二階堂ふみと吉沢亮による映画『リバーズ・エッジ』(2018年2月公開)の特報、及び場面写真が10日、公開された。同作は漫画家・岡崎京子の代表作を実写映画化し、行定勲監督がメガホンをとる。若草ハルナ(二階堂)は、彼氏の観音崎(上杉柊平)がいじめる山田(吉沢)を助けたことをきっかけに、夜の河原へ誘われ、腐りかけた死体を目にする。さらに、宝物として死体の存在を共有しているという摂食障害のモデル・吉川こずえ(SUMIRE)が現れ、3人は友情とは違う歪んだ絆で親しくなっていく。今回公開された特報は、映画の舞台になっている都会の夜の河原のシーンから始まり、ハルナがこずえに抱きしめられながら号泣するシーンや、観音崎が山田を殴るシーン、田島カンナ(森川葵)が「山田君!」と呼びかけるシーンなど、原作の中でも印象的なシーンが凝縮された特報となっている。さらに原作でもキーとなる「ボクの秘密の宝物 教えてあげる」という山田のセリフで締め括られる。場面カットでは、主要キャストが学校の黒板の前に整列。二階堂以外は、それぞれが別の方向を見つめ、映画のテーマになっている"青春の孤独"を感じさせる写真となっている。
2017年11月10日芥川龍之介の数本の短編を題材にした舞台『百鬼オペラ 羅生門』に出演する吉沢亮さんに、稽古開始当初の思いを話していただきました。「芥川の世界が面白く楽しい感じになっています」可愛さと少しの毒とユーモアを含んだアーティスティックな舞台で、日本でも多くのファンを持つ演出家、インバル・ピント&アブシャロム・ポラック。イスラエルを拠点に世界で活躍する彼らの新作は、芥川龍之介の数本の短編を題材にした舞台『百鬼オペラ 羅生門』。「我々日本人が考える芥川作品というと、黒澤明さんの映画みたいな黒くドロドロとした暗い世界だと思うんです。でも海外の演出家だからか、美術や衣裳を含めてもっとファンタジックで楽しい感じなんですよね。悲劇であるはずなのに喜劇として面白おかしく扱っているというか」表題の「羅生門」を軸に、悪に手を染めても生き延びる道を選ぶ下人の妄想や白昼夢として、「藪の中」「蜘蛛の糸」「鼻」などの短編が組み込まれ、一本の物語に。吉沢亮さんは、その下人と相対していく存在として登場する。「台本を読んで、芥川の短編がこんなふうにひとつの世界にまとまるんだ、と単純に面白かったです。とはいえシーンごとに、やることもセリフのトーンや心情も変わるし、ひとつの場面でも笑ったり泣いたり感情がいろんな方向に行くので、最初は戸惑いました。いまようやく慣れてきて、いろんな心情でいろんな顔をして、自分ができる範囲の感情を出すのが面白くなってきています」しかし、稽古開始当初の本読みで、「周りがうますぎて、一瞬ですが、役者辞めたいとすら思った」くらい打ちのめされたそう。「その後の自分のセリフ読みたくねーってなりました。いまの自分にあるものを出し切らないと」そう話す口調はきっぱりと力強い。「ここ最近、わかりやすい役じゃないものを演じる機会が増えてきています。これまでやってきたことを誰かが見ていてくれて、選んでくれているのかなという気がして嬉しいんです。今回、素敵な共演者の方々と、新しい刺激をくれる演出家さんと一緒にやれることがありがたいです」よしざわ・りょう1994年生まれ。現在公開中の映画『銀魂』に出演。この先も、10 月に『斉木楠雄のΨ難』、来年には『リバーズ・エッジ』など出演映画の公開が続く。シャツ¥8,000(ビューティ&ユース/ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店TEL:03・5428・1893)その他はスタイリスト私物『百鬼オペラ 羅生門』9月8日(金)~25日(月)渋谷・Bunkamura シアターコクーン原作/芥川龍之介脚本/長田育恵演出・振付・美術・衣裳/インバル・ピント&アブシャロム・ポラック出演/柄本佑、満島ひかり、吉沢亮、田口浩正、小松和重、銀粉蝶ほかS席1万800円A席8500円コクーンシート6500円*すべて税込みホリプロチケットセンターTEL:03・3490・494910月に地方公演あり。(C)奥山由之※『anan』2017年9月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・荒木大輔ヘア&メイク・内山多加子(commune)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月04日女優の桜井日奈子と俳優の吉沢亮が、映画『ママレード・ボーイ』(2018年公開)にW主演することが22日、わかった。同作は吉住渉によって1995年まで少女マンガ誌『りぼん』(集英社)で連載された、シリーズ累計発行部数1,000万部の人気コミックを実写化。2013年からは13年後を描いた『ママレード・ボーイ little』が『ココハナ』で連載されている。両親のダブル離婚・ダブル再婚によって、同居生活することになった女子高生・小石川光希(桜井)と、同い年の松浦遊(吉沢)の恋模様を描く。監督を務めるのは、映画『ストロボ・エッジ』(15)、『オオカミ少女と黒王子』(16)、『PとJK』(17)と青春映画でもヒット作を連発する廣木隆一。廣木監督は同作について「少女漫画ってなんだろうと思わせてくれる、僕の中での原点でもあり今なお愛されてる原作を映画化できることはとても嬉しいです」と語った。さらに役者陣について「未知数の桜井と演技派でもある吉沢でどんなラブストーリーを見せてくれるのか楽しみです」と期待を寄せた。原作者の吉住は「実写化は憧れだったので、お話を頂いてとても嬉しかったです」と喜び、「フレッシュで可愛い桜井さん、誰もが認める超美形の吉沢さんが、廣木監督の美しい映像の中で、光希と遊としてスクリーンで輝く姿を見るのが本当に楽しみです!」と語った。小岩井宏悦プロデューサーは「光希役の桜井日奈子さんは、1年半前にCMで見て『この女の子は誰だ?』と調べてから、いつか仕事がしたかった女優さんでようやっとチャンスが来ました」と明かす。また吉沢には「遊役の吉沢亮君は『オオカミ少女と黒王子』『銀魂』などに出てもらって、人気だけでなく華があって芝居に安定感がある今一番手ごたえがある若手の俳優さんです」と信頼を寄せた。○桜井日奈子コメント私が映画のヒロイン役? 本当の事なんだろうか? とまだ実感できていないのが正直な気持ちです。『ママレード・ボーイ』のヒロイン、小石川光希はとにかくピュアで、すぐに頬を赤く染めてしまうような子なんです。20年以上も前の作品を現代でどう表現するのか、光希の髪型や衣装がどうなるのか、今からワクワクしています。そして、廣木監督とお仕事できることを幸せに思います。デビューしたばかりで経歴の浅い私にとっては、思ってもみなかったチャンスです。家族に翻弄され、恋に悩み苦しむピュアで一途な光希を全力で演じたいと思います。○吉沢亮コメント今までにも少女漫画原作の作品には出させて頂いたことがありますが、お調子者の三枚目キャラや、根暗な役など、あまりカッコ良くない役が多かったので、今回のようなドストレートな二枚目は初めてです。ついにこの顔面をフル活用する時が来たなと。廣木監督とは以前にも少女漫画原作でご一緒させてもらっていて、是非またお仕事させて頂きたいとずっと思っていたので、とても嬉しいです。90年代の恋愛の金字塔とも呼べる大人気コミックを今の若い世代で頑張って作り上げます。どうぞ温かい目で見守ってください。
2017年08月22日俳優の吉沢亮が、玉木宏主演の映画『悪と仮面のルール』(2018年公開)に出演することが7日、わかった。また、中村達也、柄本明、光石研も同作に出演する。同作は中村文則の同名小説を実写化。財閥家に生まれた久喜文宏(玉木)は、実父から純粋悪となることだけを望まれて生まれた存在だと明かされ、14歳の時に父を殺すことになる。成長した文宏は顔を捨てて別⼈・新⾕に成りすますが、ずっと思いを通わせる香織(新木優子)の身が狙われたことから、再度罪を犯すことを決意する。今回吉沢が演じたのは、テロリストグループ「JL」のメンバーである伊藤亮祐。玉木演じる文宏に近づき、メンバーに引き込もうとする。初のテロリスト役となった吉沢は、初めて髭を伸ばして役に挑んだ。また、中村は文宏の兄・幹彦、絵本は刑事・会田、光石は探偵・榊原を演じる。○吉沢亮コメント大好きな中村文則さん原作の作品に携われて、とても幸せな時間でした。役作りで初めて髭を伸ばしたのですが、こんなに生えるのかとビックリしました。ある意味ファンタジーチックな世界観であり、ファンタジーチックな役でしたが、彼なりの歪んだ正義、そして歪みきれない自分への葛藤などをリアルに描こうと、精一杯演じました。ぜひ見てください。
2017年07月07日俳優・吉沢亮の躍進が止まらない。今年だけで人気コミックをドラマ化&映画化した主演作『トモダチゲーム』をはじめ、4本の出演作が公開。さらなる新作やMV出演、ミュージカル初挑戦など、活躍の場を広げる吉沢さんのバネになっているのが、「ある悔しい経験」だ。2009年に行われた全国オーディションでデビューのきっかけをつかんだ吉沢さん。当時は「正直、俳優業をこんなに続けるとは思わなかった」というが、12年放送の「仮面ライダーフォーゼ」では朔田流星/仮面ライダーメテオ役を演じ、早速人気に火がついた。映画『男子高校生の日常』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』と出演作が決まり、順風満帆のブレイク街道を歩み始めた頃に挑んだのが、主演を務めた舞台「ぶっせん」だった。「(東京の)会場は赤坂ACTシアターだったんですが、とても大きな劇場ですし、なかなか座席が埋まらない日々が続いたんです。お客さんの反応もダイレクトに伝わってくるし、演技の面も含めて、自分の至らなさはずいぶん感じました。もちろん、悔しい思いもありましたし、同時に自分の中で、心に火がついたので、結果的には大切な経験でした。再挑戦?それは願っています。次こそ、チケットを即完売させたいです(笑)!」もちろん、現在の活躍ぶりはご承知の通り。昨年には初の主演映画『サマーソング』が公開され、俳優として加速度を増した2017年も映画、ドラマ、舞台でさまざまな表情を見せる。特に主演を務める『トモダチゲーム』では、友だち思いの苦学生だが、ゲームに勝つためには非情な手段も辞さないという二面性をもった主人公・片切友一を演じている。先の読めないスリリングな展開に加えて、劇中で吉沢さんが見せる“ゲス顔”も注目の的だ。「同世代のキャストが多いこともあって、意外と現場は和気あいあいですけど、やっぱり人間の底知れない怖さや、他人を疑わざるをえない緊張感は、原作や台本を読んで感じますし、実際に演じてみて余計に実感します。その分、演じる楽しさもありますし、この世界観がどんどん広がっていけばと」同作を含めて、福田雄一監督がメガホンをとる『銀魂』でファン人気の高い腹黒ドS剣術氏・沖田総悟、『斉木楠雄のΨ難』では残念なイケメンの海藤瞬を演じ、“クセがすごい”漫画キャラクターに、リアルな息吹をもたらしている。9月には「百鬼オペラ『羅生門』」も控えており、「経験したことがない表現なので、不安のほうが大きいですけど、自分がどこまでできるか、いまから楽しみですね」と武者震いしている。そんな吉沢さんの素顔に迫る2冊目の写真集「One day off」が発売中。ニューヨーク、沖縄、京都、香港をめぐって撮影された、文字通り“オフ”の吉沢さんが堪能できる1冊だ。「もともと、プライベートで遊びに行ったニューヨークで、カメラマンさんを紹介していただき、何気なく撮影を始めたのがきっかけ。その写真がとてもいい出来で、『じゃあ、写真集にしよう』って話になったんです。だから、最初から『写真集出すぞ』ってテンションではなかったし、そういう意味では“素”の自分を楽しんでもらえると思います。休みの日ですか?ここ最近は、家で寝てばっかりです(笑)」(text:Ryo Uchida/photo:You Ishii)
2017年05月22日俳優・吉沢亮が、実写ドラマ&映画化が決定している「トモダチゲーム」にて、主演を務めることが明らかになった。吉沢さんは、「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン」で受賞し、「仮面ライダーフォーゼ」の朔田流星/仮面ライダーメテオ(声)役で注目を集め、近年では『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『アオハライド』『オオカミ少女と黒王子』など少女漫画原作の映画に出演。また、9月に公開された『サマーソング』では主演を務め、そして来年には『銀魂』の公開も控えるなど、いま話題の若手俳優。今回本作では、主人公の片切友一役を務める。原作は2014年より連載開始され、現在も「別冊少年マガジン」(講談社)にて連載中の同名人気コミック(原作・山口ミコト、漫画・佐藤友生)。主人公の高校生片切友一は、ある日突然、仲の良い友達と共に大金のかかったゲームに挑戦することになった。ゲームはどれも思わず“友人を疑ってしまう”ような内容になっており、頭脳をフル活用しないとクリアできない。ゲームクリアのコツは“友達を疑わないこと”だが、果たして片切と友人たちは“金”より“友”を選べるのか?といったストーリーだ。なお、今回の実写版「トモダチゲーム」は、ドラマ&映画2作品で全3部作にて展開され、来年放送&公開となる予定だ。ドラマ・映画「トモダチゲーム」は2017年、放送&公開予定。(cinemacafe.net)
2016年11月04日●「脱ぐ」「脱がない」は重要じゃない映画『欲動』(11月22日公開)で、斎藤工と共に主演を務めた女優・三津谷葉子。同作は、今年の釜山国際映画祭で最優秀新人監督賞を受賞したほか、三津谷が一糸まとわぬ姿で大胆なベッドシーンに挑戦したことでも話題となっている。物語で描かれているのは「男女の性愛と人間の生死」。心臓に重い病を抱えた夫・千紘(斎藤工)がバリ島で死と向き合う傍ら、三津谷演じる妻のユリは開放的で生命力あふれるバリの自然と触れる中で欲動に突き動かされていく。1996年のホリプロタレントスカウトキャラバンで優秀賞を受賞した三津谷は、"グラビアアイドル"として芸能活動をスタート。漫画誌の表紙を次々と飾るなど一世を風靡したが、次第に女優への憧れが増していく。20代で本格的に女優への転身を図ったのもの、世間のイメージは依然"グラビアアイドル"のまま……。その肩書は呪縛となって彼女を苦しめ続けた。そんな日々にピリオドを打ったのが、ある人物たちとの出会いだった。"女優・三津谷葉子"が本作にかける思い、そして、苦悩と葛藤の日々を語る。――男性目線で見るとなかなか直視できない内容でした。究極の環境に立たされている人間の欲求…男性からするとショッキングな部分もあったのかなと思います(笑)。全員が同じ行動に出るかと言われればそれは分からないですけど。ずっと頭では考えながらも現実から目をそらしていた夫婦が、異国の地に行ったことによって性や生きることに向き合わざるをえない状況になった時に、頭でも言葉でもない欲の部分をさらけ出すことで、最終的には夫婦としてぶつかり合うことができたんじゃないかなと思います。――舞台が日本だったら、また違った印象の作品になりそうですね。たぶん、まったく(笑)。全編バリでの撮影だったんですけど、もし日本で撮っていたらこういう表現をできなかったんじゃないかなと思います。バリのお陰でフィルターが取れたような気がしたので、ロケ地の雰囲気にはすごく助けられました。――企画段階から参加したそうですね。マネージャーを通してプロデューサーさんと出会うことができて、その後杉野希妃さん(※本作で監督を務め、夫の妹役として本作に出演)をご紹介いただき、「数年あたためてきたバリの企画がある」と。まだ、脚本も何もできていない状況だったんですけどね。撮影は4月からスタートしたんですが、企画会議はその1年くらい前からはじまりました。その間、何度も話し合って。「バリを題材に1人の女性を描く」というのは、希妃さんの中で決まっていたみたいなんですが、それをどういうストーリーにしていくのかは、一緒に考えていきました。そうやって作品に携わったのは初めてです。とても楽しかったですし、すごくぜいたくな時間でした。何度も希妃さんとお会いして、どういうものにしたほうがいいかとか、今何を感じるかとか。人の死が何なのかというのも何度も意見交換をして。1年かけて、最終的にこのストーリーが完成しました。――アメリカ・オレゴン州在住のブリタニー・メイナードさんが11月1日に安楽死という1つの選択をしたことが日本でも話題になりました。劇中の夫も、尊厳死の地としてバリ島を選びます。正論や理屈では言い切れない部分が人の感情には絶対にあるんじゃないかなと私は思いますし、そういう思いを汲み取ったからこそ、ユリは最後に夫と向き合う挑戦をしたんだと思います。上っ面だけではない、人間の芯の部分。ちょっと視点を変えて見てもらえれば、物事もまた違って見えてくるんじゃないかなと思います。――大胆なラブシーンに挑戦したことも話題になっていますが、やはり躊躇も?希妃さんやプロデューサーに対して絶対的な信頼がありました。自分も一緒に脚本を考えていたので脱ぐことが必要ということはわかっていて。だから、「脱ぐことに対しての意気込み」みたいなものは特にありませんでした。ただ、それもタイミング。もうすぐ30歳になりますが(取材日は11月4日)、自分の中で「脱ぐか脱がないか」の選択が重要なんじゃなくて、「自分が目の前にあることを信じてやりきった」と感じて30代に入りたかったんです。何よりも、物語の中では絶対に必要なことだったので、自分をつくろったりすると「欲動」にはなりません。そういう色々なことが自然に重なったので、今回の撮影で希妃さんやプロデューサーから一度も「脱ぎますか?」ということを言われませんでしたし、それが不思議なことだとは思いませんでした。●"女優"へと転身させたマネージャーの金言――役者になりたいと思ったのは、デビュー当初からだったのでしょうか。十代の間はとにかくグラビアをやっていましたが、芸能界に入った当時からお芝居をしたいという思いがありました。たまたま胸が大きかったので、流れでグラビアをやったらなんとなくいろんな雑誌に出させていただいて。20歳になった時に「お芝居がしたいです」と事務所にお願いはしたんですけど、当時のマネージャーからは「仕事無くなるかもよ」と言われることもありました。20歳のころにグラビアアイドルを卒業しましたが、すぐにグラビアをきっぱり辞めたわけではありません。グラビアをやりながら、ちょっとずつ色んな役をやらせてもらって。24の時かな?どうしてもお芝居の世界にいたいという強い思いを事務所に伝えました。そこからいろんな葛藤や諦めがあって…。ただ、ここ2年は新しいマネージャーさんになって、この人が私に新しい世界を教えてくれたんです。自分が十代から仕事してきたせいか、無意識に枠にとらわれていたことを気づかせてくれました。心のどこかで「いい子でいなきゃいけない」とか感じていたことを、全部ぶっ壊してくれた人(笑)。「こういう演技の世界に自分がいてもいいんだ」ということを自分で認めることができた。実は私、希妃さんと同い年なんですよね。だから、今回はそれだけ一生懸命寄り添ってくれている人に100で応えなかったら、自分が絶対に後悔すると思いました。――グラビアアイドルから女優への転身は、われわれからは見えないようなハードルがあるわけですね。もちろん、新しいことにチャレンジするのに何も考えなかったわけではありません。葛藤もありましたし、失敗もありましたし、一歩その世界に入ると、それまで自分が積んできた経験って何だったんだろうって思ってしまうこともありました。そうやって葛藤しながら、もがきながら…。なかなかうまくいかなかったもどかしさやいろんな思いが、この作品で爆発しています(笑)。だから、感情的になるシーンでもすぐ泣くことができました。やっぱり、タイミングがよかったんですね。でも、きっと皆さんもそうじゃないですか? 私だけじゃなくて、30歳になるまでや、いろいろな節目できっと考えたりするでしょうし、仕事を長く続けていけば、「本当にこれでいいのかな」と思ってしまうこともあると思います。――転機をくれたマネージャー。やはり、役者にとってもマネージャーの存在は大きいですか。すごく重要だと思います。仕事は1人でなんとかなることじゃない。信頼がなければ…マネージャーさんを信頼してても、希妃さんとの信頼が無ければ、あそこまでやることはできなかったと思います。自分ができることを返したい。そう思わせてくれる人に出会えたことが、どんなにありがたいことなんだろうと心の底から本当に思います。――映画が公開を迎える11月22日には写真集『YOKO’S photo -2014 SUMMER-』が発売されます。東京、ドイツ、スイスの3カ国にわたってロケを行い、スタイリストやヘアメイク、カメラマンも撮影には参加していないそうですね。全然、映画に関係なくて、勝手に楽しんで作っちゃいました(笑)。10代でグラビアをやらせてもらって、20代でも写真集は定期的に出させていただいて。そして、節目の30歳として今回のお話をいただいたときに、「もうお腹いっぱい…」「結構がんばったし…」と消極的な思いもあったんですが(笑)。20代がんばってきて、グラビアが邪魔だって思い続けてきたこともあったし、何をやってもいつまで「グラビアアイドル」って言われるんだろうって思ったこともあったし、「やってないじゃん、グラビア!」「どこのイメージなの!」って悩むこともあった。ただ、マネージャーさんから言われた「それがあったから今がある」という言葉。確かにそんな今までの自分があったから、こういう作品に出会えたのかもしれないと思えるようになりました。だから、今回の写真集もその1つというか。自分のにとっての節目の記録。「最後」という気持ちで、今の自分を残せたらいいなと思って臨みました。――それでは最後に。"グラビアアイドル"の呪縛から解き放たれた今、これからはどのような「三津谷葉子」にしていきたいですか。希妃さんがよく言っていたのが、私が脱ぐことに対して「絶対的な責任が自分にはある」と。そして、その思いを「墓まで持って帰る」とまで言ってくださって。そういう風に思ってもらえる方に出会えたので、今度は自分が恩返ししていける人になりたいなと思います。もちろん漠然と思い描く未来はあるんですけど、それよりも今。未来よりも目の前にあるものをちゃんと全力で頑張れる自分でありたい。そんな思いの方が強いんです。20代の時に抱いていた夢はいっぱいありましたけど…人生って思い通りにいかないじゃないですか。自分の思い描くものはもちろんありますが、それが自分の思った通りの道順じゃなかったとしても最終的に自分が納得できる場所にいればいいって思います。今まで経験してきたことが全部、実際に自分の力や財産になっていることが20代でわかったので、その「出会い」を大事にしていきたい。お芝居が好きだから。これからも、全力でやっていくつもりです。■プロフィール三津谷葉子1984年11月8日生まれ。埼玉県出身。小学6年生の時に、ホリプロタレントスカウトキャラバンに応募し、優秀賞を受賞。グラビアアイドルとして芸能界入りし、週刊少年漫画誌の4誌で表紙を飾るなど、人気を博した。1999年にドラマ『P.S.元気です、俊平』(TBS系)で女優デビュー。2006年に主演を務めた映画『東京大学物語』で注目を集め、最近では『愛の渦』(2014年)、『花宵道中』(2014年)などに出演している。(C)2014「欲動」製作委員会
2014年11月22日雑誌「CanCam」「AneCan」の専属モデルを経て、現在は映画コメンテーター・モデルとして、雑誌、TV、CMなど幅広く活躍する堀内葉子さん。シネマカフェの「Life is like a movie」で映画にまつわるブログも連載するなど映画好きな一面も披露している。そんな彼女が「2011年の一番の感動作!」「涙をこらえるのに必死だった…」と絶賛するのは、ハリウッドきっての色男ヒュー・ジャックマン主演、スティーブン・スピルバーグ&ロバート・ゼメキス製作総指揮という最強コラボで贈る『リアル・スティール』だ。ロボットが登場する男性向きの映画と思われがちだが、実は女性の方がハマってしまう見どころが満載!「女性にこそ観てほしい」と、堀内さんを虜にした『リアル・スティール』の魅力とは──。「『リアル・スティール』は、今年観た中で一番興奮したって言っても大げさじゃないくらい、それほど興奮しましたね。ものすごくアドレナリンが出た映画!でも、観る前はこんなに感動するとは思わなかったんです。スポーツ映画やアクション映画はもともと好きだけれど、ボクシングみたいな格闘技って(観ていて)痛そうじゃないですか?だからあまり得意ではなくて…。それに、ロボットがメインのエンターテインメント?というイメージが強かったので、ほんと意表を突かれました」。映画を観た直後ということもあり、言葉一つ一つが熱を帯びている。堀内さんが「興奮した」というのは、高性能ロボットたちの闘いのこと。『リアル・スティール』は、人間の代わりにロボットたちが死闘を繰り広げる時代が舞台。最先端テクノロジーを駆使した驚異のロボット格闘技が次々と映し出される。「スピルバーグが製作総指揮ということで、彼がプロデューサーならきっと…という、作品に対する期待が大きかったのは確かですが、ここまでスケールが大きいとは思っていなくて。おまけにスケールが大きいだけでなく、敵陣の女性のファッションが素敵だったり、試合前のマックスくん(ダコタ・ゴヨ)のダンスがとってもかわいいんですよ!父と子の絆にも感動しましたね」と声を弾ませる。そして「すごくダメな父親だけど…」と堀内さんが愛しい眼差しを向けるのは、ヒュー・ジャックマンが演じるチャーリーというキャラクター。仕事も夢も失い、ロボット格闘技のトレーナーとして生計を立てる元ボクサーのチャーリーは、自分の夢のために恋人を捨て、その恋人が事故で亡くなっても息子を引き取ることもしない、かなりのダメっぷりキャラ。けれど、期限付きの息子・マックスとの暮らしのなかで、徐々に自分にとっての本当に大切なものに気づいていく。親子の絆、男同士の友情に深く心を動かされたのだと言う。「ヒュー・ジャックマンは女性にモテモテの男性という感じで、ダメなお父さんというイメージはないですよね(笑)。そんな彼が今回のチャーリーのような、とても味のある役を演じているのがいいですね。チャーリーはたしかにダメなお父さんだけど、格好つけずに自分をありのまま出しているところは(人間的に)魅力的だし、そういうお父さんの本質を息子のマックスくんも見抜いて、心を開くんだと思うんです。また、そういう男性を女性なら誰でも支えたくなるもの。だからベイリーの気持ちもよく分かる。映画を観ながら、もしも自分がベイリーの立場だったら…って、重ね合わせてしまいましたから(笑)。支えたいと思う人って、自分にはない何かを持っている、それが魅力でもあるんですよね」。人生に挫折した男の再起、そのきっかけとなる息子の存在、支え続ける女の愛──女性が涙する絶妙なポイントを捉えている映画というわけだ。さらに、デートムービーとしてもおすすめだと大プッシュ。「私、スポーツものアクションもののほかに絶対に観に行ってしまうのがラブコメなんです。ただ、ラブコメって、女性にとって外せないけれど男性にとっては微妙なラインだったりして(苦笑)、男女一緒に観るのはなかなか難しいジャンルでもありますよね。そういう意味では『リアル・スティール』は女性も男性も楽しめる映画。この映画観たいんだけど…って言ったら、きっと男性はこういうロボットもの、アクションものの映画を女の子も観たいんだ!って喜んでくれると思うんです。だからデートにおすすめ!私ももう一度観に行くとしたら、好きな人と観に行きたいです!」大好きな人と感動を共有できる映画は、きっと想像以上の幸せ感を運んでくれるはず。そして、そのときに感じた幸せは一生、記憶に残るはず──。(text:Rie Shintani)■関連作品:リアル・スティール 2011年12月9日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© DreamWorks II Distribution Co. LLC■関連記事:天海祐希インタビュー女性が憧れる女性の「理想の女性」とは?父子の絆に感涙必至!『リアル・スティール』レビュアー限定試写会に50組100名様ご招待全米堂々の1位で初登場『リアル・スティール』予告編映像が到着!天海祐希、セクシーな黒ドレスでH・ジャックマン最新主演作のプレミアに登場スピルバーグ×H・ジャックマン『リアル・スティール』試写会に5組10名様ご招待
2011年11月25日「医療モノということで、“カッコよく”見えてしまうイメージを抱いていたんですが、ここで描かれているのは、ひとりひとりが背負っている人生なんです」――。吉沢悠は、出演作『孤高のメス』をこう表現する。この言葉にこの映画の魅力、そして演技者としての彼の揺るぎないスタンスが表われている。ベストセラー医療小説を実写化した本作。吉沢さんは「自らの素の感情を役柄に重ね合わせながら演じた」と言葉に力を込めた。この“人間ドラマ”に彼はどのような思いで向き合ったのか――?映画の公開を前に話を聞いた。物語の始まりは1989年、とある地方の市民病院に当麻鉄彦(堤真一)という名の外科医が赴任するところから始まる。大学病院に依存し、満足な手術ひとつ行えない腐敗した環境を当麻はその腕で、変えていく。当麻が変えたのは何より、そこで働く人々の意識。吉沢さん演じる青木はまさに、彼との出会いによって自らの生き方を省み、そして変わっていく若き医師である。「大学病院の古い体質があって、その下で働く青木はいろんな思いを抱えつつ、“権威”という壁にぶつかる。当麻との出会いで大きく変わっていくこの人物をしっかりと演じ切れないことにはこの作品のテイストが観る人に伝わらない。そのプレッシャーはありました。と、同時に青木が感じる葛藤は、ひとりの俳優として僕にとっては感じたことのある思いでした。それを生かして演じ切ることができれば楽しいだろうな、という相反する複雑な気持ちでした」。90年代末から2000年代の前半に掛けて、次々と話題のドラマ、映画に出演し、主演も数多くこなしてきた吉沢さんが芸能活動を休止したのは2005年。奇しくも本作で演じた青木と同様にアメリカに渡り、帰国後、俳優としての活動を再開した。役柄に自らを重ねた、という部分についてさらに深く尋ねた。「自分なりの信念を持って俳優という仕事をやっていましたが、やればやるほどに『いまのままでいいのか?』というクエスチョンがついて回るようになった。それはまさに、約束された道を見失った青木そのもの。前半部分の彼に、その当時、自分が抱いていた感情を乗せました。それからアメリカに渡って何より感じたのは、俳優として現場に立てるということは、決して当たり前のことではないのだということ。そう感じたときに無性に俳優をやりたい、演じたいって思えてきたんです。帰国して初めての仕事が映画だったんですが、あのときは本当に嬉しかった。それはまさに、青木が当麻先生を手伝いたくて帰国するときと同じ気持ちでした」。復帰後、彼が出演した映画は『夕凪の街 桜の国』、『逃亡くそたわけ−21才の夏』、『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』に本作と物語性と共に、社会への強いメッセージを感じさせるところがあるが…。「決して、それを意識して作品を選んでいるわけではないです。ただ、例えばニューヨークにいる頃、『自分は日本のことを何も知らない』と強く感じて、帰ったら広島に行きたいと思うようになった。そうしたら(広島を舞台に被爆を扱った)映画『夕凪の街 桜の国』のお話をいただいた。不思議なめぐり合わせは感じますね(笑)。常に、観る人に何か良い影響を少しでも与えられたら、という思いはあります。そうした思いがこういう良い循環を生んでいるのかも」。そうした流れに身を投じる中で、映画というメディアへの熱い思いが自身の内側からも沸々とわいて来ていると明かす。「映画人の熱…独特の温度の高さへの憧れは以前以上に強く感じます。周りが見えなくなるような強い思いで、わが子を育てるようにみんなが映画に夢中になっているあの環境は、本当に気持ち良いんです。30歳を過ぎて、ここにいられることが幸せだな、と感じるようになりましたね」。最後に「今後演じてみたい役は?」という質問に「もちろん、当麻先生のような役もやってみたいですね」と語り、「それから…」と、生瀬勝久が演じた、自らの保身しか考えない大学病院の医師・野本の名を挙げ、少し興奮気味にこう続ける。「生瀬さんが仰ってたんです。『俺は、野本という役を“悪”として演じたわけじゃない。一人の人間として演じた結果がこうだったんだ』って。それを聞いて、ああいう役をいつか演じられるようになりたいな、と思いました。僕自身今回、野本という存在に生かしてもらってるんです。そんな深みを演じられるようになりたいです」。(photo:Ryusuke Suzuki)■関連作品:孤高のメス 2010年6月5日より全国にて公開© 2010「孤高のメス」製作委員会■関連記事:堤真一天才外科医役に都はるみのこぶしを聴いて特訓目の前の命を救うため、禁断のオペに挑む『孤高のメス』試写会に15組30名様をご招待小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!堤真一、大組織の悪しき体制と闘う熱血医師に「ヒーローではない、医師を演じたい」
2010年06月23日