今さら聞けない社会人のマナーをクイズ方式でお届けします。覚えておけば役に立つことウケアイですよ。Q:会席料理のシーンで、箸置きにのった箸を取り上げる時の作法は次のどれが正しいでしょうか?A:まず左手で箸の右側を取り上げるB:まず右手で箸の真ん中ぐらいのところを取り上げるC:まず右手で箸の右側を取り上げる(答えは矢印の下です!)↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓解答:C:まず右手で箸の右側を取り上げる解説:箸の取り上げ方は、右手で箸の右側を取り上げる→左手を箸に添える→右手を右方向にすべらせる→右手を箸の下側へ移す→左手をはなして右手で持つ、が正しい作法です。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月02日以前、ある有名な占い師が「神社では、女性は音をたてずに拍手を打ちなさい」とテレビで発言し、「それは『しのび手』と言って葬式の際の作法だ」と反論が出たことがありました。神社は神様の「気」にあふれた場所ですから、気持ちを清め、礼儀正しくふるまいたいものです。しかし、正式な作法を知らない方も多いのでは?ここで改めて勉強すべく、千年以上の歴史をもつ神社の宮司・Aさんに聞いてみました。■手水の正式な使い方――神社の鳥居をくぐると、多くの場合、手水舎(ちょうずや)がありますが、手の洗い方がよくわかりません。正式な作法はあるのでしょうか?「手水舎で清めるのは手だけではありません。手と口を水で浄化すると同時に、心にある罪ケガレも洗い流そうとするのが本来の意味です。神社庁はその作法を定めているので見てみましょう。まず、右手で柄杓(ひしゃく)を取って、水盤の水を汲み左手にかけて洗います。次に左手で柄杓を持って同じように右手を洗います。そしてまた右手で柄杓を持ち、左手のひらに水を入れ、それで口をすすいだら、最後にもう一度左手に水をかけます。このとき、柄杓に少し水を残しておきましょう。最後に残した水で、柄の方を下に柄杓を縦にし、使った柄杓を清めます」(Aさん)簡単なようですが、参拝者を観察していると、作法通りに手水を使っている人は案外少ない気がします。■参拝の作法――それではいよいよ、正式な参拝の方法をうかがってみましょう。神社の参拝方法は、「二拝・二拍手・一拝」と言われますが、具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?「神前に赴き、軽く会釈をします。その後一歩進み、深く二度おじぎをしてください。その次に手を合わせ、大きく二つ手を打ち、最後にもう一度、丁寧におじぎをします。その後、一歩退いてから軽く会釈をします」――神前での拍手を「柏手」と言いますが、これは拍手と同じと考えてよいのでしょうか?「『柏手』は、柏の葉のような形に手の指をそろえて打つことからきています。ですから、手を打つときには胸の前で指先をそろえましょう。そして右手を少し下にずらし、神様に感謝の気持ちを籠め、パンパンと音を立ててください。その後、もう一度手をそろえ、祈りを捧げる。これが正しい『二拍手』の仕方です。ここまで読んで、『でも出雲大社の参拝作法は、二拝・四拍手・一拝だったはず?』と疑問に思う方もおられるかもしれません。実は出雲大社だけでなく、九州の宇佐八幡など、一部の神社は少し作法が違うのです。ですから、心配な場合は社務所などで参拝の方法を確認する方が、より確実でしょう」――鈴を鳴らすタイミングについては、規則がありますか?「特に決まっていません。ただ、鈴の音によりその場を浄化するという意味がありますから、そのつもりで、心を籠めて鳴らすようにしてください」■もっと神道や神社を身近に感じるために――ところで「氏神様にお参りをしましょう」と言われますが、「氏神様」とは具体的にはどのような神様のことでしょうか?「現在では、住んでいる土地の神様を『氏神様』と呼びますが、本来そうではありませんでした。文字通り、『氏族を守る神様』のこと。多くはご先祖様とされる神様です。たとえば、藤原氏の氏神は天児屋根命(あめのこやねのみこと)とおっしゃり、春日大社や全国の春日神社にお祀りされています。昔の人たちは、一族が近くに住んでいたため、住んでいる土地に祀られている神様イコール氏神様でした。ですから、土地の鎮守神様を氏神様というようにもなったのです。氏神様だけにお参りすればよいというものではありませんが、ご自宅から最寄にある神社ということでもありますから、折に触れお参りいただけたらと思います」最後に。神社がどのように運営されているかご存知でしょうか?ご本殿や拝殿などの改修は宮大工の仕事になるため、通常の建築物より費用がかかるのですが、神社の収入は、お賽銭や寄付、お守りやご祈祷の初穂料しかないそうです。そのため平日は会社員として働いておられる神職さんもたくさんいらっしゃいます。お参りの際、ご由緒書をいただいたり、きれいな写真を撮らせていただいたりする方も多いと思いますが、神社に祀られている神様、そしてその神様を大切にお祀りされている神職さんたちに、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。(OFFICE-SANGA醸のり子)
2012年08月20日