東映創立60周年記念作品となる映画『北のカナリアたち』の完成報告会見が10月3日(水)に行われ、主演の吉永小百合を始め柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督らが出席した。「告白」などで知られる湊かなえの連作集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録された「二十年後の宿題」を原案に映画化した本作。北海道の離島にひとりの女教師が赴任し、彼女の下で6人の生徒たちがのびのびと育っていくが、ある日痛ましい事故が…。その傷を抱えたまま巣立っていった教え子たちと教師の運命が20年の時を経て絡み合っていく。北海道の礼文島、利尻島で冬と夏の2回にわたりロケが行われたが、特に冬は極寒の中での過酷な撮影が続いた。吉永さんは「あまりの厳しさに『乗り切れないのでは?』と思ったこともあった」と述懐。「それでもスタッフやここにいる出演者のみなさんが頑張ってくださっているのだから、『私ももっとしっかりしなくちゃ』と思い、夏に向けて体力作りもしました」と明かす。吉永さん演じるはる先生の教え子の20年後を演じた森山さんら若手キャスト陣は、吉永さんとの共演、吉永さんの指揮で合唱をするシーンで強く感じるものがあったよう。森山さんは「僕らが歌うシーンは20年前の子供たちと違って綺麗な声で歌うというよりも、20年の時を経てどんな経験をしてまたあの分校に戻ってきたのか?というところ。それぞれが様々な方向に歩き、“ずれ”を感じながらも6人が歌うんですがすごく気持ちよかったです。(映画を観て)自分が出ているのに『いいな』と思えました」と語る。満島さんは「何度もテストをやって気持ちが高揚しすぎるところもあったんですが、吉永さんが本当はこっちを向くはずなにずっとふり向かないことがあったんです。それが高揚感も緊張感もあるけど、空気が澄んだ静かなものになった瞬間に吉永さんがふり向いてシーンが始まったんですが、そのときの表情は、後からみんなで『凄まじかったね』と話をしました。神々しくて、静かだけど美しくて…葛藤も抱えたフッとした表情でした」と尊敬を込めて語った。宮崎さんは吉永さんと目を合わせない芝居が多かったそうで「ストレスがありましたが、指揮をしている吉永さんの顔をしっかりと見られて幸せでした」と告白。小池さんも「歌いながら鳥肌が立つような体験でした」と語る。20年後の6人がこの歌のシーンで初めて揃って再会することになるが、松田さんは「それまでは(6人の関係性や過去が)想像でしかなかったので、それを繋げるものは歌しかなかった。練習でも吉永さんが指揮をしてくださったんですが、想像が形になっていくようで余計な芝居が要らず、本当に久々の再会という感じがして不思議でした」と感嘆を込めて述懐した。吉永さんは“教え子”たちの言葉に目を細めつつ「6人が真っ直ぐに私を見てくれて、それだけで何とも言えぬ感動があり、この場に居合わせてよかったと思いました」としみじみ。「何冥利に尽きると言ったらいいのか…私は先生になりたいと思ったこともあったので、先生冥利に尽きるというか」と現場で感じた幸福を明かした。また吉永さんは劇中、仲村トオルとのキスシーンも披露。吉永さんの映画でのキスシーンは『北の零年』(’05)での渡辺謙とのシーン以来となるが「(はる先生と)仲村トオルさんとの心の通い合いはどういうもの何だろう?と監督とよく話し合いました。トオルさんは撮り終えてその日、東京に帰られたんですが、気恥ずかしくてトオルさんのところに行けず、余韻があり不思議な思いに駆られました」と静かな笑みを浮かべて語った。撮影開始前の制作発表会見で「これまでにない吉永さんを撮りたい」と語っていた阪本監督は、「見たこともない吉永さんの表情というのは、僕が演出で作るのではなく物語がそれを求める瞬間があるんです。不思議な雰囲気を醸し出したショットを感じていただければ」と手応えを口にした。『北のカナリアたち』は11月3日(祝・土)より公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年10月03日「告白」などで知られるベストセラー作家・湊かなえの小説を原作に、吉永小百合を主演に迎えて贈る東映創立60周年記念作品『北のカナリアたち』。北の大地での過酷な撮影の最中に、シネマコンプレックス「MOVIX」のためだけに収録された貴重な特別映像がシネマカフェに一足早く到着!湊かなえの短編集「往復書簡」(幻冬舎文庫)に収録の一遍「二十年後の宿題」を原案に、ひとりの女性教師と6人の教え子たちの運命の再会、20年前に起きたある事件の真相を描き出す。主演の吉永さんを始め、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮﨑あおい、小池栄子、松田龍平など豪華なキャスト陣の共演でも話題の本作。吉永さんのコメント、さらに20年前の生徒役の子供たち6人が歌う「MOVIX」のテーマソングをバックに、本作の劇中映像と未公開メイキングシーンで構成されたこの映像。子供たちによる牧歌的なメロディの美しいコーラスと、そこに映し出される劇中のサスペンスフルな映像のコラボレーションは何とも形容しがたい緊張感がある。映像冒頭のほのぼのとした雰囲気に油断していると、森山さんや満島さんらが演じる20年後の子供たちのこれまで抱えてきた葛藤や不安が次々に映し出され、観るものを釘付けにする。しかし、何よりも驚かされるのが映像の冒頭から流れるこの子供たちの“天使の歌声”。本作でも重要な役割を果たすこの歌声は、3,100人の中から選ばれた子供たちによるものなんだとか。“日本最後の秘境”と言われる利尻・礼文島で、天使たちの歌声はどのように響き渡るのか?まずは、こちらの映像から注目の特別映像をチェック!『北のカナリアたち』は11月3日(土)より全国にて公開。※こちらの特別コラボ映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年09月14日吉永小百合が厳しい寒さの北海道で映画撮影1月13日、女優の吉永小百合が東映創立60周年記念映画「北のカナリアたち」の撮影のため寒さ厳しい北海道、礼文島で2日間の撮影をした。氷点下11度という厳しい寒さの中、撮影したのは、吉永演じる先生が、20年前に天使の歌声を持っていた教え子6人と時を経て思い出の島の学校で再会するというシーンだ。成長した教え子たちを抱きしめたい大人になったかつての教え子たち6人は、それぞれ見事に空白の20年の歳月を演じ、映画.コムによると吉永は「みんなかわいくて、役ではなく私、個人としてもハグしたくなります。俳優をやっていなかったらこんな素敵な教え子たちに出会えなかった。お芝居もみんな20年の歳月をきちっと作って、それを埋めて表現するのを目の当たりして、逆に学ぶことも多かったです」と、感慨深げに話したという。そして6人との合唱の練習のシーンでは、皆が可愛くて仕事ではなく、個人として抱きしめたくなったという。新しいジャンルの映画になるのでは?吉永は、「北のカナリアたち」は現在と過去が交互に出てくるシナリオになっている。明日への新しい第一歩を踏み出していく(再生に向かう)ような新しいジャンルの映画になるのではと本作への深い思い語った。20年後の生徒たちを演じる役者たち吉永が絶賛した生徒役の6人は、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平が演じている。ストーリーは利尻、礼文島を主要舞台としたサスペンス映画20年前に起きた事故がきっかけで、島を出た小学校教師の(吉永)が、教え子の一人が事件を起こしたことを知り、かつての教え子たちに会う旅に出る……。(映画.コムより)元の記事を読む
2012年01月18日東映創立60周年記念プロジェクト『北のカナリアたち』の製作発表会見が29日に都内で行なわれ、主演の吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗ら出演者と、阪本順治監督、撮影監督の木村大作、原案者の湊かなえらスタッフ、そしてオーデションで合格した5名の子役が登壇した。会見の模様映画『北のカナリアたち』は、湊の著書『往復書簡』に収録されている『二十年後の宿題』を原案に、20年前の小学校で合唱を教える先生と生徒たちに起こった悲劇の事故から、時を経て描かれる先生と教え子たちとの絆を描くサスペンス巨編。吉永は「『動乱』、『海峡』、『北の零年』と、北海道の雪中で撮影してまいりましたが、今回は一番大変になるのでは。初心に帰ったような思いでワクワクドキドキします」とあいさつし、阪本監督は本作を「痛ましい出来事と、天使の歌声という組み合わせは違和感あるように思われるかもしれないが、相乗効果で一級のエンターテインメントに作り上げたい」と説明。木村撮影監督は「美しさは、厳しさの中にしかない。今回は格好のロケーション」と意気込みを語った。また、柴田は「役者になったらいつの日か…と思っていた夢が叶いました。私が吉永さんの夫役ということで、ご不満の方も多いと思いますが、サスペンスなので勘弁してください」と恐縮し、島に赴任してくる警官役を演じる仲村は「“あぶ刑事”で大変お世話になった恭兵さんに恩を仇で返すような役ですが、僕を育ててくれた大先輩方に“まな板の上の全裸の鯉”のような気分でなされるがままに料理していただきます」とコメント。宮崎あおいは仕事のため会見を欠席したが、ビデオメッセージで「台本を開いて、吉永小百合さんを始めとする素晴らしいキャストの中に自分もいることがうれしくて幸せです」とコメントを寄せると、吉永は「先日『ツレがうつになりまして。』を拝見しました。実力があってとてもキュートな宮崎さんと2日からいきなり共演するのでとても楽しみです」と期待を寄せた。本作は、北海道北部にある離島・礼文島と利尻島で今冬から撮影を開始し、来年初夏クランクアップ、来秋以降に公開される予定。『北のカナリアたち』2012年秋以降全国ロードショー
2011年11月30日東映創立60周年記念作品として吉永小百合を主演に迎えた映画『北のカナリアたち』がついに始動。11月29日(火)に都内で開催された製作発表会見に吉永さんを始め、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、小池栄子、勝地涼、松田龍平にメガホンを取る阪本順治、撮影監督の木村大作、原案となる小説の著者で「告白」(双葉社刊)の作者としても知られる湊かなえ、オーディションで出演が決まった5名の子役たちが出席。さらに、この日は都合で欠席となったが宮崎あおいの出演も発表された。湊さんの小説集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録されている「二十年後の宿題」を基にした本作。かつて北海道の離島で教師として働き、いまは東京の郊外で図書館の司書をしている女性と、奇跡の歌声を持った彼女の最後の教え子たちの運命の再会、20年前のある事件の真相を壮大なスケールで描き出す。撮影は北海道の最北端の稚内からフェリーで2時間の礼文島、利尻島で冬と夏に分けて行われる。これまで『北の零年』や『海峡』など北の地を舞台にした数々の作品に出演してきた吉永さん。7月に訪れたという利尻について「胸が震えました。日本の景色と思えないような感じがしました」とその美しさを語る。一方で「今回が一番大変になるのでは?」とクランクインを前に心情を明かした。吉永さんの夫役を演じる柴田さんは「役者を始めたときからいつの日か吉永小百合さんと共演したいと思ってました。夢が叶いました」と喜びを語る一方で、最初に共演を聞かされたときは「ちょっと待って!“サユリスト”の方々に申し訳ない、というのが心の声でした」と恐縮した面持ち。仲村さんは「まだ詳しく話すなと言われている」と役柄について言葉を濁したが、「柴田さんとは『あぶない刑事』でご一緒して、中華街で何百回と食事をご一緒しましたが一度としてお金を払ったことがなかった。そんな柴田さんのご恩を仇で返すような役と言っていいと思います」と苦笑いを浮かべていた。里見さんは「何十年も前になるのかな…?『キューポラのある街』という映画を観たら、かわいらしい少女がピョンピョンと跳ねるような芝居をしていて。それ以来、僕はサユリスト」と告白。今回は吉永さんの父親役だが「僕もいよいよ吉永さんの相手役をすることになったか?と思って喜んでいたら父親役でした」と笑いを誘いつつ「光栄です」と笑顔を見せた。吉永さんは今回の共演陣とは全員、初共演になるが「黄門さまに『あぶ刑事』と大人チームはバラエティに富んでます」とニッコリ。一方、吉永さん演じるはる先生のかつての教え子を演じる森山さん、勝地さん、満島さん、小池さんはいずれも、吉永さんを始めとする錚々たる先輩俳優との共演に「緊張してます」。満島さんは吉永さんとの初対面に「とっても優しい方で、それに甘えて(笑)、一生懸命頑張ります」と語り、小池さんも「あまりの美しさと優しさに圧倒されました。そして『はる先生がいる!』という、何とも言えぬ安心感も感じました」とふり返った。同じくかつての教え子のひとりを演じる松田さんは「楽しみです。(撮影の)木村さんもいるのでにぎやかな現場になりそうな予感がします」と期待を口にした。この日、欠席となった宮崎さんからも意気込みを語るビデオメッセージが到着したが、吉永さんは「先日、『ツレがうつになりまして。』を拝見しましたが、実力があってキュートな女優さんです」と宮崎さんを絶賛した。この豪華キャストの手綱を握る阪本監督は「みなさん、個性豊かなので架空の登場人物ではありますが、自分らしさをふんだんに出していただければ」と抱負を語る。長年、撮影監督で活躍し、監督デビュー作の『劔岳点の記』の映像が絶賛された木村さんは「美しさは厳しい中にしかない。過酷で厳しい中にいる人間は美しい。吉永さんは厳しい自然が好きな方なので、相当の映像が撮れると思う」と自信をのぞかせた。質疑応答に続いて、3千人を超えるオーディションで選ばれた、天使の歌声を持つ子供たちが吉永さんと共に登場。透き通るような歌声で「翼をください」を歌い上げた。『北のカナリアたち』は2012年秋以降、全国にて公開予定。■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開■関連記事:吉永小百合、主演最新作が決定!原案は「告白」の湊かなえ
2011年11月29日女優・吉永小百合の主演最新作『北のカナリアたち』が東映創立60周年記念作品として2012年秋に全国公開されることが9月1日(木)、東映本社で行われた記者会見で発表された。原案は「告白」の湊かなえが昨年発表した「往復書簡」(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。会見にはメガホンを取る阪本順治監督、プロデュースを手がける東映の岡田裕介代表取締役社長らが出席し、作品への意気込みを語った。舞台は日本最北の地である利尻島・礼文島。20年前に一人の女性教師と生徒6人の間に起こった“ある転落事故”を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンス。吉永さんが主人公の小学校教師・川島はるを演じる。また、物語のキーとなる“天使の歌声”を持った児童たちは全国規模で子役オーディションを行い、キャスティングが決定する予定だ。阪本監督は「吉永さんを演出できるなんて夢にも思わなかった。吉永さんの魅力を大事にしつつ、せっかくなので、誰も見たことがない吉永さんの“ある瞬間”をお見せできれば」と大女優との初タッグに早くも武者震い。そして「教師と生徒の血が通った交流を通して、過去の清算や許しをテーマに、丁寧に演出していきたい」と抱負を語った。実際、北海道の利尻島・礼文島でのロケが予定されており「風景も言語。大作さん(本作で撮影監督を務める木村大作。2009年に『劔岳点の記』で監督デビューした)と同じで、とにかく厳しい環境の中で粘って粘って、いいものを撮る」と決意も新ただ。また会見では、吉永さんのコメントも発表された。「この夏、利尻・礼文を訪れ、息をのむような自然の大きさ、美しさに圧倒されました。雄大な風景の中での映画づくりに参加する嬉しさに、胸がときめいています。湊かなえさんの素晴らしい作品をベースにしたカナリアたちと教師のサスペンス・ストーリー。観客のみなさまの胸に響く映画になりますよう、阪本監督のもと、全力で取り組みます」と静かな闘志を燃やしている。今冬、撮影第一期として東京、北海道(札幌、稚内、礼文島、利尻島他)でクランクイン。2012年初夏に撮影第二期が行われた後、夏にクランクアップする予定だ。公開は2012年秋で、全国300スクリーン規模での上映が予定されている。『北のカナリアたち』は2012年秋、全国にて公開。「天使の歌声を持つ子役オーディション」公式サイトwww.kitanocanaria.jp※応募締切:9月15日(木)撮影/三浦憲治 写真提供/「夢の続き」(世界文化社)■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開
2011年09月02日アニメーション映画『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』の完成披露試写会が5月11日(水)、都内劇場で開催され、ボイスキャストを務めた吉永小百合、堺雅人、能楽観世流二十六世家元の観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、尺八演奏者で、本作のメインテーマを手がけた藤原道山に森下孝三監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。巨匠・手塚治虫による仏教の祖・ブッダの歩みを描いた名作漫画をアニメ映画化した本作。シャカ国の王子として生まれ、後のブッダとなるシッダールタ(吉岡さん)、奴隷の身分から強国・コーサラの将軍へと上りつめたチャプラ(堺さん)らが、迷いや挫折、苦悩を抱えつつも混迷の時代を生きていく姿が周囲の人々の人間模様と共に描かれる。舞台挨拶ではまず、尺八演奏家の藤原さんが登場し、オリジナル曲である「東風」とメインテーマを続けて演奏。荘厳な尺八の音色に観客は酔いしれた。続いて、ボイスキャストが登場。チャプラの母の声とナレーションを担当した吉永さんは隣の堺さんを見やり「素敵な息子と一緒にワクワクしながらスクリーンを見つめていました」と笑顔で挨拶。この日の舞台挨拶の模様は、衛星中継で北海道から鹿児島まで全国の劇場にも届けられており、その中には震災で被災した福島(福島県)、名取(宮城県)の映画館も含まれる。実は、吉永さんは2日前に名取を訪れたばかりだそう。被災地に映像が届けられることを喜びつつ「まだ信じられない光景がありました。もっともっと長くサポートしていかなくてはと感じています」と継続的な支援を訴えた。堺さんも「みなさんにご挨拶ができて嬉しい」と笑顔で語りかけ、「いろんな意味で第一歩になる作品だと思っています」と思いを語った。シッダールタの父の声を担当した清和さんは、能以外のジャンルでの仕事は初めて。「普段は稽古をつける側ですが今回は先生に稽古をつけていただき、なんとか収録に臨みました」とふり返った。さらに「能は鎮魂の舞台と言われています。(この映画は)生と死という普遍をテーマにした能と通じる作品だと思います」と真摯に語った。清和さんの息子・三郎太くんは、声優として父子共演を果たし「良い思い出になりました」とニッコリ。黒谷さんも声優は初挑戦となったが「スタッフやキャストのみなさんのお力を借りて務めることができました」と充実した表情を見せた。吉岡さんは、“ブッダ”という存在の大きさにやや弱気。「こんな僕にブッダができるのかと、いまでも恐れ多い気持ちです。先ほども、裏で控えていたらスタッフと間違えられまして…」と苦笑交じりで明かすと、会場は笑いに包まれた。監督は、今年の4月まで絵コンテを描くなど実質6年かかって映画を完成させたと明かし「やっと終わったという感じ」とホッとした様子。本作は3部作を予定しており「体力が…」と少し不安そうな表情も。とはいえ、出来上がった作品については「ブッダを中心に生きる人々を描いた命のドラマ。観終わったらお釈迦さまとの距離が近くなったと感じてもらえると思います」と自信をのぞかせた。最後に再びマイクを握った吉永さんは「私は、子供の頃から映画に励まされ、感動して生きてきました。スポーツや音楽と共に映画が傷ついた方々のお心を癒すことができたらと切に願っております」と改めてその想いを語り、会場は温かい拍手に包まれた。『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』は5月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連記事:堺雅人ほかボイスキャスト登壇『手塚治虫のブッダ』完成披露試写会に15組30名様ご招待工藤静香渾身のブッダの絵を披露「何ができるか考え、ひとつずつやっていきたい」堺雅人が声優で参加!『手塚治虫のブッダ』試写会に10組20名様ご招待『手塚治虫のブッダ』漫画無料配信、主題歌担当のX JAPAN全米デビュー決定!X JAPANアニメ版『ブッダ』の主題歌で壮大な手塚ワールドを表現!
2011年05月11日青森県鰺ヶ沢に住む長毛種秋田犬の“わさお”主演の映画『わさお』が3月5日(土)に初日を迎え、薬師丸ひろ子、甲本雅裕、鈴木砂羽、伊澤柾樹、吉永淳、嶋大輔、大沢樹生、平田満、そして錦織良成監督が東京・銀座の丸の内TOEI1での舞台挨拶に登壇し、公開を迎えた喜びを語った。“ブサかわ”な風貌でいまや全国区の人気犬となった秋田犬の“わさお”。青森県鯵ヶ沢町で生活するわさおの自然な姿を、そのままフィルムに焼き付けた。愛犬家で知られる薬師丸さんは、自身が飼っていたラブラドールレトリーバーとの思い出を語った。「近所で犬がケンカをしていると走って止めに行くので『仲裁犬』として知られていました。14歳になる5日前に亡くなったのですが、もう自分の足で立ち上がれなかったのに、父が庭でちょっと大きな声を出したらスクッと立ち上がって、心配そうに覗いていました。たかが犬じゃないんです。犬には人の気持ちが分かる。わさおもそうでした。日を追うごとに気持ちを読み取ってくれました。犬は物言わぬ動物ですが、一緒にいればいるほど家族のことを思ってくれます」と感無量の様子で語った。嶋さんもゴールデンレトリバーを飼っていたことがあること明かし、「撮影現場では犬談義で薬師丸さんと意気投合した」とひとりで強調していた。甲本さんは、「薬師丸さんと鈴木さんに挟まれて、とっても嬉しい。この映画に出て本当に良かった!」と満面の笑み。獣医役で出演した大沢さんは、「わさおは、僕にまったく懐いてくれなかった。お母さん(飼い主の菊谷節子さん)は懐いてくれましたが…」と明かし、会場の笑いを誘っていた。キャストたちはそれぞれにわさおとの思い出を楽しそうに語ったが、苦労も多かったようで、わさおの自然な姿を切り取るため、わさおが動かないときは何時間も待ち続けたという。「わさおを通じ、犬と人間の気持ちが通じるということを自身で体感した」という錦織監督。アジア6か国(香港、台湾、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、インドネシア)での公開を知り、「わさおの癒しがアジアのみなさんを巻き込むと思うと、素直に嬉しい」と、わさおの魅力が世界に通じたことで、喜びもひとしおの様子だった。最後に薬師丸さんは、「わさおは私たちの気持ちを汲み取り、日を追うごとに一緒にいてくれました。お母さんがそばにいて、いつもわさおのストレスをひとりで受け止めていてくれたおかげです」と、わさおとお母さんへの感謝の気持ちをしみじみと延べ、「この映画を観て、勇気や元気を貰ってくだされば…」とメッセージを残した。劇中、わさおは、訓練犬ではないので、簡単にしっぽも振らないし、人間にも媚びない。“孤高の犬”という印象で、圧倒的な存在感を放っている。『わさお』は全国にて公開中。■関連作品:わさお 2011年3月5日より全国にて公開© 2011 映画『わさお』製作委員会■関連記事:犬映画のセオリーを無視『わさお』錦織良成監督インタビュー国民的人気のブサかわ犬に逢いたい!『わさお』ワンちゃん募集企画実施中“ブサかわ”秋田犬・わさお主演!『わさお』パンフレットを5名様にプレゼント“ブサかわ犬”わさおが青森から上京!東京観光を満喫薬師丸ひろ子、22年ぶりに映画主題歌を歌う!「もう一度新しい挑戦を」
2011年03月07日イケメン&美女たちが苦悶の表情を浮かべながら走る走る走る!全国の“佐藤さん”を対象に“真の”鬼ごっこが展開されるという斬新な設定が話題を呼び、ヒットを記録した『リアル鬼ごっこ』から2年、原作小説でも明かされなかった「その後」を描く形で『リアル鬼ごっこ2』が誕生した。運動から遠ざかり、駅までの道のりを駆けただけで肺が燃え尽きそうになっている身からしたら、続編と聞いてまず思ったのは、よく俳優陣が出演を承諾したな、ということ…。主演の石田卓也にいたっては前作からの続投であり、“新参”三浦翔平も、今秋公開の『THE LAST MESSAGE 海猿』撮影終了に続いてクランクインというスケジュールだったとか…。いやはや、この2人、何を考えてこの鬼ごっこに参戦したのか?映画の公開を前に石田さん、三浦さんに直撃!――「続編製作決定!」この一報を聞いたときの反応は?石田:え?やるんだ?とビックリ。『1』が相当ハードな撮影でしたからね。「また走るのかよ?」って気持ちにはなりましたよ。で、届いた本を読んでみて「あぁ、これは間違いなく結構走るな…」と(苦笑)。――三浦さんはオファーが来る前から原作も読んでおり、映画も観ていたとのことですが…三浦:そう。僕が演じている洋(ひろし)は、前作では大東俊介さんが演じられた役。大東さんが前作の最後で入院して、続編の始まりで退院したら俺になってる(笑)。プレッシャーはありました。それと、今回は現実世界とパラレルワールドの2つの世界でそれぞれ生きる、2種類の洋を演じるので、そこは楽しみでした。――では、問題のアクションについて。事前の準備、そして実際の撮影はどのようなものだったのでしょうか?石田:結構、(事前に)走り込んだりしましたね。前回を知ってる分、「ヤバいぞ!」という意識はありましたから。でも撮影で走った量は前作の方が多いですね。その分、アクションの種類が圧倒的に増えました。ワイヤーアクションもあって…あと、銃を使ったアクションもありましたが、爆発するギリギリのところを通ったり、弾丸が近くで破裂して破片が刺さって頭に怪我したり、前回と違う意味でかなりハードでした。三浦:『海猿』を撮り終えてすぐに、(本作の)アクションの練習が1か月ほどあって、そこで体力つけましたね。『海猿』があったので体ができててラクだったかというと、そういうわけでもなくて…。使う筋肉が違いましたね、過呼吸になりかけたりしましたから。――現実の世界とパラレルワールド、2種類の洋を演じてみての感想は?三浦:2人の洋を足して2で割ると、僕!って感じですかね?結構、ピュアです!石田:…(笑)。――三浦さんはピュアさが“ウリ”ということでよろしいですか(笑)?三浦:そういうことになっちゃいますね(苦笑)…やめましょう、それ。2つの役を同時に演じるというのは勉強になりましたね。パラレルワールドの洋はストレートで情に厚い。現実世界の洋は思ってることと口にすることが違ってて、本当は優しいけどそれを隠すために強がってる。でも、物語が進むにつれて、2人の洋がシンクロしていくんですよ。そこは見てほしいですね。あと、愛(吉永淳)とのラブシーンもあるのでそこも!――石田さんと三浦さん、2人一緒のシーンも多いですが互いの印象を自由にどうぞ!石田:最初はすごくクールな感じだったのに、現場に入って日が経つにつれて面白い人になってきましたね。冗談ばっかり言って…。三浦:まるで仕事をしていないかのように(笑)?――映画の中ではクールな印象でしたが…三浦:決してクールではなく…。石田:じゃないね(笑)。三浦:でも、やんちゃというわけでもなく…。卓也は最初は静かな印象だったんですが、でも結構しゃべるようになって。実は家も近いし(笑)。笑顔に癒やされましたね。石田:人見知りなんですよ。何を話したらいいんだろう?って。――シーンを重ねるごとに互いに分かり合ってきて?石田:2人で協力して鬼を倒すとこはバッチリ息合ってました!インタビュー中も絶妙のコンビネーションを見せてくれた2人。走って走って走りつつ見せる劇中のコンビネーションにもご期待あれ!■関連作品:リアル鬼ごっこ 2008年2月2日よりテアトル新宿にて公開©「リアル鬼ごっこ」製作委員会リアル鬼ごっこ2 2010年6月5日より全国にて公開© 2009 リアル鬼ごっこ2 製作委員会■関連記事:家庭内“リアル鬼ごっこ”を告白IZAMが吉岡美穂の妊娠を喜びつつも戦々恐々“佐藤”さん、再び要注意!『リアル鬼ごっこ2』試写会に10組20名様をご招待佐藤さんを集めて『リアル鬼ごっこ2』石田卓也らが舞台挨拶に登壇!石田卓也、前作超え宣言『リアル鬼ごっこ2』撮影現場初公開“佐藤”を待ち受ける次なるゲーム…『リアル鬼ごっこ』前作の大ヒット受け続編決定!
2010年06月04日作家・山田悠介の同名小説の実写版として大ヒットを記録した作品の続編、『リアル鬼ごっこ2』。劇中、“佐藤”姓の者が鬼たちに狩られるという設定にちなんで、4月22日(木)に全国から佐藤さんを観客として集めた特別試写会が実施され、主演の石田卓也、三浦翔平らが舞台挨拶に立った。会場には、石田さんの役名と同じ“佐藤翼”さんも来場しており、これには石田さんも大喜び!一方、“佐藤美沙”を演じた渡辺奈緒子は「美沙はいないんですか?」とちょっぴり不満そう。石田さんと渡辺さんは前作に続いての出演となったが、石田さんは「(続編製作が決まり)びっくりしたのもあったし、撮影がハードだったので、『またあれやるの?』という気持ちにも…」と胸の内を語った。渡辺さんは、前作では石田さん演じる翼の母親役だったが、今回は全く別の役柄とあって「前作では(石田さんを)息子と思って演じていたので、正直、戸惑いましたね。イケナイことしているような…」と苦笑を浮かべた。三浦さんは「山田さんの作品は好きで読んでいました」と言うが、役柄については「前作では大東俊介くんが演じていた役で、大東くんが前作の最後で入院して、続編の始まりで退院したら俺になってる(笑)。プレッシャーも感じました」と語った。蕨野友也は現実世界では刑事、パラレルワールドではレジスタンスを演じているが、12月の寒い時期の撮影にもかかわらず、衣裳がタンクトップだったということで相当辛かったよう。渡辺さんが「(蕨野さんが)『寒い!』って言って腕立て伏せとかやってました」と明かしたが、蕨野さんは「撮影後にみんなは風邪引いたのに、俺だけなぜか大丈夫だった」とアピール(?)。会場は笑いに包まれた。この日「人生初めての舞台挨拶」に臨んだ吉永淳は少し緊張した表情を浮かべながら「石田さんに『散歩でもするようにやればいいよ』と先ほどアドバイスをいただきました」と明かし、映画出演についても「最初はどうなるかと思いましたが、優しい共演者のみなさんに囲まれてできました」と笑顔で語った。この日は、主題歌を歌う「High Speed Boyz」も登場。柴田一成監督は彼らを主題歌に抜擢した理由を聞かれ「真面目に、名前で選びました(笑)」と映画とぴったりのバンド名であることを挙げた。最後に一同は、全国から集まった佐藤さんと一緒に記念撮影し、舞台挨拶は幕を閉じた。『リアル鬼ごっこ2』は6月5日(土)より全国にて公開。■関連作品:リアル鬼ごっこ2 2010年6月5日より全国にて公開■関連記事:石田卓也、前作超え宣言『リアル鬼ごっこ2』撮影現場初公開“佐藤”を待ち受ける次なるゲーム…『リアル鬼ごっこ』前作の大ヒット受け続編決定!
2010年04月24日ヒット映画の続編『リアル鬼ごっこ2』の撮影現場がこのほど、東京・千代田区内で初公開され、続投で主演の石田卓也、新加入の三浦翔平らが前作超えを誓った。人気作家、山田悠介氏の同名小説を原作に、現実世界と無数に併存するパラレルワールドに迷い込んだ主人公の佐藤翼(石田さん)が、“佐藤”姓の人々を狩る謎の殺戮集団と捕まれば処刑という命がけの“鬼ごっこ”に巻き込まれるサバイバルアクション第2弾。昨年公開の前作は、当初の36館から100館以上に拡大公開され、興行収入約5.5億円とミニシアター系では異例の大ヒットを飛ばした。今作は、前作のラストの続きから物語が始まり、“鬼”を率いる“将軍”と“佐藤”姓らのレジスタンスの壮絶な戦いが展開する。撮影の合間の会見に姿を見せた石田さんは「続編をやると知った瞬間は正直、『あーまたやるのか』と思いました、撮影もハードだったので」とふり返りつつ「前作の反省点を踏まえて体力作りをして今回の撮影に入りました。受け身、殴り方、殴られ方、銃の構え、ラックルジャンプなど前作以上にアクションがスケールもスピードもアップしています」と精悍な顔つき。翼の幼なじみ・洋役に前作の大東俊介からバトンタッチして演じる三浦さんは「『あっち(前作)がよかった』と思われないよう、どうしようかと悩みに悩みましたが、いまはもうこれでいいんだと思ってやっている、自分のモノになっています」と気持ちが乗っている様子。同じく翼の妹・愛を谷村美月からバトンタッチして演じる映画出演2作目の吉永淳は「前作を見ていましたが、撮影で実際に追いかけられると本当に怖い。体力的にも精神的にも映画に追いかけられている感じ」と苦笑い。前作から続いてメガホンを取り、今回オリジナルストーリーを練り上げた柴田一成監督は「怒濤のアクションにキャラの掘り下げ。前作以上にこんな所へ逃げるのかよ、となっているし、あとラブストーリーを盛り込みました。かなり力を入れてバッチリです」とパワーアップを強調した。この日、石田らは自動車に乗って逃げる場面を撮影。暗闇の中、それぞれの役柄の緊張感を体現してみせる一方、合間には和気あいあいと会話しチームワークの良さをうかがわせた。年内いっぱい撮影予定。映画『リアル鬼ごっこ2』は2010年、6月公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:リアル鬼ごっこ 2008年2月2日よりテアトル新宿にて公開©「リアル鬼ごっこ」製作委員会リアル鬼ごっこ2 2010年6月、全国にて公開■関連記事:“佐藤”を待ち受ける次なるゲーム…『リアル鬼ごっこ』前作の大ヒット受け続編決定!「どこか人と違うことをやっていきたい」『グミチョコ』石田卓也の役作りと映画“鬼は内!”&恵方巻でヒット祈願!『リアル鬼ごっこ』初日舞台挨拶「気持ちの奥の奥の僕の根本的なものを出し切った」大東俊介『リアル鬼ごっこ』を語る世の“佐藤さん”に朗報!『リアル鬼ごっこ』“佐藤さん割引き”実施
2009年12月16日吉永小百合と笑福亭鶴瓶が姉弟を演じる『おとうと』の完成記者会見が11月9日(月)、都内で開かれ、吉永さんと鶴瓶さん、そして吉永さんの娘役を演じた蒼井優に山田洋次監督が出席した。しっかり者の姉(吉永さん)と問題ばかりを起こす弟(鶴瓶さん)の姿を通じて現代の“家族”のあり方を描いた本作。吉永さんは自身の役柄、そして弟の存在について「こんな弟が本当にいたらどう受け止めるか?私には支えられないかも…とも思いました」と語った。さらに、本作の撮影を通じて2か月で15キロもの減量を行った鶴瓶さんについて「日に日に痩せていく姿を見て、胸が苦しくなりました。撮影のさなかに、ご自分で『痩せ方がまだ足りない』っておっしゃって、ボクシングのスパーリングを9ラウンドもこなしたり…撮影中は裏表のない本当に優しく楽しい方だったんですが、激しい一面も持ってらっしゃるんです」とふり返った。当の鶴瓶さんは撮影を思い返してニンマリ。「痩せていくたびに吉永さんは大根のスープを差し入れてくださったり、しまいには『もう痩せないで!私が太るから』って。これ、すごい言葉ですよ!『死んでもええ』思いました」と語った。鶴瓶さんは続けて「吉永さんは、台本と関係ないのに僕の足をさすってくれまして(笑)。吉永小百合さんが僕の足を、生足をさすってくれるんですよ!それから、僕の家に電話してくださいまして…電話のコードにサランラップ巻いておこうかと思いました。あ、メールも来るんですよ!昨日もメールが来てました。もう、どない返事していいか…」とひとしきり、吉永さんに関する自慢話を並べてご機嫌な様子。そして、ふと蒼井さんの方をふり返り「蒼井優なんか全然、連絡せえへんし。電話もしてきませんよ、この女!蒼井優、ふざけたヤツや…。(吉永さんは)メールの返事もすぐですよ」と徹底的に吉永さんを持ち上げ、蒼井さんをこき下ろし会場の笑いを誘った。散々な言われようの蒼井さんは、反撃とばかり、ラスト近くのシーンについて「吉永さんが鶴瓶さんの体を支えるんですが、『カット』の声が掛かっても鶴瓶さんはそのままでいるんです、幸せそうな顔で!」と明かした。蒼井さん自身は、山田監督の作品への出演について「ずっと夢でした」と語り「自分が出ていないシーンの撮影でも、憧れの監督が、私の大好きな俳優さんたちに演出をつけているのを特等席で見ていました」と満面の笑みで語った。山田監督は、代表作『男はつらいよ』シリーズと本作の関連について尋ねられ「どんなに幸せな家庭でも、人には言えないような変な人物が遠縁の親戚とかにいたりするものなんですね。『男はつらいよ』の寅さんというのはまさにそういう、『兄です』『甥です』って人に言えないような存在。(寅さんとさくらの)兄と妹、本作の姉と弟という違いはあるけど、関係性は似ているな、と思いながら作っていました」と明かした。『おとうと』は2010年1月30日(土)より全国にて公開。■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会
2009年11月09日