King Gnuと、常田大希が率いる「ミレニアムパレード(millennium parade)」の世界観を詰め込んだ展覧会「ヌーミレパーク(仮)」が、2020年10月21日(水)から2021年2月28日(日)まで、銀座ソニーパークにて開催される。入場無料。また、一部コンテンツを除き全日程で事前予約制。“工事中”をキーワードにした展覧会「ヌーミレパーク(仮)」は、King Gnu&ミレニアムパレードが、“工事中(=未完成で仮の状態)” をキーワードに様々なエンターテインメントプログラムを展開する展覧会。目覚ましい活躍をしながらも“まだまだ人生の途中経過”と前進し続ける両アーティストと、2020年10月より変化し続ける余白空間であり、新店舗オープンに向けて工事中の銀座ソニーパークの“変化の過程も楽しみに変えたい”という想いが共鳴し、実現に至った。ペリメトロンが全面ディレクションディレクションを手掛けるのは、King Gnu&ミレニアムパレードに欠かせない存在であるクリエイティブレーベル・ペリメトロン。彼らが全面ディレクションを行うことで、両アーティストが伝えたい世界観を、細部に至るまで緻密に創り上げる。展覧会では、ミュージックビデオの世界から抽出された体感型ゲーム展示や、ソニー独自開発の超高精細「Crystal LED」の大画面による3D映像など、様々なコンテンツを用意。銀座ソニーパークの地下1階から地下4階まで全園にわたり、King Gnu&ミレニアムパレードの世界観を落とし込んでいる。見どころを徹底解説PROPS COLLECTION(地下1階)地下1階には、ミュージックビデオで実際に使用された小道具を展示。King Gnuの楽曲「飛行艇」に登場する少年のお面やマント、ミレニアムパレードの楽曲「lost and found」のコスチュームなどを目にすることができる。飛行艇少年 BOY/ HIKOHTEI SHONEN BOY(地下2階)パークの地下吹き抜けには、King Gnuの「飛行艇」のCDジャケットに登場する、お面を被ったヒーローの少年が、巨大オブジェとなって出現。Fly with me LIVE 3D(地下2階)地下2階では、ミレニアムパレードの「Fly with me」の3D映像をパワーアップさせ、ライブ外で初公開。ソニー独自開発の超高精細「Crystal LED」の大画面による3D映像と迫力あるサウンドで、楽曲の世界観に没入することができる。INTO THE PLANKTON(地下3階)地下3階では、ミレニアムパレードの「Plankton」のミュージックビデオから抽出したインスタレーションを展開。映像の中でしか存在しなかったCGで描かれた車を、実車として再現し、パークの地下駐車場に出現させる。Fly with me -THE GAME-(地下3階)ミレニアムパレードの「Fly with me」のティザー映像で描かれているゲームの世界を忠実に再現したアーケードゲームを楽しむことも可能。ティザー映像の続きをプレイすることができる。ミュージックビデオの世界とシンクロしたゲームストーリーにも注目だ。当日受付時に抽選を行うので、体験したい人は見逃さずにチェック。PUPPETS OF SLUMBERLAND(地下3階)King Gnuの「Slumberland」に登場する着ぐるみやパペットたちが潜むエリア。WALL OF RYUSUKE SANO(地下4階)地下4階には、King Gnu/ミレニアムパレードのアートワークコラボレーションでも話題を集める気鋭アーティスト佐野凛由輔によるウォールアート作品を展示。“トーキョーカオティック”をテーマに様々な素材をミックスしたコラージュアートとなっており、近づいたり離れたりすることで様々な絵が見えてくる。オリジナルグッズも販売地下1階では、「ヌーミレパーク(仮)」限定のステッカー、ポスター、Tシャツといったオリジナルグッズを販売。また、「ヌーミレパーク(仮)」限定オリジナルラバーキーホルダー全6種類がカプセルトイで登場。各回数量限定で販売する。シークレットアイテムも潜んでいるので、ファン垂涎のグッズとなりそうだ。King Gnuの内覧動画も公開また、開催に先立ち、King Gnu のメンバーが「ヌーミレパーク(仮)」を内覧する様子と、特別インタビューを収めた動画を公開。3D映像を鑑賞し「これ本当に無料でいいの!?」「未来の世界へ連れて行ってくれるようで感極まった!」などと口々に感想を言い合う様子や、ゲームを実際にプレイする様子など、メンバーの仲睦まじい姿を目にすることができる。常田大希コメント全文展覧会の開催にあたり、常田大希は、下記の通りコメントを寄せている。「音楽は勿論のこと、MUSIC VIDEO やアートワーク、プロダクトに至る活動の隅々まで信念を持って活動してきました。今まで作ってきた数々の作品たちに宿った念のようなものが、この展覧会を通して皆様に少しでも伝わるのならば、それは我々にとって、とても幸せなことです。『ヌーミレパーク(仮)』なんていうユルユルな名前のテーマパークになっておりますので、気軽に遊びに来て欲しい。」【詳細】「ヌーミレパーク(仮)」DIRECTED BY PERIMETRON開催期間:2020年10月21日(水)~2021年2月28日(日) ※年末年始の休園日を除く開催時間:11:00~19:00会場:銀座ソニーパーク(東京都中央区銀座5-3-1)料金:入場無料(入場制限あり/事前予約制)※詳細は特設サイト(を確認※ 3D 映像は5 歳以下の子供は鑑賞不可。※Fly with me -THE GAME-の体験は、当日受付時に抽選あり。※2月10日(水)~14日(日)の期間は都合により「INTO THE PLANKTON」の実車展示が実施されない場合あり。■オリジナルグッズ例・KG × MP TEE [ブラック/ホワイト] 4,000円(税込)・カプセルトイ 限定オリジナルラバーキーホルダー全6種類(+シークレット) 500円(税込)※各回数量限定。体験・購入人数に限りがあり、当日受付時に抽選。当選者の1人につき1回のみ購入可能。
2020年10月09日新型コロナウイルスの影響がエンタメ業界にも広がっている。「Disney+」で今年配信予定の「ファルコン・アンド・ウィンター・ソルジャー」(原題は「The Falcon and The Winter Soldier」)の撮影が中断された。「The Wrap」などが報じた。同ドラマはこれまでのMCU作品に登場したファルコン/サム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)とウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)を主役とした作品。先週からチェコのプラハで撮影がスタートしていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてチェコの政府が映画上映、学校の授業、スポーツ大会、文化イベントなどを禁止。これにより、キャストとクルーはアトランタに呼び戻されたという。いまから約1週間前、チェコに向かう飛行機の中でフードをかぶり、マスクとアイマスクで顔を覆い、さらに手袋を着用した手でウイスキーグラスを持っているという、ウイルス対策万全かつシュールな姿をインスタグラムで披露していたセバスチャン。「デルタ航空、ぼくをヨーロッパまで安全に乗せてくれてありがとう…#バッキーがヨーロッパへ」とつづっていたが、とんぼ返りする羽目に。同ドラマの撮影が中断されたのはこれで2度目。今年1月にはプエルトリコでの撮影が予定されていたが、同地で地震が連日発生し、延期を余儀なくされた。(Hiromi Kaku)
2020年03月11日キングヌー(King Gnu)常田大希が率いるミレニアム・パレード(millennium parade)による新シングル「Fly with me」のCD&配信が、2020年4月22日(水)にリリースされる。アニメ『攻殻機動隊』最新作のOPテーマ曲ミレニアム・パレードは、キングヌーの常田大希が主催し、ミレニアル世代を中心としたミュージシャン、映像ディレクター、CGクリエイター、デザイナー、イラストレーターなど様々な才能を内包する気鋭のクリエイティブ集団。“世界から見た東京”をテーマに、混沌としたリアルな東京の面白さを発信している。新曲「Fly with me」は、2020年4月よりNETFLIXにて全世界独占配信がスタートするSFアクションの金字塔「攻殻機動隊」シリーズの最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」のオープニングテーマに抜擢されたシングル。CDと2バージョンの配信がリリースされる。「millennium parade」名義のバージョンには、チケットが即日即完したmillennium paradeとしては初の東阪ワンマンライブ「millennium parade Live 2019」の新木場STUDIO COASTで披露された同楽曲のライブ音源「Fly with me – Live」を収録。当日の熱気に満ちた、オリジナルとは一味違う迫力が感じられる内容となっている。そして、CDシングルも同時リリースされる「millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045」コラボレーション名義には、2度のグラミー賞にノミネートされたDJ/プロデューサーであるスティーヴ・アオキがリミックスを手掛けた「Fly with me - Steve Aoki Neon Future Remix」が収録される。スティーヴ・アオキは自ら『攻殻機動隊』のファンであると公言している他、2017年に全米公開されたハリウッド実写映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』でもテーマ曲のリミックスも手がけている。CDは常田や『攻殻機動隊 SAC_2045』監督らのトークDVD付き「millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045」名義で発売されるCDシングルには、常田大希と、「攻殻機動隊 SAC_2045」の監督を務めた神山健治&荒牧伸志、ミレニアム・パレードのメンバーでもあるクリエイター集団・ペリメトロン(PERIMETRON)の佐々木集&神戸雄平の5人による貴重なトークセッションを収録したDVDも同梱する。アートワークはペリメトロンの書き下ろしシングルのリリースにあたり、ペリメトロンが連動した2バージョンのアートワークを描き下ろし。アーティストをフィーチャーした「millennium parade」バージョンと、「攻殻機動隊 SAC_2045」とのコラボレーションバージョン「millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045」の2種類をデザインした。キャラクター” Eugene(ゆーじーん)”が登場するティーザー動画ティーザーでは、これまでmillennium paradeのライブの映像演出にも起用され、“Fly with me”のアートワークでも大きなインパクトを与えているキャラクター” Eugene(ゆーじーん)”が、ピクセルアートになって登場。近日公開が予定されているミュージックビデオへの布石となっている。なお、ティーザーの公開に合わせて、オフィシャルInstagram、Twitter、Facebook、YouTubeチャンネルが開設される。これまで発表してきた楽曲がmillennium paradeならではの遊び心満載の世界観でアーカイブされ、ひとつの作品になっているInstagramは必見だ。【詳細】■CDシングル「Fly with me」1,800円+税アーティスト名:millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045発売日:2020年4月22日(水)収録曲:1.Fly with me2.Fly with me - Steve Aoki Neon Future Remix※常田大希×神山健治監督×荒牧伸志監督×佐々木集&神戸雄平(PERIMETRON)によるトークセッションを収録したDVD付き。店舗オリジナル特典:シングル「Fly with me」を下記各チェーン、Eコマースで購入者に、先着で下記のオリジナル特典をプレゼント。一部取扱いのない店舗もあるため、予約の際は各店舗に確認。・タワーレコードFly with meステッカー(ver.millennium parade)・TSUTAYA RECORDS(※一部店舗除く)/TSUTAYAオンラインFly with meステッカー(ver.GITS:SAC_2045)・ビクターオンラインストア、HMV、楽天ブックス、セブンネットショッピングタチコマステッカー(millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045デザイン)・amazonFly with me 両面メガジャケ(表=millennium parade/裏=GITS:SAC_2045)・アニメイト 、ゲーマーズ、ソフマップ・アニメガ、とらのあな、メロンブックス草薙素子ステッカー(イラスト:イリヤ・クブシノブ)■配信リリース1「Fly with me」アーティスト名:millennium parade配信開始日:4月22日(水)収録曲:1.Fly with me2.Fly with me – Live■配信リリース2「Fly with me」アーティスト名:millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045配信開始日:4月22日(水)収録曲:1.Fly with me2.Fly with me - Steve Aoki Neon Future Remix<レコーディングメンバー>Vocal:ermhoiVocal:HIMIVocal:Cota MoriVocal:Kento Nagatsuka(WONK)Chorus:Shu SasakiTrumpet:Yohchi MasagoGuitar/Sax: MELRAWViolin:Shuntaro TsunetaKeyboards:Ayatake Ezaki(WONK)Bass:Kazuki Arai(King Gnu)Organ:Jun MiyakawaDrums:Shun IshiwakaDrums:Yu Seki(King Gnu)Remixed by Steve Aoki
2020年03月06日『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサーが贈る、レスラーを夢見る青年と孤独な漁師の特別な旅を描いた『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』から、本編映像が解禁となった。本作は孤独な漁師が、プロレスラーになる夢を抱き施設を脱走したダウン症の青年と出会い、アメリカ南部を舞台に人生で一度きりの特別な旅に出る冒険物語。本作が長編初監督となるタイラー・ニルソンとマイケル・シュワルツの2人の無名監督が脚本を手掛け、シャイア・ラブーフ、ザック・ゴッツァーゲン、ダコタ・ジョンソンがメインキャストを務める。今回解禁された映像は、ラブーフ演じるタイラーと、ゴッツァーゲン演じるザックが仲間として目的地への旅を始めたばかりのシーンを捉えている。タイラーが旅のルールとして「俺に遅れるな」と伝えるが、復唱を求めると「パーティ」と答えるザック。そんなザックにタイラーは「違う、パーティじゃない」と返し、何とも微笑ましい2人の姿が確認できる。また、ザックの提案で2人は友人の証として“秘密の握手”を決める。意気投合し、友人となった彼らの絆を感じさせる心温まる本編映像に仕上がっている。『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』は2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ザ・ピーナッツバター・ファルコン 2020年2月7日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開© 2019 PBF Movie, LLC. All Rights Reserved.
2019年12月28日『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサーが贈る、レスラーを夢見る青年と孤独な漁師の特別な旅を描いた『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』から、予告編が解禁となった。今回解禁された予告編は、ザック・ゴッツァーゲン演じるダウン症の青年・ザックが養護施設を脱走するシーンから始まり、シャイア・ラブーフ演じる孤独な漁師・タイラーとの出会いが映し出される。「友達になればいい」と後を付いて来るザックに煩わしさを感じるタイラーだったが、共に旅を続けるうちに心を通わせ、2人の間には友達、そして家族のような絆が生まれていく。ザックを探してやって来たダコタ・ジョンソン演じる施設の看護師・エレノアも加わり、ザックの人生をかけた夢を叶えるための旅に出る。撮影は真夏のジョージア州サバンナ近郊で6週間にわたり行われた。蒸し暑く雷雨も多いこの地での撮影は困難を伴ったが、「完璧なロケ地」と監督が判を押すこの町の豊かな自然や、出演者の汗ばむ肌が旅する3人の姿をよりリアルに映し出している。長編映画初出演にして主演を務めたザック・ゴッツァーゲンの自然体ながら心を掴む演技も光る。タイラーと共に半裸ではしゃぐ姿や、そっとタイラーの肩を抱き「僕の誕生日の願い事は全部 君にあげるよ」という愛に溢れた言葉をかけるシーンなどが印象的な予告編となっている。『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』は2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月23日『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサーが贈る、シャイア・ラブーフ主演『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』から、メインキャスト3人を切り取った場面写真が解禁となった。孤独な漁師と夢を追う青年が紡ぐ、人生で一度きりの特別な旅を描いた本作。長編初監督作品となるタイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツの2名が書き上げた脚本のもとに、『リトル・ミス・サンシャイン』『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』など多くの良作を生み出してきたプロデューサー陣が集結した。今回解禁された場面写真は、ジョージア州サバンナ郊外を舞台に旅するシャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、ザック・ゴッツァーゲンの3人の旅路を切り取っている。ラブーフ演じるタイラーとゴッツァーゲン演じるザックが意気投合し、海辺で無邪気にじゃれ合う姿を収めたカットでは、本作でタイラーを演じるにあたり、実際に地元で伝説と呼ばれるカニ漁師の元で役作りを行ったというラブーフの完全に漁師になりきった姿を確認できる。このほか、ジョンソン演じる看護師のエレノアが施設を抜け出したザックを捜索する中でタイラーと出会う場面や、3人それぞれのピン写真などが公開されている。こうして偶然にも出会った3人はどのような旅を繰り広げるのか。彼らの人間関係がどのように変化していくのか、期待が高まる場面写真となっている。『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』は2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月12日映画『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』が、2020年2月7日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国の劇場にて公開される。『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサーが贈るロードムービー映画『リトル・ミス・サンシャイン』を手掛けたアルバート・バーガーとロン・イェルザがプロデューサー陣に名を連ねる本作は、プロレスラーになるという夢のために施設から脱出したダウン症の青年ザック(ザック・ゴッツァーゲン)を主人公に据えたロードムービーだ。ひょんなことから彼の旅に同行するのは、ツキに見放された漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)と、彼の捜索に向かった施設の看護師エレノア(ダコタ・ジョンソン)。ジョージア州サバンナ郊外を舞台にした1度きりの特別な旅路の中で、徐々に深まっていく3人の関係性を暖かな目線で描き出す。自身もダウン症のザック・ゴッツァーゲンが主演主人公のザックを演じるのは、本作が俳優デビュー作であり、自身もダウン症のザック・ゴッツァーゲン。また、『トランスフォーマー』シリーズで知られるシャイア・ラブーフが漁師タイラー役を、『フィフティ・シェイズ』シリーズのダコタ・ジョンソンが看護師エレノア役をそれぞれ務める。そのほか、ジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ブルース・ダーン、ジョン・バーンサルら実力派俳優陣が彼らの脇を固める。「サウス・バイ・サウスウエスト」で観客賞受賞、口コミベースで大ヒットを記録撮影中にシャイア・ラブーフが迷惑行為で逮捕される事件を起こしたことから、一時は公開も危ぶまれる事態に追い込まれてしまった本作だが、2019年3月に開催された映画祭「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」で無事お披露目となり、見事観客賞を受賞。同年8月にアメリカ公開されると、わずか17館からと超小規模なスタートであったにも関わらず、作品への高い評価が後押し、公開6週目には1,490館までに拡大する大ヒットを記録。アメリカの著名な映画批評サイト「ロッテン・トマト」では、評論家による高評価が95%、実際の観客による高評価が96%と、いずれも非常に高いスコアを獲得している。作品情報映画『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』公開日:2020年2月7日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開原題:The Peanut Butter Falcon監督・脚本:タイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツプロデューサー:アルバート・バーガー、ロン・イェルザ、クリストファー・ルモール、ティム・ザジャロフ出演:シャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、ザック・ゴッツァーゲン、ジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ブルース・ダーン、ジョン・バーンサル、イェラウルフ、ミック・フォーリー、ジェイク・ロバーツ配給:イオンエンターテイメント<ストーリー>老人の養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃から憧れていたプロレスラーの養成学校に入る ことを夢見て、ある日施設を脱走する。同じく、しっかり者の兄を亡くし孤独な毎日を送っていた漁師・タ イラーは、他人の獲物を盗んでいたのがバレて、ボートに乗って逃げ出す。ジョージア州サバンナ郊外を舞 台に、偶然にも出会った二人は瞬く間に心を通わせ行動を共にすることに。やがて、ザックを探してやって きた施設の看護師エレノアも加わって、知らない世界との新たな出会いに導かれ、彼らの旅は想像をもして いなかった冒険へと変化していく。
2019年11月15日『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデューサーが贈る『The Peanut Butter Falcon』(原題)が邦題を『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』として公開することが決定。併せて、メイン画像が解禁となった。物語はジョージア州サバンナ郊外を舞台に、ツキに見放された漁師タイラーと、施設から脱走したダウン症の青年ザックが出会い、ザックの夢を叶えるためある目的地へ向かう人生で一度きりの特別な旅を描く。ザックの不在に気づき捜索に向かった看護師エレノアも加わり、旅の過程で深まっていく3人の関係性を温かな目線で映す。2019年4月に開催されたSXSW映画祭でNarrative Spotlight部門の観客賞を受賞後、その評判が話題となった本作。8月のアメリカ公開時にはわずか17館からの公開だったにもかかわらず、高い評価が後押しし、公開6週目には1490館までに拡大上映される大ヒットを記録。また、米映画批評サイトのロッテン・トマトでは、評論家によるトマトメーターが95%、オーディエンススコアが96%と両者ともに高い評価を得ている。本作のプロデューサーには『リトル・ミス・サンシャイン』など多くのインディペンデント映画の良作を生み出してきたアルバート・バーガー、ロン・イェルザ、そしてアカデミー賞4部門にノミネートされた『マッドバウンド 哀しき友情』を手掛けたクリストファー・ルモール、ティム・ザジャロフらが名を連ね、長編初監督作品となるタイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツの2名が監督・脚本を務めた。漁師タイラーを演じるのは、『ランナウェイ/逃亡者』『トランスフォーマー』のシャイア・ラブーフ。看護師エレノアには『ソーシャル・ネットワーク』『サスペリア』のダコタ・ジョンソン。そして、ダウン症の青年ザックを本作製作のきっかけとなったザック・ゴッツァーゲンが演じる。共演には、ジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ブルース・ダーン、ジョン・バーンサルら実力派俳優が名を連ねている。また、ラッパーのイェラウルフが本作で長編映画初出演を果たしている。今回解禁されたメイン画像には、海に漂ういかだの上に佇むタイラーとザック、エレノアの3人の姿が。彼らの穏やかな様子が、心温まる展開を期待させる1枚になっている。『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』は2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月12日King Gnu 常田大希によるソロプロジェクト「ミレニアム・パレード(millennium parade)」の新シングル「Stay!!!」の配信が、2019年9月27日(金)にスタートする。常田大希ソロプロジェクト「ミレニアム・パレード」King Gnuを率いる鬼才音楽家・常田大希が、2019年5月にリリースした1stシングル「Veil」と共に始動させた「ミレニアム・パレード」。常田自身も中心メンバーとして活躍するクリエイター集団「ペリメトロン(PERIMETRON)」と共に、様々なアーティストやクリエイターを巻き込みながら、カオティックな東京を表現・発信すべく立ち上げられたソロプロジェクトだ。ゲストボーカルにChara今回最新シングルとしてリリースを迎える新曲「Stay!!」は、常田が「唯一無二の歌声」と評し尊敬するアーティスト・Charaをゲストボーカルに迎えた楽曲。そのほか小西遼(Sax,Vocoder / CRCK/LCKS, 象眠舎)、江﨑文武(Keyboard / WONK)、常田俊太郎 (Violin)、新井和輝(Bass / King Gnu)、石若駿(Drums / Answer to Remember)ら豪華メンバーが参加している。MVは「ペリメトロン」OSRINが監督した実写×アニメ同日に公開されたミュージックビデオは、King Gnuの「白日」を手がけた「ペリメトロン」のOSRINが監督。常田が東京藝術大学在学中に、文化祭の展示で作品を目にして衝撃を受けたというアニメーターのkoyaをフィーチャーしたもので、「ミレニアム・パレード」としては初の実写×アニメーションの作品となっている。東阪ライブツアー「millennium parade Live 2019」また、本作のリリースに伴い、東京・新木場スタジオコーストと大阪・なんばHatchにてライブツアー「millennium parade Live 2019」の開催が決定。2019年5月22日(水)に恵比寿LIQUIDROOMで行われた「ミレニアム・パレード」のローンチパーティー同様、3D演出を用いたライブが予定されている。作品情報常田大希ソロプロジェクト「ミレニアム・パレード」新シングル「Stay!!!」配信開始日:2019年9月27日(金)ミュージシャンクレジット:Music & All Other Instruments / Produce:Daiki TsunetaVocal:CharaLyrics:ermhoi(blackboboi)Sax / Vocoder:Ryo Konishi(CRCK/LCKS, 象眠舎)Viollin:Shuntaro TsunetaKeyboard:Ayatake Ezaki(WONK)Bass:Kazuki Arai(King Gnu)Drums:Shun Ishiwaka<ライブ情報>「millennium parade Live 2019」※2019年9月27日(金)よりチケットのオフィシャル先行販売スタート。■大阪日程:2019年12月3日(火)会場:なんばHatch時間:OPEN 19:00 / START 20:00■東京日程:2019年12月5日(木)会場:新木場スタジオコースト時間:OPEN 19:00 / START 20:00
2019年09月30日現地時間5日、俳優マット・デイモンが映画『スター・ウォーズ』がテーマの新エリア「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」を初めて訪れ、「ミレニアム・ファルコン:スマグラーズ・ラン」などを満喫した。家族との旅行で同エリアを訪れたというデイモンは、終始楽し気な様子で写真に写り、惑星バトゥーのミレニアム・ファルコン号の前でチューバッカと一緒に自撮りをしたり、ライトセーバーを持ってジェダイのポーズを決めるなど、楽しい時間を過ごした模様。同エリア目玉の新アトラクション「ミレニアム・ファルコン:スマグラーズ・ラン」も乗船した様子だ。デイモンが遊びに訪れた同エリアは、5月31日に誕生したばかりのカリフォルニアの「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」で、8月29日にはフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのディズニー・ハリウッド・スタジオにも同エリアがオープンする予定だ。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての情報は、予告なく、変更になる場合があり得ます。(text:cinemacafe.net)
2019年08月10日キングヌー(King Gnu)常田大希が、新プロジェクト「ミレニアム・パレード(millennium parade)」をスタート。1stシングル『Veil』が2019年5月22日(水)より公開され、プロジェクト始動を記念した「“ミレニアム・パレード”ローンチパーティー」が、2019年5月22日(水)、東京・恵比寿リキッド ルームで開催される。キングヌー常田大希新プロジェクト始動2017年の結成から2年連続でフジロックフェスティバルに出演し、「白日」がドラマ主題歌に「Sorrows」「Hitman」がTVCM曲に選ばれるなど、注目を集めている日本のミクスチャーバンド「キングヌー(King Gnu)」。飛ぶ鳥を落とす勢いで数々のヒット作を生み出している人気バンドを引っ張るリーダー兼プロデューサーの常田大希が、新しいプロジェクトをスタートする。「キングヌー」のデビューアルバム「トーキョーランデブー(Tokyo Rendez-Vous)」発表前に、Daiki Tsuneta Millennium Parade(DTMP)名義でアルバム『 http:// 』をリリースしていた常田だが、今回は「ミレニアム・パレード」の名で新しい楽曲を発表する1stシングル『Veil』1stシングルは『Veil』。常田のサウンドにのせて発表されたのは、アディダス(adidas)、ミハラ ヤスヒロ(MIHARA YASUHIRO)などのブランドCM、ファッションフィルムなどの制作も行うペリメトロン(PERIMETRON)のアートワーク。常田自身も参加するクリエイティブレーベル・ペリメトロンが手掛けたのは、表情の見えない生物にフォーカスを当てたユニークな作品となっている。恵比寿リキッドルームでイベント&物販なお、常田大希「ミレニアム・パレード」は、1stシングル『Veil』の発表にあわせてイベント「“ミレニアム・パレード”ローンチパーティー」を東京・恵比寿リキッドルームで開催。当日観客には3Dグラスが手渡され、3D映像を使用した特別な演出を行うことが発表されている。チケットはすでにソールドアウトしているが、恵比寿リキッドルーム会場では、「ミレニアム・パレード」のステッカーや、Daiki Tsuneta Millennium Paradeのアルバム『 http:// 』などの物販を行う。アイテムの購入は、ライブチケットを持っていなくても参加可能だ。【詳細】常田大希「ミレニアム・パレード」・1stシングル『Veil』デジタル配信開始日:2019年5月22日(水)・新シングル発売を記念したイベント「“ミレニアム・パレード”ローンチパーティー」開催日時:2019年5月22日(水)OPEN 19:00 / START 20:00場所:東京・恵比寿リキッド ルーム住所:東京都渋谷区東3丁目16-6<先行物販について>恵比寿リキッド ルーム会場にて物販販売を実施。開催日:2019年5月22日(水)・ミレニアム・パレード ステッカー 6種・Daiki Tsuneta Millennium Paradeのアルバム『 http:// 』先行物販整列開始15:45〜先行物販時間16:00〜18:00※先行販売はライブチケットを持っていない人も参加可能。※終演後は混雑する可能性があるので、先行販売を推奨。※開場後もチケット購入者は物販購入可能。※入場の関係上、販売を一時中断する場合あり。
2019年05月24日『スター・ウォーズ』のテーマ曲を手掛けた映画界の巨匠、ジョン・ウィリアムズ(86)が、ディズニーに新曲を提供した。現在カリフォルニア州のディズニーランドと、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに建設中の、同映画のテーマパーク「スター・ウォーズ:ギャラクシー・エッジ」のテーマ曲だ。ディズニーは、ロンドン交響楽団による演奏の録音風景を収めた動画を公開。ウィリアムズと長年タッグを組んでいるウィリアム・ロスが指揮を務め、「アビー・ロード・スタジオ」で録音されたという。「スター・ウォーズ:ギャラクシー・エッジ」には、このテーマ曲以外にも音楽が用意されているそうだ。テーマ曲を聴いたファンたちは、「世界観にぴったり合っている」、「全部の曲を聴きたい」、「鳥肌モノの素晴らしさ」と喜びや感動の声を寄せた。動画が公開されたことでSNSでは一時「ジョン・ウィリアムズ」がトレンド入りを果たしたことから、「彼の名前をトレンドで見て一瞬パニックを起こしちゃったよ。これ(新曲の動画)のためだったんだね。よかった!」と高齢のウィリアムズの身に何か悪いことが起きたのだと早とちりしてしまったファンも。ウィリアムズは、『スター・ウォーズ』シリーズの曲作りは来年公開の「エピソード9」を最後に引退することをほのめかしている。(Hiromi Kaku)
2018年11月19日東京ディズニーランドのアトラクション「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」では、2018年6月15日(金)から7月8日(日)までの期間、レアシーンが必ず見れる特別バージョンを展開する。「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」は、宇宙船「スタースピーダー1000」に乗船し、映画『スター・ウォーズ』シリーズの世界を体験できる人気アトラクション。数パターンのストーリーがあり、運が良ければ人気キャラクターなどに遭遇できるレアシーンに出会える。今回、必ずレアシーンを見ることができる特別バージョンが期間限定で実施。2018年6月29日(金)に公開を控える映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の主人公「ハン・ソロ」の愛機であるミレニアム・ファルコン号に遭遇したり、賞金稼ぎの「ボバ・フェット」がジェットパックで飛んできたりする。また、ウーキーと惑星キャッシークで出会ったり、「ジャー・ジャー・ビンクス」にぶつかったりと、数パターンが存在する。普段、見ることのできないこの貴重な機会を是非お見逃しなく。【詳細】東京ディズニーランド「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」期間:2018年6月15日(金)~7月8日(日)場所:東京ディズニーランド「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」住所:千葉県浦安市舞浜1-1
2018年06月18日2月4日夜(現地時間)、全米中が見守るアメリカンフットボールリーグ・NFLの優勝決定戦「スーパーボウル」において、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(原題 Solo: A Star Wars Story)の初映像となるTVスポットがオンエアされた。『スター・ウォーズ』シリーズで圧倒的な人気を誇るキャラクター“ハン・ソロ”の、若き日の知られざる物語を描く本作。かつてハリソン・フォードが演じた銀河一の高速船ミレニアム・ファルコンを操る伝説の運び屋ハン・ソロは、相棒のウーキー族チューバッカと共に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に初登場して以来、アウトローでありながら内に秘めた正義感や茶目っ気あふれるキャラクターで唯一無二の存在に。キャリー・フィッシャー演じるレイア姫とのロマンスも大きな注目を集めた。そしてこのほど、日本では6月29日(金)より公開される本作から初の映像が解禁。描かれるのは、『新たなる希望』でルーク・スカイウォーカーやレイア姫と出会い、反乱軍に加わる以前のハン・ソロだ。まずは、『フォースの覚醒』では“ポンコツ”呼ばわりされていたミレニアム・ファルコン号が、キラキラのピカピカ、“新品同様”で登場していることに注目!しかも、若きハン・ソロがあの悪の帝王ダース・ベイダーが率いる帝国軍のもとで、面接を受けるという驚きのシーンが!誰よりも上から目線で、団体行動にそぐわない性格、旧3部作でもルークやレイアと事あるごとに衝突していた彼が、“就職面接”を受けるとは!?短いシーンではあるが、面接官から配属希望先を聞かれると「パイロット希望だ。銀河一のな」と、 実にハン・ソロらしい自信満々の生意気な態度を見せている。また、海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」や『世界一キライなあなたに』で世界的人気を誇るエミリア・クラーク、『スリー・ビルボード』で警察署長役を演じ、第90回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされている実力派ウディ・ハレルソンらの姿がとらえられている。さらに、ラッパー、俳優、作家など多彩な顔を持ち、先日の第60回グラミー賞にて最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンスを受賞した「チャイルディッシュ・ガンビーノ」ことドナルド・グローヴァーの姿も。彼は『エピソード5/帝国の逆襲』『エピソード6/ジェダイの帰還』に登場し、ハン・ソロとは少なからぬ因縁がある“自称・実業家”ランド・カルリジアンの若き日を演じている。そして、牢にとらわれているのか、格子の向こうで「名前は?」と問われて顔を上げた人物の、ちらりと見えるその素顔は、確かに若き日のハン・ソロ!コーエン兄弟の『ヘイル・シーザー!』で注目を浴びたオールデン・エアエンライクは、どこかハリソンの面影をたたえ、映像のラストはお馴染みの雄叫びとともにハン・ソロとチューバッカのバックショットで締めくくられている。なお、日本時間2月6日未明(現地時間2月5日朝)には改めて予告編映像が公開されるという。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は6月29日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年02月05日ハン・ソロのスピンオフ映画に、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で話に出てきたミレニアム・ファルコン号がケッセル・ランを飛んだ時の話が登場するようだ。ロン・ハワード監督のインスタグラムへの投稿では、惑星ケッセルの鉱山からスパイスを密輸するのに使われたとされる航路ケッセル・ランとみられる写真に「スパイシー?」とキャプションが付けられている。1977年のシリーズ第1作目となった『新たなる希望』の中では、モス・アイズリーの酒場でオビ=ワン・ケノービとルーク・スカイウォーカーが、デス・スターの設計図を持つR2-D2とC-3POを帝国軍に見つかることなくオルデランに届ける任務について、ハンにミレニアム・ファルコン号の信頼性を尋ねるシーンがあり、そこでハンはミレニアム・ファルコンが「ケッセル・ランを12パーセクで飛んだ」というエピソードを2人に明かしていた。そして、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の中でも、ハンと相棒のチューバッカが、BB-8と共にいたレイとフィンからミレニアム・ファルコンを取り戻そうとした時にケッセル・ランの話が登場していた。そこではファースト・オーダーの襲撃を受けて惑星ジャクーから脱出するときにレイが盗んだその宇宙船がミレニアム・ファルコン号であったと発覚した時、レイが「ケッセル・ランを14パーセクで飛んだ船」と口にすると、「12だ!」と直されるというシーンになっていた。ハリソン・フォードが演じてきたハンの若かりし頃をアルデン・エーレンライクが演じるこの新作では、ドナルド・グローバー演じるランド・カルリジアンとの出会いなども描かれると見込まれている。このスピンオフ作は2018年5月25日公開予定だ。(C)BANG Media International
2017年09月22日(写真:INSTARimages/アフロ) 映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のミカエル・ブルムクヴィスト役や『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の“コバルト”役などで知られるスウェーデン人俳優、ミカエル・ニクヴィストが27日、肺がんで死去した。56歳だった。 代理人が発表した声明によると、ニクヴィストは長年肺がんを患っており、闘病の末に家族に見守られながら静かに息を引き取ったという。「ミカエルの喜びと情熱は、彼を知り、愛していた人たちにすぐ伝わったものでした。彼の魅力とカリスマ性は抗いがたく、彼の芸術に対する愛情は、彼と共に働くことに喜びを見出していた人全てが感じていたでしょう」と声明は続いている。 ニクヴィストは1960年、スウェーデン・ストックホルムに誕生。20代からテレビシリーズなどに出演し始め、2000年の『エヴァとステファンとすてきな家族』で広くその名を知られるようになる。2009年からはスウェーデン人作家スティーグ・ラーソンのベストセラー小説『ミレニアム』三部作の映画化作品に主演。世界的に高い評価を得て、ダニエル・クレイグが同役を務めるハリウッド版も作られた。その後は『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』『ジョン・ウィック』といったアメリカ作品からも引く手あまたに。スウェーデンを代表する俳優の1人だった。
2017年06月28日『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のMovieNEXが大ヒットしているのを記念して、タイ・ファイターやミレニアム・ファルコン号など、本シリーズに登場するマシンの魅力に迫った特別映像が公開になった。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』特別映像本シリーズは、遠い昔、はるか彼方の銀河系が舞台で、斬新なデザインのマシンが数多く登場する。円形のようなフォルムが特徴のファルコン号は、ソロ船長がランド・カルリシアンから巻き上げた船で、多くの観客を魅了してきた。また、球体のようなボディと大きな羽根で構成されたタイ・ファイターと、可動翼をもつXウィングの戦闘シーンはシリーズの随所に登場。このほど公開になった映像でも、スタッフたちは、若き日にスクリーンでこれらのマシンを観て、そのフォルムとファイトシーンに心を奪われたことがわかる。『…フォースの覚醒』では、そんな“スター・ウォーズのマシンと共に育った映画人”が製作に参加。タイ・ファイターやXウィングは既存のデザインを活かしながら新モデルがデザインされ、熱い想いを抱いたスタッフが集結して、手に汗握るファルコン号のチェイスシーンを作り上げた。どのデザイン、動きも長年に渡ってシリーズのメカを愛し、観察し続けてきたメンバーが手がけたもので、ブルーレイなどで繰り返し観ると、これまで気づかなかった動きや細部のデザインを見つけることができるのではないだろうか。ちなみに、これらのマシンは映画の世界を超えて、現実の世界にも大きな影響を与えている。ANAが運航する“R2-D2 ANA JET”の遊覧フライトの機長を務めた町田直人機長も8歳で『スター・ウォーズ』を観てファンになったそうで、「僕もそうですが、夢を信じてずっと努力をしてきたからこそ、今、パイロットをしています。世の中の子どもたちには、夢を持ち続け、そのために努力をして欲しいですね。フォースと共にあらんことを」とメッセージをおくっている。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』MovieNEX発売中デジタル配信中『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』12月16日(金) 全国ロードショー『スター・ウォーズ/エピソード8(仮題)』2017年12月15日(金) 全国公開
2016年06月09日米国の宇宙企業スペースXは3月5日(日本時間)、通信衛星「SES-9」を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功した。一方、ロケットの第1段機体を船に降ろす試験は、同社が事前に予告していたとおり、成功しなかった。ファルコン9は日本時間3月5日8時35分(米東部標準時3月4日18時35分)、フロリダ州ケイプ・カナヴェラル空軍ステーションにある第40発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約2分40秒後に第1段と第2段を分離。第2段はその後も飛行を続け、打ち上げから31分24秒後にSES-9を所定の軌道に投入した。一方、分離された第1段機体は、大西洋上に置かれた無人船「もちろんいまもきみを愛している」号を目指して降下した。その後、船まではたどり着いたものの、降下速度が速く、甲板上に叩きつけられ、機体は破壊された。○SES-9SES-9はオランダの衛星通信会社SESが運用する通信衛星で、東経108.2度の静止軌道で運用され、北東アジアや南アジア、インドネシアや、インド洋上の船などに対して通信サービスを提供する。製造はボーイングが担当した。57本のKuバンド・トランスポンダーを搭載し、打ち上げ時の質量は5330kg。設計寿命は15年が予定されている。○あらかじめ予想された失敗今回の打ち上げでは、前回に続き、分離した第1段機体を海上の船に降ろし、回収する試験が行われた。しかし、スペースXのイーロン・マスクCEOによると「ハード・ランディング(硬着陸)」となり、成功しなかったという。しかし同社は、あらかじめ「成功する見込みはない」と明らかにしていた。今回は搭載していた衛星の質量が大きく重く、ロケットの能力を限界まで使って打ち上げる必要があったため、第1段を回収するのに必要なだけの十分な余裕がなかったためである。ファルコン9が陸上、もしくは船上に着地するためには、水平方向の速度を落とすため(あるいは発射場まで戻るようにUターンするため)の「ブーストバック・バーン」、大気圏再突入時の速度を抑えるための「リエントリー・バーン」、最終的に着陸するための「ランディング・バーン」の、大きく3回のエンジン噴射を行う。しかし今回は推進剤の余裕がないため、このうちブーストバック・バーンが実施されなかった。また回収用の船も、通常であれば発射場から約300km離れた場所に待機するが、ブーストバック・バーンを行わないことで通常よりも遠くまで第1段が飛ぶため、今回は2倍の距離となる、約600km離れた場所に待機していた。なお、日本時間3月6日までに、着地の様子を収めた画像や映像は公開されていない。無人船「もちろんいまもきみを愛している」号の損傷の状況も不明である。スペースXはロケットの低コスト化を目指し、一度打ち上げたロケットを回収し、再び使用するための開発や試験を数年前から続けており、昨年末にはロケットを発射場に程近い陸上に着陸させることに成功している。それと並行し、衛星の質量や軌道の関係でロケットを発射場まで戻せない場合に、飛行経路の下の、洋上に浮かべた船の上に着地させて回収するための試験も行っている。船での回収は昨年1月と4月、そして今年1月にも行われているが、船の真上まで降りてくることはできたものの、甲板に激突、あるいは着地後に転倒するなどして機体が大きく破壊され、完全な成功には至っていない。スペースXでは、今月30日にもファルコン9の打ち上げを予定している。このときは「ドラゴン」補給船運用8号機を地球低軌道に向けて打ち上げるため、今回よりは回収にとっての条件は良くなる見込みとなっている。同社のマスク氏は「次回は良いチャンスがあるでしょう」と述べている。【参考】・SES-9 MISSION | SpaceX・TV broadcasting satellite finally launched on Falcon 9 | Spaceflight Now・SpaceX finally launches Falcon 9 with SES-9 | NASASpaceFlight.com・"Target altitude of 40,600 km achieved. Thanks @SES_Satellites for riding on Falcon 9! Looking forward to future missions."・"Rocket landed hard on the droneship. Didn’t expect this one to work (v hot reentry), but next flight has a good chance."
2016年03月07日昨年12月21日、打ち上げ後に地上への着陸に成功した米スペースXの「ファルコン9」ロケット。大きなロケット機体が地上に舞い戻る様は大きな話題となったが、その一方で、あまり話題にはならなかったものの、この打ち上げで使われた「ファルコン9」は、実は新しい技術で改良された「ファルコン9 v1.1 フル・スラスト」という新型機だった。2010年に登場したファルコン9ロケットのシリーズにとって、第3世代機となるファルコン9 v1.1 フル・スラストは、これまでから何が変わり、どんな性能をもっているのだろうか。○ファルコン1からファルコン9へ低価格で高性能なロケットを擁し、さらにロケットを垂直に着陸させることに成功するなど、いまや時代の寵児としてもてはやされている「スペースX」は、2002年に設立されたばかりの、まだ若い会社である。設立者は電子決済サービス「PayPal」を立ち上げ、また革新的な電気自動車で知られる「テスラ・モーターズ」の設立者としても知られるイーロン・マスク氏という人物である。同社は徹底した低コストのロケットと、それを使った人工衛星打ち上げビジネスを目指して宇宙業界に参入した。当時、米国を中心の有象無象の宇宙ベンチャーが立ち上がっていたこともあり、スペースXの存在は当初から注目されていたわけではない。ただ、その後数年で倒産、あるいは活動休止に陥った他の宇宙ベンチャーとは違い、大胆かつ堅実な歩みを進めた。もっとも、スペースXはまったくのゼロからロケットを造り始めたわけではない。同社は米国内の航空宇宙メーカーから工学者、技術者を引き抜いた。たとえば同社の副社長を務めるトム・ミューラー氏は、かつてTRW(アポロ月着陸船の降下・上昇用エンジンを開発したことで有名)に勤めており、同社のロケット・エンジン部門で米航空宇宙局(NASA)の次世代ロケット向けの新型エンジンの開発などを手掛けていた。彼らはまず、「ファルコン1」という小型ロケットの開発から始めた。打ち上げ能力は地球低軌道に200kgほどで、当時流行になりつつあった小型衛星の市場を狙ったものだった。ロケットは2段式で、全段に液体酸素とケロシンを使う。機体やエンジンの設計は手堅く、取り立てて高性能というわけではない。ファルコン1は2006年から2009年までに5機が打ち上げられ、4号機で初成功し、5号機も成功した。同社はまた、ファルコン1の開発と並行して、2005年から大型ロケット「ファルコン9」の開発にも着手する。NASAはこのころ、国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資や宇宙飛行士の輸送を民間企業に委託する計画を立ち上げており、スペースXはこれに参加すべく、ファルコン9の開発を進めた。○ファルコン9 v1.0ファルコン9は日本の「H-IIA」ロケットに近い性能をもつ大型ロケットで、ファルコン1をそのまま大きくしたような形をしている。ロケットは2段式で、全段に液体酸素とケロシンを使い、エンジンも1段目と2段目の両方に、ファルコン1の第1段エンジンでもある「マーリン1C」を装着する。特に第1段は、マーリン1Cを9基「田」の字の形に並べて装着して同時に噴射するという、特徴的なつくりになっている。2010年7月4日に行われたファルコン9の1号機の打ち上げは成功し、また当初の目論見どおり、NASAからISSへの物資輸送の委託を受けることにも成功。ファルコン9はその後も5号機まで順調に打ち上げ成功を重ねた。そしてさらに、ファルコン9の打ち上げと並行して、新しい「改良型ファルコン9」の開発も進められていた。○ファルコン9 v1.1改良型ファルコン9はよく「ファルコン9 v1.1」とも呼ばれる。これは同社が、ソフトウェアのように次々と新しいバージョンのロケットを出してくることから付けられたものだが、初代のv1.0とv1.1では、大きな違いがある。まず何より、外見が大きく異なっている。ロケットの第1段機体の全長は、v1.0よりも60%も伸びており、すこし野暮ったい姿をしていたv1.0と比べ、v1.1はすらりと背が高く、精悍な姿となっている。ロケット・エンジンもより強力な、また世界最高級の効率をもつ高性能な「マーリン1D」が装備されている。その結果、打ち上げ能力も大きく増している。また9基のエンジンを「田」の字の形に並べるのも改められ、中央に1基、その周囲に8基のエンジンが取り囲むように並ぶ形となっている。また打ち上げが重ねられる中で、ロケットの再使用化に向けた着陸試験が行われることになり、機体に着陸脚や空力フィン、窒素ガス・スラスターなどが順次装備されていった。v1.0は2013年3月の5号機の打ち上げで打ち止めとなり、次の同年9月の打ち上げからはv1.1が投入された。そして先日の海洋観測衛星「ジェイソン3」の打ち上げ(あるいは船への着地失敗のほうが有名かもしれない)まで、15機が打ち上げられ、14機が成功している。○さらなる進化を遂げた「ファルコン9 v1.1 フル・スラスト」ファルコン9 v1.1の性能は十分に高く、世界中の衛星オペレーターから引く手あまただったが、スペースXはさらなる改良を施した。その名は「ファルコン9 v1.1 フル・スラスト」である。v1.1 フル・スラストの見た目は、v1.1とあまり変わらないが、内部の改良点は多岐にわたり、ほとんど別物のロケットになっている。たとえばマーリン1Dエンジンは、これまでよりも推力(噴射の力)が向上している。エンジンにも改良は加えられているが、実はこれまでのv1.1では推力が低く抑えられており、ようやく本来の性能を発揮できるようになったというほうが近い。これは「フル・スラスト」の名前の由縁でもある。それを実現できた背景には推進剤の過冷却がある。ロケット推進剤の酸化剤として使われる酸素は、-183℃で液体になる。しかしフル・スラストではさらに冷却をかけて、-206.7℃まで冷やすことで密度を高め、より多くの液体酸素をタンクに詰め込めるようにし、さらにエンジンの推力を高めている。また燃料であるケロシンも、従来の約20℃から-7℃まで冷やされている。また第1段と第2段機体の構造も強化された他、第2段の全長が伸び、より多くの推進剤が充填できるようになった。第2段エンジンはノズルが伸びて性能が上がり、第1段と第2段の間にある段間部と呼ばれる部分の構造も強化され、さらに分離機構も改良されている。これらの改良によって、打ち上げ能力はv1.1と比べ、33%も向上しているという。その他、細かな改良も随所に施され、性能向上に役立っているとされるが、具体的にどこかどうなったかということは、すべては明らかにされていない。さらに、第1段機体の着陸の成功率を上げるため、着陸脚や空力フィン、窒素ガス・スラスターも改良されている。ファルコン9 v.1.1 フル・スラストの1号機は昨年12月21日に打ち上げられ、衛星の軌道投入に成功すると共に、その性能も実証した。さらに将来のミッションにとって必要となる第2段エンジンの再点火試験にも成功。そしておまけに第1段機体の地上への着陸にも成功し、これ以上ないほどの完璧な門出となった。今後のファルコン9はすべて、このv1.1 フル・スラストの機体が使われる。また、このv1.1 フル・スラストの第1段機体を3基束ねることで、巨大な人工衛星の打ち上げにも対応できるようにした超重ロケット「ファルコン・ヘヴィ」の開発も進んでいる。順調にいけば、今年中にも初打ち上げを迎える予定となっている。さらにスペースXは、より高性能な新しいエンジンなど、たゆまぬ研究・開発を続けている。v1.1 フル・スラストもまた適時改良が加えられ、あるいはそのバージョンがさらに増えることもあるかもしれない。ロケットの着陸試験は派手なので、どうしてもそちらに注目が集まりがちだが、ロケットの機体そのものの動向にも注目したい。参考・Full Thrust Falcon 9 stage conducts first static fire at McGregor | NASASpaceFlight.com・SpaceX’s New Spin on Falcon 9 | On Space・Falcon 9 FT – Rockets・Falcon 9 Performance: Mid-size GEO? | On Space
2016年01月25日米国の宇宙開発企業「スペースX」は1月18日(日本時間)に、地球観測衛星「ジェイソン3」を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げを、カリフォーニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地から実施する。昨年末のファルコン9の打ち上げでは、ロケットの第1段機体を発射台にほど近い陸地に垂直着陸させることに成功したが、今回の打ち上げでは飛行経路の下の太平洋上に浮かべた船への着地に挑む。打ち上げ日時は日本時間1月18日3時42分18秒(太平洋標準時1月17日10時42分18秒)に予定されている。すでに12日には、打ち上げ前の最終確認として行われる静的燃焼試験も終えており、打ち上げに向けた準備は順調に進んでいる。ジェイソン3は米航空宇宙局(NASA)や米海洋大気庁(NOAA)、フランス国立宇宙研究センター(CNES)、欧州気象衛星機構(EUMETSAT)が共同で開発した衛星で、搭載しているレーダー高度計やマイクロ波放射計を使い、海面高度や波の高さ、大気中に含まれる水蒸気量などを観測することを目的としている。設計寿命は3年が予定されている。米国とフランスの共同による衛星を使った海洋観測は、1992年に打ち上げられた「TOPEXポサイドン」に始まり、2001年の「ジェイソン1」、2008年の「ジェイソン2」と続いている。ジェイソン3はジェイソン2の後継機となる。なお、ジェイソン2の設計寿命も3年だが、約8年経った現在も動き続けており、2017年まで運用が続けられる見通しとなっている。○今回はロケットを船で回収、陸への着陸との違いはスペースXはロケットの打ち上げコストを大幅に引き下げることを目指し、数年前からロケットを再使用する研究や試験を続けている。そして昨年12月21日に、同社は打ち上げに使ったファルコン9ロケットの第1段機体を、発射台の近くの地上に、垂直に着陸することに成功した。同社によると、着陸後の機体には目立った損傷は見られず、再びエンジンに点火することも可能だという。そして今回の打ち上げでは、打ち上げ場所であるヴァンデンバーグ空軍基地から南に約300kmの太平洋上に浮かべた、大きな甲板をもつ船の上に降ろすことを計画している。ロケットを発射台の近くまで戻す場合、機体を上空で反転させ、さらにそれまで飛んできた飛行経路を戻るようにして飛ばさなければならない。発射台近くの陸上まで戻すことで、その後の機体の点検や整備がやりやすいという利点はあるものの、ロケットに必要な推進剤量が多くなるため、打ち上げ能力が下がってしまう、あるいは打ち上げる衛星の質量や目標軌道などの関係でミッションによっては回収する余裕がなくなる、という欠点もある。そこで同社では、陸上回収と並行して、分離後のロケットが落下する先の海上に船を用意し、その上にロケットを降ろす構想も進めている。船で回収したあとは、そのまま船で陸にある基地まで戻すか、あるいは船の上で、ロケットの点検、整備を行い、衛星を搭載して再打ち上げを行うという計画だ。これにより、陸まで戻る分の推進剤が不要になるため、ロケットの打ち上げ能力をそれほど落とすことなく運用ができ、また回収できるミッションの幅が広がることになる。しかし、船の上に降ろす場合、波や海流の影響で船が安定していないことや、海上は風も強いこともあり、陸上に降ろすよりロケットの制御が難しい。同社はすでに、無人で海上の指定した場所にとどまり続けることができるドローン船(Autonomous Spaceport Drone Ship)の「指示をよく読め」号と、「もちろんいまもきみを愛している」号を建造し、2015年の1月と4月の打ち上げで回収試験も行っているが、2回とも船の上までたどり着くことはできたものの、甲板に接地した後に倒れて破壊されるなどし、完全な成功には至っていない。船での回収試験は今回で3度目となるが、前回の打ち上げで陸上への着陸に成功していることもあり、今回の成功への期待が高まっている。参考・"Full-duration static fire complete at our California pad. Preliminary data looks good in advance of Jason-3 launch. "・"Aiming to launch this weekend and (hopefully) land on our droneship. Ship landings needed for high velocity missions "・Offshore barge landing targeted after next Falcon 9 launch | Spaceflight Now・SpaceX To Land at Sea after Launching Jason-3 - SpaceNews.com・OET Special Temporary Authority Report
2016年01月13日12月18日に公開され、週末3日間で104万4,330人を動員したシリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の特別メイキング映像が25日、公開された。『スター・ウォーズ』シリーズの生み親ジョージ・ルーカスと同じように、J.J.エイブラムス監督もリアルなセットでの撮影にこだわったという本作。例えばハン・ソロの宇宙船ミレニアム・ファルコンもCGではなく実際に再現し、レイやフィン、ハン・ソロ、チューバッカが実際に乗り込んで撮影したことが、公開された映像から見て取れる。また予告編にも登場し、砂漠の中でレイとフィンの背後で爆発するシーンも、CGを使わず実際に爆発を起こし撮影していることがわかる。J.J.は映像の中で「大好きなこの世界に存分に浸りたいね」とコメント。子供の頃から大好きだった『スター・ウォーズ』への愛を全て注ぎ込んだことが伝わってくる。製作のキャスリーン・ケネディも「製作に関わる全員が作品の大ファンなの」と言い、「世代を超えた人々の豊かな感性がこの作品を支えてる」と物語の本質を突いた。映像では、キャスト陣の『スター・ウォーズ』への熱い思いも語られており、ヒロイン・レイを演じたデイジー・リドリーは「『スター・ウォーズ』は運命を背負った人々の壮大な物語。彼らが生きているのは遠い銀河だけど誰もが共感できるの」と『スター・ウォーズ』の魅力を説明し、「この冒険の一員になれて光栄よ」と喜びを伝えた。フィン役のジョン・ボイエガは「『スター・ウォーズ』が持つ力はすごいんだ」と言い、現場で「ウソみたいだ」「興奮で震えているよ」と興奮を抑えきれない様子。ポー・ダメロン役のオスカー・アイザックも「ずっと大ファンだったよ」と語り、ボイエガと同じく「すごい現場だ」と感激している。さらに、ハン・ソロ役のハリソン・フォードが、ボイエガとリドリーに混ざり、フィギュアにサインしている様子も。また、ルークを演じたマーク・ハミルは、「人々を熱狂させたあの物語を再び味わえるよ」とファンに向けて呼びかけている。(C) 2015Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved
2015年12月25日2015年、世界中が待ち望んだ史上空前のエンターテイメントシリーズがスクリーンに帰ってきた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。12月18日(金)に公開された本作は、週末3日間で104万4,330人を動員。さらに『アナと雪の女王』を抜くオープニング成績で興行収入16億1,934万円を突破し、早くも最終興行収入200億円超えに期待がかかっている。そんな本作を、すでに観た人もこれから観る人も、何度でも観返したくなるJ.J.エイブラムス監督の「スター・ウォーズ」愛にあふれたメイキング映像が解禁となった。ジョージ・ルーカスの意志を受け継ぎ、本作を1章とする新たなる3部作を手がけることになったJ.J.エイブラムス。今回の映像では、彼がオリジナル3部作と同様、できる限りCGを使わず、本物のセットで撮影することにこだわった様子が描かれている。まず、メイキング映像で語り始めるのは、本作の主人公でヒロインのレイを演じた、イギリス出身の23歳、女優を始めてまだ1年ほどというデイジー・リドリーだ。「スター・ウォーズ」世代と呼ぶには若く、正直に言うと、それまではあまり馴染みがなかったそうだが、レイを演じたことで『スター・ウォーズ』の魅力に改めて気づいたという。「『スター・ウォーズ』は運命を背負った人々の壮大な物語。彼らが生きているのは遠い銀河だけど誰もが共感できるの」と語り、女性でも楽しめる物語だとコメント。すでに本作を鑑賞したファンからも、「デイジー・リドリーが可愛かった」「自立していてカッコよかった」といった声や「これからもどんどん活躍してほしい」という、前途輝くヒロインのデイジーに注目が集まっている。また、世代を超えて愛される『スター・ウォーズ』だからこそ、エイブラムス監督を始め製作に関わるすべての人が本作の大ファンだった。そのためジョージ・ルーカスがリアルなセットで撮影することにこだわったように、エイブラムスもその意志を受け継ぎ、リアルなセットでの撮影にこだわっている。例えば、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)の宇宙船ミレニアム・ファルコンも、CGではなく実際に再現。レイやフィン(ジョン・ボイエガ)、ハン・ソロ、チューバッカが実際に乗り込んで撮影したことが映像からも伺える。また予告編にも登場し、砂漠の中でレイとフィンの背後で爆発するシーンがある。これもCGを使わず実際に爆発を起こして撮影。エイブラムス監督も「大好きなこの世界に存分に浸りたいね」と明かしており、子どものころから大好きだった「スター・ウォーズ」への愛を全て注ぎ込み映画を作り上げたことが伝わってくる。そして、製作のキャスリーン・ケネディも「世代を超えた人々の豊かな感性がこの作品を支えてる」と物語の本質を突く。それは、リアルなミレニアム・ファルコン号を前にして「興奮で震えてるよ」と語り、自前のハン・ソロフィギュアにハリソンからサインをもらっているジョン・ボイエガの様子からも感じとることができる。そして本作では、ダース・ベイダーの息子であり、銀河に平和を取り戻したジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーが、どんな風に登場するのか注目が集まっていた。公開前、果たしてルークはどんな姿になっているのか、ファンたちはいろいな想像を巡らせ、たくさんのうわさが飛び交っていたが、ルークを演じたマーク・ハミルは、そんなファンに向け「人々を熱狂させたあの物語を再び味わえるよ」と語る。ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ」に熱狂した往年のファンも、本作から新たに観るファンも、全ての人が楽しめるエンターテイメントとして、時代を超えて蘇った本作。この新たなる伝説の始まりを、見逃さないで。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スター・ウォーズ/フォースの覚醒 2015年12月18日より全国にて公開(C) 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights
2015年12月25日米国のスペースXは12月21日(現地時間)、通信衛星「OG2」11機を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功した。ファルコン9の打ち上げは、今年6月の失敗以来初となった。また、ロケットの第1段機体の地上への着陸にも成功し、世界初の快挙を成し遂げた。同ロケットは日本時間12月22日10時29分(米東部標準時12月21日20時29分)、米国のフロリダ州にあるケイプ・カナヴェラル空軍ステーションの第40発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約15分後から11機のOG2を順次分離し、すべてを所定の軌道に投入した。OG2は米国のオーブコムが運用する衛星で、シエラ・ネヴァダによって製造された。オーブコムは地球低軌道を多くの衛星を展開し、山や海などの通信インフラが整っていない場所などを対象にした通信サービスを展開している。OG2はその次世代機となる。各衛星の質量は172kg、設計寿命は5年強が予定されている。スペースXは米国カリフォーニア州に本拠地を置く会社で、2002年に立ち上げられた。これまでとは大きく異なる手法で、安価で高性能なロケットや宇宙船を開発し続けており、宇宙開発の革命児として知られている。○ロケットの第1段機体の着陸にも成功今回ファルコン9は、衛星の打ち上げ成功だけではなく、ロケットの第1段機体の地上への着陸にも成功した。スペースXはロケットの運用コストを下げるため、機体を何度も繰り返し再使用することを目指している。これまで実験機を使った垂直離着陸飛行の実験や、打ち上げ後の第1段機体を海上や船の上に降ろす試験を行っていたが、地上への着陸は今回が初だった。これまで、高度数百mから数kmまで上昇したロケットが着陸したことは何度もあり、また今年11月23日には、米国のブルー・オリジンが開発した「ニュー・シェパード」ロケットが、高度100kmまで到達した後に、地上への着陸に成功している。しかし、人工衛星を打ち上げたロケットの第1段機体が、地上への着陸に成功したのは、今回が世界初のこととなった。着陸には成功したものの、機体が再使用できる状態にあるかどうかは検査を行う必要がある。同社では今後1年以内に、一度打ち上げに使ったロケットを再度打ち上げたいとしている。○6月の失敗以来の打ち上げ、ロケットは大幅に改良ファルコン9の打ち上げは、今年6月28日の打ち上げ失敗以来初となった。この打ち上げでは国際宇宙ステーションに物資を補給する「ドラゴン」補給船運用7号機が失われた。その後の調査で、ロケットの第2段タンク内にある、ヘリウム・タンクを固定する支柱が破損したことが原因である可能性が高いとされている。この事故を受けて、同社ではこの支柱の使用を止め、またハードウェアの品質検査をより強化する対策がとられた。また今回の打ち上げでは、機体やエンジンなどを大幅に改良した、新型のファルコン9が使われた。この改良は6月の事故前から行われていたもので、従来型と比べ、打ち上げ能力が約30%も向上している。改良点はロケット全体に及んでおり、ロケット・エンジンの性能向上、第1段機体の構造の改良、第1段と第2段をつなぐ段間部の構造と分離機構の改良、第2段機体の延長とそれに伴う推進剤の搭載量の増加、さらに推進剤をこれまで以上に冷却して高密度化し、より多く充填できるようにするなど、多岐にわたっている。ファルコン9は今回を含めて20機目の打ち上げとなり、前号機の失敗以外はすべて成功している。【参考】・spacex_orbcomm_press_kit_final2.pdf・SpaceX(@SpaceX) | Twitter・Elon Musk(@elonmusk) | Twitter・Live coverage: Falcon 9 rocket launches, and lands, at Cape Canaveral | Spaceflight Now・SpaceX | Webcast
2015年12月22日俳優のハリソン・フォード(73)は、3月に経験した墜落事故が『スター・ウォーズ』シリーズに登場する宇宙船ミレニアム・ファルコン号だったら起こらなかったと考えているそうだ。『スター・ウォーズ』シリーズで演じているハン・ソロ役でミレニアム・ファルコン号を操縦し、実生活でも小型飛行機の操縦することで知られるハリソンは、カリフォルニア州サンタモニカ内のゴルフコースへ緊急着陸した飛行機が同宇宙船であったのなら何も問題なく着陸できたと話している。その事故で頭部負傷と右足を骨折したハリソンだが、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(12月18日公開)の撮影でファルコン号に乗れたことを楽しんでいたという。「もう僕は飛行機を墜落させるのであって飛ばすのではなくなってしまったね。20年も飛行機に乗っているけど、ああいうことが起きるのはまれさ。機械的な問題で、メンテナンスや誰かのミスではなかったんだ」「ミレニアム・ファルコンだったら壊れることもないし、どこにでも着陸できるんだけどね。僕がゴルフコースに着陸しちゃったやつにはがっかりさせられたよ。ミレニアム・ファルコンは完全無欠だからさ」と語った。そんな事故を経験したハリソンだが、そのことで飛行機に乗るのが怖くなったことはなく、まだギプスがとれていない頃から飛行機にまた乗り始めていたそう。「コックピットに戻れるようになってすぐにまた飛び始めたよ。まだ右足にはギプスがついていたけど、つま先は出ていたからペダルにつま先を乗せて飛ぶことができたんだ。それ以来ずっと飛んでいるよ」と明かしている。瀕死の経験をしながらも飛び続けることは「バカ」なのかもしれないと認めるハリソンだが、そんな自身を支えてくれる妻キャリスタ・フロックハートに感謝しているようで、デイリー・ミラー紙に対して「うちの妻は僕にとって飛ぶことがどれだけ意味のあることかを分かっているから応援してくれるんだ。もしかしたら僕はバカなのかもしれないけど、何も変えていないよ。まだ飛ぶのが大好きなんだ」と答えた。(C)BANG Media International
2015年12月14日映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場する宇宙船「MILLENNIUM FALCON(ミレニアム・ファルコン)」をICカードケース化した「CRAZY CASE TOUCH MILLENNIUM FALCON」の二次受注が、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」にてスタートした。2015年11月発送予定で、価格は4,860円(税込)。こだわりの造形による再現度と遊び心あふれるギミックから、高い人気を集めた「CRAZY CASE TOUCH MILLENNIUM FALCON」。12月18日に公開されるシリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を前に、多くのファンから「復活してほしい!」という熱い要望が寄せられたことから、二次受注が決まったという。バンダイの展開する「CRAZY CASE(クレイジーケース)シリーズ」は、「遊び心を持ち歩く」をコンセプトに「楽しさ」「かっこよさ」をミックスした玩具ケース。本商品は、劇中でハン・ソロとチューバッカが搭乗し、ハイパードライブ起動時には光速の1.5倍の速度を出すことができる"銀河系最速"の宇宙船「MILLENNIUM FALCON」をオフィシャルの設定資料をもとに完全再現したICカードケースで、「ハイパードライブ」をイメージした全3パターンの発光ギミックなどを搭載。ICカードケースとしての携行性も追求し、厚さ約28mm、重量約70gという日常的に使いやすいサイズに落としこんでいる。商品価格は4,860円(税込)で、予約は準備数に達し次第終了。商品の発送は、2015年11月を予定している。現在、「プレミアムバンダイ」にて予約受付中。なお、同シリーズをモチーフにしたアイテムとして、高性能ジャイロセンサー搭載で安定した飛行が楽しめるフライングトイ「赤外線コントロール キャラファルコン スター・ウォーズ」も「プレミアムバンダイ」にて予約を実施している。映画に登場する「ミレニアム・ファルコン」「Xウイング・スターファイター」「タイ・ファイター」の3モデルが用意され、「プレミアムバンダイ限定版」では、汚し塗装が施された交換用ボディが付属する。価格は6,998円(税込)で、12月発送予定。(C)&TM Lucasfilm Ltd.
2015年10月14日2015年6月28日に発生した「ファルコン9」ロケットの打ち上げ失敗は、大きく2つの点で大きな衝撃を与えた。一つは、かねてより滞っていた国際宇宙ステーション(ISS)への物資の補給がさらに輪をかけて滞る事態になったこと、もう一つは「新たなる宇宙開発の形」という期待を受け、民間企業の主導によって開発されたロケットが、昨年10月の別のロケットに続いて、ファルコン9も打ち上げに失敗したことだ。はたしてISSの運用と、民間の宇宙開発の今後は大丈夫なのか。そもそも今回の失敗はなぜ起きたのか。本連載では打ち上げ再開までの動きを追っていきたい。第1回では、ファルコン9ロケットの概要について紹介した。第2回では、ドラゴン補給船の概要と、今回の失敗で失われたISSへの補給物資が、ISSの運用にどのような影響を与えたのかについて紹介した。第3回となる今回は、スペースX社のような民間企業が主体となる「新たなる宇宙開発」の今後は大丈夫なのかにということついて、次回の第4回と分けて見ていきたい。○NewSpaceというムーヴメント人工衛星を打ち上げたり、有人宇宙船を飛ばしたりと、宇宙開発が本格的に動き出して以来、宇宙開発は常に国家のものだった。たとえば米国であれば、アポロ計画やスペース・シャトル計画を主導したのは米航空宇宙局(NASA)であり、軍事衛星の計画を主導したのは米国防総省やその下にある軍だった。もちろん実際にロケットや衛星を造ったのは民間企業だったが、それでも人間を月に送り込んだのはどこか、と聞かれると、多くの人は「NASA」と答えるだろうし、スペース・シャトルは「NASAの宇宙船」と呼ばれ続けた。これには、宇宙開発を行うにはとても多くの資金が必要で、なおかつ儲からないという事情がある。つまり宇宙開発は公共事業だったのだ。しかし1980年代になり、NASAで小型ロケットによる小型衛星の打ち上げを、民間企業に主導させてみよう、という計画が始まった。そこに名乗りを挙げたのは、当時まだできたばかりのオービタル・サイエンシズ社(現オービタルATK社)という会社だった。彼らは航空機から発射する「ペガサス」という小型ロケットを開発し、NASAや民間企業などの小型衛星の打ち上げを請け負い、多くの成果を挙げている。そして2000年代に入ると、当時すでに建設が始まっていた国際宇宙ステーション(ISS)への物資と宇宙飛行士の輸送を、民間に任せてみようという動きが始まった。そして2006年に「商業軌道輸送サーヴィシズ」(COTS, Commercial Orbital Transportation Services)と名付けられた計画が立ち上げられ、構想を実現に移す動きが始まった。まずはロケットと無人の補給船を開発する計画が始まり、そこにオービタル・サイエンシズ社を含む多くの企業が名乗りを挙げた。そして審査を経て最終的に残ったのは、オービタル・サイエンシズ社と、2002年に設立されたばかりのスペースX社だった。両社はNASAからの資金提供を受け、ロケットと補給船の開発に挑んだ。その結果誕生したのが、スペースX社の「ファルコン9」ロケットと「ドラゴン」補給船、そしてオービタル・サイエンシズ社の「アンタリーズ」ロケットと「シグナス」補給船だった。これらロケットや補給船の開発には、NASAは資金提供や審査などで関わってはいるものの、主導権はあくまでそれぞれの企業にあった。NASAが主導しないことや、またスペースX社もオービタル・サイエンシズ社もまだ若い会社であることから、本当に任せても大丈夫なのか、という声は少なからずあった。だが、ファルコン9もアンタリーズも、1号機の打ち上げに成功し、その後も順調に成功を重ねつつあったことで、徐々にその声は小さくなっていった。折りしも、当時すでにサブオービタル(軌道に乗らない)宇宙船の開発が熱を帯びており、数年以内に乗客を乗せた運航が始まるかもしれないという機運が高まりつつあった。こうした新たな動きに対し、国が主導する「古い宇宙開発」と対比させる形で、新しい宇宙開発の形を意味する「NewSpace」と呼ぶことが流行り始めた。さらに2009年から始まったオバマ政権は、こうした民間主体の宇宙開発を積極的に支援する方針を示し、NASAも当然それに賛同した。こうしてISSなど地球低軌道の輸送は民間の手に委ね、NASAは月や火星など、より遠くの宇宙の探査に注力するという、現在の路線が確立された。○アンタリーズの失敗の余波しかし2014年10月28日、シグナス補給船を積んだアンタリーズが、打ち上げ直後に爆発し、墜落した。いくつかのメディアは「民間主導の宇宙開発は本当に大丈夫なのか」という部分を論点として採り上げた。とくに、爆発した箇所が、オービタル社がロシアから購入したロケット・エンジンだったことも、そうした風潮に火に油を注ぐ形となった(*1)。民間が開発を担ったために、コストを重視しすぎて安価なロシア製エンジンに頼ることになった、したがって多少高価でも米国製にこだわるべきだ、という主張だ。また、オバマ政権が民間主導という方針を積極的に進めていることも、そうした声が大きくなる要素となった。つまりはロケット云々を飛び越え、単なるオバマ政権への批判材料となったのだ。しかし、その風潮の歯止めとなったのはファルコン9の存在だった。アンタリーズが失敗した時点で、ファルコン9は13機が打ち上げられており、ほぼすべてが成功し、順調に実績を重ねていた(*2)。その実績は、ロケットの信頼性を何よりも重要視する衛星通信会社も認めるもので、多くの会社から打ち上げ契約を取り付け、現在も多くの受注を抱えている。ファルコン9の存在は、アンタリーズが失敗してもなお、民間主導の宇宙開発という道が間違いではないことを示していた。また、今年5月には、米空軍がファルコン9による軍事衛星の打ち上げを認める決定を下している。軍事衛星を打ち上げるには厳しい審査が要求され、ファルコン9は約2年をかけてクリアした。この背景には、米空軍がファルコン9に期待している節が見て取れる。現在、米国の軍事衛星の打ち上げを主に担っているのは、航空宇宙大手のロッキード・マーティン社が開発した「アトラスV」と、ボーイング社の「デルタIV」だが、そもそもこの2機は、米空軍が軍事衛星を打ち上げるためのロケットとして両社に開発させたものだった。にもかかわらず、ファルコン9を同じ土俵に上げる決定を下したということは、過去の経緯にこだわらず、コストや信頼性の面で最良の道を選ぼうとする意図があるのだろう。そして、民間主導という道を鼓舞した当のNASAももちろん、ファルコン9には大きな期待を寄せ、すでにドラゴン補給船によるISSへの物資輸送が6回も成功していたことからも、その期待はほぼ確信へと変わっていた。さらに、現在NASAは、ISSへの宇宙飛行士の輸送をロシアのサユース宇宙船に依存しているが、ファルコン9と、同じスペースX社が開発するドラゴンV2宇宙船によってその依存から抜け出し、米国の地から、米国の宇宙船で、米国人の宇宙飛行士を打ち上げられる時代が復活すると喧伝していた。民間が担うということは米国の宇宙産業にそれほどの力があるという勝利宣言であり、何よりISSの輸送を民間に委ねることで、NASAは他国がまだ足を踏み入れたことがない宇宙への挑戦に集中することができるのだ、とされた。米国内外からの、これほどまでに大きな期待を背負っていたファルコン9が、アンタリーズに続いて失敗したことで、批判の声が堰を切ったように大きくなったのかといえば、しかしそうではなかった。(続く)【脚注】*1 アンタリーズの失敗原因について、現時点ではまだ結論は出ていないが、ロシア製ロケット・エンジンのターボ・ポンプに問題があったのではないかという説が有力視されている。*2 2012年10月8日に打ち上げられたファルコン9の4号機では、9基ある第1段エンジンの燃焼中に、1基のエンジンが止まる問題が起きた。残りの8基を予定より長い時間燃焼させることによって、ドラゴン補給船を予定通りの軌道に投入することには成功したが、副ペイロードとして搭載されていた小型通信衛星は計画から外れた軌道に入ってしまった。ただ、スペースX社では、あくまで主のミッションはドラゴン補給船を送り届けることだったため、打ち上げは成功だったとしている。
2015年07月27日2015年6月28日に発生した「ファルコン9」ロケットの打ち上げ失敗は、大きく2つの点で衝撃を与えた。1つは、かねてより滞っていた国際宇宙ステーション(ISS)への物資の補給がさらに輪をかけて滞る事態になったこと、もう1つは「新たなる宇宙開発の形」という期待を受け、民間企業の主導によって開発されたロケットが、昨年10月の別のロケットに続いて、ファルコン9も打ち上げに失敗したことだ。はたしてISSの運用と、民間の宇宙開発の今後は大丈夫なのか。そもそも今回の失敗はなぜ起きたのか。本連載では打ち上げ再開までの動きを追っていく。第1回では、ファルコン9ロケットの概要について紹介した。第2回の今回は、ドラゴン補給船の概要と、今回の失敗で失われたISSへの補給物資が、ISSの運用にどのような影響を与えたのかについて見ていきたい。○ドラゴン補給船運用7号機今回打ち上げに失敗した「ファルコン9」ロケットには、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を送り届ける「ドラゴン補給船運用7号機(CRS-7)」が搭載されていた。第1回で採り上げたファルコン9と同じく、ドラゴンもまた、スペースX社が開発を手掛けた。開発の背景には、やはりファルコン9と同じく、米航空宇宙局(NASA)が進める、ISSへの物資や宇宙飛行士の輸送を民間の会社に担わせるという計画があった。スペースX社は物資を運ぶためのドラゴン補給船と、宇宙飛行士を運ぶためのドラゴン宇宙船、そしてそれらを打ち上げるロケットのファルコン9を、並行して開発した。ちなみに同じ計画の下で、オービタル・サイエンシズ社(現オービタルATK社)も「アンタリーズ」ロケットと「シグナス」補給船を開発している。ドラゴンとシグナスの一番の差は、補給船に再突入能力があるかないかという点で、シグナスはミッション終了時に大気圏に再突入して燃え尽きるが、ドラゴンは再突入に耐え、地球に帰還できるように造られているため、たとえばISSでの実験の成果物などを搭載して、地球に持ち帰ることが可能となっている。また有人版のドラゴン宇宙船を開発する際の基礎にもなっている。今回の失敗までに、ドラゴンは8機が打ち上げられている。試験機1号機(ミッション名「SpX-C1」)は2010年12月8日に打ち上げられ、スラスターや通信機器の試験を行い、地球を2周した後、地球に帰還した。試験は滞りなく進み、船体も無事に太平洋に着水し、ミッションは大成功に終わった。続く試験機2号機(SpX-C2+)は2012年5月22日に打ち上げられ、早くもISSとのランデヴー(接近)と、ISSのロボット・アームによる把持、結合までやってのけた。当初の計画では安全性を重視し、ISSとのランデヴーまで行い、そのまま結合はせずに地球に帰ってくることになっており、把持と結合はこの次の試験機3号機(SpX-C3)で行われる予定だった。しかし、試験機1号機の試験結果が良好だったことなどを踏まえ、SpX-C2+でまとめて行われることになった。SpX-C2+の「+」の記号は、SpX-C3のミッション内容が足された、ということを表している。そして同年10月8日、NASAとの契約に基づいて商業補給を行う、実運用1号機(CRS-1)が打ち上げられた。この打ち上げではファルコン9の第1段が問題を起こしたものの、打ち上げは成功し、ドラゴンは問題なくISSに到着、補給を行った。続くCSR-2は2013年3月1日に打ち上げられたが、ロケットからの分離後にドラゴンのスラスターが故障する問題に見舞われた。その後、問題は解決し、予定は遅れたもののミッションは成功している。その後も2014年にはCRS-3とCRS-4の2機が、また2015年にはCRS-5とCRS-6の2機がすでに打ち上げられおり、いずれも成功している。ドラゴンが「宇宙の宅配便」として大きな成果を挙げていた矢先の、今回の失敗だった。○ドラゴンCRS-7の積み荷ドラゴンCRS-7には合計1867kgの補給物資が搭載されていた。内訳としては、食料品や衣服などの日用品が676kg、ISSで使われるハードウェアが461kg、科学機器が529kg、コンピューターやカメラなどの部品が35kg、船外活動(EVA)用の装置が166kgとなっている。また地球への帰還時には、620kgの物資が代わりに搭載されることになっていた。今回の積み荷の中で最も注目されていたのは、インターナショナル・ドッキング・アダプター(IDA)と呼ばれる部品だった。IDAは新しく開発された宇宙船のドッキング機構で、スペースX社が開発中の宇宙船「ドラゴンV2」や、ボーイング社の「CST-100」などをドッキングさせるために使われる。IDAの取り付けに備えて、5月27日にはISSのモジュールを移設するという大掛かりな作業も行われていた。ただ、IDAは2か所に設置されることになっていたため、今も地上に1つが残ってはおり、またNASAによると再生産も可能とされるため、計画が遅れる以外に大きな影響はないだろう。最も残念だったのは、学生が開発したり、計画に参加したりしている実験機器などが失われたことだ。いくつかの機器については予備機があったり、また再生産したりすることで再挑戦できる機会があるが、すべてがそうというわけではない、また、論文の執筆などに影響も出るだろうし、卒業し、実験にかかわれなくなる人もいることだろう。それを考えると、非常に残念な結果となってしまった。○8か月間で3回の補給失敗今回のドラゴンCRS-7の失敗で最も大きな影響を受けたのは、ISSに滞在している宇宙飛行士たちだった。ISSは、水などの再利用はいくらか行われているものの、基本的には地球からの補給物資に頼って運用されている。それらが届かないということは、ISSが兵糧攻めに遭うようなものである。さらに悪いことに、2014年10月28日にはシグナス補給船運用3号機(Orb-3)が、そして2015年6月28日にはプラグリェースM-27M補給船が打ち上げに失敗しており、8か月の間に7機中3機の補給線が失敗するという前代未聞の事態となった。もちろん、補給がなくともある程度は運用が続けられるように物資は蓄えてあるが、それにも限度がある。ただでさえ蓄えが少なくなっているところに、追い討ちをかけるように今回の失敗が起きたのだ。ドラゴンCRS-7が失敗した直後、NASAは「現時点で、今年10月いっぱいまでは通常通り運用できるだけの蓄えがある」と発表した。補足すると、これは11月1日以降に食べる量を減らすなどの運用に多少の制限が生じる恐れがある、という意味であり、10月いっぱいで食料や水が底を尽く、ということではない。ただ、それでもISSの運用計画を大幅に見直すことになるため、その影響は計り知れない。また、あくまでドラゴンCRS-7が失敗した時点での話であるため、今後打ち上げられる補給船によって、蓄えの量は徐々に回復されていくことにはなる。ただ、言うまでもなく成功すればの話であり、今後も補給船が打ち上げに失敗し、物資がISSに届かないようなことがあれば、ISSの運用に支障が出る可能性が残り続けることになる。7月3日には「プラグリェースM-28M」補給船が打ち上げに成功し、約3か月ぶりにISSに物資が送り届けられた。また8月16日には日本の補給機「こうのとり」5号機の打ち上げも予定されている。その後も、9月21日には「プラグリェースM-29M」補給船、11月21日には「プラグリェースMS」補給船、12月3日には「シグナス補給船運用4号機」(昨年アンタリーズ・ロケットが失敗したため、アトラスVロケットが使われる)の打ち上げが続く予定だ。だが何よりも、ドラゴン補給船とファルコン9が、いつ打ち上げ再開できるのかが重要であろう。ドラゴンがなければ、補給回数は当初の計画よりも少ないままで、またドラゴン以外の補給船の失敗が再び起こらないとも限らず、心許ない状態が続くことになる。何より、プラグリェース、シグナス、こうのとりは、大気圏の再突入に耐える能力はないため、ドラゴンの打ち上げが再開されない限り、ISSから実験装置や成果物などを持ち帰ることができない状態も続き、ISSでの実験計画に影響が出続けることになる。ただ、この記事を書いている7月15日現在も、打ち上げ失敗の調査が続けられており、打ち上げ再開の目処は立っていない。(続く)
2015年07月17日それはあまりにも間が悪いときに起きた失敗だった。米国時間2015年6月28日に打ち上げられた「ファルコン9」ロケットは、離昇から2分19秒後、突如として機体が分解した。ファルコン9の打ち上げは今回で19機目で、失敗は初めてのことだった。ファルコン9の先端には、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を輸送する「ドラゴン」補給船の運用7号機が搭載されていたが、この失敗で物資は届けられなかった。間が悪いことに、今年4月にはロシアの補給船が、さらに昨年10月には米国の補給船も打ち上げ失敗で失われており、ISSへの物資補給に滞りが生じていた。少しでも多くの物資が必要とされていた最中に、今回の事故が起きてしまったのだ。さらに間が悪いことがもう一つあった。米航空宇宙局(NASA)は現在、国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資や宇宙飛行士の輸送を民間企業に担わせる計画を進めており、ファルコン9はその計画の中で、米国のスペースX社によって開発されたロケットだ。しかし、昨年10月には同様の計画で開発された別会社のロケットが打ち上げに失敗し、「民間に任せて大丈夫なのか」という声が上がりつつあった。そして今回、ファルコン9が失敗したことで、よりその声は大きくなりつつある。はたしてISSの運用と、民間の宇宙開発の今後は大丈夫なのか。そもそも今回の失敗はなぜ起きたのか。本連載では打ち上げ再開までの動きを追っていきたい。○ファルコン9ロケットとはどんなロケットなのかファルコン9ロケットを開発したのは、米国カリフォーニア州に本拠地を置くスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社、略してスペースX社という会社だ。設立は2002年とまだ若いが、すでに大手のロケット会社から脅威と認識されるほどの実力を持つ会社にまで成長している。創業者はイーロン・マスク氏という人物で、インターネット決済サービスでおなじみのPayPal(正確にはその前身のX.com)の創業者でもあり、そのPayPalを売却して得た資金を基に立ち上げられたのがスペースX社だ。マスク氏はもともと宇宙が好きで、ファルコンというロケットの名前も、映画『スター・ウォーズ』に登場するミレニアム・ファルコン号にちなんだものだという。同社はまず、「ファルコン1」という小型のロケットを開発し、打ち上げ試験を繰り返した。2006年から2008年にかけて行われた最初の3回は失敗に終わったが、2008年9月28日の4号機の打ち上げで成功を収め、続く2009年7月14日の5号機も成功している。そして2005年には、同社は、米航空宇宙局(NASA)が立ち上げた国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資や宇宙飛行士の輸送を民間企業に担わせる計画に名乗りを上げ、新たに大型ロケットの「ファルコン9」の開発も始めていた。ファルコン9はファルコン1をそのまま大きくしたような姿をしており、ロケット・エンジンも、ファルコン1の第1段エンジンとして開発された「マーリン1C」を9基まとめて装着するという、手堅いものだった。2010年7月4日に行われたファルコン9の1号機、また同社にとってわずか6機目に過ぎないロケットの打ち上げは、しかし見事に成功した。その後5号機まで連続で成功し、6号機からは改良型のファルコン9に切り替えられた。名前は同じだが、姿かたちが変わり、打ち上げ能力も大きく増えており、ほとんど別物のロケットと言ってよい機体になっている。先代のファルコン9はv1.0、この改良型をv1.1とも呼ぶ。ファルコン9 v1.1は、全長が68.4m、直径は3.66mと、たとえばH-IIAロケットと比べると細長く、華奢な印象を受ける。打ち上げ能力は、ISSなどが回っている地球低軌道に13トン、通信衛星などを打ち上げるための静止トランスファー軌道へは4.8トンと、H-IIAロケットよりも若干大きく、世界のロケットと比べても中の上ぐらいに分類される、比較的大きな能力を持っている。打ち上げ価格は公称で6120万ドル(現在の為替レートで約74億円)と、他のロケットと比べると安く、これが衛星打ち上げ市場からは大きく歓迎されている。なお、以前はもっと安かったが、さまざまな試験や、新しい設備への投資をまかなうためか、近年徐々に上がりつつある。ファルコン9はこれまでに19機が打ち上げられ、そのうち1号機から5号機まではファルコン9 v1.0が、6号機以降はすべてファルコン9 v1.1が使われている。打ち上げに失敗したのは、v1.0、v1.1を通して、今回が初めてのことだった。○ソフトウェア開発のやり方を取り入れたロケット開発ところで、v1.0やv1.1という名前が、まるでソフトウェアのようだと感じた方もおられるかもしれないが、スペースX社やファルコン9の特徴は、まさにソフトウェアのような開発手法を採っている点にある。たとえば旧来のロケットであれば、十二分に時間をかけ徹底的に設計や試験を行い、設計変更があればさらに十二分に時間をかけて変更と試験をし、あるいは打ち上げて問題が出れば、やはりまた十二分に時間をかけて改良と試験をする。開発が始まってから1号機が打ち上げられるまでに、10年以上の歳月がかかることも珍しくはない。一方、スペースX社では、もちろん設計や試験を十分にやることに違いはないが、たとえばロケット全体に影響のない範囲で毎回何らかの改良を加えてみたり、ちょっとした実験機を造って飛ばしてみたり、そのロケットにも毎回改良を加えたりと、さらにその成果を本番のロケットに組み込んでみたりと、これまでのロケットとはおよそ異なる造り方がされている。これはちょうど、作ったソフトウェアをまず走らせてみて、バグがあれば書き直してまた走らせ、また製品として世に出した後でバグや改良したい点が出てくれば、その都度直してヴァージョン・アップする、というのと似ている。スペースX社はそれを、実際にロケットを飛ばしながらやっているのだ。実際、開発から打ち上げまでの期間は、ファルコン1は約3年、ファルコン9も約5年ほどと短い。その一方で、ロケットには大して革新的な技術は使われていない。たとえば大きな推力が必要なファルコン9の第1段には、新開発の大推力エンジンを用いるということはせずに、前述のようにファルコン1で使われたマーリン1Cロケット・エンジンを9基まとめて装着するというやり方が採用された。これはクラスタ化といって、確実に大推力が得られる古典的な技術だ。マーリン1C自体の性能もそこそこといったところで、また機体の構造などに最先端の新素材をふんだんに使っているわけでもない。それでも大型の人工衛星や有人宇宙船を十分に飛ばせるロケットにはなっている。○新たなる希望、初めてのつまずき古いやり方を革新的な手法で回すということが、スペースX社の特徴であり、強みだ。その評価は十人十色で、こうしたやり方を「単に見せかけだけだ」という人もいれば、「こういうやり方を採っていることこそがすごい」という評価もある。また、そうやって造られたロケットがある程度完成し、余裕が出てくれば、新しい技術の取得にも貪欲に乗り出している。たとえば3Dプリンターを使ってロケット・エンジンを造ったり、マーリン1Cも改良されて、世界最高水準の性能を持つマーリン1Dが生み出されたり、またメタンを使う大推力エンジンを開発したり、エンジンの動きを解析するための新しいソフトウェアを自社内で作ったりと、さまざまな新技術の開発を並行して進めている。そして極めつけには、ロケットの第1段機体を打ち上げ後に地上に着陸させ、再使用するという実験だ。これまでに垂直離着陸実験ロケットによる、地上から1kmほどまで上昇した後、そのまま着陸する飛行実験や、実際のファルコン9を使い、打ち上げ後に第1段機体を大西洋上に着水させるといった試みが行われている。また今年からは、大西洋上に浮かべた船の上にピンポイントで着地させる試験が始まっており、これまでに2回実施されたが、2回とも満足には成功せず、今回の打ち上げが成功していれば、3回目の試験が実施されることになっていた。他にも、妙にSFチックな外見をした宇宙船を造ったり、火星への有人飛行や移住を目標として掲げていたりと、とにかく楽しい、面白い技術や構想にあふれた今までにないロケット会社、それがスペースX社だ。アポロが月に降り立ったころ、近い将来誰でも月世界旅行に行ける日が来るといわれていたが、それは叶わなかった。スペース・シャトルが飛び始めたころ、そのうち誰でも宇宙に行ける時代が来るといわれていたのに、ついに来なかった。宇宙開発の歴史に裏切られ続けてきた人々からすると、スペースX社が次々に新しい技術や構想を発表する様は、閉塞間が漂う宇宙開発の現状を打ち砕く、新たなる希望のようにも見えた。次は一体どんな新しい宇宙開発の姿を見せてくれるのか。そんな期待があった中での今回の失敗は、多くの宇宙ファンが衝撃を受けた。さらに今回は、大きく2つの点において、あまりにも間が悪いときに起きた失敗でもあった。(続く)
2015年07月10日米スペースXは6月28日(現地時間)、国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を届ける無人補給船「ドラゴン」を載せた自社のロケット「ファルコン9」の打ち上げに失敗した。「ドラゴン」にはISSへの補給物資のほか、千葉工業大学が開発した流星観測カメラなどの機器が搭載されていた。同ロケットはフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から飛び立ったが、打ち上げ139秒後に問題が発生し爆発した。今後、失敗の原因についてスペースX、アメリカ航空宇宙局(NASA)、アメリカ連邦航空局(FAA)による調査が行われる予定だが、現段階ではロケットの2段目に何らかの異常があったと考えられている。なお、ISSには10月までは物資がストックされていることから、NASAは「今回の打ち上げ失敗はISSの運用にすぐに影響を与えるものではない」とコメント。7月3日に予定されているロシアの無人補給船「プログレス」の打ち上げや、7月23日に予定されている油井亀美也宇宙飛行士が搭乗する「ソユーズ」宇宙船の打ち上げにも影響は無いとしている。
2015年06月29日『バットマン』シリーズに登場する「バットモービル」と、『スター・ウォーズ』シリーズに登場する宇宙船「ミレニアム・ファルコン」をモチーフとした、ミント用タブレットケース『CRAZY CASE TAB』の予約受付が、現在「プレミアムバンダイ」にて実施中で、4月30日23:00に予約締切となる。『CRAZY CASE TAB』と題した本商品は、奇才ティム・バートン監督の名作『バットマン』に登場するバットマンの愛車「バットモービル」と、映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する宇宙船「ミレニアム・ファルコン」がモチーフのミントタブレットケース。市販のタブレットを本体にセットして、タブレットケースとして使用するほか、専用のタブレットケースも付属しているため、さまざまなタブレットを入れることも可能となっている。さらに、ケースを開くとサウンドが鳴るギミックを搭載。「バットモービル」にはゴッサム・シティを疾走する音とドリフト音、「ミレニアム・ファルコン」にはハイパードライブ音と劇中の故障音が内蔵されているという。また、これまでの「CRAZY CASE」と同じく、劇中のマシンを最大限に追求。タブレットケースとしての使いやすさを確保しつつも、リアルで精巧な造形を実現している。バンダイの展開する「CRAZY CASE(クレイジーケース)シリーズ」は、「遊び心を持ち歩く」をコンセプトに「楽しさ」「かっこよさ」をミックスしたケースシリーズ。これまでに『バットマン』のバットモービル(C・ノーラン版、T・バートン版それぞれ立体化)のiPhoneケース、『スター・ウォーズ』シリーズに登場する宇宙船「ミレニアム・ファルコン」をICカードケース化した『CRAZY CASE TOUCH MILLENNIUM FALCON』、さらにはSF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に登場するタイムマシン「デロリアン」のiPhoneケースなど、規格外の造形とギミックを取り入れながら、文字どおり"クレイジー"な商品化を続けている。商品価格はともに各2,700円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は4月30日23:00。商品の発送は、2015年6月を予定している。TM & (C))DC Comics.(s15)(C)&TM Lucasfilm Ltd.
2015年04月27日