてきたもので、2015年度第4四半期より生産を開始する計画となっている。全体の竣工は2016年前半を予定しており、建屋面積は2万7300m2。同社では、竣工した建屋から順次生産体制を構築する計画だとしているが、具体的な生産能力や生産計画などについては市場動向を踏まえ、決定していくとしている。なお両社は2014年にも第5製造棟の第2期分の稼働を開始させるなど、NAND型フラッシュメモリの生産能力の継続的な引き上げを進めてきており、今後も3D NANDの生産体制の構築ならびに生産効率の向上をタイムリーに行っていくことで、メモリ事業の競争力強化を積極的に図っていくとしている。
2015年10月21日伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月15日、データの高速な読み書きによって大量のデータ管理に貢献するオールフラッシュストレージを提供する米Pure Storageと販売代理店契約を締結し、同社のオールフラッシュストレージであるFlashArrayシリーズの提供を開始した。大規模なデータを取り扱う企業やクラウドサービス事業者、金融機関を中心に提供し、導入支援、システム構築、保守サポートを含め、3年間で20億円の売上を目指す。定価はいずれも税別で「FlashArray //m20」(物理容量5TB)で3600万円、「FlashArray //m50」(同20TB)で1億1800万円、「FlashArray //m70」(同64TB)で3億円。FlashArrayシリーズはHDDを搭載せず、全てのストレージをフラッシュメモリで構成し、独自のインライン重複排除・圧縮機能により高いI/O性能とコストパフォーマンスを実現したオールフラッシュストレージ製品。また、独自の重複排除と圧縮技術を利用しデータ容量を大きく圧縮することで、データ容量当たりのコストを抑え、従来よりも低コストで提供。同シリーズは、実環境に近い32K以上のI/Oサイズを想定したフラッシュ・アレイ設計で、最大30万IOPS、最大9GB/sの帯域幅、平均遅延1ミリ秒未満を実現した。さらに電力とスペースを削減し、実行容量15~120+TBの3Uベースシャーシ、1kW以下の電力、配線ケーブルを簡素化。拡張シェルフを介して実効容量を1/2PBまで拡大するとともに、コントローラとドライブをアップグレードしてパフォーマンスや容量の拡張が可能だ。なお、現状ではデータベースの高速化や仮想環境におけるI/Oスループットの向上に対するニーズでの引き合いがあるという。
2015年10月16日アドテックは29日、カナダDiablo Technologiesが開発、発売するMemory1に関するセミナーを開催した。Memory1はNANDフラッシュメモリを搭載したDDR4互換メモリモジュール。モジュール1枚当たりで最大256GBの大容量を実現する。最近のエンタープライズ市場では、これまでHDDに格納していた大規模なデータベースをメモリ上に展開することで高速のレスポンスを生み出すIn-Memoryがトレンドとなっている。一方、サーバにおけるメモリ容量そのものの増加に加え、多くのメモリを利用するためにノードを増やすケースもあることから、システム全体のコストアップ要因となっている。Memory1はこのようなIn-memoryシステムの低価格化に寄与するとしている。説明会ではDiablo TechnologiesのDave Ferretti氏が、Diablo TechnologiesとMemory1について説明を行った。Diablo Technologiesは2003年に設立された会社で2013年に本製品の前身となるMemory Channel Strageを発表、2015年Memory1を発表して注目を集めていると紹介した。従来、容量と遅延のバランスを考えた場合、サーバーシステムの記憶はメインメモリ(DRAM)と外部高速ストレージ(SSD)の中間にStrage Class Mmemoryと呼ばれるものを使用していたが、Memory1はSSDに使われるNANDフラッシュメモリでこの領域を実現する。このためDRAMの10倍の密度と1/10の価格、そして1GB当たりの消費電力を3分の1に削減し、さらに通常のDDR4ソケットを使用するため、追加のインターフェースを使用しないことをメリットとして挙げた。実際のデータセンターにおける活用例として、データベースやキャッシュとしての利用することで、レスポンスが向上したケースや、In-memoryに必要な容量を少ないソケット数で実現できるため、アプリケーションライセンス数とサーバーラックの削減に貢献したケースを紹介した。一般PCユーザーにとっては直接的なメリットのある製品ではないが、インターネットサービスを即応性のあるものとして利用するためには、このような製品が必要になる。また、SATA SSDよりも高速なデバイスとしてMVMe SSDが登場しているが、メモリアクセスを用いるこの製品ならばさらに高速応答が期待できるだろう。続いてHPC分野における活用例として、HPCシステムズの渡邊氏が登壇。HPCシステムにおける、重要パーツについて説明を行った。HPCでの計算は、高精度の演算を大規模にかつ大量に行うのが特徴で、現在は並列処理化が不可欠となっている。計算結果に影響を及ぼしやすいパーツとしてCPUとCPU-メモリ間データ転送を挙げ、システム設計においては多くのCPUから何が最適か選ぶことが重要である一方、メモリはCPUの次に大切なパーツで、計算手法によっては計算時間の足かせになると紹介。Memory1への期待として、10倍の容量によって二次元演算なら3.1倍の解像度、三次元演算なら2.1倍の解像度になることと、メモリの電力効率が3倍になることでGreen HPCになることを挙げていた。しかし、NANDフラッシュを採用しているためにDRAMよりもパフォーマンスが劣るのは否めず、利用する際には、キャッシュコントロール性能のチューニングがキモになるという。
2015年09月30日ティントリジャパンは9月24日、オールフラッシュで構成した仮想化専用ストレージの新製品「Tintri VMstore T5000 オールフラッシュ シリーズ」の販売を開始した。2Uサイズの筐体内で最大5000台の仮想マシンの安定稼働が可能。従来から展開するHDDとフラッシュのハイブリッド構成ではカバーしにくかった筐体全体でのスループット/IOPS向上のニーズに応えた。あわせてストレージOSの最新版「Tintri OS 4.0」と、管理ソフトの最新版「Tintri Global Center 2.1」の提供も開始した。新製品の提供にあたり9月17日に記者向けのラウンドテーブルを開催。米ティントリでChief Sales Officerを務めるマイクマクガイア(Mike McGuire)氏、ティントリジャパン職務執行者社長の河野通明氏、技術本部長の村山雅彦氏らが参加し、Tintriの事業概況や、オールフラッシュ製品投入の意義、新製品の技術解説を行った。まず、マクガイア氏がグローバルでのビジネス概況について「2015年現在、VMstore上で40万超の仮想マシン(VM)が稼働しており、来年には100万に達する見込みだ。出荷台数は2000台、顧客は800社に達した」と説明。2011年に仮想化基盤に特化したストレージTintri VMstoreをリリースし、2012年に日本法人を設立して以降、製品の機能やラインアップ拡充を進め、市場のリーダーとして認知されていることを強調した。主力製品のVMstoreは、同一筐体内でvSphere、Hyper-V、RHEV、Openstack環境を同時稼働できるマルチハイパーバイザー対応や、VM単位でのワークロードの最適化(QoS設定)、ハイブリッド環境での99%のフラッシュヒット率などが大きな特徴だ。適用領域は広く、サーバ仮想化、仮想デスクトップ、クラウド事業者のサービス基盤向けで、それぞれ3分の1ずつを占める。トヨタ自動車、ソニー、T-MEDIAホールディングス、NTT、京都大学、パナソニックなどがユーザーだ。マグガイア氏は、グローバルでの製品展開について、「サーバ仮想化からハイブリッドクラウドへ進展していく顧客にニーズに応えてきた。現在は、クラウドマネジメント、データデータマネジメント、データセンター内でのスケールをテーマに製品開発を進めている。将来的には、VMのスケールアウト、VMのアナリティクス、ハイパーバイザーのさらなる統合、コンテナへの対応を進める方針だ」と説明した。オールフラッシュ製品を市場に投入する意義は、職務執行者社長の河野氏が説明した。ティントリはそもそも、HDDとフラッシュを組み合わせ、VM単位でのQoSにより、コストパフォーマンスと安定稼働を実現することが特徴だ。既存製品で、企業のほとんどのワークロードに対応することができるという。ただ、既存製品ではカバーしきれない用途もあった。具体的には、大規模なデータベースファームやデータウェアハウス(DWH)、ビッグデータ解析、3D CADのようなハイエンド用途向けVDI基盤、より高いVM集積度が求められるケースなどだという。顧客のなかには、こうした新しいユースケースに特化してストレージを利用したいニーズがあり、また、オールフラッシュを指定した提案も増えてきた。そこで、ラインアップを拡充し、そうした用途にこたえることにしたという。「既存のハイブリッド製品とオールフラッシュ製品を8:2程度の割合で展開していく」(河野氏)とした。既存のハイブリッド構成とオールフラッシュ構成の違いや適用範囲については、技術本部長の村山氏が説明した。同氏によれば、オールフラッシュ製品は、既存製品と比較して、2.8倍の仮想マシン集約率、1.9倍のランダムIO性能、1.8倍のスループット性能、仮想マシンあたりの消費電力が2分の1以下といった特徴があるという。適用範囲は「大規模DWHなどワーキングセットサイズが通常のアプリケーションよりも大きな仮想マシン、3D CADのような大容量かつ高速性が必要なハイエンド用途向け仮想デスクップ、より省スペース、省電力など、高い集約率が求められるケースを想定している」(村山氏)とした。また、記者説明会には、パートナーのネットワールド 代表取締役社長 森田晶一氏がゲストスピーカーとして参加。「昨今の仮想化、クラウド環境向けストレージでは、アプリケーションやデータの中身を把握する機能へのニーズが顕在化しつつある。たとえば、写真やビデオなどのファイルにタグをつけて細かい粒度で管理できるようにするものだ。ティントリは、そうしたVMアウェア、アプリケーションアウェアなストレージのリーダー的存在だ」と話し、ティントリの特徴をマーケットに訴求していくと訴えた。オールフラッシュ新製品は、最大5000VM/容量73TBに対応する「T5080」と、最大2500VM/容量36TBに対応する「T5060」の2機種をラインアップ。T5000シリーズに搭載されるOSである最新版のTintri OS 4.0では、新たにT5000シリーズ向けにUI変更したほか、vSphere環境でのファイル単位でのリストア機能の提供、Hyper-V環境でのRestore VMとRefresh vDisk対応、Hyper-Vホスト自動検知、SMB3暗号化・マルチチャネル対応などを行った。また、最新版のTintri Global Center 2.1では、リアルタイム分析の強化、複数のVMを対象にしたグループ単位でのQoS設定、ストレージ間移動でのポリシーの維持、PowerShellとREST APIでの複数ストレージのノード管理などを新たに追加した。参考価格(1ノード、税別)は、Tintri VMstore T5080が7,400万円、同T5060が5,000万円。Tintri Global Center 2.1は80万円から(いずれも税別)。
2015年09月24日日本HPは9月10日、同社のスケールアウトストレージ「HP 3PAR StoreServ」7000シリーズの後継にあたる、オールフラッシュアレイ「8450」を含む「HP 3PAR StoreServ 8000」シリーズ4機種を発表、同日より販売を開始した。新たに提供されるのは、ストレージコントローラが2つで、最大HDD搭載数が240(SSDの場合は120)の「HP 3PAR StoreServ 8200」、ストレージコントローラが2つまたは4つで、最大HDD搭載数が576(SSDの場合は120)の「HP 3PAR StoreServ 8400」、ストレージコントローラが2つまたは4つで、最大HDD搭載数が960(SSDの場合は4800)の「HP 3PAR StoreServ 8440」、ストレージコントローラが2つまたは4つで、最大SSD搭載数が480のオールフラッシュの「HP 3PAR StoreServ 8450」の4機種。価格(税別)は、HP 3PAR StoreServ 8200が200万円~、HP 3PAR StoreServ 8400が330万円~、HP 3PAR StoreServ 8440が590万円~、HP 3PAR StoreServ 8450が590万円~。日本HP 執行役員 エンタープライズグループ事業統括 HPストレージ事業統括本部 本部長 山口太氏は「フラッシュはこれまでデータベースやVDIなど、システムの一部で使われてきた。それは機能面、価格面での課題があったからだ。しかし最近では、これらの課題も克服されつつあり、イーコマース、サービスストレージ、アプリケーション統合、基幹システムなど、システム全体をフラッシュで構成する例も増えてきた。フラッシュストレージは非常に浸透してきており、今が旬だ」と、現在、オールフラッシュ製品を積極的に導入する機運になりつつある点を強調した。8000シリーズは 、4コントローラーノードまで拡張できるスケールアウトストレージで、オールフラッシュ構成とディスクドライブをサポートするコンバージドフラッシュアレイ構成をサポートする。上位機種の「HP 3PAR StoreServ 20000」シリーズと同じ「HP 3PAR Gen5 This Express ASIC」を採用することで、従来機種の7000シリーズに比べ帯域幅を2倍にし、オールフラッシュの8450では、レイテンシ0.387msで、IOPS 100万以上を達成したという。オプションの「HP 3PAR Priority Optimization」ソフトウェアを使用すると、ユーザーはボリューム単位のQoS設定ができるが、今回レイテンシーをこれまでの1ミリ秒から0.5ミリ秒まで設定することが可能になった。「StoreOnce Recovery Manager Central for VMware (RMC-V)」では、「HP 3PAR StoreServ」上でアプリケーションに整合したスナップショットをとり、変更されたブロックを自動で直接任意の「HP StoreOnce」バックアップシステムにコピーすることや、ファイル単位の復元が可能になっている。そのほか、iSCSI機能を強化。iSCSIレイテンシーを減少させ、iSCSI VLANタギングのサポートを追加した。米HP APJ ストレージビジネス バイスプレジデント 兼 ゼネラルマネージャー フィリップ・デイビス氏は、HP ストレージの優位性として、豊富なデータサービス、価格、他社とのフェデレーション挙げ、価格面では、フラッシュストレージのGB単価1.5ドルを実現しているとした。この数字を達成している理由としては、cMLC 3.8TBの最新のSSDを利用している点、ベンダーと共同開発し、SSDの未使用領域の一部を利用している点、圧縮や重複排除などを活用している点があるという。フィリップ・デイビス氏はHPは、「お客様の環境にはさまざまなベンダーのストレージが導入されており、データがサイロ化され、さまざまなツールで管理しなければならず、柔軟性が失われている。ストレージには同じアーキテクチャを使うべきで、大きなストレージプールで連携しなければならない。 HPであれば同じOS、同じUI、同じブロック/ファイル/オブジェクトアクセスで統合でき、管理ツールも1つで済む。HPのフォーカスはそこにある」と、ストレージをHPで統合することでメリットが得られると訴えた。
2015年09月11日「ダンス×演劇×J-POP」をコンセプトに、笑いと感動あふれる世界で観客を魅了する、男性だけのジャズダンスエンターテイメント集団「梅棒」。彼らの第4回単独本公演『クロス ジンジャー ハリケーン』が、8月20日(木)に開幕する。【公演情報はこちら】梅棒は2001年、「踊りは気持ちだ!」をコンセプトに、日本大学芸術学部のジャズダンスサークル内で結成。2009年に、日本最大のストリートダンスコンテストJAPAN DANCE DELIGHTで特別賞を受賞し、2012年には、これまた日本最大級のダンス・エンタテインメント作品コンテストであるLegend Tokyoで最優秀作品賞とオーディエンス賞をW受賞。まさに日の出の勢いのグループだ。メンバーだけでの単独公演は、今回が初めて。彼らの特徴は、わかりやすい物語を、誰もが知っているJ-POPのメロディーで、コミカルに描いていくこと。ダンス好きだけでなく、ダンスと聞くと敬遠しがちな人でも、気軽に楽しみ、いつのまにかその世界の虜になってしまうのだ。本番を2週間後に控えた稽古場で、そんな梅棒の魅力の一端を垣間見た。この日、最初に行われたのは、幕開き後ほどなく展開する、ストーリーのないダンスシーンの稽古。作・総合演出の伊藤今人も出演しているため、演出助手のYOUが中心となってカウントを取り、まとめていく。ひとり、またひとりとメンバーが現れ、ユニゾンとなり、散り……切れ目なく踊りは続く。ジャズならではのシャープなラインに、時折ストリートダンス風の動きも混じるそのダンスは、なんともダイナミック。続いて、伊藤が演出席に着き、本編ともいうべき物語の冒頭のシーンへ。バッターボックスに立つ野球少年(遠山晶司)が甲子園出場をかけた大事な試合で敗退し、故郷の島に戻る。少年を励ます人、冷ややかな目線を送る人、にらみを効かせる不良など、島民の反応はさまざまだ。伊藤が、個々のキャラクター設定や求める動きを明快に説明し、メンバー達がテンポのいい動きで応える。この後、物語は一体どう展開していくのか――?青春のドラマの行方は、本番でご確認を。なお、このシーンは、とある有名曲に乗せて展開するのだが、違う文脈で書かれているはずの歌詞が、不思議なほど物語にマッチしているのが面白い。こうした選曲の妙も、梅棒の舞台の大きな特長だ。「ヘイ!」「お願いします!!」と元気に声をかけ合い、あるいは助言し合うメンバー達の雰囲気もいい。活気あふれる稽古から熱い演技と踊りが生まれ、観客を巻き込み、怒濤のラストまでひた走る日は近い!梅棒 第4回単独本公演『クロス ジンジャー ハリケーン』は東京・俳優座劇場で8月20日(木)から30日(日)まで上演。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2015年08月11日ネットアップは8月5日、同社が6月に発表したオールフラッシュ ストレージ製品「NetApp AFF 8000シリーズ」の性能や技術についての説明会を開催。同社として、この製品をメインに、オールフラッシュ製品の訴求を積極的に行うことをアピールした。ネットアップ システム技術本部 コンサルティングSE部 コンサルティングシステムズエンジニア 岩本知博氏はまず、フラッシュの価格について触れ、「ネットアップは性能も高いが値段も高いフラッシュメディアを使う予定はない。フラッシュは今後製造が終了するSASの代わりで、今後は、メインストリームで利用していくのは、値段が下がっていくcMLCやTLCだ。われわれは、もっとお安く、身近なフラッシュを作ろうとしている」と語り、同社として、「NetApp AFF 8000シリーズ」でフラッシュ製品のコストパフォーマンスを追求していく姿勢を明らかにした。同社の製品では、既存製品であるFASシリーズもオールフラッシュ化は可能だが、ハイブリッド構成も可能なため、調査会社のカテゴリでハイブリッドに位置づけられてしまうという。そのため、ネットアップがオールフラッシュ製品をやってるイメージがユーザーに伝わりにくく、そこで新たなオールフラッシュブランドとして、「NetApp AFF(Al-Flash FAS))」をリリースしたという。NetApp AFFはOSとしてClustere dNetApp Data ONTAPを搭載しており、FASシリーズと機能的に違いはないが、今後はよりフラッシュの最適化を行っていく予定だという。近々では、8月末~9月上旬にかけて、性能を10%向上させた新バージョン8.3.1をリリースする予定だという。ただ、NetApp AFFには、オールSSDで構成したFASシリーズの違いも若干ある。岩本氏が説明したのは、価格、バンドルソフト、保証期間の3点だ。価格については、ライセンスの考え方を変えたという。これまでは、コントローラの性能に合わせて価格もアップさせていたが、それを止めたほか、バンドルソフトも、SnapMirror、FxlexCloneなど、これまでは機能を付加するごとに追加課金していたため、他社に対する価格競争力がなくなる面もあったが、NetApp AFFでは、搭載するSSDの容量に応じた課金に変更したという。これにより、ハイエンドのコントローラを搭載した場合、よりFASシリーズに比べコストパフォーマンスがよくなり、今後の拡張を見越して、あらかじめ余裕をもった製品の導入が可能になるという。具体的には、20TBモデルでは、SASモデルよりオールフラッシュのNetApp AFF 8000のほうが安くなり、40TBモデルでは、ほぼ同等だという。岩本氏は「もはやSASを使う理由はない」と強調した。保証面では、FASシリーズの最長5年保証に対して、NetApp AFFでは延長で7年保証に対応する。同社では今後、FASシリーズでハイブリッドシステムを検討するユーザーに対しても、積極的にNetApp AFF 8000のオールフラッシュを提案していくという。なお、NetApp AFF 8000シリーズは、容量の異なる4つのモデル(NetApp AFF 8020(5TB)、NetApp AFF 8040(10TB)、NetApp AFF 8060(20TB)、NetApp AFF 8080(40TB))があり、最小構成価格は1,300万円~(税抜参考価格)となっている。
2015年08月06日東芝と米SanDiskは、次世代NANDフラッシュメモリとなる256Gbit NANDチップを開発し、両社が共同で運営している三重県・四日市市の工場にてパイロット生産を開始したことを発表した。新型となる「256Gbit X3 BiCS 3D NANDチップ」には、3bitセルのX3テクノロジ、48層BiCS(Bit Cost Scalable)テクノロジが用いられている。3D NANDは、セルを垂直方向に積層したNANDチップであることを示す。プロセスルールの微細化で大容量化を実現してきた従来の「2D NAND」と比較して、3D NANDは、書き換え耐久性や速度の向上、エネルギー効率の向上といった利点を持つ。なお、3D NANDフラッシュメモリを採用した実際の製品としては、韓国のサムスン電子がすでに投入済み。一例として、コンシューマー向けの2.5インチSATA SSD「Samsung SSD 850 PRO」シリーズや「Samsung SSD 850 EVO」シリーズがある。東芝とサンディスクこれを追いかける形となり、今回の「256Gbit X3 BiCS 3D NANDチップ」を採用した製品は、2016年以降、コンシューマー向けやエンタープライズ向け、モバイル機器向けなど、幅広い製品領域で出荷を開始する予定。東芝は、256Gbit 3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」として、9月からサンプル出荷を開始するとしている。
2015年08月04日PQIは7月31日、Apple MFI認証取得済みのLightningコネクタと、USB 3.0 Type-Aコネクタの両方を装備したフラッシュドライブ「PQI iConnect」を発表した。8月17日発売予定。容量は16/32/64/128GBを揃え、価格はオープン。店頭予想価格はそれぞれ税込で4,990円、9,800円、14,800円、24,800円。カラーバリエーションはシルバー、グレー、ゴールドを揃える。iPhone、iPad、iPod touch用の音楽・動画プレイヤー機能を持つ無料アプリ「PQI iConnect+」により、PQI iConnect内の動画のストリーミング再生も可能。同アプリは写真やMicrosoft Officeファイルの閲覧、ファイル管理なども行える。本体サイズはW54.2×D31.3×H8.3mmで重量は21g。対応OSは、Windows XP / Vista / 7 / 8、iOS、OS X 10.1以降。
2015年08月03日ギラギラ照りつける真夏の太陽を浴びると、身体の奥底からプリミティブなリズムが湧きあがってきて、本能のままに踊ってみたくなりませんか? えっ、紫外線は気になるし、ただでさえ夏は弱いのにとんでもない? いえいえ、エアコンの効いた涼しいお部屋でお楽しみください。人間が本来、持っている“踊りたい!”という欲求を、余すところなく満たしてくれるダンスシーンが見事な映画たち。特に、狂おしいほど魅力的なラテンのステップが、これでもか!これでもか! と楽しめるマンボ、フラメンコ、タンゴは、ダンスに興味がなくてもその肉体美に目がクギ付けに! お薦めの傑作映画を3本をご紹介します。セクシー&官能的なダンスで、マンボの魅力に開眼▼「マンボ・キングス わが心のマリア」監督:アーネ・グリムシャー出演:アーマンド・アサンテ, アントニオ・バンデラス, キャシー・モリアーティキューバからニューヨークへ、アメリカンドリームを夢見てやってきた歌手のセサール(アーマンド・アサンテ)と、作曲家でトランペッターのネスター(アントニオ・バンデラス)兄弟。彼らが、アメリカのショウビズ界でスターダムに上りつめる様子が、情熱的なラテンのリズムに乗って、スタイリッシュに描かれます。1950年代、マンボ全盛期のニューヨークを背景に、アメリカの伝説的なコメディ番組「ルーシー・ショー」に二人が出演するシーンも。1992年製作で、これが英語圏の映画初出演となるアントニオ・バンデラスが、恋に悩む初々しくも激しい青年を好演。“最高にセクシーで、狂おしいほど官能的”という謳い文句通り、圧巻なダンスシーンが見物です。音楽好きにはたまらない、ラテンミュージックのトップスターたち、セリア・クルーズ、ティト・プエンテ、リンダ・ロンシュタット、ロス・ロボスらが、なんと実際に登場! ノリノリで歌い踊るシーンからは、本場の熱気がムンムン伝わり、一緒にステージを囲んでいるような気持ちになることでしょう。思わず腰が動いちゃう1本です。一流アーティストたちが華麗なる共演を果たした鳥肌もののドキュメンタリー▼「フラメンコ・フラメンコ」監督:カルロス・サウラ出演:パコ・デ・ルシア, サラ・バラス, マノロ・サンルーカル, ホセ・メルセー, ミゲル・ポペダ「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」のフラメンコ3部作が有名なスペインの巨匠カルロス・サウラ監督と、アカデミー賞撮影賞に輝く“光の魔術師”ヴィットリオ・ストローラが、スペインを代表する一流アーティストたちをドキュメンタリーで描いた傑作。フラメンコはともかく、ダンスシーンを延々見せられるのはちょっと…という方、ご心配なく! 1曲ずつ独立した21幕で構成され、ダンサーと歌手とバンド、ダンサーとギタリスト、ピアニスト2人、群舞など、それぞれが個性豊かに登場するオムニバス的な演出。美術館で個々の展示室を巡るように優雅に鑑賞でき、決して暑苦しくありません。フラメンコ界の“神”と称される、ギターのパコ・デ・ルシアを始めとするマエストロたちと、新世代の豪華なダンサーたちの華麗な競演は鳥肌もの。ダイナミックなダンスを最高に美しく見せる美術や衣装も秀逸で、本国スペインで“最高の芸術作品”と讃えられた本作。スペインに次ぐフラメンコ人口を誇る日本でも、きっとロングセラーになるはず。見事なダンスシーンと望郷のせつなさ…踊ることは生きること▼「タンゴ ガルデルの亡命」監督:フェルナンド・E・ソラナス出演:マリー・ラフォレ, フィリップ・レオタール1976年の軍事クーデターで、誘拐、拷問、虐殺が日常化したアルゼンチンから、パリに亡命した女優のマリアナ(マリー・ラフォレ)は、同じく亡命してきたバンドネオン奏者や仲間たちと、音楽劇「ガルデルの亡命」を上演しようと腐心中。ところが、官憲の眼を盗んで祖国から送られてくるはずの台本の結末が、いつまでたっても届かなくて…。ガルデルとは、不世出のタンゴ歌手、カルロス・ガルデルのこと。人気の絶頂期にあった1935年、アメリカから故郷ブエノスアイレスへ帰る途中、飛行機事故で早逝。この映画では、彼の録音した2曲の音源が使われ、アルゼンチン人の漂白の悲しみが伝わります。本作で新しい音楽を担当したタンゴの革命児、アストル・ピアソラは、試写でガルデルの歌を聴いて泣き出してしまったとか。音楽劇のリハーサルが進行していくストーリーで、見事なダンスシーンが続き、まるでミュージカルのような展開にワクワクしっぱなし。とはいえ、電話線だけでかろうじて祖国と繋がっている人たちのせつない思いも胸に迫って…。同じく亡命を体験しているフェルナンド・E・ソラナス監督が、望郷の念、愛、明日への希望をユーモアと詩情を散りばめて描き、数々の映画賞を総なめにした1985年の傑作。ぜひご堪能ください。美しいだけでなく、生きることと踊ることが一体化した“命のダンス”は、人生を浄化してくれる清流のように、私たちを癒し昂揚させてくれるでしょう。人間ってすごいな! そんな人間賛歌を感じるダンスで、心身を思う存分リフレッシュさせてください。・ 「マンボ・キングス」 ・ 「フラメンコ・フラメンコ」 ・ 「タンゴ ガルデルの亡命」
2015年07月31日