主演に綾野剛、北川景子を共演に迎え、中山七里のクライム・サスペンス小説「ドクター・デスの遺産」が実写映画化されることが決定。今回2人は、刑事役で初バディを組む。終末期の患者ばかりを襲う連続不審死事件が発生。捜査に乗り出す犬養と高千穂は、依頼を受けて患者を安楽死させるドクター・デスと呼ばれる医者の存在に辿り着く。そんな中、重度の腎臓病に苦しんでいる犬養の一人娘・沙耶香が、ドクター・デスに安楽死の依頼をしてしまう――。主演の綾野さんが演じるのは、主人公で警視庁捜査一課の敏腕刑事・犬養隼人。共演の北川さんが、犬養のバディである冷静沈着な女性刑事・高千穂明日香を演じる。「禁断の題材にとうとう触れてしまった思いでなりません」と本作への出演を語った綾野さんは、「撮影中もこの作品の強度に耐えうる表現ができているのか?と自問自答の日々でした。しかし、そこで大きな支えとなり現場を包み込んでくれたのが初バディである北川景子さん。2度目の共演ですが、本当に頼もしく、常にブレない芯の強さと清らかさがあります。深川監督、各部署スタッフ、キャストと共に、新境地に立つ事ができました」と撮影をふり返っている。一方、「『お父さんが悪いお医者さんに殺された』という男の子からの通報をきっかけに、二人の捜査一課コンビが連続殺人犯を追いかけることとなります」と物語について明かした北川さんは、「綾野さんとは2度目の共演ですが、2人1組でずっと動く役は初めてです。綾野さんは常に役と向き合っておられる熱い方です。犬養が一つのことに集中した時に醸し出す殺気や、こうと決めたら一直線に突き進んでいく勢いは綾野さんなのか犬養さんなのか、分からないほどでした」と綾野さんを称賛。「私は部下でありながら、そんな綾野さん演じられる犬養を冷静に、時々呆れながら、時々乱暴に扱いながら見守る役です。手のひらで転がしていると言っても過言ではありません」と役柄について説明しつつ、「現場でも気がつけば綾野さんをずっと観察していました。綾野さんは思いつきでいろんなことをお芝居に取り入れたり、好奇心旺盛な子どものような一面があると今回初めて気がつきました。そんな綾野さんを後輩ながら微笑ましく見守ってきた夏でした」と撮影中、綾野さんの新たな一面を発見したようだ。今回監督を務めたのは、『洋菓子店コアンドル』『神様のカルテ』の深川栄洋。「心掛けたのは最後まで振り落とされないように舵を握り続けること。プロデューサーと目指したのはエンターテインメントとして、ある社会問題と向き合うこと。ともすれば深く入り込みすぎて、自分の立っている場所が分からなくなるような作品です」と本作への思いを明かし、「二人はいいコンビです。綾野さんは北川さんのことを、北川さんは綾野さんのことを僕に教えてくれました。二人は全く違う考え方を持った役者ですが、二人とも強烈な役者バカだと思います。もちろんそういう僕も映画バカですが……、子役オーディションに参加して子役の為に熱演していた綾野さんと、アクションで綾野さんに本気の蹴りを見舞う北川さんの熱を感じに劇場に来てください」と呼びかけている。『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』は11月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2020年01月27日橋本愛主演で映画化、東出昌大主演でドラマ化もされた「さよならドビュッシー」で、2009年の「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した人気推理小説家・中山七里。このほど、中山さんによる法医学ミステリー「ヒポクラテスの誓い」が、WOWOWの連続ドラマWとして、10月に放送されることが決定した研修医の栂野真琴は、尊敬する内科医・津久場教授のすすめで法医学教室での研修を受けることに。真琴は、異様な雰囲気に覆われる法医学教室に恐る恐る足を踏み入れるが、法医学教授・光崎藤次郎は彼女をあしらい、その場を去ってしまった。ひとり残された真琴のところに突然、電話がかかってくる。「そこは、解剖してくれるとこですか?」と少女の声。父親が起こした自動車事故で亡くなった女性を解剖してほしいと言うのだ。父のせいではないと言う少女に、刑事・古手川和也が光崎へ解剖を依頼。警察では“解剖の必要なし”と処理された事故だが、光崎は遺族感情を無視するかのように解剖を強行する。光崎のやり方に納得できない真琴であったが、彼の天才的な腕によって明かされる真実を知り、心が揺らぎ始める。しかし、その解剖の先に隠された闇に真琴が巻き込まれることに。息つく暇もないスリリングな推理劇が幕を開ける!主人公の女性研修医が、偏屈だが解剖の腕は超一流という法医学教授の下で学び、成長していく物語を軸に、死因の特定など犯罪捜査や法の適用過程で必要な医学的研究と、その応用を指す“法医学”に重点を置いた本作は、WOWOWが初めて挑む法医学ドラマ。原作者・中山さんの著作「連続殺人鬼カエル男」「切り裂きジャックの告白」にも登場した、法医学教授・光崎藤次郎を取り上げ、“あえて映像化困難になるような描写”を心掛けたという本作の映像化には、NHK連続テレビ小説「まれ」やドラマ「いま、会いにゆきます」、連続ドラマW「震える牛」など数々のヒット作を生み出してきた篠崎絵里子が脚本、連続ドラマW「石の繭」「CO 移植コーディネーター」の内片輝が演出。目まぐるしく二転三転するストーリー、“解剖”をめぐる人間ドラマを描きだしていく。中山さんは、今回の連続ドラマ化決定に「本当に驚きました。同時に、映像化を決断された関係者の皆さんに深く尊敬の念を抱いたものです」とコメント、「個人的に映像表現は尖っていて、なんぼと考えている不届き者です。規制と常識を突き破らなければ、映像の明日はないと信じている無法者です。報せを受けてからというもの、その完成をずっと待ち侘びていました」と、映像で本作をどう見せるのか、期待を込めて語る。そして、視聴者へは「これは大人の観るドラマです。お子ちゃまはさっさとテレビから離れて寝ていなさい」と、辛辣ともいえるメッセージを贈る。気になるキャストの発表はこれからとなるが、ひと筋縄ではいかない本格法医学ドラマのできあがりが楽しみだ。連続ドラマW「ヒポクラテスの誓い」は10月、毎週日曜22時~WOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年06月13日『さよならドビュッシー』の中山七里原作によるWOWOWの連続ドラマ『贖罪の奏鳴曲』が主演・三上博史、監督・青山真治で2015年1月24日からスタートすることが10月30日、明らかになった。中山作品の連続ドラマ化は本作が初であり、監督の青山もWOWOWドラマ初監督。三上は昨年6月に同局で放送された『震える牛』以来の主演となる。ドラマは悪評の絶えない不敗の弁護士・御子柴(三上)が主人公の法廷ミステリー。御子柴が手がける保険金殺人事件の容疑者の息子役に染谷将太、事件の謎を追う刑事役にWOWOWドラマ初登場のリリー・フランキーと、個性的かつ魅力的なキャストが顔をそろえている。三上は「今回、初めて青山真治さんがWOWOWの連続ドラマを監督されるということで『何かが起こる!!』と、すぐに手を挙げました。通常のドラマでしたら弁護士や刑事が事件を推理していくと思うのですが、今回は私が演じる弁護士には過去に殺人を犯したという背景があって、単なる謎解きの案内人ではありません。そこに難しさもあり、演じ甲斐もあり、一筋縄ではいかない話だなと思います」と意欲を見せている。青山監督も「三上さんとは十数年ぶりの仕事です。プライベートでは何度もお会いして今どういうことがやりたいかはお互いによく分かっているわけですが、何しろ僕の世代の最大のスター俳優の一人であり、かつ研ぎ澄まされたアーティストですから一筋縄ではいきません。しかしキャメラの前に立った瞬間、これほど繊細な表情をなさるのか、主役を張るとはこういうことか、と改めて驚かされ感動させられます」と、久しぶりの三上とのタッグに刺激を受けているという。そして原作の中山氏は「生来がひねくれ者であるため、小説を書く際には『映像化できるものならやってみろ』と思いながら筆を進めます。 自ずと映像化には不向きなトリックを仕掛けたり、センシティブな問題を扱ったりすることが多くなります。 『贖罪の奏鳴曲』もその例に洩れず、まず映像化は不可能だろうと悦に入っていました。従ってWOWOWさんからドラマ化の話をいただいた時、一番驚いたのはおそらく私だったでしょう。ともあれこのドラマに関わったスタッフ・ キャストの皆さんには脱帽せざるを得ません」と、ドラマに大きな期待を寄せている。連続ドラマ『贖罪の奏鳴曲』はWOWOWプライムにて2015年1月24日(毎週土曜 22:00~)スタート。
2014年11月01日第8回“このミステリーがすごい!”大賞を受賞した中山七里の同名小説を、橋本愛主演で映画化した『さよならドビュッシー』が26日(土)より公開される。本作は、主人公が不可解な事件に巻き込まれていく様を描いたミステリーだが、困難を乗り越えて夢をかなえようとする主人公の姿を描く感動作でもある。その他の画像本作の主人公は、ピアニストを目指す16歳の少女・遥(橋本)。彼女は従姉妹の片桐ルシアとピアニストを目指すがある日、火事に巻き込まれ、遥は祖父とルシアを失うと同時に自身も全身の大怪我をおってしまう。映画は、やけどの後遺症に苦しみながら新しいピアノ教師の岬洋介(清塚信也)と猛レッスンを続けると同時に、遥の周囲で起こる不可解な事件と祖父が彼女の遺した莫大な遺産を狙う者の正体に迫っていく。このほど公開された画像は、遥が火事でおった怪我を回復しようとリハビリに励む場面。ピアニストの命ともいえる“指”が動かなくなってしまった彼女は、新しい教師、岬と懸命に特訓をする。そこにあるのは誰にも打ち明けられない不安や孤独だが、彼女は共に夢をおった従姉妹ルシアとの約束“ドビュッシーの『月の光』を弾くこと”を胸に苦しい日々を乗り切ろうとする。本作はミステリーを主軸とした作品だが、近年、出演作の続く橋本は、孤独と苦境の中で決してあきらめないヒロインを繊細なタッチで演じている。ちなみに現実世界では、聴力を失ってしまったフジコ・ヘミングや、視覚障がいと共に生きる辻井伸行、リサイタル中に脳溢血で倒れ右手の自由を奪われるも左手で演奏を続ける舘野泉など、困難を乗り越えて世界的な評価を確かなものにしているピアニストたちが多く存在している。本作に登場する遥は、世界的な才能をもつ演奏家ではないが、困難に負けることなく、強い意志で音楽を自身に手繰り寄せようとする姿は、多くの観客の胸をうつのではないだろうか。『さよならドビュッシー』1月26日(土)全国ロードショー
2013年01月23日