手話パフォーマンス甲子園実行委員会は、9月25日(日)に開催する「第9回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」に係る予選審査結果について、下記のとおり発表します。なお、今年度は、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、予選審査会はリモート実施し、結果発表会は「手話パフォーマンス甲子園☆動画チャンネル」(YouTube)上で行います。また、現時点では、現地会場での開催を想定し準備を進めていきますが、新型コロナウイルスの感染状況によっては、実施方法を切り替えるなど、状況に応じた対応を行っていきます。■手話パフォーマンス甲子園公式ホームページはこちらから ■手話パフォーマンス甲子園☆動画チャンネルはこちらから 1予選結果発表について(1)日時令和4年7月29日(金)正午から午後0時45分まで(2)発表方法「手話パフォーマンス甲子園☆動画チャンネル」YouTube上で発表( )(3)内容ア本大会出場15チームの発表イ本大会の演技順の発表、選手宣誓チームの発表ウ審査員長の講評2予選審査結果等について予選審査結果は、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、YouTube上での発表とします。※結果発表後、資料提供を行うとともに、ホームページ等にも結果を公開します。3参考(予選審査について)(1)日程令和4年7月28日(木)午後1時から午後2時までリモートにより実施(2)審査員審査員長庄﨑隆志氏演出家・俳優 ろう者審査員大竹浩司氏全日本ろうあ連盟副理事長 ろう者審査員門秀彦氏絵かき 聞こえる人審査員田中大介氏鳥取大学地域学部 准教授聞こえる人(3)審査方法各予選参加チームから提出された予選審査動画について、審査・採点を行います。(動画審査)(4)内容ア予選審査イ本大会の演技順の抽選決定、選手宣誓チームの抽選決定(5)参加申込みチーム30都府県60チーム(60校)詳細は以下のとおり。 4今後の主な日程7月28日(木)予選審査会7月29日(金)予選審査結果発表9月24日(土)交流会、リハ―サル9月25日(日)本大会【本リリースに関するお問い合わせ先】手話パフォーマンス甲子園実行委員会事務局〒680-8570鳥取市東町一丁目220番地(鳥取県福祉保健部ささえあい福祉局障がい福祉課内)〔電話〕0857-26-7682〔FAX〕0857-26-8136〔Eメール〕 s-koushien@pref.tottori.lg.jp : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年07月28日LiSAの新曲「一斉ノ喝采」(よみ:いっせいのかっさい)が、ABEMA・テレビ朝日『FIFA ワールドカップ カタール 2022』番組公式テーマソングに決定した。「一斉ノ喝采」は、同番組のためにLiSAが作詞を担当し書き下ろした楽曲。「意味を求めて走ってきたけれど いつもそれは足跡だった 一度きりだろう 一度きりなんだろう迷わず蹴り飛ばせよ」という歌詞からは、LiSAが走り抜けてきた歌手というフィールドに懸ける“情熱”と大会に参加する選手全員の“挑戦”が伝わって欲しいという想いが込められた一曲となっている。作曲は19歳のシンガーソングライター・竹内羽瑠が手掛けた。6月25日に放送予定の「ABEMA」×テレビ朝日の共同制作特別番組『FIFA ワールドカップ 64』では、歌詞に込めた想いや楽曲制作の裏側などをLiSA本人が語るインタビュー映像に加え、「一斉ノ喝采」の楽曲の一部が先行公開される。ABEMA・テレビ朝日『FIFA ワールドカップ カタール 2022』LiSAインタビューカット<LiSA コメント>Q1. FIFA ワールドカップについて、どのようなイメージをお持ちか。普段サッカーに身近でない方にとっても国の代表が国を挙げて戦っていくので、日本中がサッカーに熱狂すると思います。私自身、サッカーのことをいろいろと勉強している最中なのですが、熱狂的な友達が楽しむ姿を見ているとそのように感じます。Q2. 今年、日韓ワールドカップ20周年ということに重ねて、今後、LiSAさんが大切にしたいことは何でしょうか。直近10年でこれ程までの沢山の思い出や大切な曲ができ、次の10年どうやって生き抜いていこうかというのを10年経過したときに感じました。これから先10年、自分が変化していくなかで、今後も大事な曲たちを歌い続けていくことを大切な目標として頑張りたいと思います。Q3. 今回の楽曲に込める思いについて教えてください。何年後かはわからないですが、「一斉ノ喝采(いっせいのかっさい)」を制作した時、ワールドカップの選手やABEMAの皆さんが挑戦していく姿に対して、私自身が挑戦して生きていく姿に重ねながら書いていきました。また、現在までコロナ禍から抜けられていない状態にあり、いつものようにLIVEの中でお客さんが声を出せないなど、元通りになっていくのはすごく時間がかかると思っています。この数年で、大変な思いをした方も多くいらっしゃると思いますが、その中でも昨日をはみ出して乗り越えた先に、皆さんでいつかまた一斉ノ喝采ができる日が訪れることを願って作りました。まずは一番近い未来で、皆さんと一緒に声を出して喝采し合えるような日が来ることを願ってこの曲を歌いたいと思います。Q4. LIVEで一体感を目指すための工夫をしていますか。一緒にその空間を楽しめること。声だけではなく、手拍子や足踏み、ウェーブなど、皆さんが体で表現してくれることを楽曲の中に組み込みながら楽しんでいます。Q5. 「昨日をはみ出せよ」という歌詞に関連して、昨日をはみ出すために挑戦していることは何ですか?1日の終わりを「今日はいい日だ」と思えるようにしています。1日を振り返り、良かったことを見つけて、今日もいい日だったという気持ちで寝ています。また、その日に反省したことは、できるだけ次の日生かせるようにノートに書き留めています。1日1日が、あっという間に過ぎてしまうので、目の前のことばかり考えてしまうと、一秒前に自分が反省しなければいけなかったことを考える余裕がないと思います。なので、家に帰ってから今日の振り返りをすることは、皆さんもやってみると楽しいかもしれないです。新しい発見があるかもしれないです。Q6. 今回、ABEMAがFIFAワールドカップ全64試合を無料生中継することを聞いたときどう思いましたか。途中から試合を視聴した時に、今試合がどのような状況なんだろうっていうのが可視化されているのに加えて、追っかけ視聴ができるのも有難いと思いました。私もスポーツ中継を見逃したときに、この時どうなったのかということを文字で追っていきます。その際、どうゆう状況で今この点数になっているのかを把握したいのですが、視聴に間に合わない時でもこれまでの場面を想像しながら観ることができるのはすごく有難いです。あとは、推し選手が映っているカメラを観たいので、マルチカメラで、様々な視点で視聴できるのはとても嬉しいです。<楽曲情報>ABEMA・テレビ朝日『FIFA ワールドカップ カタール 2022』番組公式テーマソング「一斉ノ喝采」(よみ:いっせいのかっさい)発売日・詳細は後日発表作詞:LiSA作曲:竹内羽瑠編曲:江口亮■竹内羽瑠 コメント今回、自分の人生で初めて楽曲提供をさせて頂きました。LiSAさんという存在、そしてサッカーワールドカップという2つの大きなエネルギーの中で、圧倒的に未熟な自分がどうすれば3つ目のエネルギーになれるのか、悩み続けた中で最高の答えが出せたと思います。僕は、全てのスポーツは見る人に力を与えてくれる不思議なパワーがあると感じていて、LiSAさんにも同じものを感じました。<番組情報>「ABEMA」×テレビ朝日共同制作『FIFA ワールドカップ 64』2022年6月25日(土) 24:30~25:15放送チャンネル:ABEMA SPECIAL 2・テレビ朝日系列『FIFA ワールドカップ カタール 2022』ABEMA 特設ページ:『FIFA ワールドカップ カタール 2022』完全ガイド by ABEMA:【公式】FIFA ワールドカップ カタール 2022@ABEMA Twitter:テレビ朝日系列ではグループステージ第2戦ほか、計10試合を放送【放送日程】11月22日(火) メキシコvsポーランド1:00 キックオフ11月24日(木) ポルトガルvsガーナ1:00 キックオフ11月25日(金) オランダvsエクアドル1:00 キックオフ11月26日(土) チュニジアvsオーストラリア19:00 キックオフ11月26日(土) ポーランドvsサウジアラビア22:00 キックオフ11月27日(日) 日本vsコスタリカ19:00 キックオフ11月27日(日) ベルギーvsモロッコ22:00 キックオフ11月29日(火) エクアドルvsセネガル0:00 キックオフ12月7日(水) ベスト164:00 キックオフ12月14日(水)か15日(木) 準決勝4:00 キックオフ※キックオフ時間はすべて日本時間Netflixドキュメンタリー『LiSA Another Great Day』2022年秋 Netflixにて全世界独占配信『LiSA Another Great Day』より出演:LiSA監督:佐渡岳利詳しくはこちら:<リリース情報>カバヤ・ピュアラルグミ CMソング「シフクノトキ」配信中「シフクノトキ」配信ジャケット作詞:LiSA作曲:堀江晶太 / LiSA編曲:堀江晶太配信リンク:カバヤ・ピュアラルグミ スペシャル動画サイト:関連リンクLiSA Official Website: Official YouTube: 10周年特設サイト:
2022年06月25日6月21日、『FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選』Window 3 予備登録メンバーが発表された。バスケットボール男子日本代表は今夏2チーム体制で強化を進める。ひとつが7月1日(金)~3日(日)『W杯 アジア予選』Window 3と7月12日(火)~24日(日)『FIBA アジアカップ 2022』を戦うチームと、もうひとつが8月13日(土)・14日(日)『国際強化試合2022(仮称)』と8月22日(月)~30日(火)『W杯 アジア予選』Window 4を戦うチームである。同日には直前合宿参加メンバーによるオンライン取材が行われた。トム・ホーバスHCは改めて2チーム体制での強化方針を語った。「今40人のラージグループでやっている。全部の試合で勝ちたいから40人の中でA・Bチームと順番をつけるではなく、どういう組み合わせにすればいいバランスで勝ちにいけるか考えた。全員が全員ではないが、Bリーグでセミファイナルまで残った宇都宮と琉球、川崎、島根の選手はWindow 4の方がいいとか考えた。ケガ人もあり、スケジュールの問題もあり、本当に選ぶのは難しかった」さらにPGを例に出して、チーム編成について説明した。「PGは4人(藤井祐眞、齋藤拓実、テーブス海、河村勇輝)呼んだが、河村、テーブス海は若いので、経験があるPGを呼びたかった。齋藤と河村は身長が小さいので、フィジカルがあるPGがいればいいかなと考えた。安藤誓也はセミファイナルまで戦い、いろいろあったのでWindow 4に呼んだ方がいいかなと思った。選ぶのはとても難しかった、でもいいチームができた」指揮官は6月15日から始まったWindow 3直前合宿の手応えを口にした。「この合宿は思ったよりいい感じになった。Bリーグが終わって休んでいたので、コンディション的にどうかなと思ったが、みんなよく準備して来てくれた。(6月6日~12日に実施した)ディベロップメントキャンプに参加していた若手もスムーズに入って来ている」今回の強化ポイントをこのように挙げた「このWindowで改善できるかわからないが40%くらい3P(の成功率は)が必要だと思う。女子のように40%近い数字を残すようになれば、相手に関係なく勝てるチャンスが出てくる。これまでの4試合は29%と全然足りない。シューターを探している。オフェンスとディフェンスのアジャストメントもやっている。前回のオーストラリア戦の課題をトレーニングしている。オフェンスではペイントシュート、ディフェンスではハーフコートゲームになるとよくないので、スティールを狙えるよう改善している。今回のメンバーはWindow 2よりもアグレッシブなディフェンスができる選手が揃っているので、そういうディフェンスができるかなと思っている」ホーバスHCは『東京五輪』銅メダルメンバーのマシュー・デラベドバが入ったオーストラリア代表を警戒する。「Window 2よりWindow 3の方が強い。経験があるメンバーとなったので難しい。だが、前回の試合よりももっと上手にできると思う。今スカウティングしているところだが、ディフェンスで相手のリズムを崩したい。もっとスティールをしたい」アグレッシブなディフェンスを期待する選手について、具体名を挙げてコメントした。「張本(天傑)はフルコートのトラップを仕掛けるタイミングがよく、オンボールのフィジカルなディフェンスもできる。ディプロップメントキャンプから参加している吉井(裕鷹)もフィジカルが強くて面白い選手。テーブス海も身長があって、力のあるPG。合宿でもいい仕事をやってくれている」また『W杯 アジア予選』Window 3予備登録メンバーに名前が入っている渡邉雄太についても言及した。「今このチームに彼はいない。この合宿前に一度会ったが、彼はすごく強い気持ちを持っていて、スケジュールが合えば一緒にやりたい。それを楽しみにしている。Window 3には来ないが、それは予定通り。『アジアカップ』に来る可能性はある」同日には選手たちもオンラインで記者たちの質問に答えた。主な選手たちの意気込みは次の通り。古川孝敏「今回も呼んでいただき感謝している。またチャンスもらえたので持てるものすべてを出していきたい。みんなとコミュニケーションを取って、このチームでどう戦うべきかこの数日で作っているところ。それぞれの良さをこのバスケの中で出せれば、間違いなく自信を持って戦っていけると思うが、まずみんながしっかり頭で理解しないとこのバスケは難しい。それぞれの役割、ロールを考えて、お互いにコミュニケーションを取りながらやっていきたい」藤井祐眞「トムさんも選考で『いろんな選手を試したい』と言っていたので、Window 1で入った時はできる限り試合の中でアピールできればとプレーした。Window 2に選ばれなかったが、その時に『こういう選手を見たい、こういうメンバーでやりたい』というのがあると思うので、しっかり理解し特に悔しさはなかった。選ばれたらしっかり自分のパフォーマンスをして日本の役に立ちたいという思いはあるが、『絶対に何が何でも俺が入って絶対に活躍するんだ』という思いはない。代表でも川崎でやっているくらいガンガンやってほしいと思われていると思うが、初めてやるメンバーもいて、探り探りでまだ自分を出せていない。ハングリーにやりたいが、まだチームとしての共通理解が薄いと思うので、チームで何がしたいか、しっかりコミュニケーションを取って、固まったらどんどん自分を出していきたい」佐藤卓磨「前回の経験を踏まえて、さらにトムさんのバスケを理解しようと、充実の日々を過ごしている。新たなメンバーとどんどん連係を増やしていければと思っている。ポゼッションを取るためにディフェンスを強くしよう、リバウンドを取る、思い切りシュートを打とうと、その3つを自分の役割としてやっていきたい。どんどんBリーグや日本代表が盛り上がるようプレーしていきたい」須田侑太郎「今季は3Pの成功率を大きく下げてしまった。これまでキャッチ&シュートが多かったが、今季は動きながらのシュートやチェックされたシチュエーションでのシュートが増えてしまった。どんな状態で打っても40%に乗せられるように準備をしていきたい。日本代表を背負って戦えるチャンスをもらえたので、自分にでき得る最大限をやっていければと思っている。結果を考えずにまず自分のできるところに集中している」齋藤拓実「(中国戦では)トムさんが『レイアップをしたい』と言うのは、3Pの比率が多すぎた反省点から。ペイントアタックがそもそもできなかった。僕はフローターも得意なので、相手の嫌がるペイントアタックができれば、トムさんの言う3Pも増えてくるのかなと思う。トムさんはポゼッションを増やしたいと思うので、オフェンスリバウンドも大事だが、アグレッシブディフェンスでスティールを狙うとか、自分たちのディフェンスで焦らせてシュートを打たせて、トランジションにつなげるのが大事だと思う」テーブス海「シュート力を求められていると思うので、どんどんリングにアタックしたい。サイズで負けない、アグレッシブなディフェンスをするのは自分の持ち味だし、3Pも求められると思うので、どんどん積極的に打っていきたい。(Bリーグファイナルまで戦い)疲れているが、体力はめちゃめちゃあるので、『CS』に出ていない選手はオフが1か月あり体がなまっているかもしれないが、自分は疲れはあるが、若いので大丈夫」西田優大「合宿自体やることは変わっていない。メインでやることをチームとして共通理解してやっていければと思っている。(前回のオーストラリア戦は)チャイニーズ・タイペイ戦ではペイントアタックもうまくいっていたが、サイズも違うので同じようにできるわけがないので、そこでうまく対応できればチームとして結果も違っていたと思う。ジャンプストップだったり、より良い選択ができるよう今は意識している」富永啓生「毎日毎日高いレベルで練習できて、毎日毎日成長できている実感はある。こうやって日本代表に選ばれてうれしいし、レベルアップできればうれしい。(3Pは)個人的には半分くらい、50%決めていくのが目標。自分の強みの3Pはアピールしていきたいし、それ以外のディフェンスやほかの部分でも平均的にやって貢献していきたい。(オーストラリア戦について)やってみないとわかないが、普段からアメリカでやっているので、高さに対する慣れはあるので、自信はある。高い選手につかれたらスピードで抜くのもあるし、一歩下がって3Pを狙うのもある。3人制でフィジカルを鍛えられたので、5人制でも引き続きやっていきたい。オーストラリアは能力も高さもあり、バスケもうまいチーム。強豪と戦えるのは楽しみだし、やってやるという気持ちももちろんある」河村勇輝「Bリーグの中でリスペクトしているPGと一緒に練習やマッチアップしていると、自分に何が足りなくて何が勝っているか経験できている。自分の特徴のドライブはトムさんのバスケにフィットすると思うので、ぶらさずにやっていきたいし、そこでの判断を大事にしている。フィニッシュやキックアウトはまだまだだと思うので、しっかりレベルアップしていきたい。『パリ五輪』に選ばれるために積み重ねが大事だと思うし、代表での慣れも大事だと思うので、Window 3のメンバーに選ばれるようにしたい。ステップは踏んでいると思うが、まだここがスタートライン」【バスケットボール男子日本代表『FIBAバスケットボールワールドカップ2023』アジア地区予選Window 3 予備登録メンバー】古川孝敏(SF/秋田ノーザンハピネッツ)谷口大智(PF/茨城ロボッツ)ルーク・エヴァンス(C/ファイティングイーグルス名古屋)永吉佑也(PF/京都ハンナリーズ)藤井祐眞(PG/川崎ブレイブサンダース)須田侑太郎(SG/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)張本天傑(PF/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)野本建吾(PF/群馬クレインサンダーズ)富樫勇樹(PG/千葉ジェッツ)渡邉雄太(SF/トロントラプターズ)佐藤卓磨(SF/千葉ジェッツ)齋藤拓実(PG/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)馬場雄大(SG/-)コー・フリッピン(SG/琉球ゴールデンキングス)小島エリエット海(PF/大阪エヴェッサ)ラシード・ファラーズ(C/千葉ジェッツ)吉井裕鷹(SF/アルバルク東京)川真田紘也(C/滋賀レイクスターズ)小酒部泰暉(SG/アルバルク東京)テーブス海(PG/宇都宮ブレックス)西田優大(SG/シーホース三河)井上宗一郎(PF/サンロッカーズ渋谷)富永啓生(SG/ネブラスカ大学)河村勇輝(PG/横浜ビー・コルセアーズ)※所属は6月30日現在のもの。※富樫、渡邉、馬場はWindow 3直前合宿は不参加。『FIBA バスケットボールワールドカップ 2023』アジア地区予選Window 3・オーストラリア戦は7月1日(金)、チャイニーズ・タイペイ戦は3日(日)・オーストラリア・ジョン・ケイン・アリーナにてティップオフ。 オーストラリア戦の模様はBS朝日、DAZN、チャイニーズ・タイペイ戦は日本テレビ、DAZNにて生中継。
2022年06月22日ワールドカップイヤーの2022年、サッカーを通して世界の国々の歴史や文化を学んでみませんか?そのきっかけとなるのが、『親子で学ぶサッカー世界図鑑 』シリーズです。子どもたちが大好きなサッカーに日々触れている中で出てくる「なぜ?」を調べてみると、実はそこからさまざまな"学び"を得ることができます。今回は2月に発行された『親子で学ぶサッカー世界図鑑 イングランド編』から、「サッカーの起源」について抜粋して紹介します。最初は「危険な祭り」だった?サッカーの母国イングランドの歴史から紐解く「紳士のスポーツ」としてのサッカーの起源■ユニオンジャックの秘密「サッカーの母国」と言われるイングランドは、実は"イギリスという国のなかにあるもう一つの国"です。イギリスの正式な国名は『グレートブリテン及び北アイルランド連合王国』。長くて難しい名前だけど「連合王国」がキーワード。一番大きく、イギリスの首都ロンドンがある『イングランド』、その上にある『スコットランド』と西の『ウェールズ』、そして隣の島国アイルランドの北部『北アイルランド』の4つの国が一緒になって連合王国を構成しています。『連合王国』なので、国旗も連合デザインです。イングランド、スコットランド、北アイルランドの旗を合わせると、イギリスの国旗「ユニオンジャック」が浮かび上がってきます。ウェールズの国旗だけ組み合わされていないのは、最初のユニオンジャックができた1606年のずっと前、13世紀には、もうウェールズはイングランドの一部とみなされていたから。旗の歴史に国の歴史あり、ですね。大好きなサッカーを通じて世界を学ぼう!大人も子どもも楽しめるサッカー図鑑>>■FIFAよりも4協会のほうが歴史が長い!イングランドでサッカー協会が設立され、現代サッカーのルールが定められたのは1863年のこと。その後1873年にスコットランド、1876年にウェールズ、北アイルランドが1880年にサッカー協会を設立しました。ときを同じくして、産業革命の流れに乗ってサッカーが世界中に広まっていき、1904年に世界のサッカーをとりまとめる国際サッカー連盟(FIFA)ができましたが、前述のようにイギリスの4協会のほうが設立はずっと早かったのです。FIFAに加盟できるのは1国1協会が原則ですが、イギリスの4協会にはすでに立派な歴史があったこと、そしてサッカー発祥の国であることから、特別に1国4協会でのFIFA加入が認められました。だから、いまでもワールドカップには「イギリス代表」ではなくそれぞれの代表チームが参加できるのです。
2022年05月13日高知県が、平成4年から開催している「全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)」は、今年31回目の開催を迎えます。第31回の予選テーマは、「宇宙ゴミ」と「∞(むげん)」です。いずれかのテーマに沿った作品を描き上げ、投稿してください。 1. 予選テーマ・宇宙ゴミ・∞(むげん)2. メインイラスト作画:藤巻 忠俊(ふじまき ただとし)<略歴>第8回大会に東京都立戸山高等学校のメンバーとして参加。2006年には、第44回十二傑新人漫画賞を受賞。代表作は、「黒子のバスケ」(集英社)、「ROBOT×LASERBEAM」(集英社)。3. 大会スケジュール(1) 予選作品応募締切日令和4年5月31日(火)(2) 予選審査会日時:令和4年6月14日(火)午前10時から正午まで(予定)場所:高知県立人権啓発センター予選審査員による審査(投票、協議)により本選出場校を33校選抜。※同日午後3時から同会場にて予選審査結果の記者発表を開催。(3) 本選大会日時:令和4年7月30日(土)第一次競技(テーマ未定)結果発表(決勝戦進出15校を選抜)敗者復活戦(テーマ未定、@各宿泊施設)令和4年7月31日(日)敗者復活戦結果発表(決勝戦進出5校を選抜)決勝戦(テーマ未定)結果発表(20校から最優秀賞等を決定)場所:高知ぢばさんセンター4. 審査員(敬称略)予選審査員:山根青鬼(審査員長、公益社団法人日本漫画家協会理事)くさか里樹(漫画家)Moo.念平(漫画家)ひのもとめぐる(漫画家:まんが甲子園OG)クメヒロオ(高知漫画集団会長)岩神よしひろ(高知漫画グループくじらの会事務局長)本選審査員:上記予選審査員6名藤巻忠俊(漫画家)雪本愁二(漫画家)5. スカウトマン派遣&出張編集部現在各出版社と協議中。6. 海外からの予選作品募集本年から、これまでの韓国、シンガポール、台湾の海外参加枠を世界に拡大し、予選作品を募集を行います。7. 新企画「まんが甲子園オンライン」まんが甲子園に参加したい全世界の高校生を対象にオンライン上で本選大会1日目の第一次競技参加の疑似体験ができる企画。本選大会を中継しているニコニコ生放送を視聴し、第一次競技開始と同時に自宅や学校で作画を行い、オンライン上の投稿ページで投稿することで、競技参加の疑似体験ができます。受賞作品は、本選大会とは別に審査を行い、後日結果を発表。「まんが甲子園オンライン」の詳細については、「まんが王国・土佐ポータルサイト」にて随時発信予定。8. 予選応募特典(1)液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq 16」(株式会社ワコム提供)予選通過できなかったデジタル作品の中から1校選出し、デジタル賞として液晶ペンタブレットをプレゼント。(2)デジタル制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」(株式会社セルシス提供)応募者全員にプレゼント。(3)アイシーまんが画材セット(株式会社G-Too、バニーコルアート株式会社提供)予選通過できなかった学校から10校選出し、アイシー賞として画材セットをプレゼント。9. 第30回記念誌の作成これまでの「まんが甲子園」の歴史を振り返るとともに、まんが甲子園にご尽力いただいた方々を顕彰していく意味を込めた30回大会の記念誌が昨年度完成し、現在、「まんが王国・土佐のポータルサイト」に掲載しておりますので、是非ご高覧下さい。チラシ(表) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月12日7大会連続となる7度目の『FIFA ワールドカップ』出場を決めた日本代表にとって、次のゲームは決して消化試合ではない。『W杯』アジア最終予選・ベトナム戦は貴重な実践の場である。本大会のメンバー23名をかけたサバイバルはすでにはじまっているのだ。22回目を数える『W杯』は11月21日(月)にカタールで開幕する。本大会までFIFAインターナショナルウィンドウは5月30日(月)~6月14日(火)と9月19日(月)~27日(火)の2回のみ。7月19日(火)~27日(水)の『EAFF E-1 サッカー日本主権2022』決勝大会は国内組の大事なアピールの場となるだろう。3月26日、『SAMURAI BLUE FIFAワールドカップカタール2022出場権獲得会見』の席上で日本サッカー協会・反町康治技術委員長は「『W杯』出場が決まった今、これからベスト8という目標に向け、次のベトナム戦が最初のスタートだと思う。これから熾烈な争いがチーム内でも起きると思う」と言及した。さらに今後のスケジュールについて、「6月のインターナショナルマッチデーで4試合やりたい。その後、7月中旬に『E1』がある。こちらは海外組の招集が難しいので、基本的にはJリーグの選手で構成して臨みたい。今回は11月の後半に『W杯』がはじまるので、9月の後半のインターナショナルマッチデーが最後の力試し、メンバー選考の上でも大事な試合になるので、強い相手とやりたい」とコメントした。同席した森保一監督はベトナム戦へ向けて、次のように語った。「我々は第一関門を突破したにすぎない。カタールで日本歴代最高の成績のベスト8以上を掴み取るべく、次のベトナム戦から新たに最善の準備をし、一戦一戦全力で戦っていき目標を達成したい。次のベトナム戦に勝って、このアジア最終予選を1位で突破すること、そのあとの『カタールW杯』での目標達成につなげられるように勝利を目指して戦いたい。戦い方に関しては、これから選手のコンディションを見極め、勝つためにベストな選択をしていきたい」選手を固定する傾向の強い森保監督だが、ベトナム戦ではメンバーを変更して臨むことになる。選手をがらりと入れ替えるか、これまでのメンバーをベースに要所となるポジションのみ入れ替えるかはわからないが、顔触れは変わる。もともと今回の代表活動はCF大迫勇也が不在である。アンカーの遠藤航とCB板倉滉はオーストラリア戦後、チームを離れた。期せずして、ベトナム戦は生命線となるセンターラインのテストマッチとなるのだ。CFとともに起用法が物議を醸した左SBはこれまで通り長友佑都か、中山雄太が入るのか。オーストラリア戦で殊勲の2ゴールを決めた三笘薫は先発起用されるのか、引き続きジョーカーの役目を担うのか。アンカーでは守田英正を本来のポジションで試すのか、柴崎岳を配置するのか。CFに入るのは前戦と同様に浅野拓磨か、それとも上田綺世、林大地か。はたまた2トップのオプションを試すのか。『W杯』を見据えた森保監督の選択が注目される。3月26日~28日には選手たちのメディア対応が実施された。喜びや安堵の声とともに選手たちは本大会へのサバイバルに向けて覚悟を口にした。上田綺世「僕以外にもFWはいるが、僕がこういう選手だということを表現できるように、与えられた中で自分の武器や結果にこだわりたい」守田英正「僕自身一番慣れているポジション、やってきたポジションがアンカー。航くんがずっと出ていて、僕もやれるということを見せられるチャンスだと思う。航くんは精神的支柱で、チームを引っ張る力があり、そこに頼ってしまうところは少なからずある。いなくなった分チャンスだと思うし、自分の普段見られない一面を見せられるチャンス。ポジショニングだったり、ビルドアップだったり、色々なところを見てもらいたい」山根視来「あそこ(豪州戦の先制点のアシスト)で貢献できたことはうれしいが、もう1試合あるので、メンバーに選ばれることが大事。次の準備に向かっている。育成年代でも代表のユニフォームを着ていなかったので、(『W杯』を)リアルに想像することは難しかった。数年前までそうだったが、何があるかわからない。チャンスはあるので、自分で掴みたい」三笘薫「僕は招集されて2回目、スペースが空いた後半に生きるタイプだと思う。ただ前半からもやれるところを見せないといけない。そのチャンスがきた時に生かさなければいけない。次の試合でどうなるかが変わってくるので、出場権は決まったが、決まっていない気持ちでなければいけない。スタメンで出て結果を残したい」田中碧「代表の活動で結果を残すのが大事。ゴールやアシスト、またそれとは違うものでアピールしていかないといけない。これから勝利とスコアというものによりこだわってやっていかないといけない。でも僕はボランチなので、ゴールをすればOKではないので、90分の内容も含めて求めていかないといけない」旗手怜央「自チームでインサイドハーフをやらしてもらっているので、インサイドハーフで勝負したい思いがある。でもウイングバック、ウイング、サイドバックでも経験があるので、出られるならどこでもという思いがあるが、インサイドハーフでやれるのはありがたい。(『W杯』は)僕自身テレビで見てきた舞台、豪州戦で出場を決めたのを肌で感じられたのは今後の成長につながると思う。今は少なからずチャンスはあると思うので、憧れの舞台に立てるかどうかは自分次第」原口元気「ポジションを奪うだけ。何を言われようとそこをやるだけ。所属クラブでやっているプレーを代表でもやれればチャンスはあるはず。ボランチのようにプレーするつもりはない。チームでもボランチに近い位置でプレーしているが、よりアタッカー気質と言うか、得点につながるプレーを見せていければと思う。『W杯』に行くことが決まったので、これからポジションを奪うよう、もちろんチームのためにやるが、自分のためにギラギラしてやっていきたい。次の試合チャンスがあれば、自分が表現したいものを表現する場だと思う。『W杯』まで半年、悔いが残らないようにポジション争いに勝ちたい」林大地「まず自分のできることを最大限引き出してやることと、FWは得点という目に見える結果を出さないと物足りないので、ゴールを取りたい。いくらでも序列はひっくり返るとうことは昨年の『東京五輪』で自分でも経験している。でも中途半端な気持ちや準備では起こることも起こらない。しっかり準備をして、自分の可能性を信じてしっかりやることが大事」吉田麻也「チームももっと構築しないといけないし、個人ももっと成長しないといけない。アジアと世界の戦いは違う。もう競争ははじまっている。ここからのマッチメイキングがすごく大事になってくる。コロナ禍で渡航が制限される中、いいマッチメイクでいい相手と戦うことが大事」南野拓実「チャンスはあったので、それを決め切りたかった。次に向けてああいう場面で決め切れるようにレベルアップしていきたい。時間を重ねるうちに自分もあのポジションをやりやすくなっている」柴崎岳「普段航がやっているポジションだが、自分が入ったら自分らしいプレーをピッチの中でパフォーマンスしたい。『W杯』が決まって、近々相手も決まって、相手によってメンバー構成が決まってくると思うので、そこのメンバーに入っていけるよう努力していきたい」谷口彰悟「まず1位で予選を突破すること。あとは『W杯』に向けての戦い、出場するだけが目標ではない、ベスト8以上という目標を掲げている以上、1試合1試合大事にしたい。試合に飢えている、結果に飢えている選手も多いので、そこで結果を出したい。コンディションはいいと思うが、試合に出て結果で見せないと意味がないので、しっかり集中していい準備したい」中山雄太「もちろんポジションは常日頃から狙っている。僕個人の思いで言えば、『W杯』出場を決められてうれしいが、新たな競争は始まっていると思う。次の試合は最終予選という名前ではあるが、新たな競争がはじまっている印象。チャンスがあれば結果にこだわってやっていきたい」『W杯』アジア最終予選へ臨む日本代表のメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(FC東京)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、佐々木翔(広島)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、植田直通(ニーム/フランス)、中谷進之介(名古屋)、中山雄太(ズウォレ/オランダ)【MF/FW】原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、林大地(シントトロイデン/ベルギー)、三笘薫(サンジロワーズ/ベルギー)、旗手怜央(セルティック/スコットランド)、上田綺世(鹿島)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、久保建英(マジョルカ/スペイン)3月26日の『W杯出場権獲得会見』でもサポーターへ来場の声掛けを行った吉田主将は3月28日のメディア対応でもファンの来場を促した。「会見で言った通り、選手たちは満員のスタジアムで代表戦をやることに飢えている。ヨーロッパでもオーストラリアでも明らかに日本とは状況が違う。誰かが突破口を開かないといけない。それはサッカー日本代表ではないといけないと思っている。みんなが我慢しているところ、誰かが扉を開かないといけないといけない。僕らにできることはサッカーで一つひとつ実績を積んで変えていくこと。サッカーファミリーで変えていけたらいいなと思っている。みんなで一丸となって扉を開けたらうれしいし、ぜひ6万人集まってほしい」果たして、明日の日本代表はどんなスタメンが並ぶのか。『W杯』アジア最終予選・日本代表×ベトナム代表は3月29日(火)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレビ朝日系列にて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)アジア最終予選(RoadtoQatar)のチケット情報
2022年03月28日勝てば、FIFA ワールドカップ カタール2022への出場決定となる、アジア最終予選オーストラリア戦で、終了間際に途中出場し、見事2点を決めた三笘薫選手。「世界に自分の名が知られるような活躍をしたい」と語った2021年のインタビューの模様をお届けします。三笘薫「僕は自分の世界を持っている」今シーズンもサッカー界の注目を集める川崎フロンターレ(※)・三笘薫選手。『anan』2021年3月31日発売号の「色気の在りか。」特集では、アスリートの色気ページにご登場いただき、精悍な眼差しのグラビアが大反響を呼びました。そこで今回は、誌面の都合上泣く泣くカットした三笘選手の独占インタビューの模様をお届け!誌面ではほんの少ししかお載せできなかった、「サッカー選手としての三笘薫」をたっぷりとご紹介します。※2022年現在はジュピラー・プロ・リーグ・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)にレンタル移籍中。悔いのない人生を。僕のモチベーションはそこにある周囲の期待やプレッシャーの対処法を、誌面にあるように「毎試合の反省点を練習に落とし込んで次に活かす。それを積み重ねていくしかない」と即答した三笘薫選手。ほかにも、2年目のジンクスについては「今季はより実力を求められると思いますし、各クラブ、僕に対する対策もいろいろとしてくると思います。そのうえでも、それを上回る活躍をしたい」と語り、抱負をたずねると「自分のステータス、実力を1日1日伸ばしていきたい」とコメント。どれも間髪入れずに答えが返ってきて、その速さは、次の質問を考えるのにこちらが困ってしまうほど。ーーピッチ上で魅せるプレーのように、迷いのない答え方をされますね。どれも前から心に決めていたような。大学時代から、プロになってからのことをイメージしていました。自分のパフォーマンスを最大限に活かすには、どのような準備をすればいいのかをずっと考えていたんです。いざプロになり、観客数やプレーヤーとしての見られ方も違うので、最初の頃は見極めながらやっていましたけれど、4年間、自分を客観的に見つめられる時間をもらえたおかげで、こういった考えに辿り着けましたし、ブレずにやってこれているのだと思います。ーー若くして海外に挑戦する選手が目立つなか、あえて大学進学を選んだ理由にもつながりそうですね。どちらがいいか悪いかというのではなく、プロに行く時期は自分の成長に合わせて選べばいいと思っていて、それが僕にとっては大学卒業後のタイミングだったんですね。僕にとって大学の4年間は、プロへの心構えができただけでなく、サッカー以外の活動や勉強にも取り組むことができました。そして、いまのサッカーに専念できる環境をとてもありがたいとも思える。すごく大きなメリットだったと思っています。ーーでも、サッカー以外のことに時間を費やせるということは、誘惑も多々あり、だったのでは?大学に限らず、高卒からプロになるケースでも言えると思いますし、それは自分を律していくしかないです。遊んでしまえば、当然プロになれないですから、覚悟を決めて過ごしていました。ーーこうお話を聞いていると、三笘選手は周りに流されず、自分で考えて決めたことを実行に移すタイプ、と思えます。そうですね、どちらかというと、自分の世界を持っているほうです。また、例えば試合があるとして、そこから逆算してやるべきことを計画していくので、ルーティーンもけっこうありますね。前日の過ごし方や食事の摂り方をパフォーマンスに結びつけて、今回よかったからこれを続けようとか、逆に悪かったからこうしてみようとか、いろいろ積み重ねて自分なりにベストを導き出すようにしています。ーー流されないといえば、昨シーズンに多かった途中出場でも、ピッチ上の空気をすぐにご自分のものにされていた印象があります。よく冷静と言ってもらえる状況判断やプレーは、動じない性格が影響しているかもしれないですね。ピッチに入る前はドキドキしますけれど、一度ボールに触れれば練習と同じ感覚になれます。そこからは自信があるので、いつも通りの動きができますね。ーー感情的になったりすることは?カッとなる時はもちろんありますよ。絶対に得点できる位置に自分がいるのに、ボールが来なかった時などはそうなりますね。でも、私生活同様多くは主張しません(笑)。「次、見ておいてね」と自分の存在をアピールするくらいにしています。とはいえ、自分自身をどう評価しているかといったら、どのプレーも極められていません。シュートはまだ課題があるし、ドリブルも奪われるので、むしろ満足できる部分はひとつもなく、伸びしろだらけだと思っています。ーー特に、弱みを挙げるとしたら?言えないので、全部、と言っておきます(笑)。ーー(笑)。では、具体的な目標を教えてください。目標というよりも、日々の練習から到達できるものとして、怪我をしないで全試合出場、タイトル獲得に貢献、日本代表に選出、ワールドカップに出場、などを挙げたいですね。成長の指針をどんどん伸ばして、去年以上に自分はやれるという自信がほしいですし、去年より成長したと思えるような一年にしたい。そして、日本に限らず世界に自分の名が知られるような活躍をしたいです。そのためにも練習では、1対1の勝負で相手を抜き切ることや動き出しで相手の裏をとること、トラップやスルーパスの技術を高めることを課題にしています。また、チームでのポジションを明確にして、オン・ザ・ボールでも、オフ・ザ・ボールでも(ボールを持っていてもいなくても)チームに貢献し、幅広いプレーをしていきたいです。ーーそのあたりが、三笘選手の原動力になっているのでしょうか。それはまた別の話かもしれないですね。僕のモチベーションは「サッカー人生も残りの人生も悔いなく終えたい」、そこにあるのかなと思います。人生は1度きりというのが心に大きくあって、だから、やるからには上に行きたいんですよね。そして、引退したときに功績なり、人間性なりを残せられたらと思います。ーー最後に、観戦だけでなくイベントといった交流面でも、いろいろな制限があるコロナ禍において、三笘選手を応援するみなさんにひと言をお願いします。スタジアムでは声を出して応援できないなか、足を運んでくださるサポーターの方々にはとても感謝しています。常に支えられていると感じているので、みなさんの気持ちに応える行動をお見せしたいと思っていますし、試合に限らずSNSなどでサポーターや地域の方々が盛り上がる告知などをやっていきたいと思っています。もちろん、プレーや結果を残すことで認めてもらいたいので、オン、オフどちらも頑張ります!それと川崎フロンターレの選手は何かとキャラ付けされますけど、僕はひとつのキャラに定着したくないのでご理解をお願いします(笑)。ーー三笘選手の高みを目指す道はまだまだ続きます。その過程に映し出される、さまざまな景色を私たちもともに見ていきたいですね。どんどん逞しくなっていく背中を追い続けましょう!みとま・かおる1997年5月20日生まれ、神奈川県出身。筑波大学卒。ポジションはMF。2020シーズンJリーグベストイレブン。「今年は“2年目のジンクス”なんて言われないような活躍をしてみせます!」。※2021年4月17日配信写真・岡本俊(まきうらオフィス)、文・伊藤順子
2022年03月24日泣いても笑っても残り2試合。すでにイラン、韓国が『FIFA ワールドカップカタール2022』出場を決めたアジア最終予選Aグループとは対照的にBグループは混戦模様。6勝1分1敗・勝点19で1位のサウジアラビアを、6勝2敗・勝点18の2位日本、4勝3分1敗・勝点15の3位オーストラリアが追う展開である。日本はアウェイでのオーストラリア戦、ホームでのベトナム戦を残すのみ。豪州は日本戦の後、アウェイでのサウジ戦に臨む。ちなみにサウジの9戦目は敵地での中国戦となっている。まだ予断を許せない状況ながら、日本としてはオーストラリア戦で勝てば文句なし、引き分けでも7大会連続の『W杯』出場がぐっと近づくのだ。3月16日、森保一監督が3月24日(火)・豪州戦、29日(火)・ベトナム戦に向けて選出した日本代表メンバーは以下の通り。 【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(FC東京)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、佐々木翔(広島)、酒井宏樹(浦和)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、植田直通(ニーム/フランス)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、中山雄太(ズウォレ/オランダ)【MF/FW】大迫勇也(神戸)、原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、三笘薫(サンジロワーズ/ベルギー)、前田大然(セルティック/スコットランド)、旗手怜央(セルティック/スコットランド)、上田綺世(鹿島)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、久保建英(マジョルカ/スペイン)メンバー発表記者会見に出席した指揮官は次のように意気込みを語った。「『W杯』予選は残り2試合になった。これまで通りに目の前の試合に最善の準備をし、全力で勝利を目指したい。完全アウェイの厳しい中行われる次のオーストラリア戦、『W杯』に出たいという強い思いを持って準備したい」過去2大会豪州代表戦で『W杯』出場を決めている点を問われると、森保監督はこう答えた。「オーストラリアは『W杯』の出場権をかけて戦っている力のあるチーム。フィジカル的にも非常に強く、テクニック、組織力も兼ね備えたチーム。我々にとってアウェイ、厳しく難しい戦いになるが、我々にもいい選手は揃っている。これまで『W杯』予選で積み上げきたものがある。まず自信を持って、我々の持っている力を出して勝利することを考えたい。過去オーストラリアに勝って出場を決めてきたデータがあるが、データが勝たせてくれるわけではない。勝つための準備をしていきたい」大一番へ向けての心境をこのように明かした。「大一番ということに変わりない。と同時に毎試合大一番だと思って戦ってきた。最終予選で限って言えば、サウジアラビアに2敗目を喫してから我々は勝ち続けなければ『W杯』出場は難しいと思い戦ってきた。毎試合毎試合勝ち取る、掴み取るという気持ちで戦ってきた。自分たちのやってきたことに自信を持って選手たちにはやってほしいし、勝って終わらせる準備をしたい。試合直前になったら心がどう変わっているかわからないが、このオーストラリア戦が大一番であると認識しつつ、これまでも毎試合勝ち続けなければならならい大一番だと思って戦ってきた。戦う姿勢はこれまでと変わらないと思う」前回の対戦からシステムが変更となった豪州対策についてはこう言及した。「埼スタで戦った時とは戦い方は変わってきている。より多くのオプションを持って戦ってくると思う。我々もオプションとして戦い方を準備しておく必要性がある。選手たちと共有しながら、使い分けられるよう最善の準備をしたい。オーストラリアが勝利を与えてくれるわけではない。我々がアグレッシブに勝ちにいく、掴み取りにいかないといけない」試合状況によっては勝点1を確保する必要性に質問が飛ぶと、森保監督は次のように返した。「もし答えがあれば教えてほしいが、まず我々の姿勢として勝点3を掴み取りにいく。試合の状況が我々の理想通りにいくかわからない。そうならなかった場合は勝点1をしっかり持ち帰ることも必要になってくる。選手には状況を見極めて、プレーの選択をしてもらいたい」ケガ明けの大迫、出場機会の少ない長友の招集の意図を求められと、こう説明した。「彼(大迫)のケガからの回復状況を見てきた。昨日の『ACL』プレーオフで120分すべて戦い抜いたということで、その後のリバウンドも確認しつつ、この招集の発表になった。疲労は違った形で出たり、痛みが出てきたりするかもしれないので、これからも経過観察をしたい。大迫だけではなく、国内外で今週末試合がある。今週末のゲームを見て、改めてオーストラリア戦のメンバーを決めることになる。左SBは長友のコンディションに不安があり、多めに呼んだわけではない。ディフェンスライン全体を考えて招集させてもらっているし、中盤、前線も含めて、GKから各ポジションひとりずつ本来より多く招集をさせてもらっている。長友は先週のゲームでも途中から出ている。チームに機能を持たせられる、チームを勝たせられるという自分の役割を見させてもらい、ハードに動けるということは確認できた」ホームでの豪州戦以来、チームの命運を握る遠藤、守田、田中の中盤の3人についてはこのように評価した。「前回の我々の戦い、直近を見ても、4-3-3で戦う時間が多い。その中で起用した3選手はコンビネーションやバランスでいいものを見せてくれているのは間違いないが、彼らだけでチームは構成されていない。途中出場の選手や前回の中国戦は途中から形を変えている。選手のコンディションを見て柔軟に考えるということと、オーストラリア戦の準備としてどういう形、どういうメンバーで戦った方がいいかを準備する中で決めていきたい」旗手と三笘へのコメントを求められと、森保監督はこう言葉を並べた。「(旗手は)以前の代表活動ではまだ欧州に慣れていないということで招集を見送ったが、今はサッカーの部分もスコットランドでの日常生活の部分でも慣れてきていると確認でき、一番大事なピッチでのパフォーマンスもチームにフィットできているので今回招集することになった。今セルティックでプレーしているインサイドハーフが彼が一番プレーしやすいしポジションだと思っている。だが、同じシステム、同じポジションだけではなく、複数のポジションでの起用も考えて招集させてもらっている。(三笘は)集合した時に元気に自分の持てる力を発揮できるという彼のよさを練習から見せてほしい。起用について明言はできないが、所属クラブでウイングバックとして攻撃も守備もやっているポジションで成長を見せてくれているので、彼の持っている攻撃力を見せてほしい」果たして次で決めるのか、王手にとどまるのか、それとも窮地に立たされるのか。『W杯』アジア最終予選・オーストラリア代表×日本代表は3月24日(木)・スタジアム・オーストラリアにてキックオフ。日本代表×ベトナム代表は3月29日(火)・埼玉スタジアム2002で開催。2試合ともDAZN、ベトナム戦はテレビ朝日系列にて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2022年03月17日トム・ホーバスヘッドコーチの熱はオンラインの画面越しでも伝わってくる。『FIBA バスケットボールワールドカップ 2023』アジア地区予選へ向けて、準備を進めるホーバスHCは男子日本代表に新たなスタイルを植え付けようとしていた。バスケットの新たなスタイルを構築するのは容易ではない。さらにチームの文化も変えようと日々奮闘していた。Bリーグのシーズン真っ只中で『W杯』アジア予選へ向けての準備期間が少なくても、コロナ禍で代表活動が制限を受けても、だ。女子日本代表を『東京オリンピック』で銀メダルまで導いたHCはチーム強化の魔法なんて存在しないことを知っている。勝つため、チームを強くするためには地道な努力の積み重ね以外に道がないことも熟知している。それでもなお指揮官は困難に挑戦する。2月21日、メディア対応に登場したホーバスHCは勝利への渇望を口にした。「中国戦は全然いい試合できずに結果も残せなかった(昨年11月に『W杯』アジア予選ウィンドウ1で対戦し、初戦63-79、第2戦73-106)。あの2試合のポジティブなところはうちのスタイルをみんなが意識していたこと。2ポイントシュートと3ポイントシュートのバランスも悪くなかった。フリースローの数も多かった。パーセンテージは悪くて修正しないといけないが、我々のバスケの道に入った。オーストラリアも結構も若いメンバーが来るし、チャイニーズ・タイペイに関してはFIBAランキングはうちの方が上。勝ちたい。結果が大事。勝てばもっと自信を持つ選手が多くなる。選手個々の自信が高まり、チームの自信も高まる」ホーバスHCは相手のスカウティングがままならない中、自分たちにフォーカスすることの重要性を説いた。「チャイニーズ・タイペイのメンバーは結構変わった。今いろいろとスカウティングをやっているが、データが少ない。スカウティングビデオには帰化選手が入っていない。前日(2月25日)にあるオーストラリア×チャイニーズ・タイペイでしっかりスカウンティングしたい。オーストラリアも若い選手が入っている。Bリーグの3選手に関してはスカウティングができているが、若い選手の特徴まで把握できていない。短い合宿で時間が少ないので、相手のことよりも自分たちのバスケに集中している」約3か月ぶりの代表活動ではまず自分たちのバスケを再確認した。「第一次合宿からレベルアップしたい。2~3か月経ち、選手たちがスタイルを忘れていたか心配だったが、前回の合宿から確実にレベルアップした。長い期間集まってなかったので、まずオフェンスとディフェンスのベースを再度教えている」指揮官は主将の富樫勇樹にさらなるリーダーシップを求めた。「第1合宿に比べると勇樹はアグレッシブにやっている。キャプテンの仕事について、彼と私が勉強中。私は熱い人で声を出す、彼は物静かで冷静なタイプ。彼はオン・ザ・コートのリーダー。もっと声を出してほしい。そこはしつこくしつこく言っていく。それが彼のためになり、チームのためになるのだから」今回の合宿からアソシエイトヘッドコーチに盟友であるコーリー・ゲインズを招聘した。「オフェンスに関して特別な人。20年前のセットプレーとか覚えていて、いろいろな経験を持っている。20年来の友人であり、彼はいろんな選択肢を示してくれるので、アイデアは出てくるし、仕事はしやすい。このチームに合っている」女子日本代表と同様に男子日本代表でも協力を求められたゲインズAHCは、自らの役割をこのように述べた。「この機会を与えられて光栄に思う。ホーバスHCとの関係も長く、女子代表の時から一緒に仕事をする機会があった。合宿は日が短いし、中国戦も見たが、すべてにおいて時間がかかる。ホーバスの目指すバスケットは理解しているし、やりたいバスケを実行するためのツールはある。何よりも男子の文化を変えようとしている。時間はかかるが、女子で成し遂げたことを男子でもやろうとしている」AHCはプレーを変えるためには、マインドセットを変える必要があると語った。「ゲームに対するスタイル面でのアプローチもそうだが、毎日コートに立つ時のマインドセットのアプローチが必要。その日どのようにバスケットと向き合うのか。ベストを尽くして必ず少しでも上達するという意思や何かを成し遂げるために常にアグレッシブな姿勢を持つことがすごく大事」ゲインズは『リオ五輪』直前の『三井不動産カップ』豪州戦で女子日本代表の選手たちの変化を実感したと振り返った。「それまでのプレーは受け身であり、相手が何かをしたら自分たちがやり返すような姿勢を感じていた。でも自分たちから攻撃的にプレーできるように変わった。相手を狩りにいくようなマインドが見られた。追われる立場ではなく、自分たちからやっつけようというメンタル面の変化を感じた。時間がかかるとは思うが、男子日本代表でも絶対にできると思っている」2月24日・25日には日本代表候補の選手たちがオンラインで取材に対応。次のように意気込みを語った。富樫勇樹「トムさんにはいろんな経験を発信してほしいと言われているので、まだまだできていないので、これから徐々にそういう部分でも成長していきたい。このチームはPGが中心になって引っ張っていくシステムだと思うので、(ゲインズから)『好きにやれ』ではないが、引っ張っていくように求められている。いろいろなアドバイスをもらえるし、すごく助かっている。コーチとしてすごい経験あるので、いろいろ聞いていきたい。2回目のウィンドウということで、トムさんへのバスケの理解度も高まっているのでいい結果を残したい。オフェンス面でのスピードのコントロールと3Pは自分の武器なので、ディープスリーもそうだが、決めていきたい」安藤誓哉「今回から招集されてトムさんともいろいろしゃべって、バスケットのスタイルはインスピレーションで5人が発想を持った中で阿吽の呼吸でパスやドライブやシュートを作る印象がある。これをしっかり完成させるには一日一日の練習を本当に大事にしないといけないと感じた。トムさんからも『このバスケはPGがポイントになる』と言われているので、しっかりリングにアタックしていきたい。いい意味で迷わないで、シンプルに判断した方が周りも合わせやすいと思うので、まずシュートから展開していくのがいい。引き続きシンプルにアグレッシブにプレーしていきたい」古川孝敏「代表は昔から追い求めてきた場所であり、日本を背負って戦いと思ってきたので、その自覚を持って戦っていきたい。まず初戦のところで自分たちがいい試合できるようにしたい。まず台湾戦、自分たちのバスケットをコートで表現できるようにチーム全員でひとつになって全力を尽くしたい」シェーファー アヴィ幸樹「リバウンドが取れれば、それだけポゼッションが増えるのですごく大事。僕がしっかり身体を張ってリバウンドを取れるようになれば、チームとしてももっと良くなっていくし、自分の中でかなり大事にしている。自分が取れなくても弾いて、ほかの選手に取らせることを意識している。自分で取るのも大事だが、取らせないことの方が大事。各々が役割をしっかり全うすれば勝てると思う。自分はとにかくディフェンスで相手に簡単にやらせないこととリバウンドをもぎ取ること。オフェンスではほかの選手がより打ちやすいように、より動きやすいようにバランスを整えていくことを意識してプレーしていきたい」竹内公輔「必要とされていると言われたので、シーズン中で難しい状況だが、代表のためにやろうと思った。しがみついてでもというより必要だと言われたので、応えたい気持ちが強い。若い選手に負けないという気持ちもある反面、若い選手の手助けをしたい気持ちが強い。空いたら打つ。Bリーグと戦い方が変わってくるので、アジャストしていかないといけない。全員でボールを動かしてノーマークを作って、しっかり打つバスケをしっかりやっていきたい。トムさんは『今日の練習は良かった』『今日はエナジーが足りなかった』と最後のハドルで言うが、僕は毎回トムさんに『今日は良かった』と言われたい。毎日毎日昨日よりいい練習を続けて試合に臨みたい」『W杯』アジア予選ウィンドウ2の日本代表候補選手(予備登録メンバー)は以下の通り。竹内公輔(PF/宇都宮ブレックス)ファジーカス ニック(C/川崎ブレイブサンダース)古川孝敏(SF/秋田ノーザンハピネッツ)金丸晃輔(SG/島根スサノオマジック)ロシター ライアン(PF/アルバルク東京)谷口大智(PF/茨城ロボッツ)比江島慎(SG/宇都宮ブレックス)チェンバース アキ(SF/群馬クレインサンダーズ)熊谷尚也(SF/川崎ブレイブサンダース)エヴァンス ルーク(C/ファイティングイーグルス名古屋)森川正明(SF/横浜ビー・コルセアーズ)※野本建吾(PF/群馬クレインサンダーズ)安藤誓哉(PG/島根スサノオマジック)富樫勇樹(PG/千葉ジェッツ)原修太(SF/千葉ジェッツ)※佐藤卓磨(SF/千葉ジェッツ)齋藤拓実(PG/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)今村佳太(SG/琉球ゴールデンキングス)フリッピン コー(PG/琉球ゴールデンキングス)アキノ マシュー(C/信州ブレイブウォリアーズ)寺嶋良(PG/広島ドラゴンフライズ)シェーファー アヴィ幸樹(PF/シーホース三河)マーフィー アイザイア(SG/広島ドラゴンフライズ)西田優大(SG/シーホース三河)『W杯』アジア予選・チャイニーズ・タイペイ×日本は2月26日(土)、オーストラリア×日本は翌27日(日)、いずれも沖縄アリーナにてティップオフ。試合の模様はチャイニーズ・タイペイ戦はBS日テレ、豪州戦はBS朝日、2試合ともDAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2022年02月25日開幕3日前に残念なニュースが飛び込んできた。『FIBA 女子バスケットボールワールドカップ 2022』予選の出場をベラルーシが辞退。新型コロナウイルス感染症の陽性者・体調不良者が多数発生し、来日を断念したのだ。これにより日本、カナダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ベラルーシで争うはずだった上位3位までの本戦出場の権利はFIBAでの協議により決定することとなった。ベラルーシの不出場は残念だが、『W杯』予選は実施される。日本は『アジアカップ』5連覇を達成した若手と『東京2020オリンピック』銀メダルを獲得したベテランが、恩塚亨HCのもとついに融合を果たすのだ。1月17日からは強化合宿をスタート。まずメンバーを見てみたい。【AKATSUKI FIVE日本代表候補選手】髙田真希(PF/デンソーアイリス)渡嘉敷来夢(C/ENEOSサンフラワーズ)近藤楓(SG・SF/デンソーアイリス)町田瑠唯(PG/富士通レッドウェーブ)宮澤夕貴(SF・PF/富士通レッドウェーブ)谷村里佳(PF/日立ハイテククーガーズ)本橋菜子(PG/東京羽田ヴィッキーズ)三好南穂(SG・SF/トヨタ自動車アンテロープス)藤岡麻菜美(PG/シャンソン化粧品シャンソンVマジック)林咲希(SG・SF/ENEOSサンフラワーズ)馬瓜エブリン(SG・SF/トヨタ自動車アンテロープス)宮崎早織(PG/ENEOSサンフラワーズ)中田珠未(PF/ENEOSサンフラワーズ)吉田舞衣(SG・SF/シャンソン化粧品シャンソンVマジック)赤穂ひまわり(SG・SF/デンソーアイリス)馬瓜ステファニー(SF・PF/トヨタ自動車アンテロープス)オコエ桃仁花(PF/富士通レッドウェーブ)山本麻衣(PG/トヨタ自動車アンテロープス)東藤なな子(SG・SF/トヨタ紡織サンシャインラビッツ)1月24日には恩塚亨HCがオンライン取材に対応。指揮官は「『アジアカップ』メンバーと『五輪』メンバーの融合がひとつのテーマ。世界一のアジリティを生かせるよう原則のインスタールとワクワクのマインドセットを入れている」と合宿のテーマを語った。恩塚HCは若い林に主将の大役を託し、副将には高田を指名した。「『東京五輪』のメダリストたちから引き継ぎたいところは役割と任務遂行能力、その力を存分に発揮してくれることを期待している。私たちの目指すチーム像はポジティブな思考でい続けるチーム。『アジアカップ』を導いてくれた林選手の存在が大きかったので、今回もお願いした。もうひとつ、『東京五輪』メダリストとの素晴らしいケミストリーを期待し、高田選手にお願いした。キャプテンを経験したことで副キャプテンとして支える経験に生きると思うので、キャプテンを林選手、副キャプテンを高田選手にお願いした」『東京五輪』はケガに泣いたスペシャリスト渡嘉敷への期待も大きい。「アジリティを生かして戦うのは変わらない。渡嘉敷選手のスピードを生かすのか、高さを生かすのか、その都度考えている。高さの幅が広がった。ポストプレー、リバウンドのところで貢献に期待できる。あとメンタル面でも素晴らしいリーダーシップを発揮してくれている」世界一のアジリティについてはこう補足した。「これまでも日本代表はスピードで勝負してきたが、もう一段階高めたいし、幅を広げたい。物理的なスピードだけではなく、適応能力を発揮し続けることで先手を取って高さを克服していきたい。それにはメンタル的な要素も含まれる。次から次へいいオフェンスを展開し、ディフェンスがついていけない状態にすること。3ポイントだけ、レイアップだけではなく、判断のスピードを磨いて、期待値の高いシュートを選択し続けることを強みにしたい」1月25日~2月2日には選手たちがメディア対応に登場。日本代表候補たちは以下のように意気込みを口にした。林「お姉さん方が来て、『質の高いバスケができているのかな』『私自身も楽しくできているのかな』と思っている。若い選手も短いながらも恩塚コーチのもとでやれているので、自信を持ってアグレッシブにできていると思う。3Pだけではなく、ドライブ、パス、レイアップ、ジャンプシュートも練習している。(『東京五輪』決勝)アメリカ戦で3Pしかなくて、その3Pを止められて悔しかったので、3P以外も見せていきたい。1クール目は不安が多かったが、高田さんと話す時間もあり、相談したら『キキらしくやればいいよ』と言われて、開き直れた」高田「オフェンスもディフェンスも原則がある中、ほとんどフリーで動くことがあるので、個々のスキルを求められている。若い選手はすごいスキルを持っているし、自分は合わせるプレーが好きなので、みんなが1対1で強気で攻めている姿勢を頼もしく思う。恩塚HCになって初めての合宿なので、覚えていかないといけないことが多い。まず落とし込んで、身体に沁み込ませているところ。副キャプテンとしてというより年齢が上でいろんなことを経験してきているので、役割に関係なくチームに貢献していきたい。年上の選手がいる中、林選手がキャプテンに選ばれてやり辛さもあると思うので、コミュニケーションを取っていきたいし、気を使わせないようにチームをサポートしていければいいかなと思っている」宮崎「やっと恩塚さんのバスケットに慣れてきたと思う。今回は新しい選手も数名いるので、その選手たちといいコミュニケーションを取りながら、合宿をがんばっている。新しいメンバーとも教え合うことができ、本当にいいコミュニケーションが取れている。ライバルが増えたが、そこはポジティブに考えて、いろんな選手のいいところを見て学んで、それを習得できたらいいなと思う」渡嘉敷「トム(・ホーバス)さんとはスタイルが違うので、最初はそのスタイルに慣れるのに時間がかかった。今はだいぶ浸透してきて、『これから自分自身がどうなるのかな』というのが楽しみな状態。『センターがセンターらしくない動きをしているのかな』という感じ。普段より運動量は間違いなく多いし、常にカッティングやダウンスクリーンにいったり、ポジションチェンジをしたりと動いているので、そこは今までになかったこと」赤穂「(『東京五輪』は)お姉さん方についていっただけ。やりたいことをやらせてもらったし、何も考えずにやれた。『アジアカップ』は引っ張っていかないといけない立場になっていい経験をさせてもらった。恩塚さんのバスケットは私たちの方が経験していてわかっているので、お姉さん方にしっかりと伝えていきたい。恩塚さんのバスケットはチャンスを見つけたら自分でいく。チャンスを逃さずにどんどん攻める。そこは変わらない。ディフェンスリバウンドを取った後にボールプッシュができたらと思うので、そこを増やしていきたい」ステファニー「もっと得点に絡んでいけるようにしたい。ただガムシャラにやるのではなく、チームにとっていい方向になるように。海外の選手、大きい選手に対してアタックすることは3×3で学んだので、もっと出していきたい。恩塚さんのバスケットは、お互いにタイミングや思っていることが通じた時に本当にハマるという感じ」オコエ「恩塚さんのバスケットをやっていたのでスムーズに合宿に入ることができた。ベテランが入り、チームの雰囲気は良くやれている。3Pはもちろん、ドライブ、センターのディフェンス、何でもやって相手から見て嫌な選手になりたい。『五輪』で銀メダルを取れたが、同じことをしていても相手はもっと上を目指してきていると思うので、もっと質の高いバスケをしていくことが大事だと思う。(渡嘉敷は)コート内外ですごいコミュニケーションを取ってくれるのでお手本。来夢さんの守りを学んでいきたい。私が3Pを躊躇していると、『私がリバウンドを取るからどんどん打っていいよ』と心強いアドバイスをくれた」本橋「ヒザの状態が万全ではない中でも呼んでもらい素直にうれしいし、この環境でやれるのは楽しみ。すごく頭をフル回転させて、速い判断、速いバスケを展開するので、判断するのが追い付かないこともあった。でも今はちょっとずつ体現できるようになった。この女子日本代表が世界一のアジリティを目指して、ワクワクしながらバスケをしている姿を見せて、多くの人に夢を与えたいとみんなで共通認識を持って活動しているので、私もその一員としてやれたい。これまでもそうだったが、あまり先のことは見ずに、今いる環境でこのメンバーとバスケットができたらいいなと思う」『女子W杯』予選は2 月10日(木)に日本×カナダ、12日(土)はカナダ×ボスニア・ヘルツェゴビナ、13日(日)にはボスニア・ヘルツェゴビナ×日本をおおきにアリーナ舞洲にてティップオフ。チケットは残りわずか。FIBA 女子バスケットボールワールドカップ 2022予選のチケット情報 1フォトギャラリー髙田真希渡嘉敷来夢林咲希赤穂ひまわりオコエ桃仁花馬瓜ステファニー宮崎早織恩塚亨ヘッドコーチ
2022年02月09日決めるか、決められないか。『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選の天王山・サウジアラビア戦のポイントはシンプルだ。ポジティブな条件が揃う。日本代表はこの大一番を最終予選初となるホーム2連戦の2戦目で迎えられる。1月27日の中国戦は2-0で勝利したものの、相手の出来から見てもっと点を取れたという不満も残ったが、これまでも最終予選2連戦の初戦はどうしても低調なパフォーマンスに終わっている。初戦より2戦目と時間の経過とともに、日本代表はプレーの質を上げてきたのだ。そして、今回は移動がない。腰を据えて、サウジアラビア戦へ備えてきた。一方のサウジアラビア代表は冬でも20℃を超える暖かいジッダから寒さ厳しい日本へやって来た。日本代表への追い風は、サウジアラビア代表にとって向かい風となっている。懸念された吉田麻也&冨安健洋のCBコンビの不在も、中国戦で谷口彰悟&板倉滉が安定したプレーを見せたことで不安は解消されつつある。もちろんグループA首位を走るサウジと5位に甘んじる中国では明確な力差はあるが、「水も漏らさないような対応をしないと次の相手は一瞬で決め切る力がある」(谷口)、「中国戦とは別のゲームになる。速さ強さうまさが変わってくる」(板倉)と当人たちも織り込み済み。CBふたりにとってサウジ戦を前に最終予選を肌で感じてられたのは大きい。ここまで7勝1分と完璧なリザルトを残すサウジアラビアだが、必要以上に恐れることはない。前戦のホームでのオマーン戦は1-0。後半早々に右SBスルタン・アブドゥラ・アルガンナムのシュートのこぼれ球をFWフィラス・アルビラカンが押し込んだが、22分や35分のオマーンのカウンター、試合終了間際のコーナーキックなど、ヒヤリとさせられた。勝敗を分けたのは好機を逃さなかったサウジアラビアと逃し続けたオマーンの決定力の差だった。そもそも昨年10月のアウェイゲームも同じである。敵地でのアジア最終予選第3戦は29分のカウンターか、36分のクロス、どちらかのチャンスを大迫勇也が決めていれば、ゲームはまったく別の展開になっただろう。71分に柴崎岳のパスミスをアルビラカンに決められて0-1で敗れたが、日本は終了間際も立て続けに好機を作った。結局、決め切ったサウジと決められなかった日本の決定力が勝敗を分けた。確かに最終予選7試合で7得点しか挙げていない日本代表が急にゴールラッシュを見せるとは思えない。ただ無得点は3試合あるが、システムを4-3-3に変更後は少なくともゴールを奪っている。サウジ戦後のオーストラリア戦と前回の中国戦では複数得点をマークしている。つまり4-3-3に変更後のホームゲームはいずれも複数得点を記録している。そして今の日本代表には3試合連続ゴールの伊東純也がいる。両SBが高い位置を取るサウジアラビアは伊東にとって格好の相手と言える。1月31日のメディア対応で伊東は次のように意気込みを語った。「今までの相手よりもボールを握られる時間帯が多くなると思うので、攻守の切り替えで裏のスペースを突ければいいかなと思っている。前の試合も攻守の切り替えで何回か裏を取れていたので、そこを狙っていきたい。攻守の切り替えを大事にして、相手にボールを持たれても常に相手の背後を狙っていければと思っている」相手が強ければ強いほど生きてくるタイプだと自己分析する。「相手が強いが、相手が強い方が自分は生きる方なので。緊張はしないことはないが、緊張しないように心掛けている。常に自分のパフォーマンスを出せるようにやっていて、そこまで硬くならずにできている」中国戦のゴールは狙い通りだと伊東は振り返った。「逆サイドのクロスに入っていこうと意識していた。DFの前に入ろうと思っていたので、そしたら(中山)雄太からいいクロスが入ったので、ふかさないようにだけ気を付けた。雄太の時だけではなく、佑都くんの時でも逆サイドからクロスにはサコ(大迫勇也)くん、(前田)大然だけではなく、中へ入っていこうと思っている」連続ゴールに特別な意識はないが、チームの勝利のためのために4試合連続ゴールが取れればと伊東は語る。「勝つためにゴールに絡めればいい。でも次勝つためにゴールを決められたら。2連続、3連続と決めた時も意識していなかったが、(原口)元気くんが4連続で決めているので次4試合連続で決められればとは思っている」とにかく勝利するだけだと伊東は誓った。「サウジに勝てば、サウジも全然わからない状況になるので、勝つことしか考えていない。ホームで『W杯』出場を決められるのは腹が立つので、それだけは絶対にやらせない。勝たないと『W杯』につながらないので、勝ちにいくだけ」もっと明確にゴールへの渇望を口にしたのは同じ日にメディア対応をした前田だ。中国戦で58分に出場し、攻撃のスイッチを入れた前田に満足した様子はない。「ゴールを取れなかったので、次と切り替えてやっている。前からスイッチを入れるとか、自分が中へ入ったことで純也くんも点を取れたと思うので、それはよかった。まあ次。僕はゴールを取らないと」サウジ戦でも前線からプレッシャーをかけ続けるつもりだ。「今までやってきた相手よりも強度が高いと思うが、まずそういうところで負けない。守備に関してはスイッチを入れて取れればチャンスだし、取れなくても相手はロングボールを蹴ってくればセカンドボールを奪えるチャンスになるので、取れても取れなくてもどちらでも。自分なりにこうすればいけると手応えはある」前田は強烈なプレスとともに相手の背後、そしてゴールを狙い続けるとキッパリ。「どんどん背後を狙っているので、スタートから出ても途中から出てもそこは変わらない。前で出ているのでゴールは求められていると思うし、ゴールを取ってチームに貢献したいという思いがある。途中からでもゴールに絡むのが一番。(救世主になるつもりという質問に)僕だけではなく、みんなが思っていないと勝てない。それで僕がなれたら最高だが、チーム全員がそういう気持ちで勝てればと思う」伊東、前田だけではない。ほかのアタッカー陣もサウジアラビア戦の勝点3のみを睨む。1月28日に取材対応した久保建英、29日にメディア対応した浅野拓磨、南野拓実、堂安律は次のようにコメントした。久保「一回負けているし、向こうは首位だし、勝点差は4。日本を相手に引いて引き分け狙いにはこないだろうし、勝ちにくるだろうと選手たちで話した。今回の試合で順位がひっくり返るわけではないが、自分たちもしっかり勝ちにいって勝点を縮めるのが大事だと思う」浅野「前回のサウジ戦とは比べられない状況。前回は気候、環境面で戦術どうこうという前に力を発揮できる状況になかった。相手の能力に変わりはないが、全く違った試合になると思う。相手はサイドハーフ、サイドバックががんがん上がってくるので、そのスペースを攻撃陣のひとりとして狙っていきたい」南野「個人的な感覚ではミドルでゴールが決まっているイメージが少ないので、ミドルレンジからシュートを狙うことでチャンスは広がると思うし、意識していきたい。セットプレーの重要性というのはみんな代表の中でも共有しているし、セットプレーで試合が決まるというのは個人的にも経験してきたので、そういうチャンスでチームの幅を広げていければと思う」堂安「違いを作ること、それしかない。毎試合ゴールを狙いにいっているので、ゴールへの意欲が感じられなかったら、サッカーをやめようと思っている。それぐらいのギラギラは今後も出していきたい」1月31日の公式記者会見には森保一監督が登壇。サウジアラビア戦の勝利のポイントは気持ちだと口にした。「戦術やメンタルなどポイントはいくつかあるかと思うが、我々が『W杯』出場へ向けて明日のゲーム、サウジアラビアを気持ちで上回ることが大事だと思う。サウジアラビアは強敵だが、日本代表にはいい選手が揃っている。一人ひとりが能力を100%発揮し、チームとして戦えば、我々の方が強いと選手たちに伝えた」目の前で相手に『W杯』出場を決めさすわけにはいかないという思いはあるかとの質問に対して、指揮官はあくまで自分たちにフォーカスを当てた。「アウェイでサウジアラビアに負けているのでアジアで同じ相手に負けられない、サウジアラビアが日本で『W杯』を決める状況になれば私も悔しいとか、いろんな思いはある。でも一番強く思っているのはサウジアラビアがどうかではなく、サウジに負けたから取り返すではなく、私たちが『W杯』へつなげるために明日勝たないといけないということ。2敗した時点で我々は勝ち続けることで『W杯』へつなぐことができると一戦一戦全力で戦ってきた。私たちの夢、目標に向かうことを最優先したい」メンバー構成について問われるとこのように明かした。「最終的には今日の練習を見て決めるが、基本的に大きく変える必要はないと思う。勝っていても変えるべきだと思えば変えていくが、基本的には中国戦のメンバーをベースに考えていきたい」日本代表メンバーは以下の通り。【GK】1川島永嗣(ストラスブール/フランス)、12権田修一(清水)、23シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)【DF】5長友佑都(FC東京)、19酒井宏樹(浦和)、3谷口彰悟(川崎F)、22山根視来(川崎F)、2植田直通(ニーム/フランス)、16中谷進之介(名古屋)、4板倉滉(シャルケ/ドイツ)、20中山雄太(ズウォレ/オランダ)【MF】15大迫勇也(神戸)、8原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、17柴崎岳(レガネス/スペイン)、6遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、14伊東純也(ヘンク/ベルギー)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、10南野拓実(リバプール/イングランド)、13守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、9前田大然(セルティック/スコットランド)、21堂安律(PSV/オランダ)、17田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、11久保建英(マジョルカ/スペイン)『W杯』アジア最終予選・日本代表×サウジアラビア代表は2月1日(火)・埼玉スタジアム2002で開催。試合の模様はテレビ朝日系列、DAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2022年02月01日前進か、足踏みか、はたまた後退か。サッカー日本代表が大事なホーム2連戦に臨む。『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選で中国とサウジアラビアを迎え撃つのだ。最終予選はここまで6試合を終えてサウジアラビアが5勝1分・勝点16でA組1位、日本は4勝2敗・勝点12の2位である。3位にはオーストラリアが3勝2分1敗・勝点11で続き、中国は1勝2分3敗・勝点5の5位に沈む。力関係では中国は劣るが、リー・シャオペン新監督のもとどのような戦術でくるのか未知数である。日本代表は3月24日(木)に豪州代表とのアウェイ戦が控える。ライバルとの直接対決を前に勝点を落とすわけにはいかないのだ。ホームのアドバンテージはある。だが、不安材料もある。吉田麻也主将と冨安健洋というCBが不在なのだ。吉田&冨安はこの最終予選でも6試合中5試合でコンビを組んできた。アーセナルへの移籍手続きの影響で冨安が不在だった初戦・オマーン戦は植田直通が先発。この試合は一進一退の攻防の末、0-1で敗北を喫したのも記憶に新しいことだろう。今回のメンバーの内、CBは4名。谷口彰悟に植田、板倉滉、冨安の負傷により追加招集となった中谷進之介である。日本代表に選出されるだけあって4人の実力は疑いようがない。しかし、森保一監督が重視する経験値は乏しい。国際Aマッチの出場試合数は植田が16試合、谷口と板倉が5試合、中谷が3試合にとどまっている。国際Aマッチ112試合出場の吉田はもとより、23歳ながら28試合を経験している冨安にも遠く及ばない。しかも親善試合ではない。やるかやられるかの最終予選である。それでも当人たちには気負いもなければ気後れもない。4人のCBはそれぞれのキャラクターを感じさせながら、前向きなコメントを発した。1月24日のメディア対応に登場した植田はこのように語った。「今まで出ていた選手がいるいないに関係なく、この2試合は大事になるし、ポジションに関係なくみんないいコンディション作っていると思うし、誰が出ても問題ないと思う。自分が出たら結果を残していきたい。今回のCBも練習の中で何度かやってきたので、これまでずっと一緒に予選を戦ってきたので、問題なくやれると思う。この2試合はチームとして、自分のことよりもチームが2連勝することにフォーカスしたい」植田はオマーン戦での失点シーンをこう振り返った。「あのシーンは僕のところで終わらせるのがベスト。クロスの対応のところでしっかりマークについていれば、問題なくクリアできていたので、チームというより自分のところでできたと思う。オマーンに負けたのは自分の中でも大きなことだったし、いろいろ考えた」大津高校の先輩・谷口とのコンビについても言及した。「なかなか一緒にやる機会はなかったし、(2021年6月の)セルビア戦が代表で初めてやったようなものなので探り探り。2回目となればお互いの良さが出せる。個人の良さを出しながら、サポートしていければと思う。大津に関わる人が応援してくれると思うので、応えられるようにしたい」今年に入って試合ができていないが、コンディションに問題はないと植田は言う。「(新型コロナウイルス感染症の)濃厚接触者になり家でひとりでトレーニングしたり。その後チームでクラスターが出て、今年に入って試合はできていないが、練習試合は意識高くやれているので、自分として問題なくここに来られている。ここに来た以上しっかりやっていきたい」CBの中で最年長の谷口も同日にメディア対応を行った。「とにかくいつ出番がきてもいいように継続して準備してきているつもり。CBふたりがケガで来られない中、間違いなくチャンスの幅が広がるのはここに来ているCBはみんな思っている。誰が出てもチームの勝利に貢献することが大事」谷口はチームファーストだと強調した。「勝つことしか考えていない。ここからスタメンの座を狙いにいくには、周りを納得させるプレーをしないといけないが、まずチームが勝つことしか考えていない。勝たないと、予選を突破しないことには始まらない。チームが勝つために自分のプレーができれば最高だが、そういう頭の中の順番。アピールという考えは大きくない。今は変な気負いもないし、変な自信もないし、結構自然体でやるべきことを準備できている」さらに谷口は攻撃面での自信も口にした。「特徴でもあるビルドアップは、自信を持って臨める。ブロックを敷く相手はどこにボールを入れられるのが嫌なのか、どこに入ればうちの攻撃がスムーズにいくとかなど、始まってみないとわからないところもあるが、始まってから見極めるところは自信がある。出し入れしながら、早い段階で探りながらつかんでいきたい。徐々に徐々に隙を突いていきたい」中国戦当日に25歳の誕生日を迎える板倉の頭にもチームの勝利しかない。板倉は1月25日・メディア対応に出席した。「ふたりが不在の中、ここでしっかり勝ち切ることが大事。もちろん自分がやってやるという気持ちでこの代表活動に来ているが、チームが勝つことしか考えていない。この2試合を終えて勝点6を手にしていることが大事。自分の良さは1対1で負けない。後ろからサッカーを作っていくこと。でもプレーどうこうよりも勝つことが大事」板倉は3人のCBについてもコメントした。「彰悟さんはフロンターレで一緒にやっているのでよく知っている。直君も何回か一緒にやっている。中くんとは一緒にやっていないけど、練習からコミュニケーションを取っていきたい。CBふたりだけの関係ではないので、誰とやっても一緒。誰と組んでも変わりないと思うが、彰悟さんのことはよく知っている、プレースタイルも性格も知っているので」サッカーにケガは付き物だと言う。「今までのキャリアを振り返ってみても出られないこともあったし、ケガ人が出て出られることもあった。大事な試合で結果を残すか残さないかでサッカー人生は大きく変わる。こういう試合で結果を残せる選手になりたいというよりならないといけない」また中谷は日本代表候補合宿での1月19日メディア対応でこう語っていた。「麻也君がいなくて変な言い方だが、チャンスはチャンス。CBの絶対的なレギュラーがいないので、アピールしていきたい。監督は攻撃の第一歩をGKからと言うが、広い視野を持ちながらいいパスを出していければと思う。(負けないポイントは)安定したプレーできるというのはひとつの強み。特筆して、対人で世界に勝てるかというのはタイプではないが、90分間通してブレずに戦い続けることができることには自信持っている」CBの前を守るアンカーであり、今回主将に指名された遠藤航、CBの後ろに控える守護神・権田修一はこのようにコメントした。遠藤「ケガ人が多い中でやらないといけないのは決していい状況ではないが、ほかにもいい選手はいるし、みんなで2試合勝てるよういい準備をしていきたい。前回とやることは変わらないし、お互いコミュニケーションを取っているところ。2試合ホームでできるのでそこはアドバンテージとしてポジティブに思っているし、厳しい戦いだと思うが、きっちり勝点6を取れるようにしていきたい」権田「代表チームの主将を務めるような選手がいないことはマイナスにしかならない。では、吉田選手がいないからチームがまとまらない、誰かがいないから勝てないというようでは本大会では勝てない。ほかの選手が代わって活躍するのが理想の形。本大会の時に『吉田選手がケガした』『コロナになった』というのは十分あり得る話。代えのきかない選手かもしれないが、日本代表なので不在を何人かで埋めていかないといけない。例えば僕や長友(佑都)選手、大迫(勇也)選手、酒井(宏樹)選手で補完していかないとと思っている」1月26日の試合前日会見では、森保監督がCBへの信頼を口にした。「これまでの我々の代表活動の中で吉田麻也、冨安がチームにもたらしてくれた貢献度は非常に大きいものがある。麻也、トミーが今回参加できないのは残念だが、一番痛い思いをしているのは本人。まずケガが直って充実したプレーが早くできることを祈りたい。麻也、トミーのいたポジションには新しい選手が入る。新しく入る選手だけではなく、チームとしてもコンビネーションを確認し、明日の中国戦に臨むことになる。代わりに入る選手ではなく、彼らは所属チームで力を発揮してこの代表にいる。自信を持ってやってほしい。誰かがいないから力が落ちたではなく、日本には力のいる選手は多くいる。チーム一丸となって戦って日本の総合力を見せていきたい」日本代表メンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)【DF】長友佑都(FC東京)、酒井宏樹(浦和)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、植田直通(ニーム/フランス)、中谷進之介(名古屋)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、中山雄太(ズウォレ/オランダ)【MF/FW】大迫勇也(神戸)、原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、前田大然(セルティック/スコットランド)、堂安律(PSV/オランダ)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、久保建英(マジョルカ/スペイン)『W杯』アジア最終予選・日本代表×中国代表は1月27日(木)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。日本代表×サウジアラビア代表は2月1日(火)・埼玉スタで開催。2試合ともテレビ朝日系列、DAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2022年01月27日4年に一度開催されるサッカーの祭典、ワールドカップ。今年11月から中東のカタールで開かれるこの大会への出場をかけ、現在日本代表はアジア最終予選にて奮闘中。各グループ上位2か国が出場権を獲得できる(3位同士はプレーオフへ)。昨年9月から始まったこの戦い、日本は黒星スタート!ライバル国が勝利を積み重ねる中、なかなか明るい兆しが見えてこなかったが、現在4勝2敗で2位。ここまでの戦いについて、元日本代表で、現在はテレビ朝日サッカー解説者としても活躍する内田篤人さんに聞いてみると…。「試合を見る限り、最初の頃は、コンディションが悪そうには見えましたね。特に落としてしまった初戦のオマーン戦に関しては、本来の力を出せていれば勝てる相手なのに、動けていないな、と。ターニングポイントになったのは10月12日の対オーストラリア戦なのかなと思います。あまり選手やシステムを変えずに戦ってきた森保監督が、そこを変えて、しかも勝てたというのがとても大きかった。ただ、あの戦い方は“対オーストラリア”で当たった戦術ですし、そこは相手の順位や勝ち点の状況によって変わってくるものだと思います。その後2試合も同じシステムでしたが、この先も同じ戦術でいくというわけではないと思いますよ。とはいえ、勝利して勝ち点が取れることで選手は安心できる。結果的にあの試合は大きかったと思います」出場権獲得に向け、残る試合はあと4つ。今回、1月27日の中国戦、そして2月1日のサウジアラビア戦を連勝すれば、ワールドカップ出場はほぼ決まるのでは、と内田さん。「ここを連勝すれば、3月のオーストラリア戦は勢いでいけます(笑)。逆に、オーストラリアにどれだけいい状態で乗り込めるかが大事なので、この2試合は絶対落とせない。Jリーグの選手はシーズンオフになりますが、一方、中心選手の吉田麻也、遠藤航は東京五輪からオフなく戦っているので、コンディションをどう保ってくるのか…。そのあたりはちょっと気がかりではありますね」注目選手について聞いてみると、1月21日に開催されるキリンチャレンジカップで初めて日本代表に選ばれた、荒木遼太郎選手の名前が。「僕の古巣の鹿島アントラーズの選手なんですが、一緒にプレーしながら、いい選手だなと思っていました。新人賞も獲ってますしね。個人的にはもっと早く招集してくれてもよかったのに…と思ってます(笑)。もちろん親善試合で活躍したからといってすぐ公式戦でも、となるかは別ですが、まだ10代でA代表に選ばれるということは彼の今後に大きく影響すると思うので、長い目で見て応援してもらえると嬉しいです」では最後に、日本代表にエールをお願いします!「ワクワクするような試合を見せてほしい…とも思いますが、山あり谷ありでも、とにかく最終的に勝てばワールドカップに行けるんです。なんでもいいから勝ってくれることを願っています!(笑)」日本は初戦のオマーン戦と第3戦サウジアラビア戦を落とすが、その後3連勝で現在2位につける。2022 W杯カタール大会 アジア最終予選第7戦1/27 vs 中国第8戦2/1 vs サウジアラビア上記のホーム2連戦は、テレビ朝日系列にて地上波独占生中継。第7戦は19:00、第8戦は19:35キックオフ(予定)。スポーツ動画配信サービス「DAZN」でも配信。うちだ・あつと1988年生まれ、静岡県出身。元プロサッカー選手、日本サッカー協会「ロールモデルコーチ」。日本代表でも長年にわたり活躍。2020年に引退。『報道ステーション』(テレビ朝日系)のスポーツコーナーにキャスターとして出演中。※『anan』2022年1月26日号より。写真・土佐麻理子ヘア&メイク・須賀元子(星野事務所)衣装協力・UNIQLO(by anan編集部)
2022年01月25日第一関門は乗り越えた。11月11日、日本代表は『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選・ベトナム戦を1-0でクリア。9・10月と黒星を喫していた2連戦の初戦で無事勝点3を獲得した。次は初戦のリベンジである。アジア最終予選も2巡目、日本は11月16日(火)(日本時間17日(水))・敵地でオマーンと対峙するのだ。3位と4位の直接対決でもあるオマーン戦には、もうひとつのテーマがある。決定力不足解消である。ご存じ通り、3勝2敗・勝点9でグループB3位に付ける日本はわずか4得点に甘んじている。5戦全敗で最下位に沈むベトナムと同じ最少得点だ。4勝1分・勝点13で首位を走るサウジアラビア、3勝1分1敗・勝点10で2位に続くオーストラリアは8得点。サウジ、豪州と同じ3失点で、得点数は半分となれば苦戦を強いられるのは当然である。確かに『W杯』予選は結果がすべて。1-0でも勝てばOKなのは重々承知している。ただ、4試合で10失点喫しているベトナム相手に63%もボールを保持し、14本ものシュートを放ちながら17分の伊東純也のゴールだけでは物足りない。欧州組の大半が飛行機の給油トラブルで合流が遅れ、ほとんどぶっつけ本番で試合に臨んだエクスキューズがあったとしてもだ。1トップの大迫勇也にボールが収まらないのも気になる。2-1のオーストラリア戦と1-0のベトナム戦、4人目まで同じ交代策なのも疑問が残る。モヤモヤした空気が漂う中、森保一監督は11月15日前日会見に出席し、抱負を語った。「初戦で敗戦を喫している相手。アウェイで厳しい戦いになるが、我々は勝点3が掴み取れるよう試合に全力を尽くしたい。負けた相手に次に勝つと言うだけではなく、我々が何を目標にしているか考えないといけない。『W杯』出場権を掴み取るためにタフに粘り強く戦って、次のつなげたいと思う」具体的にどのように戦うのか問われると、指揮官はこう答えた。「明日のオマーン戦は非常に難しい試合になると思うが、ホームであろうがアウェイであろうが、『W杯』に出るために1試合1試合出場権を得るためのトーナメントのつもりで勝ち抜いていく必要がある。メンタルだけでは勝てないが、絶対勝って次につなげる強い気持ちが必要。すでに2敗している中、選手も重圧がかかる中、アグレッシブに勇気を持ってプレーしてくれているので、明日の試合も勇気を持ってプレーしてもらえるよう監督として準備したい」初戦の反省点を改善するのか、前戦と同じ4-3-3の継続性か。選手たちに強調したい点を質問されると、このように返答した。「我々はふたつ準備することがある。前回の対戦を踏まえて我々が修正しないといけないところ。ただ我々が負けたがすべてが悪かったわけではない。できたことは整理して明日の試合に臨みたい。オマーンも最終予選を通して改善を重ねてマイナーチェンジしてきている。我々が上回れるよう整理していきたい。ここ2試合4-3-3でやってきたが、その流れをベースに戦っていきたい。ただシステムは試合が動いていない立ち位置であって、4-3-3であり4-2-3-1にもなり、3-5-3や3-4-3にもなり、試合の流れで臨機応変に可変していけるよう準備していきたい」サウジアラビアが首位を独走する現状をどう見るか聞かれると、次のようにコメントした。「結論を言えば我々はどんな厳しい戦いの中でも『2023カタールW杯』へ出場できると思っている」選手たちも自分たちが置かれた状況を理解している。11月13日~15日に実施されたメディア対応では口々にゴールへのイメージが語られた。伊東純也「自分がエースだと思ったことはない。得点に絡むことは仕事だと思うが、得点を奪うキャラではないと言うか、チャンスメイクで味方がいい位置にいたらそこへしっかりパスを出すことも大事。自分が自分がとはならず、しっかりベストな選択ができればと思う。自分の中の優先順位は縦へいって嫌なところにクロスを入れるのが高い。縦を切られたら中にいくというスタンス。試合に出たらやってやろうという気持ちは変わっていないし、自分が引っ張るという気持ちを出さないといけない」大迫勇也「厚みのある攻撃をしたい。チーム全体で押し込みたいし、それが日本代表の強みだと思うので、厚みある攻撃をして、攻守の切り替え、相手のゴールをどんどん狙う攻撃をしたい。相手のやり方もわかっている、弱点をどんどん突いていきたい。セットプレーも入る時は入るというイメージでやっている。あとはしっかりチームとして狙いどころを定めていく必要がある。蹴る人の質、入る人のタイミングをもっと確認しないといけない。勝点3を取るという気持ちが強すぎる気もする。もっと振り切って、チーム全体として点を取りにいくというシーンがあってもいいかなと感じる部分はある」南野拓実「先制点がすごく重要になるなと。あとどれだけ相手を押し込めるかというのが重要になるし、前回の試合に比べて攻撃細かいミスを減らすのも重要になるかなと思っている。ベトナム戦のように5バックで中盤をケアされた時にどう攻めるのかは、今後も『W杯』予選を突破する上では重要なひとつのポイント。ベトナム戦のゴールはサコ(大迫)くんに当てて僕が追い越してという速い攻撃で3トップが絡んだ。ああいうシーンはひとつの理想的な形。チャンスが全くないわけではないし、とは言えチャンスの数は増やしていきたい。基本的にはウイングがサコくんの裏のスペースを使っていければいいと思うが、個人的には8番の選手が追い越してそのスペースを使うのも効果的だと思う。どちらにせよサコくんが動いてできたスペースはうまく使えていないと思うので、うまく使っていければと思っている」古橋亨梧「代表でやり続けることが大事だし、コミュニケーションを取らないといけない。裏を狙うだけではなく、作る部分でも動き出してはたくなどもしないと。結果はもう少しだと思うので、隙があれば裏を狙う、スペースを見つけてシュートを狙いたい。ゴールに向かう選手をもっと増やしていかなければいけないと思う。僕は相手の嫌なところ、スペースを突いたり、味方と連動して動いたりしなければいけない。どこかに隙はあるので、そこを突いていきたい」堂安律「1対2、2対3で仕掛けているので、ひとりとひとりしかかみ合っていないので、単調な攻撃に終わっている。もっと3人目4人目、いろんな選手が湧き出てくるような攻撃、コンビネーションを見せていきたい。引かれるのは予想されるので、ブロックとGKの間が狭くなるが、そこを質高く狙えるよう意識したい。アジアで1-0で勝っても喜べない。勝利を大前提にエンターテナーとして見る人を楽しませるのも僕らの仕事なので、意識してやりたい。僕が出られれば活を入れるではないけど、刺激を与えたい。勝てばいいけど、勝つだけではだめ」田中碧「僕自身セットプレーをずっと蹴ってきた選手ではないので、何がいいのか何が悪いのかを試行錯誤している。入っていない、チャンスになっていないのは事実。それは自分の蹴るボールのクオリティの低さの責任だと思っている。せっかくセットプレーを取っても、チャンスにならなければ必然的に相手もファールなどを減らさなくてもプレーできてしまう。カウンターを避けながらクオリティの高いボールを蹴られるよう練習します」冨安健洋「セットプレーと言えば、スローインのボールロストが多いので、現代サッカーではスローインもセットプレーのひとつとして考えられる。スローインからサイドチェンジにつなげればチャンスが広がるので、話し合っていきたい。あとはコーナーキック、フリーキック。まずは自分のところにボールがくると信じて100%で飛び込むのがベースなので、それをさぼらず毎回やるというのが大事」日本代表の遠征メンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(FC東京)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(浦和)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、旗手怜央(川崎F)、冨安健洋(アーセナル/イングランド)【MF/FW】大迫勇也(神戸)、原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ドイツ)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、古橋亨梧(セルティック/スコットランド)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、三笘薫(サンジロワーズ/ベルギー)、前田大然(横浜FM)、上田綺世(鹿島)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、堂安律(PSV/オランダ)果たして日本代表がこれまでのうっ憤を晴らす内容と結果を手にすることができるのか、それとも再びオマーンが返り討ちにするのか。『W杯』アジア最終予選・オマーン代表×日本代表は11月16日(火)(日本時間17日(水))・スルタンカブーススポーツコンプレックスでキックオフ。試合の模様はDAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年11月16日アウェイ2連戦で勝点6の獲得をターゲットにする日本代表に逆風が吹く。『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選・ベトナム戦に向けて準備を進める日本代表だが、不運なアクシデントに見舞われた。11月7日にリーグ戦を消化した欧州組がロシアの空港で給油トラブルのため足止めを余儀なくされ、ベトナム入りが半日ずれ込んだのだ。しかも機内から出ることは叶わず、24時間飛行機に缶詰めに。吉田麻也主将をはじめ、CB冨安健洋やMF守田英正、アタッカーの南野拓実、鎌田大地、伊東純也、古橋亨梧ら11人は11月9日に午前に到着するはずが、深夜に合流。ピッチ上での練習は1日のみ、ほとんどぶっつけ本番で試合に臨まなければならなくなった。さらに言えば11月8日にベトナム入りしたMF遠藤航と田中碧、アタッカー・浅野拓磨と三笘薫ら欧州組7人は日本経由での入国となった。欧州組はかくもタフな移動を強いられているのだ。それでも、森保一監督は前を向く。11月10日に行われた前日会見に出席した指揮官は次のようにコメントした。「昨日欧州からのチャーター機が遅れてしまい、チーム全体の練習ができなくなってしまったが、起こってしまったことは仕方ない。我々が試合に勝っていくために、大きな目標を達成していくためにはこうしたアクシデントを乗り越えていかないといけないと思っているので、しっかりリカバリーして明日の試合に臨みたい。選手たちには想定外のアクシデントはあって当たり前なので、それを乗り越えていこうとポジティブに伝えたい。足止めで機内にとどまらなければいけないのはストレスがかかると思うが、選手からはリラックスしていい休養が取れたと聞いている。チャーター機で来た選手と昨日練習できなかったのは残念だが、月・火と休養に当てられたことはポジティブに捉えている。選手たちにはイライラしたりするのではなく、起こっている現実を受け止めて我々が次へ向けて何ができるかということを働きかけたい」森保監督は合流が遅れた11人も先発の選択肢に入っていると言う。「明日のメンバー選考ではプレーできると考えている。最終的に今日の練習を見て判断したいが、選手たちは日常の所属クラブでのパフォーマンスを見て代表に呼ばれている。コンディションさえ戻してくれれば、日本のために力を発揮してくれると思っている」ベトナムの印象を問われると、森保監督はこのように答えた。「ここ近年非常に強いチームへと成長している印象。アジアでトップクラスだと思う。明日の試合は非常に難しくタフなゲームになると思うが、我々は完全アウェイの中でも勝点3を掴んで『W杯』へ前に進みたいと考えている」最終予選では2連戦の初戦をいずれも落としている課題について質問されると、監督はこう返答した。「おっしゃる通り9・10月と初戦は敗戦となっている。その経験を生かして、11月は初戦から勝利を掴み取らないといけない。ただ10月は9月の初戦の入り方を反省・改善した試合内容を見せられたと思う。結果としてサウジアラビアに敗れたが、内容としては自分たちの持っているもの、チームとして戦い方の矢を合わせられたと思う。やれる準備は特別なものではない。個の役割を明確にして、チームとして連携連動して合わせていく。ミーティングで絵を合わせられるようにしていきたい」厳しいゲームで勝点3を手にするか否かは決定力にかかっている。詰まるところ決めるか決めないかである。11月8日~10日には選手たちのメディア対応が実施された。ゴールを担うアタッカー陣は自身に求められる役割を理解していた。大迫勇也「ゴール前のところでチームとしてやるべきことを整理して臨みたい。僕らは11月の2試合で絶対に勝点6を取らないといけない。結果を残すためにチームとしてやるべきことをやるだけ。まず点を取るためにどうするか、失点しないためにどうするかを考えないといけない。僕個人としてはゴール前の連係を考えないといけないし、そこで違いを見せないといけない。(ポジション争いについて)まずは日本代表が試合に勝つことを考えて試合をしたい。誰が出ても、いい入りをしたい。日本がしっかり勝てればいいので、それしか考えていない。今までやってことも出していきたいし、ゴールでチームを勝たせるようにしていきたい」浅野拓磨「ベトナム相手にはサイドからの攻撃やクロスボールは絶対起点になると思う。絶対隙はあるので、それをモノにする。サイドで出ようが、トップで出ようが、絶対チャンスはくると思うので、あとは決めるか決めないかになってくる。絶対もぎ取って、勝ちたい。どのポジションでどういう状況で出るかで役割が変わってくるが、まず目指すところはゴール。スペースへ飛び出す動きや相手の隙を突く動きを狙っている。サウジ戦でもひとつのコントロールの質を上げていればコールにつながっていたんじゃないかというシーンもあるので、とにかくやり続けたい」南野拓実「飛行機のトラブルで24時間機内で、その前のフライト含めて30時間以上となり、コンディション的に難しい面があるかもしれないが、そこは割り切って、自分ができることをやるだけ。明日の結果に対して言い訳にならないし、言い訳にするつもりもないので、勝つしかない。自分たちは今難しい状況なので、どんな状況でも勝つしかない。いろんなことがあったが、プロとして準備して応援してくれるファンのために勝つだけ。(三笘薫、前田大然らについて)そのふたりは特徴的な選手なので、チームの助けになると思う。競争になるがそれはチームにとっていいこと。自分の特徴はゴールに関わっていくこと。あと数字にこだわること。今は誰が試合に出るというよりチームが勝つのが一番」三笘「初めて呼ばれてうれしい気持ちと最終予選の厳しい戦いでの招集なので責任感を感じている。どんなプレーでも日本の勝利に貢献できるプレーができればいい。チームの力になりたい。自分は出るとしたらサイドハーフかウイングだと思うので、自分の仕掛けでペナルティエリアへ入っていったり、スルーパスでアシストしたりはしていかないといけない。五輪代表の時も今回のA代表もチームの勝利に貢献するのは変わらない。自分は国内組から海外組へしか変わっていない。能力もそんなに伸びているわけではない。代表は自分がどう成長したか発揮する場ではないので、日本の勝利のために貢献することが大事。相手が引くことが多いかもしれないが、ボールを持てると思うので、ワンツーで抜けたり、ミドルシュートだったり、サイドからえぐったり、そういうことを狙っていきたい」前田「自分が出た時にはゴールを取ると心掛けている。厳しい戦いになっているし、勝たないといけないので、そういう中自分がゴールしたり、チャンスメイクしたりしていかないといけないと思っているのでしっかり結果を残したい。自分は練習から100%の力でやるというのを心掛けているので、100%がむしゃらにやれれば。目に見える結果を残していかないと代表では使われない。目に見える結果を練習から出していきたい。スピードの部分では負けないと思っているが、ほかの部分ではまだまだほかの選手に勝てないと思うので、そこは盗んでいければ。単純なスピードやそのスピードを何回も繰り返せるのは武器だと思っている。ただ最終的にメンバーを決めるのはスタッフ陣、自分は練習からしっかりやるのが大事」上田綺世「チャンスだと思っているし、久々と言うよりちゃんとしたメンバーで呼んでもらったのは初めて。選手(FW)は多くいるが、特徴は違う。自分にしかできないことをピッチ上で表現して、必要だと思われれば試合に出られると思うので、まずは自分にしかできないことを表現したい。ゴール前の駆け引きやゴールへの動き出し、何よりも結果を出してほしいと思われていると思うので、結果を出すためにやっていきたい。前から守備のスイッチを入れるのも必要」日本代表のメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(FC東京)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(浦和)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、旗手怜央(川崎F)、冨安健洋(アーセナル/イングランド)【MF/FW】大迫勇也(神戸)、原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ドイツ)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、古橋亨梧(セルティック/スコットランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、三笘薫(サンジロワーズ/ベルギー)、前田大然(横浜FM)、上田綺世(鹿島)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)、堂安律(PSV/オランダ)FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選・ベトナム代表×日本代表は11月11日(木)・ミーディンナショナルスタジアムにてキックオフ。日本代表はその後11月16日(火)(日本時間17日(水))・スルタンカブーススポーツコンプレックスでのオマーン代表と対峙する。試合の模様はDAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年11月11日2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選がスタートした9月、日本代表ボランチ・遠藤航(シュツットガルト)が「『楽しい』から強くなれる」という初の著書を出版しました。「僕は未来の自分がサッカー選手になり、プロとして活躍している事、日本代表として活躍している事を期待しています」「世界に通用するDFとしてサッカーを楽しんでいる事を期待しています」これは遠藤選手が中学3年の時、10年後の自分に向けて書いた手紙だと言います。その内容通り、彼は日本代表となり、ドイツ・ブンデスリーガ1部でデュエル(球際)勝率1位に輝くという大輪の花を咲かせています。偉大な遠藤航選手はどのような育てられ方をしたのか......。それは多くの保護者や指導者が関心を抱く部分でしょう。その疑問に答えてくれたのが、父・周作さんです。(取材・文:元川悦子)(C)中河原 理英■「子どもに期待しない」遠藤家の育児方針茨城県で育った学生時代にセンターバックをしていたという周作さんは、航選手が横浜市立南戸塚小学校入学と同時に加入した南戸塚少年サッカークラブ(SC)で指導者として息子を指導。航選手にとって「最初の恩師」ということにもなります。「私は子育てするうえで2つのポリシーがありました。1つは子どもに期待しないこと。親の過度な期待が子どもの負担になるケースは少なくありません。内心期待していてもそれを感じさせないような立ち振る舞いに努めました。もう1つは子どもを1人の人間として扱うこと。幼いなりにも考えはありますから、彼らの頭の中をのぞきにいかないと理解できない。『この子は今、何を考えているんだろう』という疑問を持って接するようにしていたんです」周作さんは淡々とこう話しますが、子どもの側に立って考えるのは大人にとって容易ではありません。思い通りにならなくてストレスを感じたり、忍耐を強いられたりすることも少なくないでしょう。それでも、遠藤家では「あれしろ」「これしろ」とは絶対に言わず、彼らの答えを引き出すように仕向けていたというから、驚嘆に値します。■親にできるのは選択肢を与えること「長男の航を筆頭に子どもは3人いるのですが、我が家ではすぐに答えを言わないようにしていました。サッカーの指導をしていても、社会人として働いていても感じることですが、物事の答えは1つじゃない。自分なりの回答を見つけてほしいと思っていました。子どもは1つ1つの判断に時間がかかりますし、何回やってもできなかったりするのですが、それでも焦れずに辛抱強く待ち続けたんです。親にできるのは、沢山の選択肢を与えてあげることくらい。航にも小学校低学年くらいまでは野球やパターゴルフ、サッカーといろいろやる機会を作り、本人は野球にも熱を入れていました。最終的にはサッカーを選びましたが、別のトライからも多くの学びがあったはず。『好きなことを突き詰める』という今につながるメンタリティも養われたのかなと感じます」■やらなくて困るのは本人周作さんのこうしたポリシーはスポーツにとどまりませんでした。勉強に関しても「やらなくて困るのは本人。必要だと思えば自分からアクションを起こすだろう」と考え、一度も「勉強しろ」「宿題をしろ」などと言ったことはないそうです。航選手本人はもともと真面目に勉強する子どもだったようですが、サッカー強豪校で偏差値も高い桐光学園などへの進学を視野に入れ始めた中学2年の時、自ら「塾に行かせてほしい」と言い出し、積極的に通ったほど。この時点ですでに自立心と自主性に長けた人間に育っていたのでしょう。■「反抗期終わったから」と本人から報告があった「ウチは妻(母・香さん)も教育ママではないし、両親2人ともボーっとしたタイプ(笑)。航には『人に迷惑をかけるな』とは言っていましたが、怒ったことは一度もありません。思春期の中学2・3年頃、本人が『オレ、反抗期終わったから』と言ってきたころがありましたけど、反抗した印象がなかったので驚いた記憶がありますね。親から見てもあまり感情を露わにするようなタイプでもないし、つねに『もう1人の自分』がいて、客観的に自身を見ているようなところがあったんでしょう」(周作さん)こうした冷静さと落ち着きは年齢を追うごとに養われたようです。生粋の負けず嫌いの航選手は低学年の頃は負けるたびに泣いていたものの、高学年になると自分をコントロールできるようになり、周りを励ましたり、指示を送ったりもしていました。周作さんも指導者として我が子だけを特別扱いするのではなく、全員とフラットに接し、長所を伸ばそうと努めていました。チームメートに誠心誠意歩み寄る父の姿勢を間近で見て、息子はフォア・ザ・チームを養っていったはずです。■セレクション不合格でも挫折感を感じなかった理由一方で、周作さんは「子どもにはもっと広い世界を知ってほしい」とも考えていました。そこで小学4年の時、横浜F・マリノスのジュニア・スペシャルクラスのセレクションを受けるように勧めました。「航は南戸塚SCの中ではうまい方だったと思いますけど、もっとうまい子はいくらでもいる。その現実を分かってほしくて、『こんなのがあるよ』とセレクションの情報を伝えました。本人は『じゃあやってみる』と二つ返事でしたが、受かるとは全く思っていませんでした。実際のセレクションも見ましたけど、ドリブルが上手で3~4人をスイスイ抜いていくような子が何人もいて、航は決して目立ちませんでした。案の定、結果は1次テストで落選。小学5・6年の時もジュニアユースのセレクションを受けましたが不合格。本人も自分の実力を分かっていたのか、落ち込んだ様子もなかったですね」(周作さん)著書の中で航選手は「大きな挫折感はなかった。『見返してやりたい』とか『合格者がうらやましい』とも思わなかった。落ちた後もマリノスの試合を普通に観に行っていたくらいだから」と語っていますが、そう思えたのも「サッカーが好きだから続けたい」という感情が強かったからでしょう。「自分で判断して前進することの重要性」を早い段階から知らしめた父のナイスアシストによって、航選手はよりサッカーを突き詰めるようになり、現在に至るトップ選手への道を貪欲に切り開いていきました。「子ども自身が自発的に行動を起こすように親は黙って見守る」というスタンスが奏功したのは、紛れもない事実と言えるでしょう。
2021年10月22日早くもSAMURAI BLUE(サッカー日本代表)が前半の正念場を迎える。ご存じのように9月2日『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選初戦はホームでオマーンを相手にまさかの0-1という黒星スタート……。8日・カタールで行われた中国戦は相手の守備ブロックに手を焼いたものの40分、右サイドを突破した伊東純也のクロスをゴール前で大迫勇也が合わせて先制ゴール! その後も日本代表が攻め続けるも追加点には至らず、1-0で勝点3を持ち帰ったのだった。次の相手はサウジアラビアとオーストラリアだ。ともに連勝スタートを切ったグループB最大のライバルである。サウジアラビア代表は第1戦・ホームでベトナムに3-1、第2戦・アウェイでオマーンに1-0、オーストラリア代表は第1戦・ホーム扱いのカタールで中国に3-0、第2戦・アウェイでベトナムに1-0と勝点6を獲得している。9月28日、前半戦の最大の山場となる2連戦に臨む日本代表メンバーが発表された。日本代表日本サッカー協会・反町康治技術委員長と日本代表・森保一監督はオンライン記者会見に出席し、抱負を語った。反町委員長「10月の2試合に向けて我々は粛々と準備を進めてきた。ジッダでサウジアラビアと埼玉でオーストラリア、この2試合に向けてスタッフでメンバーを選考し、今日に至った。我々でできる得ることをやり、勝点3を取って帰って来て、埼玉でも勝てるよう準備したい」森保監督「最善の準備をして試合に向かい、最大の勝点を掴み取れるよう全力を尽くしたい。まず目の前の一戦へ全力で準備しベストを尽くして戦うこと。チーム全体でやるべきことを共有して戦いたい。結果を持って、国民に喜んでもらい、選手のがんばりによってこのコロナ禍で大変な思いをしているみなさんに勇気を届けられればと思っている」10月7日(木)・サウジアラビア戦、12日(火)・オーストラリア戦に臨む日本代表のメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(FC東京)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(浦和)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、植田直通(ニーム/フランス)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、冨安健洋(アーセナル/イングランド)、橋岡大樹(シントトロイデン/ベルギー)【MF】原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)、南野拓実(リバプール/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、三好康児(アントワープ/ベルギー)、堂安律(PSV/オランダ)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)【FW】大迫勇也(神戸)、オナイウ阿道(トゥールーズ/フランス)アウェイでのサウジアラビア戦は引き分けでよしとするのか、あくまで勝利を追求するのか問われると、森保監督はこのようにコメントした。「サウジ戦はアウェイで厳しい戦い、難しい戦いになることは覚悟して戦わないといけない。その中でも勝点3を目指して戦うことを準備しながら結果はどうなるかわからないが、勝点1を拾うということになるかもしれない。サウジは非常に攻撃力がある。ホームのアドバンテージで多くのサポーターの声援で我々に圧力をかけてくる。我々もいい守備からいい攻撃につなげることをアウェイの地でも発揮したいと考えている」第1・2戦に向けての準備の失敗を受けて、改善する点があるのか質問されると、指揮官はこう返答した。「試合に向けてやらなければならないことはたくさんあるが、できるだけ細部を詰めて準備をするということを9月の経験を踏まえて、さらに準備の質を上げていかなければならない。その中でひとつ大事なことは選手たちが所属クラブへ戻り、それぞれの役割を求められて代表と違うギャップもあると思うので、限られた時間の中で代表としての戦うコンセプト、選手たちの役割に切り替えてもらわないといけない。9月の反省はクラブと代表のギャップを埋められなかったということがあるので、今回は選手にクリアになってもらうための働きかけをしていきたい。それから欧州、日本も涼しい気候になってきたが、暑いサウジアラビアで戦うのは厳しい。我々は距離感よく戦わないとパフォーマンスの連係・連動が難しくなってくるので、距離感を詰めていきたい。9月はクラブと代表のギャップとコンディションの部分が難しかった。今回はプラス、サウジの気候の部分もしっかり準備したい」橋岡、三好、田中の『東京五輪』組ら新たに加わったメンバーについてはこう言及した。ハ「新しく加わってくれた選手たちには個々の良さを発揮してもらいながら、チームとして連係・連動してもらえるようにしていきたい。新たなメンバーに見えるかもしれないが、これまでも活動の中でいたメンバー、早くチームに馴染んでほしい。選手をどう起用するかは試合の流れ、状況によって使える選手、使えない選手が出てくるが、起用については全く問題ないと思うし心配もしていない。周りとの連係も活動期間ですり合わせてもらえば十分能力を発揮できると思うし、チームとして機能すると思う。チームとして誰が出ても機能するよう準備していきたい。これまでA代表と東京五輪のチームの監督をさせてもらい、幅広く選手を見させてもらって、彼ら経験の浅い選手も心配なく招集させてもらった。これまでも1チーム2カテゴリーでやってきたので、その辺は心配なく招集させてもらった。経験の多い選手をもっと招集するかについてもコーチングスタッフと議論した。結果として経験の浅い選手が多くなったが、国内外のチームを視察し、どういうチーム構成がいいか、どういう選手をピックアップすればいいかを考え、今回戦うベストの布陣と思っている。若い選手には『このチームに絶対残るんだ』『この2試合で自分の存在を発揮するんだ』というハングリーな気持ちをチームのエネルギーにつなげていってほしい」田中に期待することについてコメントを求められると、以下のように語った。「アグレッシブにプレーできる、攻守に絡める選手。まず練習から自分の良さをアピールしてほしい。A代表でこれから定着していくためにまだまだ経験が浅いので、ハングリーな気持ち、アグレッシブな気持ちを練習から見せてほしい」サウジ戦は出場停止となる伊東の合流時期を聞かれると、こう答えた。「サウジアラビア戦に向けてのチームの一員として参加してもらう。試合は出場停止で出らないが、準備してもらう。9月の代表招集の反省としてコロナ禍ではケガなどでの選手の入れ替えができなかった。だから通常の招集人数よりもプラスで招集させてもらって、対戦相手を見て選手の入れ替えをしていきたいということで今回のメンバーになった」伊東を出場停止で久保建英、古橋亨梧をケガで欠く2列目について質問が飛ぶと、監督はこう返した。「ケガで久保、出場停止で伊東が試合に出られない。中国戦からメンバーを変えないといけないというのは、勝利した流れからそのままいきたい部分もあるが、毎試合毎試合相手を分析して、メンバーを変えていなくてもメンバーの構成は考えている。サウジアラビア戦でも我々の力を最大限には発揮できるメンバーを選んでいきたい。伊東、久保が出られなくても『俺がやってやろう』と思っている力がある選手、経験がある選手がいるので、サウジ戦に向けて選手たちには勝利のために自分のパフォーマンスを思い切り出してほしい。ケガやコロナで招集できなかったり、いろいろアクシデントはある。出た選手が日本のために走って戦ってくれればと思っている」森保監督のサウジ評、豪州評は次の通り。「サウジもオーストラリアも非常に力のあるチーム。アジアのトップを走る非常に力のあるチーム。最終予選に出てくるチームはどこも強いが、『W杯』の出場経験を見ても彼らは力を持っている。サウジアラビアは非常に攻撃的で非常にアグレッシブに戦ってくるのは彼らの試合を見ても感じている部分」難しいコンディションの見極めについて、森保監督はこのように対応すると言う。「今回の招集の前に欧州で多くの選手を直接見ている中で、コンディション的にも上がっているのを感じている。国内組に関しては私は映像で確認し、コーチングスタッフから報告も上がっている。夏場、連戦ということで調子のいい選手、疲労が見える選手の報告が上がっている。9月は気候や時差など本来の力を発揮しづらい中、どう絵を合わすのかが足りなかった。それは私の責任。今回の10月、気候の違う完全アウェイでしっかり戦えるよう準備していかないといけない」キックオフ時間は9月28日現在決まっていないと反町委員長は説明した。「キックオフ時間はまだわからない。夜でも早い時間か、遅い時間かで気温・湿度が違う。スタジアムの人数は5万人収容のところで60%入ると聞いている。街中を見てもマスクをしている人が多いかというとそうでもない。日本のように手拍子だけで応援するというよりも、我々としては完全アウェイの形になるだろうと思っている」日本代表は『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選グループBで10月7日(木)・キング・アブドゥッラー・スポーツ・シティにてサウジアラビア戦、12日(火)・埼玉スタジアム2002にてオーストラリア戦と対戦。サウジアラビア戦はDAZN、オーストラリア戦はテレビ朝日系列、DAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年09月29日もう負けられない。日本代表は2大会連続で『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選黒星スタートとなった。9月2日、人数をかけて中央を固めるオマーンを崩せず、後半43分に一発のカウンターを決められたのだった。ただ落ち込んでいる暇はない。試合後、吉田麻也主将が「負けるべくして負けた」と振り返る低調なパフォーマンスから5日後、戦いの舞台をカタール・ドーハに移し、中国戦を迎えるのだ。9月3日から6日にかけて、選手たちのメディア対応を行われた。勝点3が求められるアジア最終予選第2戦へ向けて、日本代表選手たちは覚悟を口にした。冨安健洋「オマーン戦は難しい展開、苦しい展開の中で負けてしまった。内容が悪くても結果は譲らないことが最終予選では必要。次の中国戦はどんな内容であれ、内容が伴えばいいが、勝点3が必要になる。チャレンジしてアグレッシブにプレーすることが必要だと思う。いろいろ考えすぎず、シンプルに考えていつも通りプレーできれば」守田英正「最終予選という大事な大会の初戦という絶対に勝たないといけない中で敗戦。自分が入ることで少しでも雰囲気をいいものにしたい。まず自分たちに矢印を向けるのは当然。その上で相手の分析や戦術がある。まず100%持っているものを出せる準備が重要」大迫勇也「言い訳できない、負けたので。問題はたくさんあったと思うが、チームの中でしっかり話し合って解決するのが一番。相手にうまく対応されたが、対応された中でしっかり自分たちが解決するのが大事。(中国戦に向けて)もう後がないと言うか、次は絶対に勝たないといけない試合。必死に勝点3を取りにいく。戦術うんぬんよりも個々で負けない。もう割り切ってやるしかない。しっかり割り切って勝つために自分に何ができるか、各々考えて試合に入らないといけない。いい準備をすれば、いい結果が得られると思うので、体の準備と心の準備と頭の準備をしっかりしていかないといけない」川島永嗣「最終予選の初戦で勝てなかったことで、自分たちの本当の力が求められと思うし、自分たち自身に集中して覚悟を持って進めるかが本当に大事。1試合終わって勝点0、ここから厳しい戦いになっていくと思うが、予測できないことが起こるのが最終予選。相手の出方も変わってくるのが最終予選。何となくうまくいくことはない。どのチームも『W杯』に出るために全力でくる。勝点が取れなかったのは残念だが、ここからが本当に大事だと思うし、チームメイトにも伝えている」原口元気「『W杯』でプレーしたいという気持ちをどれだけピッチで表現できるか、どれだけ気持ちを乗せられるか、気持ちを表現できるかをフォーカスしたい。初心に帰るのは大事。『W杯』でプレーしたいとやっていた5年前、いろんな経験してそこに対する飢えが4・5年前の方が強かった。『W杯』でベルギーに負けてまた出たいリベンジしたいという気持ちはすごく強いが、どれだけ熱意をよみがえらせられるか。それがないなら試合に出ないほうがいい。自分にはその熱は十分あると思うし、日本代表のために熱くプレーできると思うし、うまくコントロールして試合で気持ちを表現したい」室屋成「(オマーン戦について)自分たちのやりたいことができなかったし、相手も研究していた。もっともっと高めていかないといけない。相手が最後のところでブロック敷いてうまくやらせなかったのが一番だが、ボールしかけて失った時にチームとして切り替えて回収しないと、そういうところで攻め込めたらと見ていて思った。(中国戦に向けて)前の選手は強力な選手、一発もある選手もいるので、こういう最終予選では0で進めるのが大切なので、うまくやらせないようにしたい。今まで代表でやっているプレーを見せたいと思うし、誰かの代わりというプレーはできないので、自分のプレーをしっかり出せたらいいなと思う」山根視来「(オマーン戦について)相手の準備期間が長く、日本が短かったが、そんなものは関係なく、勝点3を取りにいかいないといけない。もう絶対に負けられない状況になってしまったので、もう一度最終予選がどういう戦いなのか理解して戦う必要がある。(中国戦に向けて)帰化選手が何人かいたり、また球際に激しく来る印象が昔からある。まず気持ちで負けないようにしないと、勝点3を持ち帰れないと思う。縦や横だけではなく、斜めのパスは相手も嫌がるので出してもいい。オマーン戦でも対角のパスとか少なかったので、サイドチェンジのパスも有効だったかもしれない」昌子源「コロナ禍で難しい状況だったが、ホームだから勝たないといけない。試合の入りだったり、全員が勝つ思いでやっていたが、その中でも勝たないといけない。残り9試合絶対に勝たないといけない。オマーン戦は非常に残念。次の試合は内容はもちろん大事だが、まず勝点3を持ち帰らないといけない。ホーム開幕戦でやってはいけない試合をした。もう二度とこういう試合をしない。代表チームは国民の喜ぶ試合をしないといけない」鎌田大地「(オマーン戦について)僕にとってもチームにとっても難しい試合になった。それでも勝ち切れればよかったが負けてしまった。でも結果は仕方ないので、勝ち続けて、あの初戦の負けがあったけど、そこから自分たちが変われたというふうにしないといけない」遠藤航「オマーン戦の分析もしたし、みんなとも話したが、サイドのところを起点にどうやれたかというのはある。右は(伊東)純也がサイドに張って、左は(原口)元気くんが中へ入って(長友)佑都くんのオーバーラップを生かした方がよかったかもしれない。中に入ってくれば(鎌田)大地と(柴崎)岳と僕で4人にでき、よりボールを奪えたかもしれない。右からのクロス、左からのクロスに対して人数かけて入るとか、サコ(大迫勇也)くんのサポートができたかなと思った。(中国戦に向けて)先のことを見ずに1試合1試合戦っていかないと『W杯』へ行けない。ホームで勝てなかった以上、次は勝点3を取らないといけない。残り試合全部勝っていかないといけない」吉田麻也「チームが苦しい時に引っ張れる選手になりたい。真価が問われていると思うし、チームをいい方向に導きたい。初戦も頭では理解していたと思うが、やはり足りなかった。チームとしてあってはならないことだし、アジアを相手にホームで戦う上でやってはいけないゲーム。次の試合からもう一回気持ちを入れ直してやっていこうと思うし、やっていかないといけない」中山雄太「相手というより1戦目の反省があり、僕らがやるべきことをやる。1戦目はそこが課題として挙がってしまった。まず自分たちが自分たちのサッカーをするというのが優先順位」オナイウ阿道「僕がスーパースターで来ているわけではなく、僕ひとりでチームを勝たせられるわけではない。中国戦に向けて、チームとして勝てるように準備していきたい。気負いは必要ない。自分が今までやってきたことを出すスタンスを変えないで自分らしさを出していきたい」伊東純也「ちょっと仕掛けるシーンが少なかったので、ちょっと不利な状況でも仕掛けていこうと思っている。中国の映像を見て、イメージは作っている。ひとつひとつが『W杯』につながる試合の中で<相手がしっかり対策してくる中で、もうこういう思いはしたくないのでしっかり上回っていけるようにしたい」SAMURAI BLUEのメンバーは以下の通り。【GK】1川島永嗣(ストラスブール/フランス)、12権田修一(清水)、23谷晃生(湘南)【DF】5長友佑都(-)、22吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、4佐々木翔(広島)、21山根視来(川崎F)、3室屋成(ハノーファー/ドイツ)、2植田直通(ニーム/フランス)、13中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、16冨安健洋(アーセナル/イングランド)【MF】8原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、7柴崎岳(レガネス/スペイン)、6遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、14伊東純也(ヘンク/ベルギー)、19守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、9鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、11堂安律(PSVオランダ)、17久保建英(マジョルカ/スペイン)【FW】15大迫勇也(神戸)、18古橋亨梧(セルティック/スコットランド)、10オナイウ阿道(トゥールーズ/フランス)9月6日には森保一監督も取材対応を行った。中国戦に向けてのアプローチについて問われると、指揮官はこう答えた。「最終予選ということで今までとは違う強度の高さはあるので、一戦目の結果も踏まえてもっと上げていかないといけない。選手としてチームとして相手を甘く見ているわけではないが、相手のモチベーションや準備してきたものを上回っていくよう共有している。相手は一戦一戦変わっていくのでオプションを持っていないといけないが、これまでやってきたベースをしっかりチームとして持ちつつ、さらに対戦相手を上回っていけるよう持っていきたい」中国戦の分析について、こう語った。森保「個の能力が非常に高い選手が多いという印象。プラスチームとしてシステマチックに可変システムを使って相手を攻略する戦術を持っている」カタール・ドーハの試合環境については、このようにコメントした。森保「こちらに来て暑い中トレーニングして選手はきつそうだが、個々のコンディションを上げていく、チームのコンディションを上げていくということで、強度の高い練習をやっている。冷却システムのあるスタジアムでやるが、涼しいところでやった後に暑いところでやるのは難しいが、日本やこちらの暑い中でやってきて、空調の効いた中でやるのはやりやすい、プラスになるのではと思っている」さらに森保監督は海外組のコンディションについて言及した。「フィットネスの部分で本来持っている100%ではない中、現状でできる100%でどう戦術に生かしていくかというのはオマーン戦の反省として伝えた。海外組は新シーズンで戦術をインプットしないといけない中で代表に来て、選手たちに意思統一できる絵を渡すことが私自身の反省でもある。我々も最終予選の厳しさは覚悟している。相手も死に物狂いで準備してくるのを上回っていかないといけないといけない」『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選グループB・中国代表×日本代表は9月7日(火)・ハリファ国際スタジアムにてキックオフ。試合の模様はDAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年09月07日『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選初戦を翌日に控えた9月1日、日本代表・森保一監督が前日会見に臨んだ。指揮官はオマーン戦に向けて、次のように抱負を語った。「我々がやってきたことをしっかり準備して臨みたい。試合の内容にこだわりつつ、勝つという結果を残せるよう全力を尽くしたい」具体的なオマーン対策について、こうコメントした。「彼らの2次予選の映像をもとに明日の試合に臨む。彼らの特徴は相手や試合の流れによって戦い方を変えられること。非常に攻撃的だと思う。ダイレクトに素早い攻撃をする。守備に関してもブロックを敷いていい守備からいい攻撃をしてくるのが基本だが、相手によって幅がある。相手がプロックを敷いてなかなかこじ開けられない時、我々が我慢強く攻撃を仕掛けていくことが必要。素早く連携・連動していく。相手がハイプレッシャーにきた時も、慌てずにプレッシャーをかわしていくことが大事」最終予選ならではの難しさを問われると、監督はこのように答えた。「まずはカタールへ向けて、サッカー選手、サッカーに携わる者の夢の舞台に関わる難しさはある。『W杯』に絶対出たいという思いがある。『W杯』本大会や『五輪』でも相手が我々のことを対策してくるが、この最終予選では徹底的に対戦相手が対策してくる。我々がやりたいことを対策してくるので、そこをどうやって上回っていくかが難しい。最終予選に臨むにあたって経験値の浅い選手もいるが、最初から経験値がある選手はいない。この最終予選を経験することによって、結果を出すことによって成長していく。経験が浅い選手には経験がある選手がフォローしてくれると思うので心配していない。経験値が浅い選手も普段所属クラブで非常にレベルの高い戦いの中で結果を出してこのチームにきてくれているので、普段力を出しているからこの場に立てると自信に変えてプレーしてほしい」最終予選で結果を出すことと『W杯』本大会に向けてのテストの両立については、こう言及した。「最終予選を突破する目標へ向けて、まずは一戦一戦できる限り最善の準備をしていくことが大事。基本的にはこれまで招集してきたラージグループから選択することプラス、我々はスカウティング活動をしているので、国内外問わず所属チームで結果を出している選手、存在感を発揮している選手を並行して見ていきながら、総合的にラージグループにいる選手を上回れば招集していく。最終予選を戦いながらチームや選手が成長していければ」また森保監督はFW大迫勇也、右SB酒井宏樹が国内復帰したメリットを口にした。「最終予選の第1戦を考えた時に酒井や大迫が移動や時差もなく、迎えられるのはプラス。逆に海外組は週末の試合を終えた直後に帰国し、時差の調整をこの2・3日で調整しないといけない難しさがある。酒井と大迫に関してはJリーグに帰ってきて、ヨーロッパのトップトップでやってきた強度をJリーグで発揮してくれて日本のサッカーの発展に貢献してくれている」9月2日(木)・オマーン戦に向けてのSAMURAI BLUEのメンバーは以下の通り。【GK】1川島永嗣(ストラスブール/フランス)、12権田修一(清水)、23谷晃生(湘南)【DF】5長友佑都(-)、22吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、4佐々木翔(広島)、19酒井宏樹(浦和)、20昌子源(G大阪)、21山根視来(川崎F)、3室屋成(ハノーファー/ドイツ)、2植田直通(ニーム/フランス)、13中山雄太(ズヴォレ/オランダ)【MF】8原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、7柴崎岳(レガネス/スペイン)、6遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、14伊東純也(ヘンク/ベルギー)、10南野拓実(リバプール/イングランド)、9鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、11堂安律(PSVオランダ)、17久保建英(マジョルカ/スペイン)【FW】15大迫勇也(神戸)、18古橋亨梧(セルティック/スコットランド)8月31日から9月1日にかけて、選手たちもメディア対応を行った。選手たちはアジア最終予選への意気込みを口々に語った。長友「緊張感は2次予選とも全く違い、相手のレベルも一段違うので、飲まれずに最初の10・15分で日本の圧力を見せつけたい。圧倒的な強さを見せつけたい。それだけの力があると思うし、自分たちが目標に『W杯』ベスト8を掲げている以上、アジアで圧倒しないと無理だと思う。内容でも圧倒する試合を見せたい」権田「僕自身は2次予選も最終予選も親善試合であっても、失点しないということがミッション。最終予選は相手のレベルが上がるので、自分の仕事をしっかりやることは難しくなるが、どのレベルでも僕がやることはそこ。最終予選だから特別なことをしようというのではなく、普段やっていることをしっかり出すことが大事」酒井「スタートダッシュは確実にしたい。最初のホームでの勝ち点3がスイッチになると思う。(前回の最終予選初戦・UAE戦での敗戦について)前回は自分から追い込んでいってしまったし、今回はそうならないように前回以上に気を引き締めてやっていきたい。僕らもまさかという結果になってしまった。翌日になって大変なことをしたと痛感した。その時以上の責任感と集中力を持っている」大迫「初戦はかなり大事。ホームなので、しっかり勝ち点3を取れるようにするのが目標。相手のレベルもここから上がってくるので、自分たちもしっかり準備しなければいけない。今月、来月としっかり勝ち点を重ねれば予選突破が見えてくるし、自信も出てくると思う。9月の2試合は大事になる」遠藤「まだイメージできていないが、初戦、ホーム、勝たないといけない相手。まずは自分たちのサッカーを見せたい。ミドルは常に狙っている。自分は守備にフォーカスを当てているが、アシストに絡むプレーもしたいと思っているので、オマーン戦でもミドルとかできればいいかなと。(柴崎とのコンビについて)やっぱり、岳とはやりやすさを感じている。最近は岳も試合に出ていて、代表でやれるのを楽しみにしている」伊東「初戦はどの大会でも難しい。まずは自分たちの力を出すのが大事。個人としてはいつも通りのプレーをしてゴールに絡めたらいいなと思っている。初戦は大事、しっかり勢いをつけたいし、結果を残していきたい。引いた相手に対してはコンビネーションが大事だと思うし、外からのクロスも有効」古橋「一戦一戦が大切で難しい試合になる。どこで出るのかわからないが、試合に出れば日本のために自分らしいプレーをして、何も考えずにチームのために戦えれば。(中東の相手について)ゴール前を固められてカウンターされることが多くなるので、僕らはポジショニングやボールを動かして相手を動かさないといけない。小さなスペースや隙を見つけながら僕が点を取るのも大事だが、中盤の選手にスペースを与えてやっていけたら」久保「あんまり経験もないので、こういうものと一概に言えないが、テレビで見てきてやはりレベルが高いし、均衡した試合になるのかなと。(引いた相手に対して)数打っていかないといけないし、当然一発もあるので、自分たちが先手を打っていかないといけない。自分の今の実力を飾ることなく、しっかり出していければいいかなと。今回は自分からは敢えて言わずに見た人たちに評価してもらえれば」吉田「最終予選の入り方、前回は自分たちで苦しくした。あと気を付けたいのはアウェイでしっかり勝点を積み重ねたい。ホームとアウェイでは全然違う戦いになるので、そこでのアジャスト力が大事になってくる。最終予選は別の戦いになる。より拮抗した戦いになる。僕も含め、選手はいいコンディションで代表にくる。予選を戦いながら本大会で勝ち抜く地力をつけていかないといけない」柴崎「最終予選が始まるということでこれまでと違う戦いになると思うし、厳しい戦いになると自覚して臨みたい。1戦目大事な戦いになるので、『W杯』出場権を得るためにしっかり戦っていきたい。(オマーンについて)『アジアカップ』でやっているし、今思い起こしても簡単な相手ではない。ホームのアドバンテージがあるが、最終予選の緊張感もあるだろうし、どういった試合になるか、やってみないとわからないところがある。あまり情報がないので、試合に入ってから見るべきところがたくさんあるのでは。今までやってきた日本代表の戦いをしっかり出すことが大事。」南野「ホームで初戦、すごく大事、何とか勝って、ここからは結果が重要な試合だと思っている。簡単ではないというイメージがある。今回もグループの中に難敵と言うか、アジアの中で強い相手がいるので、そことアウェイで戦う難しさはあると思う。でもそこを超えないと『W杯』へ行けないので、しっかり突破したい。(圧倒したいという長友のコメントについて) もちろん全勝して突破を決められる力はあると思っているし、そうしたい。自分たちの力、『アジアで一番強いのは日本だ』と示したい。でも、今までもそれだけの力があるメンツだったが、そうならない難しさがある。そういう気持ちを持ちながらも、1試合1試合勝負にこだわっていきたい」堂安「僕にとって初めての最終予選。緊張感が違う。やっぱり対戦相手のメンタリティは圧倒的に違うと思うし、勝てば『W杯』に行けるというメンタリティの相手に簡単にはいかない。日本は『W杯』に出て当たり前という中、しっかり勝つのは簡単ではないと先輩と話して感じている」『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選グループB・日本代表×オマー代表は9月2日(木)・市立吹田サッカースタジアムにてキックオフ。試合の模様はテレビ朝日系列、DAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年09月02日A代表に『東京2020オリンピック』を戦ったU-24日本代表が融合する。『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選に臨むメンバー24名が発表された。8月26日、日本サッカー協会・反町康治技術委員長と日本代表・森保一監督がオンライン記者会見に出席、最終決戦を前に意気込みを語った。反町委員長「いよいよ『W杯』本大会へ向けた最終予選がスタートする。コロナの状況がよろしくなく、厳しい中での最終予選となる。でも我々は日本で初戦をスタートできることをうれしく思う。最終予選は今まで行ってきた2次予選とは全然違うものになると思う。初戦の重要性やアウェイの過酷な環境、そしてコロナ禍の大変な状況で行われる。そんな中でも日本の良さを前面に出していきたい」森保監督「いよいよ最終予選を戦うことになる。厳しい戦いの連続になると思うが一戦一戦最善の準備をして、厳しい最終予選を戦い、『カタールW杯』へ駒を進めたいと思う。我々はホームでスタートすることができる。コロナ禍でたくさんの地域が緊急事態宣言の制限があり、国民は大変な生活を強いられている。選手のがんばりを見て、励ましのエールとなるような戦いをしたいと思うので、応援をよろしくお願いします」9月2日(木)・オマーン戦、7日(火)・中国戦に臨むSAMURAI BLUEのメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、谷晃生(湘南)【DF】長友佑都(-)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、佐々木翔(広島)、酒井宏樹(浦和)、山根視来(川崎F)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、植田直通(ニーム/フランス)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、冨安健洋(ボローニャ/イタリア)【MF】原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、柴崎岳(レガネス/スペイン)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、南野拓実(リバプール/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)、堂安律(PSV/ドイツ)、久保建英(マジョルカ/スペイン)【FW】大迫勇也(神戸)、古橋亨梧(セルティック/スコットランド)オーバーエイジを除いた『東京五輪』組は久保や堂安をはじめ、冨安に板倉、中山、谷の6名にとどまった。U-24世代からの昇格の少なさについて指摘されると、森保監督はこう答えた。「メンバー招集に関して、『東京五輪』から『カタールW杯』最終予選への流れもあるが、今回谷だけがA代表の経験を持っていなくて最終予選に臨む。多くの選手はA代表ですでに活動していたので、そういう印象になるのかなと。『東京五輪』のメンバーでこの中に選ばれてもおかしくない選手はいる。ただ本人のコンディションであったり、クラブでの日常も考え、それが本人のため、日本のため、クラブのためになると考え、今回の選考につながった点はある」オマーン、中国に対する分析、戦い方などを問われると、指揮官はこのように返答した。「これまでのオマーン、中国の2次予選を見た時、個々の良さを生かしながら、かつ組織的に戦える2チームと思っている。オマーンは(欧州での事前合宿で)1か月、中国は(すでにドーハ入りし)2週間、戦術の上積みがあり、我々に対する対応策を持って試合に臨んでくると思う。アタッカー陣はゴールへ向かって推進力があり、ゴールに絡む選手も多い。守備陣は個の力で止められる、組織的にも守れる、洗練した戦術も持っているという印象。(オマーン戦について)過去のデータの部分ではポジティブに受け止めたいが、最終予選に出てくるチームは難敵ばかり。オマーン代表とは私が監督になってから『アジアカップ』で戦ったことがあるが、監督も選手も代わっている。チーム力は非常に上がっていると分析している。どの試合も難しい戦いになると思うが、選手の持っている力を100%発揮できるよう準備したい。難しい試合ばかりだと思うが、我々が勝つんだという強い気持ちで臨みたい。(中国代表の帰化選手について)今把握している中では4名の帰化選手と理解している。アタッカー陣、帰化選手を中心に攻めてくるので準備していかないといけない」『東京五輪』を経て、森保監督はチーム作りについて次のように手応えを口にした。「五輪は五輪で目標を持ちながら戦ってきた中で、これまでの五輪代表の活動、A代表の活動すべてが日本のサッカーのためになると考えながら1チーム2カテゴリーで戦ってきた。五輪代表は守備の選手がオーバーエイジで加わり、五輪メンバーをそのままA代表に移行しながら、また融合しながらチームのレベルアップにつなげていきたいと考えている。『五輪』をどう生かすかというよりA代表のさらなる強化のために2チームで活動していたので、違和感なく融合してチーム作りを進められるのかなと思っている。どれぐらい前進したかはみなさんに評価していただければ。『五輪』に出た選手は間違いなく全員がレベルアップにつながる経験ができたと思っている。日本代表を目指している選手は『五輪』の戦いを見てくれたと思っている。計6試合世界の強豪と戦った中で日本代表の強みと最後に足りなかった部分が出てきた。そこは一人ひとりが感じて、選手個々の成長につなげてくれると思う。準決勝、3位決定戦と勝利することはできなかった。スペインは6名A代表の経験があり、そこにオーバーエイジ3名が入り、A代表に準ずるチームで臨んでくれた。我々はこれを基準に世界で戦うためにレベルアップしていきたい」2020年11月の欧州遠征以来の招集となる柴崎岳についてはこうコメントした。「このタイミングでの招集だが、これまでも3・6月と招集しようとしたが、所属クラブの状況を見ながら様子を見ていた。所属クラブで結果を出し、1部昇格してもらった方が本人のため、日本のため、クラブのためになると思っていた。ただケガもあり招集できなかったことが現実としてある。スペインでの新シーズン、レガネスでも中心としてやってくれている。コンディション的にも非常にいいということで招集させてもらった。ボランチとしてチームの勝利に導いてくれるよう攻守に貢献してほしいと思っている。彼は『ロシアW杯』でも中心として戦ってきた。世界で戦うため、世界に勝つために我々がやらないといけないことを彼は把握している。目の前の試合に勝ちにいくとともに高い基準を持ってチームを引っ張っていくようプレーしてもらいたい」さらに森保監督は新天地セルティックで活躍する古橋、所属クラブが決まっていない長友について言及した。「まず古橋から。セルティックへ移籍して得点という形でもチームの勝利という形でも、セルティックというスコットランドの強豪の中で力を発揮している。素早い動きからゴールを奪う、チームメイトと連携しながらチャンスを作るという彼の良さを生かしている。長友は現在所属クラブがなく、一般的に不透明なところがあると思われ、コンディションもわからないところがあるかもしれないが、彼の所属先の道筋も聞いているし、コンディションも把握して招集している。メンバーに選んでいるので、試合に臨んでもらうつもりでいるが、トレーニングでコンディションを確認し、起用法を考えていきたい」日本代表は『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選グループBでオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと上位2枚のキップを争う(3位はプレーオフに進出)。初戦のオマーン戦は9月2日(木)・市立吹田サッカースタジアム、中国戦は7日(火)・カタール・ドーハにてキックオフ。抽選販売において引き換えられなかったオマーン戦のチケットはチケットJFAにて8月28日(土)午前10時より追加販売。オマーン戦はテレビ朝日系列、DAZN、中国戦はDAZNにて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年08月27日久々に骨のある相手だ。ミャンマー戦からキルギス戦までの5試合で唯一勝敗が論点となる試合である。『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選突破が求められた5月28日・ミャンマー戦はオール海外組で臨んだ日本代表が10-0でノルマを達成した。ジャマイカ戦が中止となり6月3日に急遽組まれたU-24日本代表戦は強度の違いを見せ付けて3-0の快勝。国内組7人を先発に並べた6月7日・タジキスタン戦は相手の堅守速攻に手を焼いたもの4-1で勝利、チームの底上げと結果の両立を果たした。続いて対峙するのがセルビア代表である。FWルカ・ヨビッチやMFフィリップ・コスティッチ、ドゥシャン・タディッチ、セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチら主力は来日していないが、ドラガン・ストイコビッチ監督率いる若きセルビア代表は侮れない。6月7日のジャマイカ戦は1-1に終わったものの来日して1週間、若いメンバーは日に日にコンディションを上げている。接戦、さらには苦戦も予想されるセルビア戦ではあるが、日本代表の面々は楽しみにしていた。「今までやって来た部分を出すという意味では変わらない。予想される試合の展開とかはアジア相手とはちょっと変わってくる。メンツを見ても今までの相手よりも実力がある。こういう時期に欧州のチームとやれるのは僕らにとって有意義。今までやってきたことをぶつけた上でどういう結果になるかは楽しみ。(リバプールでチームメイトだったマルコ・グルイッチについて)少し連絡を取った、仲がいい選手のひとり。彼は体が大きく技術も高く中盤でボールもさばける。こっちとしては厄介な選手で、相手にとって重要な選手じゃないかと思っている。(相手の可変システムについて)個人的にひとつのポイントは両サイドハーフのプレッシャーのかけ方になると思うので、今日の練習でしっかり話し合えればと思う」(南野拓実)「まずは勝ちにこだわりたい。今回一番いい相手。まず勝つことだけを考えてプレーしたい。その上でチームとして森保(一)さんが求めることをやりながら、コンビネーションの質を上げていきたい。セルビアはフィジカル面で強いイメージがある。逆にすぐカッとなってしまうなど人間的に弱いと感じる部分もあるので、日本が狭い距離感でやっていければ、だんだんイライラして自分たちのプレーできなくなるんじゃないかなと思っている」(鎌田大地)「強い相手とやる方が楽しいし、個人としての良さも出しやすいと思う。やっぱり欧州など自信を持っているチームの方が1対1になるので。サイドで1対1になれば勝つ自信がある、相手も攻撃してくるので」(伊東純也)「僕個人として代表で欧州のチームとやるのは初めて、アジアのチームとは違い強い相手。ポルトガルでやってきたが試される場だと思う。ここでしっかり活躍して勝利に貢献できれば次の可能性につながっていく。ポルトガルへ行って個で負けない、局面を打開するのは成長していると思うので、そこを見てほしい。この半年でできることが増えて、戦えるか試される大事な試合。レベルの高い試合になると思うし、率直に楽しみ」(守田英正)「テクニック、フィジカル的にも優れている選手がたくさんいるので、今までの2次予選とは全く違うサッカーになってくると思うし、厳しい試合になると思う。目の前の相手が強いからこそ、自分たちの立ち位置、ポジショニングをしっかり考えて戦いたい。フィジカル面で上回られるチームと戦った時にどう自分たちのストロングを出すか。目の前の相手と戦うのか、ボールをもらう前のポジショニングだったり、勝負をしない立ち位置というのを常に一人ひとりがしていかないと、フィジカルの強いチームには勝てない」(長友佑都)「自分の特長を出したい。もっと攻撃的で面白いサッカーを見せられれば。自分の良さをピッチ内で示していくだけ。(酒井)宏樹くんがこの代表で出続けているし、チームに貢献しているのですごくリスペクトしているが、大事なのは自分がピッチに立った時にどうプレーするか。試合に出る時はいつもそこだけに集中している」(室屋成)「セルビア×ジャマイカは食事の時に流れていたので、ある程度知っている。日本人にはない体格の部分があるし、欧州はすごく強い。このキャンプ、4試合の中で一番レベルが高い相手なので、激しくなると思う」(小川諒也)「セルビアは力があるなと映像を見てすごく感じた。欧州の選手たちとやる機会は多くないので、貴重な機会を大事に戦っていきたいし、自分がどれだけバトルできるのかしっかり出し切りたい。チームとしても勝つために色々合わせていかなければいけない。試合の中で、臨機応援に対応しながら進めていければ」(谷口彰悟)「個の部分で勝つのは当たり前だが、日本の良さは組織で守れることだと思うし、そういったところをたくさん出していければいいなと思う。局面では自分の個の強さであったり、一人ひとりの個の強さが重要になってくる部分もすごく大事になる。そういった局面では負けないことを意識したい」(植田直通)「欧州の選手の方が個で打開しようとする。FWだったら周りにサポートの選手がいなくても、ボールを収めて、まずマイボールの時間を作って、あわよくばターンしてそのままゴールへ向かう。そういう個の意識の違いがある。今回のセルビアはアピールしたい選手もたくさんいるだろうし、“1本のシュートを決めて、次の代表にも生き残るんだ”という思いを持つ選手もいるはず。そこにも注意しなければならない。(タジキスタン戦で)失点したからこそ、もう一度引き締め直して、集中して入れる気はする」(権田修一)「ある程度アグレッシブにくる時間帯があると思うので、そういう時には自分に一枚食い付かせてフィールド内の数的有利を作りたい。それにどんなシュートがきても無失点で終わることを一番の目標にしたい。大柄の選手がいてセットプレーとかクロスボールに対して、自分の強みである高さを出していければ。その上でシュートストップして無失点で終われればいいなと。見ている人も接戦を望んでいるだろうし、やる側としても歯応えのある相手の方がチームの成長につながる」(シュミット・ダニエル)戦線離脱したエース大迫勇也に代わって追加招集されたオナイウ阿道は、純粋に試合を待ち望んでいた。「今回は予選があって親善試合もあり、活動期間が長いので、FWとして結果を残したい。より結果というものにフォーカスしていかなければならない。本当にスタート地点に立たないといけない。同年代、下の世代の選手はずっと先を行っているので、自分も追い付いていかないといけないし、追い抜いていかないといけない。ゴール前で起点になりながら最後ボックス内で勝負できればと思っている。個人のレベルが高いので、ビルドアップに自分が入らなくても、しっかり前へボールを運んでくれると思うので、CFとしてしっかりゴールを取れればいいなと思っている」選手だけではない。指揮官もセルビア戦を楽しみにしていた。6月10日の前日会見で森保監督は次のようにコメントした。「セルビアという強豪と試合できることを楽しみにしている。この戦いで我々が世界で勝っていくための基準を確かめられるし、我々がどの位置にいるか測る最高の相手だと思う。攻守にインテンシティが高く、スピードもある。時間とスペースのない中での戦いでどれだけ相手を上回っていけるか、選手たちにはトライしてほしい。FIFAランキングも我々は28位で、セルビアは25位だが、実際は25位以上の力を持っていると思う。今回『キリンチャレンジカップ』でセルビアを呼んでもらい、試合ができることに感謝したい」相手をどのように分析しているか問われると、こう答えた。「セルビアは攻撃力も守備力もレベルが高いチーム。ポルトガル戦はカウンターで点を取り、アイルランド戦も縦に速い攻撃で点を取っている。遅攻でもビルドアップできる選手がいる。簡単にボールを握られないように我々はいい守備をしないといけない。相手の起点をしっかり潰せるようにしたい。ただ守備だけでは終わらないようにいい守備からいい攻撃へつなげるよう、相手の嫌がることができるよう今日の練習で詰めていきたい」選手起用について質問されると、指揮官はこのように返した。「U-24代表戦のスタメンが中心になってくると思う。そこからタジキスタン戦を見て、何人かを入れ替える形にしていこうかと思っている。最終的には今日のトレーニングを見て決めたい。相手も3バックのチーム、いろいろ考えないといけない。ジャマイカ戦の前半は4-1-4-1、4バックから3バックの可変システムで、後半は本来の3バックを使ってきた。選手にはコンパクトにきても3バックできても柔軟に対応できるかどうか、形を変えることも考えたい」また森保監督は大迫不在の戦い方についても言及した。「ここで無理をしてケガを悪化させてしまうと彼の所属チームでのプレーに影響してしまうし、我々の戦力ダウンにもつながる。今は無理する時ではない。大迫自身はすごくやりたがっていたが、ここは我慢。リスクを負う時ではないという判断で、離脱を決定した。大迫は存在が大きいのでチームにとって痛いが、彼がいつもいてくれるわけではない。大迫がいない時のチームの戦い方をここで作っていくことはチームにとってプラス。タイプは違うが、いいFWがいるので、経験を積んでいってもらって、最終予選へ向けて、幅を広げる、チーム力を上げるいい機会だと思っている。そもそも選手たちは“自分が負けている”なんて全く思っていないと思うので、我々やファンに存分に自分の良さを発揮してくれればと思っている」『キリンチャレンジカップ2021』日本代表×セルビア代表は6月11日(金)・ノエビアスタジアム神戸にてキックオフ。試合の模様はフジテレビ系列にて生中継。この後日本代表は15日(火)・パナソニックスタジアム吹田にて『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選兼『AFCアジアカップ中国2023』予選・キルギス戦に臨む。こちらはフジテレビ系列、NHK BS1にて生中継。
2021年06月11日本日5月28日、『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選進出を決める。ミャンマーに勝てばSAMURAI BLUE(日本代表)の2次予選突破が決まるのだ。5月27日には前日記者会見がオンラインで行われた。日本代表・森保一監督はミャンマー戦に向けて、次のように抱負を語った。「まず『W杯』最終予選、『W杯』へ向けて、2次予選突破を明日のミャンマー戦で決められればと思っている。2次予選突破が決まれば、そのあとの代表ウィークでトライできることもあると思う。6月の4試合すべてでチームの成長、個人の成長をできるよう最善の準備をして臨みたい。まずミャンマーに強い気持ちを持って勝つ、隙なく油断なく、相手に流されることなく、相手に合わせず、自分たちの全力を出せるよう準備したい」ミャンマー代表の印象について問われると、指揮官はこう答えた。「前回我々と戦った時とは監督が代わり、監督が代わってから2連勝している。個々の責任を選手に持たせて局面局面でタフに戦って来る。いい守備からいい攻撃につなぎをチームとしてやって来るとスカウティングで分析している」森保監督は2019年9月の『W杯』2次予選初戦・ミャンマー戦を評価していた。「モンゴル戦だけではなく、ミャンマー戦もすごいいい試合をしてくれた。パラグアイ戦でインテンシティの高い試合をした後、2-0だが、隙なく油断なく、相手に合わせることなく、流されることなく、いい試合にしてくれた。2-0と(モンゴル戦の)14-0のスコアの違いはあるが。高い志を持って全力を尽くしてくれた。明日も目の前の相手に全力を持って戦いながら、高い志を持って臨みたい」ミャンマー戦に求めるものを質問されると、森保監督はこのように返答した。「常にレベルアップしていきたい。まずベースの部分をどれだけ強固にできるかが大事。モンゴル戦では14-0となったが、得点がたくさんできたからよかったのではなく、選手たちが最後までゴールへのアグレッシブな姿勢を持ってくれた。攻守の切り替えを早くし、チームの連係を出してくれた。モンゴル戦から半分くらいメンバー変わる中、さらにクオリティを高めていくことを考えている」『W杯』アジア2次予選・ミャンマー戦に臨むSAMURAI BLUEのメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)、中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)【DF】長友佑都(マルセイユ/フランス)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(マルセイユ/フランス)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、植田直通(ニーム/フランス)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、冨安健洋(ボローニャ/イタリア)、橋岡大樹(シントトロイデン/ベルギー)、菅原由勢(AZ/オランダ)【MF】原口元気(ハノーファー/ドイツ)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、橋本拳人(ロストフ/ロシア)、南野拓実(サウサンプトン/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、板倉滉(フローニンゲン/オランダ)、三好康児(アントワープ/ベルギー)、遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、堂安律(ビーレフェルト/ドイツ)、久保建英(ヘタフェ/スペイン)【FW】大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)、浅野拓磨(-)5月24日から27日にかけて、選手たちも取材対応を行った。日本代表の面々は、次のようにコメントを発した。「(『ロンドン五輪』で) あと一歩でメダルを逃したのが今回のチャレンジにつながったのはある。『五輪』はメダル取ってなんぼ。オリンピアとメダリストの差はある。3回出てメダルをひとつも取れないのは情けない。18名しかいないので、ローテーションが鍵になる。日本の暑さや連戦、ホスト国かなと思うような相手、いろいろあるが、まず予選リーグを突破することを一番に考えないといけない。2次予選に関しては前回(のモンゴル戦)のことがあり、緩みがちになる恐れがあるので、しっかり緊張感を持てるようにしたい。僕らにできることはたくさん点を取ってこの予選が有意義なのか問題提起できればと思っている。アジアの下のチームの底上げは大事だし、東南アジアのチームの力も上がっているが、アジアが世界大会で結果を残すために何をしないといけないかも大事」(吉田)「久々の代表で充実しているし、楽しんでいる。緊張感も含めて楽しんでいる。コンディションはいい状態、マルセイユへ行ってから、9か月くらい実戦離れていたので、前半は苦労したが、後半はコンディションが右肩上がりでよくなった。(代表での役割は)基本的にサイドバック(SB)、ウイングバック、森保さんから求められるのは運動量があって攻守に高いレベルでやらないといけない。僕には経験があるので、チームに付加価値を与えられるんじゃないかと思っている。自信がないとここに来ていない」(長友)「大事な予選。勝てば次へ進むのが決まる。チーム一丸となってやっていきたい。(ロンドン五輪の印象は)僕は初戦のスペイン戦でケガをして動けなかったので、チームに迷惑をかけた印象しか残っていない。4位という結果だが、悔しさしか残っていない。(五輪代表にオーバーエイジ(OA)枠で選出されて)びっくりした。ラージリストに入っていると思っていたが、自分の中でOAはこの人たちたろうと勝手に思っていたので。(移籍について)単純に自分の意志。家族とか全く関係なく、自分の意志で決めたこと。これが自分に合っていると信じて決めてきた」(酒井)「どこでやるにしても変わらない。SBをやれと言われても、ポジティブにやる。FWで出ろと言われたらやる、そこにこだわりはない。(OAについて)本当に頼りになる先輩。ピッチ上はそうだし、ピッチ外でも頼りになる。ピッチ上の連係もうまくいくと思う。周りに声をかけながら、『五輪』までにより完璧に持っていきたい。(U-24代表について)まず僕がしっかり自分のプレーをしてチームに貢献することが大事。かなり久々のU-24なので、練習の中で連携を高めるのが大事。感覚のところ1秒、1mのズレを感じると思うので、そういう細かいズレを修正していくことが大事になる」(冨安)「大事なのは自分たちのやるべきことをやること。相手がどうこうではなく、自分たちにフォーカスする。個人としても攻撃において自分のよさは何か、守備において自分のよさは何かを整理して出していくのは大事。どういう戦い方でどういうシステムかは考えるが、相手がミャンマーでもブラジルでも僕自身あんまり関係ない」(遠藤)「(12ゴール16アシストは)10ゴール10アシストを目標にやっていたので達成できてよかった。サイドから張って仕掛けるだけではなく、中へ入っていったり、逆サイドのボールを中で受けてシュートというシーンも増えた。(ミャンマー戦は)まず1点目を取ることが大事。前回2-0で、点差が開かなかったので、まだ何も決まっていないので。クラブでやって来たことを代表でも還元したい。ゴールに絡むプレーで還元したい。(森保監督から)特別なことではなく、いつもやっていることをやってほしいと言われているので、自分の持ち味を出すことを意識している」(伊東)「シュートを打つ部分で川崎にいた時より求められている。意識は間違いなく上がっている。割とゴール前での冷静さも出てきていると思う。ポルトガルで自分ができるようになってきたのが攻撃の部分。数字に絡む部分なので。守備やビルドアップがベースだが、その上に最後、数字に絡む部分、ゴールやアシストが大事になってくる。これだけやればいいというのはない。全部で他の選手より上回っていけるような活躍をしたい」(守田)「(コンディション)昨日は少し疲れを感じる部分はあるが、明日の試合には100%でいける感覚がある。どのポジションで出たとしてもチームのためにプレーするだけ。もしFWで出たなら、求められたことを理解してプレーできれば。(予選5試合連続ゴールについて)あんまり考えていない。チームのためにプレーしてきた中でそういう記録があると思うので、もし達成できればうれしいが、まずチームへの貢献の方が大きい。1試合でも早くこの予選を突破することが大事なので、何よりも勝利することが大事。自分たちの距離感や引いて守る相手をどう攻めるかが自分たちのテーマになるんじゃないかなと思っている」(南野)「(5ゴール12アシストについて)今季はコンスタントに数字を伸ばせた。得点数はあと2・3点取れたらパーフェクト。10番をやるにはもうちょい点を取らないといけないが、そんな点を取れる選手ではないと感じた。今は10番というポジション、トップ下でやっているが、今年は得点する選手はいたので、アシストやそのひとつ前のプレー、クリエイティブなプレーを求められた。毎年15スコアポイントを残せる選手になりたい」(鎌田)「(ミャンマー)結構球際でガツガツくるイメージがある。アジリティもあって、U-22でやった時に若干日本と似たイメージがあった。(『W杯』2次予選は)チャンスもらえれば結果を残す。自信を持って、いい形で試合に臨めるよう最善の準備をすることが大事。結果が得られればベストだし、チームにとってもベスト。そこは切磋琢磨して、結果を求めていきたい」(久保)「まずしっかり結果を残すことが大事。セルビア、ジャマイカといういいチームとも対戦できるので。『五輪』で抜ける選手も多く、新しい選手も入って来るので、底上げするチャンス。最終予選の9月へ向けて、最後しっかりシーズンを締め括るよう、ケガなく締め括るようしていかないといけない。大事なのは今ではない。『W杯』の時に僕らがどれだけ戦えるかが大事。『W杯』の時に世界を相手に勝ち切れるようにしていかないといけない」(大迫)『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選兼『AFCアジアカップ中国2023』予選・日本代表×ミャンマー代表は5月28日(金)・フクダ電子アリーナにてキックオフ。試合は無観客にて実施。試合の模様は日本テレビ系、NHK BS1にて全国生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年05月28日『東京2020オリンピック』に臨むメンバーが見えてきた。5月20日、『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選を戦うSAMURAI BLUE(日本代表)のメンバーとともに、オーバーエイジ3人を含むU-24日本代表のメンバーが発表されたのだ。日本サッカー協会・反町康治技術委員長と日本代表・森保一監督、U-24日本代表・横内昭展代行監督がオンライン記者会見に出席。まずは反町委員長と森保監督がA代表の活動について抱負を語った。「最初のミャンマー戦はインターナショナルマッチデーではなく、国内の選手を呼べないので海外で戦う選手での活動となる。次の試合からはJリーグで活躍する選手が合流する形となった。我々は2次予選突破に向けていい位置にいるが、ミャンマー戦で勝点3を取って次に備えないといけない。このコロナ禍で活動ができること、みなさんへの気持ちをピッチで表現したい。最終予選へ向けていい強化をしたい」(反町委員長)「コロナ禍の大変な中活動させてもらい非常にありがたく思う。まずは目の前のミャンマー戦に勝って、2次予選の突破を決めたい。その後の2試合もしっかり勝利して最終予選へ向かっていきたい。ジャマイカ、セルビアという素晴らしい相手を迎える『キリンチャレンジカップ』も選手の成長、チームの成長につなげるとともに勝利を前提に戦いたい。すべての試合一戦一戦ベストを尽くして戦いたい」(森保監督)『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選・ミャンマー戦に臨むSAMURAI BLUEのメンバーは以下の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)、中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)【DF】長友佑都(マルセイユ/フランス)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(マルセイユ/フランス)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、植田直通(ニーム/フランス)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、冨安健洋(ボローニャ/イタリア)、橋岡大樹(シントトロイデン/ベルギー)、菅原由勢(AZ/オランダ)【MF】原口元気(ハノーファー/ドイツ)、遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、橋本拳人(ロストフ/ロシア)、南野拓実(サウサンプトン/イングランド)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、板倉滉(フローニンゲン/オランダ)、三好康児(アントワープ/ベルギー)、遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、堂安律(ビーレフェルト/ドイツ)、久保建英(ヘタフェ/スペイン)【FW】大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)、浅野拓磨(-)6月シリーズに臨む日本代表のメンバーは次の通り。【GK】川島永嗣(ストラスブール/フランス)、権田修一(清水)、シュミット・ダニエル(シントトロイデン/ベルギー)、中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)【DF】長友佑都(マルセイユ/フランス)、佐々木翔(広島)、谷口彰悟(川崎F)、昌子源(G大阪)、山根視来(川崎F)、室屋成(ハノーファー/ドイツ)、植田直通(ニーム/フランス)、中谷進之介(名古屋)、小川諒也(FC東京)【MF】原口元気(ハノーファー/ドイツ)、伊東純也(ヘンク/ベルギー)、橋本拳人(ロストフ/ロシア)、南野拓実(サウサンプトン/イングランド)、古橋亨梧(神戸)、守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)、川辺駿(広島)、鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)、坂元達裕(C大阪)【FW】大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)、浅野拓磨(-)23日間で5試合という長丁場の活動のポイントを問われた指揮官は、こう答えた。「まずベースの部分の確認作業をしっかりやりたい。どんな相手にも高いレベルで実践できるよう準備したい。ミャンマー戦から3週間の活動、なかなか集中を保つのも大変。選手には一戦一戦100%の集中と100%パフォーマンスを発揮してもらいたい。トレーニングを詰め込むのではなく、選手がフレッシュな気持ちで取り組めるよう練習や、オフザピッチの時間を過ごしてもらう工夫をしていかないといけない。メンタル面で疲労・疲弊があると体が動かない、トレーニングしても吸収することもできない、ケガのリスクも増える。日々のリフレッシュを念頭に置いて3週間の活動を考えていきたい」ドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビア代表との対戦について質問が飛ぶと、ふたりはこのように返答した。「この時期『EURO』が開催される。我々としてはヨーロッパのチームと戦いたいという希望があり、『EURO』に参加しない中で、最も強豪であるセルビアと交渉してきました。そうした中で、セルビアも監督が代わり、日本のことを熟知している監督ということで話が早く進んだ。日本のストロングもウィークも、十分にわかっている監督なので、拮抗したゲームになると思う。非常に楽しみにしている」(反町委員長)「ストイコビッチ監督とはJリーグで何度も対戦し、選手時代の華麗なプレーを覚えている。監督になってからも選手にプレーの美しさと勝利へ貪欲に戦う姿勢を求めていると感じていた。ストイコビッチと日本で再会するのもうれしいし、お互いに国を代表して戦えるのも非常にうれしい。非常に力を持っているのがセルビア。その中でまず我々がしっかりと結果を出すこと。世界のトップトップの選手もたくさんいるので、選手たちには個々の局面で上回っていくこと、これからの成長につながるような経験を得てもらいたい」(森保監督)また無所属で参加する浅野について、反町委員長は「日本にいて代表に備えている。我々としては代表に欠かせない選手という視点で選出している。代表活動には全力を尽くすことは約束してもらうし、彼のパーソナリティから考えて全力を尽くしてくれると思う。活躍してほしい選手のひとり」と期待を寄せた。続いてU-24日本代表の活動について、反町委員長と横内代行監督がこのように語った。「本大会が迫っている。今回の活動が最終選考という意味合いが強い。この期間に有意義な活動をしなければならない。横内代行監督には2試合を有意義に本大会につなげてもらいたいと強く思う。SAMURAI BLUEよりも活動期間は短いがその分色濃く、それがメダル獲得につながるように期待している」(反町委員長)浅野拓磨(C)スエイシナオヨシ「今回3月に引き続き、コロナ禍の難しい状況の中の試合を開催でき、感謝している。五輪まで日がないが、親善試合を無駄にしないよう、今回の活動が本戦に必ずつながるよう準備していきたい」(横内代行監督)U-24ガーナ戦、ジャマイカ戦に臨むU-24日本代表のメンバーは以下の通り。【GK】大迫敬介(広島)、沖悠哉(鹿島)、谷晃生(湘南)、鈴木彩艶(浦和)【DF】吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、酒井宏樹(マルセイユ/フランス)、町田浩樹(鹿島)、旗手怜央(川崎F)、古賀太陽(柏)、冨安健洋(ボローニャ/イタリア)、橋岡大樹(シントトロイデン/ベルギー)、菅原由勢(AZ/オランダ)【MF】遠藤航(シュトゥットガルト/ドイツ)、板倉滉(フローニンゲン/オランダ)、中山雄太(ズヴォレ/オランダ)、相馬勇紀(名古屋)、三好康児(アントワープ/ベルギー)、三笘薫(川崎F)、遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)、堂安律(ビーレフェルト/ドイツ)、食野亮太郎(リオ・アヴェ/ポルトガル)、田中碧(川崎F)、久保建英(ヘタフェ/スペイン)【FW】林大地(鳥栖)、前田大然(横浜FM)、上田綺世(鹿島)、田川亨介(FC東京)吉田、酒井、遠藤航のオーバーエイジの3人はメンバー確定か問われると、森保監督はこのように返した。「基本的にはこの3人のオーバーエイジでいきたいと考えている。しかし何が起こるかわからないので、その時は臨機応変に対応する。オーバーエイジの選手はすべてのポジションでリストアップし、本人の意向を確認し、クラブとの交渉もした。オリンピックエイジは最後まで競争があるが、オーバーエイジの枠は競争ではいけないと思っている」さらにオーバーエイジの3人について、森保監督は「誰がというわけではなく、3人とも絶対的な戦力。プレーで貢献できる、経験の浅い選手に影響力もある。プレー以外でも、オンザピッチでもオフザピッチでも背中で行動を示し、若い選手とコミュニケーションを取りながら彼らの成長を促してくれる選手だと思っている」と評価し、「A代表でレギュラークラスでやっている選手ならば、五輪世代に入れば活躍できるという中、今回の3人は試合を安定させることができる。GKから攻撃を仕掛ける時、攻撃を支えることもできる。攻守両方ができる。安定してリーダーシップを取ってくれて、安定してプレーしてくれるということで五輪世代が落ち着かせてくれる」と信頼感を口にした。また森保監督はキャプテンについて「A代表のキャプテンがU-24に参加するので、そこは基本として考えたい。これまで中山雄太がキャプテンとして引っ張ってくれたので、中心として支える、まとめる役割を考えていきたい」と明かし、18名の最終メンバーについても「本大会に向けての選手は今回の活動メンバーが選考の場と考えている。オーバーエイジを含めた強化の場と考えている。すべてここで決められるという状況ではない場合もあり得るので、その場合はラージグループから選手を呼ぶという考え」と語った。横内代行監督は仮想・南アフリカ戦となるガーナ戦について聞かれると「アフリカ勢とぜひやりたいとリクエストし、本大会前にガーナとできるのは意味がある。アフリカの選手は想定外のプレーがある。海外でプレーする選手はアフリカの選手とやる機会も多いが、国内の選手はまだまだ少ない。そういう意味でいいシミュレーションになる」と答え、選手の起用法について質問されると「競争は常にある。今回だけではなく、常に競争はある。この2試合で確実に出られる保証はない。(国内組のFW4人は)自分のチームでしっかり活躍している、自分の良さを出している4人。この国際親善試合を自分の良さをどれだけ出せるか見たいし、期待している」とコメントした。吉田麻也(C)スエイシナオヨシA代表の『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア2次予選兼『AFCアジアカップ中国2023』予選・ミャンマー戦は5月28日(金)・フクダ電子アリーナ、タジキスタン戦は6月7日(月)・パナソニックスタジアム吹田、キルギス戦は15日(火)・パナソニックスタジアム吹田にてキックオフ。『キリンチャレンジカップ2021』ジャマイカ戦は6月3日(木)・札幌ドーム、セルビア戦は11日(金)・ノエビアスタジアム神戸にて開催。U-24日本代表の『国際親善試合』U-24ガーナ戦は6月5日(土)・福岡スタジアム、ジャマイカ戦は12日(土)・豊田スタジアムにて実施する。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年05月21日敵は己にあり。韓国代表に3-0で完勝したSAMURAI BLUEが『FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選』モンゴル戦に臨む。日本代表はここまで『アジア2次予選』4試合を終えて全勝、勝点12でグループF首位なのはもちろん、相手に1点たりとも許していない。対するモンゴルは1勝5敗で5位とグループ最下位に沈む。前回のホーム戦は2019年10月10日・埼玉スタジアム2002に消化。日本がボール保持率72%、シュート数41本、被シュート数0本と圧倒的な内容で6-0の大勝をマークした。韓国代表を寄せ付けなかった日本代表がモンゴル代表に苦戦するとは考えにくい。しかも試合が新型コロナウイルスの感染状況によりモンゴルでの開催が困難となり、無観客とは言えホームで行われるのであればなおさらだ。森保監督は格下と戦う際、モチベーションの源がどこにあるかが重要だと説いた。「対戦相手によって、自分たちのモチベーションを与えられるのではなく、我々はどういう目的・意義で戦っているか再確認して向かっていかないといけない。韓国戦は親善試合だが、モンゴル戦はW杯出場、その先の目標に向かって2次予選突破という目標の途中にある試合。我々が目標とすることを達成するには常に個人のレベルアップとチームのレベルアップが必要。それは対戦相手にレベルアップしてもらうことではない。自分たちがもっと強くなる、もっとうまくなるためには自分たちで高い志を持ってやることが重要。今コロナ禍や自然災害で困っている方々のために励ましのエールになるような試合をしたい。もう一度応援してくれている人々のために何をしなくてはならないかをという目的を確認して試合に臨みたい」また指揮官は今回のモンゴル戦ならではの難しさも口にした。「第1戦は6-0という結果を踏まえると格下相手と思われるかもしれないが、ここは絶対に勝たないといけない相手。勝って当たり前と思われるチームとの対戦ほど難しいことはない。自然とモチベーションが高まる韓国戦の後の難しさもある」韓国戦からある程度メンバーを入れ替えるのか問われると、森保監督はこう答えた。「大きく変えようとは今のところは思っていない。韓国戦で成果と課題を得て、どうやってレベルアップしていくか突き詰めていきたい。変えるポイントはコーチ陣と話し合っている。前回の結果を踏まえるとメンバーを大幅に変えて、選手たちを使っていきたいと思うが、軸をしっかり持って公式戦を勝ち抜いていくことを考えたい」システム変更についてはこう述べた。「基本的には韓国戦でやった形でスタートしたい。試合の中で変えた方がいいと思えば3バックに変えるかもしれない。じつはそこ迷っていると言うか。3バックをやるのもありかなと思っているし、選手をどう使えばいいか、いろいろな考えが巡り巡っている。前回は6-0で勝ったが、選手たちが試合の中で個々のやり方を100%発揮する、チームとしてもしっかり機能できるようにお互いが意思統一しながら戦う、選手たちが戦うインテンシティを相手に合わせるのではなく、内向きのモチベーションをもって、選手たちがピッチ上で戦ってくれた結果が6-0につながったと思う。今回も選手たちが内向きのモチベーションを発揮してくれることを望んでいる。そして応援してもらっている方々に、『じゃあ私も、じゃあ俺も明日からがんばろう』と思ってもらえるような試合にしたい」森保一監督(C)JFA監督と同様に選手たちにも油断はない。韓国戦の手応えを得た選手たちはモンゴル戦へ向けて気を引き染めた。「(トップ下か左サイドのどちらのポジションがやりやすいかとの質問に)どっちでもプレーできるが、トップ下が一番プレーしやすい。でもチームでも左でも右でもプレーしているし、どこでもチームに貢献したい。(遠藤航&守田英正のボランチについて)頼もしかった。航くんはボールを奪って攻撃をビルドアップしてくれる。守田もボールをさばきながら攻撃参加を積極的にやってくれた。ふたりの特徴が攻守で重要な存在になっていたと感じた。(鎌田大地とのコンビについて)僕はどっちかと言えば中でプレーしたいタイプなので、大地と被らないようにしたいと話していたし、互いにポジション気にしながらプレーした。割とうまくいった部分はあるかなと手応えを感じた。特に大地のポジションのところはこっちがカウンターする時、そこのスペースをうまく使って、ゴールにつながった部分はあった」(南野拓実)「(韓国戦での負傷について)今はもう大丈夫、休んだおかげで大丈夫。今はしっかり準備ができている。(引いて守る相手への攻撃について)日本が常にボールを支配してプレーできると思うので、前の選手が早く1点取ることによって楽に試合できると思う。早くゴールを取りたい。スペースがなくても近い距離でプレーできる選手ばかりなので、そんなに心配していない。(トップ下のプレーについて)トップ下は自分に合っているポジション、ゴールとかアシストは出続けるために必要。ただ自分が絶対という感じにはならない、パスしてチャンスになるならパスをするし、チームが勝てるようにやることが一番大事。トップ下ではなくても、自分のできることは最大限やる。そこまでの気負いはない。うまく回りの選手を使えて、うまく使われる側にもなれるというのが将来的な特徴になってくると思う。僕自身はもうひとつ下のポジションをしたいので、自分が将来的に上のクラブでやるために必要なことにトライしている。守備も運動量も必要だし、現代フットボールでは中盤はすべてできないといけない。ほかのトップ下と違って、そこまで多くゴール取る選手ではない。周りをうまく使って、ラストパスも出せる、そこまでゴールにこだわりすぎていないのも特徴」(鎌田大地)「(韓国戦の評価)ほかの選手とコミュニケーションが取れない中、チームとして高いパフォーマンスができたのは自信になったし、何よりも3-0で勝ててよかった。(柴崎岳について)岳くんには素晴らしいものがいろいろある。守備の部分では負けていないと思うが、攻撃のセンスや一本のパスで刺すというのはまだまだ僕に足りていない。勝ち負けはわからないが、岳君に負けないように攻撃の部分はもっともっと伸ばしていかないといけない。(遠藤について)僕と考えが似ている。守備では奪いに行くタイミングとか似ている。航くんに少し後ろを見てもらって、僕が前へ行くのはお互い共有できている。ビルドアップでも距離が離れたり近すぎることもなく、お互いの距離がすごくよかった。思い切って飛び出した時もカバーに入ってくれるので、不安がない。(モンゴル戦へ向けて)相手のレベル云々ではなく、親善試合ではなく、公式戦。やるサッカーが変わるわけではないが、結果へのこだわり、プレッシャーを楽しむことが必要。韓国戦でやったプレーをベースにして、僕のところでファールが多かったり、低いところで奪われたりすることがあったので、そこを修正していかないといけない」(守田英正)「(守田について)もともといい選手だし、前に代表でやった時から知っているし、守備でしっかり潰せるし、ボール動かすところ似ている。韓国戦ではお互いにいい距離感でプレーできたと思うし、攻守の面でもお互いのポジションを見ながら立ち位置を変えてやることができた。どっちがやりやすいとかはなく、岳でも守田でもフィーリングは悪くなかった。(モンゴル戦に向けて)今回のメンバーを見ても自分の年齢も上になったので、チームを引っ張っていく存在にならないとという認識はある。もう、結果がすべて。予選は勝ち進んで、本大会で結果を残すことにフォーカスしないといけない。明日、相手によって変わらずに、韓国戦と同じようにやれるのか。相手は気にせずに、どうすれば自分たちのパフォーマンスを高く出せるか意識していきたい」(遠藤)モンゴル戦に臨む日本代表メンバーは以下の通り。【GK】1西川周作(浦和)、12権田修一(清水)、23前川黛也(神戸)【DF】22吉田麻也(サンプドリア / イタリア)、19佐々木翔(広島)、2松原健(横浜FM)、13山根視来(川崎F)、4畠中槙之輔(横浜FM)、20中谷進之介(名古屋)、3小川諒也(F東京)、16冨安健洋(ボローニャ / イタリア)【MF】8稲垣祥(名古屋)、7江坂任(柏)、6遠藤航(シュツットガルト / ドイツ)、14伊東純也(ヘンク / ベルギー)、10南野拓実(サウサンプトン / イングランド)、11古橋亨梧(神戸)、5守田英正(サンタ・クララ / ポルトガル)、17脇坂泰斗(川崎F)、21川辺駿(広島)、9鎌田大地(フランクフルト / ドイツ)【FW】15大迫勇也(ブレーメン / ドイツ)、18浅野拓磨(パルチザン / セルビア)『FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選』日本代表×モンゴル代表は3月30日(火)にはフクダ電子アリーナにてキックオフ。仕様の模様はフジテレビ系列にて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年03月30日ターゲットは決まった。12月14日・パリで、『ラグビーワールドカップ2023フランス大会』の組み合わせ抽選会が行われ、日本は前回準優勝のイングランド、最高位3位のアルゼンチン、オセアニア代表、アメリカ大陸第2代表と上位2枚の決勝トーナメントのキップを争うことになった。ドローイングを見届けたイングランド代表・エディー・ジョーンズヘッドコーチ、アルゼンチン代表マリオ・レデスマHCは紳士のスポーツらしく外交辞令のコメントに終始した。エディーHCが「アルゼンチンと日本は今最も成長しているチーム。おそらくここにトンガが入って来る。エキサイティングでタフなグループだ。日本と対戦すればタフな試合になる。相当な準備をしてくる相手なので、こちらも違うやり方をしなければならない。アルゼンチンはフィジカルなチーム。マリオは素晴らしい若手を育てている」と評価すれば、マリオHCも「プールDはイーブンな戦いが多くなるだろう。(同組になる可能性が高い)トンガ、アメリカかカナダのような国が『RWC』ではサプライズを起こしている。日本もそういう存在だったが、今では日本が勝っても誰も驚かない」とリスペクトの念を表した。ラグビーワールドカップ2023フランス大会の組み分け一方、『RWC2019』で時計が止まっているジェイミー・ジョセフ日本代表HCは相手どうこうよりもまず自分たちにフォーカスしたいと語った。「今年は試合ができなかった。プレーできることが大きな挑戦。ニュージーランドに勝った2チームが揃うタフなグループになった。ただまずは我々のチームをラグビーに戻すことが先決だ」世界ランキングを見るとイングランドが2位、アルゼンチンが8位、日本が10位である。ランキングが一番下の日本が今年テストマッチを開催できなかったのに対し、イングランドは『シックスネーション』3年ぶり37度目の優勝を果たすとともに、『オータムネーションズカップ』でも全勝Vをマーク。アルゼンチンも1か月前に30回目の挑戦で初めてオールブラックスに勝利する快挙を成し遂げた。地力で勝る2強がいいスタートを切ったのだ。エディーHC、マリオHCはともに自信を覗かせた。「今年の結果については非常に満足している。9勝した。我々のベストを見せられた。『シックスネーションズ』はタフな大会。挑み挑まれ、これ以上の大会はない。次の『シックスネーションズ』が楽しみだ」(エディーHC)「(ニュージーランドに1勝1敗、オーストラリアに2分の2位で)『トライネーションズ』を終えて、ハッピーだ。我々には新たな結果が出てきた」(マリオHC)(左上から時計回りで)イングランド代表エディー・ジョーンズHC、日本代表ジェイミー・ジョセフHC、アルゼンチン代表マリオ・レデスマHCドローイングから一夜明けた15日、ラグビー日本代表ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは再びオンライン会見に登場し、「まずはプール戦突破が目標。決勝トーナメントに勝ち上がってから次の目標へ移行していく。イングランド、アルゼンチンに勝てるチームを作っていかなければならない」とキッパリ。2大会連続のベスト8進出を誓った。コロナ禍での出遅れは気にしない。ジョセフHCは前だけを向いた。「2020年はラグビーのない状態。選手は十分すぎるほど休めた。我々のコントロールできないことに執着しても仕方ない。6月のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦から2023年を見据えていきたい」改めて、イングランド、アルゼンチンの分析について質問が飛ぶと、指揮官はこう答えた。「相手はセットピースが強く、体が大きく、フィジカルが強い。3年間準備する時間がある。スクラム、ラインアウトを強化していかないといけないし、ディフェンスももっともっとやっていかないといけない。相手は我々のスキを突こうとしてくる」もちろん格上相手にも気後れはない。ジョセフHCは「我々のラグビースタイルはフリーフローでスピーディでスキルフル。相手とは全く違うスタイル。向こうからしても、やりにくい相手だろう」と自信をチラリ。(写真左より)藤井雄一郎ナショナルチームディレクター、ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ3年後を睨みつつ、まずはコロナ前の状況に戻すことが大事だと力説する。「今大事なのは選手をラグビーに戻すこと。1月には『トップリーグ』が始まる。6月にはライオンズ戦がある。すべてが『RWC』につながっているが、最初にやるべきことは元のフォームに戻すこと」HCは新戦力の台頭に期待する。「コロナでリセットした。新たな選手も入って来るだろう。『トップリーグ』でアピールしてきた選手を私たちはしっかり評価する。2016年に帝京大時代の姫野(和樹)を見たが、今も記憶に残っている。今の大学生たちが2023年のフランスのピッチに立っていても何ら不思議ではない」若手だけではない。ジョセフHCは経験値の高い主力たちに全幅の信頼を寄せる。「我々には堀江(翔太)、リーチ(マイケル)、姫野という経験がある選手がいる。松島(幸太朗)もフランス(クレルモン)で大活躍している。松島の活躍でほかの選手たちが海外でやれるという自信を持ってくれる。非常にポジティブなことだ」福岡堅樹と並びフェラーリと称された松島幸太朗(C)スエイシナオヨシ福岡堅樹が代表引退を表明したウィング(WTB)は人材発掘が急務である。「福岡は素晴らしい選手。本人の決断は尊重するが、残念。代表にとっては大きな損失だ。次の選手を見つけなければならない。ただ過去には大畑大介がいた。日本には定期的にトライゲッターが出てきている。次の大畑、次の福岡を探すことが自分の仕事だと思っている」WTBだけではない。大きく屈強なロック(LO)も探している。「セカンドロウのポジションも厚くしたい。昨年の『RWC』で思ったことはいくら準備万全でもケガ人は出て来る。日本の次の課題は選手層の厚み。テストマッチを戦える選手をどれだけ揃えられるか。ケガ人が出ても、ローテーションで戦えるだけの厚みを2023年までにつけていかなければならない」『RWC2023』の組み合わせ抽選の結果は以下の通り。【プールA】ニュージーランド(3位)、フランス(4位)、イタリア(14位)、アメリカ大陸第1代表、アフリカ第1代表【プールB】南アフリカ(1位)、アイルランド(5位)、スコットランド(7位)、アジア・パシフィックプレーオフ勝者、ヨーロッパ第1代表【プールC】ウェールズ(9位)、オーストラリア(6位)、フィジー(11位)、ヨーロッパ第2代表、最終予選勝者【プールD】イングランド(2位)、日本(10位)、アルゼンチン(8位)、オセアニア代表、アメリカ第2代表※カッコ内の数字は12月7日現在の世界ランキング。『RWC2023』は2023年9月8日に開幕し、10月21日の決勝まで全48試合が行われる。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2020年12月16日10月10日に「2022FIFAワールドカップカタール アジア2次予選」が開催されます。え、2次予選? 1次はどうしたの?…っていうか2022年はまだ先なのにもう予選? と思った方に、カタールW杯本大会までの道を超簡単に解説します。中島翔哉選手がananwebだけに語ってくれた意気込みも必見! ラグビーと合わせてサッカーも応援しまくりましょう。写真・大嶋千尋 文・伊藤順子10月10日は、カタールW杯アジア2次予選!国内合同合宿初日。選手のみなさんは笑顔があふれ終始リラックスムードでトレーニングをしていました。奥のジャージ姿の方が森保一監督。ラグビー熱に沸く日本ですが、それにひけを取らない大イベントがあるのをご存知でしょうか。それは、青き11人の勇士たちがピッチを駆け巡るサッカー!来る10月10日(木)に、埼玉スタジアム2002において、「2022FIFAワールドカップカタール アジア2次予選」が開催されます。対戦国は、FIFAランク183位のモンゴル。日本はFIFAランク31位(どちらも2019年9月現在)ですから、はっきり言ってしまえば格下であり、「勝って当然」という声も聞こえます。勝敗よりも、「どれだけ早い時間に誰がどのように点を取るか」に焦点を当ててもいいと言っても過言ではありません。これに先立ち、日本代表の森保一監督は10月3日に代表メンバーを発表、会見を開きました。記者から、格下相手に、海外組メインのセレクトについてを問われると「勝敗は保障されていない。どんな相手でも、いつでもベストを考えて選手を選び、W杯へつなげていきたい。欧州でプレーしている選手は、長距離移動や時差調整など負担が多いが、それでも代表戦に出たいという強い覚悟を持って応えてくれている」とコメント。加えて、海外組の中島翔哉選手も、「(ラグビー日本代表の快進撃を受けて)ラグビー日本代表は毎日厳しいトレーニングしていることは聞いていましたし、今大会の成果はそうしたことの賜物だと思います。明日の試合はラグビー日本代表のようにチーム一丸となって、息のあったプレーで勝利したいと思います」とananwebだけに(!)意気込みを語ってくれました。トレーニング中、常に明るい表情を見せていた中島翔哉選手。帰国したばかりの久保建英選手も合流。ギャラリーから多くの歓声を受けていました。普通に考えれば勝てる試合であり、海外組をお休みさせて、さまざまな選手を「お試し」で起用してみる手もありますが、それよりなによりベストメンバーで絶対勝つ! に重きを置いたわけです。つまりは、それだけ重要な試合ということ。そこでふと思うのが「2次予選」というワード。まず、2018年にロシアW杯が終わったばかりなのにもう予選!? と思いませんか? また、2次というからには、1次もあったはず。そして、3次、4次もあったりするの? と疑問に思う人も少なくないでしょう。今回は、そんな素朴な疑問を解決するべく、2022年カタールW杯本大会までの道のりを超簡単にご説明します!流れはざっと下記の通り。予選は、世界の国と地域をエリア別に6つにわけて開催。ここではアジアに限定してお伝えします。FIFAワールドカップ本大会までの道のりアジア1次予選(2019年6月開催、FIFAランク上位34位以内の国は免除)アジア2次予選……今ココ!(2019年9月~2020年6月開催)アジア最終予選(2020年9月~2021年11月開催)W杯本大会(2022年11月~12月開催)アジア1次予選は、FIFAランク35位以下の12チームを2チームずつに分け、ホーム・アンド・アウェー方式で試合を行います。ここで勝利した6チームと、1次予選免除の34チームの合計40チームが2次予選に進めます。アジア2次予選では、その40チームが5チームずつ8組にわかれ、ホーム・アンド・アウェーの2回総当たり戦を行います。そして、各組の1位計8チームと、各組2位のチームのうち成績上位4チームの、合計12チームが最終予選に行くことができます(※)。日本はグループFで、タジキスタン、モンゴル、キルギス、ミャンマーと対戦。これまで9月10日にミャンマーと戦い、2-0で勝利しています。※但し、既に出場権を獲得済みの開催国カタールが、グループ1位または、各組2位のうち成績上位4チームに入った場合はその分が繰り上がりとなり、各組2位チーム中成績第5位のチームが代わってワールドカップの最終予選に進出できます。アジア最終予選は、2次予選を突破した12チームを2組に分け、2次予選同様にホーム・アンド・アウェーでの2回総当たり戦を行います。そして、各組上位2チームが本大会の出場権を獲得できます。また、各組の3位は4次予選(大陸間プレーオフ)となり、ここで勝利した1チームを合わせて、合計4、5チームが本大会に出場できるというわけです。以上、おわかりになりましたか? 予選でこれだけ多くの戦いをしなければならないと考えると、W杯開催年の翌年から予選が始まるのも納得がいきますね。2022年のW杯はもう始まっています! というわけで、ananwebは、日本サッカー協会(JFA)さんとタッグを組んで日本代表を応援します。今後、代表選手の声とともに、新企画をweb上で展開させていただきますので、楽しみにお待ちくださいね。あの選手が恋愛観を語ってくれるかもしれません! お見逃しなく!ラグビーも応援しつつ、サッカーにも情熱を注ぎ、スポーツの秋を存分に満喫しましょう!
2019年10月09日ラグビーボールをイメージしたハンバーガー「ラグビーワールドカップ ミニバーガー」が、東京・虎ノ門のアンダーズ 東京 1階にあるカジュアルダイニング ビブ(BeBu)に登場。2019年9月1日(日)から11月2日(土)まで販売される。「ラグビーワールドカップ ミニバーガー」は、9月20日(金)より開催されるラグビーワールドカップ2019日本大会に合わせて発売。アジア初開催となる大会を盛り上げるべく、日本と前回大会の優勝国ニュージーランド、準優勝国オーストラリアをイメージしたミニバーガー3種類を用意する。「ジャパン」は日本代表チームの勝利を祈願してカツを挟んだハンバーガー。ポークカツレツに赤キャベツのピクルス、トマトソース、紅生姜マヨネーズを合わせた。「ニュージーランド」バーガーには、ニュージーランドで定番のフィッシュアンドチップスをイメージし、フィッシュフリッター、ハーブタルタルソース、アボカドクリームチーズなどをサンド。「オーストラリア」バーガーには、オーストラリアではポピュラーなラム肉をスパイシーに味付けしたライトスパイシーラムショルダー、ヨーグルトガーリックソース、マスタードマヨネーズなどを挟んだ。【詳細】カジュアルダイニング ビブ「ラグビーワールドカップ ミニバーガー」販売期間:2019年9月1日(日)~11月2日(土)価格:各950円+税、3個セット 2,700円+税■店舗情報「ビブ(BeBu)」住所:東京都港区虎ノ門1-23-4 アンダーズ 東京 1階TEL:03-6830-7739(受付時間 月~金 9:00~21:00、土・日・祝日 9:00~19:00)営業時間:BeBuカフェ&バー11:00~23:00、土・日・祝日11:00~22:00BeBuラウンジ11:00~21:00※ラストオーダーは30分前。
2019年07月22日新春の箱根路を走るための切符をかけた、熾烈な予選会「第95回箱根駅伝予選会」に注目!号砲とともに約600人の選手が一斉に飛び出し、夢の舞台をかけた、過酷な戦いが始まる!正月の風物詩、箱根駅伝。シード権を得た前年度10位までの大学以外は、この予選会で残りの出場枠を争う。今回は記念大会で枠が2増。うち一つは、関東インカレの結果から日本大学が獲得し、予選会で勝ち上がれるのは残り11枠のみ。順当なら通過が有力視されているのは、順天堂、駒澤、神奈川、國學院、中央、大東文化、山梨学院、明治の8校。残り3枠を巡って激戦が繰り広げられそうだ。今回から距離が延び、終盤の逆転劇が起きやすくなった。上位10人の合計タイムで競うチーム戦ゆえ、最後まで結果が分からない!現地に行けば選手たちの激走が間近で観られる。毎年、歓喜と涙がうずまく箱根駅伝予選会。学生ランナーたちの青春ドラマを間近で感じてみては!?箱根駅伝予選会とは?□シード10校など以外の、本戦出場校を決める。□予選会に出場するのは参加条件を満たした50校ほど。□今回、予選を突破できるのは、前回より1枠増の11校。□ハーフマラソン(21.0975km)で競う。昨年までは20km。□1チーム12人以内が走り、上位10人の合計タイムで決定。注目の選手たち【塩尻和也(順天堂大学)】3000m障害で2016年のリオ五輪にも出場した学生長距離界のエース。©西村尚己【ドミニク・ニャイロ(山梨学院大学)】前回の箱根駅伝は花の2区で区間賞を獲得。他の留学生とともにレースを牽引する存在だ。【片西 景(駒澤大学)】’17年ユニバーシアード・ハーフマラソンで金メダル。得意のロードで本領を発揮する。【坂口裕之(明治大学)】前回は体調不良で欠場して、チームは落選。復活を期す古豪にエースの快走は欠かせない。第95回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会は、10月13日(土)、陸上自衛隊立川駐屯地で、9:35スタート。国営昭和記念公園内がゴールとなる。日テレ、BS日テレなどで放送予定。およそ50校600人の選手が一斉に駆け出すスタートは大迫力。写真は昨年の第94回大会の予選会。©松尾※『anan』2018年10月17日号より。写真・アフロスポーツ文・サカイマサト(by anan編集部)
2018年10月12日パリ中が歓喜の渦に巻かれた2日間! 優勝が決まった7月15日は日曜日ということもあって、たくさんの人々が皆と一緒に試合を観戦しようとパリ市内へ繰り出しました。 私もエッフェル塔近くのChamp de Mars公園に設置された巨大スクリーンで、サポーターの皆と一緒に応援したいと出向いたのですが、出だしが遅かったために既に入口が閉鎖されており、敢え無く近くのカフェにて観戦。しかし、どこのカフェも人が道路まであぶれて、車が通れなくなるほどの混雑ぶり! 優勝が決まると、カラースモークや花火、爆竹があちこちで焚かれ、車に乗っている人は何故か見知らぬサポーター達にとり囲まれて一時停止をくらい(でも仲良く盛り上がっていた)、メトロでは、ステーションにつくたびに人々が応援歌を歌いながら乱舞して車両が上下に大きく揺れ、奇声をあげた人々がホームを猛ダッシュするなど、人々の歓喜繚乱ぶりを目の当たりにすることができました。 日本のサッカーがW杯で勝利を挙げると、渋谷の街が騒々しくなりますが(筆者2002年の記憶との対比)、真っこと比較にならないほどの熱狂ぶりを体感しました。 …悲しくもこの歓喜を悪用した犯罪が多発して、あちこちでお店が襲撃され、路駐の車が燃やされたり破壊されたり、怪我人も続出したり。でもそういったことを除いては、どんなに滅茶苦茶でも、喜び騒ぎに対してはフランス人って寛容だなっていう印象を受けました。 だってこんな嬉しいこと、素晴らしいことないじゃない!って。 それから、こうして皆と一体になって喜びを分かち合うって、良いなーと心底実感しました。外を歩いているだけで、サポーターに限らず(というか全市民サポーターな気もしますが)見知らぬ人たち同士が喜びを交わし合い、家の中で祝杯をあげている人たちまでもが、わざわざ外を歩いている私たちと挨拶を交わす為だけにベランダに出てくること度々。そういった経験したことのない、見たことのない光景を、今回たくさん目にすることができました。 熱気の渦に巻かれた翌日、シャンゼリゼで優勝パレードが行われると知り、今度こそ!と17時予定のパレードを見るために13時から場所取りを。お陰で最前列を確保できたものも、30℃を超す炎天下の中、日よけもなく、水もほとんど飲めず、途中からぎゅうぎゅうと人が押し寄せ、待つこと6時間半。。。当初の予定より2時間半の遅刻で、やっとフランス代表の乗ったバスが登場したのです! もう、暑さと水不足でフラフラだったけれど、選手の乗ったバスが現れた途端、怒号のような歓声が沸き起こり、熱狂の波に飲まれながらも必死で収めた写真。 しかし!バスの通過がめちゃくちゃ早くて、本当に一瞬の出来事でした!泣。意識が朦朧としながらも何とか持ちこたえたあの苦しい待ち時間は一体何だったのかと行き場のない感情も覚えましたが、でも、こんなこと後にも先にもそうそう経験しないな思うと、生涯忘れることのない良い思い出ができたと思えばいいか、で、気分はふわりと着地。 パレードが終わった後も、人々の興奮は冷めやまず、前日同様、朝方まで熱狂に駆られた人々の騒ぎが続いたのでした。 そして、帰り道ふと思ったこと。こういう瞬間をこれからもたくさん目撃していきたいと思いました。ニュースでもインスタでもなく、自分の目で見ていくこと。そういったことを、今回パリで体験できたし、何よりフランスが勝って本当に嬉しかったです!
2018年08月13日サッカー選手たちが日々、熱戦を繰り広げているワールドカップ。日本は予選でコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦します。どの国も名前を聞いたことはあるけれど、正直、有名な場所や料理など、文化的なことはあまり知らない…。そこで今回は、セネガル料理のレシピを調べてみることに。プレ・ヤッサまずは、セネガルの名物料理「プレ・ヤッサ」のレシピから。簡単にいうと、「鶏肉のオニオンソースがけ」のような料理です。【材料】2人分・鶏肉…400g・タマネギ…4個・サラダ油…適量・水…40~50cc☆レモン果汁…大さじ2☆ブイヨンキューブ…1個☆ローリエ…1枚☆ニンニク…3かけ☆マスタード…小さじ2☆黒コショウ…少々☆塩…少々☆チリペッパー…少々【作り方】1)鶏肉を半分、もしくは4等分に切る2)タマネギを5mm幅に切る3)☆をボウルに入れ、すべて混ぜ合わせる※ブイヨンキューブは指で砕いてから!4)3に1を入れ、何度かひっくり返しながら30分ほど漬け込む5)フライパンに油をひき、4から鶏肉のみ取り出して焼く6)鶏肉に火が通ったら一度取り出し、そのままのフライパンにタマネギを入れ炒める7)ボウルに残った☆と水を加え、タマネギを煮る8)鶏肉をフライパンに戻して、タマネギソースと絡めたら完成!鶏肉はもも肉でも胸肉でもお好みでOKです。ごはんの上にのせて、召し上がれ!チェブジェン続いてのレシピは、パエリヤにも似ている魚の炊き込みごはん「チェブジェン」です。【材料】2人分・米…2合・アジや鯛などの白身魚…魚の種類・大きさに合わせて・ニンジン…1/3本・大根…1/5本・ナス…1本・タマネギ…1個・キャベツ…少々☆水…500cc☆ブイヨンキューブ…1個☆トマトペースト…大さじ1☆オリーブオイル…大さじ4☆塩…少々★パセリ…5本程度★ニンニク…3かけ★コショウ…少々★赤唐辛子…少々【作り方】1)★の材料をすべてみじん切りにし、混ぜる2)下処理をした白身魚を食べやすい大きさに切り、1をすり込む3)鍋に油をひき2を炒め、火が通ったら一旦取り出す4)ニンジン、大根、ナス、タマネギ、キャベツを食べやすい大きさに切り、魚を焼いた鍋に入れ、水とブイヨンキューブ、トマトペーストを加えひと煮立ちさせる5)魚を鍋に戻し、20分ほど煮込んだら塩で味を整えて冷ます6)スープと具材を分け、スープでごはんを炊く※スープだけで足りない時は水を加える7)炊きあがったら、分けておいた具材を温めなおし、ごはんにのせて完成!一旦冷ますなど手順が少し面倒なので、手順3まではレシピ通りにやって、後は炊飯器におまかせでも◎。そのほうが圧倒的に時短になりますよ。調べてみてわかったのですが、セネガル料理は基本的に「コンソメ」や「ブイヨン」が入っていることが多いようです。あまり詳しく知らない国の料理を調べてみるのも、発見があって面白い!材料をそろえるのも、作るのも大変そうだけど、たまには食べたことのない料理に挑戦してみるのも楽しそうです!(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年06月23日